リフティング及び位置決め装置
リフティング及び位置決め装置(10)は、基台(14)と、上端部(18)と下端部(16)とを備えた昇降装置(12)と、昇降装置を収縮位置と上昇動作位置との間において作動するアクチュエータ(21)と、昇降装置の上端部に取り付けられ、第1の方向(X)における水平直線前後動作と、第2の方向(Y)における水平直線前後動作と、水平回転動作(Z)が可能な位置決め部材(20)とを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、資材をリフティングする装置に関する。特に、重く嵩張る建築構造物を所定の位置に楽に設置するための、リフティング及び位置決めを行う装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ビルや高層建築物のメンテナンスや建設には、梁、トラス、雨どい、ローラードアなどの重く嵩張る資材をリフティングすることが必要な場合がよくある。このような資材を、高い位置にリフティングすることが可能な装置としては、いろいろなものがある。例えば、ウィンチ、ホイスト、シザーリフトプラットフォーム装置などである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ウィンチやこれと同様の滑車を使ったシステムを使うことにより、作業者が資材を高所に持ち上げる負荷を減らすことができる。しかし、一般的にはこのような装置で資材の水平位置を調整することは不可能である。
【0004】
シザーリフトプラットフォーム装置は、通常、可動式基台の上で使用する。そのため、このリフトプラットフォーム装置は、装置全体を地上で動かすことにより、重く嵩張る資材をリフティングするだけでなく、制限された範囲内ではあるが資材の水平方向の位置調整が可能である。しかしこの場合でも、一旦リフティングされた資材の位置を調整することは通常はできない。
【0005】
一方で、滑車を使用した装置やシザーリフトプラットフォームは、重い資材を上に上げるのには適しているが、一般的に位置を自在に操ることは難しく、重い資材を意図した位置へ動かすことは容易ではない。例えば、ローラードアのような重く嵩張る建築資材を、高所に固定されている金具に取り付けるのは難しい。
【0006】
本発明の背景では、発明の前後状況についての説明が含まれている。本項で参照した資料が、本発明のいかなる請求項の優先日までに、オーストラリア国内で出版されたり、公知とされたり、或いは一般的な共通認識の一部とするための許可を与えるものではない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、その一つの態様として、
(a)基台と、
(b)上端部と下端部とを有する昇降装置と、
(c)前記昇降装置を収縮位置と上昇位置との間で作動するアクチュエータと、
(d)昇降装置の上端部に取り付けられ、第1の方向における水平直線前後方向と、第2の方向における水平直線前後方向と、水平回転方向とで操作可能な位置決め部材を備える、リフティング及び位置決め装置が提供される。
【0008】
本発明の好ましい実施の形態では、前記位置決め部材が、前記第1の方向における水平直線前後方向への移動を可能とする台車組み立て部を備えている。
【0009】
本発明の他の好ましい実施の形態では、前記位置決め部材が、水平回転動作を可能とする前期台車組み立て部の上に取り付けられた回転プラットフォームを備えている。
【0010】
本発明のさらに他の好ましい実施の形態では、前記位置決め部材が、前記第2の方向における水平直線方向への移動を可能とする、前記回転プラットフォーム上に取り付けたスライドプレートを有している。
【0011】
好ましくは、前記第1の方向は前記第2の方向に対して実質的に垂直である。
【0012】
好ましくは、前記基台は、少なくとも一つの軸に取り付けられたシャーシを備え、車輪手段が前記軸の何れか一つに回転可能に取り付けられている。さらに好ましくは、前記基台は、前記昇降装置と前記位置決め部材を支持かつ移動させるだけでなく、付属物(補助部品)も移動させる移動手段でもある。
【0013】
さらに好ましくは、本発明によるリフティングと位置決め装置は、前記シャーシの一方側に取り付けられ、使用中の前記昇降装置の前記基台を安定させるための安定化手段を少なくても一つ含んでいる。
【0014】
前記回転プラットフォームは、これを所望の位置に固定するためのブレーキ装置を含むことができる。他の実施の形態では、前記プラットフォームの回転は、水圧、空気圧、又は電気的手段で行う。
【0015】
本発明によるリフティング及び位置決め装置は、前記台車組み立て部の互いに対向する端部に取り付けられた一対のクレードルブラケットを含んでいてもよい。好ましくは、クレードルブラケットは折りたたみ可能である。
【0016】
本発明によれば、他の態様で、
(a) 何れか一方の軸に回転可能に取り付けられた回転手段を有する、少なくとも一つの軸に取り付けられたシャーシを備えた基台と、
(b) 上端部と下端部と有するシザーリフト装置と、
(c) 前記昇降装置を収縮位置と上昇位置との間で作動するアクチュエータと、
(d) 前記昇降装置の前記上端部に取り付けられ、第1の方向における水平直線前後方向に移動可能な台車組み立て部と、
(e) 前記台車組み立て部に取り付けられ、第2の方向における水平直線前後方向に移動可能なスライドプレートを備える、リフティング及び位置決め装置が提供される。
【0017】
本発明によれば、さらに他の態様で、基台と、上端部と下端部とを有する昇降装置と、前記昇降装置を収縮位置と上昇位置との間で作動するアクチュエータと、前記昇降装置の上端部に取り付けられた位置決め部品を含むリフティング及び位置決め装置を用いた、重く嵩張る資材をリフティング及び位置決めする方法であって、
(a) 前記資材を前記装置の上に置くステップと、
(b) 前記資材を持ち上げる必要のある位置の実質的に下の位置に前記装置を移動するステップと、
(c) 前記昇降装置を操作し、前記資材を所望の高さに上昇するステップと、
(d) 前記位置決め部品を使って、第1の方向における水平直線前後方向、第2の方向における水平直線前後方向、及び水平回転軸方向に前記資材を移動させ、所望の位置に前記資材を置くステップを含む方法が提供される。
【0018】
本発明の実施の形態では、前記方法は、
(a) 前記資材を前記リフティング及び位置決め装置の上に置くステップと、
(b) 前記装置及び前記資材を、作業位置に移動するステップを先に行う。
【0019】
本発明によるリフティング装置を用いることにより、すでに高い位置に上昇している重い資材又は品物の位置決めを容易に行えるため、ビル等の建設の施工手順を簡単にできる。
【0020】
添付の図面を参照にして、本発明を詳細に説明する。図面により特定される内容は、すでに説明した本発明の一般性に何ら優先するものではないものと理解されるべきである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
まず図1を参照すると、本発明によるリフティング及び位置決め装置10は、基台14の上に設けられた昇降装置12を備えている。昇降装置12の下端部16は、基台14上にあり、昇降装置12の上端部18は、位置決め部材20を支持している。
【0022】
アクチュエータ21は、昇降装置12を収縮状態(図2A及び図3参照)と上昇作動状態(図1、図4A及び図5A参照)との間において作動する。作動位置において、位置決め部材20は、第1の方向Xにおける水平直線前後方向、第2の方向Yにおける水平直線前後方向、及び水平回転方向Zに動作可能である。これらの動作を組み合わせることにより、昇降手段12が作動位置にあるときに、ローラードアのような重い資材22の移動操作が容易になる。
【0023】
次に、図2A及び図2Bを参照すると、基台14は、少なくとも一つの軸26に取り付けられたシャーシ24を備えており、何れか一つの軸26に車輪(ホイール)手段が回転可能に取り付けられている。図2A及び図2Bに示すように、本発明の一実施形態においては、基台14は移動式トレーラの形となっている。本発明において、基台14は必ずしも可動式である必要はないが、可動式であることにより、基台14が昇降装置12の支持手段としてだけでなく、リフティング及び位置決め装置10の移動手段としての働きを持つことになり、これが利点となることは明らかである。
【0024】
基台14は、昇降装置12を格納する構造となっている。この構造には、昇降装置12をそれらの間に保持するための2つの並行した支持部材30が含まれる。シャーシ24は、軸26の本数に関わらず取り付け可能であるが、軸26が最低本数の2本のときに、安定性がより向上すると想定される。
【0025】
基台14は、好ましくは、少なくても1本の安定化手段32をシャーシ24の何れかの端に取り付け、さらに好ましくは、基台14(図1参照)の各コーナーに一つずつ取り付けることにより、昇降装置12の使用時に基台14が安定する。安定化手段32は、伸縮油圧ジャッキであってもよい。
【0026】
図2A及び図3では、昇降装置12は収縮状態にある。昇降装置12は、図面に示すようにシザーリフトで構成されるのが好ましい。そのようなシザーリフト装置12は、枢動可能に連結された一対のビームで構成されている。アクチュエータ21(図1参照)による力の作用は、少なくても一対の交差したビーム(通常は昇降部材の一番下の最初の一対のビーム)に働き、その作動力は昇降装置12の全体に伝わり、交差したビームが開いたり閉じたりしながら昇降装置12を上昇状態にしたり収縮状態にする。アクチュエータ21は、通常1つか、2つ以上の伸縮する油圧シリンダから成り、この油圧シリンダにより、昇降装置12のプラットフォームを収縮状態の位置から高所の動作位置へ上昇させる。昇降装置12にシザーリフト装置を用いる利点は、作業場所間の移動の際に、昇降装置12の大部分を折り畳むことが可能な点にある。
【0027】
図2Aは、一段アームシザーリフト装置を有する、昇降装置12が収縮状態にあるリフティング及び位置決め装置10である。図3は、図2Aとは異なり、三段アームシザーリフト装置を有する、昇降装置12が収縮状態にあるリフティング及び位置決め装置10である。図2A及び図3では、両方とも、昇降装置12は収縮状態である。これらの2つの異なるシザーリフト装置の違いは、図4A及び図5Aのように、昇降装置12が上昇状態のときに、より明確となる。なお、これらの図に示した昇降装置12は、本発明の実施形態の一例を示したものであり、必要に応じて、二段、四段、五段、その他の段数を持つシザーリフト装置で構成することも可能であることに留意すべきである。
【0028】
図4Aは、図2Aに示すリフティング及び位置決め装置10の上昇状態を示している。昇降装置12は、枢動可能に連結された二組のビーム23を含み、一段アームシザーリフト装置を構成している。図4Bは、図4Aに示すリフティング及び位置決め装置10の背面図であり、ヒンジを形成している交差結合部材25を介する二組のビーム23間の連結状態を示している。
【0029】
同様に、図5Aは図3に示すリフティング及び位置決め装置10の上昇状態を示している。三段アームシザーリフト装置12には、枢動可能状態で連結された六組のビーム23が備えられている。図5Bは、図5Aに示すリフティング及び位置決め装置10の背面図であり、三組のビーム23と交差結合部材25との枢動連結状態を示している。
【0030】
図6Aでは、位置決め部材20が昇降装置12の上端部18に支持されている。位置決め部品20は、第1の方向Xにおける水平直線前後方向に移動可能な台車組み立て部34を備えている。
【0031】
台車組み立て部34は、シザーリフト装置12の上端部18に取り付けられた2本の並行サポート部材36により保持されている。台車組み立て部34は、水圧ラム38か、これと同等の動作手段により動作する。本発明の一実施形態では、第1の方向Xにおける移動範囲は約400mmである。
【0032】
好ましくは、一組のクレードルブラケット44(図5B参照)を台車組み立て部34の両端に取り付け、資材の上昇と位置決めをサポートする。好ましくは、クレードルブラケット44は、折り畳まれた"下"位置でローラードアやその他の構造物をクレードルブラケット44上で転がしたりスライドさせ、その後に移動させた"上"位置でローラードアを正しい位置に取り付けることができるように、折り畳み可能である。
【0033】
図6Aでは、位置決め部材20は待機位置にあり、水圧ラム38は収縮状態である。図6Bでは、水圧ラム38は伸張状態にあり、位置決め部材20がX方向前方に移動した状態を示している。台車組み立て部34は、第1の方向Xへの移動を容易にするためにホイール手段46を備えている。図6Cでは、位置決め部材がX方向に移動しており、さらにZ方向に90°回転している。これまで説明してきた一連の図面は、位置決め部材20を使うことにより可能となる移動の範囲の例を示したものである。
【0034】
図7A及び図7Bに、台車組み立て部34に設けられた、軸39を格納する内部クレードル組み立て部35を示す。軸39には、回転プラットフォーム40が取り付けられている。スライドプレート42は、回転プラットフォーム40上に取り付けられており、第2の方向Yの水平移動を可能にする。回転プラットフォーム40は、スライドプレート42のZ方向の水平回転を容易にし、中心部Cから左右それぞれ約110°までの回転が可能である。
【0035】
スライドプレート42は、水圧ラム43か、これと同等の動作手段により動作する。本発明の一実施形態では、第2の方向Yでの移動範囲は約200mmである。回転プラットフォーム40は、好ましくは、資材22を所望の位置に置くときに、回転プラットフォーム40をクランプするためのブレーキ装置41を有する。この場合、回転プラットフォーム40のブレーキ装置41は手動で操作してもよい。代替として、回転プラットフォーム40の回転は、クランプ装置又はブレーキ装置が必要ない、水圧、空気圧、又は電気的な動作で行っても良い。この場合、水圧、空気圧、或いは電気的な力の作動を停止すると、プラットフォームの回転は止まる。
【0036】
図6Cは、昇降装置12に台車組み立て部34と内部クレードル組み立て部35をどのように取り付けているかを示す図である。図面では、内部クレードル組み立て部35とスライドプレート42が、第2の方向Yへの移動を容易にするために回転している。
【0037】
好ましい実施の一形態では、基台14は、リフティング及び位置決め装置10が容易に移動可能で、資材を所望の場所に取り付けるという特定の操作を遂行するための資材22の移動手段を備えた移動式トレーラとなっている。本装置10は、昇降装置12や位置決め部材20などのツール、或いは、ローラードアやシャッターその他の構造要素などの資材22を、これらが操作現場に一旦持ち込まれた後は、その操作を最小限にするように設計されている。
【0038】
トレーラはそれ自身が、最大長のローラードアやシャッターを支持し、移動できるような構成となっている。本発明の一実施形態では、トレーラに伸縮可能なけん引棒を取り付け、トレーラの全長よりも大きい資材にも対応可能とし、一方で、トレーラ自身の収納や、小さい資材の運搬に便利な長さに畳むことも可能である。これにより、操作現場に資材を運搬中に、トレーラの後ろに資材がぶら下がるのを防ぐことができる。
【0039】
本発明によるリフティング及び位置決め装置10を使用することで、特定の作業に必要な資材は、作業現場に移動する前に、作業者が直接この装置にセットできるため、二度手間になることが無い。作業者は、単に、クレーンやフォークリフトを使ってローラードアやその他の資材をトレーラに載せるだけでよい。ローラードアがトレーラにセットされると、クレードルブラケット44は"up"位置に設定され、移動や昇降中にローラードアが動かないように固定する。その後、装置全体を適切なけん引車両を使って作業現場に移動させる。
【0040】
操作現場に到着後、ローラードアを取り付けるブラケットを装置に取り付ける。ブラケット取り付け後、リフティング及び位置決め装置を、ローラードアを取り付ける場所のほぼ真下の位置に移動させる。装置の移動後、昇降装置12を使って資材を所定の高さまで上昇させる。次に、昇降装置12の上端部18に取り付けられた位置決め部材20を使って、第1の方向Xにおける水平直線前後方向、第2の方向Yにおける水平直線前後方向、及び水平回転方向Zで資材を操作する。このようにして、資材は、ブラケット上で、資材を取り付けるための正確な位置に置くことが可能である。
【0041】
本発明による装置を用いることで、重く嵩張る資材を所望の位置に正確に取り付けることが可能となる。本発明による装置の使用は、従来技術であるウィンチやクレーン、フォークリフトと比べ、資材の位置の正確さを改善することができる。さらに、本発明によるリフティング及び位置決め装置は、資材や装置を二度操作する手間を省くことができる。このように、本発明の更なる利点は、作業者が重く嵩張る資材を取り扱う手間を最小限にすることで、作業者の健康と安全を守ることができるところにある。
【0042】
本発明によるリフティング及び位置決め装置は、特に、ガレージドアやローラードアを運搬するための装置である。ただし、本装置は、重く嵩張る資材を吊り上げ、所定の位置に置く必要のある、ビルやその他の構造物の建築現場などで一般的に使用される数多くのその他の用途にも使用可能である。
【0043】
また、本発明の範囲を逸脱しない範囲で、上記で説明した本発明の用途に追加や変更、改良を加えてもよいことに留意すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の一実施形態によるリフティング及び位置決め装置を簡略的に示す斜視図であって、昇降装置が上昇状態にある場合を示す斜視図である。
【図2A】基台の上に取り付けられた、本発明の一実施形態によるリフティング及び位置決め装置を示す側面図であって、昇降装置が収縮状態にある場合の側面図である。
【図2B】図2Aに示すリフティング及び位置決め装置を簡素化して示す平面図である。
【図3】基台の上に取り付けられた、本発明の他の実施形態によるリフティング及び位置決め装置の側面図であって、昇降装置が収縮状態にある場合の側面図である。
【図4A】図2Aに示すリフティング及び位置決め装置の側面図であって、昇降装置が上昇状態にある場合の側面図である。
【図4B】図4Aに示すリフティング及び位置決め装置の背面図である。
【図5A】図3に示すリフティング及び位置決め装置の側面図であって、昇降装置が上昇状態にある場合の側面図である。
【図5B】図5Aに示すリフティング及び位置決め装置の背面図である。
【図6A】本発明の一実施形態における位置決め部材の平面図である。
【図6B】図6Aに示す位置決め部材をX方向に移動させたときの平面図である。
【図6C】図6Aに示す位置決め部材をZ方向に回転させたときの平面図である。
【図7A】内部クレードル組み立て部材を上方側から見た斜視図である。
【図7B】図7Aに示す内部クレードル組み立て部材を下方側から見た斜視図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、資材をリフティングする装置に関する。特に、重く嵩張る建築構造物を所定の位置に楽に設置するための、リフティング及び位置決めを行う装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ビルや高層建築物のメンテナンスや建設には、梁、トラス、雨どい、ローラードアなどの重く嵩張る資材をリフティングすることが必要な場合がよくある。このような資材を、高い位置にリフティングすることが可能な装置としては、いろいろなものがある。例えば、ウィンチ、ホイスト、シザーリフトプラットフォーム装置などである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ウィンチやこれと同様の滑車を使ったシステムを使うことにより、作業者が資材を高所に持ち上げる負荷を減らすことができる。しかし、一般的にはこのような装置で資材の水平位置を調整することは不可能である。
【0004】
シザーリフトプラットフォーム装置は、通常、可動式基台の上で使用する。そのため、このリフトプラットフォーム装置は、装置全体を地上で動かすことにより、重く嵩張る資材をリフティングするだけでなく、制限された範囲内ではあるが資材の水平方向の位置調整が可能である。しかしこの場合でも、一旦リフティングされた資材の位置を調整することは通常はできない。
【0005】
一方で、滑車を使用した装置やシザーリフトプラットフォームは、重い資材を上に上げるのには適しているが、一般的に位置を自在に操ることは難しく、重い資材を意図した位置へ動かすことは容易ではない。例えば、ローラードアのような重く嵩張る建築資材を、高所に固定されている金具に取り付けるのは難しい。
【0006】
本発明の背景では、発明の前後状況についての説明が含まれている。本項で参照した資料が、本発明のいかなる請求項の優先日までに、オーストラリア国内で出版されたり、公知とされたり、或いは一般的な共通認識の一部とするための許可を与えるものではない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、その一つの態様として、
(a)基台と、
(b)上端部と下端部とを有する昇降装置と、
(c)前記昇降装置を収縮位置と上昇位置との間で作動するアクチュエータと、
(d)昇降装置の上端部に取り付けられ、第1の方向における水平直線前後方向と、第2の方向における水平直線前後方向と、水平回転方向とで操作可能な位置決め部材を備える、リフティング及び位置決め装置が提供される。
【0008】
本発明の好ましい実施の形態では、前記位置決め部材が、前記第1の方向における水平直線前後方向への移動を可能とする台車組み立て部を備えている。
【0009】
本発明の他の好ましい実施の形態では、前記位置決め部材が、水平回転動作を可能とする前期台車組み立て部の上に取り付けられた回転プラットフォームを備えている。
【0010】
本発明のさらに他の好ましい実施の形態では、前記位置決め部材が、前記第2の方向における水平直線方向への移動を可能とする、前記回転プラットフォーム上に取り付けたスライドプレートを有している。
【0011】
好ましくは、前記第1の方向は前記第2の方向に対して実質的に垂直である。
【0012】
好ましくは、前記基台は、少なくとも一つの軸に取り付けられたシャーシを備え、車輪手段が前記軸の何れか一つに回転可能に取り付けられている。さらに好ましくは、前記基台は、前記昇降装置と前記位置決め部材を支持かつ移動させるだけでなく、付属物(補助部品)も移動させる移動手段でもある。
【0013】
さらに好ましくは、本発明によるリフティングと位置決め装置は、前記シャーシの一方側に取り付けられ、使用中の前記昇降装置の前記基台を安定させるための安定化手段を少なくても一つ含んでいる。
【0014】
前記回転プラットフォームは、これを所望の位置に固定するためのブレーキ装置を含むことができる。他の実施の形態では、前記プラットフォームの回転は、水圧、空気圧、又は電気的手段で行う。
【0015】
本発明によるリフティング及び位置決め装置は、前記台車組み立て部の互いに対向する端部に取り付けられた一対のクレードルブラケットを含んでいてもよい。好ましくは、クレードルブラケットは折りたたみ可能である。
【0016】
本発明によれば、他の態様で、
(a) 何れか一方の軸に回転可能に取り付けられた回転手段を有する、少なくとも一つの軸に取り付けられたシャーシを備えた基台と、
(b) 上端部と下端部と有するシザーリフト装置と、
(c) 前記昇降装置を収縮位置と上昇位置との間で作動するアクチュエータと、
(d) 前記昇降装置の前記上端部に取り付けられ、第1の方向における水平直線前後方向に移動可能な台車組み立て部と、
(e) 前記台車組み立て部に取り付けられ、第2の方向における水平直線前後方向に移動可能なスライドプレートを備える、リフティング及び位置決め装置が提供される。
【0017】
本発明によれば、さらに他の態様で、基台と、上端部と下端部とを有する昇降装置と、前記昇降装置を収縮位置と上昇位置との間で作動するアクチュエータと、前記昇降装置の上端部に取り付けられた位置決め部品を含むリフティング及び位置決め装置を用いた、重く嵩張る資材をリフティング及び位置決めする方法であって、
(a) 前記資材を前記装置の上に置くステップと、
(b) 前記資材を持ち上げる必要のある位置の実質的に下の位置に前記装置を移動するステップと、
(c) 前記昇降装置を操作し、前記資材を所望の高さに上昇するステップと、
(d) 前記位置決め部品を使って、第1の方向における水平直線前後方向、第2の方向における水平直線前後方向、及び水平回転軸方向に前記資材を移動させ、所望の位置に前記資材を置くステップを含む方法が提供される。
【0018】
本発明の実施の形態では、前記方法は、
(a) 前記資材を前記リフティング及び位置決め装置の上に置くステップと、
(b) 前記装置及び前記資材を、作業位置に移動するステップを先に行う。
【0019】
本発明によるリフティング装置を用いることにより、すでに高い位置に上昇している重い資材又は品物の位置決めを容易に行えるため、ビル等の建設の施工手順を簡単にできる。
【0020】
添付の図面を参照にして、本発明を詳細に説明する。図面により特定される内容は、すでに説明した本発明の一般性に何ら優先するものではないものと理解されるべきである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
まず図1を参照すると、本発明によるリフティング及び位置決め装置10は、基台14の上に設けられた昇降装置12を備えている。昇降装置12の下端部16は、基台14上にあり、昇降装置12の上端部18は、位置決め部材20を支持している。
【0022】
アクチュエータ21は、昇降装置12を収縮状態(図2A及び図3参照)と上昇作動状態(図1、図4A及び図5A参照)との間において作動する。作動位置において、位置決め部材20は、第1の方向Xにおける水平直線前後方向、第2の方向Yにおける水平直線前後方向、及び水平回転方向Zに動作可能である。これらの動作を組み合わせることにより、昇降手段12が作動位置にあるときに、ローラードアのような重い資材22の移動操作が容易になる。
【0023】
次に、図2A及び図2Bを参照すると、基台14は、少なくとも一つの軸26に取り付けられたシャーシ24を備えており、何れか一つの軸26に車輪(ホイール)手段が回転可能に取り付けられている。図2A及び図2Bに示すように、本発明の一実施形態においては、基台14は移動式トレーラの形となっている。本発明において、基台14は必ずしも可動式である必要はないが、可動式であることにより、基台14が昇降装置12の支持手段としてだけでなく、リフティング及び位置決め装置10の移動手段としての働きを持つことになり、これが利点となることは明らかである。
【0024】
基台14は、昇降装置12を格納する構造となっている。この構造には、昇降装置12をそれらの間に保持するための2つの並行した支持部材30が含まれる。シャーシ24は、軸26の本数に関わらず取り付け可能であるが、軸26が最低本数の2本のときに、安定性がより向上すると想定される。
【0025】
基台14は、好ましくは、少なくても1本の安定化手段32をシャーシ24の何れかの端に取り付け、さらに好ましくは、基台14(図1参照)の各コーナーに一つずつ取り付けることにより、昇降装置12の使用時に基台14が安定する。安定化手段32は、伸縮油圧ジャッキであってもよい。
【0026】
図2A及び図3では、昇降装置12は収縮状態にある。昇降装置12は、図面に示すようにシザーリフトで構成されるのが好ましい。そのようなシザーリフト装置12は、枢動可能に連結された一対のビームで構成されている。アクチュエータ21(図1参照)による力の作用は、少なくても一対の交差したビーム(通常は昇降部材の一番下の最初の一対のビーム)に働き、その作動力は昇降装置12の全体に伝わり、交差したビームが開いたり閉じたりしながら昇降装置12を上昇状態にしたり収縮状態にする。アクチュエータ21は、通常1つか、2つ以上の伸縮する油圧シリンダから成り、この油圧シリンダにより、昇降装置12のプラットフォームを収縮状態の位置から高所の動作位置へ上昇させる。昇降装置12にシザーリフト装置を用いる利点は、作業場所間の移動の際に、昇降装置12の大部分を折り畳むことが可能な点にある。
【0027】
図2Aは、一段アームシザーリフト装置を有する、昇降装置12が収縮状態にあるリフティング及び位置決め装置10である。図3は、図2Aとは異なり、三段アームシザーリフト装置を有する、昇降装置12が収縮状態にあるリフティング及び位置決め装置10である。図2A及び図3では、両方とも、昇降装置12は収縮状態である。これらの2つの異なるシザーリフト装置の違いは、図4A及び図5Aのように、昇降装置12が上昇状態のときに、より明確となる。なお、これらの図に示した昇降装置12は、本発明の実施形態の一例を示したものであり、必要に応じて、二段、四段、五段、その他の段数を持つシザーリフト装置で構成することも可能であることに留意すべきである。
【0028】
図4Aは、図2Aに示すリフティング及び位置決め装置10の上昇状態を示している。昇降装置12は、枢動可能に連結された二組のビーム23を含み、一段アームシザーリフト装置を構成している。図4Bは、図4Aに示すリフティング及び位置決め装置10の背面図であり、ヒンジを形成している交差結合部材25を介する二組のビーム23間の連結状態を示している。
【0029】
同様に、図5Aは図3に示すリフティング及び位置決め装置10の上昇状態を示している。三段アームシザーリフト装置12には、枢動可能状態で連結された六組のビーム23が備えられている。図5Bは、図5Aに示すリフティング及び位置決め装置10の背面図であり、三組のビーム23と交差結合部材25との枢動連結状態を示している。
【0030】
図6Aでは、位置決め部材20が昇降装置12の上端部18に支持されている。位置決め部品20は、第1の方向Xにおける水平直線前後方向に移動可能な台車組み立て部34を備えている。
【0031】
台車組み立て部34は、シザーリフト装置12の上端部18に取り付けられた2本の並行サポート部材36により保持されている。台車組み立て部34は、水圧ラム38か、これと同等の動作手段により動作する。本発明の一実施形態では、第1の方向Xにおける移動範囲は約400mmである。
【0032】
好ましくは、一組のクレードルブラケット44(図5B参照)を台車組み立て部34の両端に取り付け、資材の上昇と位置決めをサポートする。好ましくは、クレードルブラケット44は、折り畳まれた"下"位置でローラードアやその他の構造物をクレードルブラケット44上で転がしたりスライドさせ、その後に移動させた"上"位置でローラードアを正しい位置に取り付けることができるように、折り畳み可能である。
【0033】
図6Aでは、位置決め部材20は待機位置にあり、水圧ラム38は収縮状態である。図6Bでは、水圧ラム38は伸張状態にあり、位置決め部材20がX方向前方に移動した状態を示している。台車組み立て部34は、第1の方向Xへの移動を容易にするためにホイール手段46を備えている。図6Cでは、位置決め部材がX方向に移動しており、さらにZ方向に90°回転している。これまで説明してきた一連の図面は、位置決め部材20を使うことにより可能となる移動の範囲の例を示したものである。
【0034】
図7A及び図7Bに、台車組み立て部34に設けられた、軸39を格納する内部クレードル組み立て部35を示す。軸39には、回転プラットフォーム40が取り付けられている。スライドプレート42は、回転プラットフォーム40上に取り付けられており、第2の方向Yの水平移動を可能にする。回転プラットフォーム40は、スライドプレート42のZ方向の水平回転を容易にし、中心部Cから左右それぞれ約110°までの回転が可能である。
【0035】
スライドプレート42は、水圧ラム43か、これと同等の動作手段により動作する。本発明の一実施形態では、第2の方向Yでの移動範囲は約200mmである。回転プラットフォーム40は、好ましくは、資材22を所望の位置に置くときに、回転プラットフォーム40をクランプするためのブレーキ装置41を有する。この場合、回転プラットフォーム40のブレーキ装置41は手動で操作してもよい。代替として、回転プラットフォーム40の回転は、クランプ装置又はブレーキ装置が必要ない、水圧、空気圧、又は電気的な動作で行っても良い。この場合、水圧、空気圧、或いは電気的な力の作動を停止すると、プラットフォームの回転は止まる。
【0036】
図6Cは、昇降装置12に台車組み立て部34と内部クレードル組み立て部35をどのように取り付けているかを示す図である。図面では、内部クレードル組み立て部35とスライドプレート42が、第2の方向Yへの移動を容易にするために回転している。
【0037】
好ましい実施の一形態では、基台14は、リフティング及び位置決め装置10が容易に移動可能で、資材を所望の場所に取り付けるという特定の操作を遂行するための資材22の移動手段を備えた移動式トレーラとなっている。本装置10は、昇降装置12や位置決め部材20などのツール、或いは、ローラードアやシャッターその他の構造要素などの資材22を、これらが操作現場に一旦持ち込まれた後は、その操作を最小限にするように設計されている。
【0038】
トレーラはそれ自身が、最大長のローラードアやシャッターを支持し、移動できるような構成となっている。本発明の一実施形態では、トレーラに伸縮可能なけん引棒を取り付け、トレーラの全長よりも大きい資材にも対応可能とし、一方で、トレーラ自身の収納や、小さい資材の運搬に便利な長さに畳むことも可能である。これにより、操作現場に資材を運搬中に、トレーラの後ろに資材がぶら下がるのを防ぐことができる。
【0039】
本発明によるリフティング及び位置決め装置10を使用することで、特定の作業に必要な資材は、作業現場に移動する前に、作業者が直接この装置にセットできるため、二度手間になることが無い。作業者は、単に、クレーンやフォークリフトを使ってローラードアやその他の資材をトレーラに載せるだけでよい。ローラードアがトレーラにセットされると、クレードルブラケット44は"up"位置に設定され、移動や昇降中にローラードアが動かないように固定する。その後、装置全体を適切なけん引車両を使って作業現場に移動させる。
【0040】
操作現場に到着後、ローラードアを取り付けるブラケットを装置に取り付ける。ブラケット取り付け後、リフティング及び位置決め装置を、ローラードアを取り付ける場所のほぼ真下の位置に移動させる。装置の移動後、昇降装置12を使って資材を所定の高さまで上昇させる。次に、昇降装置12の上端部18に取り付けられた位置決め部材20を使って、第1の方向Xにおける水平直線前後方向、第2の方向Yにおける水平直線前後方向、及び水平回転方向Zで資材を操作する。このようにして、資材は、ブラケット上で、資材を取り付けるための正確な位置に置くことが可能である。
【0041】
本発明による装置を用いることで、重く嵩張る資材を所望の位置に正確に取り付けることが可能となる。本発明による装置の使用は、従来技術であるウィンチやクレーン、フォークリフトと比べ、資材の位置の正確さを改善することができる。さらに、本発明によるリフティング及び位置決め装置は、資材や装置を二度操作する手間を省くことができる。このように、本発明の更なる利点は、作業者が重く嵩張る資材を取り扱う手間を最小限にすることで、作業者の健康と安全を守ることができるところにある。
【0042】
本発明によるリフティング及び位置決め装置は、特に、ガレージドアやローラードアを運搬するための装置である。ただし、本装置は、重く嵩張る資材を吊り上げ、所定の位置に置く必要のある、ビルやその他の構造物の建築現場などで一般的に使用される数多くのその他の用途にも使用可能である。
【0043】
また、本発明の範囲を逸脱しない範囲で、上記で説明した本発明の用途に追加や変更、改良を加えてもよいことに留意すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の一実施形態によるリフティング及び位置決め装置を簡略的に示す斜視図であって、昇降装置が上昇状態にある場合を示す斜視図である。
【図2A】基台の上に取り付けられた、本発明の一実施形態によるリフティング及び位置決め装置を示す側面図であって、昇降装置が収縮状態にある場合の側面図である。
【図2B】図2Aに示すリフティング及び位置決め装置を簡素化して示す平面図である。
【図3】基台の上に取り付けられた、本発明の他の実施形態によるリフティング及び位置決め装置の側面図であって、昇降装置が収縮状態にある場合の側面図である。
【図4A】図2Aに示すリフティング及び位置決め装置の側面図であって、昇降装置が上昇状態にある場合の側面図である。
【図4B】図4Aに示すリフティング及び位置決め装置の背面図である。
【図5A】図3に示すリフティング及び位置決め装置の側面図であって、昇降装置が上昇状態にある場合の側面図である。
【図5B】図5Aに示すリフティング及び位置決め装置の背面図である。
【図6A】本発明の一実施形態における位置決め部材の平面図である。
【図6B】図6Aに示す位置決め部材をX方向に移動させたときの平面図である。
【図6C】図6Aに示す位置決め部材をZ方向に回転させたときの平面図である。
【図7A】内部クレードル組み立て部材を上方側から見た斜視図である。
【図7B】図7Aに示す内部クレードル組み立て部材を下方側から見た斜視図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a) 基台と、
(b) 上端部と下端部とを有する昇降装置と、
(c) 前記昇降装置を収縮位置と上昇位置との間で作動するアクチュエータと、
(d) 前記昇降装置の前記上端部に取り付けられ、第1の方向における水平直線前後方向と、第2の方向における水平直線前後方向と、水平回転方向とで作動可能な位置決め部材と、
を備えることを特徴とするリフティング及び位置決め装置。
【請求項2】
前記位置決め部材が、前記第1の方向における水平直線前後方向に移動可能な台車組み立て部を含むことを特徴とする請求項1に記載のリフティング及び位置決め装置。
【請求項3】
前記位置決め部材が、水平回転可能な前記台車組み立て部に取り付けられた回転プラットフォームを含むことを特徴とする請求項2に記載のリフティング及び位置決め装置。
【請求項4】
前記位置決め部材が、前記第2の方向における水平直線方向に移動可能な、前記回転プラットフォーム上に取り付けたスライドプレートを含むことを特徴とする請求項3に記載のリフティング及び位置決め装置。
【請求項5】
前記第1の方向は実質的に前記第2の方向に対して垂直であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載のリフティング及び位置決め装置。
【請求項6】
前記基台は、少なくとも一つの軸に取り付けられたシャーシを備え、車輪手段が前記軸の何れか一つに回転可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載のリフティング及び位置決め装置。
【請求項7】
前記基台は、前記昇降装置と前記位置決め部材を支持かつ移動させ、一方で付属物を移動させる手段を提供することを特徴とする請求項6に記載のリフティング及び位置決め装置。
【請求項8】
前記シャーシの一端に取り付けられ、使用中の前記昇降装置の前記基台を安定させるための安定化手段を少なくとも一つ含むことを特徴とする請求項6又は7に記載のリフティング及び位置決め装置。
【請求項9】
前記回転プラットフォームが、前記回転プラットフォームの所望の位置に固定するためのブレーキ装置を含むことを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載のリフティング及び位置決め装置。
【請求項10】
前記プラットフォームの回転は、水圧、空気圧、又は電気的手段で行うことを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載のリフティング及び位置決め装置。
【請求項11】
前記台車組み立て部の互い対向する端部に取り付けられた一対のクレードルブラケットを含むことを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載のリフティング及び位置決め装置。
【請求項12】
前記クレードルブラケットが折り畳み可能であることを特徴とする請求項11に記載のリフティング及び位置決め装置。
【請求項13】
(a) 何れか一方の軸に回転可能に取り付けられた回転手段を有する、少なくとも一つの軸に取り付けられたシャーシを備えた基台と、
(b) 上端部と下端部とを有するシザーリフト装置と、
(c) 前記昇降装置を収縮位置と上昇位置との間で作動するアクチュエータと、
(d) 前記昇降装置の前記上端部に取り付けられ、第1の方向における水平直線前後方向に移動可能な台車組み立て部と、
(e) 前記台車組み立て部に取り付けられ、水平回転可能な回転プラットフォームと、
(f) 前記回転プラットフォームに取り付けられ、第2の方向における水平直線前後方向に移動可能なスライドプレートと、
を備えることを特徴とするリフティング及び位置決め装置。
【請求項14】
基台と、上端部と下端部とを有する昇降装置と、昇降装置の収縮位置と上昇位置との間で作動するアクチュエータと、前記昇降装置の前記上端部に取り付けられた位置決め部品を備えたリフティング及び位置決めする装置を用いて、重く嵩張る資材をリフティング及び位置決めする方法であって、
(a) 前記資材を前記装置の上に置くステップと、
(b) 前記資材を持ち上げる必要のある位置の実質的に下の位置に前記装置を移動するステップと、
(c) 前記昇降装置を操作し、前記資材を所望の高さに上昇するステップと、
(d) 前記位置決め部品を使って、第1の方向における水平直線前後方向、第2の方向における水平直線前後方向、及び水平回転軸方向に前記資材を移動させ、所望の位置に前記資材を置くステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項15】
(a) 前記資材を前記リフティング及び位置決め装置の上に置くステップと、
(b) 前記装置及び資材を、前記資材を昇降させる位置に移動するステップと、
を先に行うことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
何れかの図面を参照して実質的に説明したリフティング及び位置決め装置。
【請求項1】
(a) 基台と、
(b) 上端部と下端部とを有する昇降装置と、
(c) 前記昇降装置を収縮位置と上昇位置との間で作動するアクチュエータと、
(d) 前記昇降装置の前記上端部に取り付けられ、第1の方向における水平直線前後方向と、第2の方向における水平直線前後方向と、水平回転方向とで作動可能な位置決め部材と、
を備えることを特徴とするリフティング及び位置決め装置。
【請求項2】
前記位置決め部材が、前記第1の方向における水平直線前後方向に移動可能な台車組み立て部を含むことを特徴とする請求項1に記載のリフティング及び位置決め装置。
【請求項3】
前記位置決め部材が、水平回転可能な前記台車組み立て部に取り付けられた回転プラットフォームを含むことを特徴とする請求項2に記載のリフティング及び位置決め装置。
【請求項4】
前記位置決め部材が、前記第2の方向における水平直線方向に移動可能な、前記回転プラットフォーム上に取り付けたスライドプレートを含むことを特徴とする請求項3に記載のリフティング及び位置決め装置。
【請求項5】
前記第1の方向は実質的に前記第2の方向に対して垂直であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載のリフティング及び位置決め装置。
【請求項6】
前記基台は、少なくとも一つの軸に取り付けられたシャーシを備え、車輪手段が前記軸の何れか一つに回転可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載のリフティング及び位置決め装置。
【請求項7】
前記基台は、前記昇降装置と前記位置決め部材を支持かつ移動させ、一方で付属物を移動させる手段を提供することを特徴とする請求項6に記載のリフティング及び位置決め装置。
【請求項8】
前記シャーシの一端に取り付けられ、使用中の前記昇降装置の前記基台を安定させるための安定化手段を少なくとも一つ含むことを特徴とする請求項6又は7に記載のリフティング及び位置決め装置。
【請求項9】
前記回転プラットフォームが、前記回転プラットフォームの所望の位置に固定するためのブレーキ装置を含むことを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載のリフティング及び位置決め装置。
【請求項10】
前記プラットフォームの回転は、水圧、空気圧、又は電気的手段で行うことを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載のリフティング及び位置決め装置。
【請求項11】
前記台車組み立て部の互い対向する端部に取り付けられた一対のクレードルブラケットを含むことを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載のリフティング及び位置決め装置。
【請求項12】
前記クレードルブラケットが折り畳み可能であることを特徴とする請求項11に記載のリフティング及び位置決め装置。
【請求項13】
(a) 何れか一方の軸に回転可能に取り付けられた回転手段を有する、少なくとも一つの軸に取り付けられたシャーシを備えた基台と、
(b) 上端部と下端部とを有するシザーリフト装置と、
(c) 前記昇降装置を収縮位置と上昇位置との間で作動するアクチュエータと、
(d) 前記昇降装置の前記上端部に取り付けられ、第1の方向における水平直線前後方向に移動可能な台車組み立て部と、
(e) 前記台車組み立て部に取り付けられ、水平回転可能な回転プラットフォームと、
(f) 前記回転プラットフォームに取り付けられ、第2の方向における水平直線前後方向に移動可能なスライドプレートと、
を備えることを特徴とするリフティング及び位置決め装置。
【請求項14】
基台と、上端部と下端部とを有する昇降装置と、昇降装置の収縮位置と上昇位置との間で作動するアクチュエータと、前記昇降装置の前記上端部に取り付けられた位置決め部品を備えたリフティング及び位置決めする装置を用いて、重く嵩張る資材をリフティング及び位置決めする方法であって、
(a) 前記資材を前記装置の上に置くステップと、
(b) 前記資材を持ち上げる必要のある位置の実質的に下の位置に前記装置を移動するステップと、
(c) 前記昇降装置を操作し、前記資材を所望の高さに上昇するステップと、
(d) 前記位置決め部品を使って、第1の方向における水平直線前後方向、第2の方向における水平直線前後方向、及び水平回転軸方向に前記資材を移動させ、所望の位置に前記資材を置くステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項15】
(a) 前記資材を前記リフティング及び位置決め装置の上に置くステップと、
(b) 前記装置及び資材を、前記資材を昇降させる位置に移動するステップと、
を先に行うことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
何れかの図面を参照して実質的に説明したリフティング及び位置決め装置。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7A】
【図7B】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7A】
【図7B】
【公表番号】特表2008−529930(P2008−529930A)
【公表日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−555426(P2007−555426)
【出願日】平成18年2月21日(2006.2.21)
【国際出願番号】PCT/AU2006/000216
【国際公開番号】WO2006/086851
【国際公開日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【出願人】(507280837)
【公表日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年2月21日(2006.2.21)
【国際出願番号】PCT/AU2006/000216
【国際公開番号】WO2006/086851
【国際公開日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【出願人】(507280837)
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