ラベル拡開機構及びそのラベル拡開機構を備えたラベル装着装置
【課題】拡開したストレッチラベルに被装着体を挿入する際は、ストレッチラベルと開閉爪との摩擦抵抗が大きくなり、開閉爪をストレッチラベルと被装着体との間から抜き取る際は、ストレッチラベルと開閉爪との摩擦抵抗を小さくすることができるラベル拡開機構及びそのラベル拡開機構を備えたラベル装着装置を提供する。
【解決手段】開閉爪30が先端に取り付けられ、同心円上に、揺動可能に支持された複数本のレバー27と、レバー27を揺動させる駆動手段とを備え、開閉爪30がラベルLの拡開位置まで開いたときのレバー27の角度と、開閉爪30がラベルLの拡開位置から僅かに閉じたときのレバー27の角度との差によって、開閉爪30がラベルLの拡開位置まで開いたときのラベルLに対する開閉爪30の接触面積より、開閉爪30がラベルLの拡開位置から僅かに閉じたときのラベルLに対する開閉爪30の接触面積が小さくなっている。
【解決手段】開閉爪30が先端に取り付けられ、同心円上に、揺動可能に支持された複数本のレバー27と、レバー27を揺動させる駆動手段とを備え、開閉爪30がラベルLの拡開位置まで開いたときのレバー27の角度と、開閉爪30がラベルLの拡開位置から僅かに閉じたときのレバー27の角度との差によって、開閉爪30がラベルLの拡開位置まで開いたときのラベルLに対する開閉爪30の接触面積より、開閉爪30がラベルLの拡開位置から僅かに閉じたときのラベルLに対する開閉爪30の接触面積が小さくなっている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、瓶、ボトル等の被装着体にストレッチラベルを装着する際に、ストレッチラベルを被装着体の外径より大きく拡開するためのラベル拡開機構及びそのラベル拡開機構を備えたラベル装着装置に関する。
【背景技術】
【0002】
瓶やボトル等の被装着体の外周面に筒状のストレッチラベルを装着するラベル装着装置には、通常、開閉爪を有するラベル拡開機構が設けられており、閉成状態の開閉爪に筒状のストレッチラベルを被嵌した後、その開閉爪を開成させることで、ストレッチラベルを被装着体の外径よりも大きく拡開し、その拡開されたストレッチラベルに被装着体を挿入した後、開閉爪をストレッチラベルと被装着体との間から抜き取ることで、筒状のストレッチラベルを被装着体に装着するようになっている。
【0003】
ラベル拡開機構としては、例えば、図16に示すようなものがある。このラベル拡開機構50は、カム溝52を有する環状円盤51と、この環状円盤51上で環状円盤51の径方向にスライドする摺動部材53と、この摺動部材53に固定された、ストレッチラベルLを拡開するための同一形状の二対の開閉爪54とを備えており、摺動部材53には、環状円盤51に形成されたカム溝52に嵌り込むカムフォロア55が取り付けられている。
【0004】
前記カム溝52は、同図に示すように、環状円盤51の回転中心を中心とした、閉成位置に対応する小径の同心円D1上から、回転方向に延びながら開成位置に対応する大径の同心円D2上にまで至る形状を有しており、図示しない駆動機構によって、環状円盤51を同図に矢印で示す方向に回転させると、図17に示すように、摺動部材53が、カム溝52及びカムフォロア55からなるカム機構によって、環状円盤51の径方向内側にそれぞれ移動することで、二対の開閉爪54がそれぞれ閉成するようになっている。
【0005】
そして、図17に示すように、閉成状態の開閉爪54に筒状のストレッチラベルLを嵌挿し、環状円盤51を逆方向に回転させると、二対の開閉爪54がそれぞれ開成し、開閉爪54に嵌挿されたストレッチラベルLが拡開される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特表2010−513150号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、上述したようなラベル装着装置では、ストレッチラベルを被装着体の外径よりも大きく拡開した状態で、被装着体の挿入と開閉爪の抜き取りとを行うことになるが、拡開したストレッチラベルに被装着体を挿入する際は、ストレッチラベルを拡開している開閉爪からストレッチラベルが簡単に外れないように、ストレッチラベルと開閉爪との摩擦抵抗が大きい方が望ましく、逆に、開閉爪をストレッチラベルと被装着体との間から抜き取る際は、被装着体の所定位置に装着されたストレッチラベルが位置ずれしないように、ストレッチラベルと開閉爪との摩擦抵抗が小さい方が望ましい。
【0008】
しかしながら、上述したようなラベル拡開機構では、拡開したストレッチラベルに被装着体を挿入する際のストレッチラベルと開閉爪との摩擦抵抗と、ストレッチラベルに被装着体を挿入した後、開閉爪を抜き取る際のストレッチラベルと開閉爪との摩擦抵抗とを変化させることができず、上述した要望に応えることができないといった問題がある。
【0009】
そこで、この発明の課題は、拡開したストレッチラベルに被装着体を挿入する際は、ストレッチラベルと開閉爪との摩擦抵抗が大きくなり、開閉爪をストレッチラベルと被装着体との間から抜き取る際は、ストレッチラベルと開閉爪との摩擦抵抗を小さくすることができるラベル拡開機構及びそのラベル拡開機構を備えたラベル装着装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明は、筒状に開口されたストレッチラベルを閉じた状態の複数の開閉爪に被嵌し、複数の前記開閉爪を開くことによってストレッチラベルを拡開するラベル拡開機構において、前記開閉爪が先端に取り付けられ、同心円上に、揺動可能に支持された複数本のレバーと、前記レバーを揺動させる駆動手段とを備え、前記開閉爪がストレッチラベルの拡開位置まで開いたときの前記レバーの角度と、前記開閉爪がストレッチラベルの拡開位置から僅かに閉じたときの前記レバーの角度との差によって、前記開閉爪がストレッチラベルの拡開位置から僅かに閉じたときのストレッチラベルに対する前記開閉爪の接触面積が、前記開閉爪がストレッチラベルの拡開位置まで開いたときのストレッチラベルに対する前記開閉爪の接触面積より小さくなっていることを特徴とするラベル拡開機構を提供するものである。
【0011】
また、請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明のラベル拡開機構において、前記駆動手段は、前記レバーの揺動と共に正逆方向に回転する前記レバーの揺動軸に装着された従動ギヤと、内周面に内歯が、外周面に外歯がそれぞれ形成され、前記各レバーの揺動軸に装着された従動ギヤが前記内歯と歯合した状態で、回転可能に支持された環状の中間ギヤと、前記中間ギヤの前記外歯に歯合する原動ギヤと、前記原動ギヤを正逆方向に回転させる駆動機構とを備えていることを特徴としている。
【0012】
また、請求項3に係る発明は、筒状に開口されたストレッチラベルを閉じた状態の複数の開閉爪に被嵌し、複数の前記開閉爪を開くことによってストレッチラベルを被装着体よりも大きく拡開した状態で被装着体を挿入し、複数の前記開閉爪をストレッチラベルと被装着体との間から抜き取ることで、筒状のストレッチラベルを被装着体に装着するラベル装着装置であって、請求項1または2に記載のラベル拡開機構が搭載されており、前記ラベル拡開機構の複数の前記開閉爪がストレッチラベルの拡開位置から僅かに閉じた状態で、前記開閉爪をストレッチラベルと被装着体との間から抜き取るようにしたことを特徴とするラベル装着装置を提供することにある。
【発明の効果】
【0013】
以上のように、請求項1に係る発明のラベル拡開機構は、開閉爪がストレッチラベルの拡開位置まで開いたときのレバーの角度と、開閉爪がストレッチラベルの拡開位置から僅かに閉じたときのレバーの角度との差によって、開閉爪がストレッチラベルの拡開位置から僅かに閉じたときのストレッチラベルに対する開閉爪の接触面積が、開閉爪がストレッチラベルの拡開位置まで開いたときのストレッチラベルに対する開閉爪の接触面積より小さくなっているので、開閉爪がストレッチラベルの拡開位置まで開いたときのストレッチラベルと開閉爪との摩擦抵抗は大きくなるが、開閉爪がストレッチラベルの拡開位置から僅かに閉じたときのストレッチラベルと開閉爪との摩擦抵抗は小さくなる。
【0014】
従って、請求項3に係る発明のラベル装着装置のように、ラベル拡開機構の複数の開閉爪がストレッチラベルの拡開位置から僅かに閉じた状態で、開閉爪をストレッチラベルと被装着体との間から抜き取るようにしておくと、拡開したストレッチラベルに被装着体を挿入する際は、開閉爪からストレッチラベルが外れにくく、ストレッチラベルを被装着体の所定位置に確実に装着することができ、しかも、開閉爪をストレッチラベルと被装着体との間から抜き取る際は、被装着体の所定位置に装着されたストレッチラベルが位置ずれしにくくなる。
【0015】
また、請求項2に係る発明のラベル拡開機構は、レバーの揺動軸に装着された従動ギヤと歯合している中間ギヤを正逆方向に回転させることによって、レバーを揺動させるようにしたので、リンク機構とを用いてレバーを揺動させる場合に比べて、数多くのレバーを配置することができる。従って、ストレッチラベルの拡開形状をより円形に近づけることができ、ストレッチラベルを被装着体に装着しやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】この発明にかかるラベル装着装置の一実施形態を備えたラベル装着システムを示す概略平面図である。
【図2】同上のラベル装着装置のラベル装着ヘッドを示す概略図である。
【図3】同上のラベル装着ヘッドにおけるラベル開口機構を示す断面図である。
【図4】同上のラベル開口機構におけるクランプ部材を示す平面図である。
【図5】(a)、(b)は同上のクランプ部材の開閉駆動手段を示す側面図である。
【図6】同上のラベル装着ヘッドにおけるラベル拡開機構を示す平面図である。
【図7】同上のラベル拡開機構を示す側面図である。
【図8】同上のラベル拡開機構を示す縦断面図である。
【図9】(a)〜(d)は同上のラベル拡開機構を構成している開閉爪の開閉状態を示す平面図である。
【図10】同上のラベル装着装置のラベル装着動作を示す動作説明図である。
【図11】同上のラベル装着装置のラベル装着動作を示す動作説明図である。
【図12】同上のラベル装着装置のラベル装着動作を示す動作説明図である。
【図13】(a)はラベルを拡開したときのラベルと開閉爪との接触状態を示す図、(b)は開閉爪をラベルとボトルとの間から抜き取るために開閉爪を僅かに閉じたときのラベルと開閉爪との接触状態を示す図である。
【図14】(a)は拡開されたラベルにボトルが挿入されたときのボトルと開閉爪との位置関係を示す平面図、(b)は同上の状態におけるボトルと開閉爪との位置関係を示す側面図である。
【図15】(a)は開閉爪をラベルとボトルとの間から抜き取るために開閉爪を僅かに閉じたときのボトルと開閉爪との位置関係を示す平面図、(b)は同上の状態におけるボトルと開閉爪との位置関係を示す側面図である。
【図16】従来のラベル拡開機構を示す概略構成図である。
【図17】同上のラベル拡開機構において、開閉爪が閉成した状態を示す概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、PETボトル(以下、ボトルという。)Bにポリエチレン系樹脂製の弾性伸縮性フィルムによって形成された筒状のストレッチラベル(以下、ラベルという。)Lを装着するためのラベル装着システム1を示しており、このラベル装着システム1は、ベルトコンベア7、スターホイール2a、スクリューコンベア2b及びスターホイール2cからなるボトル供給装置2と、基材繰出部3aによって基材ロールから繰り出された長尺のラベル形成基材Mを順次切断しながらラベルLを形成し、そのラベルLを第1のラベル受渡位置αに順次供給するラベル供給装置3と、このラベル供給装置3によって第1のラベル受渡位置αに供給されたラベルLを受け取って第2のラベル受渡位置βに搬送するラベル受渡装置4と、ボトル供給位置γにおいて前記ボトル供給装置2から供給されたボトルBを受け取り、ボトル送出位置δまで搬送すると共に、前記ラベル受渡装置4によって搬送されてきたラベルLを第2のラベル受渡位置βにおいて受け取り、ボトルBをボトル供給位置γからボトル送出位置δまで搬送する間に、ラベルLをボトルBに装着するロータリ型のラベル装着装置5と、このラベル装着装置5によってラベルLが装着されたボトルBを搬出する、スターホイール6a、スクリューコンベア6b及びベルトコンベア7からなるボトル搬送装置6とから構成されている。
【0018】
なお、前記ラベル形成基材Mは、ボトルBに装着する筒状のラベルLが連続的に繋がったものであり、前記基材繰出部3aにおいてはシート状に折り畳んだ状態でドラムに巻回されている。また、基材繰出部3aから繰り出されたシート状のラベル形成基材Mは、ボトルBにラベルLを装着する際に再び筒状に開きやすくするために、その供給途中において折り返すことで折り畳み位置を変化させるようにしている(図1参照)。
【0019】
前記ラベル装着装置5は、図1及び図2に示すように、回転軸(図示せず)に取り付けられた支持円盤11及び回転軸から放射状に張り出した複数の支持アーム12、12を介して、回転軸を中心とした同心円上に一定間隔で取り付けられた多数のラベル装着ヘッド10を備えており、各ラベル装着ヘッド10によって、第2のラベル受渡位置βにおいて受け取ったシート状に折り畳まれた筒状のラベルLがボトルBの外径より大きく拡開され、この拡開されたラベルLが、ボトル供給位置γにおいて受け取ったボトルBがボトル送出位置δまで搬送される途中で、ボトルBの胴部に装着されるようになっている。
【0020】
前記ラベル装着ヘッド10は、第2のラベル受渡位置βにおいて受け取ったシート状に折り畳まれた筒状のラベルLを、ラベル装着レベルでボトルBの外径より大きく拡開するラベル拡開手段20と、ボトル供給位置γにおいて前記ラベル装着レベルの下方位置にある昇降台43に載置されたボトルBを、昇降台43を上昇させることによって、ラベル装着レベルにおいて拡開されたラベルLに挿入するボトル昇降手段40とから構成されている。
【0021】
前記ラベル拡開手段20は、図2に示すように、ラベル受渡装置4によって受け渡されるシート状に折り畳まれたラベルLを、昇降台43に載置されたボトルBの直上位置で受け取って筒状に開口するラベル開口機構21と、このラベル開口機構21によって開口されたラベルLを、開閉爪によってボトルBの外径より大きく拡開するラベル拡開機構25とから構成されており、このラベル拡開機構25は、支持円盤11によってラベル装着レベルに固定設置され、このラベル拡開機構25の直上位置に前記ラベル開口機構21が昇降自在に配置されている。
【0022】
前記ラベル開口機構21は、図2ないし図5に示すように、開閉可能な一対のクランプ部材22と、このクランプ部材22の挟持部22aに形成された吸引口から吸引することでクランプ部材22に挟持されたラベルLの両面をそれぞれクランプ部材22に吸引保持させる図示しない吸引手段と、クランプ部材22を開閉させる開閉駆動手段23と、クランプ部材22を昇降させる昇降手段24とから構成されており、このラベル開口機構21は、ラベル受渡装置4によって搬送されてきたシート状に折り畳まれたラベルLを、第2のラベル受渡位置βにおいて、クランプ部材22が挟持することによって受け取り、吸引手段が作動することでラベルLの両面を挟持部22aにそれぞれ吸引保持させた状態で、そのクランプ部材22を開成してラベルLの両面を相互に離間させることにより、ラベルLを筒状に開口するようになっている。
【0023】
なお、ラベル受渡装置4は、図1及び図3に示すように、第1のラベル受渡位置αと第2のラベル受渡位置βとを通るように回転するアームの先端にシート状のラベルLの片面を吸着する「コ」字状のラベル吸着部4aを有しており、このラベル吸着部4aに吸着されているラベルLをクランプ部材22の挟持部22aが挟み込んでラベル吸着部4aから離間させることによって、ラベルLの受け渡しが行われる。
【0024】
前記開閉駆動手段23は、図2ないし図5に示すように、クランプ部材22を常時閉成方向に付勢するバネ23aと、クランプ部材22の基端部側にそれぞれ取り付けられた一対のローラ23bと、下端部に、両ローラ23b間に挿入されることで両ローラ23bに当接するカム面を備えたカム部材23dが取り付けられた操作杆23cとから構成されており、操作杆23cは、図2に示すように、支持アーム12によって上下動自在に支持され、上端部には取付アーム23fを介して、図示しないカム溝に嵌り込むカムフォロア23eが取り付けられている。
【0025】
以上のように構成された開閉駆動手段23では、図5(b)に示すように、カム溝によってカムフォロア23eを降下させると、これに伴って操作杆23cが降下し、操作杆23cの下端部に取り付けられたカム部材23dがローラ23bを押し広げることで、クランプ部材22が開成する。従って、カム溝及びカムフォロア23eからなるカム機構によって操作杆23cを上下動させることで、クランプ部材22が開閉されるようになっている。
【0026】
前記昇降手段24は、図2に示すように、支持アーム12によって上下動自在に支持された操作杆24aと、この操作杆24aの下端部にクランプ部材22を取り付ける支持部材24bと、操作杆24aの上部に取付アーム24dを介して取り付けられた、図示しないカム溝に嵌り込むカムフォロア24cとから構成されており、カム溝及びカムフォロア24cからなるカム機構によって操作杆24aを上下動させることで、クランプ部材22を昇降させるようになっている。
【0027】
前記ラベル拡開機構25は、図6〜図8に示すように、上部環状円盤26の同心円上に、軸受28及びこの軸受28に回転可能に支持された揺動軸29を介して、揺動可能に支持された複数本のレバー27と、各レバー27の先端にそれぞれ取り付けられた、垂直に立ち上がる開閉爪30と、上部環状円盤26の下面側でそれぞれの揺動軸29に固定された従動ギヤ31と、内周面に内歯が、外周面に外歯がそれぞれ形成され、従動ギヤ31が内歯と歯合する環状の中間ギヤ32と、この中間ギヤ32を、上部環状円盤26との間に回転可能に挟み込む下部環状円盤33とを備えており、下部環状円盤33が支持円盤11に形成されたボトルBの挿通穴の周囲に固定されている。
【0028】
上部環状円盤26の下面及び下部環状円盤33の上面にそれぞれ周溝が形成されていると共に、それぞれの周溝に対向するように、中間ギヤ32の上面及び下面に周溝がそれぞれ形成されており、上部環状円盤26の下面に形成された周溝と中間ギヤ32の上面に形成された周溝との間に多数のボール34が収容されると共に、下部環状円盤33の上面に形成された周溝と中間ギヤ32の下面に形成された周溝との間に多数のボール34が収容されることで、中間ギヤ32が上部環状円盤26と下部環状円盤33との間で定位置回転可能に支持されている。
【0029】
また、中間ギヤ32の外側には、図6に示すように、前記支持円盤11に軸受35を介して軸36が回転可能に支持されており、この軸36には、中間ギヤ32の外歯に歯合する原動ギヤ37と、先端にカムフォロア39が取り付けられたアーム38とが固定されている。また、カムフォロア39は、ラベル装着ヘッド10の回転軌道に沿って配設された環状の板材に形成されたカム溝(図示せず)に嵌り込んでいる。
【0030】
従って、カム溝及びカムフォロア39からなるカム機構によってアーム38が揺動すると、軸36に固定された原動ギヤ37が回転し、これに伴って、原動ギヤ37が歯合している中間ギヤ32が回転するので、中間ギヤ32の内歯に歯合している従動ギヤ31も回転し、これに伴って、レバー27が揺動するので、図9(a)〜(d)に示すように、レバー27の先端に取り付けられている開閉爪30が環状円盤26の径方向に開閉する。
【0031】
前記ボトル昇降手段40は、図2に示すように、支持アーム12に上下動自在に支持された操作杆41と、この操作杆41の下端部に取付アーム42を介して取り付けられた、ボトルBを載置するための昇降台43と、操作杆41に取付アーム44を介して取り付けられた、図示しないカム溝に嵌り込むカムフォロア45とを備えており、カム溝及びカムフォロア45からなるカム機構によって操作杆41を上下動させることで、昇降台43を昇降させるようになっている。
【0032】
また、ボトル昇降手段40は、ボトルBが載置された状態で昇降台43を降下させる際に、昇降台43の降下動作と連動して降下しながら、ボトルBを昇降台43上に保持する保持手段を備えており、この保持手段は、支持アーム12に上下動自在に支持された操作杆46と、この操作杆46の下端部に取り付けられた、ボトルBの頭部に嵌り込む頭部ホルダ47と、操作杆46の中央部に取付アーム48を介して取り付けられた、図示しないカム溝に嵌り込むカムフォロア49とから構成され、カム溝及びカムフォロア49からなるカム機構によって操作杆46を上下動させることで、頭部ホルダ47を昇降させるようになっている。
【0033】
以上のように構成されたラベル装着装置5は、まず、図1に示すように、ラベル受渡装置4によってラベル受渡位置βに搬送されてきたシート状に折り畳まれた筒状のラベルLを、クランプ部材22が挟持することにより受け取ることになるが、第2のラベル受渡位置βの直前位置では、図10(a)、(b)に示すように、ラベル装着ヘッド10は、ラベル装着レベルに固定設置されている開閉爪30の上方に頭部ホルダ47及びクランプ部材22がそれぞれ位置しており、同図(a)〜(b)に示すように、ラベル装着ヘッド10がラベル受渡位置βに接近しながら、クランプ部材22が徐々に閉成すると共に開閉爪30も閉成し、同図(c)に示すように、ラベル受渡位置βにおいてクランプ部材22がラベルLを把持することで、ラベル受渡装置4からラベルLを受け取り、その状態のままボトル送出位置δの手前までラベルLが搬送される(同図(d)参照)。なお、このとき、同図(a)〜(d)に示すように、昇降台43には、前工程でラベルLが装着されたボトルBが載置されており、同図(e)に示すように、ボトル送出位置δにおいて、ラベルLが装着されたボトルBがボトル搬送装置6に引き渡される。
【0034】
そして、同図(e)に示すように、ラベルLを把持しているクランプ部材22が開成することで、ラベルLを筒状に開口した後、クランプ部材22及び頭部ホルダ47が徐々に降下しながら、同図(f)(図11(f))に示すように、ボトル供給位置γにおいて、筒状(楕円形状)に開口されたラベルLが閉成状態の開閉爪30に嵌挿されると共に、ボトル供給装置2から引き渡された新たなボトルBが昇降台43に載置される。
【0035】
次に、図11(g)に示すように、頭部ホルダ47が降下して開閉爪30に嵌挿されたラベルLを頭部ホルダ47が押し下げることで、ラベルLの下端が開閉爪30の段部30aに当接し、ラベルLがラベル装着レベルに確実に位置決めされ、ボトルBが載置された昇降台43が上昇し始める。なお、頭部ホルダ47によってラベルLの位置決めが行われる際には、クランプ部材22の吸引が解除されると同時にクランプ部材22が僅かに開成し、クランプ部材22によるラベルLの吸引保持が解除された状態となっている。
【0036】
このようにして、ラベルLがラベル装着レベルに位置決めされると、同図(h)に示すように、開閉爪30が開成することで、ラベルLがラベル装着レベルにおいて拡開されると同時に、頭部ホルダ47が僅かに上昇して待機する。そして、ラベルLがラベル装着レベルにおいて拡開されると、クランプ部材22が僅かに閉成することにより、ラベルLを開閉爪30に押し付けて保持し、同図(i)に示すように、昇降台43によって上昇してくるボトルBが、拡開されたラベルLに挿入されると共にボトルBの頭部が頭部ホルダ47に嵌り込む。
【0037】
開閉爪30によってラベルLが拡開された状態では、図13(a)に示すように、開閉爪30の外表面とラベルLとの接触面積が最大になっており、ボトルBが、拡開されたラベルLに挿入された状態では、図14(a)、(b)に示すように、開閉爪30とボトルBとの間に、ある程度の隙間が形成されている。
【0038】
この状態では、開閉爪30より上方のラベルLの上端部がボトルBの胴部外周面に密着した状態となっているので、図11(j)(図12(j))に示すように、クランプ部材22によるラベルLの把持を一旦解除した後、クランプ部材22が上昇し、ボトルBに密着しているラベルLの上端部をボトルBと共に再度把持することで、ラベルLがボトルBに保持される。
【0039】
そして、図12(k)に示すように、昇降台43、頭部ホルダ47及びクランプ部材22が共に上昇することで、クランプ部材22がラベルLをボトルBに保持した状態でボトルBを一旦持ち上げ、ラベルLから開閉爪30を外してラベルLの拡開を解除すると、ラベルLがボトルBに完全に装着される。
【0040】
ただし、開閉爪30をラベルLとボトルBとの間から抜き取る際は、図15(a)、(b)に示すように、開閉爪30が僅かに閉じるようになっており、これによって、開閉爪30の傾斜角度が僅かに変化するので、拡開されたラベルLにボトルBを挿入する際に比べて、開閉爪30とラベルLとの接触面積が小さくなり、図13(b)に示すように、ラベルLは開閉爪30の角部のみと接触した状態となる。
【0041】
続いて、クランプ部材22が開成することによってボトルBに対するラベルLの保持を解除し、同図(l)に示すように、昇降台43及び頭部ホルダ47が共に降下することで、ラベルLが装着されたボトルBをラベル装着レベルから退避させた後、頭部ホルダ47が上昇して図10(a)に示す元の位置に復帰し、上述したように、ボトル送出位置δにおいて、ラベルLが装着されたボトルBがボトル搬送装置6に引き渡される。
【0042】
以上のように、このラベル装着装置5に採用されたラベル拡開機構25では、ラベルLを拡開したときの開閉爪30とラベルLとの接触面積が最大になり、開閉爪30がラベルLの拡開位置まで開いたときのレバー27の角度と、開閉爪30がラベルLの拡開位置から僅かに閉じたときのレバー27の角度との差によって、開閉爪30がラベルLの拡開位置から僅かに閉じたときのラベルLに対する開閉爪30の接触面積は、開閉爪30がラベルLの拡開位置まで開いたときのラベルLに対する開閉爪30の接触面積より小さくなるので、ラベルLを拡開したときのラベルLと開閉爪30との摩擦抵抗は最大になるが、開閉爪30がラベルLの拡開位置から僅かに閉じたときのラベルLと開閉爪30との摩擦抵抗は、ラベルLを拡開したときのラベルLと開閉爪30との摩擦抵抗に比べて小さくなる。
【0043】
従って、このラベル装着装置5のように、ラベル拡開機構25の複数の開閉爪30がラベルLの拡開位置から僅かに閉じた状態で、開閉爪30をラベルLとボトルBとの間から抜き取るようにしておくと、拡開したラベルLにボトルBを挿入する際は、開閉爪30からラベルLが外れにくく、ラベルLをボトルBの所定位置に確実に装着することができ、しかも、開閉爪30をラベルLとボトルBとの間から抜き取る際は、ボトルBの所定位置に装着されたラベルLが位置ずれしにくくなる。
【0044】
また、このラベル拡開機構25は、レバー27の揺動軸29に装着された従動ギヤ31と歯合している中間ギヤ32を正逆方向に回転させることによって、レバー27を揺動させるようにしたので、リンク機構とを用いてレバーを揺動させる場合に比べて、数多くのレバーを配置することができる。従って、ストレッチラベルの拡開形状をより円形に近づけることができ、ストレッチラベルを被装着体に装着しやすくなる。
【0045】
なお、上述した実施形態では、中間ギヤ32の外歯に歯合する原動ギヤ37を、カム溝及びカムフォロア39からなるカム機構によって、正逆方向に回転させているが、これに限定されるものではなく、モータ等によって回転させるようにしてもよい。
【0046】
また、上述した実施形態では、PETボトルにストレッチラベルを装着する場合について説明したが、被装着体は上述したようなPETボトルに限定されるものではなく、本発明のラベル拡開機構及びラベル装着装置は、瓶、缶等の種々の容器や筒状体にストレッチラベルを装着する場合に適用することができることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0047】
瓶、ボトル等の被装着体にストレッチラベルを装着するラベル装着装置に利用することができる。
【符号の説明】
【0048】
1 ラベル装着システム
5 ラベル装着装置
10 ラベル装着ヘッド
20 ラベル拡開手段
21 ラベル開口機構
25 ラベル拡開機構
26 上部環状円盤
27 レバー
28 軸受
29 揺動軸
30 開閉爪
31 従動ギヤ
32 中間ギヤ
33 下部環状円盤
34 ボール
35 軸受
36 軸
37 原動ギヤ
38 アーム
39 カムフォロア
40 ボトル昇降手段
B ボトル
L ストレッチラベル
【技術分野】
【0001】
この発明は、瓶、ボトル等の被装着体にストレッチラベルを装着する際に、ストレッチラベルを被装着体の外径より大きく拡開するためのラベル拡開機構及びそのラベル拡開機構を備えたラベル装着装置に関する。
【背景技術】
【0002】
瓶やボトル等の被装着体の外周面に筒状のストレッチラベルを装着するラベル装着装置には、通常、開閉爪を有するラベル拡開機構が設けられており、閉成状態の開閉爪に筒状のストレッチラベルを被嵌した後、その開閉爪を開成させることで、ストレッチラベルを被装着体の外径よりも大きく拡開し、その拡開されたストレッチラベルに被装着体を挿入した後、開閉爪をストレッチラベルと被装着体との間から抜き取ることで、筒状のストレッチラベルを被装着体に装着するようになっている。
【0003】
ラベル拡開機構としては、例えば、図16に示すようなものがある。このラベル拡開機構50は、カム溝52を有する環状円盤51と、この環状円盤51上で環状円盤51の径方向にスライドする摺動部材53と、この摺動部材53に固定された、ストレッチラベルLを拡開するための同一形状の二対の開閉爪54とを備えており、摺動部材53には、環状円盤51に形成されたカム溝52に嵌り込むカムフォロア55が取り付けられている。
【0004】
前記カム溝52は、同図に示すように、環状円盤51の回転中心を中心とした、閉成位置に対応する小径の同心円D1上から、回転方向に延びながら開成位置に対応する大径の同心円D2上にまで至る形状を有しており、図示しない駆動機構によって、環状円盤51を同図に矢印で示す方向に回転させると、図17に示すように、摺動部材53が、カム溝52及びカムフォロア55からなるカム機構によって、環状円盤51の径方向内側にそれぞれ移動することで、二対の開閉爪54がそれぞれ閉成するようになっている。
【0005】
そして、図17に示すように、閉成状態の開閉爪54に筒状のストレッチラベルLを嵌挿し、環状円盤51を逆方向に回転させると、二対の開閉爪54がそれぞれ開成し、開閉爪54に嵌挿されたストレッチラベルLが拡開される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特表2010−513150号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、上述したようなラベル装着装置では、ストレッチラベルを被装着体の外径よりも大きく拡開した状態で、被装着体の挿入と開閉爪の抜き取りとを行うことになるが、拡開したストレッチラベルに被装着体を挿入する際は、ストレッチラベルを拡開している開閉爪からストレッチラベルが簡単に外れないように、ストレッチラベルと開閉爪との摩擦抵抗が大きい方が望ましく、逆に、開閉爪をストレッチラベルと被装着体との間から抜き取る際は、被装着体の所定位置に装着されたストレッチラベルが位置ずれしないように、ストレッチラベルと開閉爪との摩擦抵抗が小さい方が望ましい。
【0008】
しかしながら、上述したようなラベル拡開機構では、拡開したストレッチラベルに被装着体を挿入する際のストレッチラベルと開閉爪との摩擦抵抗と、ストレッチラベルに被装着体を挿入した後、開閉爪を抜き取る際のストレッチラベルと開閉爪との摩擦抵抗とを変化させることができず、上述した要望に応えることができないといった問題がある。
【0009】
そこで、この発明の課題は、拡開したストレッチラベルに被装着体を挿入する際は、ストレッチラベルと開閉爪との摩擦抵抗が大きくなり、開閉爪をストレッチラベルと被装着体との間から抜き取る際は、ストレッチラベルと開閉爪との摩擦抵抗を小さくすることができるラベル拡開機構及びそのラベル拡開機構を備えたラベル装着装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明は、筒状に開口されたストレッチラベルを閉じた状態の複数の開閉爪に被嵌し、複数の前記開閉爪を開くことによってストレッチラベルを拡開するラベル拡開機構において、前記開閉爪が先端に取り付けられ、同心円上に、揺動可能に支持された複数本のレバーと、前記レバーを揺動させる駆動手段とを備え、前記開閉爪がストレッチラベルの拡開位置まで開いたときの前記レバーの角度と、前記開閉爪がストレッチラベルの拡開位置から僅かに閉じたときの前記レバーの角度との差によって、前記開閉爪がストレッチラベルの拡開位置から僅かに閉じたときのストレッチラベルに対する前記開閉爪の接触面積が、前記開閉爪がストレッチラベルの拡開位置まで開いたときのストレッチラベルに対する前記開閉爪の接触面積より小さくなっていることを特徴とするラベル拡開機構を提供するものである。
【0011】
また、請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明のラベル拡開機構において、前記駆動手段は、前記レバーの揺動と共に正逆方向に回転する前記レバーの揺動軸に装着された従動ギヤと、内周面に内歯が、外周面に外歯がそれぞれ形成され、前記各レバーの揺動軸に装着された従動ギヤが前記内歯と歯合した状態で、回転可能に支持された環状の中間ギヤと、前記中間ギヤの前記外歯に歯合する原動ギヤと、前記原動ギヤを正逆方向に回転させる駆動機構とを備えていることを特徴としている。
【0012】
また、請求項3に係る発明は、筒状に開口されたストレッチラベルを閉じた状態の複数の開閉爪に被嵌し、複数の前記開閉爪を開くことによってストレッチラベルを被装着体よりも大きく拡開した状態で被装着体を挿入し、複数の前記開閉爪をストレッチラベルと被装着体との間から抜き取ることで、筒状のストレッチラベルを被装着体に装着するラベル装着装置であって、請求項1または2に記載のラベル拡開機構が搭載されており、前記ラベル拡開機構の複数の前記開閉爪がストレッチラベルの拡開位置から僅かに閉じた状態で、前記開閉爪をストレッチラベルと被装着体との間から抜き取るようにしたことを特徴とするラベル装着装置を提供することにある。
【発明の効果】
【0013】
以上のように、請求項1に係る発明のラベル拡開機構は、開閉爪がストレッチラベルの拡開位置まで開いたときのレバーの角度と、開閉爪がストレッチラベルの拡開位置から僅かに閉じたときのレバーの角度との差によって、開閉爪がストレッチラベルの拡開位置から僅かに閉じたときのストレッチラベルに対する開閉爪の接触面積が、開閉爪がストレッチラベルの拡開位置まで開いたときのストレッチラベルに対する開閉爪の接触面積より小さくなっているので、開閉爪がストレッチラベルの拡開位置まで開いたときのストレッチラベルと開閉爪との摩擦抵抗は大きくなるが、開閉爪がストレッチラベルの拡開位置から僅かに閉じたときのストレッチラベルと開閉爪との摩擦抵抗は小さくなる。
【0014】
従って、請求項3に係る発明のラベル装着装置のように、ラベル拡開機構の複数の開閉爪がストレッチラベルの拡開位置から僅かに閉じた状態で、開閉爪をストレッチラベルと被装着体との間から抜き取るようにしておくと、拡開したストレッチラベルに被装着体を挿入する際は、開閉爪からストレッチラベルが外れにくく、ストレッチラベルを被装着体の所定位置に確実に装着することができ、しかも、開閉爪をストレッチラベルと被装着体との間から抜き取る際は、被装着体の所定位置に装着されたストレッチラベルが位置ずれしにくくなる。
【0015】
また、請求項2に係る発明のラベル拡開機構は、レバーの揺動軸に装着された従動ギヤと歯合している中間ギヤを正逆方向に回転させることによって、レバーを揺動させるようにしたので、リンク機構とを用いてレバーを揺動させる場合に比べて、数多くのレバーを配置することができる。従って、ストレッチラベルの拡開形状をより円形に近づけることができ、ストレッチラベルを被装着体に装着しやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】この発明にかかるラベル装着装置の一実施形態を備えたラベル装着システムを示す概略平面図である。
【図2】同上のラベル装着装置のラベル装着ヘッドを示す概略図である。
【図3】同上のラベル装着ヘッドにおけるラベル開口機構を示す断面図である。
【図4】同上のラベル開口機構におけるクランプ部材を示す平面図である。
【図5】(a)、(b)は同上のクランプ部材の開閉駆動手段を示す側面図である。
【図6】同上のラベル装着ヘッドにおけるラベル拡開機構を示す平面図である。
【図7】同上のラベル拡開機構を示す側面図である。
【図8】同上のラベル拡開機構を示す縦断面図である。
【図9】(a)〜(d)は同上のラベル拡開機構を構成している開閉爪の開閉状態を示す平面図である。
【図10】同上のラベル装着装置のラベル装着動作を示す動作説明図である。
【図11】同上のラベル装着装置のラベル装着動作を示す動作説明図である。
【図12】同上のラベル装着装置のラベル装着動作を示す動作説明図である。
【図13】(a)はラベルを拡開したときのラベルと開閉爪との接触状態を示す図、(b)は開閉爪をラベルとボトルとの間から抜き取るために開閉爪を僅かに閉じたときのラベルと開閉爪との接触状態を示す図である。
【図14】(a)は拡開されたラベルにボトルが挿入されたときのボトルと開閉爪との位置関係を示す平面図、(b)は同上の状態におけるボトルと開閉爪との位置関係を示す側面図である。
【図15】(a)は開閉爪をラベルとボトルとの間から抜き取るために開閉爪を僅かに閉じたときのボトルと開閉爪との位置関係を示す平面図、(b)は同上の状態におけるボトルと開閉爪との位置関係を示す側面図である。
【図16】従来のラベル拡開機構を示す概略構成図である。
【図17】同上のラベル拡開機構において、開閉爪が閉成した状態を示す概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、PETボトル(以下、ボトルという。)Bにポリエチレン系樹脂製の弾性伸縮性フィルムによって形成された筒状のストレッチラベル(以下、ラベルという。)Lを装着するためのラベル装着システム1を示しており、このラベル装着システム1は、ベルトコンベア7、スターホイール2a、スクリューコンベア2b及びスターホイール2cからなるボトル供給装置2と、基材繰出部3aによって基材ロールから繰り出された長尺のラベル形成基材Mを順次切断しながらラベルLを形成し、そのラベルLを第1のラベル受渡位置αに順次供給するラベル供給装置3と、このラベル供給装置3によって第1のラベル受渡位置αに供給されたラベルLを受け取って第2のラベル受渡位置βに搬送するラベル受渡装置4と、ボトル供給位置γにおいて前記ボトル供給装置2から供給されたボトルBを受け取り、ボトル送出位置δまで搬送すると共に、前記ラベル受渡装置4によって搬送されてきたラベルLを第2のラベル受渡位置βにおいて受け取り、ボトルBをボトル供給位置γからボトル送出位置δまで搬送する間に、ラベルLをボトルBに装着するロータリ型のラベル装着装置5と、このラベル装着装置5によってラベルLが装着されたボトルBを搬出する、スターホイール6a、スクリューコンベア6b及びベルトコンベア7からなるボトル搬送装置6とから構成されている。
【0018】
なお、前記ラベル形成基材Mは、ボトルBに装着する筒状のラベルLが連続的に繋がったものであり、前記基材繰出部3aにおいてはシート状に折り畳んだ状態でドラムに巻回されている。また、基材繰出部3aから繰り出されたシート状のラベル形成基材Mは、ボトルBにラベルLを装着する際に再び筒状に開きやすくするために、その供給途中において折り返すことで折り畳み位置を変化させるようにしている(図1参照)。
【0019】
前記ラベル装着装置5は、図1及び図2に示すように、回転軸(図示せず)に取り付けられた支持円盤11及び回転軸から放射状に張り出した複数の支持アーム12、12を介して、回転軸を中心とした同心円上に一定間隔で取り付けられた多数のラベル装着ヘッド10を備えており、各ラベル装着ヘッド10によって、第2のラベル受渡位置βにおいて受け取ったシート状に折り畳まれた筒状のラベルLがボトルBの外径より大きく拡開され、この拡開されたラベルLが、ボトル供給位置γにおいて受け取ったボトルBがボトル送出位置δまで搬送される途中で、ボトルBの胴部に装着されるようになっている。
【0020】
前記ラベル装着ヘッド10は、第2のラベル受渡位置βにおいて受け取ったシート状に折り畳まれた筒状のラベルLを、ラベル装着レベルでボトルBの外径より大きく拡開するラベル拡開手段20と、ボトル供給位置γにおいて前記ラベル装着レベルの下方位置にある昇降台43に載置されたボトルBを、昇降台43を上昇させることによって、ラベル装着レベルにおいて拡開されたラベルLに挿入するボトル昇降手段40とから構成されている。
【0021】
前記ラベル拡開手段20は、図2に示すように、ラベル受渡装置4によって受け渡されるシート状に折り畳まれたラベルLを、昇降台43に載置されたボトルBの直上位置で受け取って筒状に開口するラベル開口機構21と、このラベル開口機構21によって開口されたラベルLを、開閉爪によってボトルBの外径より大きく拡開するラベル拡開機構25とから構成されており、このラベル拡開機構25は、支持円盤11によってラベル装着レベルに固定設置され、このラベル拡開機構25の直上位置に前記ラベル開口機構21が昇降自在に配置されている。
【0022】
前記ラベル開口機構21は、図2ないし図5に示すように、開閉可能な一対のクランプ部材22と、このクランプ部材22の挟持部22aに形成された吸引口から吸引することでクランプ部材22に挟持されたラベルLの両面をそれぞれクランプ部材22に吸引保持させる図示しない吸引手段と、クランプ部材22を開閉させる開閉駆動手段23と、クランプ部材22を昇降させる昇降手段24とから構成されており、このラベル開口機構21は、ラベル受渡装置4によって搬送されてきたシート状に折り畳まれたラベルLを、第2のラベル受渡位置βにおいて、クランプ部材22が挟持することによって受け取り、吸引手段が作動することでラベルLの両面を挟持部22aにそれぞれ吸引保持させた状態で、そのクランプ部材22を開成してラベルLの両面を相互に離間させることにより、ラベルLを筒状に開口するようになっている。
【0023】
なお、ラベル受渡装置4は、図1及び図3に示すように、第1のラベル受渡位置αと第2のラベル受渡位置βとを通るように回転するアームの先端にシート状のラベルLの片面を吸着する「コ」字状のラベル吸着部4aを有しており、このラベル吸着部4aに吸着されているラベルLをクランプ部材22の挟持部22aが挟み込んでラベル吸着部4aから離間させることによって、ラベルLの受け渡しが行われる。
【0024】
前記開閉駆動手段23は、図2ないし図5に示すように、クランプ部材22を常時閉成方向に付勢するバネ23aと、クランプ部材22の基端部側にそれぞれ取り付けられた一対のローラ23bと、下端部に、両ローラ23b間に挿入されることで両ローラ23bに当接するカム面を備えたカム部材23dが取り付けられた操作杆23cとから構成されており、操作杆23cは、図2に示すように、支持アーム12によって上下動自在に支持され、上端部には取付アーム23fを介して、図示しないカム溝に嵌り込むカムフォロア23eが取り付けられている。
【0025】
以上のように構成された開閉駆動手段23では、図5(b)に示すように、カム溝によってカムフォロア23eを降下させると、これに伴って操作杆23cが降下し、操作杆23cの下端部に取り付けられたカム部材23dがローラ23bを押し広げることで、クランプ部材22が開成する。従って、カム溝及びカムフォロア23eからなるカム機構によって操作杆23cを上下動させることで、クランプ部材22が開閉されるようになっている。
【0026】
前記昇降手段24は、図2に示すように、支持アーム12によって上下動自在に支持された操作杆24aと、この操作杆24aの下端部にクランプ部材22を取り付ける支持部材24bと、操作杆24aの上部に取付アーム24dを介して取り付けられた、図示しないカム溝に嵌り込むカムフォロア24cとから構成されており、カム溝及びカムフォロア24cからなるカム機構によって操作杆24aを上下動させることで、クランプ部材22を昇降させるようになっている。
【0027】
前記ラベル拡開機構25は、図6〜図8に示すように、上部環状円盤26の同心円上に、軸受28及びこの軸受28に回転可能に支持された揺動軸29を介して、揺動可能に支持された複数本のレバー27と、各レバー27の先端にそれぞれ取り付けられた、垂直に立ち上がる開閉爪30と、上部環状円盤26の下面側でそれぞれの揺動軸29に固定された従動ギヤ31と、内周面に内歯が、外周面に外歯がそれぞれ形成され、従動ギヤ31が内歯と歯合する環状の中間ギヤ32と、この中間ギヤ32を、上部環状円盤26との間に回転可能に挟み込む下部環状円盤33とを備えており、下部環状円盤33が支持円盤11に形成されたボトルBの挿通穴の周囲に固定されている。
【0028】
上部環状円盤26の下面及び下部環状円盤33の上面にそれぞれ周溝が形成されていると共に、それぞれの周溝に対向するように、中間ギヤ32の上面及び下面に周溝がそれぞれ形成されており、上部環状円盤26の下面に形成された周溝と中間ギヤ32の上面に形成された周溝との間に多数のボール34が収容されると共に、下部環状円盤33の上面に形成された周溝と中間ギヤ32の下面に形成された周溝との間に多数のボール34が収容されることで、中間ギヤ32が上部環状円盤26と下部環状円盤33との間で定位置回転可能に支持されている。
【0029】
また、中間ギヤ32の外側には、図6に示すように、前記支持円盤11に軸受35を介して軸36が回転可能に支持されており、この軸36には、中間ギヤ32の外歯に歯合する原動ギヤ37と、先端にカムフォロア39が取り付けられたアーム38とが固定されている。また、カムフォロア39は、ラベル装着ヘッド10の回転軌道に沿って配設された環状の板材に形成されたカム溝(図示せず)に嵌り込んでいる。
【0030】
従って、カム溝及びカムフォロア39からなるカム機構によってアーム38が揺動すると、軸36に固定された原動ギヤ37が回転し、これに伴って、原動ギヤ37が歯合している中間ギヤ32が回転するので、中間ギヤ32の内歯に歯合している従動ギヤ31も回転し、これに伴って、レバー27が揺動するので、図9(a)〜(d)に示すように、レバー27の先端に取り付けられている開閉爪30が環状円盤26の径方向に開閉する。
【0031】
前記ボトル昇降手段40は、図2に示すように、支持アーム12に上下動自在に支持された操作杆41と、この操作杆41の下端部に取付アーム42を介して取り付けられた、ボトルBを載置するための昇降台43と、操作杆41に取付アーム44を介して取り付けられた、図示しないカム溝に嵌り込むカムフォロア45とを備えており、カム溝及びカムフォロア45からなるカム機構によって操作杆41を上下動させることで、昇降台43を昇降させるようになっている。
【0032】
また、ボトル昇降手段40は、ボトルBが載置された状態で昇降台43を降下させる際に、昇降台43の降下動作と連動して降下しながら、ボトルBを昇降台43上に保持する保持手段を備えており、この保持手段は、支持アーム12に上下動自在に支持された操作杆46と、この操作杆46の下端部に取り付けられた、ボトルBの頭部に嵌り込む頭部ホルダ47と、操作杆46の中央部に取付アーム48を介して取り付けられた、図示しないカム溝に嵌り込むカムフォロア49とから構成され、カム溝及びカムフォロア49からなるカム機構によって操作杆46を上下動させることで、頭部ホルダ47を昇降させるようになっている。
【0033】
以上のように構成されたラベル装着装置5は、まず、図1に示すように、ラベル受渡装置4によってラベル受渡位置βに搬送されてきたシート状に折り畳まれた筒状のラベルLを、クランプ部材22が挟持することにより受け取ることになるが、第2のラベル受渡位置βの直前位置では、図10(a)、(b)に示すように、ラベル装着ヘッド10は、ラベル装着レベルに固定設置されている開閉爪30の上方に頭部ホルダ47及びクランプ部材22がそれぞれ位置しており、同図(a)〜(b)に示すように、ラベル装着ヘッド10がラベル受渡位置βに接近しながら、クランプ部材22が徐々に閉成すると共に開閉爪30も閉成し、同図(c)に示すように、ラベル受渡位置βにおいてクランプ部材22がラベルLを把持することで、ラベル受渡装置4からラベルLを受け取り、その状態のままボトル送出位置δの手前までラベルLが搬送される(同図(d)参照)。なお、このとき、同図(a)〜(d)に示すように、昇降台43には、前工程でラベルLが装着されたボトルBが載置されており、同図(e)に示すように、ボトル送出位置δにおいて、ラベルLが装着されたボトルBがボトル搬送装置6に引き渡される。
【0034】
そして、同図(e)に示すように、ラベルLを把持しているクランプ部材22が開成することで、ラベルLを筒状に開口した後、クランプ部材22及び頭部ホルダ47が徐々に降下しながら、同図(f)(図11(f))に示すように、ボトル供給位置γにおいて、筒状(楕円形状)に開口されたラベルLが閉成状態の開閉爪30に嵌挿されると共に、ボトル供給装置2から引き渡された新たなボトルBが昇降台43に載置される。
【0035】
次に、図11(g)に示すように、頭部ホルダ47が降下して開閉爪30に嵌挿されたラベルLを頭部ホルダ47が押し下げることで、ラベルLの下端が開閉爪30の段部30aに当接し、ラベルLがラベル装着レベルに確実に位置決めされ、ボトルBが載置された昇降台43が上昇し始める。なお、頭部ホルダ47によってラベルLの位置決めが行われる際には、クランプ部材22の吸引が解除されると同時にクランプ部材22が僅かに開成し、クランプ部材22によるラベルLの吸引保持が解除された状態となっている。
【0036】
このようにして、ラベルLがラベル装着レベルに位置決めされると、同図(h)に示すように、開閉爪30が開成することで、ラベルLがラベル装着レベルにおいて拡開されると同時に、頭部ホルダ47が僅かに上昇して待機する。そして、ラベルLがラベル装着レベルにおいて拡開されると、クランプ部材22が僅かに閉成することにより、ラベルLを開閉爪30に押し付けて保持し、同図(i)に示すように、昇降台43によって上昇してくるボトルBが、拡開されたラベルLに挿入されると共にボトルBの頭部が頭部ホルダ47に嵌り込む。
【0037】
開閉爪30によってラベルLが拡開された状態では、図13(a)に示すように、開閉爪30の外表面とラベルLとの接触面積が最大になっており、ボトルBが、拡開されたラベルLに挿入された状態では、図14(a)、(b)に示すように、開閉爪30とボトルBとの間に、ある程度の隙間が形成されている。
【0038】
この状態では、開閉爪30より上方のラベルLの上端部がボトルBの胴部外周面に密着した状態となっているので、図11(j)(図12(j))に示すように、クランプ部材22によるラベルLの把持を一旦解除した後、クランプ部材22が上昇し、ボトルBに密着しているラベルLの上端部をボトルBと共に再度把持することで、ラベルLがボトルBに保持される。
【0039】
そして、図12(k)に示すように、昇降台43、頭部ホルダ47及びクランプ部材22が共に上昇することで、クランプ部材22がラベルLをボトルBに保持した状態でボトルBを一旦持ち上げ、ラベルLから開閉爪30を外してラベルLの拡開を解除すると、ラベルLがボトルBに完全に装着される。
【0040】
ただし、開閉爪30をラベルLとボトルBとの間から抜き取る際は、図15(a)、(b)に示すように、開閉爪30が僅かに閉じるようになっており、これによって、開閉爪30の傾斜角度が僅かに変化するので、拡開されたラベルLにボトルBを挿入する際に比べて、開閉爪30とラベルLとの接触面積が小さくなり、図13(b)に示すように、ラベルLは開閉爪30の角部のみと接触した状態となる。
【0041】
続いて、クランプ部材22が開成することによってボトルBに対するラベルLの保持を解除し、同図(l)に示すように、昇降台43及び頭部ホルダ47が共に降下することで、ラベルLが装着されたボトルBをラベル装着レベルから退避させた後、頭部ホルダ47が上昇して図10(a)に示す元の位置に復帰し、上述したように、ボトル送出位置δにおいて、ラベルLが装着されたボトルBがボトル搬送装置6に引き渡される。
【0042】
以上のように、このラベル装着装置5に採用されたラベル拡開機構25では、ラベルLを拡開したときの開閉爪30とラベルLとの接触面積が最大になり、開閉爪30がラベルLの拡開位置まで開いたときのレバー27の角度と、開閉爪30がラベルLの拡開位置から僅かに閉じたときのレバー27の角度との差によって、開閉爪30がラベルLの拡開位置から僅かに閉じたときのラベルLに対する開閉爪30の接触面積は、開閉爪30がラベルLの拡開位置まで開いたときのラベルLに対する開閉爪30の接触面積より小さくなるので、ラベルLを拡開したときのラベルLと開閉爪30との摩擦抵抗は最大になるが、開閉爪30がラベルLの拡開位置から僅かに閉じたときのラベルLと開閉爪30との摩擦抵抗は、ラベルLを拡開したときのラベルLと開閉爪30との摩擦抵抗に比べて小さくなる。
【0043】
従って、このラベル装着装置5のように、ラベル拡開機構25の複数の開閉爪30がラベルLの拡開位置から僅かに閉じた状態で、開閉爪30をラベルLとボトルBとの間から抜き取るようにしておくと、拡開したラベルLにボトルBを挿入する際は、開閉爪30からラベルLが外れにくく、ラベルLをボトルBの所定位置に確実に装着することができ、しかも、開閉爪30をラベルLとボトルBとの間から抜き取る際は、ボトルBの所定位置に装着されたラベルLが位置ずれしにくくなる。
【0044】
また、このラベル拡開機構25は、レバー27の揺動軸29に装着された従動ギヤ31と歯合している中間ギヤ32を正逆方向に回転させることによって、レバー27を揺動させるようにしたので、リンク機構とを用いてレバーを揺動させる場合に比べて、数多くのレバーを配置することができる。従って、ストレッチラベルの拡開形状をより円形に近づけることができ、ストレッチラベルを被装着体に装着しやすくなる。
【0045】
なお、上述した実施形態では、中間ギヤ32の外歯に歯合する原動ギヤ37を、カム溝及びカムフォロア39からなるカム機構によって、正逆方向に回転させているが、これに限定されるものではなく、モータ等によって回転させるようにしてもよい。
【0046】
また、上述した実施形態では、PETボトルにストレッチラベルを装着する場合について説明したが、被装着体は上述したようなPETボトルに限定されるものではなく、本発明のラベル拡開機構及びラベル装着装置は、瓶、缶等の種々の容器や筒状体にストレッチラベルを装着する場合に適用することができることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0047】
瓶、ボトル等の被装着体にストレッチラベルを装着するラベル装着装置に利用することができる。
【符号の説明】
【0048】
1 ラベル装着システム
5 ラベル装着装置
10 ラベル装着ヘッド
20 ラベル拡開手段
21 ラベル開口機構
25 ラベル拡開機構
26 上部環状円盤
27 レバー
28 軸受
29 揺動軸
30 開閉爪
31 従動ギヤ
32 中間ギヤ
33 下部環状円盤
34 ボール
35 軸受
36 軸
37 原動ギヤ
38 アーム
39 カムフォロア
40 ボトル昇降手段
B ボトル
L ストレッチラベル
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状に開口されたストレッチラベルを閉じた状態の複数の開閉爪に被嵌し、複数の前記開閉爪を開くことによってストレッチラベルを拡開するラベル拡開機構において、
前記開閉爪が先端に取り付けられ、同心円上に、揺動可能に支持された複数本のレバーと、
前記レバーを揺動させる駆動手段とを備え、
前記開閉爪がストレッチラベルの拡開位置まで開いたときの前記レバーの角度と、前記開閉爪がストレッチラベルの拡開位置から僅かに閉じたときの前記レバーの角度との差によって、前記開閉爪がストレッチラベルの拡開位置から僅かに閉じたときのストレッチラベルに対する前記開閉爪の接触面積が、前記開閉爪がストレッチラベルの拡開位置まで開いたときのストレッチラベルに対する前記開閉爪の接触面積より小さくなっていることを特徴とするラベル拡開機構。
【請求項2】
前記駆動手段は、
前記レバーの揺動と共に正逆方向に回転する前記レバーの揺動軸に装着された従動ギヤと、
内周面に内歯が、外周面に外歯がそれぞれ形成され、前記各レバーの揺動軸に装着された従動ギヤが前記内歯と歯合した状態で、回転可能に支持された環状の中間ギヤと、
前記中間ギヤの前記外歯に歯合する原動ギヤと、
前記原動ギヤを正逆方向に回転させる駆動機構とを備えている請求項1に記載のラベル拡開機構。
【請求項3】
筒状に開口されたストレッチラベルを閉じた状態の複数の開閉爪に被嵌し、複数の前記開閉爪を開くことによってストレッチラベルを被装着体よりも大きく拡開した状態で被装着体を挿入し、複数の前記開閉爪をストレッチラベルと被装着体との間から抜き取ることで、筒状のストレッチラベルを被装着体に装着するラベル装着装置であって、
請求項1または2に記載のラベル拡開機構が搭載されており、
前記ラベル拡開機構の複数の前記開閉爪がストレッチラベルの拡開位置から僅かに閉じた状態で、前記開閉爪をストレッチラベルと被装着体との間から抜き取るようにしたことを特徴とするラベル装着装置。
【請求項1】
筒状に開口されたストレッチラベルを閉じた状態の複数の開閉爪に被嵌し、複数の前記開閉爪を開くことによってストレッチラベルを拡開するラベル拡開機構において、
前記開閉爪が先端に取り付けられ、同心円上に、揺動可能に支持された複数本のレバーと、
前記レバーを揺動させる駆動手段とを備え、
前記開閉爪がストレッチラベルの拡開位置まで開いたときの前記レバーの角度と、前記開閉爪がストレッチラベルの拡開位置から僅かに閉じたときの前記レバーの角度との差によって、前記開閉爪がストレッチラベルの拡開位置から僅かに閉じたときのストレッチラベルに対する前記開閉爪の接触面積が、前記開閉爪がストレッチラベルの拡開位置まで開いたときのストレッチラベルに対する前記開閉爪の接触面積より小さくなっていることを特徴とするラベル拡開機構。
【請求項2】
前記駆動手段は、
前記レバーの揺動と共に正逆方向に回転する前記レバーの揺動軸に装着された従動ギヤと、
内周面に内歯が、外周面に外歯がそれぞれ形成され、前記各レバーの揺動軸に装着された従動ギヤが前記内歯と歯合した状態で、回転可能に支持された環状の中間ギヤと、
前記中間ギヤの前記外歯に歯合する原動ギヤと、
前記原動ギヤを正逆方向に回転させる駆動機構とを備えている請求項1に記載のラベル拡開機構。
【請求項3】
筒状に開口されたストレッチラベルを閉じた状態の複数の開閉爪に被嵌し、複数の前記開閉爪を開くことによってストレッチラベルを被装着体よりも大きく拡開した状態で被装着体を挿入し、複数の前記開閉爪をストレッチラベルと被装着体との間から抜き取ることで、筒状のストレッチラベルを被装着体に装着するラベル装着装置であって、
請求項1または2に記載のラベル拡開機構が搭載されており、
前記ラベル拡開機構の複数の前記開閉爪がストレッチラベルの拡開位置から僅かに閉じた状態で、前記開閉爪をストレッチラベルと被装着体との間から抜き取るようにしたことを特徴とするラベル装着装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2012−136245(P2012−136245A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−289244(P2010−289244)
【出願日】平成22年12月27日(2010.12.27)
【出願人】(000238005)株式会社フジシールインターナショナル (641)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月27日(2010.12.27)
【出願人】(000238005)株式会社フジシールインターナショナル (641)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]