説明

ラベル貼付機とその方法

複数のラベル(2)を複数の物品(3)のそれぞれに貼付するためのラベル貼付機(1)が記述される。この機械(1)は、所与の経路(P)に沿って移動可能であり、ラベルが貼付される物品(3)を受取り、保持するための複数の運転ユニット(15)を備える搬送装置(7)と、その運転ユニット(15)へラベル(2)を供給するための供給手段(10)と、ラベル(2)を物品(3)に貼付するための貼付手段と、搬送装置(7)の上流に配置されて、ラベル(2)の受取り、処理を行なう対応の運転ユニット(15)に一義的に関連付けられるマーク(M)を各ラベル(2)の表面にマーキングするための手段(101)を備えるマーキングユニット(100)と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はラベル貼付機に関し、特には、筒形ラベルを例えば熱収縮フィルムから成形し、ボトルや一般容器などの個別物品に貼付するタイプのラベル貼付機に関する。以下の説明ではこのタイプの貼付機を参照するが、これは添付の特許請求の範囲で規定される保護範囲を制限するものではない。本発明は、上記の運転を実行するための方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
周知の様に、ラベル貼付機はあらゆる種類の容器にラベルを貼付するために使用される。典型的には、飲料用のボトルや容器に利用されるのは筒形のラベル(一般的にはスリーブラベルと呼ばれている)であり、これは、
− 供給用ロールから巻き出されたウェブを複数の長方形または正方形のラベルに切断し、
− 切断された個々のラベルを対向する垂直端同士が重なるように曲げ、
− 重なり合った端部を密封(例えば溶接または接着)して、対応する筒形ラベルを得る、という方法で取得される。
【0003】
関連する円筒巻取体(通常「スリーブドラム」と呼ばれる)上で筒形のラベルを形成し、例えば筒形ラベルの中へ容器を挿入することにより、筒形のラベルを円筒巻取体から関連する容器へ移載する特定のタイプのラベル貼付機が公知である。
【0004】
このタイプのラベル貼付機は、垂直軸の周りを回転して円形経路を画定するカルーセルを基本的に備えており、それに沿って一連のラベルの貼られていない容器、及び一連の長方形または正方形のラベルがそれぞれの投入ホイールからカルーセルへ供給される。
【0005】
ラベル貼付機はラベルを筒形に成形し、それを個々の容器に貼付する。最終的にラベルを貼付した容器がラベル貼付機から取出しホイールへ放出される。
【0006】
より具体的には、カルーセルにはいくつかの運転ユニットがあり、それらが回転軸を中心に等間隔に配置されてカルーセルの外周端沿いに取り付けられ、カルーセルによって上記の円形経路に沿い移動する。
【0007】
それぞれのラベル貼付ユニットには、関連容器の底壁を支持するための底部支持アセンブリと、カルーセルが垂直軸の周りを回転する間、その容器の上部部分と協働して容器を垂直位置に保持するための上部保持器とが備えられている。
【0008】
それぞれの支持アセンブリには、カルーセルの回転枠の水平面に固定された垂直の中空支持架台と、その軸に対して摺動および回転可能に支持架台と係合し、関連容器をその最上面に担持し、かつ関連ラベルをその側面に担持するようになっている円筒形巻取体とが備えられている。
【0009】
各巻取体は、カム手段の制御によって関連する支持架台の内部で上昇位置と完全後退位置との間を移動可能である。
【0010】
上昇位置において、各巻取体は関連する支持架台の最上面から突き出て、その側面にラベル投入ホイールからの関連ラベルを受け取るようになっている。特にラベルは巻取体の周りに巻き付けられて、ラベルの対向する垂直端部同士が相互に重なり合う。
【0011】
容器の投入ホイール位置と取出しホイール位置とに到達する巻取体の完全後退位置では、それぞれの巻取体の最上面が支持架台の最上面と同じ高さとなり、同一の移載面に沿って容器をカルーセルとの間で受け渡しできる。
【0012】
筒形ラベルの重なり合う端部を密封するために、例えば国際出願公開WO2005/085073号に開示されている超音波溶接などの、いくつかの異なる技術が利用される。
【0013】
筒形ラベルの重なり合った端部を密封した後、対応する巻取体を上昇位置から完全後退位置まで移動させることにより、対応する容器がラベルの中に挿入され、このようにして得られたラベル貼付済みの容器を取り出しホイールへ移載できる状態にする。
【0014】
このラベルが貼付された容器は通常収縮トンネル(それ自体は公知であり、図示せず)に供給され、そこでラベルが容器の外表面に収縮して接着される。
【0015】
ここで、容器上に貼付されたラベルは情報を伝達するという機能だけではないことに留意されたい。実際問題として、ラベルは単に、容器の内容物に関する情報(例えば、組成、体積含有率、安全データまたは毒性データ、賞味期限、など)を伝えるためだけではなく、おそらくは、顧客がよく知っていて馴染のある特定のデザインや商標などに関連して、その商品の認識度、延いてはその市場性や商業上の成功度に寄与する。したがって、ラベルは、一貫した満足のいく精度及び均質性を以って容器に貼付されることが特に望まれる。
【0016】
しかし、上述したタイプのラベル貼付機は、通常、非常に高い処理能力を持つ生産設備の一部を構成しており、1台のラベル貼付機が1時間当たりに形成して貼り付ける筒形ラベルの数は、24,000〜32,000程度である。
【0017】
このような条件下では、ある段階で何らかの動作不良がラベル貼付工程全体に影響を及ぼすことは不可避であり、結果として、達成される品質が、製品仕様を必ずしも完全には満たさない。いくつかのそれぞれに異なる望ましくない欠陥が検知されうる。例えば、容器表面に対してラベルが適正に配列されていないとか、ラベルの重なり端部の溶接/接着が不正確あるいは部分的であるとか、ラベルがカールしたり部分的に破れている、などである。
【0018】
このために、上述のタイプのラベル貼付機にはさらに廃棄ステーションが備えられて、そこで、所望の品質仕様を満たさないラベル貼付済みの容器が識別されて、結果的に排除される。
【0019】
熱収縮性筒形ラベルを取り扱うラベル貼付機において、廃棄機がカルーセルのすぐ下流、すなわち収縮トンネルの上流に配置されてもよい。あるいは、収縮トンネルそのものの下流であってもよい。収縮プロセス以前では検出しにくい小さな異常や欠陥は、収縮を起こさせる加熱処理の後では一般的に明白となるので、この配置が好ましい。
【0020】
特定の欠陥が繰り返して検知される場合、すなわち、単位時間あたりに多すぎるラベル貼付済み容器が排除される場合には、破壊または動作不良がラベル貼付機のいくつかの部品に影響を及ぼしている可能性が非常に高いことは明らかできる。
【0021】
動作不良を特定し、より望ましくはそれを排除するために、ラベル貼付機の運転を中断せざるを得ない。そうして、さまざまのユニットが検査され、かつ動作不良のユニットをメンテナンスないしは場合によっては交換することが行われる。
【0022】
その結果として、生産サイクルが中断を余儀なくされる。そして、動作不良の原因が正確に特定されて排除されるまでは、ラベル貼付機の運転は再開されない。
【0023】
メンテナンス操作は多数の運転ユニットからなるラベル貼付機では特に複雑であり時間がかかる。したがって、高処理能力が非常に重要な分野においては、あらゆる非稼働時間は会社にとって重大な経済的損失となる。
【0024】
したがって、ラベル形成と貼付プロセスの一貫した高品質と精度を維持する必要性によって引き起こされる非稼働時間は、大幅に低減して最小とすることが極めて望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0025】
【特許文献1】国際出願公開WO2005/085073
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0026】
本発明の目的は、簡単かつ低コストで上記のことを達成できるように設計されたラベル貼付機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0027】
この目的は本発明によって達成される。本発明によれば、請求項1で請求されたラベル貼付機が提供され、請求項4で請求されたラベル貼付方法が提供される。
【0028】
次に、本発明の好適で非制限的な実施形態を、添付の図面を参照しながら例示として記述する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の教示によるラベル貼付機を、分かり易くするためにいくつかの部品を除去して示した模式的平面図である。
【図2】図1のラベル貼付機のラベル移載部を拡大した斜視図である。
【図3】図1のラベル貼付機のマーキングユニットを拡大した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1の符号1は個別の物品、より具体的には容器、特には、それぞれが所与の長手軸Aを持ち、底部において軸Aに対して実質的に直交する底壁4に接合され、かつ軸Aに対して実質的に共軸である上部ネック5を有するボトル3(図1、2参照)に対して、ラベル2(図2参照)を貼付するためのラベル貼付機の全体を示している。
【0031】
機械1は、ラベル2を筒形の形状(詳細は図示せず)に折り曲げて密封(溶接)し、かつそのように形成した筒形ラベル2の中にボトル3を挿入するための、搬送装置を備える。
【0032】
図に示すような好適な実施形態において、搬送装置は、図1の面に直交するそれぞれの垂直軸Bの周りを連続的に(図1においては反時計方向に)回転するように取り付けられたカルーセル7を備えている。
【0033】
カルーセル7は投入ホイール8からラベル未貼付のボトル3を連続的に受け取る。投入ホイールは第1の移載ステーション9においてカルーセル7と協働し、かつ軸Bに平行な個別の長手軸Cを中心に連続的に回転するように取り付けられている。
【0034】
カルーセル7はまた、投入ドラム10から長方形あるいは正方形のラベル2を連続的に受け取る。投入ドラムは第2の移載ステーション11においてカルーセル7と協働し、かつ軸B、Cに平行な個別の長手軸Dを中心に連続的に回転するように取り付けられている。
【0035】
カルーセル7はラベルが貼付されたボトル3を取出しホイール12に対して連続的に放出する。取出しホイールは第3の移載ステーション13においてカルーセル7と協働し、かつ軸B、C、Dに平行な個別の長手軸Eを中心に連続的に回転するように取り付けられている。
【0036】
カルーセル7には、いくつかの運転ユニット15が備わっている。運転ユニット15は軸Bの周りに等間隔に離間してカルーセル7の外周端沿いに取り付けられており、カルーセル7によって、軸Bの周りに延びて移載ステーション9、11、13を通った円形経路Pに沿って移動する。
【0037】
図1に示すように、経路Pに沿って、移載ステーション9より下流で、移載ステーション13より上流で、移載ステーション11が配置されている。
【0038】
図2に特に示すように、各ユニット15には搬送モジュール16が備えられている。搬送モジュール16は、関連するボトル3を垂直位置すなわち関連する軸Aが軸B、C、Dに平行な状態で投入ホイール8から受け取り、移載ステーション9から移載ステーション13までの経路Pに沿ってこのボトル3をこの位置に保持するように適合されている。
【0039】
各搬送モジュール16は、関連するボトル3の底壁4を支持する底部支持アセンブリ17と、ボトル3の上部ネック5と協働する上部保持器18とを備えている。
【0040】
特に各支持アセンブリ17は、
− 軸B、C、D、Eに平行な垂直軸Fを持ち、カルーセル7の回転枠21の水平面またはテーブルに固定された中空支持架台20と、
− 軸Fに対して摺動及び回転するように支持架台20と係合し、最上面23において関連するボトル3を共軸に担持し、また側面24上に関連するラベル2を担持する円筒形巻取体22と、を備える。
【0041】
具体的には、各巻取体22は、カム手段(図示せず)の制御のもとに公知の方法で、関連する支持架台20(図示せず)の内部の完全後退位置と上昇位置(図)との間を軸Fに沿って移動可能である。
【0042】
完全後退位置において、各巻取体22は関連する支持架台20の内部に完全に収容され、その最上面23が支持架台20の最上面25と同一面となる。
【0043】
上昇位置(図2)において、各巻取体22は関連する支持架台20の最上面25から突き出し、その側面24上に投入ドラム10からの関連するラベル2を受け取るようになっている。
【0044】
より具体的には、ラベル2は既知の方法で切断装置27(図1に概略のみ表示)によりウェブ26(図1)から切断され、投入ドラム10に供給されて、その後関連する巻取体22へ移載される。
【0045】
有利なことには、ラベル貼付機1には、各ラベル2の表面にマークMを描くマーキングユニット100が備えられている。図1に示すように、マーキングユニット100は、経路Pの切断装置27の上流に配置されている。
【0046】
より具体的には、マーキングユニット100は、書き込みヘッドあるいはレーザシステムなどの、ラベル2の表面にマーキングするための手段101(図3参照)と、そのマーキング手段を支える支持要素102とを備える。
【0047】
好ましくはマーキング手段101は、ラベル2の、容器3に貼付される側の表面(図2参照)にマーキングするように配置される。
【0048】
有利なことにマーキングユニット100は、ラベル2を受け取り、処理する(つまり、筒形ラベルを形成し、容器に貼付する)ことになっている、対応する運転ユニット15に一義的に関連する特有のマークを各ラベル2の表面に付ける。例えば、マーキングユニット100は、特定の運転ユニット15へ供給される予定の各ラベル2の表面に、その特定の運転ユニット15に一義的に対応する数字を印刷してもよい。あるいは、使用されるそれぞれのマークと特定の1つの運転ユニット15との間に、1対1の対応が事前に設定され、一貫して固定されていれば、特有の記号はバーコードや1つの文字や複数文字の組合せなどであってよい。
【0049】
第1の選択肢として、1対1の対応関係が、ラベル貼付機1の最初の運転サイクル時に取得されて設定される。すなわち、カルーセル7が最初に完全に全周回転するときに、マーキング手段101が第1の複数のラベルに、対応する複数の個別のマークを付け、それぞれが一挙に対応する運転ユニット15に関連付けられる。例えば、マーキング手段は1からNまでの累進する番号をラベル3にマーキングしてもよい。ここで、Nはカルーセル7にある運転ユニット15の総数である。
【0050】
別の選択肢として、有利にはマーキングユニット100に、マーキング手段101とカルーセル7と操作可能に接続されたコントローラ103が備えられて、このコントローラはマーキング手段101の動作を管理するようにプログラムされていて、マーキングユニット100の下流にあってラベル2を受け取って処理する、対応の運転ユニット15に一義的に関連する特有のマークを各ラベル2の表面に正確かつ一貫して付ける(マーキングする)ようになっている。
【0051】
より具体的には、コントローラ103は、経路Pに沿った運転ユニット15とラベル2の先行手順に関する情報を受信し、それに応じてマーキング手段101を作動させることによって、実際の運転時に、使用されるそれぞれのマークと特定の1つの運転ユニット15との間の所定の1対1の対応が一貫してつけられるようにプログラムされている。
【0052】
図2に示すように、切断されてマークをつけられたラベル2は投入ドラム10の側面30に吸引によって保持される。実際には、投入ドラム10の側面30は所定数の吸引領域に分割されており、その吸引領域が軸Dの周りに等間隔で配置されている。それぞれの吸引領域には空気吸引装置(それ自体は公知であり図示せず)に接続された複数の貫通孔32があって、個別のラベル2と協働するようになっている。
【0053】
全く同じように、各巻取体22の側面24には、複数の貫通孔33があって、貫通孔が空気吸引装置(それ自体は公知であり図示せず)に順番に接続されて、関連するラベル2を吸引により保持するようになっている。
【0054】
移載ステーション11において、巻取体22のそれぞれは関連するアクチュエータ手段(図示せず)の制御のもとに、関連する軸Fを中心に公知の方法で回転して、投入ドラム10からの関連するラベル2を側面24上に完全に巻きつけることができる。より具体的には、投入ドラム10から供給される各ラベル2は、関連する巻取体22の周りに巻きつけられて、対向する両側の垂直端部34が相互に重ね合わされた円筒が形成される。
【0055】
図2と図3に示すように、各保持器18は公知のようにカルーセル7の上部回転枠21から垂直に突き出ていて、関連する軸Fに沿って移動可能であり、かつ対応する底部支持アセンブリ17によって担持されるボトル3の上部ネック5と協働するベル型開放端部37をもった、円筒形の可動部材36を備えている。
【0056】
より具体的には、各可動部材36の移動は公知の方法で制御されて、移載ステーション9から移載ステーション13への経路Pの一部に沿って関連ユニット15が移動する間、その端部37と対応する巻取体22の最上面23との間の距離が一定に保たれ、また移載ステーション9、13において、およびステーション13からステーション9への経路Pの一部分の間、その距離を増加させるようになっている。このようにしてボトル3はステーション9からステーション13へ移動する間にその垂直位置にしっかりと保持され、かつステーション9と13においてはそれぞれ投入ホイール8からまたは取出しホイール12へ自由に移載される。
【0057】
さらに図1に示すように、各ユニット15は、関連する搬送モジュール16の前でかつ半径方向の内側の位置に配置された密封装置40(すなわち溶接ヘッド)をさらに備えており、その密封装置40は、対応する巻取体22の周りに巻きつけられたラベル2と協働して重なり合った端部34を密封してラベル2を筒形状にする。
【0058】
筒形ラベル2の密封が完了すると、関連する巻取体22が関連する支持架台20内において完全後退位置へ向かって下方向に移動し、関連するボトル3をこの筒形ラベル内に挿入する。こうして形成されたラベルの貼付されたボトル3は次に、収縮トンネル(それ自体は公知であり図示せず)に供給される。収縮トンネルでラベル2がボトル3の外表面に収縮して接着される。
【0059】
前述したように、ラベル貼付機1にはさらに廃棄ユニットが備えられていてもよい。その廃棄ユニットではラベルの形成と貼付プロセスの品質がチェックされ、異常ないしは欠陥のあるラベル貼付済みの容器はすべて排除される。
【0060】
1つのボトル3の表面への1つのラベル2の貼付を参照し、したがって特定の1つのユニット15を参照しラベル貼付機1の運転を次に説明する。
【0061】
ウェブ26によって形成されたラベル2がマーキングユニット100に供給される。マーキングユニットで、このラベル2を下流で受取り処理することになっている、対応する運転ユニット15に一義的に関連する特有のマークが付けられる(マーキングされる)。
【0062】
有利には、ラベル2の表面に、その特定の運転ユニット15に一義的に対応する、数字、バーコード、文字、または文字の組合せ、などがマーキングされる。コントローラ103は、使用されるそれぞれのマークと特定の1つの運転ユニット15との間の1対1の対応が、事前に決定され、運転中に一貫して固定されるようにする。
【0063】
マークのつけられたラベル2は、その後切断装置27によって切断されて入力ドラム10へ供給される。
【0064】
図2を参照して、次の時点におけるラベル貼付機の運転を説明する。
− ラベルの貼られていないボトル3が関連する巻取体22上に共軸に配置され、この巻取体22と関連する上部保持器18とが協働して垂直位置に保持される。
− 巻取体22が上昇位置にあって、入力ドラム10から関連するラベル2を受け取る状態になっている。
【0065】
移載ステーションン11において、入力ドラム10がラベル2をその移載ステーションン11を通過している巻取体22に接触させるような、軸D周りの角度位置に到達する。巻取体22による軸F中心の回転及び孔33、32を介した吸引の活性化/非活性化によって、ラベル2は公知の方法で巻取体22の周りに巻きつけられ、そこに保持される。より具体的には、ラベル2は両側の垂直端部34が互いに重なり合って筒状の形状に巻きつけられる。
【0066】
この段階で、密封装置40を起動すると、ラベル2はその端部34沿いに密封(例えば溶接)可能な準備状態となる。
【0067】
溶接工程が完了すると、関連する巻取体22は下方向に向かって、関連の支持架台20内において完全後退位置へ移動して、それによって関連ボトル3が筒形ラベル2の中に挿入される。
【0068】
このようにして形成されたラベルの貼付されたボトル3は収縮トンネルへ供給されて、その収縮トンネルで最終的に、ボトル3の外表面へラベル2を収縮させて接着することが行われる。
【0069】
容器3の表面でラベル2が適正に配列されていないとか、ラベル2の重なり端部34の密封(例えば溶接や接着)が不正確または部分的であるとか、ラベル2にカールや部分的な破れがある、などの欠陥が検出される場合には、チェックが行われる段階に拘らず(収縮トンネルの上流であろうと下流であろうと)そのような欠陥をもたらす動作不良の原因が、関連する容器3にそのラベル2を巻きつけ、密封し、貼付する運転ユニット15にある可能性が非常に大きい。
【0070】
ラベル2には特定の1つの運転ユニット15に一義的に関連しているマークMが付けられていて、その運転ユニット15にアクセスするためにラベル貼付機1の運転を中断しなければならないとしても、検出された動作不良の原因となっている1つのユニットを見つけるまでに、オペレータはカルーセル7にある運転ユニット15を1つずつ検査する必要はない。オペレータは欠陥を示しているラベル貼付済みの容器にあるマークMに関連する運転ユニット15を直接検査すればよい。
【0071】
本発明によるラベル貼付ユニット1および関連する方法の利点は、上記の説明で明らかであろう。
【0072】
本発明の直接的な結果として、オペレータ側で、動作不良の可能性の最も高い根源に直接介入することができるので、メンテナンス用の非稼働時間を大幅に低減できる。
【0073】
したがって、この方法を実装するように特別に設計された本発明のラベル貼付機は、レベル貼付の品質と精度を下げる原因と考えられるものを単純かつ安価な方法で迅速に特定することができるので、効率が大幅に改善される。結果として、全体としてのメンテナンス用非稼働時間が低減され、それにより経費が減少して、全体としてのプロセス生産性が大きく向上する。
【0074】
本明細書で記述し説明したラベル貼付機1およびラベル貼付方法は、添付の特許請求の範囲に規定される保護範囲から逸脱することなしに変更可能であることは明らかであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所与の経路(P)に沿って移動可能であり、ラベルが貼付される物品(3)を受取り、保持するための複数の運転ユニット(15)を備える搬送装置(7)と、
前記運転ユニット(15)へ前記ラベル(2)を供給するための供給手段(10)と、
前記ラベル(2)を前記物品(3)へ貼付するための貼付手段と、
を備える、複数のラベル(2)を複数の物品(3)のそれぞれに貼付するためのラベル貼付機(1)であって、
前記搬送装置(7)の上流に配置されて、前記ラベル(2)の受取り、処理を行なう、対応の前記運転ユニット(15)に一義的に関連付けられるマーク(M)を各ラベル(2)の表面にマーキングするための手段(101)を備えるマーキングユニット(100)を備えることを特徴とする、ラベル貼付機(1)。
【請求項2】
前記マーキングユニット(100)は、前記マーキング手段(101)及び前記搬送装置(7)と操作可能に接続され、かつ運転時に、使用するマーク(M)のそれぞれと特定の1つの運転ユニット(15)との間に1対1の対応が一貫して維持されるように、前記マーキング手段(101)の運転を管理するようにプログラムされているコントローラ(103)を備えている、請求項1に記載のラベル貼付機。
【請求項3】
前記貼付手段は、
前記ラベル(2)を、前記経路(P)に直交する軸(F)と、前記軸(F)に平行で、互いに重なり合う対向する端部(34)とを有する筒形状に曲げるための形成手段(22)と、
前記ラベル(2)の前記重なり合った端部(34)を密封するための、前記搬送装置(7)上に配置された、少なくとも1つの密封装置(40)と、
を備える、請求項1または2に記載のラベル貼付機。
【請求項4】
所与の経路(P)に沿って移動可能であり、ラベルが貼付される複数の物品(3)を個別に受取り、保持するための複数の運転ユニット(15)を含む搬送装置(7)を備える機械(1)上において、個別の物品(3)にラベル(2)を貼付する方法であって、
前記運転ユニット(15)へ前記ラベル(2)を供給し、
前記運転ユニット(15)において前記個別の物品(3)に前記ラベル(2)を貼付する、
ステップを含み、
前記ラベル(2)を受け取り、処理する対応の前記運転ユニット(15)に一義的に関連するマーク(M)を各ラベル(3)にマーキングするステップを含むことを特徴とする、方法。
【請求項5】
前記ラベル(3)にマーキングするステップが、運転時に、使用する各マーク(M)と特定の単一運転ユニット(15)との間の特定の1対1の対応を保持するステップを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
マーク(M)と運転ユニット(15)との間の前記1対1の対応は、前記機械(1)の最初の運転サイクルの間に取得し設定される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
マーク(M)と運転ユニット(15)との間の前記1対1の対応は、事前に設定されてコントローラ(103)中に格納されている、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記ラベル(3)を前記物品(3)に貼付するステップが、
前記ラベル(2)を、前記経路(P)に直交する軸(F)と、前記軸(F)に平行で互いに重なり合う相対向する端部(34)とを有する筒形状に曲げるステップと、
前記ラベル(2)の前記重なり合った端部(34)を密封するステップと、
を含む、請求項4〜7のいずれか1項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2013−521197(P2013−521197A)
【公表日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−555545(P2012−555545)
【出願日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際出願番号】PCT/IT2010/000095
【国際公開番号】WO2011/108014
【国際公開日】平成23年9月9日(2011.9.9)
【出願人】(511268708)
【Fターム(参考)】