説明

ラベル作成システム、及びラベル作成処理プログラム、並びにラベル作成処理方法

【課題】地理的な区域に応じた態様の印字を含む印字ラベルを容易に作成する。
【解決手段】ラベル作成システムLSは、印字ラベル作成装置10と、所定の区域ごとに異なる複数のラベル表示素材情報を各区域の識別情報と対応付けて記憶した大容量記憶装置160を備えるサーバ50と、操作端末30と、を有し、操作端末30は、端末位置情報を取得してサーバ50へ送信し、サーバ50は、端末位置情報の表す位置が含まれる区域の識別情報から対応するラベル表示素材情報を取得し、その取得されたラベル表示素材情報又はこれに対応する情報を、操作端末30へ送信し、操作端末30は、さらに受信したラベル表示素材情報又はこれに対応する情報に基づくラベル印字情報を生成して印字ラベル作成装置10へ送信し、印字ラベル作成装置10は、受信したラベル印字情報に対応する印字が形成された印字ラベルLを作成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被印字媒体に所望の印字を形成可能なラベル作成システム、及びラベル作成処理プログラム、並びにラベル作成処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
貼り付け対象物に貼り付けて用いられる印字ラベルを、操作端末から印字ラベル作成装置を操作することで作成する技術が既に知られている(例えば、特許文献1参照)。この従来技術では、操作端末(PC)が有する表示手段(モニタ)に、作成されるラベルの印字イメージが表示される。ユーザがそのイメージ表示を見ながらテキストデータ(単語や文章等)を操作入力すると、対応する印字情報が操作端末で生成され、印字ラベル作成装置に送信される。これにより、ラベル作成装置において、搬送される被印字媒体(ラベルテープ)に対し印字手段(サーマルヘッド)によって上記印字情報に対応した印字が形成され、印字ラベルが作成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−177931号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記のようにして操作端末からの操作で印字ラベルを作成するとき、例えば操作端末が持ち運び可能な可搬型であったり携帯型であったりした場合に、ユーザが、外出先において、その外出先の区域に応じた態様の印字をラベルに形成したい場合がある。例えば、地方に行った際にその地方に固有の連絡先を印字する場合や、ある会社や店舗や住宅等の建物にユーザが訪れた際に当該建物を明示した印字を形成したい場合や、ユーザが外国に行った際にその国の言語を用いたテキストの印字を手軽に形成したい場合、等が考えられる。しかしながら、上記従来技術では、このような地理的な区域に応じた態様の印字を含む印字ラベルを容易に作成可能とする点については、特に配慮されていなかった。
【0005】
本発明の目的は、地理的な区域に応じた態様の印字を含む印字ラベルを容易に作成することができる、ラベル作成システム、ラベル作成処理プログラム、及びラベル作成処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本願発明は、印字ラベルを作成する印字ラベル作成部と、前記印字ラベル作成部を操作可能な操作端末と、情報格納部と、を有するラベル作成システムであって、前記印字ラベル作成部は、被印字媒体を搬送する搬送手段と、前記搬送手段により搬送される前記被印字媒体に印字を行う印字手段と、を有しており、前記情報格納部は、衛星より受信した端末位置情報と地理的に特定可能な情報とを対応付けた相関を記憶した、位置情報変換情報記憶手段と、地理的に特定可能な所定の区域ごとに互いに異なる、前記印字手段に印字するためのラベルを構成する複数のラベル表示素材情報、または、これに対応する情報を、対応する各区域の識別情報と対応付けた相関を記憶したラベル表示素材情報記憶手段と、を有しており、前記操作端末は、当該操作端末の存在する端末位置情報を衛星信号の受信により取得する位置情報取得手段と、前記位置情報取得手段により取得された前記端末位置情報を前記情報格納部へ送信する位置情報送信手段と、を有しており、前記情報格納部は、さらに、前記位置情報送信手段で送られた衛星より受信した端末位置情報を地理的に特定可能な情報に変換する位置情報変換手段と、前記ラベル表示素材情報記憶手段に記憶された前記相関に基づき、少なくとも、前記位置情報変換手段により変換された前記地理的に特定可能な情報の表す位置が含まれる前記区域の前記識別情報から、対応する前記ラベル表示素材情報、またはこれに対応する情報を検索して取得するラベル表示素材情報取得手段と、前記ラベル表示素材情報取得手段で取得された前記ラベル表示素材情報又は前記ラベル表示素材情報に対応する情報を、前記操作端末へ送信するラベル表示素材情報送信手段と、を有しており、前記操作端末は、さらに、前記ラベル表示素材情報送信手段から受信した前記ラベル表示素材情報又は前記ラベル表示素材情報に対応する情報に基づくラベルから、前記印字手段が印字するラベル印字情報を生成する印字情報生成手段と、前記印字情報生成手段により生成された前記ラベル印字情報を前記印字ラベル作成部へ送信する印字情報送信手段と、を有しており、前記印字ラベル作成部は、前記印字情報送信手段から受信した前記ラベル印字情報に対応する印字が形成された前記印字ラベルを作成するように、前記搬送手段及び前記印字手段を制御する、制御手段を有することを特徴とする。
【0007】
本願発明のラベル作成システムでは、操作端末と、印字ラベル作成部と、情報格納部と、を有している。操作端末により印字ラベル作成部が操作されて印字ラベルが作成される際、所定の区域(国、県、建物等)ごとに、互いに異なる態様の印字ラベルが作成される。すなわち、操作端末の位置情報取得手段が端末位置情報を衛星信号の受信により取得すると、取得された端末位置情報は位置情報送信手段によって情報格納部へ送信される。
【0008】
このとき、情報格納部の位置情報変換情報記憶手段には、衛星より受信した端末位置情報と地理的に特定可能な情報とを対応付けた相関が、予め記憶されている。具体的には、例えば経度緯度情報が、国・州・市等からなる所在地情報と対応付けられている。また、情報格納部のラベル表示素材情報記憶手段には、上記所定の区域ごとに互いに異なる複数のラベル表示素材情報、または、これに対応する情報を、対応する各区域の識別情報と対応付けた相関が、予め記憶されている。具体的には、例えば、国名と当該国での公用語(又は当該公用語を用いたテキスト文字)や、県名と当該県を所轄する担当部署の連絡先や、所在地名称と建物の使用者名、等が記憶されている。そして、上記送信された端末位置情報が情報格納部によって受信されると、位置情報変換手段によって当該受信した端末位置情報が地理的に特定可能な情報に変換される。そしてラベル表示素材情報取得手段が、上記記憶された相関を用いて、上記変換された地理的に特定可能な情報の表す位置が含まれる前記区域の前記識別情報から、対応する前記ラベル表示素材情報、またはこれに対応する情報を検索して取得する。この取得されたラベル表示素材情報(又はこれに対応する情報)は、ラベル表示素材情報送信手段によって操作端末へと送信される。
【0009】
上記送信されたラベル表示素材情報が操作端末によって受信されると、印字情報生成手段が、上記ラベル表示素材情報(又はこれに対応する情報)に基づくラベルから、ラベル印字情報を生成する。上記の例では、公用語を用いたテキスト文字や、担当部署の連絡先や、建物の使用者名、等の情報が生成される。この生成されたラベル印字情報は、印字情報送信手段によって印字ラベル作成部へと送信される。
【0010】
上記送信されたラベル印字情報が印字ラベル作成部によって受信されると、制御手段の制御に基づき、搬送手段及び印字手段が、上記ラベル印字情報に対応した印字を被印字媒体に形成し、印字ラベルを作成する。
【0011】
以上のようにして、本願発明のラベル作成システムでは、操作端末の位置に基づき、その端末位置が属する地理的な区域に対応した態様の印字(上記の例では、公用語によるテキスト文字や、担当部署の連絡先や、建物の使用者名等)が形成された印字ラベルを容易に作成することができる。また、操作端末での衛星信号の受信によって取得された位置情報を用いることにより、操作端末に当該衛星信号からの位置情報の取得機能さえあれば、ラベルの貼り付け対象等に位置情報を前もって記録しておきその記録された位置情報を読み取る、等の必要はない。したがってラベル作成現場で、手軽にその現場の対応した態様の印字を形成することができ、利便性を向上することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、地理的な区域に応じた態様の印字を含む印字ラベルを容易に作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第1実施形態のラベル作成システムを表す概略構成図である。
【図2】サーバ及び操作端末の電気的構成を表す機能ブロック図である。
【図3】印字ラベル作成装置の外観を表す斜視図である。
【図4】印字ラベル作成装置の詳細機能を表す機能ブロック図である。
【図5】印字ラベル作成時において、印字ラベル作成装置、操作端末、及びサーバで実行される操作手順を表すタイムチャートである。
【図6】操作端末の表示部に表示される表示内容及び作成された印字ラベルを表す説明図である。
【図7】端末位置情報と地理的に特定可能な情報とを対応付ける相関テーブル、及び、言語情報と地理的に特定可能な区域の識別情報とを対応付ける相関テーブル、の例を表す説明図である。
【図8】印字ラベル作成装置の制御回路により実行される処理手順を表すフローチャートである。
【図9】各区域で複数の言語が用いられる変形例における相関テーブルを表す説明図である。
【図10】印字ラベル作成時に操作端末の表示部に表示される表示内容及び作成された印字ラベルを表す説明図である。
【図11】複数の言語を用いて印字ラベルを作成する変形例において、印字ラベル作成時に操作端末の表示部に表示される表示内容及び作成された印字ラベルを表す説明図である。
【図12】翻訳結果を表示しない変形例において、操作端末の表示部に表示される表示内容及び作成された印字ラベルを表す説明図である。
【図13】印字ラベル作成装置に備えられた各国語による印字ラベルデータを使用して印字ラベルを作成する変形例における相関を表す説明図である。
【図14】印字ラベル作成時に印字ラベル作成装置及び操作端末で実行される操作手順を表すタイムチャートである。
【図15】本発明の第2実施形態で使用される相関テーブルを表す説明図である。
【図16】印字ラベル作成時に印字ラベル作成装置、操作端末、及びサーバで実行される操作手順を表すタイムチャートである。
【図17】第2実施形態の変形例において使用される相関テーブルを表す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。まず、本発明の第1実施形態を図1〜図8により説明する。
【0015】
<システム概略>
図1に示すように、本実施形態のラベル作成システムLSは、本実施形態における印字ラベル作成部としての印字ラベル作成装置10と、操作端末30と、情報格納部としてのサーバ50とを備えている。印字ラベル作成装置10と操作端末30とは、ブルートゥース(登録商標)通信やアドホック通信等、接続認証付きの相互認識無線通信により情報送受信可能に接続されている(詳細は後述)。サーバ50と操作端末30とは、通常の無線通信により情報送受信可能に接続されている。
【0016】
操作端末30は、例えばPDA(携帯情報端末)やスマートフォン(PDA機能を備えた携帯電話)等の情報端末である。この操作端末30は、液晶ディスプレイ等の表示部38と、例えばキーボードやマウスやボタン等からなる操作部37と、を有している。操作端末30は、上記相互認識無線通信を介して印字ラベル作成装置10にラベル作成指示等の指示信号を送信することにより、印字ラベルの作成等を指示することができる。また、操作端末30は、周知のGPS(Global Positioning System)機能を備え、複数のGPS衛星NSからの衛星信号を受信して、操作端末30が存在する自己の端末位置情報を取得することができる(詳細は後述)。
【0017】
印字ラベル作成装置10は、その側面に、操作端末30から相互認識無線通信を介して送信される通信信号を受信する無線通信制御部28が設けられている。この印字ラベル作成装置10は、操作端末30から送信されたラベル作成指示等の指示信号を無線通信制御部28により受信し、指示信号に従った動作が可能である(詳細は後述)。なお、接続認証付きの相互認識無線通信に代え、操作端末30から通常の無線通信により指示信号を送信し、印字ラベル作成装置10に設けたアンテナにより、当該信号を受信するようにしてもよい。
【0018】
<サーバ及び操作端末の電気的構成>
ラベル作成システムLSのサーバ50及び操作端末30の電気的構成を、図2を用いて説明する。図2において、サーバ50は、ネットワークNWを介し、操作端末30と無線通信を行う中継局51に接続している。
【0019】
サーバ50は、CPU(中央演算装置)52と、例えばRAMやROM等からなるメモリ53と、システム管理者からの指示や情報が入力される操作部54と、各種情報やメッセージを表示する表示部55と、大容量記憶装置56と、上記ネットワークNW及び上記中継局51を介して操作端末30との情報信号の授受の制御を行うネットワーク通信制御部57と、を備えている。CPU52は、上記RAMの一時記憶機能を利用しつつ上記ROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行い、それによって操作端末30との間で各種の情報信号の送受を行う。
【0020】
操作端末30は、操作端末本体31と、中継局51を介してネットワークNWに対し無線通信を行うための第1アンテナ32と、印字ラベル作成装置10に対し前述した接続認証付きの相互認識無線通信を行うための第2アンテナ33と、上記複数のGPS衛星NSからの衛星信号を受信するための衛星アンテナ34とを備えている。
【0021】
操作端末本体31は、演算手段としてのCPU35と、後述のラベル作成処理プログラムが記憶されているROMやRAM等からなるメモリ36と、ユーザにより指示や情報が入力される上記操作部37と、及び各種情報やメッセージを表示する上記表示部38と、上記第1アンテナ32を介して上記中継局51と各種データや信号の送受信を行うデータ送受信部39と、上記第2アンテナ33を介して印字ラベル作成装置10と上記相互認識無線通信を行う通信制御部40と、上記衛星アンテナ34を介して上記複数のGPS衛星NSからの衛星信号を受信し、受信された衛星信号から操作端末30が存在する位置を計測し、端末位置を取得するGPS41と、を備えている。
【0022】
GPS41は、上記複数のGPS衛星NSからの衛星信号に基づき所定の演算を行い、例えば緯度、経度、高度及び進行方位のいずれか又はこれらいずれかの組み合わせの測位データを生成する。具体的には、このGPS41は、例えば同時に観測した4機の衛星までの疑似距離を測定し、これら4機の衛星までの疑似距離の差に基づいて、現在地の測位を行う。
【0023】
なお、上記の操作端末30は、中継局51を介した無線電話回線で構成するネットワークNWでサーバ50と接続する例を示したが、これ以外にも無線LANなどを介したネットワークNWで接続してもよい。
【0024】
<印字ラベル作成装置>
印字ラベル作成装置10の構成を図3及び図4を用いて説明する。図3に示すように、印字ラベル作成装置10は、本体筐体2と、本体筐体2の上側を覆うように後側上端縁部に開閉自在に取り付けられた上カバー5とを備えている。上カバー5の前側のフロントカバー6には、印字が形成されたラベル用テープ20A(図4参照)を外部に排出する排出口6Aが形成されている。
【0025】
本体筐体2には、図4に示すように、所定幅の上記ラベル用テープ20A(被印字媒体)がロール状に巻回されたラベル用テープロール20が収納されている。ラベル用テープ20Aは、例えば、自己発色性を有する長尺状の感熱シート(いわゆるサーマルペーパー)と、該感熱シートの片面に粘着剤を介して貼り合わされた離型紙とから構成される。ラベル用テープロール20は、例えばカートリッジ化されたものであり、本体筐体2には、このカートリッジを着脱自在なカートリッジホルダ(図示せず)が設けられている。なお、上記のようなカートリッジ方式ではなく、ラベル用テープロール20を直接本体筐体2の内部に収納し、ラベル用テープロール20を本体筐体2の内部で回転させながら、ラベル用テープ20Aを繰り出すようにしてもよい。
【0026】
ラベル用テープ20Aは、プラテンローラ26(搬送手段)によりラベル用テープロール20から繰り出され搬送される。プラテンローラ26は、プラテンローラ用モータ208によって駆動され、これによってラベル用テープ20Aがラベル用テープロール20から繰り出されるとともに搬送される。プラテンローラ用モータ208の制御は、プラテンローラ駆動回路209によって行われる。搬送されるラベル用テープ20Aは、サーマルヘッド25(印字手段)とプラテンローラ26との間を通って上記排出口6Aへと導かれる。なお、センサ22は、上記ラベル用テープ20Aに適宜の識別用マークが設けられている場合に、当該マークを検出する。
【0027】
サーマルヘッド25は、ラベル用テープ20Aの搬送方向と直交する方向に、複数個の発熱素子を備えている。サーマルヘッド25の発熱素子が設けられた面と対向する側に、上記プラテンローラ26は配置されている。発熱素子には、印字すべきドットパターンデータに従って通電がなされ、これによって、サーマルヘッド25とプラテンローラ26との間を通過するラベル用テープ20Aの印字領域Sに所望のテキスト文字等(詳細は後述)が印字される。サーマルヘッド25に設けられた各発熱素子の駆動(通電制御)は、印刷駆動回路205によって行われる。
【0028】
排出口6Aの内側には、可動刃21Aと固定刃21Bとを備えたカッターユニット21が配置されている。サーマルヘッド25により印字が行われたラベル用テープ20Aは、切断用モータやソレノイド等のアクチュエータ(図示せず)により所定のタイミングで可動刃21Aが往復移動することで、テープ搬送方向と直交する幅方向に切断され、所定長さの印字ラベルLなって排出口6Aから排出される。なお、このようなアクチュエータの駆動力による自動切断動作ではなく、ユーザが可動刃21Aを手動で往復移動させて切断する、手動切断としてもよい。あるいは、搬送されるラベル用テープ20Aが所定の切断位置に到達したことを液晶ディスプレイ(LCD)27等に表示し、その表示を見たユーザが所定の切断ボタン(いずれかのキー4A〜4Iでもよい)を操作することで上記アクチュエータにより可動刃21Aが移動し、切断を行うようにしてもよい。
【0029】
排出口6Aの上側の前面部には、図3に示すように、上記液晶ディスプレイ(LCD)27と、キー入力部4とが配置されている。液晶ディスプレイ27は、後述する制御回路210の制御により、各印刷設定画面等を表示する。キー入力部4は、複数(この例では9個)のキー4A,4B,4C,4D,4E,4F,4G,4H,4Iを備えている。
【0030】
フロントカバー6の下側縁部には、フロントカバー6の前側を覆うようにトレー部材9が開閉自在に取り付けられている。トレー部材9は、上端部に形成された凹み部9Aにユーザが指を掛け前側に回動させることにより開く。なお、図示していないが、本体筐体2の背面部には図示しない電源コードが接続されるインレットと、複数のUSB(Universal Serial Bus)コネクタとが設けられている。また本体筐体2の側面には、前述したように、操作端末30から相互認識無線通信を介して送信される通信信号を受信する無線通信制御部28が設けられている。
【0031】
図4に戻り、制御回路210は、いわゆるマイクロコンピュータであり、各請求項記載の制御手段として機能する。この制御回路210は、詳細な図示を省略するが、中央演算処理装置であるCPU、ROM、及びRAM等から構成され、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って処理を行う。そして、制御回路210は、プラテンローラ駆動回路209及び印刷駆動回路205等を介し、印字ラベル作成装置10全体の動作を制御する。制御回路210には、上記液晶ディスプレイ27と、上記キー入力部4と、上記無線通信制御部28とが接続されている。
【0032】
制御回路210のROMには、印刷される文字や記号等の印字ドットデータ(ドットパターン)が記憶されている。制御回路210は、上記無線通信制御部28を介し受信される操作端末30からの印刷指示に従い、ROMに記憶された印字ドットデータを用いて、印字ラベルLの印字領域Sに所望の印字を行うための印字データを生成する。そして、生成された印字データに従って、上記プラテンローラ駆動回路209を介して上記プラテンローラ26によりラベル用テープ20Aを繰り出しつつ、上記印刷駆動回路205を介し上記サーマルヘッド25による印刷を行わせ、印字ラベルLを作成する。なお、制御回路210は、上記電源コードに接続された電源回路211Aに接続されている。
【0033】
<本実施形態の特徴>
上記において、本実施形態の特徴は、操作端末30から印字ラベル作成装置10を操作して印字ラベルLを作成する際、印字しようとするテキスト文字がサーバ50において操作端末30の位置情報に応じた言語に自動的に変換されることで、当該言語のテキスト文字が形成された印字ラベルLを容易に作成できる点にある。以下、その詳細を順を追って説明する。
【0034】
図5に、印字ラベル作成時において、印字ラベル作成装置10、操作端末30、及びサーバ50で実行される操作手順を表すタイムチャートである。なお、下記において、操作端末30において実行される手順は、上記ROMに記憶されているラベル作成処理プログラムに基づき、実行される処理(ラベル作成処理方法)である。
【0035】
図5において、まず、ユーザが、例えば操作端末30の操作部37を適宜に操作することで、GPS衛星NSからの衛星信号がGPSアンテナ34を介してGPS信号受信部41により受信される。これにより、操作端末30のCPU35により、受信した衛星信号が取得される(ステップSS10)。なお、このステップSS10が各請求項記載の位置情報取得手順に相当すると共に、位置情報取得手段として機能する。
【0036】
次に、ユーザが、操作端末30の操作部37を介し、印字ラベルLに印字形成したい所望のテキスト文字を予め定められた1つの言語(この例では後述のように日本語)で入力すると、CPU35の制御に基づき当該入力された日本語テキスト文字の編集が行われ(ステップSS20)、表示部38にその編集された日本語テキスト文字が表示される(ステップSS30)。なお、ステップSS20が各請求項記載のラベル表示素材作成部のラベル表示素材情報作成手段として機能するとともにテキスト言語決定手段としても機能する。また、ステップSS30が、各請求項記載の第1ラベル表示手段として機能するとともに、第1表示手段としても機能する。図6(a)に上記表示の一例を示す。この例では、ユーザが日本語を用いた上記入力を行うことで、上記編集後の日本語テキスト文字「さわらないで下さい!」が表示部38に表示されている。
【0037】
図5に戻り、上記ステップSS30の後、操作端末30のCPU35の制御により、上記ステップSS20で編集された日本語テキスト文字に対応したテキスト文字情報と、上記ステップSS10で取得された端末位置情報とを、データ送受信部39、第1アンテナ32、中継局51、及びネットワークNWを介し、サーバ50へ送信する(ステップSS40)。なお、このステップSS40が各請求項記載の位置情報送信手順に相当すると共に、位置情報送信手段及びラベル構成情報送信手段として機能するとともにテキスト情報送信手段としても機能する。
【0038】
サーバ50のCPU52は、上記のようにして操作端末30から送信された日本語テキスト文字情報及び端末位置情報をネットワーク通信制御部57を介して受信する。そして、上記端末位置情報を地理的に特定可能な情報に変換し(ステップTS9)、変換した端末位置情報に対応した言語情報を検索し、区域識別情報に対応する言語を取得する(ステップTS10)。すなわち、サーバ50の上記大容量記憶装置56には、例えばハードディスクドライブ(HDD)等が備えられている。このHDDは、位置情報変換情報記憶手段として機能すると共にラベル表示素材情報記憶手段としても機能する。すなわちHDDには、衛星から受信した端末位置情報と地理的に特定可能な情報とを、対応付けた相関(第1相関)がテーブルとして記憶されているほかに、ラベル表示素材情報としての言語情報と、地理的に特定可能な区域(この例では国・地方)の識別情報(この例では国名・地方名)とを、対応付けた相関(第2相関)がテーブルとして記憶されている。
【0039】
図7(a)に、上記第1相関を表す相関テーブルの一例を示す。この例では、相関テーブル70は、端末位置情報と地理的に特定可能な情報とを対応付けている。すなわち、緯度経度の情報とそれが含まれる国名が対応付けられている。
上記ステップTS9では、上記相関テーブルを用いて、上記取得された端末位置情報(緯度・経度)を地理的に特定可能な情報(国名、州名など)に変換する。このステップTS9が、各請求項記載の位置情報変換手段として機能する。たとえば、「+35.20.55.123、+139.39.51.567」が「アメリカ合衆国○○州××市△△」に対応づけられている。図7(b)に、上記第2相関を表す相関テーブルの一例を示す。この例では、相関テーブル60は、言語と国名とを対応付けている。すなわち、アメリカにはその公用語である英語が対応づけられ、ドイツにはドイツ語が対応づけられ、イギリスには英語が対応づけられ、中国には中国が対応づけられている。
【0040】
上記ステップTS10では、上記相関テーブル60を用いて、上記取得された端末位置情報が変換された位置を表す位置を含む区域の識別情報(国名・位置情報)に対応する、ラベル表示素材情報としての言語情報を取得する。この例では、前述のように端末位置がアメリカ合衆国○○州××市△△であることから、相関テーブル60に基づき、対応する言語情報として「英語」が取得される。なお、このステップTS10が、各請求項記載のラベル表示素材情報取得手段として機能する。
【0041】
図5に戻り、その後、サーバ50のCPU52は、例えば予め大容量記憶装置56に記憶されている適宜の翻訳ソフトを用いて、上記言語情報の表す言語(この例では英語)を用いて、上記受信した日本語テキスト文字情報の表す日本語テキスト文字を、上記言語情報の表す言語のテキスト文字(この例では英語テキスト文字)に変換(翻訳)する(ステップTS20)。なお、このステップTS20が各請求項記載のテキスト変換手段として機能する。
【0042】
その後、CPU52は、上記英語テキスト文字に対応した英語テキスト文字情報を、ネットワーク通信制御部57、ネットワークNW、及び中継局51を介し、操作端末30へと送信する(ステップTS30)。なお、上記英語テキスト文字情報が、各請求項記載の、ラベル表示素材情報である言語情報としての「英語」に対応する情報に相当し、またステップTS30がラベル表示素材情報送信手段として機能する。
【0043】
一方、操作端末30のCPU52は、上記のようにサーバ50から送信された英語テキスト文字情報を第1アンテナ32及びデータ送受信部39を介して受信し取得する。これにより、CPU35の制御により、表示部38に、上記受信した英語テキスト文字情報に対応した英語テキスト文字が表示される(ステップSS50)。なお、このステップSS50が、各請求項記載の第2ラベル表示手段として機能すると共に第2表示手段としても機能する。図6(b)に上記表示の一例を示す。この例では、前述の日本語テキスト文字「さわらないで下さい!」に対応して、当該文言が英訳された「Don’t Touch !」が表示部38に表示されている。
【0044】
図5に戻り、上記表示部38に表示された英語テキスト文字を確認後、ユーザが操作部37を適宜に操作すると、CPU35が、メモリ36に記憶された文字や記号等の印字ドットパターンを用いて、上記英語テキスト文字に対応する印字データ(ラベル印字情報)を生成する(ステップSS60)。なお、このステップSS60が、各請求項記載の印字情報生成手順に相当すると共に、印字情報生成手段として機能する。
【0045】
その後、CPU35は、上記生成した印字データ(上記英語テキスト文字を含む)を、通信制御部40及び第2アンテナ33を介して、上記相互認識無線通信により印字ラベル作成装置10に送信する(ステップSS70)。なお、このステップSS70が、各請求項記載の印字情報送信手順に相当すると共に、印字情報送信手段として機能する。
【0046】
印字ラベル作成装置10の制御回路210は、上記のようにして操作端末30から相互認識無線通信により送信された上記印字データを無線通信制御部28を介して取得する。これにより、制御回路210の制御に基づき、ラベル用テープ20Aに対し、サーマルヘッド25により上記受信した印字データに対応した印字を行い、カッターユニット21により切断を行って、印字ラベルLが作成される(ステップKS10)。図6(c)にこの作成された印字ラベルLの一例を示す。この例では、印字ラベルLにおいて、前述の英語テキスト文字「Don’t Touch !」が印字Rとして形成されている。
【0047】
<印字ラベル作成手順の詳細>
印字ラベル作成装置10における上記ステップKS10の印字ラベル作成処理を図8を用いて説明する。図8において、まず、ステップS10において、印字ラベル作成装置10の制御回路210は、操作端末30から送信され無線制御部28で受信された上記印字データを読み込む。その後、ステップS20に移る。
【0048】
ステップS20では、制御回路210は、プラテンローラ駆動回路209に制御信号を出力し、プラテンローラ駆動用モータ208の駆動を開始する。これにより、プラテンローラ26の回転が開始されて、前述のように、ラベル用テープ20Aがラベル用テープロール20から繰り出され搬送される。その後、ステップS30に移る。
【0049】
ステップS30では、制御回路210は、ラベル用テープ20Aの搬送方向位置が所定の印刷開始位置に達すると、印刷駆動回路205に制御信号を出力する。これにより、サーマルヘッド26の発熱素子が通電制御され、ラベル用テープ20Aに対し、印字データに対応した印字R(前述の例では英語テキスト文字「Don’t Touch !」)が形成される。その後、ステップS40に移る。
【0050】
ステップS40では、制御回路210は、ラベル用テープ20Aの搬送方向位置が所定の印刷終了位置に達し、印字が完了したか否かを公知の手法で判定する。印刷終了位置に達していない場合は判定が満たされず(ステップS40:NO)、ループ待機する。印刷終了位置に達したら判定が満たされ(ステップS40:YES)、ステップS50に移る。
【0051】
ステップS50では、制御回路210は、印字済みのラベル用テープ20Aの搬送方向位置が所定のテープ切断位置まで到達したか否かを公知の手法で判定する。テープ切断位置に到達するまでは判定が満たされず(ステップS50:NO)ループ待機する。テープ切断位置に到達したら判定が満たされ(ステップS50:YES)、ステップS60に移る。
【0052】
ステップS60では、制御回路210は、ローラ駆動回路209に制御信号を出力し、ローラ駆動用モータ209の駆動を停止する。これにより、プラテンローラ26の回転が停止し、印字済みのラベル用テープ20Aの搬送が停止する。その後、ステップS70に移る。
【0053】
ステップS70では、制御回路210は、カッターユニット21の図示しないアクチュエータに制御信号を出力し、可動刃21Aを固定刃21Bに対し駆動して、印字済みのラベル用テープ20Aを切断する。この結果、上述のように、英語テキスト文字の印字R(「Don’t Touch !」)が形成された印字ラベルLが作成される。その後、このフローを終了する。
【0054】
以上説明したように、本実施形態のラベル作成システムLSでは、操作端末30が衛星信号の受信により取得した端末位置情報と、ユーザの操作に対応したテキスト文字情報(この例では日本語のテキスト文字を含む。図6(a)参照)とが、サーバ50へ送信される。サーバ50は、相関テーブル60を用いて、上記端末位置に対応した言語情報(上記の例では「英語」)を取得し、上記日本語のテキスト文字を英語のテキスト文字に変換する。そして変換されたテキスト文字を含むテキスト文字情報が操作端末30へと送信され、表示される(図6(b)参照)。操作端末ではその受信した英語のテキスト文字情報に対応したラベル印字情報(英語のテキスト文字を含む)を生成し、印字ラベル作成装置10へと送信する。これにより、上記ラベル印字情報に対応した印字Rを印字ラベル作成用テープ20Aに形成され、印字ラベルLが作成される(図6(c)参照)。
【0055】
以上のようにして、本実施形態のラベル作成システムLSでは、操作端末30の位置に基づき、その端末位置に対応した言語のテキスト文字等が形成された印字ラベルLを容易に作成することができる。また、操作端末30での衛星信号の受信によって取得された位置情報を用いることにより、操作端末30に当該衛星信号からの位置情報の取得機能さえあれば、ラベルの貼り付け対象等に位置情報を前もって記録しておきその記録された位置情報を読み取る、等の必要はない。したがって、ラベル作成時に、ラベル作成を行うその国の言語による印字Rを容易かつ手軽に形成することができるので、利便性を向上することができる。
【0056】
また、本実施形態では特に、サーバ50の大容量記憶装置56が、各区域の識別情報(上記の例では国名・地方名)に対応する言語情報と当該各区域の識別情報とを対応づけた相関テーブル60をも記憶している。そして、この相関テーブル60に基づき、前述のように端末位置に対応した言語情報が検索され取得される。これにより、操作端末30の位置に対応した言語(公用語、使用可能な言語等)を用いたテキスト文字が形成された印字ラベルLを、容易に作成することができる。
【0057】
また、本実施形態では特に、サーバ50は、上記操作端末30から受信したテキスト文字情報の表すテキスト文字を、上記検索で取得した言語情報の表す言語での同義のテキスト文字に変換し、対応したテキスト情報を、操作端末30へ送信する。そして、操作端末30では、サーバ50から受信した上記テキスト情報に基づく上記ラベル印字情報を生成する。これにより、ユーザは、ユーザの便宜となるように予め設定された言語(例えば母国語等)を用いつつ所望の印字内容を表すテキスト文字を操作入力するだけで、サーバ50において同じ意味となるように自動翻訳され、操作端末30へと返信される。この結果、ユーザは、自らの希望する内容のテキスト文字を端末位置に対応した言語により表現した印字ラベルLを、容易に作成することができる。
【0058】
また、本実施形態では特に、上記ユーザにより編集された、1つの言語(ここでは日本語)によるテキスト文字が操作端末30の表示部38に表示された後、その表示されたテキスト文字に対応したテキスト文字情報がサーバ50へ送信されて上記翻訳が実行される。そして、上記翻訳の後、翻訳されたテキスト文字情報の表すテキスト文字が操作端末30の上記表示部38に表示される。これにより、ユーザは、表示部38の表示を介し、希望する内容のテキスト文字を自らの便宜となる言語で確認することができる。また、その確認後に、表示部38の表示を介し、端末位置に対応した言語に変換された当該テキスト文字についても確認することができる。これにより、ユーザは、端末位置に対応した言語により所望の内容を表現した印字ラベルLを、さらに確実に容易に作成することができる。
【0059】
なお、上記第1実施形態は、上記の態様以外にも、その趣旨と技術思想の範囲を逸脱しない範囲でさらに種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を説明する。
【0060】
(1)翻訳処理後の表示のバリエーション
例えば、上記実施形態では、1つの言語が使用される国(地域)を例にとって、その1つの言語で印字ラベルLが作成する場合を説明したが、国(地域)によっては、複数の言語が使用される場合がある。本変形例はそのような場合に対応している。
【0061】
図9は、この変形例において印字ラベル作成時に使用する前述の相関テーブルを示す説明図である。図9において、相関テーブル60は、上述と同様、サーバ50の大容量記憶装置56に記憶され、上記区域の識別情報(国名・地方名)とその国で使用される言語を表す言語情報とが対応づけられている。図示の相関テーブル60では、スイスに対しドイツ語、フランス語、イタリア語の3ヶ国語が対応づけられ、ベルギーに対しドイツ語、フランス語の2ヶ国語が対応づけられ、香港に対し中国語、英語の2ヶ国語が対応づけられている。
【0062】
図10(a)〜(c)は、この変形例における印字ラベル作成時に、操作端末30の表示部38に表示される表示内容及び作成された印字ラベルLを示す説明図であり、上記図6(a)〜(c)にそれぞれ対応している。この例では、操作端末30の端末位置情報として「香港」の位置情報が取得された場合を例にとっている(上記ステップSS10参照)。この場合、図10(a)に示すようにユーザの編集により日本語テキスト文字「さわらないで下さい!」が表示(上記ステップSS20、ステップSS30参照)された後、この編集された日本語テキスト文字及び端末位置情報(香港を表す)がサーバ50へ送信される(上記ステップSS40参照)。
【0063】
サーバ50では、上記図7(a)の相関テーブルを用いて、端末位置情報を香港に変換し、上記図9の相関テーブル60を用いて検索し、端末位置情報(すなわち香港)に対応する言語として英語及び中国語を取得する(上記ステップTS10参照)。その後、サーバ50は、検索により取得した英語及び中国語をそれぞれ用いて、上記受信した日本語テキスト文字をそれぞれ翻訳し(上記ステップTS20参照)、翻訳後のテキスト文字情報を操作端末30に送信する(上記ステップTS30参照)。
【0064】
操作端末30では、上記受信したテキスト文字情報に基づき、図10(b)に示すように、受信したテキスト文字、すなわち英語テキスト文字「Don’t Touch !」」と中国語テキスト文字

を表示する(上記ステップSS50参照)。そしてユーザが、表示部38に表示されたテキスト文字を見て、印字ラベルLに施す印字として例えば英語テキスト文字を適宜の操作により選択する(図10(b)の四角枠表示を参照)。これにより、操作端末30は、上記英語テキスト文字に対応する印字データを生成し(上記ステップSS60参照)し、印字ラベル作成装置10に送信する(上記ステップSS70参照)。これにより、印字ラベル作成装置10が、上記英語テキスト文字の印字R「Don’t Touch !」を形成した印字ラベルLが作成される(ステップKS10参照)。
【0065】
本変形例によれば、複数言語を使用する国(地域)において、印字ラベルLの使用現場の実状に即した言語による印字ラベルLを作成することができ、利便性が向上する。
【0066】
なお、上記のように複数言語のうち一方を選択するのではなく、図10(a)〜(c)にそれぞれ対応する図11(a)〜(c)に示すように、ユーザが、英語テキスト文字と中国語テキスト文字の両方を選択できるようにしてもよい。この場合、印字ラベル作成装置10が印字Rとして英語テキスト文字「Don’t Touch !」と中国語テキスト文字

の両方を形成した印字ラベルLが作成される。
【0067】
また、上記実施形態の図6(a)〜(c)にそれぞれ対応する図12(a)〜(c)に示すように、操作端末30では翻訳後のテキスト文字表示を行わないようにしてもよい。すなわち、この場合、図12(b)に示すように、上記ステップSS50で行う表示部38での表示を、上記ステップSS20での編集結果に応じてステップSS30で表示した翻訳前のテキスト文字の表示(図12(a)参照)と同等とする。ただし、ユーザの注意喚起のために、表示部38には例えば「英語翻訳済み」の表示を併せて行うことが好ましい。
【0068】
この場合、サーバ50で外国語(この例では英語)へ翻訳した後のテキスト文字を表示部38に表示する場合のように、ユーザが、その外国語テキスト文字を直接外国語のまま理解して確認する必要がなく、ユーザの負担及び手間を低減することができる。例えば、ラベル作成システムLSを設置した国の言語が外国人にとっては特殊であったり、ユーザが、操作端末30により日本語で入力したテキスト文字による内容が複雑である場合には、テキスト文字の内容確認を行うのに負担が大きい。このため、上記の手法はそのような場合に特に利便性が高い。
【0069】
(2)各国語による印字ラベルデータを事前に用意しておく場合
上記第1実施形態及び上記(1)の変形例では、操作端末30でユーザが手動操作で編集した日本語テキスト文字を、サーバ50が端末位置に対応した言語に翻訳したが、本発明はこれに限られない。すなわち、本変形例では、サーバ50が省略され、印字ラベル作成装置10内に、各国語による複数の印字ラベルデータ(事前に格納すみ)が備えられる。そして、ユーザが、操作端末30に予め格納された日本語印字ラベルデータの1つを選択すると、印字ラベル作成装置10がその選択した日本語印字ラベルデータを、上記端末位置に対応した言語の上記各国語印字ラベルデータに置き換え、当該言語の印字ラベルLを作成する。
【0070】
図13は、上記印字ラベル作成装置10内に予め用意された、上記各国語の印字ラベルデータの格納態様を表す説明図である。図示のように、この例では、ラベル表示素材情報としての複数種類の印字ラベルデータが各国語ごとに予め準備されており、それぞれは上記区域の識別情報に相当する国コードによってまとめられて、相関として対応づけられている。この相関は、例えば印字ラベル作成装置10内に別途設けた記憶手段としてのハードディスクドライブ29(上記図4に想像線で示す)に記憶されている。この場合、ラベル作成装置10は、上記印字ラベル作成部として機能するのみならず、上記情報格納部としても機能する。
【0071】
図13において、例えば日本語の印字ラベルデータとして、日本語テキスト文字「さわらないでください」を含む印字ラベルデータ62JP1、日本語テキスト文字「取り扱いに注意してください」を含む印字ラベルデータ62JP2、・・等が用意されており、これらは日本国の国コード(JP)に対応づけられている。また、英語の印字ラベルデータとして、上記日本語の印字ラベルデータに1対1にそれぞれ対応する、英語テキスト文字「Don’t Touch !」を含む印字ラベルデータ62US1、英語テキスト文字「Please handle with care.」を含むデータ印字ラベル62US2、・・等が用意されており、これらはアメリカの国コード(US)に対応づけられている。さらに、中国語の印字ラベルデータとして、上記日本語及び英語の印字ラベルデータに1対1にそれぞれ対応する、中国語テキスト文字

を含む印字ラベルデータ62CN1、中国語テキスト文字

を含む印字ラベルデータ62CN2、・・等が用意されており、これらは中国の国コード(CN)に対応づけられている。
【0072】
一方、操作端末30のメモリ36には、上記日本語テキスト文字の印字ラベルデータ62JP1,62JP2,・・・と同等の印字ラベルデータが記憶されている。
【0073】
本変形例における印字ラベルLの作成方法を図14により説明する。図14は、印字ラベル作成時において、印字ラベル作成装置10及び操作端末30で実行される操作手順を示すタイムチャートであり、上記実施形態の図5に対応する図である。図5と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略又は簡略化する。
【0074】
図14のタイムチャートでは、図5に示す操作端末30のステップSS20、ステップSS30、ステップSS40、ステップSS50に代えて新たなステップSS20A、ステップSS30A、ステップSS40A、ステップSS50Aを設けた点と、さらに、印字ラベル作成装置10のステップKS10の前にステップKS2及びステップKS3を追加した点が、上記図5と異なる。
【0075】
図14において、まず、前述と同様、ユーザが、例えば操作端末30の操作部37を操作することで、GPS衛星NSからの衛星信号に基づき操作端末30の端末位置情報(例えば、緯度・経度)が取得される(ステップSS10)。
【0076】
次に、ユーザが、操作端末30の操作部37による操作で、前述の日本語テキスト文字の印字ラベルを検索して、上記日本語テキスト文字の印字ラベルデータ62JP1,62JP2,・・のうち、所望の印字ラベルデータ(例えば(日本語テキスト文字「さわらないで下さい!」の印字ラベルデータ62JP1)を選択すると(ステップSS20A)、CPU35の制御により、表示部38に、当該選択された日本語テキスト文字の印字ラベルデータが表示される(ステップSS30A)。なお、ステップSS20Aが各請求項記載のラベル表示素材情報選択手段として機能するとともにテキスト言語決定手段としても機能する。また、ステップSS30Aが、各請求項記載の第1ラベル表示手段として機能するとともに第1表示手段としても機能する。
【0077】
その後、CPU35が、上記選択された日本語テキスト文字の印字ラベルデータ及び上記取得された端末位置情報を、通信制御部40及び第2アンテナ33を介して、上記相互認識無線通信により印字ラベル作成装置10へ送信する(ステップSS40A)。なお、このステップSS40Aが各請求項記載の位置情報送信手順に相当すると共に、位置情報送信手段及びラベル構成情報送信手段として機能するとともにテキスト情報送信手段としても機能する。
【0078】
印字ラベル作成装置10の制御回路210は、上記のようにして操作端末30から相互認識無線通信を介して送信された上記日本語テキスト文字の印字ラベルデータ及び上記端末位置情報を無線通信制御部28を介して受信する。そして、制御回路210は、上記受信した端末位置情報を地理的に特定可能な情報に変換し(ステップKS1)、それで表される位置を含む区域の識別情報(この例では国名・地方名)に基づき上記相関を用いて検索を行う。そして、制御回路210は、上記受信した日本語テキスト文字の印字ラベルデータ(上記の例では日本語テキスト文字「さわらないでください!」を含む印字ラベルデータ62JP1)を、対応する言語(この例では英語)によるテキスト文字の印字ラベルデータ(この例では英語テキスト文字「Don’t Touch !」を含む印字ラベルデータ62US1)で置き換えて差し替える(ステップKS2)。なお、上記ステップKS1が各請求項記載の位置情報変換手段として機能し、ステップKS2が、ラベル表示素材情報取得手段として機能するとともにテキスト変換手段としても機能する。
【0079】
その後、制御回路210は、上記置き換えられた印字ラベルデータ62US1を、印字ラベル作成装置10から上記相互認識無線通信を介して操作端末30に送信する(ステップKS3)。なお、このステップKS3が、各請求項記載のラベル表示素材情報送信手段として機能する。
【0080】
一方、操作端末30のCPU52は、上記のように印字ラベル作成装置10から相互認識無線通信を介して送信された上記印字ラベルデータ62US1を第2アンテナ33及びデータ送受信部39を介して受信し取得する。これにより、CPU35により、表示部38に、上記受信した印字ラベルデータ62US1が表示される(ステップSS50A)。なお、このステップSS50Aが、各請求項記載の第2ラベル表示手段として機能すると共に第2表示手段としても機能する。
【0081】
その後は、操作端末30において、上記実施形態と同様の上記ステップSS60及びステップSS70が実行され、さらに印字ラベル作成装置10で上記実施形態と同様の上記ステップKS10の印字ラベル作成処理が実行される。これにより、前述の図6(c)と同様、印字ラベルデータ62US1に対応する印字R「Don’t Touch !」が形成された印字ラベルLが作成される。
【0082】
本変形例によっても、上記第1実施形態と同様の効果を得る。すなわち、印字ラベル作成装置10に、上記区域識別情報に対応する各国語による複数の印字ラベルデータが備えられている。これにより、ユーザが、操作端末30において上記日本語印字ラベルデータの1つを選択するだけで、操作端末30の位置情報に対応して、当該選択された日本語印字ラベルデータが印字ラベル作成装置10において上記印字ラベルデータUS1,US2,・・CN1,CN2,・・のうち対応する印字ラベルデータに置き換えられて、対応する言語による印字ラベルLを容易に作成することができる。
【0083】
次に、本発明の第2実施形態を図15及び図16により説明する。上記第1実施形態及びその変形例では、言語が互いに異なる国・地方に操作端末30が位置する(移動する)ときに、その位置情報に対応した言語により印字ラベルLが作成された例を説明した。これに対して、本実施形態は、所轄部署(この例ではサービスセンター)の連絡先が互いに異なる区域(県・地方等)に操作端末30が位置する(移動する)ときに、その位置情報に対応した上記連絡先(この例ではサービスセンターの電話番号)が形成された印字ラベルLが作成される実施形態である。
【0084】
図15に、この第2実施形態で使用される上記相関を表す相関テーブル(大容量記憶装置56に記憶されている)の一例を示す。この例では、相関テーブル64は、上記相関として、ラベル表示素材情報としてのサービスセンターの電話番号と、サービスセンターが存在する区域識別情報としての地方名とが対応づけられている。すなわち、中部地方に対しては所轄する中部サービスセンターの電話番号「052−×××−××××」が対応づけられ、関東地方に対しては所轄する関東サービスセンターの電話番号「03−○○○○−○○○○」が対応づけられ、九州地方に対しては所轄する九州サービスセンターの電話番号「092−×××−××××」が対応づけられている。
【0085】
本実施形態における印字ラベルLの作成方法を図16により説明する。図16は、印字ラベル作成時において、印字ラベル作成装置10、操作端末30、及びサーバ50で実行される操作手順を表すタイムチャートであり、上記実施形態の図5に対応する図である。図16のタイムチャートは、図5に示すタイムチャートの操作端末30のステップSS20及びステップSS30を削除し、ステップSS40及びステップSS50に代えてステップSS40B及びステップSS50Bを設け、サーバ50のステップTS20を削除し、ステップTS10及びステップTS30に代えてステップTS10B及びステップTS30Bを設けた点が、図5と異なる。なお、図16において、図5に示したステップと同等の手順については説明を省略又は簡略化して説明する。
【0086】
図16において、まず、ユーザが、例えば操作端末30の操作部37を適宜に操作することで、前述と同様、GPS衛星NSからの衛星信号の受信に基づき、操作端末30の端末位置情報(例えば、緯度・経度)が取得される(ステップSS10)。その後、ステップSS10で取得された端末位置情報がデータ送受信部39、第1アンテナ32、中継局51、及びネットワークNWを介し、サーバ50へ送信される(ステップSS40B)。なお、このステップSS40Bが各請求項記載の位置情報送信手順に相当すると共に、位置情報送信手段として機能する。
【0087】
サーバ50のCPU52は、上記のようにして操作端末30送信された端末位置情報をネットワーク通信制御部57を介して受信する。そして、受信した端末位置情報を地理的に特定可能な情報(この例では、神奈川県横浜市青葉区○町△番地)に変換した後に、大容量記憶装置56の上記図15の相関テーブル64を用いて、上記端末位置に対応するサービスセンターの電話番号を検索し、区域識別情報に対応する電話番号を取得する(ステップTS10B)。この例では、端末位置が神奈川県横浜市青葉区○町△番地であって、サービスセンターの区域識別情報が「関東」地方となり、相関テーブル64に基づき、対応する電話番号として「03−○○○○−○○○○」が取得される。なお、このステップTS10Bが、各請求項記載のラベル表示素材情報取得手段として機能する。
【0088】
その後、サーバ50のCPU52は、上記取得した電話番号情報を、ネットワーク通信制御部57、ネットワークNW、及び中継局51を介し、操作端末30に送信する(ステップTS30B)。なお、このステップTS30Bがラベル表示素材情報送信手段として機能する。
【0089】
一方、操作端末30のCPU52は、上記のようにサーバ50から送信された電話番号を第1アンテナ32及びデータ送受信部39を介して受信し取得する。これにより、CPU35の制御により、表示部38に、受信した電話番号(この例では「03−○○○○−○○○○」が表示される(ステップSS50B)。その後は、上記第1実施形態と同様、上記電話番号を含む印字データ(印字情報)が生成され(ステップSS60)、上記生成された印字データが相互認識無線通信により印字ラベル作成装置10に送信される(ステップSS70)。
【0090】
印字ラベル作成装置10のでは、上記第1実施形態と同様、制御回路210による制御で、上記受信した印字データに基づきサービスセンターの電話番号が印字された印字ラベルLが作成される(ステップKS10)。
【0091】
以上説明した第2実施形態によれば、例えば営業マンが自社機器を出張修理した際に、修理現場において当該現場を所轄するサービスセンターの電話番号を印字した印字ラベルLを容易に作成することができる。当該営業マンが作成した印字ラベルLを当該修理した機器に貼り付けることで、当該機器のユーザはそれ以降サービスセンターへ容易に連絡することができ、また営業マンも問い合わせを受けて回答する手間が省け、利便性が向上する。
【0092】
なお、上記図15に示した相関テーブル64に代え、例えば図17に示す相関テーブル66を用いてもよい。この相関テーブル66では、ラベル表示素材情報としての建物の名称、この例では会社名・商店名(「奈良スーパー株式会社」「有限会社大和商店」「京山スポーツ店」)が、その会社若しくは商店が存在する区域識別情報としての住所(「横浜市青葉区本奈良町100番地」「横浜市青葉区本奈良町200番地」「横浜市青葉区新奈良1丁目2番3号」)にそれぞれ対応づけられている。この場合の印字ラベルLの作成では、上記図16のタイムチャートにおいて、サーバ50の実行する上記ステップTS10Bで、図17の相関を用いて、区域識別情報(位置情報)に対応する会社名又は商店名が取得される。また、その後のステップTS30Bで、ステップステップTS10Bで取得された会社名又は商店名をサーバ50から操作端末30へ送信される。そして、操作端末30の実行するステップSS50Bで、受信された上記会社名又は商店名が表示部38に表示される。ステップSS60Bでは、当該会社名又は商店名を含む印字データが生成されてステップSS70Bで印字ラベル作成装置10へと送信される。そして、印字ラベル作成装置10が実行するステップKS10では、当該印字データに基づき、上記会社名又は商店名が印字Rとして形成された印字ラベルLが作成される。
【0093】
以上説明した第3実施形態によれば、例えばセールスマンが個別に営業活動をした際、訪問した各所在地の建物を使用する会社名又は商店名をその場で印字した印字ラベルLを作成して営業先に交付する(又は交付する書類例えば領収書等に印字ラベルLを貼付する)ことができる。これにより、迅速かつ効率のよい営業活動が可能となり、利便性が向上する。
【0094】
なお、以上において、図1、図2、図4等の各図中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
【0095】
また、図5、図14、図16等に示すタイムチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
【0096】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
【0097】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【符号の説明】
【0098】
10 印字ラベル作成装置(印字ラベル作成部)
20A ラベル用テープ(被印字媒体)
25 サーマルヘッド(印字手段)
26 プラテンローラ(搬送手段)
29 HDD
30 操作端末
35 CPU(演算手段)
38 表示部
41 GPS
50 サーバ(情報格納部)
56 大容量記憶装置
60 相関テーブル
62A 相関マップ
64 相関テーブル
66 相関テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印字ラベルを作成する印字ラベル作成部と、
前記印字ラベル作成部を操作可能な操作端末と、
情報格納部と、
を有するラベル作成システムであって、
前記印字ラベル作成部は、
被印字媒体を搬送する搬送手段と、前記搬送手段により搬送される前記被印字媒体に印字を行う印字手段と、を有しており、
前記情報格納部は、
衛星より受信した端末位置情報と地理的に特定可能な情報とを対応付けた相関を記憶した、位置情報変換情報記憶手段と、
地理的に特定可能な所定の区域ごとに互いに異なる、前記印字手段に印字するためのラベルを構成する複数のラベル表示素材情報、または、これに対応する情報を、対応する各区域の識別情報と対応付けた相関を記憶したラベル表示素材情報記憶手段と、を有しており、
前記操作端末は、
当該操作端末の存在する端末位置情報を衛星信号の受信により取得する位置情報取得手段と、
前記位置情報取得手段により取得された前記端末位置情報を前記情報格納部へ送信する位置情報送信手段と、を有しており、
前記情報格納部は、さらに、
前記位置情報送信手段で送られた衛星より受信した端末位置情報を地理的に特定可能な情報に変換する位置情報変換手段と、
前記ラベル表示素材情報記憶手段に記憶された前記相関に基づき、少なくとも、前記位置情報変換手段により変換された前記地理的に特定可能な情報の表す位置が含まれる前記区域の前記識別情報から、対応する前記ラベル表示素材情報、またはこれに対応する情報を検索して取得するラベル表示素材情報取得手段と、
前記ラベル表示素材情報取得手段で取得された前記ラベル表示素材情報又は前記ラベル表示素材情報に対応する情報を、前記操作端末へ送信するラベル表示素材情報送信手段と、を有しており、
前記操作端末は、さらに、
前記ラベル表示素材情報送信手段から受信した前記ラベル表示素材情報又は前記ラベル表示素材情報に対応する情報に基づくラベルから、前記印字手段が印字するラベル印字情報を生成する印字情報生成手段と、
前記印字情報生成手段により生成された前記ラベル印字情報を前記印字ラベル作成部へ送信する印字情報送信手段と、を有しており、
前記印字ラベル作成部は、
前記印字情報送信手段から受信した前記ラベル印字情報に対応する印字が形成された前記印字ラベルを作成するように、前記搬送手段及び前記印字手段を制御する、制御手段を有する
ことを特徴とするラベル作成システム。
【請求項2】
請求項1記載のラベル作成システムにおいて、
前記操作端末は、さらに、
前記ラベル表示素材情報を作成するラベル表示素材情報作成手段、又は、前記ラベル表示素材情報を選択するラベル表示素材情報選択手段、を備え、ラベルを作成するラベル表示素材作成部と、
前記ラベル表示素材作成部で作成されたラベル表示素材情報を、前記情報格納部へ送信するラベル構成情報送信手段と、を有し、
前記ラベル表示素材情報取得手段は、
前記ラベル表示素材情報記憶手段に記憶された前記相関に基づき、前記位置情報変換手段により変換された前記地理的に特定可能な情報の表す位置が含まれる前記区域の前記識別情報と、前記ラベル構成情報送信手段から受信したラベル表示素材情報とから、対応する前記ラベル表示素材情報、またはこれに対応する情報を検索して取得する
ことを特徴とするラベル作成システム。
【請求項3】
請求項2記載のラベル作成システムにおいて、
前記情報格納部の前記ラベル表示素材情報記憶手段は、
各区域の識別情報に対応する前記ラベル表示素材情報と、前記ラベル表示素材情報の言語情報と当該各区域の識別情報とを対応づけた前記相関を記憶しており、
前記ラベル表示素材情報取得手段は、
前記言語情報を対応づけた前記相関に基づき、前記端末位置情報に対応した前記言語情報、又は当該言語情報に対応する情報を検索して取得し、
前記ラベル表示素材情報送信手段は、
前記ラベル表示素材情報取得手段で取得された前記言語情報又は当該言語情報に対応する情報を、前記操作端末へ送信し、
前記操作端末の前記印字情報生成手段は、
前記ラベル表示素材情報送信手段から受信した前記言語情報又は当該言語情報に対応する情報に基づき、当該言語情報の言語を用いた前記ラベル印字情報を生成し、
前記印字情報送信手段は、
前記ラベル印字情報を前記印字ラベル作成部へ送信し、
前記印字ラベル作成部の前記搬送手段及び前記印字手段は、
前記制御手段の制御に基づき、前記印字情報送信手段から受信した前記ラベル印字情報を印字形成し前記印字ラベルを作成する
ことを特徴とするラベル作成システム。
【請求項4】
請求項3記載のラベル作成システムにおいて、
前記操作端末は、
前記印字ラベルで印字形成するためのテキスト文字の言語を、予め1つの言語を用いるように設定するテキスト言語決定手段と、
前記テキスト言語決定手段により決定された前記1つの言語による前記テキスト文字に対応したテキスト文字情報を前記情報格納部へ送信するテキスト情報送信手段と、
を有し、
前記情報格納部は、さらに、
前記テキスト情報送信手段から受信した前記テキスト文字情報の表す前記テキスト文字を、前記ラベル表示素材情報取得手段が検索して取得した前記言語情報の表す言語での同義のテキスト文字に変換するテキスト変換手段を有し、
前記ラベル表示素材情報送信手段は、
前記言語情報に対応する情報として、前記変換手段により変換された前記テキスト文字に対応した前記テキスト情報を、前記操作端末へ送信し、
前記操作端末の前記印字情報生成手段は、
前記ラベル表示素材情報送信手段から受信した前記テキスト情報に基づき、当該テキスト情報の表すテキスト文字を含む前記ラベル印字情報を生成する
ことを特徴とするラベル作成システム。
【請求項5】
請求項4記載のラベル作成システムにおいて、
前記操作端末は、
前記テキスト言語決定手段により決定された、前記1つの言語による前記テキスト文字を表示する第1表示手段を有し、
前記テキスト情報送信手段は、
前記テキスト言語決定手段により決定され前記第1表示手段により表示された前記テキスト文字に対応したテキスト文字情報を前記情報格納部へ送信し、
前記操作端末は、さらに、
前記ラベル表示素材情報送信手段から受信した前記テキスト情報の表す、前記変換時に用いられた言語によるテキスト文字を表示する第2表示手段を有し、
前記印字情報生成手段は、
前記第2表示手段により表示された前記テキスト文字を含む前記ラベル印字情報を生成する
ことを特徴とするラベル作成システム。
【請求項6】
請求項1記載のラベル作成システムにおいて、
前記操作端末は、さらに、
前記ラベル表示素材作成部で作成された、ラベルを表示する第1ラベル表示手段と、
前記ラベル表示素材情報取得手段で取得された前記ラベル表示素材情報又は前記ラベル表示素材情報に対応する情報に基づく、ラベルを表示する第2ラベル表示手段と、を有し、
前記印字情報生成手段は、
前記第2ラベル表示手段により表示された前記ラベル印字情報を生成する
ことを特徴とするラベル作成システム。
【請求項7】
印字ラベルを作成する印字ラベル作成部と、衛星より受信した端末位置情報と地理的に特定可能な情報とを対応付けた第1相関を記憶するとともに、地理的に特定可能な所定の区域ごとに互いに異なる複数のラベル表示素材情報を対応する各区域の識別情報と対応付けた第2相関を記憶した情報格納部と、に対して、情報送受信可能に接続された操作端末に備えられた演算手段に対し、
前記操作端末の存在する端末位置情報を衛星信号の受信により取得する位置情報取得手順と、
前記位置情報取得手順で取得された前記端末位置情報を前記情報格納部へ送信する位置情報送信手順と、
前記情報格納部において、衛星より受信した端末位置情報が前記第1相関を用いて変換され地理的に特定可能な情報の表す位置が取得され、その取得された地理的に特定可能な情報の表す位置を少なくとも含む前記区域の前記識別情報に基づき前記第2相関を用いて検索して取得された、対応する前記ラベル表示素材情報、またはこれに対応する情報に基づくラベルから、ラベル印字情報を生成する印字情報生成手順と、
前記印字情報生成手順で生成された前記ラベル印字情報を前記印字ラベル作成部へ送信する印字情報送信手順と、
を実行させるためのラベル作成処理プログラム。
【請求項8】
印字ラベルを作成する印字ラベル作成部と、衛星より受信した端末位置情報と地理的に特定可能な情報とを対応付けた第1相関を記憶するとともに、地理的に特定可能な所定の区域ごとに互いに異なる複数のラベル表示素材情報を対応する各区域の識別情報と対応付けた第2相関を記憶した情報格納部と、に対して、情報送受信可能に接続された操作端末が実行するラベル作成処理方法であって、
前記操作端末の存在する端末位置情報を衛星信号の受信により取得する位置情報取得手順と、
前記位置情報取得手順で取得された前記端末位置情報を前記情報格納部へ送信する位置情報送信手順と、
前記情報格納部において、衛星より受信した端末位置情報が前記第1相関を用いて変換され地理的に特定可能な情報の表す位置が取得され、その取得された地理的に特定可能な情報の表す位置を少なくとも含む前記区域の前記識別情報に基づき前記第2相関を用いて検索して取得された、対応する前記ラベル表示素材情報、またはこれに対応する情報に基づくラベルから、ラベル印字情報を生成する印字情報生成手順と、
前記印字情報生成手順で生成された前記ラベル印字情報を前記印字ラベル作成部へ送信する印字情報送信手順と、
を有する
ことを特徴とするラベル作成処理方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate


【公開番号】特開2013−77195(P2013−77195A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−217203(P2011−217203)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】