説明

リアルタイムインタラクションが可能な12誘導心電図の波形の測定及び情報編集システム

【課題】 SILVERLIGHT技術を利用した、リアルタイムインタラクションが可能な12誘導心電図の波形の測定及び情報編集システムの提供。
【解決手段】 サーバと、ネットワーク相互通信プロトコルをサポートする装置と、データベースを提供する装置を含み、前記サーバがクロスプラットフォームのブラウジングを提供し、ユーザのコマンド入力または心電図レポートの閲覧に供し、ユーザは患者情報を編集または測定することができ、前記ネットワーク相互通信プロトコルの装置はWEB SERVICEであり、前記サーバのコマンドを受信し、かつデータベースの装置のアシストでサーバ処理後の心電図情報をフィードバックすると共に、前記データベースを提供する装置がHISであり、ネットワーク相互通信プロトコルの装置に患者情報へのアクセスを提供し、病院内外でコンピュータを利用して患者情報の登録、検索、ブラウズ、編集を行うことを可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はリアルタイムインタラクションが可能な12誘導心電図の波形の測定及び情報編集システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の臨床12誘導心電図(12−LEAD ECG)のブラウジングはユーザが自ら研究開発したブラウジングインターフェースまたはHTML、ASP.NETウェブ言語を通して12誘導心電図レポートを閲覧するもので、例えば台湾特許公報M349516号、200615792号、I251155号など、は自ら研究開発したブラウザを使用しているが、その欠点はブラウズできるだけで、ユーザとインタラクティブな行為ができず、ヒューマンマシンインターフェースのインタラクションに欠ける点であり、共通の欠点は次のとおりである:
現在の心電図の電子化は、紙で出力した心電図レポートを電子化してコンピュータモニタに表示し、且つ電子ファイル管理するだけである。
臨床医師は肉眼で心電図波形の変化を観察しなければならず、例えば一区間の波形の高さ、一区間の波形の幅及び一区間の波形の斜度などを診断の根拠にするが、肉眼での観察には誤差があり、効率にも改善が必要で、完全に人工知能で波形の抽出を行っても、実際の臨床上に応用することはできない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、SILVERLIGHT技術を利用し、その他システムを使用して心電図レポートを作成する従来方式とは異なる、インタラクティブ型の心電図レポートを通して、医療関係者が紙の上に意見を書き込むのではなく、直接レポート上に書き込むことができるようにした、リアルタイムインタラクションが可能な12誘導心電図の波形の測定及び情報編集システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明のリアルタイムインタラクションが可能な12誘導心電図の波形の測定及び情報編集システムは、サーバと、ネットワーク相互通信プロトコルをサポートする装置と、データベースを提供する装置を含み、前記サーバがクロスプラットフォームのブラウジングを提供し、ユーザのコマンド入力または心電図レポートの閲覧に供し、ユーザは患者情報を編集または測定することができ、前記ネットワーク相互通信プロトコルをサポートする装置はWEB SERVICEであり、前記クロスプラットフォームウェブブラウジングを提供するサーバが下したコマンドを受信することができ、かつデータベースの装置のアシストにより、サーバ処理後の心電図情報をフィードバックすると共に、前記データベースを提供する装置がHISであり、ネットワーク相互通信プロトコルの装置に患者情報へのアクセスを提供し、病院内外でいつでもどこでもコンピュータを利用して患者情報の登録、検索、ブラウズ、編集を行うことを可能にし、そのうち、前記患者情報の編集が、ユーザに心電図レポート上のリアルタイムの意見編集を提供する。
【0005】
本発明のクロスプラットフォームウェブブラウジングのサーバは、SILVERLIGHTウェブ技術効果を備えたサーバとすることができ、前記サーバはホームページ構築とウェブブラウザ情報の表現を処理するハイパーテキストマークアップランゲージの装置と、ダイナミックページの処理機能と利便利性を向上するダイナミック言語の装置と、サーバに計算に必要な関数を提供するライブラリシステムを含み、前記ダイナミック言語の装置はASP.NETであり、前記ライブラリはCLIENTBINを指し、目盛りを自己設定した動的カーソルスケールの補助による波形高さ、時間幅の計算、またはメッセージのアクセス編集を達成する。
【0006】
本発明のデータベースの装置の応用は、問診・急診予約及び当日診察受付、診察情報・支払、薬袋及びカルテ閲覧・プリント、入院病床管理、入院日コントロール、看護ステーション支払、入院会計または問診・入院報告を含む。
【0007】
本発明のネットワーク相互通信プロトコルの装置はさらにウェーブレット変換の装置を含み、心電図のノイズ除去に用いられる。その動作は次のステップを含む。
(a) サーバのコマンドを受信し、データベースの装置から患者情報を取得するステップ、
(b) 心電図レポートの患者情報を生成し、XMLファイルに変換するステップ、
(c) ノイズ除去後、情報を集約した心電図レポート情報を前記サーバにフィードバックするステップ。
【0008】
本発明のユーザは、医師や看護士、薬剤師、検査技師、レントゲン技師など、患者にサービスを提供する医療関係者とすることができる。
【発明の効果】
【0009】
SILVERLIGHTはWEBブラウザの新世代技術で、優れたベクタアニメーションや描画の能力を備えており、ユーザの体験を向上し、よりよい視覚効果を達することを目的としている。また、前述の欠点を改善することもできる。図と文章共に高品質の方式で医療関係者が使用時により直覚的に使用でき、結果を入力するために元々閲覧していた波形信号を切り替える必要がない。心電図の波形はベクタ形式で描画するため、心電図レポートを縮小または拡大したときもリアリティが失われない。その特徴を以下に示す。
心電波形図及び意見、治療戦略を統合した心電図ファイルエディタで、直接ホームページ上で心電図をブラウズでき、心電図パラメータを測定し、意見、治療方法の専門家の意見を書き込むことができる。
将来転院するとき、国内で最もよく用いられているPhilips XML−ECG 及び HPSCP−ECGなどの心電図レポートを皆SILVERLIGHT−ECGに変換でき、患者の症状、以前の意見など豊富な情報を含み、転院時の参考に便利である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明のシステムの構成図である。
【図2】本発明のシステムの機能のフローチャートである。
【図3】本発明の波形の測定及び情報編集の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1に本発明のシステム10の構成図を示す。本発明のリアルタイムインタラクションが可能な12誘導心電図の波形の測定及び情報編集システムは、まず医療関係者がウェブブラウザのSILVERLIGHT107のインターフェースを使用して、サーバ101中のASP.NETサイト104とHTMLサイト105に接続し、SILVERLIGHT107によりログインして心電図レポート情報を検索し、あらかじめコンパイルしたSLIVERLIGHT CLIENTBIN106 ライブラリで、CLIENTBINがシステムの提供するWEB SERVICE102を呼び出す。
【0012】
WEB SERVICE102が包含するウェーブレット変換108技術により、原始の心電図のノイズを除去する。同時にWEB SERVICE102はHISデータベース103と情報交換及び整理を行うことができる。
【0013】
図2に本発明のシステム10の機能フローチャートを示す。まず医療関係者がウェブサーバ205にログイン201し、患者の12誘導心電図レポート206を検索202及びブラウズ203し、HISデータベース103が検索の要求を受信した後、心電図レポートの患者情報を生成し、及びXMLファイル207に変換し、得られたXMLファイル208のノイズ除去209後、情報を集約210した後の心電図レポート情報をウェブサーバ205にフィードバックし、最後にユーザ端に表示する。医療関係者は画面上で選択した心電図信号を拡大することができ、医療関係者は判別しにくい信号の区間をはっきりと識別することができる。医療関係者はまた、本発明の提供する診断情報編集204機能で、心電図レポート上にリアルタイムで意見を変更することもできる。
【0014】
図3に本発明の波形測定及び情報編集の概略図を示す。このインタラクティブ型心電図管理システムは、医療関係者が心電図レポートをブラウズすると同時に、これまでの心電図上で心電図のマス数を手作業で数え、波形の時間幅を計算する手間を改善することができる。かつマウスでクリックして選択することで該波形のそのときの波形高さ301動的カーソルスケールと時間幅302動的カーソルスケールの特性を表示することができ、より便利にシステム中で直接レポートメッセージ303を変更することができる。
【符号の説明】
【0015】
10 本発明のシステム
101 サーバ
102 WEB SERVICE
103 HISデータベース
104 ASP.NET
105 HTML
106 CLIENTBIN(ライブラリ)
107 SILVERLIGHT
108 ウェーブレット変換
201 ログイン
202 検索
203 ブラウズ
204 診断情報編集
205 ウェブサーバ
206 12誘導心電図レポート検索
207 患者情報の取得及びXMLファイル変換
208 XMLファイル
209 ノイズ除去
210 情報集約
301 波形高さ
302 時間幅
303 メッセージ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リアルタイムインタラクションが可能な12誘導心電図の波形の測定及び情報編集システムであって、クロスプラットフォームウェブブラウジングを提供するサーバと、ネットワーク相互通信プロトコルをサポートする装置と、データベースを提供する装置を含み、
前記クロスプラットフォームウェブブラウジングを提供するサーバが、ユーザによるコマンドの入力または心電図レポートの閲覧を可能にし、ユーザは患者情報を編集または測定することができ、
前記ネットワーク相互通信プロトコルをサポートする装置が、心電図ノイズの除去に用いるウェーブレット変換の装置を含み、クロスプラットフォームウェブブラウジングのサーバが下したコマンドを受信し、かつデータベースの装置のアシストにより、サーバ処理後の心電図情報をフィードバックし、
前記データベースを提供する装置が、患者情報へのアクセスをネットワーク相互通信プロトコルの装置に提供する、
ことを特徴とする、システム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムであって、そのうち前記クロスプラットフォームウェブブラウジングを提供するサーバが、
ホームページ構築とウェブブラウザ情報の表現を処理するハイパーテキストマークアップランゲージの装置と、
ダイナミックページの処理機能と利便利性を向上するダイナミック言語の装置と、
サーバに計算に必要な関数を提供し、目盛りを自己設定した動的カーソルスケールの補助による波形高さ、時間幅の計算、またはメッセージのアクセス編集を達成するライブラリシステムと、
を含むことを特徴とする、システム。
【請求項3】
請求項1に記載のシステムであって、そのうち前記ネットワーク相互通信プロトコルの装置の動作が、
(a) サーバのコマンドを受信し、データベースの装置から患者情報を取得するステップ、
(b) 心電図レポートの患者情報を生成し、XMLファイルに変換するステップ、
(c) ノイズ除去後、情報を集約した心電図レポート情報を前記サーバにフィードバックするステップ、
を含むことを特徴とする、システム。
【請求項4】
請求項1に記載のシステムであって、そのうち前記データベースの装置がHISであり、病院内外でいつでもどこでもコンピュータを利用して患者情報の登録、検索、ブラウズまたはユーザに対する心電図レポート上におけるリアルタイムの意見編集の提供を可能にすることを特徴とする、システム。
【請求項5】
請求項1に記載のシステムであって、そのうち前記データベースの装置が、問診・急診予約及び当日診察受付、診察情報・支払、薬袋及びカルテ閲覧・プリント、入院病床管理、入院日コントロール、看護ステーション支払、入院会計または問診・入院報告を含むことを特徴とする、システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−5225(P2011−5225A)
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−215710(P2009−215710)
【出願日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【出願人】(501485412)元智大学 (4)
【Fターム(参考)】