説明

ラップの切断装置

【課題】 ラップの切断装置の提供。
【解決手段】 末端が相互に枢接され、内部の収容空間の両側に弾性クランプシート18を具えた長細いボックスシート1とカバーシート2を具え、その側縁に相互にスライド自在に套設された案内溝と凸柱12が設けられ、両者がある角度内で張合し、カバーシート2前縁に下向きに、中央が外凸円弧形とされた歯状カッタ3が設けられ、該カッタの前方にさらに弾性圧接片が嵌設され、後方にクランプ凸片21、ボックスシート1の対応位置に、対応する凹溝が形成され、且つクランプ凸片21に該凹溝内に対応し嵌設される弾性圧接片4が設けられ、ボックス内のクランプシート18が挟持するラップが、ボックスシートとカバーシートの間より引き出され、ボックスシート1とカバーシート2が挟み付けられる。

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は一種のラップの切断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
人々は衛生に対してますます重視するようになり、このため新聞やカバーで余った食品や料理を被覆する代わりに、ラップの使用が広まった。このようなラップは、通常紙製のカッタ付きの包装ボックスに収容されるが、このカッタが露出しているため、人を傷つけることがあり、且つボックスが変形しやすく外観が悪くなりやすく、また、ラップの切断線が裂けて、真っ直ぐにならない状況が発生しやすかった。また切断後、再使用する時、ボックスを開けてラップを引き出さねばならず、使用上、極めて不便であった。ゆえに、後に、ラップを収容し切断装置を具えたプラスチックケースが、ラップの引き出しと切断使用に提供された。しかし、それはカッタによる傷害と保存の問題を解決したが,引き出しについては、具体的な有効な改善が見られず、且つ組立加工が経済的、便利でなく、ゆえに更なる改良の必要があった。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は、一種のラップの切断装置を提供することを課題とし、それは、末端が相互に枢接され、内部の収容空間の両側に弾性クランプシートを具えた長細いボックスシートとカバーシートを具え、その側縁に相互にスライド自在に套設された案内溝と凸柱が設けられ、両者がある角度内で張合し、カバーシート前縁に下向きに、中央が外凸円弧形とされた歯状カッタが設けられ、該カッタの前方にさらに弾性圧接片が嵌設され、後方にクランプ凸片、ボックスシートの対応位置に、対応する凹溝が形成され、且つクランプ凸片に該凹溝内に対応し嵌設される弾性圧接片が設けられ、ボックス内のクランプシートが挟持するラップが、ボックスシートとカバーシートの間より引き出され、ボックスシートとカバーシートが挟み付けられることにより、カッタが下に移動してラップを切断し、且つ弾性圧接片の弾力に、案内溝と凸柱のスライド自在の結合が組み合わされて、ボックスシートとカバーシートが自動張開し、後方のクランプ凸片がラップを適宜長さに延伸させ、中央凹縁を次の引き出し使用に供する装置とする。
【0004】
本考案の次の課題は、一種のラップの切断装置を提供することにあり、それは、直接弾性圧接片がボックスシートとカバーシート前縁の凹溝内に嵌め置かれ、これによりラップを挟み圧持し、切断でき、及びボックスシートとカバーシートの自動張開の弾力を提供し、且つ組立に便利で経済的である装置とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の考案は、長形のケース体内部にラップを載置する収容空間が形成されたボックスシートと、 該ボックスシートの上部を被覆可能で、該ボックスシートと後端が相互に枢接されたカバーシートと、 を具えたラップの切断装置において、該ボックスシートの収容空間の両側にラップを弾性挟持する弾性クランプシートが設けられ、カバーシートの前縁に下向きに、中央が外凸円弧形とされた歯状のカッタが凸設され、該カッタの前方の凹溝内にさらに突出するプラスチック製の弾性圧接片が嵌設され、後方にクランプ凸片が設けられ、ボックスシートの前縁の対応位置に対応する凹溝が設けられ、該クランプ凸片に対応する凹溝内に弾性圧接片が設けられ、ボックスシートの前縁中央に凹縁が形成されたことを特徴とする、ラップの切断装置としている。
請求項2の考案は、前記カバーシートとボックスシートの側縁の対応位置に案内溝と凸柱が設けられ、該案内溝と凸柱が一定角度内で展開、収合し、案内溝にストッパ縁が設けられると共に該案内溝が辺縁まで貫通して開口状を呈し、カバーシートを開放してラップの出し入れが行えることを特徴とする、請求項1に記載のラップの切断装置としている。
請求項3の考案は、前記ボックスシート或いはカバーシートの適宜位置に凸伸するピンが設けられ、並びにカバーシートとボックスシートの閉合時のカバーシート或いはボックスシートの、該ピンに対応する嵌止貫通孔が設けられ、該ピンと該嵌止貫通孔が相互に係合することにより、ボックスシートとカバーシートが閉合状態に係止されることを特徴とする、請求項1に記載のラップの切断装置としている。
【0006】
【考案の実施の形態】
本考案の提供するラップの切断装置は、末端が相互に枢接され、内部の収容空間の両側に弾性クランプシートを具えた長細いボックスシートとカバーシートを具え、その側縁に相互にスライド自在に套設された案内溝と凸柱が設けられ、両者がある角度内で張合し、カバーシート前縁に下向きに、中央が外凸円弧形とされた歯状カッタが設けられ、該カッタの前方にさらに弾性圧接片が嵌設され、後方にクランプ凸片、ボックスシートの対応位置に、対応する凹溝が形成され、且つクランプ凸片に該凹溝内に対応し嵌設される弾性圧接片が設けられ、ボックス内のクランプシートが挟持するラップが、ボックスシートとカバーシートの間より引き出され、ボックスシートとカバーシートが挟み付けられることにより、カッタが下に移動してラップを切断し、且つ弾性圧接片の弾力に、案内溝と凸柱のスライド自在の結合が組み合わされて、ボックスシートとカバーシートが自動張開し、後方のクランプ凸片がラップを適宜長さに延伸させ、中央凹縁を次の引き出し使用に供する実用的考案とされている。
【0007】
【実施例】
図を参照されたい。本考案はボックスシート1、カバーシート2、カッタ3及び弾性圧接片4で組成される。該ボックスシート1は長形体の内部にラップ5を載置する収容空間10が形成され、必要時に、接着剤或いは取り付けシートにより壁面に固定される。収容空間10の両側には、ラップ5をはさみつける弾性クランプシート18が設けられている。カバーシート2は、該収容空間を被覆可能なカバー体であり、両者の後端が相互に枢接され、側縁の対応位置に、案内溝111或いは凸柱12が設けられ、両者が一定の角度内で張開、収合し、案内溝11にさらにストッパ縁13が設けられると共に辺縁に連通して開口状を呈し、カバーシート2を回して開けてラップ5を出し入れできる。別にカバーシート2の前縁に下向きに、中央が外凸円弧形とされた歯状のカッタ3が凸設され、カッタ3の前方の凹溝20内にさらに突出するプラスチック製の弾性圧接片4が嵌設され、後方にクランプ凸片21が設けられ、ボックスシート1の前縁に、凹溝14、15、16が設けられ、且つクランプ凸片21に対応する凹溝16内に、弾性圧接片4が嵌設され、さらに、ボックスシート1の前縁中央に凹縁17が形成されている。また、ボックスシート1の底部両側にさらに両側に向けて凸伸するピン22が設けられ(好ましくは弾性の構造とされる)、並びにカバーシート2の圧合時の対応位置の対応位置に嵌止貫通孔23が設けられている。
【0008】
実際の使用時に、使用者が僅かに凸柱12に加力して案内溝113のストッパ縁13を通過させて、カバーシート2を開くことにより、ラップ5をボックスシート1内に出し入れすることができる。並びに弾性クランプシート18によりラップ5を空中挟持し、回転時にボックスシート1或いはカバーシート2の内面と摩擦を形成するのを防止し、その後、使用者がラップ5の端部をボックスシート1の前縁より引き出し、並びに逆向きに凸柱12に力を入れてストッパ縁13を通過させれて案内溝11内へとスライドさせれば、ボックスシート1とカバーシート2が僅かに案内溝11に沿って一定角度内で張合する。ラップ5を使用したい時には、外向きにラップ5の端部を必要な長さ引き出し、さらにカバーシート2を押し下げれば、カバーシート2が、後端の枢軸に、案内溝11と凸端12のスライド式結合が組み合わされることにより、回転を発生し、前端のカッタ3によりラップ5を切断する。これと同時に、カッタ3の前方の弾性圧接片4がカッタ3の露出を防止して人に対する傷害を防止するほか、ラップ5を挟持して、ラップ5が完全には切断されていない時の、引張り力過大によるラップ5の亀裂により後端が真っ直ぐとならない状況を防止する。また、カッタ3後方のクランプ凸片21が、弾性圧接片4とラップ5を挟持し、並びに凹溝16内に嵌入し、これにより、ラップ5が外向きに引き出された状態となるため、切断後のらある長さ前端より露出する。さらにカッタ3の中央は外凸円弧形とされるため、ラップ5切断の中央部分に突出突出縁面を形成し、これにより、次回使用時に、使用者が手指で引き出すのに便利であり、切断後、使用者がカバーシート2を釈放する時、弾性圧接片4が圧縮の弾力により、ボックスシート1とカバーシート2を凸柱12がストッパ縁13に阻止されるまで自動張開させる。この時、切断後のラップ5の端部は明らかにボックスシート1前縁中央の凹縁17より露出し、使用者が手指でつかんで再度引き出して切断するのに便利である。また、使用完了後或いは保存包装完了時に、カバーシート2をはさみつけてボックスシート1と圧合させることにより、ピン22を回転させて、嵌止貫通孔23を通過させれば、固定でき、これにより体積を縮小すると共に、灰塵の進入を防止でき、使用時には反対の順序で操作すれば係止解除して使用できる。
【0009】
【考案の効果】
本考案のラップの切断装置は、その構造が未だ市場或いは刊行物上に見られず、且つ引き出しに便利であり、組立が経済的である効果を有するほか、ラップ切断線を整え、機能上、明らかに向上されており、実用新案登録の要件を具備している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例の斜視図である。
【図2】本考案の実施例の分解斜視図である。
【図3】本考案の実施例の側面図である。
【図4】本考案の開放実施例の斜視図である。
【図5】本考案の圧合使用実施例の側面断面図である。
【符号の説明】
1 ボックスシート 2 カバーシート 3 カッタ 4 弾性圧接片
5 ラップ 18 収容空間 11 案内溝
12 凸柱 131 ストッパ縁 14、15、16 凹溝
17 凹縁 18 弾性クランプシート 28 凹溝
21 クランプ凸片 22 ピン 23 嵌止貫通孔

【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 長形のケース体内部にラップを載置する収容空間が形成されたボックスシートと、該ボックスシートの上部を被覆可能で、該ボックスシートと後端が相互に枢接されたカバーシートと、を具えたラップの切断装置において、該ボックスシートの収容空間の両側にラップを弾性挟持する弾性クランプシートが設けられ、カバーシートの前縁に下向きに、中央が外凸円弧形とされた歯状のカッタが凸設され、該カッタの前方の凹溝内にさらに突出するプラスチック製の弾性圧接片が嵌設され、後方にクランプ凸片が設けられ、ボックスシートの前縁の対応位置に対応する凹溝が設けられ、該クランプ凸片に対応する凹溝内に弾性圧接片が設けられ、ボックスシートの前縁中央に凹縁が形成されたことを特徴とする、ラップの切断装置。
【請求項2】 前記カバーシートとボックスシートの側縁の対応位置に案内溝と凸柱が設けられ、該案内溝と凸柱が一定角度内で展開、収合し、案内溝にストッパ縁が設けられると共に該案内溝が辺縁まで貫通して開口状を呈し、カバーシートを開放してラップの出し入れが行えることを特徴とする、請求項1に記載のラップの切断装置。
【請求項3】 前記ボックスシート或いはカバーシートの適宜位置に凸伸するピンが設けられ、並びにカバーシートとボックスシートの閉合時のカバーシート或いはボックスシートの、該ピンに対応する嵌止貫通孔が設けられ、該ピンと該嵌止貫通孔が相互に係合することにより、ボックスシートとカバーシートが閉合状態に係止されることを特徴とする、請求項1に記載のラップの切断装置。

【図1】
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【図4】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【登録番号】実用新案登録第3079568号(U3079568)
【登録日】平成13年6月6日(2001.6.6)
【発行日】平成13年8月24日(2001.8.24)
【考案の名称】ラップの切断装置
【国際特許分類】
【評価書の請求】未請求
【出願番号】実願2001−601(U2001−601)
【出願日】平成13年2月14日(2001.2.14)
【出願人】(501061940)
【出願人】(501061951)