説明

ライセンス管理システム、ライセンス管理方法、及びライセンス管理プログラム

【課題】コンピュータ端末におけるソフトウェアのライセンス違反状態を解消する。
【解決手段】ソフトウェアとその使用ライセンスを対応付けライセンス辞書を生成して対象装置110に提供するライセンス辞書提供装置100を有し、対象装置110が、ソフトウェアインストール動作をライセンス辞書210に基づき制御するインストールプロセス監視手段114と、対象装置110内に利用可能に設定されたソフトウェア情報を示すインベントリ情報と前記ライセンス辞書とを比較照合を行うライセンス適合判断手段113と、ライセンス違反と判定されたソフトウェアをアンインストールするアンインストール実行手段115と、インベントリ情報を更新してライセンス辞書提供装置100に送信するソフトウェア情報取得手段112を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ソフトウェアのライセンスの管理システムに関し、特にコンピュータ端末におけるソフトウェアのライセンス違反を抑制するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
企業内など多数のコンピュータ端末からなるネットワークシステムでは、一般に、購入されたソフトウェアのライセンス情報と実際に利用されているソフトウェアの双方の情報を共に収集し、利用形態の管理を行うシステムが利用されている。
【0003】
特に、多数のコンピュータ端末から成る大規模なシステムにおいては、紙面による台帳などを利用した対応は困難であり、資産管理ソフトウェアを管理対象の各コンピュータ端末にインストールし、ソフトウェアを利用することで、コンピュータ端末にインストールされたソフトウェア情報を取得すると共に、購入したライセンスとの対応を行い、正確なソフトウェアの利用状況を把握するといった運用が行われている。
【0004】
具体的には、資産管理システムは、図4に示すように、管理対象であるPCエージェントに設置されたインベントリ情報取得手段、ライセンス情報を管理するマネージャ(インベントリ情報登録手段)、およびデータベースとから構成され、各管理対象のコンピュータ端末に設定されたインベントリ情報採取手段が、コンピュータ内のソフトウェア情報を採取(収集)する(1)。また、採取したソフトウェア情報は、インベントリ情報として管理サーバ(マネージャ)にアップロードされ、マネージャのデータベースに登録される(ソフトウェアとライセンスとの紐付け登録(2))。
ここで、マネージャは、登録されたソフトウェア情報と、予め登録されていたライセンス情報とのマッチングを行い、ライセンス違反の判定を行うことができる。
【0005】
これにより、不正なライセンスで使用されているソフトウェア資産がある場合に(3)、違反資産(ここではPCエージェント)に対して是正措置の勧告を行う(4)といった対応を行う構成となっている。
【0006】
尚、上記資産管理システムにおける資産管理ソフトウェアでは、管理対象のIT資産(PCエージェント)から、CPU(Central Processing Unit)名、デバイス情報といったPC(Personal Computer)内のハードウェアを特定するための情報としてのハードウェア構成情報や、管理対象のIT資産で利用されているアプリケーションソフトウェアを特定するための情報としてのソフトウェアの構成情報を収集し、PCエージェントの有するIT資産の管理を行う。
【0007】
また、ライセンス管理においては、利用者が実際に購入したソフトウェアのライセンスの数量と、このソフトウェアをインストールしたコンピュータ端末から資産管理ソフトウェアが収集した構成情報との対応付けを行い、購入した範囲の数量で正しく対応付けが行われれば、正当なライセンスが利用されていると判定する。
【0008】
上記資産管理システムでは、PCエージェントにインストールされたソフトウェアの情報(ソフトウェア情報)が、資産管理ソフトウェアにより構成情報として収集され、ライセンス情報との対応づけが行われ、更には、購入した条件の数量範囲(条件)を満たしているか否かを判定することにより、ライセンス違反の判定が行われる。
このため、PCエージェントでライセンス違反の状態で利用されているソフトウェアがある場合にも、このソフトウェアに係る情報がマネージャ装置に通知され、ライセンス違反の判定が行われるまでの間、ライセンス違反状態でのソフトウェアの利用が一定期間、許容されてしまう不都合がある。
【0009】
また、PCエージェント内にインストールされているソフトウェアや、利用されているソフトウェアがライセンス違反資産であることやライセンス違反が起こっていることが判明した場合でも、これに対して、例えば、違反利用されているソフトウェアを削除する作業は、PCエージェント利用者により行われるため、システム管理者側では、ライセンス違反状況を利用者に勧告するのみで、実際に、違反状況を解消することができない、といった不都合がある。
【0010】
これに対する関連技術として、ユーザID、ユーザパスワード、購入者名、購入時間などに基づきプリペイドファイルを作成し、ダウンロード可能に設定する技術が開示されている(特許文献1)。
また、この関連技術として、企業や組織内で所有しているソフトウェアのライセンス情報を登録したライセンス管理情報と、ユーザ情報を登録したクライアント管理情報を格納したライセンス管理データベースが開示されている(特許文献2)。
更に、この関連技術として、インストール状態通知部が、インストール処理が開始される際にインストール開始を示す開始コードをナビゲータへと通知し、インストール処理が正常に終了した場合に、インストールの正常終了を示す終了コードをナビゲータに通知する技術が開示されている(特許文献3)。
【0011】
また、この関連技術として、ソフトウェア情報から得られる経度情報に基づいて違反資産の判定を行う技術が開示されている(特許文献4)。
更に、この関連技術として、ライセンスチェックの対象であるソフトウェアに対してチェックプログラムを付与することにより、ソフトウェアライセンスを管理する技術が開示されている(特許文献5)。
また、コンピュータ端末において稼働中のプログラム全体のライセンス違反を検出し、ライセンスの管理を行う技術が開示されている(特許文献6)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2004−152283号公報
【特許文献2】特開2009−080682号公報
【特許文献3】特開平09−073479号公報
【特許文献4】特開2005−301525号公報
【特許文献5】特開2001−282526号公報
【特許文献6】特開2001−084137号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかしながら、上記特許文献1〜6に記載の関連技術の内容では、上述のように、ライセンス違反が発見された場合でも、サーバの管理者に対しての勧告レベルでの対応をとるほかなく、不正にインストールされたソフトウェアを削除する(つまり、アンインストールする)といった操作は、各コンピュータ端末(対象コンピュータ)のユーザ任せとなってしまうため、対象コンピュータにおけるソフトウェアライセンス違反を有効に抑止することができないといった不都合が生じ得る。
【0014】
また、ソフトウェア情報からなるインベントリ情報がマネージャなどの管理サーバに送信されてはじめてライセンス違反であることが判定される場合には、インベントリ情報がサーバにアップロードされるまでの間、不正ライセンス使用状態が継続され、アップロードされるまでの間、不正使用をチェックすることができないため、ライセンス管理が不十分となってしまう不都合がある。
更には、ライセンス数や利用されるソフトウェアの数などのライセンス情報が変化した場合には、これを反映したライセンス管理を迅速に行うことができないといった不都合がある。
【0015】
[発明の目的]
本発明は、上記関連技術の有する不都合を改善し、コンピュータ端末にインストールされたソフトウェアのライセンスを管理しライセンス違反を有効に解消するライセンス管理システム、ライセンス管理方法、およびライセンス管理プログラムを提供することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記目的を達成するため、本発明に係る備えた構成を有する。
【0017】
また、本発明に係るライセンス管理システムは、予め設定されたソフトウェアのインストールを行う本体部を有する対象装置と、前記ソフトウェアと当該ソフトウェアの使用ライセンスとを対応付けリスト化したライセンス辞書を記憶すると共に前記対象装置に対して前記ライセンス辞書を提供するライセンス辞書提供装置とを備えたライセンス管理システムであって、前記対象装置は、前記本体部におけるソフトウェアのインストール動作を監視すると共に、前記インストール動作を検知した場合に前記提供されたライセンス辞書に基づき当該インストール動作を許容するか否かを判定するインストール管理部と、前記対象装置内に予め実行可能状態にインストールされたソフトウェアを示すソフトウェア情報を収集し当該ソフトウェア情報をリスト化したインベントリ情報を生成するインベントリ情報生成部と、前記インベントリ情報が取得された場合に当該インベントリ情報と前記ライセンス辞書とを比較照合することによりライセンス違反のソフトウェア情報を検出するライセンス適合判定部と、前記ライセンス違反のソフトウェア情報が検出された場合に前記ライセンス辞書に含まれるコマンドに基づき前記ライセンス違反と判定されたソフトウェアをアンインストールするアンインストール実行部とを備え、前記インベントリ情報生成部は、前記ライセンス違反と判定されたソフトウェアがアンインストールされた場合に前記ソフトウェア情報の収集を行い、当該ソフトウェア情報に基づき生成されたインベントリ情報にリスト化されたソフトウェアが全て正規ソフトウェアであることが確認された場合に、前記インベントリ情報を前記ライセンス辞書提供装置に対して送信する更新インベントリ情報送信機能を有し、前記ライセンス辞書提供装置が、前記送り込まれたインベントリ情報に基づき前記ライセンス辞書の更新を行うライセンス辞書更新手段を備えたことを特徴としている。
【0018】
また、本発明に係るライセンス管理方法は、予め設定されたソフトウェアのインストールを行う本体部を有する対象装置と、前記ソフトウェアと当該ソフトウェアの使用ライセンスとを対応付けリスト化したライセンス辞書を記憶すると共に前記対象装置に対して前記ライセンス辞書を提供するライセンス辞書提供装置とを備えたライセンス管理システムにあって、前記対象装置内のソフトウェアのライセンスを管理するライセンス管理方法であって、前記対象装置は、前記本体部におけるソフトウェアのインストール動作を監視し、前記インストール動作を検知した場合に、前記ライセンス辞書提供装置から提供されたライセンス辞書に基づき前記インストール動作を許容するか否かを判定し、前記対象装置内に予め実行可能状態にインストールされたソフトウェアを示すソフトウェア情報を収集し、前記ソフトウェア情報をリスト化したインベントリ情報を生成し、前記インベントリ情報が取得された場合に、当該インベントリ情報と前記ライセンス辞書とを比較照合することによりライセンス違反のソフトウェア情報の検出処理を行い、前記ライセンス違反のソフトウェア情報が検出された場合に、前記ライセンス辞書に含まれるコマンドに基づき前記ライセンス違反と判定されたソフトウェアをアンインストールし、前記ライセンス違反と判定されたソフトウェアがアンインストールされた場合に前記ソフトウェア情報の再収集を行い、当該ソフトウェア情報に基づき生成されたインベントリ情報にリスト化されたソフトウェアが全て正規ソフトウェアであることが確認された場合に、前記インベントリ情報を前記ライセンス辞書提供装置に対して送信し、前記ライセンス辞書提供装置が、前記送り込まれたインベントリ情報に基づき前記ライセンス辞書の更新を行うことを特徴としている。
【0019】
また、本発明に係るライセンス管理プログラムは、予め設定されたソフトウェアのインストールを行う本体部を有する対象装置と、前記ソフトウェアと当該ソフトウェアの使用ライセンスとを対応付けリスト化したライセンス辞書を記憶すると共に前記対象装置に対して前記ライセンス辞書を提供するライセンス辞書提供装置とを備えたライセンス管理システムにあって、前記対象装置内のソフトウェアのライセンスを管理するためのライセンス管理プログラムであって、前記本体部におけるソフトウェアのインストール動作を監視するインストール動作監視機能と、前記インストール動作を検知した場合に前記ライセンス辞書提供装置から提供されたライセンス辞書に基づき前記インストール動作を許容するか否かを判定するインストール動作許容判定機能と、前記対象装置内に予め実行可能状態にインストールされたソフトウェアを示すソフトウェア情報を収集すると共に前記ソフトウェア情報をリスト化したインベントリ情報を生成するインベントリ情報生成機能と、前記インベントリ情報が取得された場合に、当該インベントリ情報と前記ライセンス辞書とを比較照合することによりライセンス違反のソフトウェア情報の検出処理を行うソフトウェア情報検出機能と、前記ライセンス違反のソフトウェア情報が検出された場合に、前記ライセンス辞書に含まれるコマンドに基づき前記ライセンス違反と判定されたソフトウェアをアンインストールするアンインストール実行機能と、前記ライセンス違反と判定されたソフトウェアがアンインストールされた場合に前記ソフトウェア情報の再収集を行い、当該ソフトウェア情報に基づき生成されたインベントリ情報にリスト化されたソフトウェアが全て正規ソフトウェアであることが確認された場合に、前記インベントリ情報を前記ライセンス辞書提供装置に対して送信する更新インベントリ情報送信機能とをコンピュータに実行させることを特徴としている。
【発明の効果】
【0020】
本発明は、上述したように、ソフトウェアとその使用ライセンスを対応付けライセンス辞書を生成し対象装置に提供するライセンス辞書提供装置と、ライセンス辞書に基づきソフトウェアの利用状態を示す情報をライセンス辞書提供装置に送信する対象装置(対象コンピュータ)を備えた構成としたことにより、対象コンピュータにインストールされたソフトウェアのライセンスを管理しライセンス違反を有効に解消することを可能とするライセンス管理システム、ライセンス管理方法、ライセンス管理プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施形態に係るライセンス管理システムの一実施形態を示す概略ブロック図である。
【図2】図1で示したライセンス管理システムにおける全体の動作内容を示すブロック図である。
【図3】図1で示したライセンス管理システムにおけるソフトウェア−ライセンス紐付け辞書データの一例を示す説明図である。
【図4】ライセンス違反の検出、および違反ソフトウェアへの対応を行う一般のライセンス管理システムを示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
[実施形態]
次に、本発明を実施するための実施形態について図面を参照して説明する。
【0023】
本発明の実施形態であるライセンス管理システムは、図1に示すように、プログラム制御により動作する管理側コンピュータ(ライセンス辞書提供装置)としての管理コンピュータ100と、この管理コンピュータ100に接続されたソフトウェア管理対象のコンピュータ端末である対象コンピュータ110を備えた構成を有する。
【0024】
尚、管理対象のコンピュータ端末(対象コンピュータ)としては、対象コンピュータ110と同一の内部構成を有するコンピュータ120および130も管理コンピュータ100に対して接続された状態で設けられているものとする。
また、本実施形態では、監視対象のコンピュータについては、対象コンピュータ110、120、130のうちの対象コンピュータ110について説明するが、コンピュータ120および130においても、対象コンピュータ110と同様の機能動作を行うものとする。
【0025】
管理コンピュータ100は、管理コンピュータ100の利用者やソフトウェア資産の管理者により入力された、ソフトウェア名、ライセンス数などのソフトウェアライセンス情報を受付け、ソフトウェア−ライセンス登録データベース105に入力(登録)するソフトウェア情報入力手段(「入力手段」という)102と、監視対象である対象コンピュータ110(120、130)から送り込まれた、各対象コンピュータにおけるソフトウェア情報をソフトウェア−ライセンス登録データベース104(後述)に対して登録するソフトウェア登録手段101と、ソフトウェア−ライセンス登録データベース104に登録されたソフトウェア情報およびライセンス情報を対応付けてリスト化したソフトウェア−ライセンス紐付け辞書データ210を生成するソフトウェア−ライセンス辞書作成手段103を備えている。
【0026】
また、ソフトウェア−ライセンス登録データベース(以下「ライセンス登録DB」という)104は、管理対象である各対象コンピュータ(110、120、130)におけるソフトウェア情報を記憶保持するデータベース装置であり、ソフトウェア辞書データベース(以下「ソフトウェア辞書DB」という)105は、入力手段102により入力(格納)された、正規購入されたソフトウェアのソフトウェア名、ライセンス数、製品ID、ソフトウェアのアンインストールコマンドなどを記憶保持する記憶装置である。
【0027】
ソフトウェア情報登録手段101は、対象コンピュータ110(120、130)からインベントリ情報220を受信した場合に、このインベントリ情報220のソフトウェア情報をライセンス登録DB104に対して登録する。
これにより、登録されたソフトウェア情報は、ライセンス辞書作成手段103によって紐付け辞書データが更新される場合に利用される。
このため、ライセンス辞書作成手段103は、紐付け辞書データの内容を、対象コンピュータ110、120、130におけるソフトウェアの利用状況が正確に反映されたソフトウェア情報に基づき更新(生成)することができる。
【0028】
また、ライセンス辞書作成手段103により更新された紐付け辞書データは、対象コンピュータ110、120、130それぞれにおける、実際のソフトウェア利用環境や利用状況に応じたライセンス数を示す内容に更新される。
【0029】
ソフトウェア情報入力手段(入力手段)102は、外部から入力された正規購入済みのソフトウェアのソフトウェア名、ライセンス数をソフトウェア辞書DB105に対して登録する入力データ登録機能を有する。
また、入力手段102は、登録された情報と当該情報に対応して予め設定されたソフトウェア情報の補間データ(製品ID、アンインストールコマンドなど)とをマージし、ライセンス辞書作成手段103に渡す補間データ通知機能を有する。
【0030】
ライセンス辞書作成手段103は、入力手段102から渡されたデータ、ライセンス登録DB104に登録された、ソフトウェア数およびライセンス数を示すデータ、および、ソフトウェア−ライセンス登録データベース104内に登録されたソフトウェア情報(インベントリ情報)を取得し、これらデータに基づく計算を行い、ソフトウェアとライセンスの数とを対応づけた紐付け辞書データ210(図3)を作成する(辞書データ作成機能)。
【0031】
また、ライセンス辞書作成手段103は、紐付け辞書データ210のデータ内容を、ライセンス登録DB104に新たに格納されたソフトウェア情報(インベントリ情報)に基づき更新する辞書データ更新機能を有する。
【0032】
対象コンピュータ(監視対象装置)110は、管理コンピュータ100とのデータ通信を制御するソフトウェア情報アップロード/ダウンロード手段(ソフトウェア情報ロード手段)111と、対象コンピュータ110内に予めインストールされた(利用されている)ソフトウェア(アプリケーションソフト)を特定するための情報であるソフトウェア情報を収集するソフトウェア情報取得手段112と、収集されたソフトウェア情報と管理コンピュータ100から提供された紐付け辞書データ210とを比較照合することによりソフトウェア情報に含まれるソフトウェアがライセンス範囲内で使用されているか否かを判定するソフトウェア−ライセンス適合判断手段(ライセンス適合判断手段)113と、対象コンピュータ110におけるソフトウェアインストールのプロセス(インストールプロセス)を常時監視するインストールプロセス監視手段114と、ライセンス範囲を超えて使用されている(予めインストールされた)ソフトウェアが検知された場合に当該ソフトウェアをアンインストールする処理を行うアンインストール実行手段115を備えた構成を有する。
【0033】
また、対象コンピュータ110は、自己(ここでは、対象コンピュータ110)におけるソフトウェアのインストールを行う本体部を備えている。
本体部は、例えば、CD/DVDメディアから、又は、インストール用プログラムを実行することによりネットワークを介して、対応するアプリケーションプログラムを対象コンピュータ110内の予め設定された記憶装置に読み込み、このアプリケーションプログラムを実行可能な状態に設定するインストール実行機能を備えている。
【0034】
ソフトウェア情報ロード手段111は、生成した紐付け辞書データ210を管理コンピュータ100からダウンロードする紐付け辞書データ取得機能を有する。
【0035】
また、ソフトウェア情報ロード手段111によるダウンロードが実行されるのに先立ち、ライセンス辞書作成手段103が、紐付け辞書データ210を生成したことが対象コンピュータ110に対して通知する設定としてもよい。
これにより、ソフトウェア情報ロード手段111は、紐付け辞書データ210が生成、又は更新されたことを迅速に検知することができ、このため、最新の紐付け辞書データ210を迅速に取得する(ダウンロードする)ことが可能となる。
【0036】
ソフトウェア情報取得手段112は、インストールプロセス監視手段114によるインストールプロセス抑制機能またはインストールプロセス許容制御機能が実行された場合に、対象コンピュータ110内に予め利用可能状態にインストールされたソフトウェアの情報(ソフトウェア情報)を収集し、このソフトウェア情報からなるインベントリ情報を生成するインベントリ取得機能を備えている。
尚、ソフトウェア情報取得手段112は、予め設定されたスケジュール(マシン起動スケジュール、時刻指定スケジュールなど)に基づき上記インベントリ取得機能を起動する設定であってもよい。
【0037】
尚、ソフトウェア情報取得手段112は、予め設定されたタイマー設定に基づき、定期的にソフトウェア情報の収集およびインベントリ情報の生成を行う設定であってもよい。
これにより、ソフトウェア情報取得手段112は、アンインストールの有無に関わらず、ソフトウェア情報の収集を行うことができるため、インベントリ情報の内容を、対象コンピュータ110内における最新のソフトウェア情報が反映した状態に定期的に更新することができる。
【0038】
また、ライセンス適合判断手段113は、更新生成されたインベントリ情報に基づいて紐付け辞書データ210との照合を行い、再度、インベントリ情報にライセンス条件範囲を超えてインストールされたソフトウェア情報(不正ライセンス状態のソフトウェア情報)があるか否かの判定を行う更新ライセンス情報適合判定機能を有する。
【0039】
更に、ソフトウェア情報ロード手段111は、インベントリ情報220にリスト化されたソフトウェアが全て正規ソフトウェア(つまり、ライセンス条件範囲内のソフトウェア)であることがライセンス適合判断手段113により確認された場合、つまり、インベントリ情報220の内容が正規ライセンスのソフトウェア情報のみで構成されることが確認された場合に、このインベントリ情報220を管理コンピュータ100に送信するソフトウェア情報送信機能を有する。
【0040】
インストールプロセス監視手段114は、本体部によるソフトウェアのインストール動作が行われるのを常時監視するインストール動作常時監視機能を有する。
また、インストールプロセス監視手段114は、インストールプロセスの起動を検知した場合に、起動されたインストールプロセスが正当なライセンス条件に適合した状態で行われたものであるか否かを紐付けデータに基づき判定する。
更に、インストールプロセス監視手段114は、ライセンス範囲を超えた起動であることが検知された場合は、その起動動作を抑止する制御を行うインストール動作抑止制御機能を有する。
【0041】
ソフトウェア−ライセンス情報適合判断手段(適合判断手段)113は、インベントリ情報と紐付け辞書データとを照合し、インベントリ情報に、ライセンス範囲を超えてインストールされたソフトウェア情報があるか否かを判定するライセンス判定機能を有する。
このとき、適合判断手段113は、紐付けデータおよびインベントリ情報220を比較照合することにより、ソフトウェアが当該ソフトウェアに対応するライセンス数(ライセンス条件)に適合した状態でインストールされているか否かを判定するものとする。
【0042】
尚、ライセンス違反があると判定された場合に、適合判断手段113は、ライセンス違反のソフトウェア情報をアンインストール実行手段115に通知する。
これにより、アンインストール実行手段115は、紐付け辞書データに記載されたコマンド情報に基づき、通知されたソフトウェア情報に対応するソフトウェア(ライセンス違反状態のソフトウェア)のアンインストールを迅速に行うことができる。
【0043】
また、アンインストール実行手段115は、ライセンス違反のソフトウェアをアンインストールした場合に、ソフトウェア情報取得手段112に対してソフトウェア情報の再取得を指示するメッセージ(ソフトウェア再取得要求メッセージ)を通知する(インベントリ情報再取得指示機能)。
これにより、ソフトウェア情報取得手段112は、この通知に応じてソフトウェア情報の再取得を行うと共に、再取得したソフトウェア情報からなるインベントリ情報の生成(更新生成)を行うことができる。
【0044】
アンインストール実行手段115は、対象コンピュータ110内にライセンス条件範囲外で使用可能な状態にあるソフトウェア(以下「ライセンス違反ソフトウェア」という)が検出された場合に、上述のように、ライセンス違反ソフトウェアを紐付けデータ内に含まれたアンインストール用コマンドを実行することにより、アンインストールするアンインストール実行機能を有する。
また、アンインストール実行手段115は、アンインストール実行機能の実行完了後、インベントリ情報の再取得を行うことを指示するインベントリ情報再取得要求をソフトウェア情報取得手段112に対して送信する。
【0045】
これにより、ソフトウェア情報取得手段112は、アンインストール実行手段115から送り込まれた上記インベントリ情報再取得要求に応じて、インベントリ情報取得機能を実行することができる。
このとき、ライセンス違反と判定されたソフトウェアが削除された状態で、ソフトウェア情報取得手段112は、対象コンピュータ110内にインストールされたソフトウェア情報の収集を行うこととなる。
これにより、ソフトウェア情報の収集が行われた時点での、インベントリ情報が更新生成される。このため、インベントリ情報にリスト化された全てのソフトウェアがライセンス違反でないことが確認されるまでインベントリ情報の更新が繰り返し行われる。
【0046】
尚、本実施形態では、紐付け辞書データ210を対象コンピュータ110に提供する辞書管理装置である管理側装置を管理コンピュータ100として説明したが、この管理側装置は、対象コンピュータ110に接続された場合に、対象コンピュータ110に対して紐付け辞書データ210を送信する、例えばUSBメモリなどの記憶メモリ装置であってもよい。
【0047】
この場合、記憶メモリ装置は、対象コンピュータ110におけるソフトウェア情報を取得すると共に、本実施形態と同様に対象コンピュータ110における不正ライセンス状態のソフトウェアをアンインストールすることができ、これにより、例えば、ネットワークに接続されていない、コンピュータ端末(対象コンピュータ110に相当)においても、当該コンピュータ端末に上記記憶メモリ装置を接続することにより、ソフトウェアライセンスの管理を確実に行うことができる。
【0048】
[実施形態の動作説明]
次に、上記の実施形態の全体的な動作について説明する。
【0049】
管理対象装置である対象コンピュータ110は、当該対象コンピュータ110(本体部)におけるソフトウェアのインストール動作を監視し(インストール動作監視工程)、インストール動作を検知した場合に、ライセンス辞書提供装置100から提供されたライセンス辞書に基づき、インストール動作を許容するか否かを判定する(インストール判定工程)。
次に、対象装置110内に予め実行可能状態にインストールされたソフトウェアを示すソフトウェア情報を収集し(ソフトウェア情報収集工程)、ソフトウェア情報をリスト化したインベントリ情報を生成する(インベントリ情報生成工程)。
インベントリ情報が生成された場合に、当該インベントリ情報と前記ライセンス辞書とを比較照合することによりライセンス違反のソフトウェア情報の検出処理を行う(ソフトウェア検出工程)。
次いで、ライセンス違反のソフトウェア情報が検出された場合に、ライセンス辞書に含まれるコマンドに基づき前記ライセンス違反と判定されたソフトウェアをアンインストールする(アンインストール工程)。
このとき、ライセンス違反と判定されたソフトウェアがアンインストールされた場合に前記ソフトウェア情報の再収集を行い、当該ソフトウェア情報に基づき生成されたインベントリ情報にリスト化されたソフトウェアが全て正規ソフトウェアであることが確認された場合に、前記インベントリ情報を管理コンピュータ100に対して送信する(更新インベントリ情報送信工程)。
次いで、管理コンピュータ100が、前記送り込まれたインベントリ情報に基づき前記ライセンス辞書(紐付け辞書データ210)の更新を行う。
【0050】
ここで、上記インストール動作監視工程、インストール動作許容判定工程、インベントリ情報生成工程、ソフトウェア情報検出工程、アンインストール実行工程、および更新インベントリ情報送信工程については、その実行内容をプログラム化し、コンピュータに実行させる構成としてもよい。
【0051】
次に、本実施形態の動作について詳説する。
【0052】
まず、管理コンピュータ(ライセンス辞書提供装置)100の入力手段102が、正規購入済みのソフトウェア名、ライセンス数を登録すると共に、登録された情報と当該情報に対応して予め設定されたソフトウェア情報補間データ(製品ID、アンインストールコマンドなど)とをマージし、ライセンス辞書作成手段103に渡す。
【0053】
ライセンス辞書作成手段103は、渡されたデータ、ライセンス登録DB104に登録された、ソフトウェア数およびライセンス数を示すデータを取得し、これらデータに基づく計算を行い、ソフトウェアとライセンスとを対応づけた紐付け辞書データ210(図3)を作成する。
尚、対象コンピュータ110、120、および130で利用されているソフトウェア数および、そのライセンス数を示すものとする。
【0054】
次に、ソフトウェア情報ロード手段111が、生成した紐付け辞書データ210をダウンロードする。このとき、ライセンス辞書作成手段103は、生成した紐付け辞書データ210を対象コンピュータ110に送信する設定であってもよい。
【0055】
ここで、ソフトウェア情報ロード手段111によるダウンロードが実行されるのに先立ち、ライセンス辞書作成手段103が、紐付け辞書データ210を生成したことが対象コンピュータ110に対して通知する設定としてもよい。
これにより、ソフトウェア情報ロード手段111は、紐付け辞書データ210が生成、又は更新されたことを迅速に検知することができ、このため、最新の紐付け辞書データ210を迅速に取得する(ダウンロードする)ことが可能となる。
【0056】
ここで、インストールプロセス監視手段114は、対象コンピュータ110の本体部におけるインストーラの起動を常時監視しているものとする。これにより、本体部におけるソフトウェアのインストール動作を検出することができる。
インストールプロセス監視手段114は、インストール動作を検知した場合、つまり、インストーラの起動が検出された場合に、管理コンピュータ100から送り込まれた紐付け辞書データ210の内容に基づき、検出されたインストール動作を許容するか否かを判定する。
【0057】
ここで、検出されたインストール動作が、不正なライセンスで実行されるソフトウェアのインストールプロセスであることが検出された場合、インストールプロセス監視手段114は、当該インストールプロセスの実行を抑止する。
【0058】
また、検出されたインストール動作が、正規のライセンス条件範囲内で実行されるインストールプロセス(つまり、正当なインストールプロセス)であることが検知された場合、インストールプロセス監視手段114は、当該インストールプロセスの実行を許容する制御を行う。
【0059】
次いで、ソフトウェア情報取得手段112が、予め設定されたスケジュール(マシン起動スケジュール、時刻指定スケジュールなど)に基づき動作し、対象コンピュータ110内に予め利用可能状態にインストールされたソフトウェアの情報(ソフトウェア情報)を収集し、このソフトウェア情報からなるインベントリ情報を生成する(インベントリ取得工程)。
ここで、ソフトウェア情報取得手段112は、生成したインベントリ情報をソフトウェアライセンス適合判断手段(ライセンス適合判断手段)113に渡す。
【0060】
適合判断手段113は、インベントリ情報と上記紐付け辞書データとを照合し、インベントリ情報に、ライセンス範囲を超えてインストールされたソフトウェア情報があるか否かを判定する。
【0061】
ここで、ライセンス違反があると判定された場合に、適合判断手段113は、ライセンス違反のソフトウェア情報をアンインストール実行手段115に通知する。
次いで、アンインストール実行手段115は、通知されたソフトウェア情報に対応するソフトウェア(ライセンス違反状態のソフトウェア)を、紐付け辞書データ210に記載されたコマンド情報に基づきアンインストールする。
【0062】
アンインストール実行手段115は、ライセンス違反のソフトウェアをアンインストールした場合に、ソフトウェア情報取得手段112に対してソフトウェア情報の再取得を指示するメッセージ(ソフトウェア再取得要求メッセージ)を通知する(インベントリ情報再取得指示機能)。
次いで、ソフトウェア情報取得手段112は、この通知に応じてソフトウェア情報の再取得を行うと共に、再取得したソフトウェア情報からなるインベントリ情報の生成(更新生成)を行う。
【0063】
尚、ソフトウェア情報取得手段112は、予め設定されたタイマー設定に基づき、定期的にソフトウェア情報の収集、およびインベントリ情報の生成を行う設定であってもよい。
これにより、ソフトウェア情報取得手段112は、アンインストールの有無に関わらず、ソフトウェア情報の収集を行うことができるため、インベントリ情報の内容を、対象コンピュータ110内における最新のソフトウェア情報が反映した状態に定期的に更新することができる。
【0064】
次いで、ライセンス適合判断手段113が、更新生成されたインベントリ情報に基づいて紐付け辞書データ210との照合を行い、再度、インベントリ情報にライセンス条件範囲を超えてインストールされたソフトウェア情報(不正ライセンス状態のソフトウェア情報)があるか否かの判定を行う。
【0065】
ここで、ライセンス適合判断手段113が、インベントリ情報220にリスト化されたソフトウェアが全て正規ソフトウェア(つまり、ライセンス条件範囲内のソフトウェア)であることを確認した場合、つまり、インベントリ情報220の内容が正規ライセンスのソフトウェア情報のみで構成されることが確認された場合に、ソフトウェア情報ロード手段111が、このインベントリ情報220を管理コンピュータ100に送信する(アップロードする)。
【0066】
次いで、インベントリ情報220を受信したソフトウェア情報登録手段101は、このインベントリ情報220のソフトウェア情報をライセンス登録DB104に対して登録する。
これにより、登録されたソフトウェア情報は、ライセンス辞書作成手段103によって紐付け辞書データが更新される場合に利用される。このため、ライセンス辞書作成手段103は、対象コンピュータ110、120、130における、実際のソフトウェア利用環境や利用状況に応じたライセンス数を示すソフトウェアの利用状況を正確に反映したソフトウェア情報に基づき、紐付け辞書データを更新することができる。
【0067】
以上のように、本実施形態では、管理対象としての対象コンピュータにおけるソフトウェア利用状態が反映されたライセンス管理を、紐付け辞書データ(210)の作成更新を行う管理コンピュータ側で管理することができる。
【0068】
このため、管理者側(管理コンピュータ側)で把握していない、対象コンピュータで使われているソフトウェアの情報を収集することができ、これに基づく紐付け辞書データを生成することにより、各対象コンピュータにおけるソフトウェア利用状態とライセンス情報に基づき、ソフトウェアのインストールの可否を設定することが可能となる。
【0069】
また、対象コンピュータが、この紐付け辞書データに基づきライセンス違反を監視し、ライセンス違反のソフトウェアをアンインストールする構成としたことにより、対象コンピュータ内におけるライセンス違反のソフトウェアを早期発見し、ライセンス違反状態を迅速に解消することが可能となる。
【0070】
上述した実施形態については、その新規な技術的内容の要点をまとめると、以下のようになる。
尚、上記の実施形態の一部又は全部は、新規な技術として以下のようにまとめられるが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではない。
【0071】
(付記1)
予め設定されたソフトウェアのインストールを行う本体部を有する対象装置と、前記ソフトウェアと当該ソフトウェアの使用ライセンスとを対応付けリスト化したライセンス辞書を記憶すると共に前記対象装置に対して前記ライセンス辞書を提供するライセンス辞書提供装置とを備えたライセンス管理システムであって、
前記対象装置は、
前記本体部におけるソフトウェアのインストール動作を監視すると共に、前記インストール動作を検知した場合に前記提供されたライセンス辞書に基づき当該インストール動作を許容するか否かを判定するインストール管理部と、
前記対象装置内に予め実行可能状態にインストールされたソフトウェアを示すソフトウェア情報を収集し当該ソフトウェア情報をリスト化したインベントリ情報を生成するインベントリ情報生成部と、
前記インベントリ情報が取得された場合に当該インベントリ情報と前記ライセンス辞書とを比較照合することによりライセンス違反のソフトウェア情報を検出するライセンス適合判定部と、
前記ライセンス違反のソフトウェア情報が検出された場合に前記ライセンス辞書に含まれるコマンドに基づき前記ライセンス違反と判定されたソフトウェアをアンインストールするアンインストール実行部とを備え、
前記インベントリ情報生成部は、前記ライセンス違反と判定されたソフトウェアがアンインストールされた場合に前記ソフトウェア情報の収集を行い、当該ソフトウェア情報に基づき生成されたインベントリ情報にリスト化されたソフトウェアが全て正規ソフトウェアであることが確認された場合に、前記インベントリ情報を前記ライセンス辞書提供装置に対して送信する更新インベントリ情報送信機能を有し、
前記ライセンス辞書提供装置が、前記送り込まれたインベントリ情報に基づき前記ライセンス辞書の更新を行うライセンス辞書更新手段を備えたことを特徴とするライセンス管理システム。
【0072】
(付記2)
付記1に記載のライセンス管理システムにおいて、
前記インストール管理部は、前記検知したインストール動作が許容されない場合に、前記インストール動作を抑制する制御を行うインストール抑制制御機能を備えたことを特徴とするライセンス管理システム。
【0073】
(付記3)
付記1に記載のライセンス管理システムにおいて、
前記インベントリ情報生成部は、定期的にソフトウェア情報の収集を行うと共に、当該ソフトウェア情報に基づき生成された前記インベントリ情報のソフトウェア全てが正規ソフトウェアであることが確認された場合に、前記インベントリ情報を前記ライセンス辞書提供装置に対して送信するインベントリ情報定期送信機能を備えたことを特徴とするライセンス管理システム。
【0074】
(付記4)
予め設定されたソフトウェアのインストールを行う本体部を有する対象装置と、前記ソフトウェアと当該ソフトウェアの使用ライセンスとを対応付けリスト化したライセンス辞書を記憶すると共に前記対象装置に対して前記ライセンス辞書を提供するライセンス辞書提供装置とを備えたライセンス管理システムにあって、前記対象装置内のソフトウェアのライセンスを管理するライセンス管理方法であって、
前記対象装置は、前記本体部におけるソフトウェアのインストール動作を監視し、
前記インストール動作を検知した場合に、前記ライセンス辞書提供装置から提供されたライセンス辞書に基づき前記インストール動作を許容するか否かを判定し、
前記対象装置内に予め実行可能状態にインストールされたソフトウェアを示すソフトウェア情報を収集し、
前記ソフトウェア情報をリスト化したインベントリ情報を生成し、
前記インベントリ情報が取得された場合に、当該インベントリ情報と前記ライセンス辞書とを比較照合することによりライセンス違反のソフトウェア情報の検出処理を行い、
前記ライセンス違反のソフトウェア情報が検出された場合に、前記ライセンス辞書に含まれるコマンドに基づき前記ライセンス違反と判定されたソフトウェアをアンインストールし、
前記ライセンス違反と判定されたソフトウェアがアンインストールされた場合に前記ソフトウェア情報の再収集を行い、当該ソフトウェア情報に基づき生成されたインベントリ情報にリスト化されたソフトウェアが全て正規ソフトウェアであることが確認された場合に、前記インベントリ情報を前記ライセンス辞書提供装置に対して送信し、
前記ライセンス辞書提供装置が、前記送り込まれたインベントリ情報に基づき前記ライセンス辞書の更新を行うことを特徴としたライセンス管理方法。
【0075】
(付記5)
予め設定されたソフトウェアのインストールを行う本体部を有する対象装置と、前記ソフトウェアと当該ソフトウェアの使用ライセンスとを対応付けリスト化したライセンス辞書を記憶すると共に前記対象装置に対して前記ライセンス辞書を提供するライセンス辞書提供装置とを備えたライセンス管理システムにあって、前記対象装置内のソフトウェアのライセンスを管理するためのライセンス管理プログラムであって、
前記本体部におけるソフトウェアのインストール動作を監視するインストール動作監視機能と、
前記インストール動作を検知した場合に前記ライセンス辞書提供装置から提供されたライセンス辞書に基づき前記インストール動作を許容するか否かを判定するインストール動作許容判定機能と、
前記対象装置内に予め実行可能状態にインストールされたソフトウェアを示すソフトウェア情報を収集すると共に前記ソフトウェア情報をリスト化したインベントリ情報を生成するインベントリ情報生成機能と、
前記インベントリ情報が取得された場合に、当該インベントリ情報と前記ライセンス辞書とを比較照合することによりライセンス違反のソフトウェア情報の検出処理を行うソフトウェア情報検出機能と、
前記ライセンス違反のソフトウェア情報が検出された場合に、前記ライセンス辞書に含まれるコマンドに基づき前記ライセンス違反と判定されたソフトウェアをアンインストールするアンインストール実行機能と、
前記ライセンス違反と判定されたソフトウェアがアンインストールされた場合に前記ソフトウェア情報の再収集を行い、当該ソフトウェア情報に基づき生成されたインベントリ情報にリスト化されたソフトウェアが全て正規ソフトウェアであることが確認された場合に、前記インベントリ情報を前記ライセンス辞書提供装置に対して送信する更新インベントリ情報送信機能とをコンピュータに実行させることを特徴としたライセンス管理プログラム。
【産業上の利用可能性】
【0076】
本発明は、WANを含む大規模コンピュータネットワークシステムを構成する各端末コンピュータで利用されるソフトウェア資産のライセンスを管理するシステムに対して適用することができる。
【符号の説明】
【0077】
100 管理コンピュータ(辞書管理装置)
101 ソフトウェア情報登録手段
102 ソフトウェア情報入力手段
103 ソフトウェア−ライセンス辞書作成手段(ライセンス辞書作成手段、生成部)
104 ソフトウェア−ライセンス登録データベース
110、120、130 対象コンピュータ(対象装置)
111 ソフトウェア情報アップロード/ダウンロード手段(ソフトウェア情報ロード手段)
112 ソフトウェア情報取得手段
113 ソフトウェアライセンス適合判断手段
114 インストールプロセス監視手段
115 アンインストール実行手段
210 ソフトウェアライセンス紐付け辞書データ(紐付け辞書データ)
220 インベントリ情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め設定されたソフトウェアのインストールを行う本体部を有する対象装置と、前記ソフトウェアと当該ソフトウェアの使用ライセンスとを対応付けリスト化したライセンス辞書を記憶すると共に前記対象装置に対して前記ライセンス辞書を提供するライセンス辞書提供装置とを備えたライセンス管理システムであって、
前記対象装置は、
前記本体部におけるソフトウェアのインストール動作を監視すると共に、前記インストール動作を検知した場合に前記提供されたライセンス辞書に基づき当該インストール動作を許容するか否かを判定するインストール管理部と、
前記対象装置内に予め実行可能状態にインストールされたソフトウェアを示すソフトウェア情報を収集し当該ソフトウェア情報をリスト化したインベントリ情報を生成するインベントリ情報生成部と、
前記インベントリ情報が取得された場合に当該インベントリ情報と前記ライセンス辞書とを比較照合することによりライセンス違反のソフトウェア情報を検出するライセンス適合判定部と、
前記ライセンス違反のソフトウェア情報が検出された場合に前記ライセンス辞書に含まれるコマンドに基づき前記ライセンス違反と判定されたソフトウェアをアンインストールするアンインストール実行部とを備え、
前記インベントリ情報生成部は、前記ライセンス違反と判定されたソフトウェアがアンインストールされた場合に前記ソフトウェア情報の収集を行い、当該ソフトウェア情報に基づき生成されたインベントリ情報にリスト化されたソフトウェアが全て正規ソフトウェアであることが確認された場合に、前記インベントリ情報を前記ライセンス辞書提供装置に対して送信する更新インベントリ情報送信機能を有し、
前記ライセンス辞書提供装置が、前記送り込まれたインベントリ情報に基づき前記ライセンス辞書の更新を行うライセンス辞書更新手段を備えたことを特徴とするライセンス管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載のライセンス管理システムにおいて、
前記インストール管理部は、前記検知したインストール動作が許容されない場合に、前記インストール動作を抑制する制御を行うインストール抑制制御機能を備えたことを特徴とするライセンス管理システム。
【請求項3】
請求項1に記載のライセンス管理システムにおいて、
前記インベントリ情報生成部は、定期的にソフトウェア情報の収集を行うと共に、当該ソフトウェア情報に基づき生成された前記インベントリ情報のソフトウェア全てが正規ソフトウェアであることが確認された場合に、前記インベントリ情報を前記ライセンス辞書提供装置に対して送信するインベントリ情報定期送信機能を備えたことを特徴とするライセンス管理システム。
【請求項4】
予め設定されたソフトウェアのインストールを行う本体部を有する対象装置と、前記ソフトウェアと当該ソフトウェアの使用ライセンスとを対応付けリスト化したライセンス辞書を記憶すると共に前記対象装置に対して前記ライセンス辞書を提供するライセンス辞書提供装置とを備えたライセンス管理システムにあって、前記対象装置内のソフトウェアのライセンスを管理するライセンス管理方法であって、
前記対象装置は、前記本体部におけるソフトウェアのインストール動作を監視し、
前記インストール動作を検知した場合に、前記ライセンス辞書提供装置から提供されたライセンス辞書に基づき前記インストール動作を許容するか否かを判定し、
前記対象装置内に予め実行可能状態にインストールされたソフトウェアを示すソフトウェア情報を収集し、
前記ソフトウェア情報をリスト化したインベントリ情報を生成し、
前記インベントリ情報が取得された場合に、当該インベントリ情報と前記ライセンス辞書とを比較照合することによりライセンス違反のソフトウェア情報の検出処理を行い、
前記ライセンス違反のソフトウェア情報が検出された場合に、前記ライセンス辞書に含まれるコマンドに基づき前記ライセンス違反と判定されたソフトウェアをアンインストールし、
前記ライセンス違反と判定されたソフトウェアがアンインストールされた場合に前記ソフトウェア情報の再収集を行い、当該ソフトウェア情報に基づき生成されたインベントリ情報にリスト化されたソフトウェアが全て正規ソフトウェアであることが確認された場合に、前記インベントリ情報を前記ライセンス辞書提供装置に対して送信し、
前記ライセンス辞書提供装置が、前記送り込まれたインベントリ情報に基づき前記ライセンス辞書の更新を行うことを特徴としたライセンス管理方法。
【請求項5】
予め設定されたソフトウェアのインストールを行う本体部を有する対象装置と、前記ソフトウェアと当該ソフトウェアの使用ライセンスとを対応付けリスト化したライセンス辞書を記憶すると共に前記対象装置に対して前記ライセンス辞書を提供するライセンス辞書提供装置とを備えたライセンス管理システムにあって、前記対象装置内のソフトウェアのライセンスを管理するためのライセンス管理プログラムであって、
前記本体部におけるソフトウェアのインストール動作を監視するインストール動作監視機能と、
前記インストール動作を検知した場合に前記ライセンス辞書提供装置から提供されたライセンス辞書に基づき前記インストール動作を許容するか否かを判定するインストール動作許容判定機能と、
前記対象装置内に予め実行可能状態にインストールされたソフトウェアを示すソフトウェア情報を収集すると共に前記ソフトウェア情報をリスト化したインベントリ情報を生成するインベントリ情報生成機能と、
前記インベントリ情報が取得された場合に、当該インベントリ情報と前記ライセンス辞書とを比較照合することによりライセンス違反のソフトウェア情報の検出処理を行うソフトウェア情報検出機能と、
前記ライセンス違反のソフトウェア情報が検出された場合に、前記ライセンス辞書に含まれるコマンドに基づき前記ライセンス違反と判定されたソフトウェアをアンインストールするアンインストール実行機能と、
前記ライセンス違反と判定されたソフトウェアがアンインストールされた場合に前記ソフトウェア情報の再収集を行い、当該ソフトウェア情報に基づき生成されたインベントリ情報にリスト化されたソフトウェアが全て正規ソフトウェアであることが確認された場合に、前記インベントリ情報を前記ライセンス辞書提供装置に対して送信する更新インベントリ情報送信機能とをコンピュータに実行させることを特徴としたライセンス管理プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2011−243121(P2011−243121A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−116710(P2010−116710)
【出願日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】