説明

ライセンス管理システム、ライセンス管理方法およびプログラム

【課題】画像処理装置によるプログラムの使用状況に応じて、ユーザが正規版ライセンスの追加購入の必要性を判断することができるライセンス管理システム、ライセンス管理方法およびプログラムを提供する。
【解決手段】ライセンス数および機器100に貸し出したライセンス数をプログラムの種類に対応付けて記憶するHDD210と、ライセンスの貸出の要求を受信する第1送受信部201と、ライセンス貸出数がライセンス購入数以上であると判断した場合に体験版ライセンス貸し出すことを決定し、ライセンス貸出数がライセンス購入数に満たないと判断した場合に正規版ライセンス貸し出すことを決定する貸出制御部202と、使用状況を取得する取得部203と、使用状況を利用者に通知する第1通知部204と、を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ライセンス管理システム、ライセンス管理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、フローティングライセンスによりプログラムの利用を管理するライセンス管理システムが既に知られている。フローティングライセンスとは、ネットワークに接続されている機器上でプログラムを動作可能とするライセンスの形態であり、機器がプログラム使用時にライセンスを借用し、プログラム使用終了後にライセンスを返却するという形態である。これにより、1つの会社が複数の機器を所有する場合に、全ての機器が一斉にプログラムを使用しない状況においては、会社はプログラムの使用を必要とする機器の台数に応じてライセンスを購入することができるというメリットがある。また、フローティングライセンスによれば、プログラムをインストールする機器を固定する必要がないので、取得したライセンス数の範囲であれば機器の設置位置等を考慮せず任意の機器でプログラムを動作させることができるというメリットがある。
【0003】
また、ライセンス管理サーバが機器にライセンスを提供する形態として、ライセンス管理サーバが機器に正規版ライセンスを提供する前に、期間や機能に利用制限が加えられた体験版ライセンスを提供し、プログラムの試行を可能とする技術も既に知られている。
【0004】
フローティングライセンスシステムにおいては、取得された正規版ライセンスが全て使用されている状況で、取得された正規版ライセンス数を超える台数の機器がプログラムの使用を必要とするケースがある。このようなケースで、取得された正規版ライセンス数を超える台数の機器については体験版ライセンスの貸出によりプログラムの使用を可能とする技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の技術では、体験版ライセンスの貸出数に制限がないため、ユーザは正規版ライセンスと同時に使用される体験版の数を把握することができない。すなわち、ユーザは機器によるプログラムの使用状況を確認した上で正規版ライセンスを追加購入するか否かを判断することができないという問題がある。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、機器によるプログラムの使用状況に応じて、ユーザが正規版ライセンスの追加購入の必要性を判断することができるライセンス管理システム、ライセンス管理方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかるライセンス管理システムは、機器と、前記機器にライセンスを貸し出すライセンス管理サーバとを備えたライセンス管理システムであって、前記ライセンス管理サーバは、利用者により購入されたライセンス数および前記機器に貸し出したライセンス数をプログラムの種類に対応付けて記憶する記憶部と、前記機器からライセンスの貸出の要求を受信する第1受信部と、前記要求を受信した場合に、前記記憶部を参照して、前記貸し出したライセンス数が前記購入されたライセンス数以上であるか否かを判断し、前記貸し出したライセンス数が前記購入されたライセンス数以上であると判断した場合にプログラムの機能の一部の使用が制限される体験版ライセンスの貸出を、前記貸し出したライセンス数が前記購入されたライセンス数に満たないと判断した場合に前記使用が制限されない正規版ライセンスの貸出を決定する貸出制御部と、決定された前記ライセンスを前記機器に送信する第1送信部と、前記機器による前記正規版ライセンスおよび前記体験版ライセンスの使用状況を取得する取得部と、取得された前記使用状況を利用者に通知する第1通知部と、を備え、前記機器は、前記要求を送信する第2送信部と、決定された前記ライセンスを受信する第2受信部と、受信した前記ライセンスの種類に応じてプログラムの動作状態を示す動作モードを決定し、決定した動作モードで前記プログラムを起動する起動制御部と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明にかかる方法は、画像処理装置と、前記画像処理装置にライセンスを貸し出すライセンス管理サーバとを備えたライセンス管理システムで実行されるライセンス管理方法であって、前記ライセンス管理サーバが、利用者により購入されたライセンス数および前記画像処理装置に貸し出したライセンス数をプログラムの種類に対応付けて記憶部に保存する保存ステップと、前記ライセンス管理サーバが、前記画像処理装置からライセンスの貸出の要求を受信する第1受信ステップと、前記ライセンス管理サーバが、前記要求を受信した場合に、前記記憶部を参照して、前記貸し出したライセンス数が前記購入されたライセンス数以上であるか否かを判断し、前記貸し出したライセンス数が前記購入されたライセンス数以上であると判断した場合にプログラムの機能の一部の使用が制限される体験版ライセンスを前記ライセンスとして貸出すことを決定し、前記貸し出したライセンス数が前記購入されたライセンス数に満たないと判断した場合に前記使用が制限されない正規版ライセンスを前記ライセンスとして貸出すことを決定する貸出制御ステップと、前記ライセンス管理サーバが、決定された前記ライセンスを前記画像処理装置に送信する第1送信ステップと、前記ライセンス管理サーバが、前記画像処理装置による前記正規版ライセンスおよび前記体験版ライセンスの使用状況を取得する取得ステップと、前記ライセンス管理サーバが、取得された前記使用状況を利用者に通知する第1通知ステップと、前記画像処理装置が、前記要求を送信する第2送信ステップと、前記画像処理装置が、決定された前記ライセンスを受信する第2受信ステップと、前記画像処理装置が、受信した前記ライセンスの種類に応じてプログラムの動作状態を示す動作モードを決定し、決定した動作モードで前記プログラムを起動する起動制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【0009】
また、本発明にかかるプログラムは、画像処理装置と、前記画像処理装置にライセンスを貸し出すライセンス管理サーバとに接続されたコンピュータを、前記ライセンス管理サーバが、利用者により購入されたライセンス数および前記画像処理装置に貸し出したライセンス数をプログラムの種類に対応付けて記憶部に保存する保存ステップと、前記ライセンス管理サーバが、前記画像処理装置からライセンスの貸出の要求を受信する第1受信ステップと、前記ライセンス管理サーバが、前記要求を受信した場合に、前記記憶部を参照して、前記貸し出したライセンス数が前記購入されたライセンス数以上であるか否かを判断し、前記貸し出したライセンス数が前記購入されたライセンス数以上であると判断した場合にプログラムの機能の一部の使用が制限される体験版ライセンスを前記ライセンスとして貸出すことを決定し、前記貸し出したライセンス数が前記購入されたライセンス数に満たないと判断した場合に前記使用が制限されない正規版ライセンスを前記ライセンスとして貸出すことを決定する貸出制御ステップと、前記ライセンス管理サーバが、決定された前記ライセンスを前記画像処理装置に送信する第1送信ステップと、前記ライセンス管理サーバが、前記画像処理装置による前記正規版ライセンスおよび前記体験版ライセンスの使用状況を取得する取得ステップと、前記ライセンス管理サーバが、取得された前記使用状況を利用者に通知する第1通知ステップと、前記画像処理装置が、前記要求を送信する第2送信ステップと、前記画像処理装置が、決定された前記ライセンスを受信する第2受信ステップと、前記画像処理装置が、受信した前記ライセンスの種類に応じてプログラムの動作状態を示す動作モードを決定し、決定した動作モードで前記プログラムを起動する起動制御ステップ、として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、機器によるプログラムの使用状況に応じて、ユーザが正規版ライセンスの追加購入の必要性を判断することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、本実施の形態にかかるライセンス管理システムの構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、ライセンス管理サーバ200のシステム構成図である。
【図3】図3は、実施の形態にかかる機器のハードウェア構成図である。
【図4】図4は、本実施の形態にかかる機器のソフトウェア構成図である。
【図5】図5は、アプリインストール制御サービス131の機能的構成を示すブロック図である。
【図6】図6は、ライセンス管理システムによる正規版ライセンスの貸出処理の手順を示すシーケンス図である。
【図7】図7は、ライセンス管理システムによる体験版ライセンスの貸出処理の手順を示すシーケンス図である。
【図8】図8は、機器100によるプログラム起動処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】図9は、ライセンス管理サーバ200によるライセンス貸出数の保存処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】図10は、正規版ライセンスにより使用されたプログラムの終了処理の手順を示すシーケンス図である。
【図11】図11は、体験版ライセンスにより使用されたプログラムの終了処理の手順を示すシーケンス図である。
【図12】図12は、正規版ライセンスを使用した機器100によるプログラム終了処理の手順を示すフローチャートである。
【図13】図13は、ライセンス管理サーバ200による機器100からのライセンス返却受付処理の手順を示すフローチャートである。
【図14】図14は、HDD210が記憶する正規版ライセンスの貸出履歴の一例を示す図である。
【図15】図15は、HDD210が記憶する体験版ライセンスの貸出履歴の一例を示す図である。
【図16】図16は、機器100によるライセンスの使用状況の一例を示す折れ線グラフである。
【図17】図17は、第1通知部204によるライセンス管理サーバ200の操作表示部220における通知の一例を示す図である。
【図18】図18は、ライセンス管理サーバ200の操作表示部220においてWebブラウザを用いて表示されるライセンスの使用状況の一例を示す図である。
【図19】図19は、第1通知部204によりライセンス管理サーバ200を管理するユーザに送信される電子メールの一例を示す図である。
【図20】図20は、機器100の操作表示部190に表示されるプログラム起動画面の一例を示す図である。
【図21】図21は、初期設定のトップ画面の一例を示す図である。
【図22】図22は、ソフトウェア管理画面の一例を示す図である。
【図23】図23は、ライセンス使用状況確認画面の一例を示す図である。
【図24】図24は、ライセンス使用状況提示画面の一例を示す図である。
【図25】図25は、ライセンス管理サーバ200によるライセンスの使用状況通知処理の手順を示すシーケンス図である。
【図26】図26は、ライセンス管理サーバ200による体験版ライセンス貸出数提示画面の表示処理の手順を示すシーケンス図である。
【図27】図27は、体験版ライセンス貸出通知画面の一例を示す図である。
【図28】図28は、体験版ライセンスの動作設定画面の一例を示す図である。
【図29】図29は、「文字列埋め込み」動作により出力された原稿の一例を示す図である。
【図30】図30は、「設定操作のみ可」動作設定時における出力エラー画面の一例を示す図である。
【図31】図31は、「体験版動作禁止」モードでコピーアプリの起動入力がされた場合のエラー画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるライセンス管理システム、ライセンス管理方法およびプログラムの最良な実施の形態を詳細に説明する。以下の実施の形態においては、本発明における機器を、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能、およびファクシミリ機能のうち少なくとも2つの機能を有する複合機(MFP:Multi Function Peripherals)に適用した例を示すが、これに限定されない。
【0013】
図1は、本実施の形態にかかるライセンス管理システムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、ライセンス管理システムは、アプリダウンロードサーバ300と、ライセンス管理サーバ200と、複数の機器100a、100b、100c(以下、特定しない機器を単に機器100と称する。)が、インターネットなどのネットワーク80を介して接続されている。そして、ネットワーク80と複数の機器100との間には、ファイアウォール90が設けられている。
【0014】
ファイアウォール90は、公衆回線やインターネットなどの外部ネットワークを通じて遠隔管理システムに侵入した第三者により不正が行われないように、外部との境界を流れるデータを監視し、不正なアクセスを検出・遮断する。
【0015】
機器100は、コピー、ファックス、プリンタなどの複数の機能を備えた装置であって、LAN(Local Area Network)などのローカルネットワークにより相互に接続されている。本実施の形態の遠隔管理システムでは、3台の機器100a、100b、100cが接続されているが、これに限定されることなく、1台、2台、または4台以上のMFPを接続した構成としてもよい。
【0016】
アプリダウンロードサーバ300は、機器100において利用されるアプリケーションを保持しており、該アプリケーションを、機器100に提供する装置である。
【0017】
ライセンス管理サーバ200は、アプリダウンロードサーバ300から提供され、機器100にインストールされるアプリケーションのライセンス(利用権)を管理する装置である。
【0018】
本実施例のライセンス管理システムは、遠隔管理を実現するため、各装置に、RPC(Remote Procedure Call)により、相互実装するアプリケーションのメソッドに対する処理の要求、応答を送受信する機能を有しており、また、RPCを実現するために、SOAP(Simple Object Access Protocol)、FTP(File Transfer Protocol)等のプロトコルを利用することができる。
【0019】
次に、ライセンス管理サーバ200のシステム構成について説明する。図2は、ライセンス管理サーバ200のシステム構成図である。図2に示すように、ライセンス管理サーバ200は、第1送受信部201と、貸出制御部202と、取得部203と、第1通知部204と、表示制御部205と、HDD(Hard Disk Drive)210と、操作表示部220とを主に備える。
【0020】
HDD210は、ライセンス情報を記憶する。ライセンス情報とは、機器100へのプログラムの使用許諾に関する情報であり、例えば、ライセンスに対応付けられたプロダクトキー、ライセンスの有効期限、購入されたライセンス数(以下、ライセンス購入数という。)、機器100に貸し出したライセンス数(以下、ライセンス貸出数という。)等である。なお、ライセンス貸出数には、貸し出された正規版ライセンス数(以下、正規版ライセンス貸出数という。)と、機器100に貸し出した体験版ライセンス数(以下、体験版ライセンス貸出数という。)とがある。
【0021】
第1送受信部201は、機器100とネットワーク80を介してデータを送受信する。例えば、第1送受信部201は、機器100からライセンス貸出要求を受信する。ライセンス貸出要求とは、機器100にインストールされたプログラムを動作させるライセンスの貸出の要求のことである。また、第1送受信部201は、機器100からのライセンス貸出要求に応じて、正規版ライセンスまたは体験版ライセンスを機器100に送信する。なお、第1送受信部201は、本発明の第1受信部、および第1送信部に相当する。
【0022】
貸出制御部202は、第1送受信部201によりライセンス貸出要求を受信した場合は、HDD210を参照し、貸し出すライセンスの種類を決定する。ここで、ライセンスの種類には、体験版ライセンスと、正規版ライセンスとがある。体験版ライセンスとは、プログラムの一部の機能の使用が制限されるライセンスであり、正規版ライセンスとは、プログラムの機能全てを使用可能であるライセンスのことである。
【0023】
具体的には、貸出制御部202は、ライセンス貸出数がライセンス購入数以上であるか否かを判断し、ライセンス貸出数がライセンス購入数以上であると判断した場合に体験版ライセンスの貸出を、ライセンス貸出数がライセンス購入数に満たないと判断した場合に正規版ライセンスの貸出を決定する。
【0024】
取得部203は、機器100による正規版ライセンスおよび体験版ライセンスの使用状況を取得する。例えば、取得部203は、ライセンスの種類ごとにライセンスが貸し出された時間および返却された時間を取得する。この場合、HDD210には、ライセンスが貸し出された時間を示す貸出履歴と、ライセンスが返却された時間を示す返却履歴が保存される。なお、HDD210は、正規版ライセンスの貸出履歴と、体験版ライセンスの貸出履歴を別個に保存してもよい。
【0025】
第1通知部204は、取得部203により取得されたライセンスの使用状況をユーザに通知する。例えば、第1通知部204は、ライセンスの使用状況を表示制御部205を介して操作表示部220に表示する。また、第1通知部204は、機器100の操作表示部にライセンスの使用状況を表示する構成としてもよいし、機器100にライセンスの使用状況をメール送信する構成としてもよい。
【0026】
表示制御部205は、操作表示部220に各種情報を表示する。例えば、表示制御部205は、取得部203により取得されたライセンスの使用状況を操作表示部220に表示する。
【0027】
次に、機器100について説明する。図3、本実施の形態にかかる機器100のハードウェア構成図である。図3に示すように、機器100は、コントローラ10とエンジン部(Engine)60とをPCI(Peripheral Component Interface)バスで接続した構成となる。コントローラ10は、機器100全体の制御と描画、通信、図示しない操作部からの入力を制御するコントローラである。エンジン部60は、PCIバスに接続可能なプリンタエンジンなどであり、たとえば白黒プロッタ、1ドラムカラープロッタ、4ドラムカラープロッタ、スキャナまたはファックスユニットなどである。なお、このエンジン部60には、プロッタなどのいわゆるエンジン部分に加えて、誤差拡散やガンマ変換などの画像処理部分が含まれる。
【0028】
コントローラ10は、CPU11と、ノースブリッジ(NB)13と、システムメモリ(MEM−P)12と、サウスブリッジ(SB)14と、ローカルメモリ(MEM−C)17と、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)16と、ハードディスクドライブ(HDD)103とを有し、ノースブリッジ(NB)13とASIC16との間をAGP(Accelerated Graphics Port)バス15で接続した構成となる。また、MEM−P12は、ROM12aと、RAM12bと、をさらに有する。
【0029】
CPU11は、機器100の全体制御を行うものであり、NB13、MEM−P12およびSB14からなるチップセットを有し、このチップセットを介して他の機器と接続される。
【0030】
NB13は、CPU11とMEM−P12、SB14、AGP15とを接続するためのブリッジであり、MEM−P12に対する読み書きなどを制御するメモリコントローラと、PCIマスタおよびAGPターゲットとを有する。
【0031】
MEM−P12は、プログラムやデータの格納用メモリ、プログラムやデータの展開用メモリ、プリンタの描画用メモリなどとして用いるシステムメモリであり、ROM12aとRAM12bとからなる。ROM12aは、プログラムやデータの格納用メモリとして用いる読み出し専用のメモリであり、RAM12bは、プログラムやデータの展開用メモリ、プリンタの描画用メモリなどとして用いる書き込みおよび読み出し可能なメモリである。
【0032】
SB14は、NB13とPCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。このSB14は、PCIバスを介してNB13と接続されており、このPCIバスには、ネットワークインターフェース(I/F)部なども接続される。
【0033】
ASIC16は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGP15、PCIバス、HDD110およびMEM−C17をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。このASIC16は、PCIターゲットおよびAGPマスタと、ASIC16の中核をなすアービタ(ARB)と、MEM−C17を制御するメモリコントローラと、ハードウェアロジックなどにより画像データの回転などをおこなう複数のDMAC(Direct Memory Access controller)と、エンジン部60との間でPCIバスを介したデータ転送をおこなうPCIユニットとからなる。このASIC16には、PCIバスを介してFCU(Facsimile Control Unit)30、USB(Universal Serial Bus)40、IEEE1394(the Institute of Electrical and Electronics engineers 1394)インターフェース50が接続される。操作表示部190はASIC16に直接接続されている。
【0034】
MEM−C17は、コピー用画像バッファ、符号バッファとして用いるローカルメモリであり、HDD110は、画像データの蓄積、プログラムの蓄積、フォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行うためのストレージである。
【0035】
AGP15は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレーターカード用のバスインターフェースであり、MEM−P12に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレーターカードを高速にするものである。
【0036】
図3は、本実施の形態にかかるMFPのソフトウェア構成図である。図3に示すように、機器100は、白黒レーザプリンタ(B&W LP)101と、カラーレーザプリンタ(Color LP)102と、HDD103と、スキャナ、ファクシミリ、メモリなどのハードウェアリソース104、ネットワークインターフェース(I/F)105を有するとともに、プラットホーム120と、アプリケーション130とから構成されるソフトウェア群110とを備えている。
【0037】
プラットホーム120は、アプリケーションからの処理要求を解釈してハードウェア資源の獲得要求を発生させるコントロールサービスと、一または複数のハードウェア資源の管理を行い、コントロールサービスからの獲得要求を調停するシステムリソースマネージャ(SRM)123と、汎用OS121とを有する。
【0038】
コントロールサービスは、複数のサービスモジュールから形成され、SCS(システムコントロールサービス)122と、ECS(エンジンコントロールサービス)124と、MCS(メモリコントロールサービス)125と、OCS(オペレーションパネルコントロールサービス)126と、FCS(ファックスコントロールサービス)127と、NCS(ネットワークコントロールサービス)128と、NRS(ニューリモートサービス)129と、アプリインストール制御サービス131と、から構成される。このプラットホーム120は、あらかじめ定義された関数により前記アプリケーション130から処理要求を受信可能とするアプリケーションプログラムインタフェース(API)を有する。
【0039】
汎用OS121は、UNIX(登録商標)などの汎用オペレーティングシステムであり、プラットホーム120並びにアプリケーション130の各ソフトウェアをそれぞれプロセスとして並列実行する。
【0040】
SRM123のプロセスは、SCS122とともにシステムの制御およびリソースの管理を行うものである。SRM123のプロセスは、スキャナ部やプリンタ部などのエンジン、メモリ、HDDファイル、ホストI/O(セントロI/F、ネットワークI/F、IEEE1394 I/F、RS232C I/Fなど)のハードウェア資源を利用する上位層からの要求にしたがって調停を行い、実行制御する。
【0041】
具体的には、このSRM123は、要求されたハードウェア資源が利用可能であるか(他の要求により利用されていないかどうか)を判断し、利用可能であれば要求されたハードウェア資源が利用可能である旨を上位層に伝える。また、SRM123は、上位層からの要求に対してハードウェア資源の利用スケジューリングを行い、要求内容(例えば、プリンタエンジンにより紙搬送と作像動作、メモリ確保、ファイル生成など)を直接実施している。
【0042】
SCS122のプロセスは、アプリ管理、操作部制御、システム画面表示、LED表示、リソース管理、割り込みアプリ制御などを行う。
【0043】
ECS124のプロセスは、白黒レーザプリンタ(B&W LP)101、カラーレーザプリンタ(Color LP)102、スキャナ、ファクシミリなどからなるハードウェアリソース104のエンジンの制御を行う。
【0044】
MCS125のプロセスは、画像メモリの取得および解放、ハードディスク装置(HDD)の利用、画像データの圧縮および伸張などを行う。
【0045】
FCS127のプロセスは、システムコントローラの各アプリ層からPSTN/ISDN網を利用したファクシミリ送受信、BKM(バックアップSRAM)で管理されている各種ファクシミリデータの登録/引用、ファクシミリ読みとり、ファクシミリ受信印刷、融合送受信を行うためのAPIを提供する。
【0046】
NCS128のプロセスは、ネットワークI/Oを必要とするアプリケーションに対して共通に利用できるサービスを提供するためのプロセスであり、ネットワーク側から各プロトコルによって受信したデータを各アプリケーションに振り分けたり、アプリケーションからデータをネットワーク側に送信したりする際の仲介を行う。
【0047】
本実施の形態では、NCS128のプロセスは、アプリケーションおよびライセンス情報とともに、インストール要求やアンインストール要求を受信する。また、NCS128のプロセスは、インストール要求に基づくプリケーションのインストールが成功した場合は、仲介装置200にインストール完了情報を通知する。一方、インストール要求に基づくアプリケーションのインストールが失敗した場合は、仲介装置200にインストール未完了情報を通知する。また、NCS128のプロセスは、アンインストール要求に基づくアプリケーションのアンインストールが成功した場合は、仲介装置200にアンインストール完了情報を通知する。一方、アンインストール要求に基づくアプリケーションのアンインストールが失敗した場合は、仲介装置200にアンインストール未完了情報を通知する。
【0048】
OCS126のプロセスは、オペレータ(利用者)と本体制御間の情報伝達手段となるオペレーションパネル(操作パネル)の制御を行う。OCS126は、オペレーションパネルからキー押下(またはタッチ操作)をキーイベントとして取得し、取得したキーに対応したキーイベント関数をSCS122に送信するOCSプロセスの部分と、アプリケーション130またはコントロールサービスからの要求によりオペレーションパネルに各種画面を描画出力する描画関数やその他オペレーションパネルに対する制御を行う関数などがあらかじめ登録されたOCSライブラリの部分とから構成される。このOCSライブラリは、アプリケーション130およびコントロールサービスの各モジュールにリンクされて実装されている。なお、OCS126のすべてをプロセスとして動作させるように構成しても良く、あるいはOCS126のすべてをOCSライブラリとして構成しても良い。
【0049】
アプリインストール制御サービス131は、NCS128のプロセスにより受信したインストール要求に基づいて、受信したアプリケーションおよびライセンス情報により、アプリケーションのインストール処理を行う。また、アプリインストール制御サービス131は、NCS128のプロセスにより受信したアンインストール要求に基づいて、受信したライセンス情報により、アプリケーションのアンインストール処理を行う。
【0050】
NRS129のプロセスは、ネットワークを介してデータを送受信する際のデータの変換を行う等のネットワークを介した機器遠隔管理に関する機能及びスケジューラ機能を有している。
【0051】
アプリケーション130は、ページ記述言語(PDL)、PCLおよびポストスクリプト(PS)を有するプリンタ用のアプリケーションであるプリンタアプリ111と、コピー用アプリケーションであるコピーアプリ112と、ファクシミリ用アプリケーションであるファックスアプリ113と、スキャナ用アプリケーションであるスキャナアプリ114と、ネットワークファイル用アプリケーションであるネットファイルアプリ115と、工程検査用アプリケーションである工程検査アプリ116と、インターネットに接続されたPC等のクライアント端末に対してWEBサーバ(httpサーバ)として動作し、クライアント端末上で動作するWEBブラウザに各種画面を表示するWEBアプリ117とを有している。
【0052】
アプリケーション130の各プロセス、コントロールサービスの各プロセスは、関数呼び出しとその戻り値送信およびメッセージの送受信によってプロセス間通信を行いながら、コピー、プリンタ、スキャナ、ファクシミリなどの画像形成処理にかかるユーザサービスを実現している。
【0053】
このように、本実施の形態にかかる機器100には、複数のアプリケーション130および複数のコントロールサービスが存在し、いずれもプロセスとして動作している。そして、これらの各プロセス内部には、一または複数のスレッドが生成されて、スレッド単位の並列実行が行われる。そして、コントロールサービスがアプリケーション130に対し共通サービスを提供しており、このため、これらの多数のプロセスが並列動作、およびスレッドの並列動作を行って互いにプロセス間通信を行って協調動作をしながら、コピー、プリンタ、スキャナ、ファクシミリなどの画像形成処理にかかるユーザサービスを提供するようになっている。
【0054】
また、機器100には、機器100の顧客、サードベンダなどの第三者がコントロールサービス層の上のアプリケーション層に外部アプリ172を開発して搭載することが可能となっている。この外部アプリ172は、仲介装置200から受信したアプリケーションであり、アプリインストール制御サービス131によりインストールされる。
【0055】
なお、本実施の形態にかかる機器100では、複数のアプリケーション130のプロセスと複数のコントロールサービスのプロセスとが動作しているが、アプリケーション130とコントロールサービスのプロセスがそれぞれ単一の構成とすることも可能である。また、各アプリケーション130は、アプリケーションごとに追加または削除することができる。すなわち、上述したように、外部アプリ172をインストール可能であり、かつアンインストールも可能となっている。
【0056】
次に、アプリインストール制御サービス131の詳細について説明する。図5は、アプリインストール制御サービス131の機能的構成を示すブロック図である。図5に示すように、アプリインストール制御サービス131は、第2送受信部132と、起動制御部133と、表示制御部134と、第2通知部135とを主に備える。
【0057】
第2送受信部132は、ライセンス管理サーバ200とネットワーク80を介してデータを送受信する。例えば、第2送受信部132は、ライセンス管理サーバ200にライセンス貸出要求を送信する。また、第2送受信部132は、ライセンス管理サーバ200から正規版ライセンス、体験版ライセンス、ライセンスの使用状況等を受信する。なお、第2送受信部132は、本発明の第2受信部、および第2送信部に相当する。
【0058】
起動制御部133は、第2送受信部132により受信したライセンスの種類に応じてプログラムを起動する。具体的には、起動制御部133は、第2送受信部132により体験版ライセンスを受信した場合は体験版モードでプログラムを起動し、正規版ライセンスを受信した場合は通常モードでプログラムを起動する。ここで、体験版モードとは、一部の機能を制限して起動するモードであり、通常モードとは、全ての機能を有効に起動するモードのことである。
【0059】
第2通知部135は、ライセンス管理サーバ200により取得されたライセンスの使用状況をユーザに通知する。表示制御部134は、操作表示部190に各種情報を表示する。例えば、表示制御部134は、ライセンス管理サーバ200から受信したライセンスの使用状況を操作表示部190に表示する。
【0060】
次に、以上のように構成されたライセンス管理システムによる正規版ライセンスの貸出処理の手順について説明する。図6は、ライセンス管理システムによる正規版ライセンスの貸出処理の手順を示すシーケンス図である。
【0061】
機器100は、ライセンス管理サーバ200にライセンス貸出要求を送信する(ステップS1)。ライセンス管理サーバ200は、機器100からライセンス貸出要求を受信すると、貸し出した正規ライセンス数を確認する(ステップS2)。
【0062】
ライセンス管理サーバ200は、貸し出した正規ライセンス数が購入ライセンス数に満たない場合は、正規版ライセンスの貸出を決定し、正規版ライセンスを機器100に送信する(ステップS3)。機器100は、ライセンス管理サーバ200から正規版ライセンスを受信すると、通常モードでプログラムを起動する(ステップS4)。
【0063】
次に、ライセンス管理システムによる体験版ライセンスの貸出処理の手順について説明する。図7は、ライセンス管理システムによる体験版ライセンスの貸出処理の手順を示すシーケンス図である。
【0064】
機器100は、ライセンス管理サーバ200にライセンス貸出要求を送信する(ステップS10)。ライセンス管理サーバ200は、機器100からライセンス貸出要求を受信すると、貸し出した正規ライセンス数を確認する(ステップS11)。
【0065】
ライセンス管理サーバ200は、貸し出した正規ライセンス数が購入ライセンス数に満たない場合は、正規版ライセンスの貸出を決定し、正規版ライセンスを機器100に送信する(ステップS12)。機器100は、ライセンス管理サーバ200から正規版ライセンスを受信すると、通常モードでプログラムを起動する(ステップS13)。
【0066】
次に、機器100によるプログラム起動処理の手順について説明する。図8は、機器100によるプログラム起動処理の手順を示すフローチャートである。
【0067】
第2送受信部132は、ライセンス貸出要求をライセンス管理サーバ200に送信する(ステップS20)。起動制御部133は、ライセンス管理サーバ200から貸し出されたライセンスが正規版ライセンスであるか否かを判断する(ステップS21)。
【0068】
起動制御部133は、貸し出されたライセンスが正規版ライセンスであると判断した場合は(ステップS21:Yes)、通常モードでプログラムを起動する(ステップS22)。一方、貸し出されたライセンスが体験版ライセンスであると判断した場合は(ステップS21:No)、体験版モードでプログラムを起動する(ステップS23)。
【0069】
次に、図6および図7に示したライセンス貸出処理に伴う、ライセンス管理サーバ200によるライセンス貸出数の保存処理について説明する。図9は、ライセンス管理サーバ200によるライセンス貸出数の保存処理の手順を示すフローチャートである。
【0070】
第1送受信部201は、機器100からライセンス貸出要求を受信する(ステップS30)。貸出制御部202は、貸し出した正規版ライセンス数を確認する(ステップS31)。貸出制御部202は、貸し出したライセンス数が購入ライセンス数よりも少ないことを確認した場合は(ステップS31:Yes)、HDD210の正規版ライセンス貸出数を1つ増やす(ステップS32)。貸出制御部202は、機器100に正規版ライセンスを貸し出す(ステップS33)。
【0071】
一方、貸出制御部202は、貸し出したライセンス数が購入ライセンス数以上であることを確認した場合は(ステップS31:No)、HDD210の体験版ライセンス貸出数を1つ増やす(ステップS34)。貸出制御部202は、機器100に体験版ライセンスを貸し出す(ステップS35)。
【0072】
次に、正規版ライセンスにより使用されたプログラムの利用終了時におけるプログラム終了処理の手順について説明する。図10は、正規版ライセンスにより使用されたプログラムの終了処理の手順を示すシーケンス図である。
【0073】
機器100は、プログラムの使用終了を受け付けると、正規版ライセンスをライセンス管理サーバ200に返却する(ステップS40)。ライセンス管理サーバ200は、正規版ライセンスの返却を受け付ける(ステップS41)。ライセンス管理サーバ200は、返却を受け付けると、機器100に返却OKを返す(ステップS42)。機器100は、ライセンス管理サーバ200から返却OKを受信すると、プログラムを終了する(ステップS43)。
【0074】
次に、体験版ライセンスにより使用されたプログラム終了処理の手順について説明する。図11は、体験版ライセンスにより使用されたプログラムの終了処理の手順を示すシーケンス図である。
【0075】
機器100は、体験版ライセンスの返却を受け付ける(ステップS50)。ライセンス管理サーバ200は、体験版ライセンスの返却を受け付ける(ステップS51)。ライセンス管理サーバ200は、返却を受け付けると、機器100に返却OKを返す(ステップS52)。機器100は、ライセンス管理サーバ200から返却OKを受信すると、プログラムを終了する(ステップS53)。
【0076】
次に、正規版ライセンスを使用した機器100によるプログラム終了処理の手順について説明する。図12は、正規版ライセンスを使用した機器100によるプログラム終了処理の手順を示すフローチャートである。
【0077】
機器100は、ユーザからプログラムの利用終了を受け付ける(ステップS60)。機器100は、貸し出されたライセンスが正規版ライセンスであるか否かを確認する(ステップS61)。機器100は、貸し出されたライセンスが正規版ライセンスであることを確認した場合は(ステップS61:Yes)、ライセンス管理サーバ200に正規版ライセンスを返却する(ステップS62)。
【0078】
一方、機器100は、貸し出されたライセンスが体験版ライセンスであることを確認した場合は(ステップS62:No)、ライセンス管理サーバ200に体験版ライセンスを返却する(ステップS64)。機器100は、正規版ライセンス、または体験版ライセンスを返却した後、プログラムを終了する(ステップS63)。
【0079】
次に、ライセンス管理サーバ200による機器100からのライセンス返却受付処理の手順を説明する。図13は、ライセンス管理サーバ200による機器100からのライセンス返却受付処理の手順を示すフローチャートである。
【0080】
ライセンス管理サーバ200は、機器100からライセンス返却を受け付ける(ステップS70)。ライセンス管理サーバ200は、返却を受け付けたライセンスが正規版ライセンスであるか否かを確認する(ステップS71)。ライセンス管理サーバ200は、返却を受け付けたライセンスが正規版ライセンスであるか否かを確認する(ステップS71)。ライセンス管理サーバ200は、返却を受け付けたライセンスが正規版ライセンスであることを確認した場合は(ステップS71:Yes)、HDD210に保存している正規版ライセンス貸出数を1つ減らす(ステップS72)。
【0081】
一方、ライセンス管理サーバ200は、返却を受け付けたライセンスが体験版ライセンスであることを確認した場合は(ステップS71:No)、HDD210に保存している体験版ライセンス貸出数を1つ減らす(ステップS73)。
【0082】
次に、ライセンス管理サーバ200によるライセンスの使用状況取得処理について説明する。図14は、HDD210が記憶する正規版ライセンスの貸出履歴の一例を示す図である。図14に示すように、No.1の初期状態(2009/09/10 11:07:15より前の状態)では、正規版ライセンスはいずれの機器100にも貸し出されておらず、ライセンス貸出数は0となっている。
【0083】
また、No.2では、ライセンス管理サーバ200は、機器100(192.168.0.10)からライセンス貸出要求を受信しため、ライセンスを貸し出した。そのため、ライセンス管理サーバ200は、貸出ライセンス数は1増やして1とした。また、No.3からNo.5においては、ライセンス管理サーバ200は、No.2における機器100と異なる機器100からのライセンス貸出要求に応じて正規版ライセンスを貸し出した。続いて、No.6では、ライセンス管理サーバ200は、No.2で正規版ライセンスを貸し出した機器100(192.168.0.10)からライセンスの返却を受け付けた。そのため、ライセンス管理サーバ200は、ライセンス貸出数が1減って3とした。
【0084】
さらに、No.7とNo.8では、ライセンス管理サーバ200は、No.2およびNo.3からNo.5とは別の機器100からのライセンス貸出要求に応じて正規版ライセンスを貸し出した。なお、No.8の時点で、ライセンス貸出数は、購入ライセンス数である5に達した。
【0085】
また、No.9では、ライセンス管理サーバ200は、さらに別の機器100(192.168.0.16)からライセンス貸出要求を受信したが、ライセンス貸出数が購入ライセンス数である5と等しくなっているため、正規版ライセンスを貸し出すことはできない。そのため、ライセンス管理サーバ200は、HDD210の正規版ライセンス貸出数の保存を更新しない。この場合、ライセンス管理サーバ200は、当該機器100に体験版ライセンスを貸し出す。なお、以下、No.10からNo.14においても、同様に、ライセンス管理サーバ200による正規版ライセンスの貸出と機器100からの返却、および体験版ライセンスの貸出の履歴を示す。
【0086】
次に、ライセンス管理サーバ200によるライセンスの使用状況取得処理について説明する。図15は、HDD210が記憶する体験版ライセンスの貸出履歴の一例を示す図である。図15に示すように、No.1の初期状態(2009/09/10 11:42:32より前の状態)では、ライセンス管理サーバ200は、体験版ライセンスはいずれの機器100にも貸し出しておらず、ライセンス貸出数は0となっている。
【0087】
また、No.2では、図14で説明したように、ライセンス管理サーバ200は、正規版ライセンス貸出数が購入ライセンス数を超えるため、体験版ライセンスを貸し出した。そのため、ライセンス貸出数を1増やして1とした。また、No.3と4では、ライセンス管理サーバ200は、同様に機器100からのライセンス貸出要求に応じて体験版ライセンスを貸し出した。
【0088】
さらに、No.5では、ライセンス管理サーバ200は、No.2で体験版ライセンスを貸し出した機器100(192.168.0.16)からライセンスの返却を受け付けた。そのため、ライセンス管理サーバ200は、HDD210の体験版ライセンス貸出数を1減らして2とした。
【0089】
次に、機器100によるライセンスの使用状況について説明する。図16は、機器100によるライセンスの使用状況の一例を示す折れ線グラフである。図16に示す折れ線グラフは、11:00から12:00までの一時間の間における機器100によるライセンスの使用状況を示している。図16において、菱形の実線は正規版ライセンス貸出数を、四角形の実線は体験版ライセンス貸出数を、三角形の破線は正規版ライセンス貸出数と体験版ライセンス貸出数の合計数を示す。ここで、機器100は、正規版ライセンス貸出数が5に達したときに、ライセンス管理サーバ200から体験版ライセンスを貸し出されている。また、三角形の破線に示される合計数の最高値から、機器100は、11:50にライセンスを最も多く借りていることが示されている。
【0090】
次に、ライセンス管理サーバ200の第1通知部204によるライセンスの使用状況通知の具体例について説明する。図17は、第1通知部204によるライセンス管理サーバ200の操作表示部220における通知の一例を示す図である。図17に示すように、第1通知部204は、表示制御部205を介して操作表示部220にライセンスの使用状況を表示する。また、表示制御部205は、ライセンス管理サーバ200が、コピーアプリ、ファクスアプリ、プリンタアプリ、スキャナアプリの4つのプログラムのライセンスを管理していることを表示している。また、表示制御部205は、コピーアプリ、ファクスアプリ、プリンタアプリ、スキャナアプリのそれぞれの正規版ライセンスの購入数は、それぞれ5、3、10、3であることを表示している。また、表示制御部205は、2009/09/10 12:00時点では、正規版ライセンス貸出数がそれぞれ4、3、7、1であること、また体験版ライセンス貸出数がそれぞれ2、1、0、0であることを表示している。また、表示制御部205は、各プログラムの名称部分をハイパーリンクの形式で、ユーザがそれぞれのプログラムの利用状況の詳細を参照することができるように表示している。さらに、表示制御部205は、後述するように、ユーザが体験版の動作設定を行うことができるように「設定変更」ボタンも表示している。
【0091】
次に、ライセンス管理サーバ200の第1通知部204によるライセンスの使用状況通知の他の具体例について説明する。図18は、ライセンス管理サーバ200の操作表示部220においてWebブラウザを用いて表示されるライセンスの使用状況の一例を示す図である。図18においても、図17と同様に、第1通知部204は表示制御部205を介して操作表示部220にライセンスの使用状況を表示する。表示制御部205は、図16に示したライセンスの使用状況を示す折れ線グラフを操作表示部220に表示している。ユーザは、操作表示部220に表示されたライセンスの使用状況を示す折れ線グラフを参照して、正規版ライセンス数が足りているか、あるいは追加購入すべきかを判断することができる。
【0092】
次に、ライセンス管理サーバ200の第1通知部204によるライセンスの使用状況通知の他の具体例について説明する。図19は、第1通知部204によりライセンス管理サーバ200を管理するユーザに送信される電子メールの一例を示す図である。第1通知部204は、第1送受信部201を介してライセンスの使用状況をユーザにメール送信する。図19に示すように、第1送受信部201は、図16に示したライセンスの使用状況を示す折れ線グラフが貼付されたメールを送信する。ユーザは、第1送受信部201により送信されたライセンスの使用状況を示す折れ線グラフを参照して、正規版ライセンス数が足りているか、あるいは追加購入すべきかを判断することができる。
【0093】
次に、機器100の起動制御部133によりプログラムを起動させる操作の具体例について説明する。図20は、機器100の操作表示部190に表示されるプログラム起動画面の一例を示す図である。図20に示すように、表示制御部134は、操作表示部190の左側にプログラム起動キー、中央にLCD(Liquid Crystal Display)、右側にテンキー、スタートキー、ストップキーを配した操作パネルを表示する。起動制御部133は、ユーザによる左側の「コピー」のキーの押下により、コピーアプリのプログラムを起動する。
【0094】
また、表示制御部134は、LCDに、コピーができることを示す「コピーできます」、読み取り中の原稿枚数を示す「原稿:0」、部数を示す「セット:1」、印刷終了部数を示す「コピー:0」の各メッセージを表示している。また、表示制御部134は、LCDに、カラーモードを選択するための「フルカラー」「白黒」のボタンを選択可能な形式で表示している。そして、一方がユーザにより選択された場合に、どちらが選ばれているかがユーザに分かるように、表示制御部134は、押下したボタンの背景に色を付す。図20では、表示制御部134は、フルカラーに色を付しているので、ユーザによりフルカラーが選択されたことを示す。また、表示制御部134は、LCDに、コピーに使用する用紙トレイを選択するためのボタンも表示する。図20では、表示制御部134は、「読みとった原稿から自動的に用紙を選択する「自動用紙選択」が選択されている状態を表示している。また、表示制御部134は、LCDに、原稿と印刷の面が片面か両面かを設定するボタンも表示する。図20では、表示制御部134は、原稿面については片面、印刷面については両面に色を付している。さらに、その他、表示制御部134は、LCDに、変倍、ソート、濃度、集約といった編集の設定を行うためのボタンも表示する。なお、これらのボタンがユーザにより押下されると、表示制御部134は、ポップアップで設定画面を表示する(不図示)。
【0095】
次に、機器100の操作表示部190に表示される初期設定のトップ画面の具体例について説明する。図21は、初期設定のトップ画面の一例を示す図である。図21に示すように、表示制御部134は、左側の「初期設定」キーのユーザによる押下により、初期設定のトップ画面のLCDを操作表示部190に表示する。表示制御部134は、LCDに、システム全体の初期設定を行う「システム初期設定」、コピー、ファクス、プリンタ、スキャナの各アプリの設定を行う「コピー初期設定」「ファクス初期設定」「プリンタ初期設定」「スキャナ初期設定」の各ボタンを表示する。また、表示制御部134は、LCDにソフトウェアのインストールやアンインストール等、およびライセンスの管理を行う「ソフトウェア管理」のボタンや、印刷や送信のカウンタを表示させて確認するための「カウンタ」のボタンを表示する。
【0096】
次に、機器100の操作表示部190に表示されるソフトウェア管理画面の具体例について説明する。図22は、ソフトウェア管理画面の一例を示す図である。図22に示すように、表示制御部134は、ソフトウェア管理の画面のLCDは、図21で説明したように、初期設定のトップ画面で「ソフトウェア管理」のボタン押下により表示する。また、表示制御部134は、LCDにプログラムのインストール(追加)、アップデート(更新)、アンインストール(削除)を行う「プログラムの追加/更新/削除」、プログラムの一時的な動作設定/抑止を行う「プログラムの有効/無効」、正規ライセンスの追加と削除を行う「ライセンスの追加/削除」、各プログラムの正規ライセンスおよび体験版ライセンスの使用状況を確認するための「ライセンス使用状況の確認」の各ボタンを表示する。
【0097】
次に、機器100の操作表示部190に表示されるライセンスの使用状況を確認する画面(以下、ライセンス使用状況確認画面という。)の具体例について説明する。図23は、ライセンス使用状況確認画面の一例を示す図である。表示制御部134は、図22で説明したように、ソフトウェア管理画面における「ライセンス使用状況の確認」のボタン押下によりライセンス使用状況確認画面のLCDを操作表示部190に表示する。表示制御部134は、LCDに、この機器にインストールされている各アプリが、正規ライセンスを使用して動作しているのか、あるいは体験版ライセンスを使用しているのか、それともプログラムを利用しておらずライセンスを使用していないのかを表示する。また、詳細を後述するように、表示制御部134は、各アプリのライセンス使用状況の詳細を表示するための「詳細」ボタンをそれぞれ表示する。
【0098】
次に、機器100の操作表示部190に表示されるライセンスの使用状況を提示する画面(以下、ライセンス使用状況提示画面という。)の具体例について説明する。図24は、ライセンス使用状況提示画面の一例を示す図である。表示制御部134は、図23で言及したように、ライセンス使用状況確認画面における各アプリの「詳細」ボタンの押下により、ライセンス使用状況提示画面のLCDを操作表示部190に表示する。表示制御部134は、LCDに、図16で示したライセンスの使用状況を示す折れ線グラフを表示する。ユーザはライセンス使用状況を示す折れ線グラフを参照し、正規版ライセンス数が足りているか、あるいは追加で購入すべきかを判断することができる。
【0099】
次に、ライセンス管理サーバ200によるライセンスの使用状況通知処理の手順について説明する。図25は、ライセンス管理サーバ200によるライセンスの使用状況通知処理の手順を示すシーケンス図である。
【0100】
機器100は、ライセンスの使用状況を取得する要求をライセンス管理サーバ200に送信する(ステップS80)。ライセンス管理サーバ200は、HDD210を参照し、正規版ライセンス購入数と、正規版ライセンス貸出数と、体験版ライセンス貸出数を確認する(ステップS81)。ライセンス管理サーバ200は、正規版ライセンス購入数と、正規版ライセンス貸出数と、体験版ライセンス貸出数とを機器100に通知する(ステップS82)。機器100は、ライセンス管理サーバ200から受信した正規版ライセンス購入数と、正規版ライセンス貸出数と、体験版ライセンス貸出数とに基づいて、ライセンスの使用状況を示す折れ線グラフを作成し、操作表示部190に表示する(ステップS83)。
【0101】
次に、ライセンス管理サーバ200による体験版ライセンスの貸出時におけるライセンス貸出数を提示する画面(以下、体験版ライセンス貸出数提示画面という。)を表示する手順について説明する。図26は、ライセンス管理サーバ200による体験版ライセンス貸出数提示画面の表示処理の手順を示すシーケンス図である。
【0102】
機器100はライセンス貸出要求をライセンス管理サーバ200に送信する(ステップS90)。ライセンス管理サーバ200は、正規版ライセンス貸出数を確認し、これ以上の正規版ライセンスの貸し出しが不可であると判断する(ステップS91)。ライセンス管理サーバ200は、機器100に体験版ライセンスを貸し出し、同時に、ライセンス購入数と体験版ライセンス貸出数とを機器100に通知する(ステップS92)。なお、ここで、ライセンス管理サーバ200は、機器100に体験版ライセンスによる動作であることを通知してもよい。機器100は、体験版モードでプログラムを起動する(ステップS93)。機器100は、正規版ライセンス購入数と、体験版ライセンス貸出数を操作表示部190に表示する(ステップS94)。
【0103】
次に、ライセンス管理サーバ200が正規版ライセンスを貸出不可能な場合に、機器100による体験版ライセンスの貸出を通知する画面(以下、体験版ライセンス貸出通知画面という。)の具体例について説明する。図27は、体験版ライセンス貸出通知画面の一例を示す図である。表示制御部134は、図26のシーケンス図のステップS94で示したように、体験版モードでプログラムを起動した直後には、その旨を示す画面をLCDに表示する。図27では、表示制御部134は、コピーアプリの正規ライセンス数が全部で5本あり、それが全て他の機器によって利用されているために、体験版として起動する旨を表示している。また、表示制御部134は、参考情報として、他に2台の機器が体験版ライセンスで動作していることをも表示する。これにより、ユーザは正規版ライセンス数の不足度合いを把握することができる。
【0104】
次に、体験版ライセンスによるプログラムの動作設定画面の具体例について説明する。図28は、体験版ライセンスの動作設定画面の一例を示す図である。動作設定については、図17で説明したように、プログラム種別ごとに体験版ライセンスの動作設定を行うことができる。図28では、表示制御部134は、体験版ライセンスによるプログラムの動作には、印刷物等の出力結果に「体験版」等の文字列を埋め込む「文字列埋め込み」、印刷等のジョブの実行はできないが、その直前までの設定操作のみ可能となる「設定操作のみ可」、また一切の動作を禁止する「体験版動作禁止」、の3種類(モード)を表示している。
【0105】
ここで、「文字列埋め込み」動作により出力された原稿の一例を示す。図29は、「文字列埋め込み」動作により出力された原稿の一例を示す図である。図29に示すように、動作制御部133は、原稿に「体験版」の文字を埋め込んで出力する。ユーザは、当該「体験版」の文字が埋め込まれた原稿を本来の用途には利用することはできないが、操作と出力結果を体験することができる。
【0106】
また、「設定操作のみ可」モードは、体験版等の文字列の埋込処理がされた原稿であっても全面的に出力を禁止する場合、例えばファクス送信では、体験版の文字列が埋め込まれた原稿の外部への送信を禁止するような場合に設定する。ここで、「設定操作のみ可」動作の状態でコピーの実行操作がなされた場合のエラー画面について説明する。図30は、「設定操作のみ可」動作設定時における出力エラー画面の一例を示す図である。図28で説明したように、コピーアプリ画面で設定操作が行われた後に「スタート」キーが押下されると、「設定操作のみ可」モードではジョブを実行することはできない。そこで、表示制御部134は、その旨を示す警告画面を操作表示部190に表示する。これに対して、ユーザにより「OK」ボタンが押下されると、表示制御部134は、「スタート」キーが押下される前の設定操作画面を再表示する。
【0107】
また、図28で、表示制御部134は、ファクスアプリでは「文字列埋め込み」モードの設定を行うことができないように表示している。また、「体験版動作禁止」モードは、設定操作自体を禁止する場合、例えば設定操作を体験させる意味がないほど簡単な操作しか提供していないプログラムの場合などに設定される。ここで、「体験版動作禁止」モードでコピーアプリの起動入力がされた場合のエラー画面について説明する。図31は、「体験版動作禁止」モードでコピーアプリの起動入力がされた場合のエラー画面の一例を示す図である。「コピー」キーの押下により、機器100は、コピーアプリを起動する操作を受け付けると、正規版ライセンスが無い場合には、ライセンス管理サーバ200から体験版ライセンスを取得する。しかし、この場合に「体験版動作禁止」モードが設定されていた場合には実際にはプログラムを一切使用することができないため、表示制御部134は、図31に示すように、その旨を示す警告画面を表示する。なお、この際は、とりうる操作が存在しないので、表示制御部134は「OK」ボタン等を表示しない。
【0108】
このように、本実施の形態によれば、機器によるプログラムの使用状況に応じて、ユーザが正規版ライセンスの追加購入の必要性を判断することができる。
【0109】
本実施の形態のライセンス管理サーバ200は、CPUなどの制御装置と、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などの記憶装置と、HDD、CDドライブ装置などの外部記憶装置と、ディスプレイ装置などの表示装置と、キーボードやマウスなどの入力装置を備えており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。
【0110】
本実施形態のライセンス管理サーバ200で実行されるライセンス管理プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0111】
また、本実施形態のライセンス管理サーバ200で実行されるライセンス管理プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態のライセンス管理サーバ200で実行されるライセンス管理プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0112】
また、本実施形態のライセンス管理プログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
【0113】
本実施の形態のライセンス管理サーバ200で実行されるライセンス管理プログラムは、上述した各部(貸出制御部、取得部、通知部)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記記憶媒体からライセンス管理プログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、貸出制御部、取得部、通知部が主記憶装置上に生成されるようになっている。
【符号の説明】
【0114】
100 機器
131 アプリインストール制御サービス
132 第2送受信部
133 起動制御部
134、205 表示制御部
135 第2通知部
200 ライセンス管理サーバ
201 第1送受信部
202 貸出制御部
203 取得部
204 第1通知部
210 HDD
220 操作表示部
300 アプリダウンロードサーバ
【先行技術文献】
【特許文献】
【0115】
【特許文献1】特開2005−251070号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像処理装置と、前記画像処理装置にライセンスを貸し出すライセンス管理サーバとを備えたライセンス管理システムであって、
前記ライセンス管理サーバは、
利用者により購入されたライセンス数および前記画像処理装置に貸し出したライセンス数をプログラムの種類に対応付けて記憶する記憶部と、
前記画像処理装置からライセンスの貸出の要求を受信する第1受信部と、
前記要求を受信した場合に、前記記憶部を参照して、前記貸し出したライセンス数が前記購入されたライセンス数以上であるか否かを判断し、前記貸し出したライセンス数が前記購入されたライセンス数以上であると判断した場合にプログラムの機能の一部の使用が制限される体験版ライセンスを前記ライセンスとして貸出すことを決定し、前記貸し出したライセンス数が前記購入されたライセンス数に満たないと判断した場合に前記使用が制限されない正規版ライセンスを前記ライセンスとして貸出すことを決定する貸出制御部と、
決定された前記ライセンスを前記画像処理装置に送信する第1送信部と、
前記画像処理装置による前記正規版ライセンスおよび前記体験版ライセンスの使用状況を取得する取得部と、
取得された前記使用状況を利用者に通知する第1通知部と、
を備え、
前記画像処理装置は、
前記要求を送信する第2送信部と、
決定された前記ライセンスを受信する第2受信部と、
受信した前記ライセンスの種類に応じてプログラムの動作状態を示す動作モードを決定し、決定した動作モードで前記プログラムを起動する起動制御部と、
を備えたことを特徴とするライセンス管理システム。
【請求項2】
前記記憶部は、さらに、前記画像処理装置に貸し出したライセンス数をライセンスの種類別に前記プログラムの種類に対応付けて記憶し、
前記取得部は、前記使用状況として、所定の時間毎に前記画像処理装置に貸し出したライセンス数を前記種類別に取得し、
前記第1通知部は、取得された前記使用状況を利用者に通知すること、
を特徴とする請求項1に記載のライセンス管理システム。
【請求項3】
前記第1通知部は、前記ライセンス管理サーバの表示部に前記使用状況を表示すること、
を特徴とする請求項1または2に記載のライセンス管理システム。
【請求項4】
前記第1通知部は、前記画像処理装置の表示部に前記使用状況を表示すること、
を特徴とする請求項1または2に記載のライセンス管理システム。
【請求項5】
前記第1通知部は、前記画像処理装置に前記使用状況をメール送信すること、
を特徴とする請求項1または2に記載のライセンス管理システム。
【請求項6】
前記起動制御部は、受信した前記ライセンスの種類が前記正規版ライセンスである場合は、受信した前記ライセンスに対応するプログラムにより実行可能な機能を全て使用可能とする通常モードによりプログラムを起動し、受信した前記ライセンスの種類が前記体験版ライセンスである場合は、受信した前記ライセンスに対応するプログラムにより実行可能な機能が制限される体験版モードによりプログラムを起動すること、
を特徴とする請求項1に記載のライセンス管理システム。
【請求項7】
前記第1通知部は、前記体験版ライセンスの貸出が決定された場合に、前記画像処理装置に、前記購入された正規版ライセンス数と、貸し出した前記正規版ライセンス数と、貸し出した前記体験版ライセンス数を通知し、
前記画像処理装置は、
通知された前記購入された正規版ライセンス数と、貸し出した前記正規版ライセンス数と、貸し出した前記体験版ライセンス数を利用者に通知する第2通知部、
をさらに備えること、
を特徴とする請求項1に記載のライセンス管理システム。
【請求項8】
画像処理装置と、前記画像処理装置にライセンスを貸し出すライセンス管理サーバとを備えたライセンス管理システムで実行されるライセンス管理方法であって、
前記ライセンス管理サーバが、利用者により購入されたライセンス数および前記画像処理装置に貸し出したライセンス数をプログラムの種類に対応付けて記憶部に保存する保存ステップと、
前記ライセンス管理サーバが、前記画像処理装置からライセンスの貸出の要求を受信する第1受信ステップと、
前記ライセンス管理サーバが、前記要求を受信した場合に、前記記憶部を参照して、前記貸し出したライセンス数が前記購入されたライセンス数以上であるか否かを判断し、前記貸し出したライセンス数が前記購入されたライセンス数以上であると判断した場合にプログラムの機能の一部の使用が制限される体験版ライセンスを前記ライセンスとして貸出すことを決定し、前記貸し出したライセンス数が前記購入されたライセンス数に満たないと判断した場合に前記使用が制限されない正規版ライセンスを前記ライセンスとして貸出すことを決定する貸出制御ステップと、
前記ライセンス管理サーバが、決定された前記ライセンスを前記画像処理装置に送信する第1送信ステップと、
前記ライセンス管理サーバが、前記画像処理装置による前記正規版ライセンスおよび前記体験版ライセンスの使用状況を取得する取得ステップと、
前記ライセンス管理サーバが、取得された前記使用状況を利用者に通知する第1通知ステップと、
前記画像処理装置が、前記要求を送信する第2送信ステップと、
前記画像処理装置が、決定された前記ライセンスを受信する第2受信ステップと、
前記画像処理装置が、受信した前記ライセンスの種類に応じてプログラムの動作状態を示す動作モードを決定し、決定した動作モードで前記プログラムを起動する起動制御ステップと、
を含むことを特徴とするライセンス管理方法。
【請求項9】
画像処理装置と、前記画像処理装置にライセンスを貸し出すライセンス管理サーバとに接続されたコンピュータを、
前記ライセンス管理サーバが、利用者により購入されたライセンス数および前記画像処理装置に貸し出したライセンス数をプログラムの種類に対応付けて記憶部に保存する保存ステップと、
前記ライセンス管理サーバが、前記画像処理装置からライセンスの貸出の要求を受信する第1受信ステップと、
前記ライセンス管理サーバが、前記要求を受信した場合に、前記記憶部を参照して、前記貸し出したライセンス数が前記購入されたライセンス数以上であるか否かを判断し、前記貸し出したライセンス数が前記購入されたライセンス数以上であると判断した場合にプログラムの機能の一部の使用が制限される体験版ライセンスを前記ライセンスとして貸出すことを決定し、前記貸し出したライセンス数が前記購入されたライセンス数に満たないと判断した場合に前記使用が制限されない正規版ライセンスを前記ライセンスとして貸出すことを決定する貸出制御ステップと、
前記ライセンス管理サーバが、決定された前記ライセンスを前記画像処理装置に送信する第1送信ステップと、
前記ライセンス管理サーバが、前記画像処理装置による前記正規版ライセンスおよび前記体験版ライセンスの使用状況を取得する取得ステップと、
前記ライセンス管理サーバが、取得された前記使用状況を利用者に通知する第1通知ステップと、
前記画像処理装置が、前記要求を送信する第2送信ステップと、
前記画像処理装置が、決定された前記ライセンスを受信する第2受信ステップと、
前記画像処理装置が、受信した前記ライセンスの種類に応じてプログラムの動作状態を示す動作モードを決定し、決定した動作モードで前記プログラムを起動する起動制御ステップ、
として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【公開番号】特開2011−170464(P2011−170464A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−31807(P2010−31807)
【出願日】平成22年2月16日(2010.2.16)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】