ラック
【課題】従来のラックでは、セキュリティーを確保するために、側面側の仕切板を取り外す際には、扉を開くことを条件としているので、扉を開かずに仕切板を取り外すことはできない。
【解決手段】本発明では、ラック基体1の正面側と背面側に扉2が設けられると共に、ラック基体の側面側に、前後方向に移動して着脱可能な仕切板3が設けられているラックにおいて、仕切板は扉と干渉せずに移動して取出可能に配置すると共に、それを移動不能とするストッパー7を設け、その操作部8を、扉を隔てたラック内に配置したことにより、上記課題を解決すると共に、両方側の側面の仕切板の夫々に対応してストッパーを設けることにより、片側の側面に対応する仕切板のみを引出可能とすることもできるようにした。
【解決手段】本発明では、ラック基体1の正面側と背面側に扉2が設けられると共に、ラック基体の側面側に、前後方向に移動して着脱可能な仕切板3が設けられているラックにおいて、仕切板は扉と干渉せずに移動して取出可能に配置すると共に、それを移動不能とするストッパー7を設け、その操作部8を、扉を隔てたラック内に配置したことにより、上記課題を解決すると共に、両方側の側面の仕切板の夫々に対応してストッパーを設けることにより、片側の側面に対応する仕切板のみを引出可能とすることもできるようにした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばサーバルームやデータセンタ等に設置して、ラックマウント型サーバや通信機器等の各種機器を格納するラックに関する。
【背景技術】
【0002】
データセンタ等に設置するラックは、一般に、規模に応じて複数台が連結され、列設状態で設置される。このように使用されるラックでは、機器の設置や保守の容易さとセキュリティを考慮して、例えば、ラック基体の正面側と背面側に扉が設けられると共に、該ラック基体の側面側に、前後方向に移動して着脱可能とする仕切板が設けられた構成が広く使用されている。
【0003】
このようなラックの従来例としては、例えば特許文献1−3に示すものがある。
まず特許文献1や特許文献2では、ラックの側面側に前後方向に移動して着脱可能とする仕切板は、それを引き出して引き出す方向に扉が位置するようにしており、これにより扉を開かない限り仕切板を引き出せない構成とすることによりセキュリティーを確保している。
【0004】
次に特許文献3では、列設したラックの左右に隣接した側面側に、隣接のラックに共通の仕切板を着脱可能に設け、該仕切板の挿入口は、左右の一方のラックの扉の開放端と、他方のラックの扉の閉塞端とで閉塞し、これによって一方のラックの扉を開放すると共に他方のラックの扉を引き出した状態でのみ仕切板を取り出し可能としてセキュリティーを確保している。
【0005】
ところで、列設したラックでは、その設置や保守等において、扉を開く操作を行わずに迅速に仕切板を引き出したい場合もあるが、以上に説明した従来のラックでは、いずれもセキュリティーを確保するために、仕切板を引き出す際には、扉を開くことを条件としているので、扉を開かずに仕切板を引き出すことはできない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−232168号公報
【特許文献2】特開2002−299863号公報
【特許文献3】特許第4124335号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、従来のラックでは、いずれもセキュリティーを確保するために、仕切板を引き出す際には、扉を開くことを条件としているので、扉を開かずに仕切板を引き出すことはできないことであり、本発明では、これらを解決して、セキュリティーを確保できると共に、必要に応じて、扉を開かずに仕切板を引き出すことを可能とするラックを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以上の課題を解決するために、本発明では、ラック基体の正面側と背面側に扉が設けられると共に、該ラック基体の側面側に、前後方向に移動して着脱可能な仕切板が設けられているラックにおいて、該仕切板は扉と干渉せずに移動して取出可能に配置すると共に、仕切板を移動不能とするストッパーを設け、その操作部を、前記扉を隔てたラック内に配置したラックを提案するものである。
【0009】
そして本発明では、ストッパーとして、ラック基体と仕切板の夫々の対応位置に設けた係合孔と、それらの係合孔に係合するストッパー棒体とから構成されるラックを提案している。
【0010】
そして本発明では、ストッパー棒体は、ラック基体から分離可能であっても良いし、ラック基体に支持されている構成であっても良い。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ストッパーを動作させている場合、その操作部は扉を隔てたラック内に配置されているため、操作部によりストッパーの動作を解除するためには扉を開かなければならない。従って、仕切板は扉と干渉せずに移動して取出可能に配置しているものの、ストッパーにより、扉を開かない限り仕切板を引き出せない従来のものと同等のセキュリティーを確保することができる。
【0012】
一方、ストッパーの動作を解除した状態では、仕切板は扉と干渉せずに移動して取出可能であるため、扉の開閉に係わらず取り出すことができ、従って、設置や保守等において、扉を開く操作を行わずに迅速に仕切板を引き出すことができるため便利である。
【0013】
本発明では、ラックの両方側の側面に対応する夫々の仕切板に対してストッパーを設けることにより、夫々の仕切板に対してストッパーを独立して動作させることができるので、片側の側面に対応する仕切板のみを引出可能とすることもできる。
【0014】
ストッパーは、ラック基体と仕切板の夫々の対応位置に設けた係合孔と、それらの係合孔に係合するストッパー棒体とから簡素な構成で実現することができる。
【0015】
この場合、ストッパー棒体は、ラック基体から分離可能とすることもできるし、リンク機構等により、操作部と共にラック基体に支持される構成とすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に係るラックを、扉を閉とした状態において単体で示した斜視図である。
【図2】図1のラックを、扉を開いた状態において示した斜視図である。
【図3】図2の状態から、ストッパーの動作を解除して、仕切板を引き出そうとしている状態を示す斜視図である。
【図4】図3の状態から、仕切板を引き出した状態を示す斜視図である。
【図5】図4の状態から、扉を閉じて施錠した状態を示す斜視図である。
【図6】図4の状態のラックを、複数台列設した状態において示す斜視図である。
【図7】図2のAで示す円内の拡大図である。
【図8】図3のCで示す円内の拡大図である。
【図9】図2のBで示す円内の拡大図である。
【図10】図9の状態から、仕切板を引き出そうとしている状態を示す拡大図である。
【図11】本発明に係るラックの要部を、ストッパーが設けられている個所において切断して示す拡大横断面図である。
【図12】図11においてストッパーの動作を解除した状態を示す拡大横断面図である。
【図13】図12において扉を閉め、施錠した状態で仕切板を移動して引き出している状態を示す拡大横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に本発明を実施するための形態を添付図面を参照して説明する。
図に示されるように、この実施の形態に係るラックの基本的構成は、従来の構成と同様に、ラック基体1の正面側と背面側に扉2が設けられると共に、ラック基体1の側面側に、前後方向に移動して着脱可能な仕切板3が設けられた構成である。ラック基体1は、マウントアングルやマウントレール等の取付部材4やコンセントバー5等の部材を配置した構成であるが、このような部材は適宜に構成することができる。
【0018】
実施の形態において、仕切板3は、ラックの側面を、前後と上下に分割した4枚から構成されており、夫々はラック基体1の側面側に設けた上部案内部材6u、中間部案内部材6m、下部案内部材6dによってラックの前後方向に移動可能に支持されている。
【0019】
この際、本発明では、仕切板3は扉2と干渉せずに移動して取出可能に配置していると共に、仕切板3を移動不能とするためのストッパー7を設けており、その操作部8は、前記扉2を隔てたラック内に配置している。
【0020】
この実施の形態では、ストッパー7は、ラック基体1と仕切板3の夫々の対応位置に設けた係合孔9,10と、それらの係合孔9,10に係合するストッパー棒体11とから構成しており、この構成では、ストッパー棒体11の頭部12が操作部8を構成している。このストッパー棒体11及び係合孔9,10の少なくとも一方側は、ねじとして構成して、螺合により上記係合孔9,10に係合した状態を保持するように構成する他、ねじとしては構成せず、弾性部材や可動爪等の係止部材を用いた適宜の保持機構により保持する構成とすることができる。
【0021】
尚、図中、符号13は扉2を開閉可能に支持する蝶番部材、14は仕切板3を移動操作するための取手部材、15は扉2の施錠部兼用の取手部材を示すものである。
【0022】
以上の構成のラックは、データセンタ等の規模に応じて、例えば図6に示すように複数台が連結され、列設状態で設置されるのであるが、図1〜図5においては、便宜的に一台のみを図示して動作の説明を行う。
【0023】
まず図1は扉2が閉じられ、施錠された状態を示すもので、この状態で図11に示すように、予め、ストッパー棒体11を係合孔9,10に係合しておき、ストッパー7を動作状態としている場合には、仕切板3は、取手部材14により引き出そうとしても引き出すことができず、セキュリティーを確保できる。
【0024】
そこで、仕切板3を引き出そうとする場合には、図2に示すように、まず施錠を解いて取手部材15により扉2を開き、次いでストッパー7を構成しているストッパー棒体11の操作部8、即ち頭部12を操作して、図7から図8又は図12に示すように、ストッパー7の動作を解除する。
【0025】
尚、本発明では、ラックの両方側の側面に対応する夫々の仕切板3に対してストッパー7を設けることにより、夫々の仕切板3に対してストッパー7を独立して動作させることができるので、図12、図13に示すように、片側、この場合、図中右側の側面に対応する仕切板3のみを引出可能とするようなこともできる。
【0026】
こうしてストッパー7の動作を解除すると、図3から図4又は図13に示すように仕切板3を引き出すことができる。尚、図3に示すようにストッパー7の動作を解除した後、扉2を閉め、施錠した状態においても、図5に示すように仕切板3を引き出すことができる。また引き出した仕切板3は、逆の動作により、元に戻すことができる。
【0027】
以上に説明した実施の形態では、ストッパー7は、ラック基体1と仕切板3の夫々の対応位置に設けた係合孔9,10と、それらの係合孔9,10に係合するストッパー棒体11とから簡素な構成で実現することができる。
【0028】
そして、ストッパー棒体11と、対応する係合孔9,10は、ねじの螺合により動作状態を保持できるように構成することもできるし、ねじ以外の係合により保持する構成とすることもでき、またストッパー棒体11は、ラック基体1から分離可能とすることもできるし、リンク機構等により、操作部8と共にラック基体1に支持される構成とすることもできる。
【符号の説明】
【0029】
1 ラック基体
2 扉
3 仕切板
4 取付部材
5 コンセントバー
6 案内部材
6u 上部案内部材
6m 中間部案内部材
6d 下部案内部材
7 ストッパー
8 操作部
9,10 係合孔
11 ストッパー棒体
12 頭部
13 蝶番部材
14,15 取手部材
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばサーバルームやデータセンタ等に設置して、ラックマウント型サーバや通信機器等の各種機器を格納するラックに関する。
【背景技術】
【0002】
データセンタ等に設置するラックは、一般に、規模に応じて複数台が連結され、列設状態で設置される。このように使用されるラックでは、機器の設置や保守の容易さとセキュリティを考慮して、例えば、ラック基体の正面側と背面側に扉が設けられると共に、該ラック基体の側面側に、前後方向に移動して着脱可能とする仕切板が設けられた構成が広く使用されている。
【0003】
このようなラックの従来例としては、例えば特許文献1−3に示すものがある。
まず特許文献1や特許文献2では、ラックの側面側に前後方向に移動して着脱可能とする仕切板は、それを引き出して引き出す方向に扉が位置するようにしており、これにより扉を開かない限り仕切板を引き出せない構成とすることによりセキュリティーを確保している。
【0004】
次に特許文献3では、列設したラックの左右に隣接した側面側に、隣接のラックに共通の仕切板を着脱可能に設け、該仕切板の挿入口は、左右の一方のラックの扉の開放端と、他方のラックの扉の閉塞端とで閉塞し、これによって一方のラックの扉を開放すると共に他方のラックの扉を引き出した状態でのみ仕切板を取り出し可能としてセキュリティーを確保している。
【0005】
ところで、列設したラックでは、その設置や保守等において、扉を開く操作を行わずに迅速に仕切板を引き出したい場合もあるが、以上に説明した従来のラックでは、いずれもセキュリティーを確保するために、仕切板を引き出す際には、扉を開くことを条件としているので、扉を開かずに仕切板を引き出すことはできない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−232168号公報
【特許文献2】特開2002−299863号公報
【特許文献3】特許第4124335号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、従来のラックでは、いずれもセキュリティーを確保するために、仕切板を引き出す際には、扉を開くことを条件としているので、扉を開かずに仕切板を引き出すことはできないことであり、本発明では、これらを解決して、セキュリティーを確保できると共に、必要に応じて、扉を開かずに仕切板を引き出すことを可能とするラックを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以上の課題を解決するために、本発明では、ラック基体の正面側と背面側に扉が設けられると共に、該ラック基体の側面側に、前後方向に移動して着脱可能な仕切板が設けられているラックにおいて、該仕切板は扉と干渉せずに移動して取出可能に配置すると共に、仕切板を移動不能とするストッパーを設け、その操作部を、前記扉を隔てたラック内に配置したラックを提案するものである。
【0009】
そして本発明では、ストッパーとして、ラック基体と仕切板の夫々の対応位置に設けた係合孔と、それらの係合孔に係合するストッパー棒体とから構成されるラックを提案している。
【0010】
そして本発明では、ストッパー棒体は、ラック基体から分離可能であっても良いし、ラック基体に支持されている構成であっても良い。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ストッパーを動作させている場合、その操作部は扉を隔てたラック内に配置されているため、操作部によりストッパーの動作を解除するためには扉を開かなければならない。従って、仕切板は扉と干渉せずに移動して取出可能に配置しているものの、ストッパーにより、扉を開かない限り仕切板を引き出せない従来のものと同等のセキュリティーを確保することができる。
【0012】
一方、ストッパーの動作を解除した状態では、仕切板は扉と干渉せずに移動して取出可能であるため、扉の開閉に係わらず取り出すことができ、従って、設置や保守等において、扉を開く操作を行わずに迅速に仕切板を引き出すことができるため便利である。
【0013】
本発明では、ラックの両方側の側面に対応する夫々の仕切板に対してストッパーを設けることにより、夫々の仕切板に対してストッパーを独立して動作させることができるので、片側の側面に対応する仕切板のみを引出可能とすることもできる。
【0014】
ストッパーは、ラック基体と仕切板の夫々の対応位置に設けた係合孔と、それらの係合孔に係合するストッパー棒体とから簡素な構成で実現することができる。
【0015】
この場合、ストッパー棒体は、ラック基体から分離可能とすることもできるし、リンク機構等により、操作部と共にラック基体に支持される構成とすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に係るラックを、扉を閉とした状態において単体で示した斜視図である。
【図2】図1のラックを、扉を開いた状態において示した斜視図である。
【図3】図2の状態から、ストッパーの動作を解除して、仕切板を引き出そうとしている状態を示す斜視図である。
【図4】図3の状態から、仕切板を引き出した状態を示す斜視図である。
【図5】図4の状態から、扉を閉じて施錠した状態を示す斜視図である。
【図6】図4の状態のラックを、複数台列設した状態において示す斜視図である。
【図7】図2のAで示す円内の拡大図である。
【図8】図3のCで示す円内の拡大図である。
【図9】図2のBで示す円内の拡大図である。
【図10】図9の状態から、仕切板を引き出そうとしている状態を示す拡大図である。
【図11】本発明に係るラックの要部を、ストッパーが設けられている個所において切断して示す拡大横断面図である。
【図12】図11においてストッパーの動作を解除した状態を示す拡大横断面図である。
【図13】図12において扉を閉め、施錠した状態で仕切板を移動して引き出している状態を示す拡大横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に本発明を実施するための形態を添付図面を参照して説明する。
図に示されるように、この実施の形態に係るラックの基本的構成は、従来の構成と同様に、ラック基体1の正面側と背面側に扉2が設けられると共に、ラック基体1の側面側に、前後方向に移動して着脱可能な仕切板3が設けられた構成である。ラック基体1は、マウントアングルやマウントレール等の取付部材4やコンセントバー5等の部材を配置した構成であるが、このような部材は適宜に構成することができる。
【0018】
実施の形態において、仕切板3は、ラックの側面を、前後と上下に分割した4枚から構成されており、夫々はラック基体1の側面側に設けた上部案内部材6u、中間部案内部材6m、下部案内部材6dによってラックの前後方向に移動可能に支持されている。
【0019】
この際、本発明では、仕切板3は扉2と干渉せずに移動して取出可能に配置していると共に、仕切板3を移動不能とするためのストッパー7を設けており、その操作部8は、前記扉2を隔てたラック内に配置している。
【0020】
この実施の形態では、ストッパー7は、ラック基体1と仕切板3の夫々の対応位置に設けた係合孔9,10と、それらの係合孔9,10に係合するストッパー棒体11とから構成しており、この構成では、ストッパー棒体11の頭部12が操作部8を構成している。このストッパー棒体11及び係合孔9,10の少なくとも一方側は、ねじとして構成して、螺合により上記係合孔9,10に係合した状態を保持するように構成する他、ねじとしては構成せず、弾性部材や可動爪等の係止部材を用いた適宜の保持機構により保持する構成とすることができる。
【0021】
尚、図中、符号13は扉2を開閉可能に支持する蝶番部材、14は仕切板3を移動操作するための取手部材、15は扉2の施錠部兼用の取手部材を示すものである。
【0022】
以上の構成のラックは、データセンタ等の規模に応じて、例えば図6に示すように複数台が連結され、列設状態で設置されるのであるが、図1〜図5においては、便宜的に一台のみを図示して動作の説明を行う。
【0023】
まず図1は扉2が閉じられ、施錠された状態を示すもので、この状態で図11に示すように、予め、ストッパー棒体11を係合孔9,10に係合しておき、ストッパー7を動作状態としている場合には、仕切板3は、取手部材14により引き出そうとしても引き出すことができず、セキュリティーを確保できる。
【0024】
そこで、仕切板3を引き出そうとする場合には、図2に示すように、まず施錠を解いて取手部材15により扉2を開き、次いでストッパー7を構成しているストッパー棒体11の操作部8、即ち頭部12を操作して、図7から図8又は図12に示すように、ストッパー7の動作を解除する。
【0025】
尚、本発明では、ラックの両方側の側面に対応する夫々の仕切板3に対してストッパー7を設けることにより、夫々の仕切板3に対してストッパー7を独立して動作させることができるので、図12、図13に示すように、片側、この場合、図中右側の側面に対応する仕切板3のみを引出可能とするようなこともできる。
【0026】
こうしてストッパー7の動作を解除すると、図3から図4又は図13に示すように仕切板3を引き出すことができる。尚、図3に示すようにストッパー7の動作を解除した後、扉2を閉め、施錠した状態においても、図5に示すように仕切板3を引き出すことができる。また引き出した仕切板3は、逆の動作により、元に戻すことができる。
【0027】
以上に説明した実施の形態では、ストッパー7は、ラック基体1と仕切板3の夫々の対応位置に設けた係合孔9,10と、それらの係合孔9,10に係合するストッパー棒体11とから簡素な構成で実現することができる。
【0028】
そして、ストッパー棒体11と、対応する係合孔9,10は、ねじの螺合により動作状態を保持できるように構成することもできるし、ねじ以外の係合により保持する構成とすることもでき、またストッパー棒体11は、ラック基体1から分離可能とすることもできるし、リンク機構等により、操作部8と共にラック基体1に支持される構成とすることもできる。
【符号の説明】
【0029】
1 ラック基体
2 扉
3 仕切板
4 取付部材
5 コンセントバー
6 案内部材
6u 上部案内部材
6m 中間部案内部材
6d 下部案内部材
7 ストッパー
8 操作部
9,10 係合孔
11 ストッパー棒体
12 頭部
13 蝶番部材
14,15 取手部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラック基体の正面側と背面側に扉が設けられると共に、該ラック基体の側面側に、前後方向に移動して着脱可能な仕切板が設けられているラックにおいて、該仕切板は扉と干渉せずに移動して取出可能に配置すると共に、仕切板を移動不能とするストッパーを設け、その操作部を、前記扉を隔てたラック内に配置したことを特徴とするラック。
【請求項2】
ストッパーは、ラック基体と仕切板の夫々の対応位置に設けた係合孔と、それらの係合孔に係合するストッパー棒体とから構成されることを特徴とする請求項1に記載のラック。
【請求項3】
ストッパー棒体はラック基体から分離可能である請求項2に記載のラック。
【請求項4】
ストッパー棒体はラック基体に支持されている請求項2に記載のラック。
【請求項1】
ラック基体の正面側と背面側に扉が設けられると共に、該ラック基体の側面側に、前後方向に移動して着脱可能な仕切板が設けられているラックにおいて、該仕切板は扉と干渉せずに移動して取出可能に配置すると共に、仕切板を移動不能とするストッパーを設け、その操作部を、前記扉を隔てたラック内に配置したことを特徴とするラック。
【請求項2】
ストッパーは、ラック基体と仕切板の夫々の対応位置に設けた係合孔と、それらの係合孔に係合するストッパー棒体とから構成されることを特徴とする請求項1に記載のラック。
【請求項3】
ストッパー棒体はラック基体から分離可能である請求項2に記載のラック。
【請求項4】
ストッパー棒体はラック基体に支持されている請求項2に記載のラック。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−64704(P2012−64704A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−206862(P2010−206862)
【出願日】平成22年9月15日(2010.9.15)
【出願人】(000141060)株式会社関電工 (115)
【出願人】(597028829)ニッキャビ株式会社 (3)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年9月15日(2010.9.15)
【出願人】(000141060)株式会社関電工 (115)
【出願人】(597028829)ニッキャビ株式会社 (3)
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