説明

リモートコントローラ、顕微鏡

【課題】電動顕微鏡に接続される複数の装置の操作用アイコンと顕微鏡画像とを重ねて表示し、当該複数の装置の操作が可能で操作性及び観察性に優れた表示部を備えたリモートコントローラ及び該リモートコントローラを備えた顕微鏡を提供する。
【解決手段】電動顕微鏡に接続される複数の装置の操作用アイコンと顕微鏡画像とを重ねて表示する表示部を有するリモートコントローラ7であって、前記操作用アイコンは、第1の操作用アイコン21aまたは第2の操作用アイコンであり、前記第1の操作用アイコン21aと前記第2の操作用アイコンとを切り替える切替手段25を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動顕微鏡及び電動顕微鏡に接続される複数の装置の操作が可能なリモートコントローラ、及び該コントローラを備えた顕微鏡に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電動顕微鏡に接続されるデジタルカメラや電動レボルバ等の複数の装置の操作が可能なリモートコントローラであって、使用者が例えば液晶モニタ等の表示部上のアイコンを指等で押下することで、当該アイコンに対応する装置を操作できる、例えばタッチパネル(第1操作部材)を搭載したリモートコントローラが提案されている(例えば、特許文献1)。
【0003】
このような従来のリモートコントローラでは、顕微鏡画像と操作用アイコンが表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−292578号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、例えばタッチパネルを備えた上記のような従来のリモートコントローラでは、操作用のアイコンは、指操作を考慮して指による押下で反応する大きさを有していなければならず、また押し間違い防止のために隣り合うアイコンとの間隔もある程度広くとる必要があることから、アイコンが大きくなり、メニュー画面が全体として大きくなる。その結果、顕微鏡画像が遮られ、観察がしづらくなるという問題があった。
【0006】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、電動顕微鏡に接続される複数の装置の操作用アイコンと顕微鏡画像とを重ねて表示し、当該複数の装置の操作が可能で操作性及び観察性に優れた表示部を備えたリモートコントローラ及び該リモートコントローラを備えた顕微鏡を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明は、電動顕微鏡に接続される複数の装置の操作用アイコンと顕微鏡画像とを重ねて表示する表示部を有するリモートコントローラであって、前記操作用アイコンは、第1の操作用アイコンまたは第2の操作用アイコンであり、前記第1の操作用アイコンと前記第2の操作用アイコンとを切り替える切替手段を有することを特徴とするリモートコントローラを提供する。
【0008】
また、本発明は、前記リモートコントローラで操作可能な少なくとも1つの電動装置を搭載したことを特徴とする顕微鏡を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、電動顕微鏡に接続される複数の装置の操作用アイコンと顕微鏡画像とを重ねて表示し、当該複数の装置の操作が可能で操作性及び観察性に優れた表示部を備えたリモートコントローラ(以後、本明細書中では単にリモートコントローラと記す。)及び該リモートコントローラを備えた顕微鏡を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】(a)は本発明の実施形態に係る顕微鏡のシステム構成図であり、(b)はシステムブロック図である。
【図2】(a)は本発明の第1実施形態に係るリモートコントローラの表示部にタッチパネル用メニューが表示されている状態を示す図であり、(b)はタッチパネル用メニューの拡大図である。
【図3】(a)は本発明の第1実施形態に係るリモートコントローラの表示部にマウス操作用メニューが表示されている状態を示す図であり、(b)はマウス操作用メニューの拡大図である。
【図4】(a)は本発明の第2実施形態に係るリモートコントローラの表示部にタッチパネル用メニューが表示されている状態を示す図であり、(b)は本発明の第2実施形態に係るリモートコントローラの表示部にマウス操作用メニューが表示されている状態を示す図である。
【図5】第1及び第2の実施形態に係るリモートコントローラを起動してデジタルカメラで顕微鏡画像を撮影するまでのフローの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態に係る顕微鏡について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施形態は、発明の理解を容易にするためのものに過ぎず、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲において当業者により実施可能な付加・置換等を施すことを排除することは意図していない。
【0012】
はじめに、本第1及び第2の実施形態に係る顕微鏡システム1の全体的な構成について説明する。図1(a)、(b)に示すように、本第1及び第2の実施形態に係る顕微鏡システム1は、電動顕微鏡3と、電動顕微鏡3に接続されたデジタルカメラ5と、リモートコントローラ7とからなる。
【0013】
電動顕微鏡3は、一般的な構成の顕微鏡本体9と、使用者により適宜取り付けられる電動レボルバや電動ズーム等の複数の電動装置11と、外付けの電動装置制御装置13とからなる。電動装置制御装置13は、リモートコントローラ7及び各電動装置11と接続されており、リモートコントローラ7からの指示に基づいて各電動装置11を制御するものである。
【0014】
リモートコントローラ7は、各電動装置11及びデジタルカメラ5を操作するためのアイコンとデジタルカメラ5で撮影可能な顕微鏡画像とを重ねて表示するための液晶モニタ19と、制御部15とを備えている。液晶モニタ19上にはタッチパネルが張り合わされており、使用者が液晶モニタ19上の後述する第1の操作用アイコンであるタッチパネル用アイコン21を指等で押下することで、対応する電動装置11またはデジタルカメラ5が操作される構成となっている。なお、制御部15はリモートコントローラ7内以外に設けられていても良く、例えば顕微鏡本体9に設けられていても良い。
【0015】
このような構成により、顕微鏡システム1の使用者は、顕微鏡画像を液晶モニタ19で観察しながら、操作用のアイコンによって電動装置11及びデジタルカメラ5を操作することができる。
【0016】
(第1実施形態)
次に、本発明の第1実施形態に係るリモートコントローラ7について説明する。図2(a)は第1実施形態に係るリモートコントローラ7の液晶モニタ19に複数の第1の操作用アイコンであるタッチパネル用アイコン21aからなるタッチパネル用メニュー21が表示されている状態を示す図であり、図2(b)はタッチパネル用メニュー21の拡大図であり、図3(a)は第1実施形態に係るリモートコントローラ7の液晶モニタ19に複数の第2の操作用アイコンであるマウス操作用アイコン23aからなるマウス操作用メニュー23が表示されている状態を示す図であり、図3(b)はマウス操作用メニュー23の拡大図である。
【0017】
使用者が電動顕微鏡3、デジタルカメラ5及びリモートコントローラ7の電源を入れると、制御部15は、デジタルカメラ5で撮影可能な顕微鏡画像と、デジタルカメラ5及び電動装置11を操作するための複数のアイコンからなる操作メニューとを液晶モニタ19に表示する。操作メニューは、複数のタッチパネル用アイコン21aからなるタッチパネル用メニュー21と、複数のマウス操作用アイコン23aからなるマウス操作用メニュー23のいずれかであり、制御部15は、前回終了時に液晶モニタ19に表示されていたメニューを記憶してこれを液晶モニタ19に表示する。なお、電源投入時に液晶モニタ19に表示されるメニューは、デフォルト設定により予め決められていても良く、初期設定メニューにより使用者が設定可能としても良い。
【0018】
タッチパネル用アイコン21a及びマウス操作用アイコン23aは、指等で押下すると対応する電動装置11またはデジタルカメラ5の操作がすぐに行われるものと、別ウィンドウが開いて更にアイコンが表示される階層構造のものとがある。タッチパネル用メニュー21及びマウス操作用メニュー23は、顕微鏡画像の一部に重ねて表示され、第1実施形態では、図2(a)及び図3(a)に示すように、それぞれ19個のアイコンが一つにまとまって液晶モニタ19の左側に表示されている。なお、タッチパネル用メニュー21及びマウス操作用メニュー23は液晶モニタ19上のどの位置に表示されても良い。また、タッチパネル用メニュー21及びマウス操作用メニュー23をそれぞれ構成するアイコンの数や並べ方も適宜変更可能である。
【0019】
本第1実施形態において、液晶モニタ19のサイズは縦768ピクセル、横1024ピクセルであり、図2(a)(b)に示すタッチパネル用メニュー21のサイズは縦726ピクセル、横336ピクセルである。そしてタッチパネル用アイコン21aのサイズは縦80ピクセル、横80ピクセルである。従って、タッチパネル用アイコン21aによる操作では、マウスを用いずに直接液晶モニタ19上のアイコンを指で押下してデジタルカメラ5等を操作することができるため操作性に優れているが、上述のように、タッチパネル用アイコン21aは指で押下して反応するのに十分な大きさを有しているため大きくなり、タッチパネル用メニュー21が液晶モニタ19で占める範囲は、マウス操作用メニュー23が表示されている場合に比べて広くなる。
【0020】
一方、図3(a)(b)に示すマウス操作用メニューのサイズは縦363ピクセル、横118ピクセルであり、マウス操作用アイコン23aのサイズは縦40ピクセル、横40ピクセルである。マウス操作の場合は、マウスを操作してアイコンを押下するためタッチパネル操作よりは操作性は劣るが、タッチパネル用アイコン21aよりもアイコンを小さくしてメニューを小さくできるため、液晶モニタ19上に顕微鏡画像を大きく表示することができる。本実施形態では、マウス操作用メニュー23はタッチパネル用メニュー21の約半分の大きさとなる。
【0021】
なお、液晶モニタ19のサイズ、タッチパネル用アイコン21a、及びマウス操作用アイコン23aのサイズは適宜変更可能である。例えば異なるピクセル数の液晶モニタを使用したリモートコントローラの場合には、タッチパネル用アイコンは、指で押下可能な程度のピクセル数(例えば、上記80×80ピクセル数を比例拡大、あるいは縮小したピクセル数)を有し、マウス操作用アイコンは、マウスのポインタで押下できる程度のピクセル数(例えば、上記40×40ピクセル数を比例拡大、あるいは縮小したピクセル数)を有すれば良い。
【0022】
本第1実施形態において、液晶モニタ19の左上の角P点の座標を、X座標及びY座標ともに0とすると、タッチパネル用メニュー21のうち左上のアイコンMを検出する座標は、X座標=38ピクセル、Y座標=92ピクセルから、X座標=118ピクセル、Y座標=171ピクセルの範囲であり、指等により押下されたことを検出する範囲は、タッチパネル用アイコン21aの大きさと同じ80ピクセルとしている。
【0023】
一方、液晶モニタ19の左上の角P点の座標を、X座標及びY座標ともに0とすると、マウス操作用メニュー23のうち左上のアイコンNを検出する座標は、X座標=19ピクセル、Y座標=45ピクセルから、X座標=59ピクセル、Y座標=85ピクセルの範囲であり、マウス操作により押下されたことを検出する範囲は、マウス操作用アイコン23aの大きさと同じ40ピクセルとしている。
【0024】
液晶モニタ19の右下に配置した切替アイコン25は、タッチパネル用メニュー21とマウス操作用メニュー23とを切り替えるためのアイコンであり、タッチパネル用アイコン及びマウス操作用アイコンの両方の機能を有している。切替アイコン25を押下することで、アイコンの押下検出位置及び押下検出範囲を変化させることができる。
【0025】
このような構成により、マウス操作用メニュー23が表示されているときには、マウスを操作してポインタ(例えば、矢印)を各マウス操作用アイコン23aが表示された位置に合わせ、マウスボタンを押下することでのみ、各アイコン23aに対応する電動装置11等の操作が行われる。従ってこの場合、各アイコン23aの配置位置を指等で押下したとしても、電動装置11等の操作は、行われない。
【0026】
同様に、タッチパネル用メニュー21が表示されているときには、各タッチパネル用アイコン21aが表示された位置を指等で押下することでのみ、各アイコン21aに対応する電動装置11等の操作が行われる。従ってこの場合、各アイコン21aの配置位置にマウスのポインタを合わせて、マウスボタンを押下したとしても、電動装置11等の操作は、行われない。
【0027】
なお、タッチパネル用メニュー21またはマウス操作用メニュー23が液晶モニタ19に表示されたいずれの場合にも、指等によるアイコンの押下と、マウス操作によるアイコンの押下の両方で電動装置11等の操作が行われるようにしても良い。両方による操作を可能とした場合、マウス操作用メニュー23が表示されているときには、マウスを操作して各アイコン23aを押下する他、スタイラスペン等で直接押下することによっても電動装置11等の操作が可能である。同様に、タッチパネル用メニュー21が表示されているときは、指等で各アイコン21aを押下する他、マウスを操作してアイコン21aを押下することによっても電動装置11等の操作が可能である。
【0028】
以上説明したように、切替アイコン25によってタッチパネル用メニュー21とマウス操作用メニュー23とを適宜切り替えることができるので、操作メニューを大きくして操作性を重視する場合と、顕微鏡画像を大きく表示するために操作メニューを小さく表示して観察性を重視する場合とでアイコンを使い分けることができる。なお、切替アイコン25の配置位置はどこでも良く、例えばリモートコントローラ7のうち液晶モニタ19を囲む枠部分にボタンを設け、このボタンをアイコン切替用のボタンとしても良い。
【0029】
(第2実施形態)
第2実施形態に係るリモートコントローラ107について説明する。図4(a)は第2実施形態に係るリモートコントローラ107の液晶モニタ119に複数の第1の操作用アイコンであるタッチパネル用アイコン121aからなるタッチパネル用メニュー121が表示されている状態を示す図であり、図4(b)は第2実施形態に係るリモートコントローラ107の液晶モニタ119に複数の第2の操作用アイコンであるマウス操作用アイコン123aからなるマウス操作用メニュー123が表示されている状態を示す図である。第1実施形態と同様の構成については説明を省略する。
【0030】
第2実施形態において、液晶モニタ119のサイズは縦768ピクセル、横1024ピクセルであり、図4(a)に示すタッチパネル用アイコン121aのサイズは縦80ピクセル、横80ピクセルである。また、図4(b)に示すマウス操作用アイコン123aのサイズは縦40ピクセル、横40ピクセルである。なお、液晶モニタ119のサイズ、タッチパネル用アイコン121a、及びマウス操作用アイコン123aのサイズは適宜変更可能である。例えば、異なるピクセル数の液晶モニタを使用したリモートコントローラの場合には、タッチパネル用アイコンは、指で押下可能な程度のピクセル数(例えば、上記80×80ピクセル数を比例拡大、あるいは縮小したピクセル数)を有し、マウス操作用アイコンは、マウスのポインタで押下できる程度のピクセル数(例えば、上記40×40ピクセル数を比例拡大、あるいは縮小したピクセル数)を有すれば良い。
【0031】
図4(a)に示すように、第2実施形態に係るリモートコントローラ107では、タッチパネル用アイコン121aは、矩形状の液晶モニタ119の左右端に沿って並んで表示され、縦長形状のタッチパネル用メニュー121を構成している。タッチパネル用メニュー121は、顕微鏡画像を背面にして当該画像上に重ねて表示されている。
【0032】
複数のタッチパネル用アイコン121aが液晶モニタ119の左右端に沿って並んで表示されることで、指タッチによる液晶モニタ119の中心部への汚れ付着を防止できるとともに、顕微鏡画像の表示領域を大きくすることができる。
【0033】
また、図4(b)に示すように、第2実施形態に係るリモートコントローラ107では、マウス操作用アイコン123aも、顕微鏡画像を背面にして液晶モニタ119の左右端に沿って並んで表示され、縦長形状のマウス操作用メニュー123を構成している。
複数のマウス操作用アイコン123aが液晶モニタ119の左右端に沿って並んで表示されることで、顕微鏡画像の表示領域をより大きくすることができる。使用者は、液晶モニタ119の右下に常時表示されている切替アイコン125を指等で押下することにより、タッチパネル用メニュー121とマウス操作用メニュー123とを切り替えることができる。なお、切替アイコン125の配置位置はどこでも良いこと、及び、切替アイコン125の作用効果は、第1実施形態において説明したのと同様である。
【0034】
以上述べたように、第2実施形態に係るリモートコントローラ107では、切替アイコン125を押下することにより、指等で操作可能な操作性を重視する場合と、顕微鏡画像領域が広い観察性を重視する場合とでアイコンを使い分けることができる。また、タッチパネル用メニュー121及びマウス操作用メニュー123とがそれぞれ液晶モニタ119の左右端に沿って並んで表示されるため、第1実施形態に比べて液晶モニタ119における顕微鏡画像の表示領域をより大きくすることができる。また、指タッチにより液晶モニタ119の中心部に汚れが付着するのを防止できる。なお、タッチパネル用アイコン121a及びマウス操作用アイコン123aの配置位置及び形状は上記に限られず、顕微鏡画像の表示領域を大きくすることが出来ればどのように表示しても良い。例えば、タッチパネル用アイコン121a及びマウス操作用アイコン123aを液晶モニタ119の上下端に沿って並んで表示されるように構成して、タッチパネル用メニュー121及びマウス操作用メニュー123とを横長の形状としても良い。また、液晶モニタ119の形状も適宜変更可能である。
【0035】
次に、図5を参照しつつ、本第1及び第2の実施形態に係るリモートコントローラ7,107を起動してデジタルカメラ5で顕微鏡画像を撮影するまでのフローの一例について説明する。
【0036】
ステップS1:電動顕微鏡3、デジタルカメラ5、及びリモートコントローラ7,107を起動すると、リモートコントローラ7,107の液晶モニタ19,119には、タッチパネル用メニュー21、121またはマウス操作用メニュー23,123が表示される。例えば、前回使用した際マウス操作用メニュー23,123が表示された状態で終了していれば、起動時にマウス操作用メニュー23,123が表示され、使用者はマウス操作により切替アイコン25、125を押下してメニューをタッチパネル用メニュー21,121に切り替える。タッチパネル用メニュー21,121が表示された場合は、そのままの状態でステップS2へ進む。
【0037】
ステップS2:使用者は、タッチパネル用メニュー21,121のうち該当するアイコン21a、121aを押下し、各電動装置11を操作して(電動レボルバによる対物レンズの切り替えや電動ズームによるズーム倍率の変更、電動上下動による焦点合わせや電動フィルタによる波長変更等)、電動顕微鏡3の観察条件を観察したい像に合わせて調整する。
【0038】
ステップS3:観察条件の調整終了後、顕微鏡画像を大きく表示するために、使用者は切替アイコン25,125を押下し、液晶モニタ19,119に表示された操作用メニューをタッチパネル用メニュー21,121からマウス操作用メニュー23,123へと切り替える。
【0039】
ステップS4:液晶モニタ19,119に大きく表示された顕微鏡画像を確認しながら、マウス操作用メニュー23,123で観察条件を微調整する。
【0040】
ステップS5:マウスを操作してマウス操作用メニュー23,123のうちデジタルカメラ5の操作のための各操作用アイコン23a、123aを押下し、シャッタータイミングや露出補正、ホワイトバランス等のカメラの撮影条件を調整する。
【0041】
ステップS6:顕微鏡画像を撮影し、画像を保存する。以上で、本第1及び第2の実施形態に係るリモートコントローラ7,107の起動時から顕微鏡画像の撮影までの一例のフローが終了する。
【0042】
以上のように、本第1及び第2の実施形態に係るリモートコントローラ7,107では、切替アイコン25,125により第1の操作用アイコンに関わる、例えばタッチパネル用メニュー21,121と、第2の操作用アイコンに関わる、例えばマウス操作用メニュー23,123とを適宜切り替えることができるため、操作性を重視する場合と観察性を重視する場合とでアイコンを使い分けることができる。また、第1、第2の操作用アイコンの差異として、アイコンの大きさの差異の他、アイコンの色や形等と表示部に表示される画像との関係から、表示部に表示するアイコンを選択し、切り替えても良い。また、使い勝手の良さを考慮し、切り替えても良い。
【0043】
本第1及び第2の実施形態によれば、操作性及び観察性に優れた表示部を備えたリモートコントローラを実現することができる。
【符号の説明】
【0044】
1 顕微鏡システム
3 電動顕微鏡
5 デジタルカメラ
7,107 リモートコントローラ
9 顕微鏡本体
11 電動装置
13 電動装置制御装置
15 制御部
19,119 液晶モニタ
21,121 タッチパネル用メニュー
21a,121a タッチパネル用アイコン
23,123 マウス操作用メニュー
23a,123a マウス操作用アイコン
25,125 切替アイコン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動顕微鏡に接続される複数の装置の操作用アイコンと顕微鏡画像とを重ねて表示する表示部を有するリモートコントローラであって、
前記操作用アイコンは、第1の操作用アイコンまたは第2の操作用アイコンであり、
前記第1の操作用アイコンと前記第2の操作用アイコンとを切り替える切替手段を有することを特徴とするリモートコントローラ。
【請求項2】
前記第1の操作用アイコンはタッチパネル用アイコンであり、前記第2の操作用アイコンはマウス操作用アイコンであることを特徴とする請求項1に記載のリモートコントローラ。
【請求項3】
前記タッチパネル用アイコンの大きさは、前記マウス操作用アイコンよりも大きいことを特徴とする請求項2に記載のリモートコントローラ。
【請求項4】
前記操作用アイコンは、前記表示部の端部に沿って表示されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のリモートコントローラ。
【請求項5】
前記表示部は四角形であり、前記操作用アイコンは当該表示部の左右端または上下端に沿って表示されることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のリモートコントローラ。
【請求項6】
前記第1の操作用アイコンが前記表示部に表示されているときは第1の操作のみで前記装置が操作され、
前記第2の操作用アイコンが前記表示部に表示されているときは第2の操作のみで前記装置が操作されることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のリモートコントローラ。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1項に記載のリモートコントローラを有し、
前記リモートコントローラで操作可能な少なくとも1つの電動装置を搭載したことを特徴とする顕微鏡。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−88621(P2012−88621A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−236683(P2010−236683)
【出願日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】