説明

ライセンス情報管理システム及びライセンス情報管理方法

【課題】ライセンス情報の認証にかかる柔軟性を高めることにより、ライセンス情報の管理にかかる負荷を増加させることなくその効率的な運用を図ることのできるライセンス情報管理システム及びライセンス情報管理方法を提供する。
【解決手段】ライセンス情報管理システムは、配信アプリケーション111に対応するライセンス情報120を管理する管理センタ1Cから配布されるライセンス情報120に基づき配信アプリケーション111に対するライセンスを認証することによって車載機2Bにおける配信アプリケーション111の実行を管理する。管理センタ1Cは、対象とする配信アプリケーション111のライセンス情報120を分割して複数の割符を生成するとともに、該生成した複数の割符を車載機2Bに配布する。車載機2Bは、配布される複数の割符から選択した1又は複数の割符に基づいて対象とする配信アプリケーション111のライセンスの認証を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、付与されたライセンス情報に基づいて情報処理装置などにおけるアプリケーションの実行を管理するライセンス情報管理システム、及びライセンス情報管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、携帯端末や移動端末などの各種情報処理装置にあっては、そこに搭載されたアプリケーションの実行が、当該アプリケーションの実行権限を示すものとしてアプリケーションに付属して配布されるライセンス情報に基づくライセンスの認証によって管理されている。このようなライセンス認証によれば、例えば、料金が支払われることによって発行されるライセンス情報をアプリケーションを実行する情報処理装置に保存し、情報処理装置でのアプリケーションの実行の都度、その保存されたライセンス情報に基づいてライセンスの認証を行うといった管理が実現されるようになる。
【0003】
そして、こうしたライセンスの認証によるアプリケーションの実行管理の技術の一例が特許文献1に記載されている。特許文献1に記載のライセンス情報管理システムでは、携帯用記憶装置と情報処理装置との間でデジタル情報からなるアプリケーション(コンテンツ)をコピー可能にしているとともに、当該アプリケーションについてのライセンス情報も携帯用記憶装置と情報処理装置との間でコピー又は移動可能にしている。そして、アプリケーションを実行する情報処理装置では、携帯用記憶装置からコピー又は移動されたライセンス情報に基づくライセンスの認証によって、アプリケーションの実行を管理するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2007−529835号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1に記載の管理システムをはじめ、従来のこの種のシステムでは、アプリケーションの実に際して少なくとも1個のライセンス情報が必要になる。しかも、近年のアプリケーションの配布量の増加に伴って、アプリケーションに付随して配布されるライセンス情報の数は増加の一途を辿っている。これに加え、アプリケーションの多機能化は、提供する機能をライセンスの種類により可変とするなど、ライセンス情報の複雑化も進みつつある。このため、このようなライセンス情報の増加やライセンス内容の複雑化に伴うライセンス情報の管理負荷が無視できない状況になりつつあり、こうしたライセンス情報の管理負荷軽減のための対策が切望されている。
【0006】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ライセンス情報の認証にかかる柔軟性を高めることにより、ライセンス情報の管理にかかる負荷を増加させることなくその効率的な運用を図ることのできるライセンス情報管理システム及びライセンス情報管理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果を記載する。
請求項1に記載の発明は、アプリケーションに対応するライセンス情報を管理する管理センタから配布されるライセンス情報に基づき前記アプリケーションに対するライセンス
を認証することによって情報処理装置におけるアプリケーションの実行を管理するライセンス情報管理システムであって、前記管理センタは、対象とするアプリケーションのライセンス情報を分割して複数の割符を生成するとともに、該生成した複数の割符を前記情報処理装置に配布するものであり、前記情報処理装置は、前記配布される複数の割符から選択した1又は複数の割符に基づいて前記対象とするアプリケーションのライセンスの認証を行うことを要旨とする。
【0008】
請求項17に記載の発明は、アプリケーションに対応するライセンス情報を管理する管理センタから配布されたライセンス情報に基づき前記アプリケーションに対するライセンスを認証することによって情報処理装置におけるアプリケーションの実行を管理するライセンス情報管理方法であって、前記管理センタにて、対象とするアプリケーションのライセンス情報を分割して複数の割符を生成するとともに、該生成した複数の割符を前記情報処理装置に配布するステップと、前記情報処理装置にて、前記配布された複数の割符から選択した1又は複数の割符に基づいて前記対象とするアプリケーションのライセンスの認証を行うステップとを備えることを要旨とする。
【0009】
このような構成や方法によれば、1個のライセンス情報から複数の割符が生成されることとなるためライセンス付与に対する自由度が向上する。すなわち、発行されたライセンス情報が1個の場合であれ、複数の割符にすることにより、1個のライセンス情報を複数の情報として取り扱うことができるようにもなるため、ライセンスの認証にかかる柔軟性を高めることができるようになる。また、1個のライセンス情報を複数の情報として取り扱うような場合、管理センタにより管理するライセンス情報の数を抑制することも可能となり、管理センタなどによるライセンスの管理にかかる負荷の増大が抑えられるようにもなる。
【0010】
また、配布された複数の割符から選択される1又は複数の割符、すなわち配布された複数の割符の一部に基づいてライセンスの認証ができるようになるため、これによってもライセンスの認証にかかる自由度が向上する。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のライセンス情報管理システムにおいて、前記管理センタから配布され、前記情報処理装置が選択する1又は複数の割符は、前記対象とするアプリケーションに対する実行権限に応じて予め定められた数又は大きさの割符体として編成されていることを要旨とする。
【0012】
請求項18に記載の発明は、請求項17に記載のライセンス情報管理方法において、前記管理センタから配布され、前記情報処理装置が選択する1又は複数の割符を、前記対象とするアプリケーションに対する実行権限に応じて予め定められた数又は大きさの割符体として編成することを要旨とする。
【0013】
このような構成や方法によれば、1個のライセンス情報に基づいて1個以上の割符から編成される割符体により実行権限に応じたライセンスの認証ができるようになる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のライセンス情報管理システムにおいて、前記対象とするアプリケーションに対する全ての実行権限に対応して定められた割符体の大きさに比べて割符体としての大きさが小さい割符体は、前記対象とするアプリケーションの実行権限に所定の制限が課されていることを要旨とする。
【0014】
請求項19に記載の発明は、請求項18に記載のライセンス情報管理方法において、前記対象とするアプリケーションに対する全ての実行権限に対応して定められた割符体の大きさに比べて割符体としての大きさが小さい割符体に対しては、前記対象とするアプリケーションの実行権限に所定の制限が課されることを要旨とする。
【0015】
例えば、ビット符号からなるライセンス情報が分割された場合、割符体としてはそれを構成するビット数が多い、すなわち割符体として大きいものが、小さいものよりもより高いセキュリティを有することとが一般的である。
【0016】
すなわちこのような構成や方法によれば、割符体の大小に応じて実行制限が可変とされるライセンスの認証ができるようになる。そしてこのように、小さい割符体の実行権限に制限を付与することにより、セキュリティの高い場合には制限の少ない実行権が与えられ、逆に、セキュリティの低い場合には制限の多い実行権が与えられるようになり、セキュリティの高さに応じて実行権の制限が設定できるようになるため、自ずと割符の利用に対する適正化が図られるようになる。なお大きい割符体というのは、割符体を構成するビット数の多いものを含み、割符の数が多い割符体も含まれる。
【0017】
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載のライセンス情報管理システムにおいて、前記配布された複数の割符から前記対象とするアプリケーションのライセンスの認証に必要とされる割符体を分離するとともに、前記ライセンスの認証に用いられない割符から再配布用の割符体を編成する再配布用割符体編成手段をさらに備えることを要旨とする。
【0018】
請求項20に記載の発明は、請求項18又は19に記載のライセンス情報管理方法において、前記配布された複数の割符から前記対象とするアプリケーションのライセンスの認証に必要とされる割符体を分離するとともに、前記ライセンスの認証に用いられない割符から再配布用の割符体を編成する再配布用割符体編成ステップを含むことを要旨とする。
【0019】
このような構成や方法によれば、1個のライセンス情報に基づく場合であれ、複数の割符から割符体を複数編成することができるようになる。これにより、各割符体を所定の実行権限に対応させるようにすることなどにより、もともとのライセンス情報よりもライセンスの認証態様を拡大することができるようにもなる。
【0020】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のライセンス情報管理システムにおいて、前記情報処理装置は、前記管理センタとの間のデータ通信を介して前記ライセンスの認証に用いられる割符体を取得することを要旨とする。
【0021】
請求項21に記載の発明は、請求項20に記載のライセンス情報管理方法において、前記情報処理装置は、前記管理センタとの間のデータ通信を介して前記ライセンスの認証に用いられる割符体を取得することを要旨とする。
【0022】
このような構成や方法によれば、インターネットなどのデータ通信を介して割符体(割符)を取得することができるので、割符の取得の自由度が高められるようになる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のライセンス情報管理システムにおいて、前記データ通信が前記管理センタ及び前記情報処理装置とそれぞれ通信可能な携帯用記憶装置を介して行われることを要旨とする。
【0023】
請求項22に記載の発明は、請求項21に記載のライセンス情報管理方法において、前記データ通信を前記管理センタ及び前記情報処理装置とそれぞれ通信可能な携帯用記憶装置を介して行うことを要旨とする。
【0024】
このような構成や方法によれば、携帯用記憶装置を介して割符体が情報処理装置に伝送されるようになるため、割符体を予め携帯用記憶装置に記憶させておくようなこともできるようになる。これにより、ライセンス情報(割符、割符体)の配布の利便性が高められ
るようにもなる。
【0025】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のライセンス情報管理システムにおいて、前記再配布用割符体編成手段は前記情報処理装置に設けられており、前記情報処理装置は、前記再配布用割符体編成手段により編成した再配布用の割符体を前記携帯用記憶装置に移動可能に構成されていることを要旨とする。
【0026】
請求項23に記載の発明は、請求項22に記載のライセンス情報管理方法において、前記情報処理装置には前記再配布用割符体編成ステップが設けられており、前記情報処理装置は、前記再配布用割符体編成ステップにより編成した再配布用の割符体を前記携帯用記憶装置に移動させるステップを更に備えることを要旨とする。
【0027】
このような構成や方法によれば、再配布用の割符体を携帯用記憶装置に移動させることができるので、当該再配布用の割符体の持ち運びの自由度が高められるようになる。これにより、再配布用の割符体の利用可能性の向上が図られるようになる。
【0028】
請求項8に記載の発明は、請求項6に記載のライセンス情報管理システムにおいて、前記再配布用割符体編成手段は前記携帯用記憶装置に設けられており、前記携帯用記憶装置は、前記対象とするアプリケーションのライセンスの認証に必要とされる割符体の分離、及び前記再配布用割符体編成手段により編成した再配布用の割符体を保持するとともに、前記ライセンスの認証に必要とされる割符体を前記情報処理装置に伝送することを要旨とする。
【0029】
請求項24に記載の発明は、請求項22に記載のライセンス情報管理方法において、前記携帯用記憶装置には前記再配布用割符体編成ステップが設けられており、前記携帯用記憶装置は、前記対象とするアプリケーションのライセンスの認証に必要とされる割符体の分離、及び前記再配布用割符体編成ステップにより編成した再配布用の割符体を保持するステップとともに、前記ライセンスの認証に必要とされる割符体を前記情報処理装置に伝送するステップを更に備えることを要旨とする。
【0030】
このような構成や方法によれば、ライセンスの認証に要する割符体を携帯用記憶装置により持ち運ぶことができるようになるとともに、再配布用の割符体にあってもそれが編成される携帯用記憶装置に保持されるので再配布用の割符体の持ち運びの自由度が高められる。
【0031】
請求項9に記載の発明は、請求項7又は8に記載のライセンス情報管理システムにおいて、前記携帯用記憶装置は、前記情報処理装置とは異なる他の情報処理装置と通信可能に、かつ、前記再配布用の割符体を前記他の情報処理装置に配布可能に構成されていることを要旨とする。
【0032】
請求項25に記載の発明は、請求項23又は24に記載のライセンス情報管理方法において、前記携帯用記憶装置は、前記情報処理装置とは異なる他の情報処理装置と通信可能に構成されており、前記再配布用の割符体を前記他の情報処理装置に配布するステップを備えることを要旨とする。
【0033】
このような構成や方法によれば、再配布用の割符体を携帯用記憶装置から他の情報処理装置に配布することができるので、他の情報処理装置における再配布用の割符体の利用を容易にすることができるようになる。
【0034】
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載のライセンス情報管理システムにおいて、
前記携帯用記憶装置は、前記再配布用の割符体から前記対象とするアプリケーションのライセンスの認証に必要とされる割符からなる新たな再配布用の割符体を編成可能に構成されていることを要旨とする。
【0035】
請求項26に記載の発明は、請求項25に記載のライセンス情報管理方法において、前記携帯用記憶装置には、前記再配布用の割符体から前記対象とするアプリケーションのライセンスの認証に必要とされる割符からなる新たな再配布用の割符体を編成するステップが設けられていることを要旨とする。
【0036】
このような構成や方法によれば、携帯用記憶装置においてもライセンスの認証に要する割符体を編成することができるようになる。これにより再配布用の割符体の分割により編成される新たな1又は複数の割符ぞれぞれの利用による利用範囲の拡大が図られるようになる。
【0037】
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載のライセンス情報管理システムにおいて、前記他の情報処理装置は、前記再配布用の割符体又は前記新たな再配布用の割符体に基づいて前記対象とするアプリケーションのライセンスの認証を行うことを要旨とする。
【0038】
請求項27に記載の発明は、請求項26に記載のライセンス情報管理方法において、前記他の情報処理装置では、前記再配布用の割符体又は前記新たな再配布用の割符体に基づいて前記対象とするアプリケーションのライセンスの認証が行われることを要旨とする。
【0039】
このような構成や方法によれば、再配布用の割符体に基づくライセンスの認証が他の情報処理装置において行えるようになるため、分割されたライセンス情報(割符)の用途の拡大がより一層図られるようになる。
【0040】
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載のライセンス情報管理システムにおいて、前記再配布用の割符体又は前記新たな再配布用の割符体が、前記対象とするアプリケーションに対する全ての実行権限に対応して定められた割符体の大きさに比べて割符体としての大きさが小さいとき、前記対象とするアプリケーションの実行権限に所定の制限が課されることを要旨とする。
【0041】
請求項28に記載の発明は、請求項27に記載のライセンス情報管理方法において、前記再配布用の割符体又は前記新たな再配布用の割符体が、前記対象とするアプリケーションに対する全ての実行権限に対応して定められた割符体の大きさに比べて割符体としての大きさが小さいとき、前記対象とするアプリケーションの実行権限に所定の制限が課されることを要旨とする。
【0042】
このような構成や方法によれば、再配布用の割符体に基づく場合であれ、割符体の大小に応じて実行権限の制限が可変とされるライセンスの認証ができるようになる。これにより、セキュリティの高さに比例するビットの数(大きさ)に対応するかたちに実行権限の制限の度合いを設定することができるようになり、割符の利用に対する適正化が図られるようになる。
【0043】
請求項13に記載の発明は、請求項9〜12のいずれか一項に記載のライセンス情報管理システムにおいて、前記他の情報処理装置は、前記携帯用記憶装置から配布された再配布用の割符体の前記携帯用記憶装置以外への伝送が禁止される構成となっていることを要旨とする。
【0044】
請求項29に記載の発明は、請求項25〜28のいずれか一項に記載のライセンス情報
管理方法において、前記他の情報処理装置では、前記携帯用記憶装置から配布された再配布用の割符体の前記携帯用記憶装置以外への伝送が禁止されることを要旨とする。
【0045】
このような構成や方法によれば、他の情報処理装置からの再配布用の割符体の伝送が禁止されるので、再配布用の割符体が他に利用されたり、不明になるようなことが防止され、ライセンスの認証の適正な管理を維持することができるようになる。
【0046】
請求項14に記載の発明は、請求項10に記載のライセンス情報管理システムにおいて、前記携帯用記憶装置は、前記新たな再配布用の割符体に用いられなかった割符を配布不能の状態で保持し、該配布不能の状態で保持している割符に基づいて、配布は可能であるものの、一時的な制限を伴う割符体である一時割符体を生成することを要旨とする。
【0047】
請求項30に記載の発明は、請求項26に記載のライセンス情報管理方法において、前記携帯用記憶装置は、前記新たな再配布用の割符体に用いられなかった割符を配布不能の状態で保持するとともに、該配布不能の状態で保持している割符に基づいて、配布は可能であるものの、一時的な制限を伴う割符体である一時割符体を生成するステップを備えることを要旨とする。
【0048】
このような構成や方法によれば、携帯用記憶装置に保持されている配布できない割符により、その割符の種類や数に応じたライセンスの権限に基づいて生成される時限的な一過性の割符体によりアプリケーションの一時的な利用を可能にすることができる。これにより、ライセンスの認証について柔軟性を与えつつ、ライセンスの適正な管理をも可能とする。また携帯用記憶装置などに残されている割符であれ有効に利用することで、新たなライセンス情報を管理センタが管理しなければならなくなることなどが抑制されるようになる。
【0049】
請求項15に記載の発明は、請求項14に記載のライセンス情報管理システムにおいて、前記一時割符体は、一時的に利用される情報処理装置に移動されるものであり、前記一時的に利用される情報処理装置は、前記対象とするアプリケーションのライセンスを一定の期間だけ認証することを要旨とする。
【0050】
請求項31に記載の発明は、請求項30に記載のライセンス情報管理方法において、前記一時割符体を一時的に利用される情報処理装置に移動させ、前記一時的に利用される情報処理装置に前記対象とするアプリケーションのライセンスを一定の期間だけ認証させることを要旨とする。
【0051】
このような構成や方法によれば、一時的であれ、一定の期間だけ情報処理装置によりアプリケーションが使用可能になるので、ライセンスの認証の柔軟性が高められる。また、一定の期間の経過後はアプリケーションを使用できなくなるので、ライセンスの認証の適正な管理を維持することができる。
【0052】
請求項16に記載の発明は、請求項1〜15のいずれか一項に記載のライセンス情報管理システムにおいて、前記情報処理装置は、移動体としての車両に搭載されていることを要旨とする。
【0053】
請求項32に記載の発明は、請求項17〜31のいずれか一項に記載のライセンス情報管理方法において、前記情報処理装置を移動体としての車両に搭載させていることを要旨とする。
【0054】
このような構成や方法によれば、車両に対するアプリケーションのライセンス管理負荷
が軽減されるようになる。また、1個のライセンス情報を複数の割符に分割可能となることから、分割された割符の複数の車両への配布によれば複数の車両に対するライセンス管理負荷を軽減させることができるようになる。特に、複数の車両への配布によれば、アプリケーションの利便性が高められるようになるとともに、運転者などのユーザとしても複数の車両で同様な運転環境を維持ができるようになればその利便性も高くなる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明に係るライセンス情報管理システムを具体化した第1の実施形態について、その概略構成を示すブロック図。
【図2】同ライセンス情報管理システムにおいて、ライセンス情報を分割して生成される割符について示す概念図。
【図3】同ライセンス情報管理システムにおいて、複数の割符を区分して一部の割符からなる割符体を構成する態様を示す概念図。
【図4】同ライセンス情報管理システムにおいて、割符の数により実行権を判定する工程を示すフローチャート。
【図5】同ライセンス情報管理システムにおいて、再配布用の割符を区分する態様を示す概念図。
【図6】同ライセンス情報管理システムにおいて、保持専用の割符の利用態様を示す概念図。
【図7】(a)〜(h)は、同ライセンス情報管理システムにおいて、1個のライセンス情報から生成される割符の区分態様を概略的に示す概略図。
【図8】同ライセンス情報管理システムの動作を示すシーケンス図。
【図9】同ライセンス情報管理システムの動作を示すシーケンス図。
【図10】同ライセンス情報管理システムの動作を示すシーケンス図。
【図11】同ライセンス情報管理システムの動作を示すシーケンス図。
【図12】同ライセンス情報管理システムの動作を示すシーケンス図。
【図13】(a)〜(h)は、本発明に係るライセンス情報管理システムを具体化した第2の実施形態について、1個のライセンス情報から生成される割符とその利用態様を模式的に示す模式図。
【図14】本発明に係るライセンス情報管理システムを具体化した第3の実施形態について、その概略構成を示すブロック図。
【図15】本発明に係るライセンス情報管理システムにおいて、実行権情報を分割して生成される割符の他の態様について示す概念図。
【発明を実施するための形態】
【0056】
(第1の実施形態)
本発明にかかるライセンス情報管理システムを具体化した第1の実施形態について、図1〜7に従って説明する。
【0057】
まず、本実施形態のライセンス情報管理システムの構成について説明する。
図1に示すように、ライセンス情報管理システムは、配信アプリケーション111及び実行権情報112の配信を管理する管理センタ1Cと、管理センタ1Cから配信アプリケーション111及び実行権情報112の配信を受ける移動体としての車両2Aとを備える。また、ライセンス情報管理システムは、車両2Aから再配布用実行権情報220を配布される携帯用記憶装置としてのモバイルデバイス3Aと、モバイルデバイス3Aから再配布用実行権情報310を配布される移動体としての車両4Aと、モバイルデバイス3Aから一時的な一時実行権情報312を配布される移動体としての車両5Aとを備える。
【0058】
管理センタ1Cには、配信アプリケーション111及び実行権情報112を管理する配信アプリケーション管理部11と、実行権情報112を生成する実行権生成部12と、車
両2Aなどとの間でデータ通信を行うための配信用通信部13とが設けられている。
【0059】
実行権生成部12は、ユーザによる配信アプリケーション111の購入などに伴い、同配信アプリケーション111に付与されるライセンス(実行権限)に基づいてユーザの識別番号などを含む1個のライセンス情報120を生成する。配信アプリケーション111には、全ての機能を利用できる全機能モードや、一部の機能のみが利用できる簡易版モードなどの複数の実行モードが用意されており、これらの実行モードがライセンス(実行権限)の内容により切換可能になっている。このことから、本実施形態では配信アプリケーション111のライセンスとして、実行モードを全機能モードにするライセンス、及び実行モードを簡易版モードにするライセンスの少なくとも一方が付与される。ライセンス情報120は、ライセンスに関する所定の情報を暗号化して所定の秘匿性(セキュリティー)の付与されたビット列(ビット長)として構成される。なお、配信アプリケーション111には、当該配信アプリケーション111を識別するための識別番号であるアプリケーションIDが含まれている。
【0060】
更に、実行権生成部12は、図2に示すように、ライセンス情報120を所定の規則に則って分割して複数、例えば10個の割符1〜10を生成する。例えば、割符1は、図2の一点鎖線の囲み内に示すように、ライセンス情報120の一部である、10分割されたライセンス情報120のうちの1個と、その1個がライセンス情報120のどの部分に対応するのかなど、ライセンス情報120との関連性を示す情報などからなるヘッダとにより構成されている。なお、割符1以外の各割符2〜10についても、割符1と同様に、ライセンス情報120の一部と、ライセンス情報120との関連を示すヘッダとから構成されていることから、その構成についての説明を割愛する。すなわち各割符1〜10のヘッダは、それを参照することにより、10個の割符1〜10からそれらの分割元である1個のライセンス情報120を再生することができる。このように構成される各割符1〜10は、その大きさ(ビット長)が、ライセンス情報120の略10分の1の大きさ(ビット長)に、ヘッダの大きさ(ビット長)が加えられた大きさとなる。なお、各割符1〜10は、略同じ大きさ(ビット長)を有するように生成されるが、ライセンス情報120を均等分割ができないような場合などもあることから、所定のルールに基づいて分割されていれば、それらの大きさに多少の違いがあってもよい。そして生成された複数の割符1〜10は、配信アプリケーション111に対応する1組の実行権情報112として配信アプリケーション管理部11に保持される。
【0061】
ところで一般的に、暗号化されたデータの秘匿性はビット長が長くなれば高くなり、短くなれば低くなる。そのため、各割符1〜10のそれぞれの秘匿性は、ライセンス情報120に付与された秘匿性に比べて低下する。すなわち、10個の割符1〜10を1まとめにすれば1個のライセンス情報120と同様の秘匿性が確保される一方、割符の数が減ること応じてその秘匿性が低下する。このことから、本実施形態では高い秘匿性の要求される全機能モードのライセンス(実行権限)に対応する割符の数は、簡易版モードのライセンス(実行権限)に対応する割符の数よりも多くなるように設定される。
【0062】
配信アプリケーション管理部11は、配信アプリケーション111とともに、同配信アプリケーション111に関連付けられた実行権情報112を管理・保持している。配信アプリケーション管理部11は、ユーザからの配信要求などに応じて配信アプリケーション111を配信する際、配信アプリケーション111とともに、同配信アプリケーション111に関連付けられた実行権情報112であって、当該ユーザのライセンス情報120に基づき生成された実行権情報112を配信する。なお、本実施形態の配信アプリケーション111は、10個の割符1〜10から構成される実行権情報112に基づいてライセンスの認証が行われる。例えば、配信アプリケーション111は、10個の割符1〜10の全部、もしくは一部、例えば3個や4個の割符によりライセンスが認証される。本実施形
態では、配信アプリケーション111には、全機能モードには4個の割符が必要とされることや、簡易版モードには3個の割符が必要とされることが予め設定されている。すなわち、全機能モードに対応する4個の割符からなる割符体よりも大きさの小さい3個の割符からなる割符体は、所定の制限の課されている簡易版モードに対応するようになっている。
【0063】
配信用通信部13は、車両2Aとの間での無線通信を含む通信により各種のデータ通信を可能とする。このデータ通信により、管理センタ1Cは、車両2Aから伝送された配信アプリケーション111の配信要求を受信するとともに、車両2Aには配信アプリケーション111や実行権情報112を伝送することができるようになっている。
【0064】
車両2Aは、ユーザの所有車であって、ナビゲーションシステムなどの情報処理装置としての車載機2Bが搭載されている。例えば、車載機2Bは、図示しない全地球測位システム(GPS:Global Positioning System)等を利用して車両2Aの現在位置を検出する。そして、検出された現在位置に基づいて記憶されている地図情報を参照することにより、ユーザ(運転者)に走行目的地までの車両2Aの走行経路等の案内を行う。また車載機2Bには、図示しない入出力装置が設けられており、ユーザからの操作情報がスイッチなどの入力装置を介して入力されるとともに、上記経路案内などの情報が画面やスピーカなどの出力装置を介して出力される。さらに、車載機2Bには、各種演算処理を実行するCPU、各種制御プログラムを格納するROM、データ格納やプログラム実行のためのワークエリアとして利用されるRAM、メモリ(不揮発性メモリを含む記憶装置)等を有するマイクロコンピュータ(図示略)が設けられている。そして、このマイクロコンピュータにより車載機2Bから提供されるナビゲーションシステムの機能などにかかる各種の情報処理が行われる。
【0065】
車載機2Bには、管理センタ1Cやモバイルデバイス3Aと無線通信によるデータ通信が可能な通信部20と、配信アプリケーション111を実行可能に保持している配信アプリケーション実行部21とが設けられている。また車載機2Bには、配布された実行権情報112から再配布用実行権情報220を再編成する再配布用割符体編成手段としての再配布用実行権生成部22が設けられている。なお、配信アプリケーション実行部21や再配布用実行権生成部22は、それらの機能を発揮するための処理が車載機2Bのマイクロコンピュータにおいて所定のプログラムが実行されることにより行われるようになっている。
【0066】
通信部20は、ユーザの操作などに基づく配信アプリケーション111の配信要求を管理センタ1Cに送信することができるとともに、管理センタ1Cが送信した配信アプリケーション111や実行権情報112を受信することができる。そして、通信部20は、受信した配信アプリケーション111及び実行権情報112を配信アプリケーション実行部21に伝達する。また、通信部20は、再配布用実行権情報220をモバイルデバイス3Aに送信することができる。
【0067】
配信アプリケーション実行部21は、マイクロコンピュータにて配信アプリケーション111を実行させることを通じて当該配信アプリケーション111の機能をユーザなどに提供する。配信アプリケーション実行部21には、図示しない記憶装置などにより管理センタ1Cから配信された配信アプリケーション111と実行権情報211とが保持されているとともに、実行権情報211に基づいて配信アプリケーション111のライセンスを認証する実行権判定部212が設けられている。配信アプリケーション実行部21は、ユーザからの指示などにより配信アプリケーション111を実行させる際、実行権判定部212にてライセンスの認証を行い、その認証の結果、ライセンスが認証された場合、配信アプリケーション111を実行させるようになっている。一方、配信アプリケーション実
行部21は、ライセンスの認証の結果、ライセンスが認証されない場合、配信アプリケーション111を実行させないようになっている。なお、配信アプリケーション実行部21は、通信部20から受け取った実行権情報112を、一旦、そのまま、実行権情報211として保持することができる。
【0068】
再配布用実行権生成部22は、ユーザからの指示などに基づき実行権情報211から再配布用実行権情報220を生成する。なお本実施形態では、所有車(車両2A)では、配信アプリケーション111の全ての機能が利用できるように設定される。そこで、再配布用実行権生成部22は、配信アプリケーション111の全ての機能を利用できるライセンスの認証のため、少なくとも4個の割符から編成される割符体を確保するようにしている。すなわち、図3に示すように、再配布用実行権生成部22は、10個の割符1〜10からなる実行権情報211(112)から、配信アプリケーション111の全ての機能を利用できるライセンスの認証に必要な4個の割符1〜4から編成される第1の割符体を分割し、確保する。さらに、再配布用実行権生成部22は、第1の割符体に含まれない残りの6つの割符5〜10を配布可能な再配布用実行権情報220、すなわち再配布用の第2の割符体として編成し、確保する。なお、再配布用実行権生成部22は再配布用実行権情報220からモバイルデバイス3Aに移動されるようになっているので、それが移動(配布)された後には、再配布用実行権生成部22には残らないようになっている。これにより、再配布用実行権情報220の不正な配布などを防止し、ライセンスの適正な利用が図られるようになる。
【0069】
なお、再配布用実行権生成部22にて再配布用実行権情報220が編成されることにより、配信アプリケーション実行部21には、実行権情報211として第1の割符体(4個の割符1〜4)のみが保持される。このように、配信アプリケーション実行部21の実行権情報211には、10個の割符1〜10からなる実行権情報112が保持されたり、4個の割符1〜4からなる第1の割符体が保持されたりする。
【0070】
実行権判定部212は、配信アプリケーション111のライセンスの認証を、配信アプリケーション111に設定されているライセンスの認証に必要とされる割符の数と、実行権情報211に含まれる割符の数とを比べることに基づいて行われるライセンスの認証処理により行う。図4に示すように、ライセンスの認証処理が開始されると、実行権判定部212は、実行権情報211に保持されている割符の数が、配信アプリケーション111の全ての機能の実行に必要な数以上であるか否かを判断する(図4のステップS10)。割符の数が全ての機能の実行に必要な数以上であると判断された場合(図4のステップS10でYES)、実行権判定部212は、配信アプリケーション111の実行モードを全機能モードに設定するライセンスの認証をする(図4のステップS11)。そして、ライセンスの認証処理が終了される。
【0071】
一方、実行権情報211に含まれている割符の数が全ての機能の実行に必要な数に不足すると判断された場合(図4のステップS10でNO)、実行権判定部212は、実行権情報211に含まれている割符の数が、簡易版の実行に必要な数以上あるか否かを判断する(図4のステップS12)。実行権情報211に含まれている割符の数が簡易版の実行に必要な数以上であると判断された場合(図4のステップS12でYES)、実行権判定部212は、配信アプリケーション111の実行モードを簡易版モードに設定するライセンスの認証をする(図4のステップS13)。そして、ライセンスの認証処理が終了される。
【0072】
また、実行権情報211に含まれている割符の数が簡易版の実行に必要な数に不足すると判断された場合(図4のステップS12でNO)、実行権判定部212は、実行権情報211に含まれている割符の数が一時実行に必要な数(例えば2個)以上あるか否かを判
断する(図4のステップS14)。実行権情報211に含まれている割符の数が一時実行に必要な数以上あると判断された場合(図4のステップS14でYES)、実行権判定部212は、配信アプリケーション111を一時実行させるように設定する(図4のステップS15)とともに、一時実行に用いられる一時実行権を生成する(図4のステップS16)。そして、ライセンスの認証処理が終了される。ところで一時実行権は、配信アプリケーション111のライセンスを一時的に認証させることのできる実行権である。例えば、一時実行権は、実行権情報に含まれている2個の割符と、当該車両2Aの情報などに基づいて各別に生成等される2個の割符とにより、一過性の4個の割符として編成され、この4個の割符により、一時的に配信アプリケーション111のライセンスが認証されるようになっている。しかしこの4個の割符は一過性(時限的)であるため、所定の期間の経過により配信アプリケーション111のライセンスの認証は無効となるようになっている。
【0073】
一方、実行権情報211に含まれている割符の数が一時実行に必要な数に不足すると判断された場合(図4のステップS14でNO)、実行権判定部212は、配信アプリケーション111のライセンスを認証せず(図4のステップS17)、ライセンスの認証処理を終了する。なお、このライセンスの認証処理は、配信アプリケーション111のライセンスの認証に必要なものであるため、車両2Aのみならず、車両4Aや車両5Aにおいても同様に行われるものである。
【0074】
すなわち、このようなライセンスの認証により、車両2Aの実行権判定部212は、実行権情報211に含まれる割符の数が配信アプリケーション111の全機能モードに必要な4個含以上含まれているか否かを判断する。そして、実行権情報211に含まれている割符の数が4個かそれ以上である場合、車両2Aでは、配信アプリケーション111の全機能モードのライセンスが認証される。一方、実行権情報112を受信していないなど、同実行権情報211に含まれている割符の数が4個未満である場合、車両2Aでは、全機能モードのライセンスは認証されない。なお、割符が3個の場合、車両2Aでは、配信アプリケーション111の限定版モードのライセンスが認証されるようになり、割符が2個の場合、車両2Aでは、一時的に配信アプリケーション111のライセンスが認証されるようになっている。
【0075】
図1に示すように、モバイルデバイス3Aには、各車両2A,4A,5Aとの間で無線通信によるデータ通信が可能な通信部30と、配布された再配布用実行権情報220から新たな再配布用実行権情報310を編成したり一時実行権情報312を生成したりする再配布用割符体編成手段としての再配布用実行権生成部31とが設けられている。なお、再配布用実行権生成部31は、それらの機能を発揮するための処理がモバイルデバイス3Aに搭載されているマイクロコンピュータにおいて行われるようになっている。
【0076】
通信部30は、ユーザの操作などに基づき再配布用実行権情報220の配布要求を車両2Aに送信することができるとともに、車両2Aが送信した再配布用実行権情報220を受信することができる。通信部30は、受信した再配布用実行権情報220を再配布用実行権生成部31に伝達する。また、通信部30は、再配布用実行権情報310を車両4Aに送信すること、及び一時実行権情報312を車両5Aに送信することができる。
【0077】
再配布用実行権生成部31は、ユーザからの指示などに基づき再配布用実行権情報220から新たな再配布用実行権情報310を編成するとともに、限定実行権情報311を編成してから一時実行権情報312を生成することができるようになっている。なお本実施形態では、非所有車(車両4A)にあっても、配信アプリケーション111の全ての機能を利用するように設定されていることから、再配布用実行権生成部31は、配信アプリケーション111に全機能モードのライセンスを認証するため、4個の割符から編成される
割符体を確保する。このことから、図5に示すように、再配布用実行権生成部31は、6個の割符5〜10からなる再配布用実行権情報220から、配信アプリケーション111の全ての機能を利用できるライセンスの認証に必要な4個の割符5〜8から編成される再配布可能な再配布用実行権情報310、すなわち再配布用の第3の割符体を分割し、確保する。さらに、再配布用実行権生成部31は、第3の割符体に含まれない残りの2個の割符9,10を配布不能な限定実行権情報311、すなわち配布不能な第4の割符体として編成し、確保する。
【0078】
再配布用実行権情報310(第3の割符体)は、再配布用実行権生成部31から車両4Aに移動されるようになっているので、それが配布された後には、再配布用実行権生成部31には残らないようになっている。また、再配布用実行権情報310(第3の割符体)は、それが配布されたモバイルデバイス3Aに戻すことができるようになっている。これにより、再配布用実行権情報310の不正な配布などを防止し、ライセンスの適正な利用が図られる。
【0079】
なお、再配布用実行権情報310及び限定実行権情報311は、それを配布した車両2Aにも戻すことができる。すなわち、再配布用実行権生成部31は、再配布用実行権情報220を配信した車両2Aと、再配布用実行権情報220とを関連付けて管理している。
【0080】
また、再配布用実行権生成部31は、配布不能な限定実行権情報311(第4の割符体)に基づいて配布可能な一時割符体としての一時実行権情報312、すなわち第5の割符体を生成することができる。一時実行権情報312は、レンタカーなどの一時的に利用される車両用に生成される実行権情報であり、例えば、利用可能期限などを含むように生成される。なお、利用可能期限は、ユーザが設定したり、レンタカーとの通信によりレンタカーから取得したりすることができる。図6に示すように、一時実行権情報312には、限定実行権情報311を編成する2個の割符9,10は含まれておらず、2個の割符9,10に基づいて生成された2個の割符9α,10αにより編成されている。これにより、モバイルデバイス3Aには、2個の割符9,10からなる限定実行権情報311が保持され続けられるようになっているものの、一時実行権情報312に与えた利用可能期限の間、その2個の割符9,10(限定実行権情報311)から他の一時実行権情報312を生成することができないようになっている。
【0081】
図1に示すように、車両4Aは、ユーザの家族の乗用車などユーザの非所有車である。車両4Aには、車両2Aに搭載されている車載機2Bと同様の情報処理装置としての車載機4Bが搭載されている。車載機4Bには、車両2Aに搭載されている通信部20と同様の、通信部40と、車両2Aに搭載されている配信アプリケーション実行部21と同様の、配信アプリケーション実行部41とが設けられている。なお、車載機4Bには、車両2Aの車載機2Bに搭載されていた再配布用実行権生成部22の図示を省略する。以下の説明では、車両4Aについて、車両2Aと同様の構成についてはその説明を割愛する。なお、車両4Aには、ライセンスの認証はされないものの、配信アプリケーション111は既に配信されているものとする。
【0082】
通信部40は、再配布用実行権情報310をモバイルデバイス3Aから受信することができるようになっているとともに、モバイルデバイス3Aに実行権情報を要求したり、実行権情報を返送したりすることができるようにもなっている。
【0083】
配信アプリケーション実行部41は、図示しない記憶装置などに配信アプリケーション111と再配布用実行権情報310とが保持されるとともに、再配布用実行権情報310に基づいて配信アプリケーション111のライセンスを認証する実行権判定部410が設けられている。なお、実行権判定部410も、車両2Aの車載機2Bに搭載されている実
行権判定部212と同様のライセンスの認証処理を行う。すなわち、配信アプリケーション実行部41は、配信アプリケーション111を実行させる指示をユーザなどから受けたとき、実行権判定部410にてライセンスの認証を行い、その認証の結果、ライセンスが認証された場合、配信アプリケーション111を実行させるようになっている。一方、配信アプリケーション実行部41は、ライセンスの認証の結果、ライセンスが認証されない場合、配信アプリケーション111を実行させないようになっている。なお、図5に示したように、再配布用実行権情報310には4個の割符5〜8が含まれているため、実行権判定部410では全機能モードのライセンスが認証される。一方、実行権情報の配布を受けていないなどのため再配布用実行権情報310を保持していないとき、実行権判定部410ではライセンスが認証されない。
【0084】
また、配信アプリケーション実行部41は、配布された再配布用実行権情報310を再配布不能に保持するようになっているため、この再配布用実行権情報310を更に他の車両などに配布することはできない。その一方、配布された再配布用実行権情報310を、その配布元であるモバイルデバイス3Aには返還することができるようになっている。すなわち、配信アプリケーション実行部41は、データ通信の際、通信先の特定に一般的に用いられるデバイス認識番号などにより、再配布用実行権情報310とその再配布用実行権情報310の配布元であるモバイルデバイス3Aとを関連付けて管理している。これにより、再配布用実行権情報310の更なる不正な配布などを防止し、ライセンスの適正な利用が図られる。
【0085】
図1に示すように、車両5Aは、レンタカーなど一時利用を目的とした車両である。車両5Aには、車両4Aに搭載されていた車載機4Bと同様の情報処理装置としての車載機5Bが搭載されているので、その構成についての説明を割愛する。なお、車両4Aには、ライセンスの認証はされないものの、配信アプリケーション111は既に配信されているものとする。
【0086】
ところで、一時利用を目的とした車両5Aには、ユーザの指示などに基づいてモバイルデバイス3Aから一時実行権情報312(第5の割符体)が伝送される。そして車両5Aは、ライセンスの認証処理により、配信アプリケーション111が一時実行に設定され、同車両5Aの利用期間に限り有効な一時実行権が生成される。これにより、配信アプリケーション111のライセンスが車両5Aの利用期間に限り一過性で認証されるようになっている。
【0087】
次に、上記のように構成されるライセンス情報管理システムの作用について、図7〜12を参照して説明する。
まず、図7に基づいて、割符の分割及び配布について説明する。図7(a),(b)に示すように、ライセンス情報120から生成された10個の割符1〜10からなる実行権情報112が管理センタ1Cから車両2A(所有車)に配布される。図7(b),(c)に示すように、実行権情報112は、車両2Aにて4個の割符1〜4からなる第1の割符体と、6つの割符5〜10からなる第2の割符体とに分割編成される。そして第1の割符体は、実行権情報211として車両2Aに保持される一方、第2の割符体は、再配布用実行権情報220として、モバイルデバイス3Aに移動される。モバイルデバイス3Aに移動された第2の割符体は、図7(c),(d)に示すように、車両4A(非所有車)に配布される4個の割符5〜8からなる第3の割符体と、限定的に用いられる2個の割符9,10からなる第4の割符体とに分割編成される。すなわち第3の割符体は、図7(e)に示すように、新たな再配布用実行権情報310として、車両4Aに移動される一方、第4の割符体は、図7(f)に示すように、限定実行権情報311としてモバイルデバイス3Aに配布不能に保持される。図7(g),(h)に示すように、モバイルデバイス3Aは、第4の割符体に基づいて利用期間の限定された一時実行権情報312(第5の割符体)
を生成して車両5A(一時利用車)に配布するとともに、同利用期間中、第4の割符体を一時実行権情報312を生成できない態様で保持する。
【0088】
続いて、このライセンス情報管理システムにて行われる主な処理について、図8〜図11を参照して説明する。
まず、車両2Aに配信アプリケーション111が導入される動作について説明する。図8に示すように、所有車(車両2A)の車載機2Bによる配信アプリケーション111の購入により(図8のステップS20)、ユーザ情報や、選択されたライセンスの形態などを含む配信アプリケーション111の配信要求が車載機2Bから管理センタ1Cに伝送される(図8のステップN20)。前記配信要求を受信した管理センタ1Cは、ユーザ情報などに対応するライセンス情報120に基づいて実行権情報112を配信可能に準備する(図8のステップS21)とともに、同実行権情報112と配信アプリケーション111とから車載機2Bに配信する配信アプリケーションパッケージを準備する(図8のステップS22)。そして、準備された配信アプリケーションパッケージが管理センタ1Cから車載機2Bに配信される(図8のステップN21)。車載機2Bは、配信された配信アプリケーションパッケージを受信してから、配信アプリケーション111のインストール処理などを行い、同配信アプリケーション111を配信アプリケーション実行部21にて実行可能な態様に保持させる(図8のステップS23)。これにより、車両2Aに配信アプリケーション111が導入される。
【0089】
次に、車両2Aにて配信アプリケーション111が実行される動作について説明する。図9に示すように、配信アプリケーション実行部21は、配信アプリケーション111の起動がユーザの操作などにより指示されると(図9のステップS30)、配信アプリケーション111を起動させる処理を行う(図9のステップN30)。この起動処理により、配信アプリケーション111の有しているアプリケーションIDが車載機2Bに通知される(図9のステップS31,N31)。それから配信アプリケーション実行部21は、実行権情報211に基づいて(図9のステップN31,N32)、通知されたアプリケーションIDに対応するライセンスの認証処理を行う(図9のステップS32)。そしてライセンスが認証されると配信アプリケーション実行部21は、ライセンスの認証による配信アプリケーションの実行許可(実行モード)に基づいて配信アプリケーション111を実行する(図9のステップN34,S33)。これにより、配信アプリケーション実行部21にて配信アプリケーション111が実行される。
【0090】
続いて、車両2Aにて生成される再配布用実行権情報220がモバイルデバイス3Aに移動される動作について説明する。図10に示すように、配信アプリケーション実行部21にて再配布用実行権情報220の編成が開始されると(図10のステップS40)、配信アプリケーション実行部21は、配信アプリケーション111からアプリケーションIDを取得する(図10のステップN40,N41)。また、配信アプリケーション実行部21は、モバイルデバイス3AからモバイルデバイスIDを取得する(図10のステップN42,N43)とともに、実行権情報211を取得する(図10のステップN44,N45)。そして、取得されたアプリケーションIDと、モバイルデバイスIDと、実行権情報211とが再配布用実行権生成部22に通知されることにより、再配布用実行権生成部22では再配布用実行権情報220の編成処理が行われる(図10のステップN46,S41)。再配布用実行権情報220が編成されたことが配信アプリケーション実行部21に通知されると(図10のステップN47)、配信アプリケーション実行部21は、再配布用実行権情報220をモバイルデバイスIDを取得したモバイルデバイス3Aに配布(移動)させる(図10のステップN48)。なお、本実施形態では、再配布用実行権情報220は、実行権情報211を分割して編成されるため、そこに配布先のモバイルデバイスIDなどが含まれないが、配布先のモバイルデバイスIDが含まれるように編成されてもよい。
【0091】
次に、モバイルデバイス3Aから車両4A(非所有車)の車載機4Bに再配布用実行権情報310が移動される動作について説明する。図11に示すように、ユーザの操作などにより車両4Aの車載機4Bに配信アプリケーション111が導入される(図11のステップS50)と、ユーザの操作などに基づいて車載機4Bからモバイルデバイス3Aに、配信アプリケーション111のアプリケーションIDなどを含む実行権情報要求が通知される(図11のステップN50)。実行権情報の要求を受けたモバイルデバイス3Aは、新たな再配布用実行権情報310を編成するなどして配布の準備をしてから(図11のステップS51)、同再配布用実行権情報310を車載機4Bに配布(移動)する(図11のステップN51)。車載機4Bに移動された新たな再配布用実行権情報310は、同車載機4Bに保存される。これにより、車両4Aでは配信アプリケーション111を全機能モードで利用することが可能になる。
【0092】
また、モバイルデバイス3Aから一時利用車である車両5Aの車載機5Bに一時実行権情報が配布される動作について説明する。図12に示すように、ユーザの操作などにより車両5Aの車載機5Bに配信アプリケーション111が導入される(図12のステップS60)と、車載機5Bからモバイルデバイス3Aに、配信アプリケーション111のアプリケーションIDなどを含む実行権情報要求が通知される(図12のステップN60)。実行権情報の要求を受けたモバイルデバイス3Aは、限定実行権情報311を編成するなどするとともに、同編成された限定実行権情報311に基づいて一時実行権情報312を生成する(図12のステップS61,S62)。そして、モバイルデバイス3Aは、一時実行権情報312を車載機5Bに配布する。車載機5Bに移動された一時実行権情報312は、同車載機5Bに保存される。なお、一時実行権情報312には、一時的な認証に必要とされる情報、例えば車両5Aの情報に基づき各別に生成される割符などが更に付加されるなどして車載機5Bに保存されてもよい。これにより、車両5Aでは、所定の期間中、配信アプリケーション111の所定の機能を利用することが可能になる。
【0093】
以上説明したように、本実施形態のライセンス情報管理システムによれば、以下に列記するような効果が得られるようになる。
(1)1個のライセンス情報120から複数の割符1〜10を生成したのでライセンス付与に対する自由度が向上する。すなわち、発行されたライセンス情報120が1個の場合であれ、10個の割符にすることにより、1個のライセンス情報120を複数の情報として取り扱うことができるようにもなるため、ライセンスの認証にかかる柔軟性を高めることができるようになる。また、1個のライセンス情報120を複数の情報として取り扱うような場合、管理センタ1Cにより管理するライセンス情報120の数を抑制することも可能となり、管理センタ1Cなどによるライセンスの管理にかかる負荷の増大が抑えられるようにもなる。
【0094】
(2)また、配布された複数の割符1〜10から選択される1又は複数の割符、すなわち配布された複数の割符の一部に基づいてライセンスの認証ができるようになるため、これによってもライセンスの認証にかかる自由度が向上する。より具体的には、1個のライセンス情報120に基づく1個以上の割符から編成される割符体(第1〜4の割符体)に基づいて実行権限に応じたライセンスの認証ができるようになる。
【0095】
(3)ビット符号からなるライセンス情報120が分割された場合、割符体としてはそれを構成するビット数が多い、すなわち割符体として大きいものが、小さいものよりもより高いセキュリティを有することとが一般的である。
【0096】
そこで割符体の大小に応じて実行制限が可変とされるライセンスの認証ができるようにした。例えば4個の割符からなる割符体に比べて、大きさの小さい3個や2個の割符から
なる割符体の実行権限に制限を付与することにより、大きいことからセキュリティ(秘匿性)の高い割符体には制限の少ない実行権が与えられ、逆に、小さいことからセキュリティ(秘匿性)の低い割符体には制限の多い実行権が与えられるようになる。このように、セキュリティの高さに応じて実行権の制限が設定できるようになるため、自ずと割符の利用に対する適正化が図られるようになる。なお大きい割符体というのは、割符体を構成するビット数の多いものを含み、割符の数が多い割符体も含まれる。
【0097】
(4)1個のライセンス情報120に基づく場合であれ、複数の割符1〜10から割符体を複数編成することができるようになる。これにより、各割符体を所定の実行権限に対応させるようにすることなどにより、もともとのライセンス情報120よりもライセンスの認証態様を拡大することができるようにもなる。
【0098】
(5)第2の割符体(再配布用実行権情報220)をモバイルデバイス3Aに移動させることができるので、当該第2の割符体の持ち運びの自由度が高められるようになる。これにより、第2の割符体の利用可能性の向上が図られるようになる。
【0099】
(6)第3の割符体(再配布用実行権情報310)をモバイルデバイス3Aから他の車載機4Bに配布することができるので、他の車載機4Bにおける第3の割符体の利用を容易にすることができるようになる。
【0100】
(7)モバイルデバイス3Aにおいてライセンスの認証に要する第3の割符体などを編成できるようにした。これにより第2割符体の分割により編成される新たな1又は複数の割符それぞれからなる新たな第3の割符体などの利用による利用範囲の拡大が図られるようになる。
【0101】
(8)第3の割符体に基づくライセンスの認証が他の車載機4Bにおいて行えるようになるため、分割されたライセンス情報120(割符)の用途の拡大がより一層図られるようになる。
【0102】
(9)第3の割符体に基づく場合であれ、割符体の大小に応じて実行権限の制限が可変とされるライセンスの認証ができるようになる。これにより、セキュリティの高さに比例するビットの数(大きさ)に対応するかたちに実行権限の制限の度合いを設定することができるようになり、割符の利用に対する適正化が図られるようになる。
【0103】
(10)車載機4Bからの第3の割符体の伝送が禁止されるので、第3の割符体が他に利用されたり、不明になるようなことが防止され、ライセンスの認証の適正な管理を維持することができるようになる。
【0104】
(11)モバイルデバイス3Aに保持されている配布できない割符9,10(第4の割符体)により、その割符の種類や数に応じたライセンスの権限に基づいて生成される時限的な一過性の第5の割符体(一時実行権情報312)によりアプリケーションの一時的な利用を可能にすることができる。これにより、ライセンスの認証について柔軟性を与えつつ、ライセンスの適正な管理をも可能とする。またモバイルデバイス3Aに残されている割符9,10であれ有効に利用することで、新たなライセンス情報120を管理センタ1Cが管理しなければならなくなることなどが抑制されるようになる。
【0105】
(12)一時的であれ、一定の期間だけ車両5Aの車載機5Bにより配信アプリケーション111が使用可能になるので、ライセンスの認証の柔軟性が高められる。また、一定の期間の経過後は配信アプリケーション111を使用できなくなるので、ライセンスの認証の適正な管理を維持することができる。
【0106】
(13)これらのことから、管理センタ1Cにおける、車両2A,4A,5Aに対する配信アプリケーション111のライセンス管理負荷が軽減されるようになる。すなわち1個のライセンス情報120を複数の割符1〜10に分割可能となることから、分割された割符の複数の車両2A,4A,5Aへの配布により、複数の車両2A,4A,5Aに対するライセンス管理負荷が軽減される。また、複数の車両2A,4A,5Aへの配布によれば、配信アプリケーション111の利便性が高められるようになるとともに、運転者などのユーザとしても複数の車両2A,4A,5Aで同様な運転環境を維持ができるようになりそのような利便性も高くなる。
【0107】
(第2の実施形態)
本発明にかかるライセンス情報管理システムを具体化した第2の実施形態について、図13に従って説明する。なお、本実施形態では、生成される割符の大きさが異なることが、第1の実施形態と相違するので、以下では、第1の実施形態に対して相違する点を主に説明する。
【0108】
図13(a),(b)に示すように、管理センタ1Cは、ライセンス情報120から2個の割符1Aと、1個の割符1Bとからなる実行権情報60を生成する。2個の割符1Aは、それぞれ同じ大きさに生成されている一方、1個の割符1Bは、割符1Aとは異なる大きさであって割符1Aよりも小さい大きさに生成されている。そして配信アプリケーション111には、割符1Aが全機能モード用に設定され、割符1Aより大きさの小さい割符1Bが簡易版モード用に設定される。これにより、図13(b)に示すように、この実行権情報60の配信された車両2Aでは、1個の割符1Aにより、配信アプリケーション111が全機能モードで利用可能となる。一方、図13(b),(d)に示すように、車両2Aにて実行権情報60から1個の割符1A(実行権情報61)が分離されることにより1個の割符1Aと1個の割符1Bとを有する再配布用実行権情報62が編成され、モバイルデバイス3Aに移動される。モバイルデバイス3Aでは、図13(d),(e),(f)に示すように、移動された再配布用実行権情報62が、1個の割符1Aと1個の割符1Bとに分離されて、1個の割符1Aからなる新たな再配布用実行権情報63と、1個の割符1Bからなる限定実行権情報64とが編成される。新たな再配布用実行権情報63は、図13(e)に示すように、車両4Aに配布され、配布された車両4Aにて、配信アプリケーション111の全機能モードのライセンスの認証に用いられる。図13(f),(h)に示すように、限定実行権情報64からは、1個の割符1Bに基づいて作成された割符1Bαからなる一時実行権情報65が生成されて、車両5Aに配布される。配布された一時実行権情報65は、車両5Aにて、配信アプリケーション111の利用可能期間制限などの所定の制限を課されたライセンスの認証に用いられる。図13(g)に示すように、一時実行権情報65を生成させた限定実行権情報64は、一時実行権情報65の生成を一時的に制限されるなどしつつもモバイルデバイス3Aに保持され続ける。
【0109】
以上説明したように、本実施形態のライセンス情報管理システムによれば、上記第1の実施形態に記載の(1)〜(13)の効果に加えて、以下に列記するような効果が得られるようになる。
【0110】
(14)割符の大きさを変化させておくことにより、ライセンスの認証の自由度を確保しつつ、割符の大きさにより割符の利用条件を設定するなどしてライセンスの利用の適切性を高めることができるようになる。
【0111】
(第3の実施形態)
本発明にかかるライセンス情報管理システムを具体化した第3の実施形態について、図14に従って説明する。なお、本実施形態では、実行権情報112がモバイルデバイス3
Aを介して車両2Aに配布されることが、第1の実施形態と相違する。そこで、本実施形態では、第1の実施形態に対して相違する点を主に説明することとし、同様の構成については同じ符号を付してその説明を割愛する。
【0112】
モバイルデバイス3Aは、配信アプリケーション111を保持するともに、実行権情報112を一時的に保持可能になっている。そして、一旦モバイルデバイス3Aに保持された、配信アプリケーション111が車両2Aに配布される。また、再配布用実行権生成部31は、車両2Aで配信アプリケーション111が全機能モードで用いられることが設定されることにもとづいて、実行権情報112から4個の割符1〜4からなる第1の割符体を生成することができるようになっている。そこで、車両2Aへの配信アプリケーション111の配布に伴って、第1の割符体を生成して、車両2Aに配信する。車両2Aでは、配信された第1の割符体を実行権情報211として保持することにより、車両2Aにおいて配信アプリケーション111を全機能モードで実行させることのできるライセンスの認証が行えるようにしている。
【0113】
なお、第1の割符体が車両2Aに配布(移動)された後、再配布用実行権生成部31には、第1の実施形態と同様に、6個の割符5〜10(第2の割符体)が保持されるので、再配布用実行権生成部31は、車両4Aへの第3の割符体や、制限付きの第4の割符体などを編成することができる。
【0114】
以上説明したように、本実施形態のライセンス情報管理システムによれば、上記第1の実施形態に記載の(1)〜(4),(6)〜(13)の効果に加えて、以下に列記するような効果が得られるようになる。
【0115】
(15)モバイルデバイス3Aを介して第1の割符体が車載機2Bに伝送されるようになるため、第1の割符体を予めモバイルデバイス3Aに記憶させておくようなこともできるようになる。これにより、実行権情報112(割符、割符体)の配布の利便性が高められるようにもなる。
【0116】
(16)ライセンスの認証に要する第1の割符体をモバイルデバイス3Aにより持ち運ぶことができるようになるとともに、第2の割符体にあってもそれを第3や第4の割符体に編成することができるモバイルデバイス3Aに保持されるので第2〜4の割符体の持ち運びの自由度が高められる。
【0117】
なお上記各実施形態は、以下の態様で実施することもできる。
・上記各実施形態では、車両4A(非所有車)には、再配布用実行権情報310(第3の割符体)が伝送される場合について例示したが、これに限らず、車両(非所有車)には第2の割符体が伝送されてもよい。これによっても、車両(非所有車)にて配信アプリケーションのライセンスを認証することができる。
【0118】
・上記各実施形態では、ライセンス情報管理システムは、管理センタ1Cと、車両2Aと、モバイルデバイス3Aと、車両4Aと、車両5Aとを備える場合について例示した。しかしこれに限らず、ライセンス情報管理システムには、少なくとも管理センタと1個の車両(所有車)とが設けられていればよい。そして、必要に応じて、モバイルデバイスや、車両(非所有車)や、車両(一時利用車)を更に設けるようにしてもよい。これにより、ライセンス情報管理システムの構成の自由度が向上するようになり、その採用可能性の向上が図られるようになる。
【0119】
・上記各実施形態では、配信アプリケーション111が1個だけの場合について例示したが、これに限らず、配信アプリケーションは複数でもよい。配信アプリケーションが複
数であれ、それぞれの配信型アプリケーションに割符からなる実行権情報をそれぞれ生成し、車載機ではそれぞれの該実行権情報に基づいてそれぞれの配信型アプリケーションのライセンスの認証をそれぞれ行うようにしてもよい。これにより、ライセンス情報管理システムとしての利用可能性が高められる。
【0120】
・上記各実施形態では、各通信部(13,20,30,40)がそれぞれ直接通信するような場合について例示した。しかし、これに限らず、各通信部は、電話回線のような公衆回線を用いて通信してもよいし、インターネットのような通信回線を介して通信してもよい。インターネットなどの通信回線を介して割符体(割符)を取得できるようになれば、接続先が拡がることなどにより、割符の取得の自由度が高められるようになる。
【0121】
・上記各実施形態では、実行権情報112が通信により配布される場合について例示した。しかしこれに限らず、配信アプリケーションの購入とともに得られるパッケージやライセンスカードに記載されていてもよい。これにより、このライセンス情報管理システムの適用可能性を拡張させることができるようになる。
【0122】
・上記各実施形態では、実行権情報112を区分して再配布用実行権情報220,310を編成するようにした。しかしこれに限らず、実行権情報を区分した再配布用実行権情報に配布先の情報や、配布元の情報などを付加してもよい。これにより、再配布用実行権情報の管理性を向上させることができ、再配布用実行権情報の適正な利用が図られるようにもなる。
【0123】
・上記第1の実施形態では、実行権情報112の全ての割符1〜10が略同じ大きさに生成されている場合について例示した。しかしこれに限らず、実行権情報には、大きさの異なる割符が含まれてもよい。例えば、図15に示すように、実行権情報に、同じ大きさの割符1〜8と、割符1〜8とは異なる大きさの割符1Bとが含まれていてもよい。この場合、ライセンスの認証の自由度を確保しつつ、割符の大きさにより割符の利用条件を設定するなどしてライセンスの利用の適切性を高めることができるようになる。
【0124】
・上記各実施形態では、実行権情報112が3個の割符体に区分される場合について例示した。しかしこれに限らず、実行権情報は、2つに区分されても、4つ以上に区分されてもよい。また、限定実行権情報が編成されなくてもよい。これにより、実行権情報の分割の自由度が向上される。
【0125】
・上記第1の実施形態では、ライセンス情報120が略同じ大きさの10個の割符1〜10に分割される場合について例示した。しかし、これに限らず、ライセンス情報120が9個以下に分割されても、11個以上に分割されてもよい。これにより、ライセンスの認証の自由度が向上するようになる。
【0126】
・上記各実施形態では、ライセンスの認証に必要とされる割符の数(大きさ)は、配信アプリケーション111に設定されている場合について例示した。しかしこれに限らず、ライセンスの認証に必要とされる割符の数(大きさ)は、別途、伝達されたりしてもよい。これにより、配信アプリケーションの設計の自由度や、ライセンスの認証の自由度が向上するようになる。
【0127】
・上記各実施形態では、ライセンスの認証に必要とされる割符の数(大きさ)は、予め設定されている場合について例示した。しかしこれに限らず、ライセンスの認証に必要とされる割符の数(大きさ)は、後から変更してもよい。例えば、配信アプリケーション111をアップデートすることなどにより変更することができるようにもなる。これにより、配信アプリケーションの設計の自由度や、ライセンスの認証の自由度が向上するように
なる。
【0128】
・上記各実施形態では、割符体に含まれる割符1〜10の数や大きさが、ライセンス認証の対象とするアプリケーションに対する実行権限に応じて定められる場合について例示したが、これに限らず、アプリケーションに対する実行権限に応じた種類を割符体に与えるようにしてもよい。例えば、このような種類を割符体の大きさにて与えるようにすることもできる。
【0129】
・上記各実施形態では、配信アプリケーション111の全機能モードに実行権情報112に含まれる割符の一部を用いる場合について例示したが、これに限らず、配信アプリケーションの全機能モードに実行権情報に含まれる割符の全てを用いるようにしてもよい。これにより、従来のライセンス認証と同様のライセンスの認証を行うことができるようにもなる。
【0130】
・上記各実施形態では、管理センタ1Cから配信された配信アプリケーション111のライセンスの認証を行う場合につて例示したが、これに限らず、ライセンス認証の行われるアプリケーションは、車両に予め備えられているものであったり、処理結果のみが通知されるようなものであったりしてもよい。これにより、ライセンス情報管理システムの適用可能性が拡張されるようになる。
【0131】
・上記各実施形態では、車載機2B,4B,5Bがナビゲーションシステムである場合について例示した。しかしこれに限らず、車載機としては、車両に備えられている各種の車両制御装置や、音響製品などの情報処理装置などでもよい。これにより、このライセンス情報管理システムを、車載機器に対して広く適用することができるようになる。
【0132】
・上記各実施形態では、車載機2B,4B,5Bを情報処理装置とする場合について例示した。しかしこれに限らず、情報処理装置としては、人が持ち運ぶ携帯電話や情報端末などでもよい。これにより、このライセンス情報管理システムを提供することのできる情報処理装置の種類が拡がり、それら情報処理装置の利便性を向上させることができるようになる。
【符号の説明】
【0133】
1〜10,9α,10α…割符、1A,1B,1Bα…割符、1C…管理センタ、2A…車両、2B…車載機、3A…モバイルデバイス、4A…車両、4B…車載機、5A…車両、5B…車載機、11…配信アプリケーション管理部、12…実行権生成部、13…配信用通信部、20…通信部、21…配信アプリケーション実行部、22…再配布用実行権生成部、30…通信部、31…再配布用実行権生成部、40…通信部、41…配信アプリケーション実行部、60,61…実行権情報、62,63…再配布用実行権情報、64…限定実行権情報、65…一時実行権情報、111…配信アプリケーション、112…実行権情報、120…ライセンス情報、211…実行権情報、212…実行権判定部、220,310…再配布用実行権情報、311…限定実行権情報、312…一時実行権情報、410…実行権判定部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アプリケーションに対応するライセンス情報を管理する管理センタから配布されるライセンス情報に基づき前記アプリケーションに対するライセンスを認証することによって情報処理装置におけるアプリケーションの実行を管理するライセンス情報管理システムであって、
前記管理センタは、対象とするアプリケーションのライセンス情報を分割して複数の割符を生成するとともに、該生成した複数の割符を前記情報処理装置に配布するものであり、
前記情報処理装置は、前記配布される複数の割符から選択した1又は複数の割符に基づいて前記対象とするアプリケーションのライセンスの認証を行う
ことを特徴とするライセンス情報管理システム。
【請求項2】
前記管理センタから配布され、前記情報処理装置が選択する1又は複数の割符は、前記対象とするアプリケーションに対する実行権限に応じて予め定められた数又は大きさの割符体として編成されている
請求項1に記載のライセンス情報管理システム。
【請求項3】
前記対象とするアプリケーションに対する全ての実行権限に対応して定められた割符体の大きさに比べて割符体としての大きさが小さい割符体は、前記対象とするアプリケーションの実行権限に所定の制限が課されている
請求項2に記載のライセンス情報管理システム。
【請求項4】
前記配布された複数の割符から前記対象とするアプリケーションのライセンスの認証に必要とされる割符体を分離するとともに、前記ライセンスの認証に用いられない割符から再配布用の割符体を編成する再配布用割符体編成手段をさらに備える
請求項2又は3に記載のライセンス情報管理システム。
【請求項5】
前記情報処理装置は、前記管理センタとの間のデータ通信を介して前記ライセンスの認証に用いられる割符体を取得する
請求項4に記載のライセンス情報管理システム。
【請求項6】
前記データ通信が前記管理センタ及び前記情報処理装置とそれぞれ通信可能な携帯用記憶装置を介して行われる
請求項5に記載のライセンス情報管理システム。
【請求項7】
前記再配布用割符体編成手段は前記情報処理装置に設けられており、
前記情報処理装置は、前記再配布用割符体編成手段により編成した再配布用の割符体を前記携帯用記憶装置に移動可能に構成されている
請求項6に記載のライセンス情報管理システム。
【請求項8】
前記再配布用割符体編成手段は前記携帯用記憶装置に設けられており、
前記携帯用記憶装置は、前記対象とするアプリケーションのライセンスの認証に必要とされる割符体の分離、及び前記再配布用割符体編成手段により編成した再配布用の割符体を保持するとともに、前記ライセンスの認証に必要とされる割符体を前記情報処理装置に伝送する
請求項6に記載のライセンス情報管理システム。
【請求項9】
前記携帯用記憶装置は、前記情報処理装置とは異なる他の情報処理装置と通信可能に、かつ、前記再配布用の割符体を前記他の情報処理装置に配布可能に構成されている
請求項7又は8に記載のライセンス情報管理システム。
【請求項10】
前記携帯用記憶装置は、前記再配布用の割符体から前記対象とするアプリケーションのライセンスの認証に必要とされる割符からなる新たな再配布用の割符体を編成可能に構成されている
請求項9に記載のライセンス情報管理システム。
【請求項11】
前記他の情報処理装置は、前記再配布用の割符体又は前記新たな再配布用の割符体に基づいて前記対象とするアプリケーションのライセンスの認証を行う
請求項10に記載のライセンス情報管理システム。
【請求項12】
前記再配布用の割符体又は前記新たな再配布用の割符体が、前記対象とするアプリケーションに対する全ての実行権限に対応して定められた割符体の大きさに比べて割符体としての大きさが小さいとき、前記対象とするアプリケーションの実行権限に所定の制限が課される
請求項11に記載のライセンス情報管理システム。
【請求項13】
前記他の情報処理装置は、前記携帯用記憶装置から配布された再配布用の割符体の前記携帯用記憶装置以外への伝送が禁止される構成となっている
請求項9〜12のいずれか一項に記載のライセンス情報管理システム。
【請求項14】
前記携帯用記憶装置は、前記新たな再配布用の割符体に用いられなかった割符を配布不能の状態で保持し、該配布不能の状態で保持している割符に基づいて、配布は可能であるものの、一時的な制限を伴う割符体である一時割符体を生成する
請求項10に記載のライセンス情報管理システム。
【請求項15】
前記一時割符体は、一時的に利用される情報処理装置に移動されるものであり、
前記一時的に利用される情報処理装置は、前記対象とするアプリケーションのライセンスを一定の期間だけ認証する
請求項14に記載のライセンス情報管理システム。
【請求項16】
前記情報処理装置は、移動体としての車両に搭載されている
請求項1〜15のいずれか一項に記載のライセンス情報管理システム。
【請求項17】
アプリケーションに対応するライセンス情報を管理する管理センタから配布されたライセンス情報に基づき前記アプリケーションに対するライセンスを認証することによって情報処理装置におけるアプリケーションの実行を管理するライセンス情報管理方法であって、
前記管理センタにて、対象とするアプリケーションのライセンス情報を分割して複数の割符を生成するとともに、該生成した複数の割符を前記情報処理装置に配布するステップと、
前記情報処理装置にて、前記配布された複数の割符から選択した1又は複数の割符に基づいて前記対象とするアプリケーションのライセンスの認証を行うステップとを備える
ことを特徴とするライセンス情報管理方法。
【請求項18】
前記管理センタから配布され、前記情報処理装置が選択する1又は複数の割符を、前記対象とするアプリケーションに対する実行権限に応じて予め定められた数又は大きさの割符体として編成する
請求項17に記載のライセンス情報管理方法。
【請求項19】
前記対象とするアプリケーションに対する全ての実行権限に対応して定められた割符体の大きさに比べて割符体としての大きさが小さい割符体に対しては、前記対象とするアプリケーションの実行権限に所定の制限が課される
請求項18に記載のライセンス情報管理方法。
【請求項20】
前記配布された複数の割符から前記対象とするアプリケーションのライセンスの認証に必要とされる割符体を分離するとともに、前記ライセンスの認証に用いられない割符から再配布用の割符体を編成する再配布用割符体編成ステップを含む
請求項18又は19に記載のライセンス情報管理方法。
【請求項21】
前記情報処理装置は、前記管理センタとの間のデータ通信を介して前記ライセンスの認証に用いられる割符体を取得する
請求項20に記載のライセンス情報管理方法。
【請求項22】
前記データ通信を前記管理センタ及び前記情報処理装置とそれぞれ通信可能な携帯用記憶装置を介して行う
請求項21に記載のライセンス情報管理方法。
【請求項23】
前記情報処理装置には前記再配布用割符体編成ステップが設けられており、
前記情報処理装置は、前記再配布用割符体編成ステップにより編成した再配布用の割符体を前記携帯用記憶装置に移動させるステップを更に備える
請求項22に記載のライセンス情報管理方法。
【請求項24】
前記携帯用記憶装置には前記再配布用割符体編成ステップが設けられており、
前記携帯用記憶装置は、前記対象とするアプリケーションのライセンスの認証に必要とされる割符体の分離、及び前記再配布用割符体編成ステップにより編成した再配布用の割符体を保持するステップとともに、前記ライセンスの認証に必要とされる割符体を前記情報処理装置に伝送するステップを更に備える
請求項22に記載のライセンス情報管理方法。
【請求項25】
前記携帯用記憶装置は、前記情報処理装置とは異なる他の情報処理装置と通信可能に構成されており、前記再配布用の割符体を前記他の情報処理装置に配布するステップを備える
請求項23又は24に記載のライセンス情報管理方法。
【請求項26】
前記携帯用記憶装置には、前記再配布用の割符体から前記対象とするアプリケーションのライセンスの認証に必要とされる割符からなる新たな再配布用の割符体を編成するステップが設けられている
請求項25に記載のライセンス情報管理方法。
【請求項27】
前記他の情報処理装置では、前記再配布用の割符体又は前記新たな再配布用の割符体に基づいて前記対象とするアプリケーションのライセンスの認証が行われる
請求項26に記載のライセンス情報管理方法。
【請求項28】
前記再配布用の割符体又は前記新たな再配布用の割符体が、前記対象とするアプリケーションに対する全ての実行権限に対応して定められた割符体の大きさに比べて割符体としての大きさが小さいとき、前記対象とするアプリケーションの実行権限に所定の制限が課される
請求項27に記載のライセンス情報管理方法。
【請求項29】
前記他の情報処理装置では、前記携帯用記憶装置から配布された再配布用の割符体の前記携帯用記憶装置以外への伝送が禁止される
請求項25〜28のいずれか一項に記載のライセンス情報管理方法。
【請求項30】
前記携帯用記憶装置は、前記新たな再配布用の割符体に用いられなかった割符を配布不能の状態で保持するとともに、該配布不能の状態で保持している割符に基づいて、配布は可能であるものの、一時的な制限を伴う割符体である一時割符体を生成するステップを備える
請求項26に記載のライセンス情報管理方法。
【請求項31】
前記一時割符体を一時的に利用される情報処理装置に移動させ、
前記一時的に利用される情報処理装置に前記対象とするアプリケーションのライセンスを一定の期間だけ認証させる
請求項30に記載のライセンス情報管理方法。
【請求項32】
前記情報処理装置を移動体としての車両に搭載させている
請求項17〜31のいずれか一項に記載のライセンス情報管理方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate


【公開番号】特開2012−123753(P2012−123753A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−276282(P2010−276282)
【出願日】平成22年12月10日(2010.12.10)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】