説明

ユーザ発券装置、そのコンピュータプログラムおよびデータ処理方法

【課題】タバコパックのように一般購入者によるアクセスが容易ではない店頭販売商品でも、購入を簡単かつ迅速としてLTVとリテンションを向上させるユーザ発券装置を提供する。
【解決手段】一般購入者の入力操作に対応して、ハイパーメディアHPMの商品選定画面TSGがタッチパネル111に切換表示され、これで選定されたタバコパックSTPの商品IDデータTIDが印刷出力されたタバコ購入チケットTSTを発券処理部123がチケットプリンタ112に発行させる。このタバコ購入チケットTSTを一般購入者が販売処理装置200まで持参すると、タバコパックSTPが持参された場合と同様に、その商品IDデータTIDで販売処理が実行される。従って、タバコパックなどのように一般購入者によるアクセスが容易ではないタバコパックSTPでも、簡単かつ迅速に販売することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、店頭販売商品を付与されている商品ID(Identity)データで販売処理する販売処理装置が設置されているサプライチェーン店舗で利用されるユーザ発券装置、そのコンピュータプログラムおよびデータ処理方法、に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、いわゆるコンビニエンスストアなどのサプライチェーン店舗では、いわゆる什器や商品在庫ラックなどに様々な店頭販売商品が陳列されて販売されている。さらに、上述のようなサプライチェーン店舗では、いわゆるPOS(Point Of Sales)端末や電子キャッシュレジスタなどと呼称される販売処理装置が設置されている。
【0003】
この販売処理装置は、店頭販売商品を付与されている商品IDデータで販売処理して販売履歴データを生成する。より具体的には、一般的な販売処理装置は、キーボードユニットやバーコードリーダを有する。
【0004】
一方、店頭販売商品には商品IDデータであるJAN(Japanese Article Number)コードが、バーコード画像および数列テキストとして表記されている。そこで、そのバーコード画像をバーコードリーダに光学読取させたり、数列テキストをキーボードユニットに入力操作することで、商品IDデータが販売処理装置に入力されて販売処理される。
【0005】
一般的なサプライチェーン店舗では、いわゆる商品売場に什器や商品在庫ラックが設置されており、いわゆるレジ店員スペースに販売処理装置が設置されている。そこで、一般購入者は所望の店頭販売商品を什器や商品在庫ラックから取得してレジ店員スペースまで移送する。
【0006】
しかし、店頭販売商品の一つであるタバコパックは、未成年者への販売が禁止されており、小型軽量であるために盗難が発生しやすい。そこで、タバコパックなどの一部の店頭販売商品は、一般購入者によるアクセスが容易ではない、いわゆるレジ裏に設置された什器や商品在庫ラックに陳列しているサプライチェーン店舗が多々ある。
【0007】
そこで、このようなサプライチェーン店舗でタバコパックなどの店頭販売商品を一般購入者が購入する場合には、口頭にてレジ店員スペースの店舗作業員に購入希望商品を通達している。
【0008】
上述のようなサプライチェーン店舗での商品販売を支援する各種の提案がある。例えば、従来から使用されているバーコード方式の長所を保ちつつ、顧客がレジで待たされないようにする販売情報処理装置の提案がある。
【0009】
その販売情報処理装置では、顧客が商品を購入するとき、前記顧客によって筐体が携行されて、前記顧客によって購入される商品の販売情報が入力されたとき、前記筐体内に配置されているメモリによって前記販売情報を記憶し、この後前記顧客がレジで精算を行なうとき、前記筐体に設けられた伝送部によって前記メモリに記憶されている販売情報をレジ側に伝送して合計金額を表示させる(例えば、特許文献1参照)。
【0010】
また、商品の登録を顧客自身に行わせることで係員の仕事量を削減するとともに、顧客がレジで待つ時間を短縮して顧客サービスを向上させる取引処理システムも提案されている。
【0011】
この取引処理システムでは、店舗内には、店舗の通路側から商品の登録が行える様に商品登録装置が設置される。商品登録装置と、精算装置とはデータ通信ライン等で接続され、商品登録装置で登録された商品の精算処理を精算装置で行う。また、重量測定部で登録前の商品の重量と登録後の商品の重量を測定して、店舗から不正に商品が持ち出されることを防止する(例えば、特許文献2参照)。
【0012】
さらに、顧客が商品を直接手にとって選択でき且つ購入したい商品を販売店内で持ち運ぶ手間を省くことを可能にする商品販売システムの提案もある。この商品売買システムでは、販売店には、販売したい商品見本を陳列し、その傍に送品情報を含む多数のタグカードを配置する。
【0013】
また、販売店内には、顧客にIDカードを発行するカード発行端末、レジ端末、情報引出端末および販売店サーバーが通信ネットワークにより接続され、更に販売店サーバーを介して外部ネットワークにも接続可能である。
【0014】
顧客は、販売店内の商品見本により購入したい商品を選択しそのタグカードを自己のIDカードと共にレジカウンタへ持参し、レジ端末にて支払する。商品は、指定された搬送先へ搬送される(例えば、特許文献3参照)。
【特許文献1】特開平05−035971号公報
【特許文献2】特開平08−190671号公報
【特許文献3】特開2003−256518号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
上述のようにレジ店員スペースの後方などのタバコ収納ラックから、一般購入者の要望に対応して店舗作業者がタバコパックを取り出して販売する手法では、一般購入者が口頭でタバコ銘柄を店舗作業者に通達する必要があり、店舗作業者は通達されたタバコ銘柄のタバコパックをタバコ収納ラックから探し出す必要がある。
【0016】
しかし、現在ではサプライチェーン店舗などで販売される様々な商品が多品種となっており、上述したタバコパックなどの店頭販売商品も例外ではない。このような状況に対応して店頭収容ラックの商品収容位置の個数も増大している。
【0017】
しかも、上述のように店頭販売商品に新製品が頻繁に追加されるため、店頭収容ラックの商品収容位置に収容される店頭販売商品の位置も頻繁に変更されることになる。一方、いわゆるコンビニエンスストアなどのフランチャイズ店舗では、その店舗作業員は日々交代するアルバイト店員であることが多々ある。
【0018】
このため、今日の巨大な店頭収容ラックの膨大な商品収容位置から、一般購入者が所望する店頭販売商品をアルバイトなどの店舗作業員が即座に発見することは、非常に困難である。
【0019】
特に、タバコパックなどの店頭販売商品では、「××」「××ライト」「××メンソール」などのように、共通ブランドでの多様化が進行している。当然ながら、このようなタバコパックは銘柄画像などと呼称される製品前面画像も類似している。
【0020】
このため、一般購入者が「××ライト」を所望しているのに店舗作業員が「××メンソール」と錯誤するようなことが多発する。このようなことが多発すると、店頭収容ラックに店頭販売商品が収容されていても、一般購入者を大幅に待たせることになり、店舗作業員も煩雑な作業を強いられることになる。
【0021】
この場合、一般顧客は無為に多大な時間を待たされたことで、商品販売店舗に不快感を覚えることとなる。一方、店舗作業員も無為な作業に大幅な時間を消費されることになる。
【0022】
このため、上述のように一般購入者が口頭でタバコ銘柄を店舗作業者に通達することが容易でない場合があり、通達されても店舗作業者がタバコパックをタバコ収納ラックから探し出すことが容易でない場合がある。
【0023】
例えば、自動販売機では一般購入者は所望のタバコ銘柄を自由に気楽に選定することができるので、上述のような課題は発生しない。そこで、タバコパックの自動販売機を店頭や店内に設置しているサプライチェーン店舗もある。
【0024】
しかし、現在のタバコパックの自動販売機には成人認証機能が必要とされている。このため、成人認証機能を利用できない一般購入者が自動販売機でタバコパックを購入できないこともある。
【0025】
上述のようなことが頻発すると、当然ながら、その一般顧客が、その商品販売店舗を利用すること、その商品販売店舗で、その店頭販売商品を購入すること、が減少する原因となり、いわゆるLTV(Life Time Value)とリテンションが低下することとなる。
【0026】
本発明は上述のような課題に鑑みてなされたものであり、タバコパックなどのように一般購入者によるアクセスが容易ではない店頭販売商品でも、購入を簡単かつ迅速としてLTVとリテンションを向上させることができるユーザ発券装置、そのコンピュータプログラムおよびてた処理方法、を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0027】
本発明のユーザ発券装置は、店頭販売商品を付与されている商品IDデータで販売処理する販売処理装置が設置されているサプライチェーン店舗で利用されるユーザ発券装置であって、一般購入者に入力操作されるタッチパネルと、特定の店頭販売商品の選定に利用される商品選定画面を少なくとも内包したハイパーメディアを保持するメディア保持部と、ハイパーメディアの商品選定画面を一般購入者の入力操作に対応してタッチパネルに切換表示させるメディア表示部と、特定の店頭販売商品の購入に利用される商品購入チケットを発行するチケットプリンタと、切換表示される商品選定画面により選定された店頭販売商品の商品IDデータが印刷出力された商品購入チケットをチケットプリンタに発行させる発券処理部と、を有するユーザ発券装置において、サプライチェーン店舗は、店舗作業員が位置する販売処理装置の近傍に特定の店頭販売商品が在庫される商品在庫ラックが配置されており、メディア保持部は、特定の店頭販売商品の商品在庫ラックでの在庫位置データも内包したハイパーメディアを保持し、発券処理部は、選定された店頭販売商品の在庫位置データも印刷出力された商品購入チケットを発行する。
【0028】
従って、本発明のユーザ発券装置は、店頭販売商品を付与されている商品IDデータで販売処理する販売処理装置が設置されているサプライチェーン店舗で利用される。特定の店頭販売商品の選定に利用される商品選定画面を少なくとも内包したハイパーメディアをメディア保持部が保持する。そこで、タッチパネルが一般購入者に入力操作されると、ハイパーメディアの商品選定画面をタッチパネルにメディア表示部が切換表示させる。切換表示される商品選定画面により選定された店頭販売商品の商品IDデータが印刷出力された商品購入チケットを発券処理部がチケットプリンタに発行させるので、チケットプリンタが特定の店頭販売商品の購入に利用される商品購入チケットを発行する。そこで、この商品購入チケットを一般購入者が販売処理装置まで持参すると、店頭販売商品が持参された場合と同様に、その商品IDデータで販売処理が実行される。このため、タバコパックなどのように一般購入者によるアクセスが容易ではない店頭販売商品でも、購入希望商品を一般購入者が店舗作業員に口頭で通達することなく、商品IDデータが販売処理装置に入力される。
【0029】
また、上述のようなユーザ発券装置において、サプライチェーン店舗は、店舗作業員が位置する販売処理装置の近傍に特定の店頭販売商品が在庫される商品在庫ラックが配置されており、メディア保持部は、特定の店頭販売商品の商品在庫ラックでの在庫位置データも内包したハイパーメディアを保持し、発券処理部は、選定された店頭販売商品の在庫位置データも印刷出力された商品購入チケットを発行する。
【0030】
また、上述のようなユーザ発券装置において、メディア保持部は、特定の店頭販売商品に関連した店頭販売商品の商品宣伝データも内包したハイパーメディアを保持し、メディア表示部は、一般購入者の入力操作により切換表示されるハイパーメディアで選定される店頭販売商品に関連した商品宣伝データも表示出力してもよい。
【0031】
また、上述のようなユーザ発券装置において、メディア保持部は、特定の店頭販売商品に関連した店頭販売商品の商品宣伝データも内包したハイパーメディアを保持し、発券処理部は、選定された店頭販売商品に関連した商品宣伝データも印刷出力された商品購入チケットを発行してもよい。
【0032】
また、上述のようなユーザ発券装置において、少なくともタッチパネルが入力操作されていないときに所定の装置休止条件を検出する休止検出部と、装置休止条件が検出されると少なくともタッチパネルを内包した各部を装置休止状態とする休止制御部と、装置休止状態のときに所定の装置起動条件を検出する起動検出部と、装置起動条件が検出されると休止していた各部を起動する起動制御部と、を有してもよい。
【0033】
また、上述のようなユーザ発券装置において、起動検出部は、一般購入者が少なくともタッチパネルの前方に位置したことを装置起動条件として検出してもよい。
【0034】
また、上述のようなユーザ発券装置において、起動検出部は、特定の店頭販売商品の購入に必要な商品購入条件を装置起動条件として検出してもよい。
【0035】
また、上述のようなユーザ発券装置において、メディア保持部は、成人しか購入できない店頭販売商品の選定に利用されるハイパーメディアを保持し、起動検出部は、成人認証の成功を商品購入条件である装置起動条件として検出してもよい。
【0036】
また、上述のようなユーザ発券装置において、所定の成人認証媒体を検出する媒体検出部を、さらに有し、起動検出部は、成人認証媒体の検出による成人認証の成功を装置起動条件として検出してもよい。
【0037】
また、上述のようなユーザ発券装置において、店頭販売商品に付与されている商品IDデータを読取操作するID読取部を、さらに有し、起動検出部は、成人しか購入できない店頭販売商品の商品IDデータの読取操作を装置起動条件として検出してもよい。
【0038】
また、上述のようなユーザ発券装置において、メディア表示部は、読取操作された商品IDデータに対応したハイパーメディアの商品選定画面をタッチパネルに切換表示させてもよい。
【0039】
また、上述のようなユーザ発券装置において、特定の店頭販売商品が少なくともタバコパックとタバコカートンからなってもよい。
【0040】
本発明のコンピュータプログラムは、本発明のユーザ発券装置のためのコンピュータプログラムであって、特定の店頭販売商品の選定に利用される商品選定画面を少なくとも内包したハイパーメディアを保持するメディア保持処理と、ハイパーメディアの商品選定画面を一般購入者の入力操作に対応してタッチパネルに切換表示させるメディア表示処理と、切換表示される商品選定画面により選定された店頭販売商品の商品IDデータが印刷出力された商品購入チケットをチケットプリンタに発行させるチケット発券処理と、をユーザ発券装置に実行させる。
【0041】
本発明のデータ処理方法は、本発明のユーザ発券装置のためのデータ処理方法であって、特定の店頭販売商品の選定に利用される商品選定画面を少なくとも内包したハイパーメディアを保持するメディア保持動作と、ハイパーメディアの商品選定画面を一般購入者の入力操作に対応してタッチパネルに切換表示させるメディア表示動作と、切換表示される商品選定画面により選定された店頭販売商品の商品IDデータが印刷出力された商品購入チケットをチケットプリンタに発行させる発券処理動作と、を有する。
【0042】
なお、本発明の各種の構成要素は、その機能を実現するように形成されていればよく、例えば、所定の機能を発揮する専用のハードウェア、所定の機能がコンピュータプログラムにより付与されたコンピュータ装置、コンピュータプログラムによりコンピュータ装置に実現された所定の機能、これらの任意の組み合わせ、等として実現することができる。
【0043】
また、本発明の各種の構成要素は、個々に独立した存在である必要もなく、複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等でよい。
【0044】
また、本発明のコンピュータプログラムおよびデータ処理方法は、複数の処理および動作を順番に記載してあるが、その記載の順番は複数の処理および複数の動作を実行する順番を限定するものではない。
【0045】
このため、本発明のコンピュータプログラムおよびデータ処理方法を実施するときには、その複数の処理および複数の動作の順番は内容的に支障しない範囲で変更することができる。
【0046】
さらに、本発明のコンピュータプログラムおよびデータ処理方法は、複数の処理および複数の動作が個々に相違するタイミングで実行されることに限定されない。このため、ある処理および動作の実行中に他の処理および動作が発生すること、ある処理および動作の実行タイミングと他の処理および動作の実行タイミングとの一部ないし全部が重複していること、等でもよい。
【0047】
また、本発明で云うハイパーメディアとは、入力操作で切換表示される複数の商品選定画面の画像データを有すればよい。このようなハイパーメディアは、例えば、動画データ、テキストデータ、音声データ、操作アイコン、等の一部ないし全部を有し、それらがハイパーリンクにより接続されているデータ構造などを許容する。
【発明の効果】
【0048】
本発明のユーザ発券装置では、特定の店頭販売商品の選定に利用される商品選定画面を少なくとも内包したハイパーメディアをメディア保持部が保持する。そこで、タッチパネルが一般購入者に入力操作されると、ハイパーメディアの商品選定画面をタッチパネルにメディア表示部が切換表示させる。切換表示される商品選定画面により選定された店頭販売商品の商品IDデータが印刷出力された商品購入チケットを発券処理部がチケットプリンタに発行させるので、チケットプリンタが特定の店頭販売商品の購入に利用される商品購入チケットを発行する。そこで、この商品購入チケットを一般購入者が販売処理装置まで持参すると、店頭販売商品が持参された場合と同様に、その商品IDデータで販売処理が実行される。このため、タバコパックなどのように一般購入者によるアクセスが容易ではない店頭販売商品でも、購入希望商品を一般購入者が店舗作業員に口頭で通達することなく、商品IDデータが販売処理装置に入力される。従って、タバコパックなどのように一般購入者によるアクセスが容易ではない店頭販売商品でも、簡単かつ迅速に販売することができ、新製品の販売機会損失なども防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0049】
本発明の実施の一形態を図面を参照して以下に説明する。本実施の形態のユーザ発券装置100は、図1および図2に示すように、いわゆるPOS端末などの販売処理装置200が設置されているサプライチェーン店舗であるコンビニエンスストアCVSで利用される。
【0050】
販売処理装置200は、タバコパックSTPなどの各種の店頭販売商品を付与されている商品IDデータTIDで販売処理する。このため、図2に示すように、コンビニエンスストアCVSでは、例えば、店舗作業員が位置するレジ店員スペースSRSの前部に販売処理装置200が設置されており、レジ店員スペースSRSの後部にタバコパックSTPが在庫される商品在庫ラック400が配置されている。
【0051】
そして、本実施の形態のユーザ発券装置100は、詳細には後述するが、例えば、レジ店員スペースSRSの近傍で販売処理装置200の販売処理を阻害しない位置で、顧客移動スペースCMSにユーザ発券装置100が設置されている。
【0052】
このユーザ発券装置100は、図1に示すように、一般購入者に入力操作されるタッチパネル111と、特定の店頭販売商品であるタバコパックSTPの選定に利用される商品選定画面TSGを少なくとも内包したハイパーメディアHPMを保持するメディア保持部121と、ハイパーメディアHPMの商品選定画面TSGを一般購入者の入力操作に対応してタッチパネル111に切換表示させるメディア表示部122と、特定の店頭販売商品であるタバコパックSTPの購入に利用される商品購入チケットであるタバコ購入チケットTSTを発行するチケットプリンタ112と、図4および図5に示すように、切換表示される商品選定画面TSGにより選定されたタバコパックSTPの商品IDデータTIDが印刷出力されたタバコ購入チケットTSTをチケットプリンタ112に発行させる発券処理部123と、を有する。
【0053】
そこで、メディア保持部121は、図1に示すように、特定の店頭販売商品であるタバコパックSTPの商品在庫ラック400での在庫位置データSPDも内包したハイパーメディアHPMを保持し、発券処理部123は、図5に示すように、選定されたタバコパックSTPの在庫位置データSPDも印刷出力されたタバコ購入チケットTSTを発行する。
【0054】
また、本実施の形態のユーザ発券装置100は、少なくともタッチパネル111が入力操作されていないときに所定の装置休止条件MSCを検出する休止検出部131と、装置休止条件MSCが検出されると少なくともタッチパネル111を内包した各部を装置休止状態とする休止制御部132と、装置休止状態のときに所定の装置起動条件MMCを検出する起動検出部である人感センサ113と、装置起動条件MMCが検出されると休止していた各部を起動する起動制御部134とを、さらに有する。上述の人感センサ113は、詳細には後述するが、一般購入者が少なくともタッチパネル111の前方に位置したことを装置起動条件MMCとして検出する。
【0055】
より具体的には、本実施の形態のユーザ発券装置100は、図2に示すように、上面が前方に傾斜した斜面からなり、そこに、タッチパネル111、チケットプリンタ112、人感センサ113、テンキー114、等が配列されている。
【0056】
また、図3に示すように、本実施の形態のユーザ発券装置100はマイクロコンピュータ115も内蔵されており、このマイクロコンピュータ115に、前述のタッチパネル111、チケットプリンタ112、人感センサ113、テンキー114、等が接続されている。
【0057】
マイクロコンピュータ115は、適切なコンピュータプログラムが実装されており、そのコンピュータプログラムに対応して上述のような各部を統合制御することにより、前述のような各部121〜123,131〜134が論理的に実現されている。
【0058】
例えば、メディア保持部121は、コンピュータプログラムに対応して認識できるように、マイクロコンピュータ115のHDD(Hard Disc Drive)などの内蔵メモリ(図示せず)に構築された記憶エリアなどに相当する。
【0059】
また、メディア表示部122は、マイクロコンピュータ115が実装されているコンピュータプログラムに対応して、タッチパネル111の画像表示を動作制御する機能などに相当する。
【0060】
発券処理部123は、マイクロコンピュータ115が実装されているコンピュータプログラムに対応して、チケットプリンタ112の印刷出力を動作制御する機能などに相当する。
【0061】
以下は詳細には後述するが、休止検出部131は、マイクロコンピュータ115が実装されているコンピュータプログラムに対応して、人感センサ113やタッチパネル111の検知状態を計時する機能などに相当する。
【0062】
休止検出部131および起動制御部134は、マイクロコンピュータ115が実装されているコンピュータプログラムに対応して、タッチパネル111やチケットプリンタ112の通電状態を制御する機能などに相当する。
【0063】
上述のような各部121〜,131〜は、必要により各種のハードウェアを利用して物理的に実現されるが、本質的には上述のようにマイクロコンピュータ115がコンピュータプログラムに対応して動作することで論理的に実現されている。
【0064】
このようなコンピュータプログラムは、例えば、特定の店頭販売商品であるタバコパックSTPの選定に利用される商品選定画面TSGを少なくとも内包したハイパーメディアHPMを保持するメディア保持処理と、ハイパーメディアHPMの商品選定画面TSGを一般購入者の入力操作に対応してタッチパネル111に切換表示させるメディア表示処理と、切換表示される商品選定画面TSGにより選定されたタバコパックSTPの商品IDデータTIDが印刷出力されたタバコ購入チケットTSTをチケットプリンタ112に発行させるチケット発券処理と、少なくともタッチパネル111が入力操作されていないときに所定の装置休止条件MSCを検出する休止検出処理と、装置休止条件MSCが検出されると少なくともタッチパネル111を内包した各部を装置休止状態とする休止制御処理と、装置休止状態のときに所定の装置起動条件MMCを検出する人感センサ113と、装置起動条件MMCが検出されると休止していた各部を起動する起動制御処理と、をユーザ発券装置100に実行させるように記述されている。
【0065】
なお、図1に示すように、販売処理装置200は、入力される商品IDデータTIDでタバコパックSTPを販売処理して販売履歴データSRDを生成する販売処理部210と、生成された販売履歴データSRDを本部管理装置300に送信する履歴送信部220と、を有する。
【0066】
また、本部管理装置300は、複数のコンビニエンスストアCVSの販売処理装置200から販売履歴データSRDを収集する履歴収集部310と、収集された販売履歴データSRDを管理する履歴管理部320と、を有する。
【0067】
上述のような構成において、例えば、コンビニエンスストアCVSなどで特定の店頭販売商品であるタバコパックSTPは、図2に示すように、レジ店員スペースSRSの後方に商品在庫ラックなどで陳列されており、一般購入者の自由なアクセスは困難な場合がある。
【0068】
このため、タバコパックSTPの購入を希望する一般購入者は、レジ店員スペースSRSの店舗作業員にタバコ銘柄と個数などを口頭で通達することで、所望のタバコパックSTPを購入していた。
【0069】
その場合、図4に示すように、タバコパックSTPには商品IDデータTIDがバーコード画像として表記されているので、店舗作業員がタバコパックSTPのバーコード画像を販売処理装置200のバーコードリーダに光学読取させることで商品IDデータTIDを入力する。
【0070】
すると、その商品IDデータTIDでタバコパックSTPの販売処理が実行されて販売履歴データSRDが生成される。この販売履歴データSRDはコンビニエンスストアCVSの販売処理装置200からフランチャイズ本部FCHの本部管理装置300に送信される。
【0071】
この本部管理装置300は、販売戦略の立案などに利用できるように、上述のように多数のコンビニエンスストアCVSの販売処理装置200から販売履歴データSRDを収集して管理する。
【0072】
ただし、本実施の形態のコンビニエンスストアCVSでは、前述のようにレジ店員スペースSRSの近傍で販売処理装置200の販売処理を阻害しない位置で、顧客移動スペースCMSにユーザ発券装置100が設置されている。
【0073】
このため、タバコパックSTPの購入を希望する一般購入者は、前述のようにタバコ銘柄や個数などをレジ店員スペースSRSの店舗作業員に口頭で通達せずとも、ユーザ発券装置100でタバコ購入チケットTSTに印刷出力することもできる。
【0074】
より具体的には、本実施の形態のユーザ発券装置100は、図6に示すように、人感センサ113により一般購入者を検知しない状態が所定時間まで経過すると(ステップS1−N,S11−Y)、これを装置休止条件MSCとして、タッチパネル111などの各部が休止状態とされる(ステップS12)。
【0075】
一方、人感センサ113により一般購入者を検知すると(ステップS1−Y)、これを装置起動条件MMCとして、タッチパネル111などの各部が起動される(ステップS2)。
【0076】
つまり、本実施の形態のユーザ発券装置100は、通常は休止状態で消費電力を大幅に低減しているが(ステップS12)、タバコパックSTPの購入を希望する一般購入者などが前方に位置すると、それだけで自動的に起動される(ステップS1〜S2)。
【0077】
このユーザ発券装置100は、一般購入者の入力操作に対応してタバコパックSTPを段階的に選定する商品選定画面TSGをユーザ発券装置100に表示出力させて商品IDデータTIDを生成するハイパーメディアHPMを事前に記憶している。
【0078】
そこで、このユーザ発券装置100は、上述のように一般購入者を検知して起動すると(ステップS1〜S2)、そのハイパーメディアHPMの初期状態の商品選定画面TSGをタッチパネル111に表示出力する(ステップS3)。
【0079】
この初期状態の商品選定画面TSGには、例えば、「タバコの購入を希望される方は以下から選択してください」などのガイダンスメッセージとともに、「タバコ銘柄A,タバコ銘柄B,タバコ銘柄C,…」などの主要な商品名称が、タバコパックSTPの外観画像の操作アイコンなどとして表示出力される(図示せず)。
【0080】
さらに、「または、以下の条件選択で所望のタバコを選定してください」などのガイダンスメッセージとともに、「メンソールあり メンソールなし」「ロング ミドル ショート」「新製品 売れ筋」等の選択条件が操作アイコンとして表示出力される(図示せず)。
【0081】
そこで、上述のような商品選定画面TSGを一般購入者が所望により入力操作すると(ステップS4−Y)、その入力操作に対応して商品選定画面TSGが切換表示される(ステップS5)。
【0082】
そして、上述のような入力操作により特定の店頭販売商品であるタバコパックSTPを確定した商品選定画面TSGが切換表示されると(ステップS7)、そこに「この商品を購入しますか」などのガイダンスメッセージと「購入決定 一つもどる トップにもどる」「パック 個 カートン 個」などの操作アイコンが、個数選択のプルダウンメニューなどとともに表示出力される(ステップS8)。
【0083】
そこで、上述の商品選定画面TSGで一般購入者が所望により購入希望を入力操作すると(ステップS9−Y)、その入力操作に対応してチケットプリンタ112からタバコ購入チケットTSTが発行される(ステップS10)。
【0084】
このように発行されるタバコ購入チケットTSTは、図5に示すように、「タバコ購入チケット 本チケットをレジまでお持ちください。 代金は以下です、御用意を御願いします。」などのガイダンスメッセージが印刷出力される。
【0085】
さらに、タバコパックSTPの銘柄と単価と個数と合計金額、バーコード画像からなる商品IDデータTID、そのタバコパックSTPの商品在庫ラック400での在庫位置データSPD、等も印刷出力される。
【0086】
この在庫位置データSPDは、例えば、「タバコE3箱の依頼です」などのガイダンスメッセージとともに、商品在庫ラック400の在庫位置の模式画像などとして印刷出力される。
【0087】
上述のように一般購入者がタバコ購入チケットTSTを入手し、レジ店員スペースSRSの販売処理装置200の位置まで持参すると、店舗作業員はタバコ購入チケットTSTのバーコード画像を販売処理装置200のバーコードリーダに光学読取させることで商品IDデータTIDを入力するので、以下は通常の店頭販売商品の場合と同様に処理される。
【0088】
このため、やはり同様に販売履歴データSRDが生成されてコンビニエンスストアCVSの販売処理装置200からフランチャイズ本部FCHの本部管理装置300に送信される。
【0089】
このとき、その販売履歴データSRDには、例えば、そのタバコパックSTPの販売処理がユーザ発券装置100により発行されたタバコ購入チケットTSTに起因しているかなどの各種データも内包させることができる。
【0090】
なお、ユーザ発券装置100は、人感センサ113により一般購入者を検知していても、タッチパネル111などへの入力操作がない状態が所定時間まで経過すると(ステップS6−Y)、初期状態の商品選定画面TSGを表示出力する初期状態に自動的に復帰する(ステップS3)。
【0091】
そして、前述のように人感センサ113により一般購入者を検知しない状態が所定時間まで経過すると(ステップS1−N,S11−Y)、これを装置休止条件MSCとしてタッチパネル111などの各部が休止状態とされる(ステップS12)。
【0092】
本実施の形態のユーザ発券装置100では、上述のように特定の店頭販売商品であるタバコパックSTPの選定に利用される商品選定画面TSGを少なくとも内包したハイパーメディアHPMをメディア保持部121が保持する。
【0093】
そこで、一般購入者の入力操作に対応して、ハイパーメディアHPMの商品選定画面TSGをメディア表示部122がタッチパネル111に切換表示させる。
【0094】
切換表示される商品選定画面TSGにより選定されたタバコパックSTPの商品IDデータTIDが印刷出力されたタバコ購入チケットTSTを発券処理部123がチケットプリンタ112に発行させる。
【0095】
そこで、このタバコ購入チケットTSTを一般購入者が販売処理装置200まで持参すると、タバコパックSTPが持参された場合と同様に、その商品IDデータTIDで販売処理が実行される。
【0096】
このため、タバコパックなどのように一般購入者によるアクセスが容易ではないタバコパックSTPでも、商品購入を一般購入者が店舗作業員に口頭で指示することなく、商品IDデータTIDが販売処理装置200に入力される。
【0097】
従って、タバコパックなどのように一般購入者によるアクセスが容易ではないタバコパックSTPでも、簡単かつ迅速に販売することができ、新製品の販売機会損失なども防止することができる。
【0098】
特に、タバコ購入チケットTSTにはタバコパックSTPと共通のバーコード画像で商品IDデータTIDが印刷出力される。このため、販売処理装置200ではタバコパックSTPと同様にタバコ購入チケットTSTで販売処理を実行することができる。
【0099】
しかも、メディア保持部121は、特定の店頭販売商品であるタバコパックSTPの商品在庫ラック400での在庫位置データSPDも内包したハイパーメディアHPMを保持し、発券処理部123は、選定されたタバコパックSTPの在庫位置データSPDも印刷出力されたタバコ購入チケットTSTを発行する。
【0100】
このため、レジ店員スペースSRSの店舗作業者は、商品在庫ラック400に在庫されている多種類のタバコパックSTPから一般購入者の所望の製品を、タバコ購入チケットTSTの在庫位置データSPDにより簡単かつ迅速に取得することができる。
【0101】
さらに、本実施の形態のユーザ発券装置100は、少なくともタッチパネル111が入力操作されていないときに所定の装置休止条件MSCを休止検出部131で検出すると、少なくともタッチパネル111を内包した各部を休止制御部132で装置休止状態とする。
【0102】
このため、一般購入者がいないときなどまでタッチパネル111などを無駄に常時作動させない。従って、その消費電力を大幅に削減することができ、温室効果ガスの排出削減に寄与することができる。
【0103】
それでいて、装置休止状態のときに所定の装置起動条件MMCを人感センサ113で検出すると、休止していた各部を起動制御部134が起動する。このため、一般購入者がユーザ発券装置100の前方に位置しただけでタッチパネル111などが起動される。従って、一般購入者の操作性を阻害することがないだけでなく、タッチパネル111の起動により一般購入者の注意を喚起することもできる。
【0104】
しかも、ユーザ発券装置100は、一般購入者による入力操作がない状態が所定時間まで経過すると初期状態に自動的に復帰する。このため、商品選定を完了や中断した一般購入者がユーザ発券装置100から離間しても、つぎの一般購入者が問題なくユーザ発券装置100を入力操作することができる。
【0105】
また、本実施の形態のユーザ発券装置100では、入力操作に対応してタバコパックSTPを段階的に選定するハイパーメディアHPMの商品選定画面TSGがタッチパネル111に表示出力される。このため、一般購入者は専門的な技能などを必要とすることなく直感的に所望のタバコパックSTPを選定することができる。
【0106】
なお、本発明は本実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で各種の変形を許容する。例えば、上記形態ではスタンドアロンのユーザ発券装置100に、一連の商品選定画面TSGを内包したハイパーメディアHPMが事前に登録されていることを例示した。
【0107】
しかし、近年はタバコパックSTPなども新製品の販売サイクルが向上している。そこで、一連の商品選定画面TSGを内包したハイパーメディアHPMを、タバコパックSTPのメーカ管理装置(図示せず)からユーザ発券装置100が所定タイミングで取得してもよい。
【0108】
また、上記形態ではユーザ発券装置100の一般購入者によるタッチパネル111の入力操作に対応してハイパーメディアHPMの商品選定画面TSGが表示出力されることのみ例示した。
【0109】
しかし、メディア保持部121が、特定の店頭販売商品であるタバコパックSTPに関連したタバコパックSTPの商品宣伝データも内包したハイパーメディアHPMを保持し、メディア表示部122は、一般購入者の入力操作により切換表示されるハイパーメディアHPMで選定されるタバコパックSTPに関連した商品宣伝データも表示出力してもよい(図示せず)。
【0110】
例えば、一般購入者がユーザ発券装置100でハイパーメディアHPMの商品選定画面TSGによりタバコパックSTPを選定したとき、新製品のタバコパックSTP、相関した特性のタバコパックSTP、上位製品のタバコパックSTP、等を商品選定画面TSGに表示出力してもよい。
【0111】
特に、前述のように一般購入者が商品選定画面TSGの条件選択でタバコパックSTPを選定した場合、その条件選択に対応して上述のような各種のタバコパックSTPを一般購入者に推奨することができる。
【0112】
同様に、上記形態ではタバコ購入チケットTSTにタバコパックSTPの商品IDデータTIDだけでなく、商品在庫ラック400での在庫位置データSPDも印刷出力されることを例示した。
【0113】
しかし、メディア保持部121が、特定の店頭販売商品であるタバコパックSTPに関連したタバコパックSTPの商品宣伝データも内包したハイパーメディアHPMを保持し、発券処理部123が、選定されたタバコパックSTPに関連した商品宣伝データも印刷出力されたタバコ購入チケットTSTを発行してもよい(図示せず)。
【0114】
さらに、上記形態ではユーザ発券装置100がハイパーメディアHPMの商品選定画面TSGによりタバコパックSTPの商品IDデータTIDをタバコ購入チケットTSTに印刷出力することを例示した。
【0115】
しかし、このようなタバコパックSTPとともに使い捨てライターや携帯灰皿などのノベルティグッズを商品選定画面TSGに表示出力して商品IDデータTIDを作成してタバコ購入チケットTSTに印刷出力してもよい。
【0116】
また、上記形態では説明を簡単とするため、レジ店員スペースSRSに商品在庫ラック400が一個のみ配置されていることを例示した。しかし、図7に示すように、コンビニエンスストアCVSなどでは、レジ店員スペースSRSに複数の商品在庫ラック400が配置されていることもある。このような場合、複数の商品在庫ラック400ごとに収容しているタバコパックSTPなどが相違していることが想定できる。
【0117】
そこで、図8に示すように、タバコ購入チケットTSTにレジ店員スペースSRSの模式画像が印刷出力され、その複数の商品在庫ラック400の模式画像が選択的なハイライトなどで表示出力されてもよい。
【0118】
この場合、収容されているタバコパックSTPなどが相違する複数の商品在庫ラック400がレジ店員スペースSRSに配置されていても、迅速かつ正確に店舗作業員が必要なタバコパックSTPなどを取得することができる。
【0119】
また、上記形態では装置休止状態のときに所定の装置起動条件MMCを検出する起動検出部として、一般購入者が少なくともタッチパネル111の前方に位置したことを検出する人感センサ113を例示した。
【0120】
しかし、上述のような起動検出部が、特定の店頭販売商品であるタバコパックSTPの購入に必要な商品購入条件を装置起動条件MMCとして検出してもよい。このような起動検出部としては、成人認証の成功を商品購入条件である装置起動条件MMCとして検出してもよい。
【0121】
より具体的には、ユーザ発券装置が、所定の成人認証媒体を検出する媒体検出部を、さらに有し、起動検出部は、成人認証媒体の検出による成人認証の成功を装置起動条件MMCとして検出すればよい。
【0122】
この場合、ユーザ発券装置は、例えば、タバコパックSTPの自動販売機での購入に利用される成人認証媒体などを検出することにより、休止状態から起動することができる。
【0123】
なお、店頭販売商品のなかでもタバコパックSTPは、携帯保持性および嗜好性が高い。このため、特定銘柄のタバコパックSTPの購入を希望する一般購入者は、そのタバコパックSTPを所持している可能性が高い。
【0124】
そこで、ユーザ発券装置が、タバコパックSTPに付与されている商品IDデータTIDを読取操作するID読取部を、さらに有し、起動検出部は、成人しか購入できないタバコパックSTPの商品IDデータTIDの読取操作を装置起動条件MMCとして検出してもよい。
【0125】
つまり、タバコパックSTPを購入する成人の一般購入者は、タバコパックSTPを所持している可能性が高い。そこで、そのタバコパックSTPを所持していることを、そのまま成人認証に利用することができる。
【0126】
この場合、ユーザ発券装置が、バーコードリーダや磁気リーダやRFID(Radio Frequency Identification)リーダなどの入力デバイスを有し、それでタバコパックSTPのバーコードや磁気ストライプやRFIDチップから商品IDデータTIDを取得してもよい(図示せず)。
【0127】
また、上記形態ではタッチパネル111に表示出力されるハイパーメディアHPMの商品選定画面TSGを一般購入者が入力操作することなどにより、購入するタバコパックSTPが選定されてタバコ購入チケットTSTが発行されることを例示した。
【0128】
しかし、上述のようにユーザ発券装置が、タバコパックSTPに付与されている商品IDデータTIDをID読取部で読取操作したときに、メディア表示部122が、読取操作された商品IDデータTIDに対応したハイパーメディアHPMの商品選定画面TSGをタッチパネル111に切換表示させてもよい。この場合、一般購入者は所持しているタバコパックSTPを購入できるタバコ購入チケットTSTを簡単かつ迅速に入手できることになる。
【0129】
さらに、上記形態では一般購入者の持参が困難な特定の店頭販売商品としてタバコパックSTPを例示した。しかし、このような店頭販売商品が、アルコール飲料やタバコカートンであってもよい。
【0130】
特に、上記形態ではハイパーメディアHPMの商品選定画面TSGによりタバコパックSTPを選定できることを例示したが、タバコパックSTPとタバコカートン(図示せず)とを選択してタバコ購入チケットTSTを発行できてもよい。
【0131】
例えば、ユーザ発券装置は、一般購入者の入力操作に対応してパック販売とカートン販売との商品選定画面TSGをタッチパネル111に切換表示させ、切換表示される商品選定画面TSGにより選定されたパック販売とカートン販売との商品IDデータTIDをタバコ購入チケットTSTに印刷出力する。
【0132】
このため、タバコパックSTPに特有の購入形態であるパック購入とカートン購入とを簡単かつ確実に一般購入者に選定させ、販売処理装置200にデータ入力することができる。
【0133】
さらに、本実施の形態ではユーザ発券装置100などの各部がコンピュータプログラムにより各種機能として論理的に実現されることを例示した。しかし、このような各部の各々を固有のハードウェアとして形成することもでき、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせとして実現することもできる。
【0134】
なお、当然ながら、上述した実施の形態および複数の変形例は、その内容が相反しない範囲で組み合わせることができる。また、上述した実施の形態および変形例では、各部の構造などを具体的に説明したが、その構造などは本願発明を満足する範囲で各種に変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0135】
【図1】本発明の実施の形態のユーザ発券装置などの論理構造を示す模式的なブロック図である。
【図2】ユーザ発券装置などが設置されたサプライチェーン店舗であるコンビニエンスストアのレジ店員スペースの外観を示す模式的な斜視図である。
【図3】ユーザ発券装置の物理構造を示すブロック図である。
【図4】特定の店頭販売商品であるタバコパックの外観を示す斜視図である。
【図5】商品購入チケットであるタバコ購入チケットの外観を示す模式的な正面図である。
【図6】ユーザ発券装置のデータ処理方法を示すフローチャートである。
【図7】一の変形例のレジ店員スペースの外観を示す模式的な斜視図である。
【図8】一の変形例のタバコ購入チケットの外観を示す模式的な正面図である。
【符号の説明】
【0136】
100 ユーザ発券装置
111 タッチパネル
112 チケットプリンタ
113 人感センサ
114 テンキー
115 マイクロコンピュータ
121 メディア保持部
122 メディア表示部
123 発券処理部
131 休止検出部
132 休止制御部
134 起動制御部
200 販売処理装置
210 販売処理部
220 履歴送信部
300 本部管理装置
310 履歴収集部
320 履歴管理部
400 商品在庫ラック
CMS 顧客移動スペース
CVS コンビニエンスストア
HPM ハイパーメディア
MMC 装置起動条件
MSC 装置休止条件
SPD 在庫位置データ
SRD 販売履歴データ
SRS レジ店員スペース
STP タバコパック
TID 商品IDデータ
TSG 商品選定画面
TST タバコ購入チケット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
店頭販売商品を付与されている商品ID(Identity)データで販売処理する販売処理装置が設置されているサプライチェーン店舗で利用されるユーザ発券装置であって、
一般購入者に入力操作されるタッチパネルと、
特定の前記店頭販売商品の選定に利用される商品選定画面を少なくとも内包したハイパーメディアを保持するメディア保持部と、
前記ハイパーメディアの前記商品選定画面を前記一般購入者の入力操作に対応して前記タッチパネルに切換表示させるメディア表示部と、
特定の前記店頭販売商品の購入に利用される商品購入チケットを発行するチケットプリンタと、
切換表示される前記商品選定画面により選定された前記店頭販売商品の前記商品IDデータが印刷出力された商品購入チケットを前記チケットプリンタに発行させる発券処理部と、
を有するユーザ発券装置。
【請求項2】
前記サプライチェーン店舗は、店舗作業員が位置する前記販売処理装置の近傍に特定の前記店頭販売商品が在庫される商品在庫ラックが配置されており、
前記メディア保持部は、特定の前記店頭販売商品の前記商品在庫ラックでの在庫位置データも内包した前記ハイパーメディアを保持し、
前記発券処理部は、選定された前記店頭販売商品の前記在庫位置データも印刷出力された商品購入チケットを発行する請求項1に記載のユーザ発券装置。
【請求項3】
前記メディア保持部は、特定の前記店頭販売商品に関連した前記店頭販売商品の商品宣伝データも内包した前記ハイパーメディアを保持し、
前記メディア表示部は、前記一般購入者の入力操作により切換表示される前記ハイパーメディアで選定される前記店頭販売商品に関連した前記商品宣伝データも表示出力する請求項1または2に記載のユーザ発券装置。
【請求項4】
前記メディア保持部は、特定の前記店頭販売商品に関連した前記店頭販売商品の商品宣伝データも内包した前記ハイパーメディアを保持し、
前記発券処理部は、選定された前記店頭販売商品に関連した前記商品宣伝データも印刷出力された商品購入チケットを発行する請求項1ないし3の何れか一項に記載のユーザ発券装置。
【請求項5】
少なくとも前記タッチパネルが入力操作されていないときに所定の装置休止条件を検出する休止検出部と、
前記装置休止条件が検出されると少なくとも前記タッチパネルを内包した各部を装置休止状態とする休止制御部と、
前記装置休止状態のときに所定の装置起動条件を検出する起動検出部と、
前記装置起動条件が検出されると休止していた前記各部を起動する起動制御部とを、
さらに有する請求項1ないし4の何れか一項に記載のユーザ発券装置。
【請求項6】
前記起動検出部は、前記一般購入者が少なくとも前記タッチパネルの前方に位置したことを前記装置起動条件として検出する請求項5に記載のユーザ発券装置。
【請求項7】
前記起動検出部は、特定の前記店頭販売商品の購入に必要な商品購入条件を前記装置起動条件として検出する請求項5に記載のユーザ発券装置。
【請求項8】
前記メディア保持部は、成人しか購入できない前記店頭販売商品の選定に利用される前記ハイパーメディアを保持し、
前記起動検出部は、成人認証の成功を前記商品購入条件である前記装置起動条件として検出する請求項7に記載のユーザ発券装置。
【請求項9】
所定の成人認証媒体を検出する媒体検出部を、さらに有し、
前記起動検出部は、前記成人認証媒体の検出による前記成人認証の成功を前記装置起動条件として検出する請求項8に記載のユーザ発券装置。
【請求項10】
前記店頭販売商品に付与されている前記商品IDデータを読取操作するID読取部を、さらに有し、
前記起動検出部は、成人しか購入できない前記店頭販売商品の前記商品IDデータの読取操作を前記装置起動条件として検出する請求項8に記載のユーザ発券装置。
【請求項11】
前記メディア表示部は、読取操作された前記商品IDデータに対応した前記ハイパーメディアの前記商品選定画面を前記タッチパネルに切換表示させる請求項10に記載のユーザ発券装置。
【請求項12】
特定の前記店頭販売商品が少なくともタバコパックとタバコカートンからなる請求項1ないし11の何れか一項に記載のユーザ発券装置。
【請求項13】
請求項1に記載のユーザ発券装置のためのコンピュータプログラムであって、
特定の前記店頭販売商品の選定に利用される商品選定画面を少なくとも内包したハイパーメディアを保持するメディア保持処理と、
前記ハイパーメディアの前記商品選定画面を前記一般購入者の入力操作に対応して前記タッチパネルに切換表示させるメディア表示処理と、
切換表示される前記商品選定画面により選定された前記店頭販売商品の前記商品IDデータが印刷出力された商品購入チケットを前記チケットプリンタに発行させるチケット発券処理と、
をユーザ発券装置に実行させるコンピュータプログラム。
【請求項14】
請求項1に記載のユーザ発券装置のためのデータ処理方法であって、
特定の前記店頭販売商品の選定に利用される商品選定画面を少なくとも内包したハイパーメディアを保持するメディア保持動作と、
前記ハイパーメディアの前記商品選定画面を前記一般購入者の入力操作に対応して前記タッチパネルに切換表示させるメディア表示動作と、
切換表示される前記商品選定画面により選定された前記店頭販売商品の前記商品IDデータが印刷出力された商品購入チケットを前記チケットプリンタに発行させる発券処理動作と、
を有するデータ処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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