説明

ユニファイド・テレフォニ環境における、ユーザが定義しシステムが実行する、セッション終了のための方法、システム、およびコンピュータ・プログラム製品

【課題】ユニファイド・テレフォニ環境における、セッション終了のための方法を提供する。
【解決手段】リアルタイム通信セッションをユーザ定義の終了実行ハンドラにより、強制終了する。終了条件は、ユニファイド・テレフォニ・システムまたはリアルタイム通信セッションに対する動作変数の限度を定義。識別された終了条件とで照合評価し、終了条件が満たされた時、リアルタイム通信セッションに関連する終了条件又は終了優先順序又はその両方に対する処理ルールにより、どの参加者をそのリアルタイム通信セッションから切断するかを決定する。終了優先順序は、リアルタイム通信セッションの開催エンティティが定義する。参加者には、その参加者のリアルタイム通信セッションへの接続が所定の制限時間で終了されることを通知する。この所定の制限時間に達すると、参加者のリアルタイム通信セッションへの接続を自動的に終了する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユニファイド・テレフォニ(unified telephpony)コンピューティングの分野に関し、さらに具体的には、ユニファイド・テレフォニ環境における、ユーザが定義がしシステムが実行する、セッション終了のための方法、システム、およびコンピュータ・プログラム製品に関する。
【背景技術】
【0002】
ユニファイド・テレフォニ・システムは、多種多様なリアルタイム通信メディア(例、インスタント・メッセージング、ボイス・オーバ・インターネット・プロトコル(VoIP:voice over Internet protocol)を用いる電話アクセス、オンライン協働、ビデオ会議など)を網羅する単一のソリューションを組織に提供する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
通常、ユーザは、ユニファイド・テレフォニ・システムにおいて作業を遂行している間、他のソフトウエア・アプリケーションまたはシステムを常時モニタしている場合を除いて、自分たちのセッションに影響するはずのまたはすることになる他の差し迫ったイベントを知ることはない。
【0004】
例えば、オンライン協働セッションで文書作業中のユーザが、メンテナンス・スケジュールをモニタするか特に連絡を受けている場合を除いて、協働用サーバがメンテナンスのため停止されるという不意打ちを食うことがよくある。こうして、サーバが停止されるとユーザは自分の作業を喪失することになる。
【0005】
この問題を解決しようとする試みが、スケジュール見通しの重荷をユーザに課しているすなわち、ユーザが使うリソースとそれらリソースの現在の可用性状態を追跡するのはユーザ任せになっている。かかるアプローチは、予定された機能停止に対してはうまく処理できるが、ユニファイド・テレフォニ・システムおよび根底となるネットワークの動的性質の結果として発生する機能停止には対応できない。
【0006】
例えば、オンライン・ミーティングへの過多の出席者は、ユニファイド・テレフォニ・システムの全体的パフォーマンスを低下させる。予定されたパフォーマンス・レベルを満たすために、システム・アドミニストレータは、ユニファイド・テレフォニ・システムにおけるセッションへの参加者の接続を単純に切断するだけである。
【0007】
切断されたユーザには何の予告も与えられないことがある。ユーザは、独断的にまたはさまざまな内部覚書に従って切断され得る。従来のユニファイド・テレフォニ・システムには、適切な仕方でセッション終了を処理し、ユーザ設定のパラメータに基づき、どのユーザを終了させるべきかの順序を調整する能力がない。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一つの態様には、リアルタイム通信セッションのユーザ定義による終了を強制実施する方法を含めることができる。かかる方法は、終了実行ハンドラが、ユニファイド・テレフォニ・システムによってホストされるリアルタイム通信セッションに適用される、終了条件を識別することから開始することができる。終了条件には、ユニファイド・テレフォニ・システムまたはリアルタイム通信セッションに対する動作変数の限度を定義することができる。これにより、識別された終了条件と照合評価をすることができる。少なくとも一つの終了条件が満たされたとき、リアルタイム通信セッションに関連する終了条件もしくは終了優先順序またはその両方に対する処理ルールに基づいて、どの参加者をそのリアルタイム通信セッションから切断すべきかを決定することができる。終了優先順序は、そのリアルタイム通信セッションの開催エンティティが定義することができる。参加者には、その参加者のリアルタイム通信セッションへの接続が所定の制限時間で終了されることを通知することができる。この所定の制限時間に達すると、参加者のリアルタイム通信セッションへの接続を自動的に終了させることができる。
【0009】
本発明の別の態様には、リアルタイム通信セッションのユーザ定義による終了を強制実施するシステムを含めることができる。かかるシステムには、ユニファイド・テレフォニ・システム、終了条件明細、および終了実行ハンドラを含めることができる。ユニファイド・テレフォニ・システムは、参加者にリアルタイム通信セッションを提供することができる。終了条件明細には、あるリアルタイム通信セッション全体の終了、またはあるリアルタイム通信セッションの一人以上の参加者の終了を定義することができる。終了は、ユニファイド・テレフォニ・システムの動作状態に対するユーザ定義の限度に基づいて行うことができる。終了実行ハンドラは、終了条件明細の定義に従って終了を行うよう構成することができる。終了の影響を受ける参加者には、終了の前に所定の時間量を与えることができる。
【0010】
本発明のさらに別の態様には、内蔵されたコンピュータ可用プログラム・コードを有するコンピュータ可読記憶媒体を包含するコンピュータ・プログラム製品を含めることができる。コンピュータ可用プログラム・コードは、ユニファイド・テレフォニ・システムによってホストされるリアルタイム通信セッションに適用される、終了条件を識別するよう構成することができる。終了条件には、ユニファイド・テレフォニ・システムもしくはリアルタイム通信セッションまたはその両方に対する動作変数の限度を定義することができる。コンピュータ可用プログラム・コードは、終了条件と照合評価をするよう構成することができる。コンピュータ可用プログラム・コードは、終了条件が満たされた場合に、終了条件に関連する処理ルールもしくはリアルタイム通信セッションに関連する終了優先順序に基づいて、リアルタイム通信セッションから切断する参加者を決定するよう構成することができる。終了優先順序は、リアルタイム通信セッションの開催エンティティが定義することができる。コンピュータ可用プログラム・コードは、次いで、所定の制限時間に参加者のリアルタイム通信セッションへの接続が終了されることを当該参加者に通知するよう構成することができる。コンピュータ可用プログラム・コードは、所定の制限時間に達したとき、リアルタイム通信セッションへの参加者の接続を自動的に終了させるよう構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本明細書で開示する本発明構成の実施形態による、ユニファイド・テレフォニ環境において、終了実行ハンドラによってセッションのユーザ定義による終了を強制実施する概要を表す、ある方法のフローチャートである。
【図2】本明細書で開示する本発明構成の実施形態による、予定された日程イベントに基づいてセッション終了を強制実施するための終了実行ハンドラの使用を図示した、ある方法のフローチャートである。
【図3】本明細書で開示する本発明構成の実施形態による、終了実行ハンドラによる企業階層データの使用を表す、ある方法のフローチャートである。
【図4】本明細書で開示する本発明構成の実施形態による、終了実行ハンドラによる、リアルタイム通信セッション参加者の、調整役提起の終了の強制実施を表す、ある方法のフローチャートである。
【図5】本明細書で開示する本発明構成の実施形態による、ユニファイド・テレフォニ・システムにおいて、終了実行ハンドラによって、セッションのユーザ定義による終了の強制実施を実装するシステムを図示した概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示は、ユニファイド・テレフォニ・システムによってホストされるリアルタイム通信セッションへの、ユーザ接続の適切な終了を強制実施するためのソリューションを提供する。終了実行ハンドラは、終了条件明細を用いて、どのようなときに、どのような順序でセッション自体もしくはセッションへの接続を終了するかを決めることができる。このとき、終了の影響を受ける参加者には、終了の前に(文書を保存したり、会話を終えたりするための)所定の時間量を与えることができる。この時間の間、終了通知によって、終了の影響を受ける参加者に気付かせておくことができる。
【0013】
当業者ならよく理解するであろうように、本発明の態様は、システム、方法、またはコンピュータ・プログラム製品として具現することができる。従って、本発明の態様は、全体がハードウエアの実施形態、全体がソフトウエアの実施形態(ファームウエア、常駐ソフトウエア、マイクロコードなどを含む)、あるいは、一般に本明細書では全て「回路」、「モジュール」、または「システム」といわれることもある、ソフトウエアおよびハードウエア態様を組み合わせた実施形態の形を取ることができる。さらに、本発明の態様は、内部に具体化されたコンピュータ可読プログラム・コードを有する一つ以上のコンピュータ可読媒体(群)中に具現されたコンピュータ・プログラム製品の形を取ることもできる。
【0014】
一つ以上のコンピュータ可読媒体(群)の任意の組み合わせを用いることができる。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体、またはコンピュータ可読記憶媒体とすることができる。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、以下に限らないが、電子的、磁気的、光学的、電磁気的、赤外的、または半導体のシステム、装置、またはデバイス、あるいはこれらの任意の適切な組み合わせとすることができる。コンピュータ可読記憶媒体のさらに具体的な例(限定的リスト)には、一つ以上の配線を有する電気接続、携帯コンピュータ・ディスケット、ハード・ディスク、ランダム・アクセス・メモリ(RAM:random access memory)、読み取り専用メモリ(ROM:read−only memory)、消去可能プログラム可能読み取り専用メモリ(EPROM(erasable programmable read−only memory)またはフラッシュ・メモリ)、光ファイバ、携帯コンパクト・ディスク読み取り専用メモリ(CD−ROM:compact disc read−only memory)、光記憶デバイス、磁気記憶デバイス、またはこれらの任意の適切な組み合わせが含まれよう。本文書の文脈において、コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行システム、装置、またはデバイスによってまたはこれらに関連させて使用するためのプログラムを、包含または格納できる任意の有形媒体とすることができる。
【0015】
コンピュータ可読信号媒体には、例えばベースバンド中にまたは搬送波の一部として具現されたコンピュータ可読のプログラム・コードを有する、伝播データ信号を含めることができる。かかる伝播信号は、以下に限らないが、電磁気的、光学的、またはこれらの任意の組み合わせを含め、さまざまな形態の任意の形を取ることができる。コンピュータ可読信号媒体は、コンピュータ可読記憶媒体ではないが、命令実行システム、装置、またはデバイスによって、またはこれらに関連させて使うためのプログラムを通信、伝播、または伝送が可能な任意のコンピュータ可読媒体であり得る。
【0016】
コンピュータ可読媒体中に具現されたプログラム・コードは、以下に限らないが、無線、有線、光ファイバ・ケーブル、RFなど、またはこれらの任意の適した組み合わせを含め、任意の適切な媒体を用いて送信することができる。本発明の態様のオペレーションを実行するためのコンピュータ・プログラム・コードは、Java(R)、Smalltalk(R)、C++などのオブジェクト指向プログラミング言語、および、“C”プログラミング言語または類似のプログラミング言語などの従来式手続き型プログラミング言語を含め、一つ以上のプログラミング言語の任意の組合せで書くことができる。このプログラム・コードは、全体をユーザのコンピュータで、一部をユーザのコンピュータで、単独型ソフトウエア・パッケージとして実行することができ、一部をユーザのコンピュータで他の部分を遠隔コンピュータで、あるいは全体を遠隔のコンピュータまたはサーバで実行することができる。後者のシナリオでは、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN:local area network)または広域ネットワーク(WAN:widearea network)を含む任意の種類のネットワークを介して、遠隔コンピュータをユーザのコンピュータに接続することができ、あるいは(例えばインターネット・サービス・プロバイダを使いインターネットを介し)外部のコンピュータへの接続を行うことができる。
【0017】
本発明の実施形態による方法、装置(システム)およびコンピュータ・プログラム製品のフローチャート説明図もしくはブロック図またはその両方を参照しながら本発明の態様を以下に説明する。フローチャート説明図もしくはブロック図またはその両方の各ブロック、および、フローチャート説明図もしくはブロック図またはその両方中のブロックの組合せは、コンピュータ・プログラム命令によって実行可能であることが理解されよう。これらのコンピュータ・プログラム命令を、汎用コンピュータ、特殊用途コンピュータ、または他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサに供給してマシンを形成し、コンピュータまたは他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサを介して実行されるこれらの命令が、フローチャートもしくはブロック図またはその両方のブロックまたはブロック群中に規定された機能/処理を実施するための手段を生成するようにすることができる。
【0018】
また、これらのコンピュータ・プログラム命令を、コンピュータ、他のプログラム可能データ処理装置、または他のデバイスに対し特定の仕方で機能するよう命令できるコンピュータ可読媒体に格納し、そのコンピュータ可読媒体に格納された命令が、フローチャートもしくはブロック図またはその両方のブロックまたはブロック群中に規定された機能/処理を実施する命令群を包含する物品を形成するようにすることができる。
【0019】
同様に、コンピュータ・プログラム命令を、コンピュータ、他のプログラム可能データ処理装置、または他のデバイスにロードして、これらコンピュータ、他のプログラム可能装置、または他のデバイス上で一連のオペレーション・ステップを実施させてコンピュータ実行のプロセスを生成し、これらコンピュータまたは他のプログラム可能装置で実行される命令が、フローチャートもしくはブロック図またはその両方のブロックまたはブロック群中に規定された機能/処理を実施するためのプロセスを提供するようにすることもできる。
【0020】
図1は、本明細書で開示する本発明構成の実施形態による、ユニファイド・テレフォニ環境において、終了実行ハンドラによってセッションのユーザ定義による終了を強制実施する概要を表す、方法100のフローチャートである。
【0021】
方法100は、終了実行ハンドラがUT(unified telephony)環境内でのリアルタイム通信セッションの開始を検出することが可能なステップ105から開始することができる。このユニファイド・テレフォニ環境は、多種類のリアルタイム通信メディアを、LOTUS SAMETIME(IBM社の登録商標)UNIFIED TELEPHONYのような統一ユーザ・インタフェースに組み込んだ通信システムを表すことができる。
【0022】
リアルタイム通信セッションの例には、以下に限らないが、通話(例、統合固定電話回線、ボイス・オーバ・インターネット・プロトコル(VoIP)を用いるソフトフォン)、インタント・メッセージング、チャット・ルーム、オンライン協働セッション、オンライン・ミーティング等々を包含することができる。
【0023】
ステップ110において、検出されたリアルタイム通信セッションおよびその参加者に適用される終了条件を識別することができる。終了条件は、リアルタイム通信セッションへの参加者の接続またはリアルタイム通信セッション全体を終了すべき条件を表す、個別の参加者、セッション、もしくはユニファイド・テレフォニ環境またはこれらの組み合わせに関連する、ユーザ定義の変数により表現することができる。
【0024】
終了条件は、ユニファイド・テレフォニ環境内のさまざまなレベルの粒度で書くことができる。例えば、システム・アドミニストレータは、ユニファイド・テレフォニ環境の全体的な動作状態に基づいて終了条件を定義することができ、セッション調整役または開催者は、自分たちのリアルタイム通信セッションに固有な終了条件を定義することができる。
【0025】
ステップ115では、識別された終了条件と照合評価をするため、他のシステムからのデータが必要かどうかを判定することができる。例えば、終了条件を、ある参加者が、リアルタイム通信セッションの予定終了時とオーバーラップするかまたはその直後に行われる、予定イベントを有するかどうか、に基づくものとすることができる。かかる状況においては、終了実行ハンドラは、イベント・スケジューリングまたは日程システムからデータを要求することができる。
【0026】
別のシステムからのデータが必要な場合、ステップ120において、対応するシステムからそのデータを取得することができる。ステップ120が完了した後、または別のシステムからのデータが必要でない場合、ステッ125を実行して終了条件と照合評価をすることができる。
【0027】
終了条件のどれかが満たされていれば、ステップ130で判定することができる。終了条件のいずれも満たされていない場合、流れは、ステップ135に進み、そのユニファイド・テレフォニ環境で適用される終了条件に対応する値をモニタすることができる。
【0028】
例えば、終了条件が、ユニファイド・テレフォニ環境中の活動中のセッションの合計数に基づくものである場合、終了実行ハンドラは、その値を表すシステム変数をモニタすることになろう。
【0029】
なお、方法100では、参加者によるリアルタイム通信セッションの終了(すなわち、参加者全員が電話を切る)によって、そのリアルタイム通信セッションに対して終了実行ハンドラが行う一切の活動(例、ステップ135のモニタリングなど)は自動的に終了させるものと仮定されている。
【0030】
ステップ140において、モニタされている値に変化が検出されたかどうかが判定される。値の変化が検出されない場合、流れはステップ135に戻り、ユニファイド・テレフォニ環境のモニタリングが継続され、変化が検出されるかまたはリアルタイム通信セッションが終了するまで、これが続くことになる。
【0031】
値の変化が検出されると、その新しい値をステップ145において捕捉することができる。流れは、ステップ145からステップ125に戻ることができ、新しい値を使って終了条件と再照合評価をすることができ、流れは方法100を進行する。
【0032】
ステップ130において、リアルタイム通信セッションに対して終了条件が満たされていると判定された場合、ステップ150で、終了実行ハンドラは対応する処理ルールを実行することができる。この処理ルールは、どのようにセッションの終了を行うかに関し、設定可能な選択肢を体することができる。
【0033】
例えば、終了実行ハンドラが、ある特定のリアルタイム通信セッションの4人の参加者を終了させる必要があると判定した場合、(調整役、開催者、もしくはシステム・アドミニストレータ、またはこれらの複数によって定義された)セッションに対する処理ルールには、出席順序(すなわち、遅れて参加したものが先に退出すること)、および(組織の人名簿を使って)「経営管理者」として識別された参加者は終了させるべきでないこと指示することができる。
【0034】
ステップ150の遂行には、点線ボックス内に示されたようなステップを含めることができる。ステップ155において、終了実行ハンドラは、終了条件の影響を受ける参加者、およびこれら影響を受ける対象参加者に差し迫った終了を通知する頻度を、決定することができる。
【0035】
セッション終了を強制実施するのが終了実行ハンドラの目的ではあるが、これらの終了は、制御された仕方で実施が可能であることを強調しておくべきであろう。すなわち、影響を受ける参加者のセッションが、警告を受けることなく直ちに終了されることはなく、これら参加者には、自分のセッションが終了する前に、自分たちの討議を締めくくることのできる時間量セットを提供することができる。
【0036】
ステップ160において、影響を受ける参加者に対する終了タイマを開始することができる。終了タイマは、影響を受ける参加者のセッションが終了するまでの時間量に相当する所定の時間に設定することができる。
【0037】
ステップ165で、終了通知を生成することができる。終了通知は、終了されるリアルタイム通信セッションの種類に対応させることができる。しかして、ステップ165では、異なる種類のリアルタイム通信セッションの参加者が同時に終了させられるときには、複数の終了通知を生成することができる。
【0038】
ステップ170において、上記通知頻度に従って、影響を受ける参加者に終了通知を送信することができる。例えば、終了通知を2分毎に影響を受ける参加者に送信し、それら参加者に自分のセッションの差し迫った終了に気付かせることができる。
【0039】
終了タイマの時間切れに応じ、ステップ175で影響を受ける参加者のセッションを終了することができる。ステップ175の実行は、当該セッションの全参加者が同時に影響を受けるときまたはセッションそれ自体が終了対象として識別されたときにおける、セッション全体の終了、あるいは、セッション全体が終了されるのでないときにおける、影響を受ける参加者のセッション接続だけの終了を含み得る。
【0040】
図2は、本明細書で開示する本発明構成の実施形態による、予定された日程イベントに基づいてセッション終了を強制実施するための終了実行ハンドラの使用を図示した、方法200のフローチャートである。方法200は、方法100のある特定の実施形態を表すことができる。
【0041】
方法200は、ステップ205において、終了実行ハンドラがリアルタイム通信セッションの参加者の日程情報を入手することから開始できる。ステップ210で、ハンドラは、所定の時間枠内に参加者に対して予定イベントがあるかどうかを判定することができる。
【0042】
例えば、終了実行ハンドラは、日程情報にアクセスし、参加者のいずれかが、リアルタイム通信セッションの間、セッションの予定終了時の直後、もしくは30分以内に、またはこれらにまたがって行われる予定イベントを有するかどうかを判定することができる。リアルタイム通信セッションが、予定終了時を持たない種類のもの(例、チャット・ルーム、インスタント・メッセージング・セッションなど)である場合、現在時間を基準点として使うことができる(例、現時点から先30分以内の予定イベントなど)。
【0043】
所定の時間枠内に、参加者に対する予定イベントが存在しない場合、ステップ215を実行し、今後、リアルタイム通信セッションがまだ実施されている場合に行う日程情報の再チェックをスケジュールすることができる。方法200は、ステップ215からステップ205に戻り、リアルタイム通信セッションがまだ実施されている後の時点における、日程情報の分析を繰り返す。
【0044】
例えば、オンライン・ミーティング時間が長引いている場合、これら日程情報は、ミーティングの当該予定終了時に対して再点検することができる。
【0045】
参加者に対する予定イベントが存在する場合、ステップ220を実行し、その予定イベントの影響を受ける参加者群を識別することができる。ステップ225において、予定イベントの開始の前の所定時点で、リアルタイム通信セッションがまだ実施されているかどうかを判定することができる。
【0046】
セッションがもう実施されていない場合、ステップ230で、終了実行ハンドラによる、影響を受ける参加者に対する終了作業を停止することができる。セッションがまだ実施されている場合、ステップ235を実行し、影響を受ける参加者がセッションに出席しているかどうかを判定することができる。
【0047】
影響を受ける参加者がもはやリアルタイム通信セッションに接続されていない場合、方法200は、ステップ230に移り、その影響を受ける参加者に対する終了作業を停止することができる。影響を受ける参加者がまだセッションに接続されている場合、ステップ240でその影響を受ける参加者に対する終了タイマを開始することができる。
【0048】
ステップ245において、予定イベントに対する終了通知を生成することができる。ステップ245では、終了通知の動的な調整を可能にし、各参加者に関わる予定イベントの詳細を含めることができる。
【0049】
例えば、取締役会を控える参加者は、来たる取締役会の詳細とともに終了通知を受け取ることができようし、教育・訓練クラスを控えた参加者に対する終了通知は、その教育・訓練クラス詳細を反映したものにできよう。
【0050】
この例において、終了タイマは、予定イベントの開始の前の所定の時間に設定することができる。例えば、ステップ240を予定イベントの15分前に行われるよう設定する場合は、終了タイマを15分に設定することができる。
【0051】
ステップ250において、終了実行ハンドラは、終了通知を、定義された通知頻度で影響を受ける参加者に送信することができる。終了タイマの時間が切れたならば、ステップ255を実行し、影響を受ける参加者のセッションを終了することができる。
【0052】
図3は、本明細書で開示する本発明構成の実施形態による、終了実行ハンドラによる企業階層データの使用を表す、方法300のフローチャートである。方法300は、方法100のある特定の実施形態を表すことができる。
【0053】
方法300は、終了実行ハンドラが、UT環境内の、参加者の員数を低減する必要のある動作状態を検出することが可能な、ステップ305から開始することができる。例えば、ユニファイド・テレフォニ環境が、サービスの品質またはパフォーマンス・レベルを満たすため、セッション参加者の終了を必要とする重負荷または可用回線容量の低下に陥ることがある。
【0054】
ステップ310において、検出された状態に適用される処理ルールを確認することができる。ステップ315で、セッションの全参加者のリストを編さんすることができる。なお、この例において、ステップ315で編さんされたリストには、種類の如何を問わず、ユニファイド・テレフォニ環境において現在実行中の全セッションの参加者を包含することができる。
【0055】
ステップ320では、編さんされた参加者リストを社員名簿との相互参照リストとすることができる。ステップ325において、リストされた参加者を社員名簿に提示された企業階層に従って配列することができる。
【0056】
ステップ330において、配列されたリスト、処理ルール、および調整役優先順序を用い、終了対象の参加者を識別することができる。ステップ330には、処理ルールと調整役優先順序との間に矛盾がある場合の解決具体例に対するさまざまなアルゴリズムを含めることができる。
【0057】
例えば、「チーム・メンバー」と標示された参加者は「管理者」と標示された参加者よりも先に終了されるとする、一般的処理ルールをおくことができる。しかしながら、特定のオンライン・ミーティングにおいては、調整役が、特定の参加者を終了の免除者(すなわち絶対に出席が必要な参加者)として識別することも可能である。かくすれば、調整役が免除者として識別しなかった「管理者」参加者は終了させられることになり、免除者として識別された「チーム・メンバー」はされないことになろう。
【0058】
ステップ335において、終了に対する制限時間および通知頻度を定めることができる。ステップ340で、決められた制限時間に対する終了タイマを開始することができる。ステップ345において、終了通知を生成することができる。
【0059】
次いで、ステップ350で、上記通知頻度に従って識別された参加者に終了通知を送信することができる。終了タイマの時間切れに応じ、ステップ355において、識別された参加者の接続を終了することができる。
【0060】
図4は、本明細書で開示する本発明構成の実施形態による、終了実行ハンドラによる、ユニファイド・テレフォニ環境中のリアルタイム通信セッション参加者の、調整役提起の終了の強制実施を表す方法400のフローチャートである。方法400は、方法100のある特定の実施形態を表すことができる。
【0061】
方法400は、終了実行ハンドラが、セッション調整役または開催者から、リアルタイム通信セッションの選定された参加者を終了させる要求を受信することが可能な、ステップ405から開始することができる。ステップ410において、この終了を実施するのに他の参加者の同意が必要かどうかを判定することができる。
【0062】
参加者の同意が必要な場合、ステップ415を実行し、終了実行ハンドラは、この調整役提起の終了に対する同意について、リアルタイム通信セッションの他の参加者の聞き取り調査をすることができる。次いで、ステップ420において聞き取り調査結果を分析することができる。
【0063】
ステップ425で、調整役提起の終了が同意されたかどうかを判定することができる。この判定には、多数決ルール、企業階層に基づく重み付け投票等々、さまざまなアプローチを用いることができる。選定参加者の終了の同意が得られない場合、ステップ430において調整役に対し拒否を通知することができる。
【0064】
終了に同意が得られた場合、または終了に対し他の参加者の同意が必要でない場合、ステップ435を実行し、調整役が選定した制限時間を用いて通知頻度を決定することができる。ステップ440において、選定された制限時間に対し終了タイマを開始することができる。
【0065】
ステップ445で、終了通知を生成することができる。次いで、ステップ450において、終了通知を、上記通知頻度に従って影響を受ける参加者に送信することができる。終了タイマの時間切れに応じ、ステップ455で、影響を受ける参加者の接続を終了することができる。
【0066】
図5は、本明細書で開示する本発明構成の実施形態による、ユニファイド・テレフォニ・システム525において、終了実行ハンドラ540によって、セッション535のユーザ定義による終了の強制実施を実装するシステム500を図示した概略図である。システム500は、方法100、200、300、もしくは400、またはこれらの組み合わせのステップを遂行するよう構成することができる。
【0067】
システム500において、ユーザ505および調整役515は、ネットワーク585を介し、ユニファイド・テレフォニ・システム525のリアルタイム通信セッション535で相互に交流をすることができる。この調整役515は、リアルタイム通信セッション535に責任を持つまたはこれを開催した指定ユーザ505を表すことができる。
【0068】
クライアント・デバイス510および520で実行されている、ユニファイド・テレフォニ・システム525のユーザ・インタフェース512を使って、ユーザ505群の間もしくはユーザと調整役515との間またはこれら両方の間で交流を行うことができる。このクライアント・デバイス510および520は、ユーザ・インタフェース512を実行し、ネットワーク585を介しユニファイド・テレフォニ・システム525を使って通信する能力を有するさまざまコンピューティング・デバイスを表すことができる。
【0069】
このユーザ・インタフェース512は、ユーザ505もしくは調整役515またはその両方が、リアルタイム通信セッション535の種類に応じ適切な処置を遂行することが可能な、グラフィカル・ユーザ・インタフェース(GUI:graphical user interface)を表すことができる。
【0070】
このユニファイド・テレフォニ・システム525は、さまざまな種類のリアルタイム通信セッション535をサポートするため必要なハードウエアもしくはソフトウエア・コンポーネントまたはその両方を表すことができる。ユニファイド・テレフォニ・システム525には、通信サーバ530、終了実行ハンドラ540、および終了条件明細560を包含するデータ保存設備555を含めることができる。
【0071】
この通信サーバ530は、実行される特定の種類のリアルタイム通信セッション535に対するデータ交換をサポートするハードウエアもしくはソフトウエア・コンポーネントまたはその両方を表すことができる。例えば、通信(電話)サーバ530は電話通信を取り扱うことができ、通信(インスタント・メッセージング)サーバ530はインスタント・メッセージング通信を取り扱うことができよう。
【0072】
各通話、インスタント・メッセージング交換、またはオンライン・ミーティングは、対応する通信サーバ530による、リアルタイム通信セッション535として表すことができる。リアルタイム通信セッション535は、調整役優先順序537を包含するように構成することができる。
【0073】
この調整役優先順序537は、リアルタイム通信セッション535に参加しているユーザ505に対する終了優先順位に関する設定可能なパラメータを表すことができる。名前が暗示するように、これらのパラメータは、リアルタイム通信セッション535が定義されるときに、調整役515が設定することができる。
【0074】
この終了実行ハンドラ540は、終了条件明細560に基づいて、ユーザ505もしくはリアルタイム通信セッション535またはその両方の終了を強制実施する、ユニファイド・テレフォニ・システム525のソフトウエア・コンポーネントを表すことができる。終了条件明細560には、終了条件565および処理ルール570を定義することができる。
【0075】
終了条件565には、限度に達したときユーザ505接続もしくはリアルタイム通信セッション535またはその両方の終了が必要となる、ユニファイド・テレフォニ・システム525もしくはユーザ固有の環境またはその両方の動作パラメータの上記限度を定義することができる。ユーザ固有の環境に対する値は、各種データ・システム575に保管されたユーザ・データ577から取得することができる。
【0076】
例えば、予定表または日程情報に基づいた終了条件565には、日程システム575中に格納されたユーザ505の日程データ577にアクセスすることが必要となり得る。
【0077】
終了条件565は、適切なセキュリティ特権を有するユーザ505もしくはユニファイド・テレフォニ・システム525のアドミニストレータまたはその両方によって、ユーザ・インタフェース512中に定義することができる。さらに、終了条件565の範囲はその粒度を変えることができる。
【0078】
処理ルール570には、ユーザ505の接続またはリアルタイム通信セッション535の終了が実施される仕方に全般的に影響する、属性値もしくは優先順位またはその両方を定義することができる。処理ルール570は調整役優先順序537と類似となり得、処理ルール570は、ユニファイド・テレフォニ・システム525全体に適用でき、一方、調整役優先順序537は、リアルタイム通信セッション535の単一のインスタンスだけに適用することができる。
【0079】
終了条件565のように、処理ルール570は、他のデータ・システム575からのユーザ・データ577の値を必要とし得る。例えば、処理ルール570が従業員のカテゴリ化に基づいている場合、人的資源システム575など適切なデータ・システム575中の、参加ユーザ505に対する従業員カテゴリ化データ577にアクセスすることができる。
【0080】
終了実行ハンドラ540には、環境モニタ545および終了マネージャ550を含めることができる。この環境モニタ545は、終了条件565に関連してユニファイド・テレフォニ・システム525の動作環境の追跡する、終了実行ハンドラ540のエレメントを表すことができる。
【0081】
例えば、終了条件565が、通信(インスタント・メッセージング)サーバ530のサーバ負荷に基づいている場合、環境モニタ545は、終了条件565と照合評価をするために対応する環境変数をモニタすることができよう。
【0082】
終了マネージャ550は、リアルタイム通信セッション535から切断されることになるユーザ505への終了通知580を、処理、生成、送信する、終了実行ハンドラ540のソフトウエア・コンポーネントを表すことができる。この終了通知580は、受信ユーザ505に、それらユーザの差し迫ったリアルタイム通信セッション535の終了を連絡するメッセージを表すことができる。
【0083】
終了通知580のフォーマットは、リアルタイム通信セッション535の種類に対応させることができる(すなわち、インスタント・メッセージング・セッションに対してはインスタント・メッセージ、電話セッションに対しては音声メッセージ)。調整役優先順序537もしくは処理ルール570またはその両方の一部として、終了通知580の処理の調整事項を含めることができる。
【0084】
例えば、音声およびグラフィックスを用いるオンライン・ミーティングに参加するユーザ505は、音声もしくはテキスト・フォーマットまたはその両方で終了通知580を受信することができる。
【0085】
ネットワーク585には、搬送波内に符号化されたデータを搬送するために必要な任意のハードウエア/ソフトウエア/およびファームウエアを含めることができる。データは、アナログまたはデジタル信号に包含し、データまたは音声チャネルを介して搬送することができる。ネットワーク585には、コンピューティング・デバイス・コンポーネント群の間、および集積デバイス・コンポーネントと周辺デバイスとの間で交換される通信のために必要なローカル・コンポーネントおよびデータ経路を含めることができる。また、ネットワーク585には、ルータ、データ・ライン、ハブ、および仲介サーバなど、一緒にインターネットなどのデータ・ネットワークを形成するネットワーク機器を含めることができる。さらに、ネットワーク585には、電話交換機、モデム、移動体通信タワー等々の、回路ベース通信コンポーネントおよび移動通信コンポーネントも含めることもできる。ネットワーク585には、有線ベースもしくは無線の通信経路を含めることができる。
【0086】
本明細書での使用において、提示されたデータ保存設備555は、デジタル情報を格納するよう構成された物理的またはバーチャルの記憶スペースとすることができる。データ保存設備555は、以下に限らないが、磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリ、デジタルに符号化されたプラスチック・メモリ、ホログラム・メモリ、または他の任意の記録媒体を含め、任意の種類のハードウエア内に、物理的に実装することができる。データ保存設備555は、独立型の記憶ユニットとすることも、複数の物理デバイスで形成される記憶ユニットとすることもできる。さらに、さまざまな仕方でデータ保存設備555内に情報を格納することができる。例えば、情報は、データベース構造内に格納することができ、または、ファイル記憶システムの一つ以上のファイル内に格納し、各ファイルを、情報検索のためインデックス付けをするようにもしないようにもすることができる。さらに、データ保存設備555には、保存された情報を不正アクセスから保護するために一つ以上の暗号メカニズムを用いることができる。
【0087】
上記図面中のフローチャートおよびブロック図は、本発明のさまざまな実施形態によるシステム、方法、およびコンピュータ・プログラム製品の、可能な実装のアーキテクチャ、機能、およびオペレーションを例示している。これに関し、フローチャートまたはブロック図中の各ブロックは、規定された論理機能(群)を実施するための一つ以上の実行可能命令を含むコードのモジュール、セグメント、または部分を表し得る。また、ある別な実装においては、ブロックに記載された機能が図に記載されたのと違った順序で実施され得ることにも留意すべきである。例えば、関与する機能性によっては、引き続きに示された2つのブロックが、実際はほぼ同時に実行されることがあり得、ブロック群が時として逆の順序で実行されることがあり得る。また、ブロック図もしくはフローチャート説明図またはその両方の各ブロック、および、フローチャート説明図もしくはブロック図またはその両方中のブロックの組合せは、特定の機能または処理を遂行する特殊用途のハードウエア・ベース・システム、または特殊用途ハードウエアとコンピュータ命令との組合せによって実施できることにも留意すべきである。
【符号の説明】
【0088】
500 システム
505 ユーザ
512 ユーザ・インタフェース
515 調整役
510 クライアント・デバイス
520 クライアント・デバイス
525 ユニファイド・テレフォニ(UT)システム
530 通信サーバ
535 RT通信セッション
537 調整役優先順序
540 終了実行ハンドラ
545 環境モニタ
550 終了マネージャ
555 データ保存設備
560 終了条件明細
565 終了条件
570 処理ルール
575 データ・システム
577 ユーザ・データ
580 終了通知
585 ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユニファイド・テレフォニ・システムによってホストされるリアルタイム通信セッションに適用される、少なくとも一つの終了条件を終了実行ハンドラによって識別するステップであって、前記少なくとも一つの終了条件は、前記ユニファイド・テレフォニ・システムおよび前記リアルタイム通信セッションの、少なくとも一つに対する動作変数の限度を定義する、前記識別するステップと、
前記少なくとも一つの終了条件と照合評価をするステップと、
少なくとも一つの終了条件が満たされるのに応じ、前記少なくとも一つの終了条件に関連付けられた処理ルールおよび前記リアルタイム通信セッションに関連付けられた終了優先順序の、少なくとも一つに基づいて、前記リアルタイム通信セッションの少なくとも一人の参加者を前記リアルタイム通信セッションから切断することを決定するステップであって、前記終了優先順序は前記リアルタイム通信セッションの開催エンティティによって定義される、前記決定するステップと、
前記リアルタイム通信セッションの前記少なくとも一人の参加者に、それら参加者の前記リアルタイム通信セッションへの接続が所定の制限時間で終了されることを通知するステップと、
前記所定の制限時間に達するのに応じ、前記リアルタイム通信セッションへの前記少なくとも一人の参加者の前記接続を自動的に終了させるステップと、
を含む方法。
【請求項2】
前記少なくとも一つの終了条件と前記照合評価をするステップは、
対応する終了条件に対する前記動作変数を表すため、補助的データ・システムからのデータの必要性の確認をするステップと、
前記補助的データ・システムに、前記リアルタイム通信セッションの参加者についての前記データを要求するステップと、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記データは、日程データ、社員名簿データ、人事データ、およびプロジェクト・スケジューリング・データの少なくとも一つを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも一つの終了条件によって表現される前記動作変数は、サービス品質のレベル、前記ユニファイド・テレフォニ・システムのパフォーマンス・レベル、回線容量可用率、前記リアルタイム通信セッションの参加者の員数、前記ユニファイド・テレフォニ・システム中のリアルタイム通信セッションの合計数、特定の種類のリアルタイム通信セッションの合計数、サーバ負荷、および前記ユニファイド・テレフォニ・システムのリソースに対するメンテナンス・スケジュールの、少なくとも一つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
少なくとも一人の参加者の切断を前記決定するステップは、
補助的データ・システムからの、前記リアルタイム通信セッションの参加者に関連するデータの必要性を確認するステップと、
前記補助的データ・システムに前記データを要求するステップと、
前記補助的データ・システムから受信した前記データ、並びに適用される処理ルールおよび終了優先順序に基づいて、前記参加者のリストを終了順序に配列するステップであって、前記終了順序は、前記リアルタイム通信セッションを終了させられる前記参加者の優先順序を表現する、前記配列するステップと、
前記終了順序に従って前記配列されたリストから切断対象の前記少なくとも一人の参加者を選定するステップと、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記リストを配列するステップは、
前記リアルタイム通信セッションからの切断を免除された参加者を識別するステップであって、前記免除は、処理ルールまたは終了優先順序の、少なくとも一つに定義される、前記識別するステップと、
前記リストから前記識別された参加者を除去するステップと、
をさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記少なくとも一人の参加者に終了を通知するステップは、
前記少なくとも一人の参加者に対する終了通知を生成するステップと、
処理ルールおよび終了優先順序の、少なくとも一つに基づいて、前記少なくとも一人の参加者への前記終了通知の通知頻度を決定するステップと、
前記所定の制限時間を表現する終了タイマを開始するステップと、
前記終了タイマに表示された時間および前記通知頻度に従って、前記少なくとも一人の参加者に前記終了通知を送信するステップと、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記終了通知のフォーマットは、前記リアルタイム通信セッション、処理ルール、および終了優先順序にサポートされるメディアの種類に基づいている、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記少なくとも一つの終了条件が満たされていないのに応じて、前記少なくとも一つの終了条件の前記動作変数の値をモニタするステップと、
前記値の変化が検出されるのに応じて、前記変化した値を捕捉するステップと、
前記少なくとも一つの終了条件と前記照合評価を再実行するステップと、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記方法は、前記リアルタイム通信セッションの前記開催エンティティが、前記終了実行ハンドラによる前記少なくとも一人の参加者の終了を、マニュアルで発議するのに応じ、
前記開催エンティティに選定された少なくとも一人の参加者の前記リアルタイム通信セッションを終了させることに、前記リアルタイム通信セッションの他の参加者の同意が必要かどうかを判定するステップであって、前記他の参加者からは前記開催エンティティに選定された前記少なくとも一人の参加者は除外される、前記判定するステップと、
同意が必要との判定に応じ、前記他の参加者に同意についての聞き取り調査をするステップと、
前記聞き取り調査の結果を分析するステップと、
前記聞き取り調査の前記結果が、前記開催エンティティに選定された前記少なくとも一人の参加者の終了への同意を示しているのに応じて、前記少なくとも一人の選定された参加者への通知およびその終了を実行するステップと、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記聞き取り調査の前記結果が、前記少なくとも一人の選定された参加者の終了を拒否するものであるのに応じ、前記拒否を前記開催エンティティに連絡するステップ、
をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
複数の参加者の間での複数のリアルタイム通信セッションを提供するユニファイド・テレフォニ・システムと、
リアルタイム通信セッション全体、およびリアルタイム通信セッションの少なくとも一人の参加者のうち、少なくとも一方の終了を定義する終了条件明細であって、前記終了は、前記ユニファイド・テレフォニ・システムの動作状態のユーザ定義の限度に基づくものである、前記終了条件明細と、
前記終了条件明細の定義に従って前記終了を遂行するよう構成された終了実行ハンドラあって、前記終了の影響を受ける参加者は、前記終了の前に所定の時間量を提供される、前記終了実行ハンドラと、
を含むシステム。
【請求項13】
前記終了条件明細は、
各終了条件が、前記ユニファイド・テレフォニ・システムおよびリアルタイム通信セッションの、少なくとも一つに対する動作変数の限度を定義する、複数の終了条件と、
各々が少なくとも一つの終了条件と関連付けられている、複数の処理ルールであって、ある処理ルールは前記終了実行ハンドラによってどのように前記終了が遂行されるかを定義している、前記複数の処理ルールと、
特定のリアルタイム通信セッションに関連付けられ、前記リアルタイム通信セッションの参加者に対する、前記リアルタイム通信セッションの終了に関する優先順序を表現する複数の終了優先順序であって、前記終了優先順序は前記リアルタイム通信セッションの開催エンティティによって定義される、前記複数の終了優先順序と、
をさらに含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記終了実行ハンドラは、
前記終了条件明細との照合評価に影響する変化について、前記ユニファイド・テレフォニ・システムの前記動作状態をモニタするよう構成された環境モニタと、
前記所定の時間量内において、参加者に前記終了を通知するよう構成された終了マネージャであって、前記通知は、前記所定の時間量内における通知頻度に従って行われる、前記終了マネージャと、
をさらに含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項15】
リアルタイム通信セッションは、通話セッション、インスタント・メッセージング・セッション、チャット・ルーム・セッション、オンライン・ミーティング、オンライン協働セッション、およびビデオ会議の、少なくとも一つを含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項16】
具体化されたコンピュータ可用プログラム・コードを有するコンピュータ可読媒体を含むコンピュータ・プログラム製品であって、前記コンピュータ可用プログラム・コードは、
ユニファイド・テレフォニ・システムによってホストされるリアルタイム通信セッションに適用される、少なくとも一つの終了条件を識別するよう構成されたコンピュータ可用プログラム・コードであって、前記少なくとも一つの終了条件は、前記ユニファイド・テレフォニ・システムおよび前記リアルタイム通信セッションの少なくとも一つに対する動作変数の限度を定義する、前記コンピュータ可用プログラム・コードと、
前記少なくとも一つの終了条件と照合評価をするよう構成されたコンピュータ可用プログラム・コードと、
少なくとも一つの終了条件が満たされるのに応じ、前記少なくとも一つの終了条件に関連付けられた処理ルールおよび前記リアルタイム通信セッションに関連付けられた終了優先順序の少なくとも一つに基づいて、前記リアルタイム通信セッションの少なくとも一人の参加者を前記リアルタイム通信セッションから切断することを決定するよう構成されたコンピュータ可用プログラム・コードであって、前記終了優先順序は前記リアルタイム通信セッションの開催エンティティによって定義される、前記コンピュータ可用プログラム・コードと、
前記リアルタイム通信セッションの前記少なくとも一人の参加者に、それら参加者の前記リアルタイム通信セッションへの接続が所定の制限時間で終了されることを通知するよう構成されたコンピュータ可用プログラム・コードと、
前記所定の制限時間に達するのに応じ、前記リアルタイム通信セッションへの前記少なくとも一人の参加者の前記接続を自動的に終了させるよう構成されたコンピュータ可用プログラム・コードと、
を含む、前記コンピュータ・プログラム製品。
【請求項17】
前記少なくとも一つの終了条件と照合評価をする前記コンピュータ可用プログラム・コードは、
対応する終了条件の前記動作変数を表すため、補助的データ・システムからのデータの必要性の確認をするよう構成されたコンピュータ可用プログラム・コードと、
前記補助的データ・システムに、前記リアルタイム通信セッションの参加者についての前記データを要求するよう構成されたコンピュータ可用プログラム・コードと、
をさらに含む、請求項16に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項18】
少なくとも一人の参加者の切断を決定する前記コンピュータ可用プログラム・コードは、
補助的データ・システムからの、前記リアルタイム通信セッションの参加者に関連するデータの必要性を確認するよう構成されたコンピュータ可用プログラム・コードと、
前記補助的データ・システムに前記データを要求するよう構成されたコンピュータ可用プログラム・コードと、
前記補助的データ・システムから受信した前記データ、並びに適用される処理ルールおよび終了優先順序に基づいて、前記参加者のリストを終了順序に配列するよう構成されたコンピュータ可用プログラム・コードであって、前記終了順序は、前記リアルタイム通信セッションを終了させられる前記参加者の優先順序を表現する、前記コンピュータ可用プログラム・コードと、
前記終了順序に従って前記配列されたリストから切断対象の少なくとも一人の参加者を選定するよう構成されたコンピュータ可用プログラム・コードと、
をさらに含む、請求項16に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項19】
前記少なくとも一人の参加者に終了を通知する前記コンピュータ可用プログラム・コードは、
前記少なくとも一人の参加者に対する終了通知を生成するよう構成されたコンピュータ可用プログラム・コードと、
処理ルールおよび終了優先順序の、少なくとも一つに基づいて、前記少なくとも一人の参加者への前記終了通知の通知頻度を決定するよう構成されたコンピュータ可用プログラム・コードと、
前記所定の制限時間を表現する終了タイマを開始するよう構成されたコンピュータ可用プログラム・コードと、
前記終了タイマに表示された時間および前記通知頻度に従って、前記少なくとも一人の参加者に前記終了通知を送信するよう構成されたコンピュータ可用プログラム・コードと、
をさらに含む、請求項16に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項20】
前記少なくとも一つの終了条件が満たされていない場合、前記少なくとも一つの終了条件の前記動作変数の値をモニタするよう構成されたコンピュータ可用プログラム・コードと、
前記値の変化が検出された場合、前記変化した値を捕捉するよう構成されたコンピュータ可用プログラム・コードと、
前記少なくとも一つの終了条件との前記照合評価を再実行するよう構成されたコンピュータ可用プログラム・コードと、
をさらに含む、請求項16に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項21】
前記少なくとも一つの終了条件によって表現される前記動作変数は、サービス品質のレベル、前記ユニファイド・テレフォニ・システムのパフォーマンス・レベル、回線容量可用率、前記リアルタイム通信セッションの参加者の員数、前記ユニファイド・テレフォニ・システム中のリアルタイム通信セッションの合計数、特定の種類のリアルタイム通信セッションの合計数、サーバ負荷、および前記ユニファイド・テレフォニ・システムのリソースに対するメンテナンス・スケジュールの、少なくとも一つを含む、請求項16に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項22】
前記リストを配列する前記コンピュータ可用プログラム・コードは、
前記リアルタイム通信セッションからの切断を免除された参加者を識別するよう構成されたコンピュータ可用プログラム・コードであって、前記免除は、処理ルールまたは終了優先順序の、少なくとも一つに定義される、前記コンピュータ可用プログラム・コードと、
前記リストから前記識別された参加者を除去するよう構成されたコンピュータ可用プログラム・コードと、
をさらに含む、請求項19に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項23】
前記終了通知のフォーマットは、前記リアルタイム通信セッション、処理ルール、および終了優先順序にサポートされるメディアの種類に基づいている、請求項19に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項24】
複数の参加者の間での複数のリアルタイム通信セッションを提供するユニファイド・テレフォニ・システムと、
終了条件明細に従って終了条件と照合評価をするための手段であって、前記終了条件の各々は、リアルタイム通信セッション全体、およびリアルタイム通信セッションの少なくとも一人の参加者のうち、少なくとも一方の終了を定義し、前記終了は、前記ユニファイド・テレフォニ・システムの動作状態のユーザ定義の限度に基づくものである、前記手段と、
前記終了条件に関連付けられた処理ルールおよび前記リアルタイム通信セッションに関連付けられた終了優先順序に基づいて、前記リアルタイム通信セッションの一つの参加者を切断することを決定するための手段であって、前記終了優先順序は前記リアルタイム通信セッションの開催エンティティによって定義される、前記手段と、
前記終了条件明細中に定義に従い、前記処理ルールおよび終了優先順序に基づいて、セッションの終了を遂行するよう構成された終了実行ハンドラあって、前記終了の影響を受ける参加者は、終了される前に所定の時間量を提供される、前記終了実行ハンドラと、
を含むシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−113712(P2012−113712A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−252540(P2011−252540)
【出願日】平成23年11月18日(2011.11.18)
【出願人】(390009531)インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション (4,084)
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL BUSINESS MASCHINES CORPORATION
【Fターム(参考)】