説明

モーフターゲットと別の要素からのモーフィングを用いたビデオゲーム内のプレーヤーのカスタマイズ

ビデオゲームにおいて、プレーヤーは、2つ以上のターゲット特徴および特徴変数に従ってキャラクタ特徴を定める特徴変数を選択することによって、ビデオゲーム内におけるキャラクタを作成し得る。ターゲット特徴は、モーフターゲットであり得、特徴変数は、モーフターゲットに対するプレーヤーの所望の特徴の相対的な隔たりを現し得る。特別な例では、プレーヤーには、モーフターゲットと、対応する特徴変数用の入力スライダとして2つの外観が提示され得る。ここで、結果として得られるキャラクタの外観は、入力スライダが一端にある場合に一方のモーフターゲットとマッチし、入力スライダがもう一方の端にある場合にもう一方のモーフターゲットとマッチし、そして、入力スライダが両端の間にある場合にモーフターゲットを組み合わせたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本願は、タイトルが「CUSTOMIZING PLAYERS IN A VIDEO GAME USING MORPHING FROM MORPH TARGETS AND OTHER ELEMENTS」である同時継続の米国仮特許出願第60/469,999号(2003年5月13日出願)の優先権を主張し、それは、全ての目的に対して、この文書に完全に記載されているのと同様に本明細書に援用される。
【0002】
(発明の属する技術分野)
本発明は、概してビデオゲームに関し、具体的には、カスタマイズ可能な属性を有するプレーヤーを有するビデオゲームに関する。
【背景技術】
【0003】
キャラクターベースのビデオゲームには、通常、ゲームの目標を達成するための策略またはタスクもしくは別のゲームの相互作用を実行するためのゲーム環境と相互作用するための策略に従って1つ以上のゲームを操作するプレーヤーが含まれる。例えば、ゴルフのビデオゲームでは、プレーヤーは、ゴルフゲームのキャラクタが、スコア、スポンサー、タイトルなどの面からうまくゴルフをするように、ゴルフゲームのキャラクタをコントロールするように入力を操作し得る。一部のゲームでは、一人のプレーヤーが一人のキャラクタをコントロールする。別のゲームでは、二人以上のプレーヤーが別個の一人のキャラクタをそれぞれコントロールする。さらに別のゲームでは、二人以上のプレーヤーが各々二人以上のキャラクタをコントロールする。
【0004】
キャラクタをカスタマイズすることによって、ゲームへの興味が増す。キャラクタをカスタマイズすることによって、プレーヤーは、彼または彼女のキャラクタ(単数または複数)の特徴を特定することができ、その特徴は、ゲームのプレイ中維持され、場合によって、後のゲームに用いるための特徴としてセーブされ得る。特徴には、キャラクタの全般的な外見の一部としてみえるオブジェクト(例えば、特徴的なスタイルの帽子、特徴的なシャツなど)が含まれ得る。別の特徴には、キャラクタが「所持」または制御するオブジェクト(例えば、ゴルフクラブ、ソード、シールド、マジックスクロール、車、家具など)を含み得る。
【0005】
カスタマイズ可能なキャラクタを用いるビデオゲームは周知である。例えば、ビデオゲームのプログラムには、プレーヤーが様々なゲームの設定(例えば、難しさのレベル、ゲームのセーブ/ロードの能力)を選択し得るように、また、キャラクタを選択し得るように「フロントエンド」モジュールが含まれ得る。一部のゲームでは、プレーヤーは、キャラクタの所定の集合(例えば、所定のゲームの要素の小さな集合(例えば、帽子、犬、男性、女性、魔術師、キャプテン)または所定のゲームのキャラクタ(例えば、ゲーム開発者に肖像を許可した特定のアスリート))から選択する。別のゲームでは、プレーヤーは、キャラクタの特徴を選択しそれらを組み合わせることができる。例えば、Electronic Artsの「The SimsTM DeluxeTM」シミュレーションビデオゲームでは、その「The SimsTM CreatorTM」プログラムの特徴を用いて、プレーヤーは、そのプレーヤーが用いるキャラクタを形成するために、複数の体のうちの1つ、複数のヘアスタイルのうちの1つ、複数のシャツのうちの1つなどを選択することができる。いずれにしても、プレーヤーは、所定のキャラクタの集合のうちの1つであるキャラクタ、または要素の所定集合から形成されたキャラクタに限定される。
【0006】
一部のプレーヤーは、そのプレーヤー用のゲームにおいて現れる別のすべてのキャラクタに対してユニークであるキャラクタを有することを望む。4人の別個のプレーヤーと、4人以上の所定のゲームキャラクタを有するゲームの場合には、各プレーヤーがユニークな所定のゲームキャラクタを選択することは、簡単な事項である。しかし、特定のプレーヤーに対して多数または無限数のキャラクタがゲームにおいて現れ得る場合において、ゲームプログラムでは、各キャラクタがユニークになるように現れ得るキャラクタの数と少なくとも同数の所定のゲームキャラクタを格納する必要がある。プレーヤーのキャラクタが数百または数千の別のプレーヤーのキャラクタと遭遇し得るオンラインゲームでは、各プレーヤーがユニークなキャラクタを選択することができるに十分な所定のゲームキャラクタを備えてゲームプログラム用に出荷することは単純には実現可能でない。プレーヤーが、複数のキャラクタの特徴の各々に対して所定の集合から選択する場合でさえ、各プレーヤーがユニークなキャラクタを有し得るに十分なキャラクタ特徴の組み合わせがなくあり得、そして、十分な組み合わせが利用可能な場合でさえ、有限の集合からのある種の組み合わせでは、結局は異なったプレーヤーによって繰り返し使われることになり得る。
【0007】
必要に応じて各プレーヤーがユニークなキャラクタを有し得ることの確保に加えて、一部のプレーヤーは、さらなるカスタマイズを求め得、所定の可能性のうちから選択することによって許可される。
【0008】
上述した従来技術の欠点を克服することが望ましい。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0009】
(本発明の概要)
本発明によるビデオゲームの一実施形態では、プレーヤーは、2つ以上のターゲット特徴と特徴変数とに従ってキャラクタの特徴を定める特徴変数を選択することによって、ビデオゲーム内でキャラクタを作成できる。特定の実施形態では、ターゲットの特徴は、モーフターゲット(morph target)であり、特徴変数は、モーフターゲットに対するプレーヤーが所望する特徴の相対的な隔たりである。特定の実施形態では、プレーヤーには、モーフターゲットと、対応する特徴変数用の入力スライダとして2つの外観が提示され得る。ここで、結果として得られるキャラクタの外観は、入力スライダが一端にある場合に一方のモーフターゲットとマッチし、入力スライダがもう一方の端にある場合にもう一方のモーフターゲットとマッチし、そして、入力スライダが両端の間にある場合にモーフターゲットを組み合わせたものである。
【0010】
キャラクタの特徴には、顔の形、身長、体重、皮膚の色、皮膚のきめ、体型、特定のスポーツ選手の顔、衣類、髪、目、鼻、口、唇、手、足などが含まれ得る。
【0011】
プレーヤーは、コスト、スポンサー、利用度、日時、年月日および/または一年における日にちへの制約に従って、ショップから商品を購入し得る。
【0012】
本明細書の残りの部分と添付の図面とを参照することによって、本明細書に開示される本発明の本質および有利な点のさらなる理解が実現し得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
ゲームキャラクタはモーフターゲットを用いてカスタマイズされ得る。プレーヤーが別個のキャラクタの特徴に対して特徴変数を個々に指定し得るように、モーフターゲットは特定のキャラクタの特徴に関連付けられ得る。本明細書において用いる例では、プレーヤーは、スライダバーの位置を定め、スライダバーの位置を再び定めた結果をすぐに見ることによって、特徴変数を指定する。別の変更形態では、即座の視覚へのフィードバックは存在しなくあり得、スライダバー以外の入力メカニズム(例えば、数を入力するためのダイアログボックス)が適切に用いられ得る。
【0014】
本明細書で用いられる例では、多くの場合、スライダバーが、一モーフターゲットに対応する一端から、別のモーフターゲットに対応する別の端の間にある範囲を有するものと仮定する。しかし、スライダバーがモーフターゲットの一端または両端を超えて広がることを認めるなどの別の変更形態も用いられ得る、ということは理解されるべきである。一例としては、第1のモーフターゲットは位置が0のスライダバーに関連しており、第2のモーフターゲットは位置が1のスライダバーに関連していると仮定する。一実施形態では、特徴変数は、0と1を含めてその間の値に制限され得るが、別の実施形態では、特徴変数は、0よりも小さいかまたは1よりも大きくあり得る。
【0015】
キャラクタ特徴は、骨、頭頂、きめ(texture)およびキャラクタ要素(例えば、帽子、靴下など)の位置および/または大きさに関連し得る。キャラクタ特徴は独立であり得るが、帽子の選択が髪の外観の選択に影響を及ぼす場合のように、相互依存し得る。
【0016】
プレーヤーを速くゲームに参加させるために、ゲームのフロントエンドには、プレーヤーのキャラクタ作成のためのメニュー選択が提供され得、選択されると、特徴値の予め選択された集合から始まり得る。特徴値の予め選択された集合は、異なったプレーヤーが異なった初期特徴値から始まるようにランダムまたは擬似ランダムであり得る。従って、異なったプレーヤーの各々が初期特徴値から生じるキャラクタを承諾した場合でさえ、異なった特徴になる。目的を示すために、キャラクタ作成プロセスは、ユーザーにアニメーションを提示し得、そこで、特徴値(例えば、スライダの位置)をランダムに変更することによって、取り得るキャラクタのサンプリングをプレーヤーに提示する。
【0017】
キャラクタ作成プロセスの別の変更形態では、初期のキャラクタは、ユーザーが様々なキャラクタの特徴を選択するときにおいて構成される(be textured)ワイヤーフレームである。そのワイヤーフレームはキャラクタに対する幾何モデルからの実際のワイヤーフレームであり得、または、幾何モデルのワイヤーフレームに対して適用されたワイヤーフレームのテクスチャであり得る。ワイヤーフレームのテクスチャは、実際のワイヤーフレームの密度が高すぎるか美的でない場合において有用である。
【0018】
モーフターゲットの集合と、「モーフ空間」においてプレーヤーのキャラクタがおさまる位置を示す特徴値としてプレーヤーのキャラクタがゲーム中で操作され得る一方、モーフターゲットと、キャラクタモデルから抽出された特徴値とを用いてプレーヤーが作成したとおりに見えるキャラクタをフロントエンドで生成する方が、より効率的で互換性がある。実際、モーフィングのプロセスが粘土のモデリングプロセスである場合、抽出プロセスは、「ベーキング(baking)」プロセスと考えられ得る。一度プレーヤーの選択が「ベーキング」されると、そのキャラクタモデルは、ゲームでは別のキャラクタのように扱われ得る。
【0019】
モーフィングに加えて、例えば、プレーヤーの全体の大きさが調節される場合においてプレーヤーの腕の長さを修正することによって、一部のキャラクタの特徴の縮尺が変えられ得る。
【0020】
ここで図面を参照すると、図1は、本発明の様々な局面で使用するためのゲームシステム100を示す。本発明の複数の局面によれば、ゲームシステム100はゲームデータを生成し、ゲームデータを格納し、ユーザーと相互作用し、ゲームシステムによる提示用の画像を生成する。他の変更形態は、本開示を見当することで明らかであり得る。ゲームコンソール106は、ゲームストレージ104から入力としてゲームデータを受信する。ゲームストレージ104の実施例はCD−ROMとして図示されるが、他のストレージ媒体も使用され得ることは明らかであり得る。ゲームコンソール106はさらに、ネットワークドライバ122を介してネットワークI/Oから、または他のI/Oからゲームデータまたは他のデータを得うる。ゲームコンソール106は、I/O装置105を介してユーザー入力を得ることができ、このI/O装置105はゲームコントローラ、キーボード、別のコンピュータ等であり得る。ゲームコンソールは、ディスプレイ108においてカスタマイズされたプレーヤービューを有する画像を提示し、他の画像シンクに画像を提供し得る。
【0021】
ゲームストレージ104はゲームコンソール106に必要な情報を提供し、そのプレーヤーの適切な画像の提示を含むビデオゲームを実行し、予めプログラムされたルールに従ってゲームを操作する等のことをし得る。ゲームコンソール106のある構成要素の例は図1に示され、このゲームコンソール106は、プロセッサ110、グラフィックスエンジン111、ゲームストレージ104または他のソースにより提供されるゲーム命令を格納する命令メモリ112、およびゲームストレージ104、または他のストレージにより提供されるデータ、またはゲームコンソール106の動作中に生成されるデータを格納するデータメモリ114を備える。
【0022】
図2は、プレーヤーのカスタマイズ用のデータ要素およびプロセス要素のブロック図であり、キャラクターモデルデータ202、モーフアニメーションデータ204、骨(bone)アニメーションデータ206、モーフターゲットブレンディングプロセス210、マトリクス重み付けプロセス212、ブレンドモデル214、マトリクスリスト216およびバーテックスシェイダー(vertex shader)プロセス220を含む。ここに示されるように、モーフターゲットブレンデリングプロセス210は、データを処理し、ブレンドモデル214生成し、マトリクス重み付けプロセス212はデータを処理してマトリクスリスト216を生成し、このマトリクスリスト216はバーテックスシェイディングにおいて使用され、レンダリングエンジンに出力を提供する。
【0023】
図3はさらに詳しく、図2の要素を示すブロック図である。プロセス210、212および220を実行するハードウェアが示されているが(CPU、GPU)、プロセスの他の割り当てが代わりに使用され得る。
【0024】
ここで図4を参照すると、データメモリ114要素が示される。これらの要素は、ゲームコンソールにより生成されるデータと集合され得、ゲームストレージ104からロードされ得、そうでなければ、ゲームコンソールに提供され得る。データメモリ114が示され、これは、ゲームの状態402のストレージ、カスタマイズデータ404およびゲームがアクティブである間に必要とされるデータを格納するのに使用するイン−ゲーム(in−game)ストレージ406を含むが、ゲームがアクティブでない場合(例えば、ゲームを走らせ、プレーヤーをカスタマイズするための設定のフロントエンドプロセスの間など))には必ずしも必要ではない。
【0025】
カスタマイズ用データ404が示され、これは、スライダ値設定を含むためのスライダーファイル410を有し、ここでスライダ値設定は、プレーヤーのカスタマイズされた特徴に組み合わせるべき複数のモーフターゲットを重み付けするために使用される選択空間におけるユーザーの好みの位置を示す。米国特許 号(本明細書と同日提出の代理人整理番号019491−008910US)の教示にしたがって使用され得るように、テクスチャ412用のストレージも示される。ストレージ414は「ベーキングされた(baked)」プレーヤーモデルを提供される。このモデルは、さらにカスタマイズするすべての能力に関わらず、カスタマイズされていないプレーヤーモデルと同様なフォーマットであり得、カスタマイズされていないプレーヤーモデルと同じくらいに効率的に格納される。プレーヤーのカスタマイズは、通常はゲーム進行中に予想されないので、「ベーキングする」プロセスは必要以上にユーザーオプションを制限しない。ステータス/プレーヤーカードデータ用のストレージ416も提供される。ステータスは過去の性能を含み得、さらに上級のプレーヤーにのみ利用可能な非固定の特徴用に使用され得る。
【0026】
図5は、ゲームシステムの要素の命令メモリの一部を示すブロック図であり、それはゲームストレージ104から集められ得る。図示されるように、命令メモリ112は、許可されたアイテム/コンビネーション用のストレージ502、ゲームルール用のストレージ504、プロショップ(または他のショッピングゲーム要素)ルール用のストレージ505、必要に応じてロードされるゲームストレージ104からのゲーム命令用のストレージ507を含む。
【0027】
図6は、プレーヤーの詳細をユーザーに提示するために使用され得るようなプレーヤープラカード(player placard)の図であり、カスタマイズされた特徴を含む。
【0028】
図7は、カスタマイズ可能な特徴のカテゴリーの例を示す図6のプレーヤープラカードの裏面図である。
【0029】
図8は、あるカテゴリーのカスタマイズ可能な特徴を示す図6のプレーヤーカードの裏面図である。
【0030】
図9は、他の一部のカテゴリーのカスタマイズ可能な特徴を示す図6のプレーヤーカードの裏面図である。
【0031】
カスタマイズ可能な特徴の一部はここに記載される。一インプリメンテーションにおいて、プレーヤーは、様々なスライダ構成(スポーツマン型、痩せ型、肥満型)使用して、体の様々な部分を調節し得、顔の見かけ範囲(鼻、目、眉毛、および唇/口)を変更するスライダとともに頭/顔の全体形状に作用するスライダを使用して頭/顔の形を調節し得、x,yおよびz軸にそった所与の閾値内にある頭の大きさを決め、一定のテクスチャに予めベーキングされた顔のテクスチャ(傷跡のある、そばかすのある、皺のある等のテクスチャ)を選択し、パレットの所定のリストから顔面のヘアスタイル、色、肌のトーンの選択などをし得る。体の特徴に加えて、衣服品も選択され得る。一部のコンビネーションは、一定のレベルのスキルをもつプレーヤーを有するユーザーに対してのみ許容され得る。例えば、ツアーロゴは、それらのプレーヤーの「ツアー」ステータスを達成したユーザーに対してのみ利用可能であり得る。
【0032】
(カスタマイズされたキャラクタの作成)
カスタマイズされたキャラクタを作成するために、このゲームコンソールは、ユーザーに図8に示されるような表示を提示する。このユーザーはスライダまたは他のコントロールを操作し得、モーフオブジェクト、サイズ、色等の重みを調節し得、または単にオブジェクト(例えば、衣服品、装備品等)を選択し得る。一部の設定は、全体の設定(例えば、体型)であり、個人の設定(例えば、ヘアースタイル、ズボンの色等)もある。例えば、ユーザーはスライダコントロールを調節し、痩せたモーフターゲットと太ったモーフターゲットベースとの間の基準キャラクタを形成し得る。様々なターゲットが図10中に図示される。体型をブレンデリングしてユニークな体格を作成することは、特定の体部分を調節する能力を組み込むことによりさらに広がり得る(例えば、肩、胸、二頭筋、前腕、および下半身のコントロールなど)。変更を格納するために、ブレンドターゲットにおける頭頂に対して最大の頭頂デルタ(vertex delta)を格納し得、このブレンドターゲットは、メモリをセーブするために元の基準位置から移動する。スケーリングによって、イン−ゲームの骨組みが測定され、様々な体型の変化を達成し得る。ターゲットは、とても詳細にモデル表面の表現を与え得、これは幾何解像度によってのみ制限される。
【0033】
ジョイントのスケーリングは、基準軸にそって、そのジョイントから外側の方向に頭頂を変換し、その頭頂にそのジョイントは固定されている。その基準距離は、それらの頭頂がそのジョイントによって影響される割合に由来する。この方法を使用して、格好のいい前腕、ふくらはぎ、脚、および頭の大きさを得ることが可能である。
【0034】
(プロショップ)
ゲームの初めに提供され得る特徴は、「プロショップ」特徴である。このプロショップ特徴により、プレーヤーはアイテムのデフォルト設定を与えられ、初期プロセス中にカスタマイズするが、さらなるアイテム(服、装備品およびアクセサリー)が後にプロショップにおいて購入され得る。このプロショップの一局面は、その利用可能性およびコンテンツがプレーヤーのリアルタイムのシステム時計に依存し得ることである。例としては、このプロショップは特定の日の一定の時刻間、閉店され得、このリアルタイムのシステム時計が現在の月が1月を示す場合には、例えば厚いセーターのようなシーズン物を扱う。利用可能な提供品は、ゲームにおけるプレーヤーの達成レベルおよび/またはプレーヤーの一定の累積値に依存し得る。さらなる提供品は、一定の「スポンサー」を有するプレーヤーのみに対して利用可能であり得る。
【0035】
このプロショップの時間依存の特徴は、「日替わりの特売品(daily specials)」または24時間ごとに呼び物とするセールラックアイテムを含み得る。これらの日替わり特売品は、ディスカウントされた「値段」で利用可能であるアイテムである。このプレーヤーがこのゲームを通して進歩するにつれ、さらなるアイテムがこのプロショップにおける購入に利用可能になる。ゲームの完了およびスポンサーなどのファクターは、アイテムの利用可能性に影響する。新たなアイテムが利用可能になると、そのプレーヤーはさらに、誰によっても作成されたキャラクタをカスタマイズ/パーソナライズし得る。
【0036】
別のプロショップ特徴により、アイテムを購入する寄せ集めの方法がなされる。この特徴により、特定されないアイテムが、寄せ集めアイテムを購入および買うのに利用可能であり、このプレーヤーは、未知のアイテムを与えられ、このことにより、そのプレーヤーに現在利用可能でないアイテム、または現在利用可能であるものよりさらに費用がかかるアイテムを勝ち取るチャンスをプレーヤーに与え得る。この寄せ集めロジックは、寄せ集めのものを購入する場合に、プレーヤーは二重のアイテムを受け取らないようにアイテムにフィルターをかけ得る。
【0037】
上述のように、このプロショップは、このプレーヤーがこのゲームを介して進歩するにつれてさらなるアイテムを得る。得られたスポンサーと同様にゲームの終了に基づいて、アイテムの利用可能性は増える。選択性に対する1つのアプローチは、アイテムに段階を割り当て、プレーヤーに段階を割り当てる。そして、下記のようなそのプレーヤーの段階で利用可能なアイテムを作成するだけである。段階数は5で有り得る。1つの例が表1に示される。
【0038】
【表1】

このことは、ゴルフプロショップにおいてクラブ、ボール、衣服およびアクセサリーの5つの段階が存在し得ることを意味する。この第1の段階は、「ローレベル(low level)」を有し、各カテゴリーの導入のアイテムである。新たな段階が利用可能である場合、このプロショップは、「アップグレード」される。プレーヤーにアップグレードが起こったことを示すために、このプロショップは一定時間(リアルタイム時計に基づく)、店を閉め得る。プレーヤー得るものは、解放された各段階毎の日替わり特売アイテム数の変化を含み得る。例えば、このプレーヤーが段階3まで解放されたアイテムを有する場合、このプロショップは、購入可能な3つの日替わり特売品を有する。寄せ集めの特売品の中で利用可能なアイテムはプレーヤーの段階レベルに基づいて決まり得る。
【0039】
日替わり特売品中で利用可能なアイテムは、現在の段階レベルに基づいてランダムに選択され得る。このプロショップは日替わり特売品を切らし得、日ごとの基準の時計にしたがって補給され得る。例えば、本発明では真夜中に変化し得る。
【0040】
日替わり特売品および寄せ集め特売品は、来店の度に複数の購入を可能にし得る。日替わり特売品はその日に有効であり得る。いったんそのプレーヤーが日替わり特売品を購入したら、それは、次の日まで何も残らない。寄せ集めものは、購入する現金を有するプレーヤーに対しては繰り返して購入可能で有り得る。
【0041】
この寄せ集めものは、プレーヤーに与えられる未知(つまり、ランダムであることが多い)のアイテムであるので、このランダム化ロジックは、そのプレーヤーが既に持っている寄せ集めのアイテムを避けるためのロジックを支援するべきである。別の制限は様々な段階から生ずるアイテムの確率に対する式であり得る。このプレーヤーがこのゲームを介して進歩するにつれて、寄せ集めは、価値と同様に値段で決まり得る。表2は、プレーヤーの段階に基づく様々な段階でのアイテムの寄せ集めアイテム確率の一例を示す。
【0042】
【表2】

キャラクタを与えられる人に対する入力は3つの部分を形成し得る:1)頭頂を有するキャラクタモデル、骨の重さ、テクスチャ、素材、およびモーフターゲット情報。これは与えられる人に必要とされる情報に対する読み取り専用バッファとして使用され得る。2)アニメーションシステムは、複数のマトリクスのリストを生成する(そのキャラクタにおける骨毎の1つのマトリクス)、および3)アニメーションシステムは、そのキャラクタモデル中のモーフターゲットに対するモーフターゲット重みのリストを供給する。
【0043】
モーフされ得る各幾何チャンネルは、そのモデルが支援する各モーフターゲットの関連するモーフチャンネルを有する。そのモーフターゲットがベースチャンネルにまったく影響しない場合、つまりそのチャンネルがモーフデータを有し得ない場合、このチャンネルは何も入っていなくあり得る。このターゲットデータのフォーマットは、元の頭頂位置からターゲット位置までの低精度のデルタであり得る。このモーフコードは、蓄積バッファへプラットフォーム依存のチャンネルをロードし得、各アクティブターゲットをそのバッファに連続的に適用し得、ブレンドバッファ中の新たなチャンネルへ戻る蓄積バッファを書き得る。
【0044】
ブレンドモデルは、基準モデル中の各チャンネルのチャンネルオーバーライドポインタを含み得る。NULLオーバーライドポインタは、適用された基準チャンネルにモーフターゲットが存在しないことを意味する。非NULLオーバーライドポインタは、関連するブレンドバッファ中のチャンネル示す。ブレンドモデルが与えられる場合、メインモデル中の基準幾何の代わりに、オーバーライドされた任意のチャンネルが、ブレンドバッファから取られる。
【0045】
(ベーキングモデルの特徴)
既存のものから新たなモデルが「ベーキング」され、選択された交換可能部分、交換可能テクスチャおよびモーフターゲットをより小さなモデルへと小さくする。新たに生成されたモデルは、そのより小さなモデルを表現するに必要なチャネルのみを含む必要があり、不必要なチャネルを除去しまとめることによってメモリが節約される。新たなテクスチャのライブラリは、VRAM、またはテクスチャがその中に交換された場合において可能な別のメモリの最小量を占めるように、小さくされ得る。
【0046】
(携行可能DNAの特徴)
カスタマイズされたプレーヤーの顔/頭/衣類などが作成されると、またはユーザーによってカスタマイズが確定された後において、変化を表すデータセット(例えばキャラクタのストリング)がユーザーに提示され得るか、またはユーザーに記憶され得る。一例として、様々なスライダの設定およびカスタマイズは、20〜40個のキャラクタ(例えば36個のキャラクタ)のストリングによって表され得る。そのストリングは、ユーザーがプレーヤーをカスタマイズするときにダイナミックに変化し得る。「完了」キーを押し、またはそうでなければ完了を示し、データセットがセーブされ得る。ゲームの別の段階または別のゲームでユーザーがそのデータセットを再び用いることを可能にするために、このセーブされたデータセットが提供され得る。例えば、ユーザーは、ゴルフゲームのプレーヤーをカスタマイズし得、そのゴルフゲームの別の場合に他のプレーヤーとプレイするためにそれを用い得るか、またはバスケットボールにそれをロードし得る。カスタマイズは、(例えばネットワーク上で)アップロードされ別の関係者に転送され得る。カスタマイズされたプレーヤーの数百万もの組み合せは、ゲームのユーザーによって作成され得、彼らの「DNA」ストリングはゲームサイト上に公表され得、広まり得る。
【0047】
上記記載は限定するものではなく例示するものである。本開示を精査すると、本発明の多くの変更形態が当業者に明らかになるであろう。従って、本発明の範囲は、上記記載を参照して決定されるべきではなく、均等物の範囲全てとともに添付の特許請求の範囲を参照して決定されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の様々な局面で用いるゲームシステムのブロック図である。
【図2】プレーヤーのカスタマイズのためのデータ要素および処理要素のブロック図である。
【図3】図2の要素をより詳細に示すブロック図である。
【図4】ゲームシステムのデータメモリの要素の一部を示すブロック図である。
【図5】ゲームシステムの命令メモリの要素の一部を示すブロック図である。
【図6】カスタマイズされた特徴を含めたプレーヤーの詳細のユーザーへの提示に用いられ得るようなプレーヤープラカードの図である。
【図7】カスタマイズ可能な特徴のカテゴリーの例を示す図6のプレーヤープラカードの裏面の図である。
【図8】一部のカテゴリーのカスタマイズ可能な特徴を示す図6のプレーヤープラカードの裏面の図である。
【図9】別のカテゴリーのカスタマイズ可能な特徴を示す図6のプレーヤープラカードの裏面の図である。
【図10】体形に対する様々なモーフターゲットの図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビデオゲームを行うユーザーが該ゲームを行うプレーヤーを操作するビデオゲームにおいて、該プレーヤーをカスタマイズする方法であって、
該プレーヤーの一部または全体を表す複数のターゲットビジュアルオブジェクトを取得することと、
該ユーザーから該複数のターゲットビジュアルオブジェクトにおける相対的重みを示す値を受け取ることと、
該複数のターゲットビジュアルオブジェクトの重みつきの組合せから、カスタマイズされたプレーヤーを生成することと
を包含する、方法。
【請求項2】
前記複数のターゲットビジュアルオブジェクトが2つのターゲットビジュアルオブジェクトであり、前記相対的重みを示す前記値が、組み合わされることによって前記カスタマイズされたプレーヤーを生成する該2つのターゲットビジュアルオブジェクトの相対的な割合を表す数である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記値が0と1の間にあり、ここで、0は、前記2つのターゲットビジュアルオブジェクトの第1のオブジェクトから生成されたカスタマイズされたプレーヤーを表し、1は、該2つのターゲットビジュアルオブジェクトの第2のオブジェクトから生成されたカスタマイズされたプレーヤーを表す、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
有効な範囲には、0よりも小さい値および1よりも大きい値が含まれ、ここで、0は、前記2つのターゲットビジュアルオブジェクトの第1のオブジェクトから生成されたカスタマイズされたプレーヤーを表し、1は、該2つのターゲットビジュアルオブジェクトの第2のオブジェクトから生成されたカスタマイズされたプレーヤーを表し、0と1の範囲外の値は、オーバードライブされた画像を表す、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
固定されたモデルであるカスタマイズされたプレーヤーのデータセットを形成するために、ターゲットビジュアルオブジェクトおよびユーザー値を固定するステップをさらに包含し、占有されるメモリがカスタマイズされていないプレーヤーのモデルによって占有されるメモリに匹敵し、該固定されたモデルは、該固定するステップよりも前においてモデルをカスタマイズし得るに十分な情報を含んでいない、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
カスタマイズを表しており、前記ターゲットビジュアルオブジェクトの詳細と無関係なデータセットを生成するステップをさらに包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記カスタマイズを表すデータセットがストリングであり、前記ユーザーに該ストリングを提示することをさらに包含する、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記ゲームの別の段階または別のゲームにおいて用いるための該ゲームからの出力に有用な前記データセットを作成するステップをさらに包含し、それによって該ユーザーが、カスタマイズされた特徴を一ゲームから別のゲームへと、または該一ゲームの別の段階へと移植させることが可能になる、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記複数のターゲットビジュアルオブジェクトが複数の体形を表す、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記複数のターゲットビジュアルオブジェクトが複数の顔の特徴を表す、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記複数のターゲットビジュアルオブジェクトが複数の皮膚のタイプを表す、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記複数のターゲットビジュアルオブジェクトが複数の衣類要素を表す、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記複数のターゲットビジュアルオブジェクトが複数のアクセサリーを表す、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記複数のターゲットビジュアルオブジェクトが、顔の形と、身長と、体重と、皮膚の色と、皮膚のきめと、体型と、特定のスポーツ選手の顔と、衣類と、髪と、目と、鼻と、口と、唇と、手と、足とからなる群から選択される1つ以上のキャラクタの特徴を表す、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記複数のターゲットビジュアルオブジェクトがモーフターゲットとして2つの外観を表す2つのビジュアルオブジェクトであり、相対的重みを示す前記値が入力スライダを用いて入力され、結果として生じたキャラクタの外観は、該入力スライダが一端にある場合において該モーフターゲットのうちの1つとマッチし、該入力スライダがもう一方の端にある場合においてもう一方の該モーフターゲットとマッチし、該入力スライダが両端の間にある場合において該モーフターゲットを組み合わせたものである、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
異なっている特徴の重みを表す複数の値を生成することと、
該異なっている特徴の重みを用いて、結果として生じたカスタマイズされたキャラクタを自動的に生成することと、
該結果として生じたカスタマイズされたキャラクタを前記ユーザーに表示することによって、該ユーザーにキャラクタのユーザーカスタマイズの可能性を提示することと
をさらに包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
ビデオゲームを行うユーザーが該ゲームを行うプレーヤーを操作するビデオゲームであって、
プロセッサと、
ショッピングルール用記憶装置と、
ショッピング要素用記憶装置と、
該プロセッサに現在の時刻と現在の日付のうちの1つ以上を提供するために、該プロセッサに結合されたリアルタイムのクロックと、
該ショッピングルール用記憶装置からのショッピングルールに従って該ショッピング要素用記憶装置から該ユーザーにショッピング要素を提示するロジックと
を備え、
少なくとも1つのショッピングルールは少なくとも1つのショッピング要素に時間制限を提供し、該ロジックは、該時間制限に対して該現在の時刻と該現在の日付のうちの1つ以上を比較する命令を含み、該時間制限が満たされた場合において該ユーザーに該ショッピング要素を提示し、該時間制限が満たされない場合において該ユーザーに該ショッピング要素を提示しない、ビデオゲーム。
【請求項18】
前記ビデオゲームが擬似ゴルフゲームであり、前記ショッピング要素が該ゲーム内において前記プレーヤーによって購入されるプロショップ要素であり、該時間制限は、一連のプロショップの営業時間内におけるショッピング要素の購入を認め、該一連のプロショップの営業時間外における購入を認めない、請求項16に記載のビデオゲーム。
【請求項19】
前記ショッピング要素が季節性の商品であり、前記時間制限が、前記リアルタイムのクロックによって示される1年の一時期に基づいて該ショッピング要素へのアクセスを制御する、請求項16に記載のビデオゲーム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2007−503966(P2007−503966A)
【公表日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−533129(P2006−533129)
【出願日】平成16年5月13日(2004.5.13)
【国際出願番号】PCT/US2004/015363
【国際公開番号】WO2004/102357
【国際公開日】平成16年11月25日(2004.11.25)
【出願人】(397058932)エレクトロニック アーツ インコーポレイテッド (9)
【Fターム(参考)】