説明

ランタンシェード

【課題】ランプ機能を果たす照明装備に装着することで、ランタン機能も果たすことが可能なランタンシェードであって、軽量に構成することができると共にランプ機能を発揮させる間はコンパクトに収納可能なランタンシェードを提供すること。
【解決手段】ランタンシェードLSは、ヘッドランプHLの発光部HLcを囲むように装着するための装着部LSaと、装着部LSaにその一端が接合されると共に、発光部HLcとは反対側の一方向に延びるように形成され、筒状を成す囲い部LSbと、囲い部LSbの他端に接合され、発光部HLcから照射される光線を反射するための端部LScと、を備え、囲い部LSbは、折り畳み可能であると共に、装着部LSaをヘッドランプHLに装着した場合には自立可能であるように構成されてなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用時に一方向を照射するランプに取り付けることで、周囲を照らすランタンとして機能させるためのランタンシェードに関する。
【背景技術】
【0002】
登山、トレッキングといったアウトドア・アクティビティには、その行程に応じて様々な装備が必要になる。特に夜間の移動を伴う行程の場合、照明装備は必須の装備となる。ここで必要とされる照明装備には、ランタン、ヘッドランプ、表示灯といったものがある(例えば、下記特許文献1、特許文献2、及び特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−283143号公報
【特許文献2】特表2008−541348号公報
【特許文献3】特開2003−009755号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、照明装備以外にも様々な装備が必要とされるアウトドア・アクティビティにおいては、装備の軽量化が求められている。
【0005】
装備の軽量化には、各装備それぞれ単独での軽量化もさることながら、異なる装備の機能を一つの装備に集約することで、装備点数を減少させる軽量化も考えられる。この装備の機能集約を照明装備において検討すると、そもそも照明装備の機能は大別して2つに分類される。一つは、移動の際に一方向を照らすランプ機能と、一つは、休息する際に周囲を照らすランタン機能である。ランプ機能は比較的狭い範囲で遠くを照らす必要があることから、ランプ機能を果たす照明装備もそれに適した形態を採用している。一方ランタン機能は比較的広い範囲で近くを照らす必要があることから、ランタン機能を果たす照明装備もそれに適した形態を採用している。
【0006】
上述したようなランプ機能とランタン機能との相違から、ランプ機能とランタン機能とを兼ねつつ、その両機能を兼ねた照明装備の重量が、それぞれ単独の機能を果たす照明装備の重量の総和よりも十分に低減できるような照明装備は提案されていなかった。具体的には、単純にランプ機能にランタン機能を付加したようなものは提案されていたものの、ランプ機能を使用している間に、ランタン機能を発揮させるシェードが邪魔にならないほどコンパクトに収納できるものは提案されていなかった。そこで本発明者は、ランプ機能を果たす照明装備を利用してランタン機能も果たさせつつ、ランプ機能を発揮している場合にはランタン機能を発揮させるシェードがコンパクトに収納できるように構成することで、このような課題を解決可能な提案をするものである。
【0007】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ランプ機能を果たす照明装備に装着することで、ランタン機能も果たすことが可能なランタンシェードであって、軽量に構成することができると共にランプ機能を発揮させる間はコンパクトに収納可能なランタンシェードを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために本発明に係るランタンシェードは、使用時に一方向を照射するランプに取り付けることで、周囲を照らすランタンとして機能させるためのランタンシェードであって、前記ランプの発光部を囲むように装着するための装着部と、前記装着部にその一端が接合されると共に、前記発光部とは反対側の一方向に延びるように形成され、筒状を成す囲い部と、前記囲い部の他端に接合され、前記発光部から照射される光線を反射するための端部と、を備え、前記囲い部は、折り畳み可能であると共に、前記装着部を前記ランプに装着した場合には自立可能であるように構成されてなる。
【0009】
本発明に係るランタンシェードは、装着部を備えているので、ランプの発光部を囲んで着脱自在に装着することができる。従って、不使用時にはランプとは別に携行することが可能であり、使用時にのみランプに装着してランタン機能を果たすことができる。囲い部は、装着部に一端が接合され、発光部とは反対側の一方向に延びるように形成されているので、装着部を発光部に取り付けるだけで、発光部から照射される光線に沿って囲い部を配置することができる。囲い部は、筒状を成しているので、発光部から照射される光を囲むことができる。囲い部の他端には、発光部から照射される光線を反射する端部が設けられているので、発光部から囲い部の中を通って端部に至った光線が反射されることで囲い部に向かい、囲い部を光らせることができる。更に、囲い部は折り畳み可能であるので、ランタンシェードを不使用時にランプとは別に携行する際には、折り畳んでコンパクトにして携行することができる。更に、囲い部は、装着部をランプに装着した場合には自立可能であるように構成されているので、特別に自立用の骨部材を構成することなく発光部から立設させることができる。そのため、発光した囲い部が自立することで、一方向を照射するための通常のランプを、ランタン機能を果たすものとして利用することが可能になる。
【0010】
また本発明に係るランタンシェードでは、前記装着部は、円環状且つ収縮可能なように構成されていることも好ましい。
【0011】
この好ましい態様では、装着部を円環状且つ収縮可能なように構成することで、発光部周りの外形が矩形であっても円形であっても、またその大きさが装着部の収縮可能な範囲であればいかなる大きさであっても、発光部周りに密接させて装着部を取り付けることができる。従って、使用時にランプからランタンシェードが脱落しにくく、発光部からの光を無駄に逃がすことなく囲い部に導くことができる。
【0012】
また本発明に係るランタンシェードでは、前記囲い部は、複数の矩形シートを互いに縫合して構成されており、その縫合の方向が前記装着部から前記端部に向かっていることも好ましい。
【0013】
この好ましい態様では、複数の矩形シートを互いに縫合することで囲い部を構成しているので、筒状の囲い部を容易に形成することができる。また、複数の矩形シートの縫合方向が装着部から端部に向かっているので、矩形シート同士を縫合した部分が筒状の囲い部を自立させるための骨の役割を果たす。更に、矩形シート同士を縫合した部分は、囲い部が自立する際の骨の役割を果たしつつも、折り畳むときの可撓性も確保できるように構成することができるので、ランタンシェードの携行性とランプにランタン機能を果たさせる役割とを両立することができる。
【0014】
また本発明に係るランタンシェードでは、前記端部は、外側に比較して内側の反射率が高くなるように構成されていることも好ましい。
【0015】
上述したように、発光部から照射された光線は、筒状の囲い部の中を通って端部に至る。そこでこの好ましい態様では、端部の内部の反射率を外部の反射率に比較して高めているので、発光部から照射された光を確実に内部に反射して光らせることができる。
【0016】
また本発明に係るランタンシェードでは、前記端部は、前記発光部から照射された光を前記囲い部に向けて反射するように構成されていることも好ましい。
【0017】
この好ましい態様では、端部を、発光部から照射された光を囲い部に向けて反射するように構成することで、発光部から照射された光を確実に囲い部に向かわせることができる。従って、発光部から照射された光線を無駄なく利用し、ランプにランタン機能を果たさせることができる。
【0018】
また本発明に係るランタンシェードでは、前記端部は、前記囲い部に接合されている部分から前記装着部に向かって略円錐形を成すように構成されていることも好ましい。
【0019】
この好ましい態様では、端部を略円錐形として構成し、その略円錐形は囲い部に接合されている部分から装着部に向かうように形成しているので、略円錐形の頂点を装着部すなわち発光部に向け、そこから外側に広がるように端部を形成している。従って、発光部から照射された光線は、略円錐形の頂点近傍に当たるので、光線全体として確実に囲い部に方向転換することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、ランプ機能を果たす照明装備に装着することで、ランタン機能も果たすことが可能なランタンシェードであって、軽量に構成することができると共にランプ機能を発揮させる間はコンパクトに収納可能なランタンシェードを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施形態であるランタンシェードを取り付け可能なヘッドランプの一例を示す概略図である。
【図2】図1に示すヘッドランプに本実施形態に係るランタンシェードを取り付ける様子を示す斜視図である。
【図3】図1に示すヘッドランプに本実施形態に係るランタンシェードを取り付けた様子を示す斜視図である。
【図4】本実施形態に係るランタンシェードの分解斜視図である。
【図5】本実施形態に係るランタンシェードの斜視図である。
【図6】図1に示すヘッドランプに本実施形態に係るランタンシェードを取り付けた場合の、ヘッドランプから照射された光線の進行の様子を示す模式的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
【0023】
最初に、本発明の実施形態であるランタンシェードを取り付け可能なヘッドランプの一例について、図1を参照しながら説明する。図1は、ヘッドランプHLの一例を示す概略図である。
【0024】
図1に示すように、ヘッドランプHLは、使用者Hの頭Hdに取り付けることができるものである。ヘッドランプHLは、ランプ本体HLaと、バンドHLbと、発光部HLcと、スイッチHLdとを備えている。
【0025】
ランプ本体HLaは、発光部HLcと、スイッチHLdとを有する部分である。ランプ本体HLaは、バンドHLbによって使用者Hの頭Hdに取り付けることができるように構成されている。バンドHLbによってランプ本体HLaが頭Hdに取り付けられると、発光部HLcが使用者Hの一方向を向くように構成されている。
【0026】
発光部HLcには、ランプといった発光体が内蔵されており、スイッチHLdの操作によって点灯したり消灯したりするように構成されている。発光部HLcの発光態様は、点滅点灯と連続点灯とが切り替えられるように構成されていてもよく、その発光強度が弱いものと強いものとが切り替えられるように構成されていてもよい。
【0027】
本実施形態のランタンシェードは、このように一方向を照らすランプ機能を有するヘッドランプHLを、ランタンとして用いるためのものである。本実施形態のランタンシェードについて、図2及び図3を参照しながら説明する。図2は、図1に示すヘッドランプHLに、本実施形態に係るランタンシェードLSを取り付ける様子を示す斜視図である。図3は、図1に示すヘッドランプHLに本実施形態に係るランタンシェードLSを取り付けた様子を示す斜視図である。
【0028】
図2に示すように、ランタンシェードLSは、装着部LSaと、囲い部LSbと、端部LScとを備えている。装着部LSaは、ヘッドランプHLの発光部HLcを囲むように配置され、ランタンシェードLSをヘッドランプHLに装着するための部分である。装着部LSaは、円環状且つ収縮可能なように構成されている。具体的には、ゴム状の伸縮可能な材料によって形成された円環状の部材を、布製若しくは丈夫な紙製などの表面材で覆うことで形成されている。
【0029】
囲い部LSbは、装着部LSaにその一端LSbaが接合されると共に、発光部HLcとは反対側の一方向に延びるように形成され、筒状を成す部分である。囲い部LSbは、透明又は半透明であって、可撓性を有し且つコシのある材料によって形成されている。囲い部LSbは、折り畳み可能であると共に、装着部LSaをヘッドランプHLに装着した場合には自立可能であるように構成されている。
【0030】
端部LScは、囲い部LSbの他端LSbbに接合され、発光部HLcから照射される光線を放射状に反射するための部分である。
【0031】
図3に示すように、ランタンシェードLSをヘッドランプHLに取り付ける場合には、装着部LSaをランプ本体HLaの外周に沿うように押し広げ、ランプ本体HLaの外周に沿って装着部LSaを沿わせて装着する。このようにランタンシェードLSをヘッドランプHLに取り付けると、発光部HLcから照射された光線は囲い部LSb内を進み、端部LScに当たる。端部LScに当たった光線は、端部LScによって遮られ、その進行方向が変わって、少なくともランタンシェードLSの内部に戻る。その戻った光によって、囲い部LSbが光り、その光が囲い部LSbを通って側方に照射される。
【0032】
続いて図4を参照しながら、ランタンシェードLSを構成する部材について説明する。図4は、本実施形態に係るランタンシェードLSの分解斜視図である。図4に示すように、囲い部LSbは、4枚の矩形シートLSbp,LSbp,LSbp,LSbpによって構成されている。矩形シートLSbp,LSbp,LSbp,LSbpは、光の透過性を高めるために薄い生地で構成されている。この生地は、ランタンシェードLSを自立させるためのハリとコシを実現するため、ウレタンコーティングなどの処理が施されている。
【0033】
矩形シートLSbpは、一対の長辺10,12と、長辺10の一端と長辺12の一端とを繋ぐ短辺14と、長辺10の他端と長辺12の他端とを繋ぐ短辺16とを有している。隣り合う矩形シートLSbpと矩形シートLSbpとは、一方の長辺10と他方の長辺12とを縫合して一枚の矩形シートとする。このようにして4枚の矩形シートLSbp,LSbp,LSbp,LSbpを互いに縫合して繋ぎあわせ、囲い部LSbを形成している。従って、4枚の矩形シートLSbp,LSbp,LSbp,LSbpを互いに縫合した縫合方向は、装着部LSaから端部LScへと向かっている。
【0034】
互いに縫合された4枚の矩形シートLSbp,LSbp,LSbp,LSbpの短辺14,14,14,14には、装着部LSaが取り付けられる。また、互いに縫合された枚の矩形シートLSbp,LSbp,LSbp,LSbpの短辺16,16,16,16には、端部LScが取り付けられる。
【0035】
端部LScは、円錐部LScaと、固定環LScbによって構成されている。円錐部LScaは、頂点20と、側面22と、底辺24とを有する。円錐部LScaは、頂点20を装着部LSa側に向けて、底辺24を互いに縫合された枚の矩形シートLSbp,LSbp,LSbp,LSbpの短辺16,16,16,16に取り付けられている。円錐部LScaと、互いに縫合された枚の矩形シートLSbp,LSbp,LSbp,LSbpの短辺16,16,16,16とは、固定環LScbによって固定されている。
【0036】
図4に示した各部材を上述のように繋ぎあわせると、図5に示すように、ランタンシェードLSとなる。図5に示すように、矩形シートLSbp,LSbp,LSbp,LSbpの縫合部LSsは、装着部LSaから端部LScに向かうように形成される。
【0037】
続いて、図6を参照しながら、端部LScについて説明を加える。図6は、図1に示すヘッドランプHLにランタンシェードLSを取り付けた場合の、ヘッドランプHLから照射された光線Lの進行の様子を示す模式的な断面図である。端部LScは、外側222に比較して内側221の反射率が高くなるように構成されている。発光部HLcから照射された光線Lは、端部LScに向かって進む。光線Lは、端部LScの内側221に当たる。外側222及び内側221は、円錐部LScaの側面22を構成するものであるから、内側221に当たった光線Lは、囲い部LSbに向かって方向を転換する。このように、端部LScは、発光部HLcから照射された光線Lを囲い部LSbに向けて反射するように構成されている。
【0038】
上述したように本実施形態に係るランタンシェードLSは、使用時に一方向を照射するヘッドランプHLに取り付けることで、周囲を照らすランタンとして機能させるためのランタンシェードである。ランタンシェードLSは、ヘッドランプHLの発光部HLcを囲むように装着するための装着部LSaと、装着部LSaにその一端LSbaが接合されると共に、発光部HLcとは反対側の一方向に延びるように形成され、筒状を成す囲い部LSbと、囲い部LSbの他端LSbbに接合され、発光部HLcから照射される光線Lを反射するための端部LScと、を備える。囲い部LSbは、折り畳み可能であると共に、装着部LSaをヘッドランプHLに装着した場合には自立可能であるように構成されてなる。
【0039】
ランタンシェードLSは、装着部LSaを備えているので、ヘッドランプHLの発光部HLcを囲んで着脱自在に装着することができる。従って、不使用時にはヘッドランプHLとは別に携行することが可能であり、使用時にのみヘッドランプHLに装着してランタン機能を果たすことができる。囲い部LSbは、装着部LSaに一端LSbaが接合され、発光部HLcとは反対側の一方向に延びるように形成されているので、装着部LSaを、発光部HLcを囲むように取り付けるだけで、発光部HLcから照射される光線Lに沿って囲い部LSbを配置することができる。
【0040】
囲い部LSbは、筒状を成しているので、発光部HLcから照射される光を囲むことができる。囲い部LSbの他端LSbbには、発光部HLcから照射される光線Lを反射する端部LScが設けられているので、発光部HLcから囲い部LSbの中を通って端部LScに至った光線Lが遮られることで囲い部LSbに向かい、囲い部LSbを光らせることができる。更に、囲い部LSbは折り畳み可能であるので、ランタンシェードLSを不使用時にヘッドランプHLとは別に携行する際には、折り畳んでコンパクトにして携行することができる。更に、囲い部LSbは、装着部LSaをヘッドランプHLに装着した場合には自立可能であるように構成されているので、特別に自立用の骨部材を構成することなく発光部HLcから立設させることができる。そのため、発光した囲い部LSbが自立することで、一方向を照射するための通常のヘッドランプHLを、ランタン機能を果たすものとして利用することが可能になる。
【0041】
また本実施形態では、装着部LSaを円環状且つ収縮可能なように構成することで、発光部HLc周りの外形(ランプ本体HLaの外形)が矩形であっても円形であっても、またその大きさが装着部LSaの収縮可能な範囲であればいかなる大きさであっても、発光部HLc周りのランプ本体HLaに密接させて装着部LSaを取り付けることができる。従って、使用時にヘッドランプHLからランタンシェードLSが脱落しにくく、発光部HLcからの光を無駄に逃がすことなく囲い部LSbに導くことができる。
【0042】
また本実施形態では、複数の矩形シートLSbpを互いに縫合することで囲い部LSbを構成しているので、筒状の囲い部LSbを容易に形成することができる。また、複数の矩形シートLSbpの縫合方向が装着部LSaから端部LScに向かっているので、矩形シートLSbp同士を縫合した部分(縫い代)が筒状の囲い部LSbを自立させるための柱の役割を果たす。更に、矩形シートLSbp同士を縫合した部分は、囲い部LSbが自立する際の骨の役割を果たしつつも、折り畳むときの可撓性も確保できるように構成することができるので、ランタンシェードLSの携行性とヘッドランプHLにランタン機能を果たさせる役割とを両立することができる。
【0043】
上述したように、発光部HLcから照射された光線Lは、筒状の囲い部LSbの中を通って端部LScに至る。そこで本実施形態では、端部LScの内部の反射率を外部の反射率に比較して高めているので、発光部HLcから照射された光を確実に内部に反射して光らせることができる。
【0044】
また本実施形態では、端部LScを略円錐形として構成し、その略円錐形は囲い部LSbに接合されている部分から装着部LSaに向かうように形成しているので、略円錐形の頂点20を装着部LSaすなわち発光部HLcに向け、そこから外側に広がるように端部LScを形成している。従って、発光部HLcから照射された光線Lは、略円錐形の頂点近傍に当たるので、光線L全体として確実に囲い部LSbに方向転換することができる。
【0045】
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。すなわち、これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、前述した各具体例が備える各要素およびその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【符号の説明】
【0046】
H:使用者
Hd:頭
HL:ヘッドランプ
HLa:ランプ本体
HLb:バンド
HLc:発光部
HLd:スイッチ
LS:ランタンシェード
LSa:装着部
LSb:囲い部
LSc:端部
LSba:一端
LSbb:他端
LSbp:矩形シート
10:長辺
12:長辺
14:短辺
16:短辺
LSca:円錐部
20:頂点
22:側面
24:底辺
LScb:固定環
LSs:縫合部
L:光線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用時に一方向を照射するランプに取り付けることで、周囲を照らすランタンとして機能させるためのランタンシェードであって、
前記ランプの発光部を囲むように装着するための装着部と、
前記装着部にその一端が接合されると共に、前記発光部とは反対側の一方向に延びるように形成され、筒状を成す囲い部と、
前記囲い部の他端に接合され、前記発光部から照射される光線を反射するための端部と、を備え、
前記囲い部は、折り畳み可能であると共に、前記装着部を前記ランプに装着した場合には自立可能であるように構成されてなることを特徴とするランタンシェード。
【請求項2】
前記装着部は、円環状且つ収縮可能なように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のランタンシェード。
【請求項3】
前記囲い部は、複数の矩形シートを互いに縫合して構成されており、その縫合の方向が前記装着部から前記端部に向かっていることを特徴とする請求項1に記載のランタンシェード。
【請求項4】
前記端部は、外側に比較して内側の反射率が高くなるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のランタンシェード。
【請求項5】
前記端部は、前記発光部から照射された光を前記囲い部に向けて反射するように構成されていることを特徴とする請求項4に記載のランタンシェード。
【請求項6】
前記端部は、前記囲い部に接合されている部分から前記装着部に向かって略円錐形を成すように構成されていることを特徴とする請求項5に記載のランタンシェード。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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