説明

リモートソースからのDLNAデータ配信

DLNAデバイス(30)にかかわる情報配信で、グローバルネットワーク(20)のリクエストサーバ(100)がホームネットワーク(10)に存在するDLNAデバイス(30)から特定のメディアフォーマットを有するメディアコンテンツに関するメディアリクエストを受信する工程を有する。リクエストサーバ(100)は、その要求に備えられたユーザ識別情報およびメディア識別情報に基づいてメディアリクエストを処理し、レスポンスを提供する。このレスポンスによって、メディアリクエストに関係し、特定のメディアフォーマットであるレスポンス情報を、DLNA対応デジタルメディアプレイヤ(200、400)でレンダリングすることが可能になる。それ故、DLNAデバイス(30)のユーザは、メディアリクエストの処理について通知を受けることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般にホームネットワークに存在するユーザ装置へのデータ配信に関し、特にデジタルリビングネットワークアライアンスに対応したユーザ装置へのそのようなデータ配信に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルリビングネットワークアライアンス(DLNA)は、ホームネットワークにおける家庭用デバイスの相互通信およびデバイス間でのメディア共有を容易にするために作られた国際的かつ業界横断的な協力団体および標準規格である。
【0003】
DLNA対応デバイスは、デバイスがシームレスに接続してデータを共有するのを可能にするプロトコルセットであるUPnP(Universal Plug and Play)によって、ホームネットワーク内で互いに通信する。
【0004】
DLNAコンパチブル(DLNAと互換性のある)ユーザ装置は、潜在的にタイプと製造業者が異なる複数のDLNAコンパチブルユーザ装置を備えるホームネットワーク内であっても通常は動作可能である。当技術分野においては、ホームネットワーク内におけるメディアの配信および展開(レンダリング)の機能に主に基づくDLNAコンパチブルユーザ装置の分類が使用されており、その分類には、とりわけデジタルメディアサーバ(DMS)、モバイルDMS(M−DMS)、デジタルメディアプレイヤ(DMP)、モバイルDMP(M−DMP)、デジタルメディアレンダラ(DMR)、デジタルメディアコントローラ(DMC)およびモバイルDMC(M−DMC)を含む。
【0005】
DMSおよびM−DMSは、メディアコンテンツを格納し、有線および/または無線でネットワークされたDMP、M−DMPおよびDMRからそのコンテンツを利用できるようにするデバイスである。DMSおよびM−DMSには、とりわけパーソナルコンピュータ、ネットワーク接続ストレージ(NAS)デバイス、移動電話機、および携帯音楽プレイヤを含む。DMPまたはM−DMPは、DMSまたはM−DMS上のコンテンツを見つけ、レンダリングや再生(プレイバック)の機能を備えるデバイスである。TV、ステレオ、ホームシアター、ワイヤレスモニタ、ゲームコンソール、移動電話機、および移動式メディアテーブルは、DMPまたはM−DMPとして機能し得るユーザ装置の具体例である。DMCまたはM−DMCは、DMSまたはM−DMS上のコンテンツを見つけ、それをDMRで再生するデバイスである。DMCおよびM−DMCには、インターネットタブレット、Wi−Fi(登録商標)対応デジタルカメラ、携帯情報端末(PDA)、および移動電話機等を含む。最後に、DMRは、DMCまたはM−DMCから受信したコンテンツを再生するデバイスであり、TV、オーディオ受信機/ビデオ受像機、ビデオディスプレイ、リモートスピーカなどのデバイスを含む。
【0006】
DLNAベースのホームネットワークには、デジタルメディアプリンタ(DMPr)、モバイルデジタルメディアアップローダ(M−DMU)、モバイルデジタルメディアダウンローダ(M−DMD)、モバイルネットワーク接続機能(M−NCF)、およびメディア相互接続ユニット(MIU)などの他のDLNA対応デバイスも有してもよい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ホームネットワークに仮想DMS(vDMS)デバイスを導入することが検討されている。vDMSデバイスは、DMPデバイスおよびDMRデバイスに対しては通常のDMSとして働くが、インターネットまたは他のグローバルネットワークのような、リモートプレースから提供されるメディアを取得する手段を有する。
【0008】
vDMSは、DLNA対応デバイスに対する新しいメディア配信方法を開拓するものであるが、新しい課題ももたらそうとしている。現在のところ、DLNAデバイスのユーザは、リモートメディアサーバに送信したメディアリクエスト(メディア要求)どのように処理されるかを示す通知を効率よく受け取ることができない。たとえば、ユーザのアカウントステータスに依存してメディアリクエストが反映されるのか否かなどを示す通知を効率的に受けることができない。
【0009】
本発明の実施形態は、先行技術の構成におけるこれらの欠点および他の欠点を克服しようとするものである。
【0010】
一般的な目的は、ホームネットワーク内のメディアリクエストにかかわるDLNAコンパチブルユーザ装置およびデバイスに、効率的に情報を配信することである。
【0011】
この目的および他の目的は、添付の特許請求の範囲に規定される実施形態によって達成される。
【課題を解決するための手段】
【0012】
簡潔に言うと、本発明は、ホームネットワークに存在するDLNAコンパチブルユーザ装置にかかわる情報配信に関する。ユーザ装置は、特定のメディアタイプを有するメディアコンテンツに関するメディアリクエストを編集し、ホームネットワークに接続されたグローバルネットワークに存在するリクエストサーバに送信する。リクエスト(要求)サーバは、メディアリクエストに含まれたメディア識別情報およびユーザ識別情報に基づいて、メディアリクエストを処理する。このリクエストの処理結果に対応して、リクエストサーバはレスポンスを作成し、このレスポンスはユーザ装置に送信される。このレスポンスによって、ホームネットワークのDLNAコンパチブルのデジタルメディアプレイヤは、メディアリクエストにかかわるレスポンス情報のレンダリングが可能になる。なお、このレスポンスは、要求されたメディアコンテンツと同じ特定のメディアタイプである。
【0013】
従って、特定のメディアタイプのレスポンス情報が、ユーザにメディアリクエストの処理について通知するために使用され、例として、要求されたコンテンツへのアクセスについて、例えばユーザのアカウントステータスが低すぎるなどに起因したアクセスの拒否を通知するために使用されてもよい。
【0014】
それ故、実施形態は、DLNAコンパチブルユーザ装置が、そのアクションの成り行きについてのフィードバックをバックエンドシステムから取得するのを可能にする。これまでDLNAコンパチブルユーザ装置に関して、ユーザ装置からのメディアリクエストおよび他のアクションにかかわる情報の提供を、リクエストサーバなどのバックエンドシステムに可能にさせる効率的な情報配信方法が存在しなかったので、これは、DLNAコンパチブルユーザ装置に新規な特徴である。
【0015】
実施形態は、実施形態のさらなる目的および利点も合わせて、添付の図面とともに以下の説明を参照することによって最もよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】一実施形態による設備を有する、ホームネットワークおよびグローバルネットワークの概略図である。
【図2】一実施形態による情報配信方法の信号図である。
【図3】別の実施形態による設備を有する、ホームネットワークおよびグローバルネットワークの概略図である。
【図4】別の実施形態による、情報配信方法の信号図である。
【図5】一実施形態によるメディア配信方法の信号図である。
【図6】さらなる実施形態による設備を有する、ホームネットワークおよびグローバルネットワークの概略図である。
【図7】さらなる実施形態による情報配信方法の信号図である。
【図8】別の実施形態によるメディア配信方法の信号図である。
【図9】一実施形態によるリクエストサーバの略ブロック図である。
【図10】一実施形態によるデジタルメディアプレイヤの実施の略ブロック図である。
【図11】別の実施形態によるデジタルメディアプレイヤの実施の略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図面を通して、同じ参照文字を同じかまたは類似の要素に対して使用する。
【0018】
本発明は、一般にデジタルリビングネットワークアライアンス(DLNA)対応ユーザ装置にかかわる情報配信に関する。
【0019】
DLNAは、パーソナルコンピュータおよび移動デバイスを含む家庭用電化製品による相互通信、ならびにそれらの間でのデジタルメディアおよびコンテンツの共有を可能にするための標準および協力団体である。DLNAコンパチブルユーザ装置間で通信するために使用される通信プロトコルは、UPnP(Universal Plug and Play)であり、UPnPフォーラムが管理している。
【0020】
背景セクションで述べた移動電話機および他の端末などのDLNAと互換性のあるDLNAコンパチブルユーザ装置は、そのユーザ装置のハードウェアおよび/ソフトウェアリソース次第で、ホームネットワークにおいて実際にはいくつかの役割を有してもよい。例として、1つのデバイスまたはユーザ装置が、DMSの役割とDMPの役割の両方を可能にする機能を有してもよい。
【0021】
以下では、DLNAベースのホームネットワークで動作し、UPnPプロトコルを使用して他のDLNA対応デバイスと通信できるデバイスを表すために、DLNAコンパチブルユーザ装置という用語を使用する。それ故、このユーザ装置は、DMP、M−DMP、DMC、M−DMCの少なくとも1つの役割を持つことができ、DMS、M−DMSおよび/またはDMRの少なくとも1つの役割を持つことも可能であろう。
【0022】
DLNAベースのホームネットワークにおける従来のやり方は、1つ以上のDMS/M−DMSデバイスのハードウェア上にメディアコンテンツを格納することである。このメディアコンテンツは、DMP/M−DMPデバイスまたはDMCデバイスによってユーザに提示される。メディアコンテンツの提示は、通常、利用可能なメディアコンテンツを列挙するツリー構造の形態を取る。
ルート
|―映画
||―ドラマ
||―アクション
| |―映画X
| |―映画Y
|―音楽
|―絵画
次いでビデオ、オーディオまたはイメージなどの選択されたメディアコンテンツは、DMP/M−DMPデバイスまたはDMRデバイスで利用可能となり、そこで、ユーザのためにレンダリングまたは再生される。
【0023】
しかし、DLNAベースのホームネットワークにおいて、リモートリソースにあるメディアコンテンツの取り扱いを可能にすることが議論されている。その場合は、いわゆる仮想DMS(vDMS)が使用される。このvDMSデバイスは、DMP/M−DMPデバイスおよびDMCデバイスに対しては通常のDMSデバイスとして働くが、そのローカルハードドライブだけでなく、インターネットまたは別のグローバルネットワークのような他の場所からもメディアコンテンツを取得する手段を有する。
【0024】
リモートソースにあるメディアコンテンツをDLNAベースのホームネットワークで配信することが可能になったことに伴い、新しい課題が生じている。そのような課題の1つは、リモートリソースからDLNAデバイスのユーザへのメディアリクエストにかかわる情報の配信を可能にすることである。本明細書に開示の実施形態は、DLNA対応デバイスおよびユーザ装置とともに実施するのに適しており、そのような情報の配信を効率的に提供する。
【0025】
図1は、DLNAベースのホームネットワーク10とグローバルネットワーク20とを備える通信システムの一例の概略図である。このグローバルネットワーク20は、例として、インターネットまたは移動ユーザ装置用の無線ベースの通信ネットワークなどの管理ネットワークもしくは独自ネットワークによって代表されてもよい。
【0026】
ホームネットワーク10は、この例では、グローバルネットワーク20に設けられたvDMSサーバ50と通信できるvDMSデバイス40を備える。典型的な実施形態では、vDMSデバイス40が、まずvDMSサーバ50に登録する。この登録は、実際のところユーザ固有の登録であってもよく、vDMSデバイス40は、登録手順中にホームネットワーク10のユーザに割り当てられたユーザ識別情報を転送する。この場合、vDMSは、好ましくは、拡張可能マークアップ言語(XML)ファイルに格納されているようなユーザ識別情報にアクセスできる。登録手順は、vDMSデバイスとvDMSサーバ50との間で、例として、セッション開始プロトコル(SIP)またはハイパーテキストトランスファープロトコル(HTTP)のシグナリングを使用してもよい。
【0027】
vDMSサーバ50は、登録を受けて、ユーザが利用可能なメディアコンテンツを特定するメディアリストを返信する。このメディアリストは、基本的に、従来のDMS/M−DMSデバイスのハードドライブで利用可能なメディアコンテンツを列挙するメディアリストと同じフォーマット、例えばツリー構造などである。
【0028】
登録にユーザ識別情報の転送が含まれる場合、vDMSサーバ50は、特定のユーザに適合させたメディアリストを提供および転送してもよい。例として、特定のユーザに関してvDMSサーバ50に前もって登録されたユーザの好みが、このユーザの好みに基づいてユーザにより興味があると見なされるメディアコンテンツを提示するために、利用されてもよい。さらに、vDMSサーバ50において、過去に注文されたメディアコンテンツをユーザ識別情報と関連付けて、それによって同じユーザによる以前のメディア注文/レンダリングに基づきメディアコンテンツを勧めてもよい。他のユーザまたは友人が、特定のユーザが興味を有するとvDMSサーバ50に提案したメディアコンテンツを、メディアリストが含むことができるようにすることは実際に可能である。
【0029】
いずれにしても、メディアリストは、vDMSデバイス40で受信され、DLNAデバイス30およびユーザに提示される。今やユーザは、コンテンツをvDMSデバイス40から実際にローカルで入手できるかのように、同じやり方でメディアリストから特定のメディアコンテンツを選択し得る。vDMSデバイス40は、ユーザが利用可能なメディアコンテンツの「新しい」適切な情報にアクセスできるように、最新のメディアリストをvDMSサーバ50に定期的に要求するようにオプションで実施されてもよい。
【0030】
図2は、一実施形態による情報配信方法を示すフロー図である。この配信方法は、図1の通信システムで都合良く実施することができる。
【0031】
図2に示されるように、vDMSデバイス40は、典型的にvDMSサーバ50に登録し、次いでこのvDMSサーバ50は、メディアリストを返信する。そのメディアリストは、vDMSデバイス40とUPnPプロトコルを使用して通信するDLNAデバイス30でユーザに提示される。しかし、vDMSデバイス40とDLNAデバイス30は、異なる物理ユーザ装置であることも、また同じ物理ユーザ装置であることもできることに注意されたい。
【0032】
ユーザは、提示されたメディアコンテンツの1つを、DLNAデバイス30を用いて選択する。このDLNAデバイス30は、コンテンツの選択に基づき、メディアコンテンツまたは特定のメディアタイプおよびフォーマットを有するコンテンツに関するメディアリクエストを編集する。従って、リクエストにより要求されるメディアコンテンツは、以下のイメージフォーマットであるJPEG(Joint Photographic Experts Group)、GIF(Graphics Interchange Format)、TIFF(Tagged Image File Format)、またはNPG(Portable Network Graphics)のいずれかのようなイメージタイプであることができよう。あるいは、メディアコンテンツはオーディオタイプであり、例えば以下のオーディオフォーマットであるLPCM(Linear Pulse Code Modulation)、MPEG−1(Moving Picture Experts Group−1)MP3(Audio Layer 3)、WMA9などのWMA(Windows(登録商標) Media Audio)、AC−3、AAC LC(AAC Low Complexity)、HE AAC(High Efficiency AAC)、AAC LTP(AAC Long Term Predictor)などのAAC(Advanced Audio Coding)、ATRAC3プラスなどのATRAC(Adaptive Transform Acoustic Coding)、MPEG4、BSAC(Bit Sliced Arithmetic Coding)、AMR(Adaptive Multi−Rate)およびG.726のいずれかであることができよう。メディアタイプのさらなる例はビデオであり、例えばMPEG2、MPEG1、MPEG5、WMV9などのWMV(Windows(登録商標) Media Video)、MPEG4 AVC(Advanced Video Coding)、VC−1、H.263およびMPEGパート2のフォーマットのいずれかなどである。
【0033】
メディアリクエストは、メディアコンテンツのメディア識別情報とユーザのユーザ識別情報とを含む。メディアリクエストは、メディア識別情報およびユーザ識別情報を含むHTTP要求が有利ではあろうが、必ずしもそうでなくてもよい。そのようなHTTP要求の非限定的例は、
http://www.RequestServer.com/userID/movieX.mpg
または
http://RequestServer.com?movie=movieX&user=userID
である。ここで、userIDはユーザ識別情報を表し、movieXはメディア識別情報を示す。
【0034】
メディアリクエストは、ホームネットワークのDLNAデバイス30からホームネットワーク10に接続されたグローバルネットワークに存在するリモートリクエストサーバ100に送信される。オプションのゲートウェイ60が、ホームネットワーク10とグローバルネットワーク20との間のインタフェースとして実装されてもよい。その場合、ゲートウェイ60は、DLNAデバイス30からメディアリクエストを受信し、それをリクエストサーバ100に転送する。
【0035】
リクエストサーバ100は、メディア識別情報およびユーザ識別情報に基づいてメディアリクエストを処理する。リクエストサーバ100のこの処理は、要求されたメディアコンテンツのメディアタイプの判別処理を含み、好ましくは実際のメディアフォーマットの判別処理も含む。このメディアタイプまたはメディアフォーマットの検出は、メディアリクエストに含まれるメディア識別情報に基づいてさらに行われる。例えば、上記のHTTP要求を用いて、リクエストサーバ100が検出するのは、要求されたメディアコンテンツのメディアタイプがビデオであり、ビデオフォーマットは拡張子である.mpgから明らかなようにMPEGであるか、またはメディア識別情報を使用して判別してもよいということである。
【0036】
メディアリクエストの処理に基づき、リクエストサーバ100からレスポンスが提供される。このレスポンスによって、ホームネットワーク10に存在するDMP/M−DMPデバイスまたはDMRデバイスなどのデジタルメディアプレイヤ30は、メディアリクエストにかかわるレスポンス情報のレンダリングが可能になる。さらに、このレスポンス情報は、メディア識別情報から識別した要求されたメディアコンテンツと同じ特定のメディアタイプであり、好ましくは同じメディアフォーマットである。従って、要求されたメディアコンテンツが映画すなわちビデオタイプだった場合、レスポンス情報もビデオタイプである。さらに、レスポンス情報の特定のビデオフォーマットは、前述のビデオフォーマットの1つなどの、要求された映画のビデオフォーマットと同一であることが好ましい。同様に、要求されたメディアがオーディオまたはイメージである場合、レスポンス情報はそれぞれオーディオフォーマットまたはイメージフォーマットであろう。
【0037】
それ故、ビデオフォーマットのレスポンス情報をレンダリングすると、デジタルメディアプレイヤのスクリーン上にビデオシーケンスが表示されるであろう。同様に、イメージフォーマットのレスポンス情報によって、スクリーン上に関連情報を有するイメージが表示されるであろう。しかし、オーディオフォーマットのレスポンス情報は、デジタルメディアプレイヤのスピーカで再生され、それによってユーザに情報を可聴音で提示する。
【0038】
それ故、リクエストサーバ100は、好ましくは、メディアリクエストのメディア識別情報から判定されるメディアタイプまたはフォーマットの検出に基づいて、適切なレスポンス情報タイプおよび好ましくはフォーマットも選択する。
【0039】
レスポンス情報フォーマットをこのように制限する理由は、DLNAデバイス30が現在のところ前に要求したメディアコンテンツのメディアタイプおよびフォーマットと同じメディアを受信しレンダリングするように制限されているからである。従って、例として、movieX.mpgを要求した場合、DLNAデバイス30は、MPEGフォーマットのメディアコンテンツデータの受信を予想し、それ故、そのメディアセッション中にそのフォーマットのデータだけを処理することができる。それ故、発明者は、メディアリクエストにかかわるユーザにレスポンス情報を提供できる手段として、この情報を利用している。
【0040】
このレスポンス情報は、ユーザにとって重要で、メディアリクエストに関係があるメタデータまたは記述データと見なすことができよう。そのレスポンス情報の典型的だが非限定の例は、ユーザが要求したメディアにアクセスできるか否かについてユーザに通知するレスポンス情報であることができよう。
【0041】
リクエストサーバ100が提供するレスポンスは、デジタルメディアプレイヤ30におけるレスポンス情報のレンダリングを可能にする。このデジタルメディアプレイヤ30は、特にDMP/M−DMPデバイスのためにメディアリクエストを生成し送信したのと同じDLNA対応デバイス30であることができよう。しかし、例として要求生成デバイス30がDMC/M−DMCデバイスである場合、デジタルメディアプレイヤは、DMC/M−DMCデバイスと同じかまたは異なる物理ユーザ装置に内蔵できるDMRデバイスであることができよう。
【0042】
一実施形態では、リクエストサーバ100は、レスポンス情報を運ぶ通常1つ以上のデータパケットの形態のレスポンス情報を直接提供および送信する。データ送信では、デジタルメディアプレイヤ30にデータを転送するゲートウェイ60をオプションで利用してもよい。
【0043】
しかし、図2の下部に示される代替実施形態では、リクエストサーバ100は、DLNAデバイス30がレスポンス情報を取って来ることができる場所を特定するために処理し得る、リンクまたは他のデータを備えるリダイレクトレスポンスを編集する。メディアリクエストがHTTPベースの要求だった場合、リダイレクトレスポンスは、以下のようなHTTPリダイレクト要求であることができよう。
HTTP/1.1 302 Found
Location:http://www.RequestServer.com/ResponseInformation.mpg
HTTPレスポンス状態コード302 Foundは、リダイレクションを実行する非常に適したやり方である。しかし、リダイレクションを可能にするために、302 Foundに加えて他のHTTPレスポンスステータスコードを含む他のレスポンスステータスコードを代わりに使用できよう。
【0044】
リダイレクトレスポンスの受信時、DLNAデバイス30は、リダイレクトレスポンスを単に処理し、情報要求を編集し、リクエストサーバ100からのレスポンスの中に示される対象の受取デバイスに送信する。情報要求の受取デバイスは、実際のところ、元のメディアリクエストを受信したのと同じリクエストサーバ100かまたはグローバルネットワーク20に配置された別のサーバであることができよう。これについては、本明細書でさらに述べる。
【0045】
情報要求を受信したサーバは、情報要求に示されるレスポンス情報を編集し返送する。メディアリクエストに関係し、特定のメディアタイプであるレスポンス情報を備える1つ以上のデータパケットが生成され、DLNAデバイス30に返送され、ホームネットワーク10のデジタルメディアプレイヤでレンダリングされる。
【0046】
図3は、DLNAベースのホームネットワーク10とそれに接続されたグローバルネットワーク20とを備える通信システムの別の例を示す。図4は、図3の通信システムの情報配信の実施形態を概略的に示す。
【0047】
この実施形態では、リクエストサーバ100は、メディア識別情報およびユーザ識別情報を備えるメディアリクエストを受信すると直ぐに、識別情報に基づき支払いを要求する支払いリクエストを生成する。支払いリクエストは、グローバルネットワーク20に存在する決済サーバ70に転送される。この決済サーバ70は、実際のところ、リクエストサーバ100と同じ物理ネットワークノードに配置されてもよいし、またそこからリモートの場所すなわち別のネットワークノードに配置できよう。
【0048】
決済サーバ70は、ユーザがメディアへのアクセスを許可されるべきか否かを判定するために、受け取った支払いリクエストを分析する。この判定は、例として、決済サーバ70または決済サーバ70にアクセスでき、支払いを仲介する決済ブローカにおけるユーザの現在のアカウントステータス(口座の状態)に基づくことができよう。あるいは、決済サーバ70は、前に注文を受けたメディアコンテンツに関して未払いの負債を持ち、それ故、前の負債が清算されるまで新しいメディアコンテンツの購入を許可しないユーザのリストを有することができよう。
【0049】
メディアコンテンツの支払は、当技術分野で公知の種々の技法によってなされてもよい。例として、ユーザは、メディアコンテンツを注文、購入、レンタルするたび毎に請求されるアカウント(口座)を決済サーバ70に有してもよい。あるいは、決済サーバ70は、ユーザのクレジットカード情報にアクセスでき、それ故、支払いリクエストの受け取り時にクレジットカードに請求できる。そのクレジットカード情報は、別のやり方では、メディア識別情報と一緒にメディアリクエストに含むことができよう。さらなる実行可能手段は、メディアコンテンツが注文されると直ぐに、インボイスを作成しユーザに送ることである。
【0050】
決済サーバ70は、支払レスポンスを生成し、リクエストサーバ100に返送する。要求されたメディアへのアクセスが、例えばアカウントステータスが低すぎる、クレジットカードが受け入れられない、または前に発行したインボイスが清算されていないなどからユーザに許可されない場合、図4に示されるように支払レスポンスはアクセスの不許可を示す。支払レスポンスは、ユーザがメディアへのアクセスを許可されないことを示すだけでもよい。あるいは、アカウントステータスが低すぎる、クレジットカードが有効でないなどのような、メディアアクセスが何故拒否されたかを明示するさらなる記述情報を、支払レスポンスに含めることもできよう。
【0051】
先行技術には、DLNAデバイス30のユーザに要求されたメディアコンテンツを提供できないことを通知する効率的な技法がなかった。しかし、本明細書に開示の実施形態は、要求されたメディアコンテンツと同じメディアタイプで好ましくは同じフォーマットのレスポンス情報を生成および提供することによって、この問題を解決する。
【0052】
従って、リクエストサーバ100は、決済サーバからの支払レスポンスに基づいて、レスポンス情報のレンダリングをユーザ装置に可能ならしめるレスポンスを生成する。図4の上部では、リクエストサーバ100は、特定のメディアフォーマットのレスポンス情報を備えるデータパケットを直接返送する。図の下部では、リクエストサーバ100は、DLNAデバイス30が前述のグローバルネットワーク20に実装されたサーバ100から特定のメディアフォーマットのレスポンス情報を取って来るのを可能にするリンクを有するリダイレクトレスポンスを返送する。
【0053】
この後の方の場合、サーバ100は、メディアセッションに関連して使用できる複数の予め定められたレスポンスにアクセスできる。それ故、リクエストサーバ100は、決済サーバ70からの支払レスポンスを使用して、現在の事例に最も適切な予め定められたレスポンスを見分ける。次いで、その予め定められたレスポンスへのリンクが、DLNAデバイス30に返送される。
【0054】
どちらの実施形態でも、正しいメディアフォーマットのレスポンス情報がユーザのデジタルメディアプレイヤでレンダリングされ、それによって、イメージもしくはビデオシーケンスの形態では視覚的に、またオーディオシーケンスの形態では可聴的に、要求されたメディアへのアクセスが拒否されることをユーザに提示する。レスポンス情報は、レンダリングされるとき、メディアアクセスが何故許可されなかったかも追加で通知してもよい。
【0055】
図5は、決済サーバ70によって判定または指示されたように、メディアリクエストが許可される場合の情報配信方法の信号図の一例である。この場合、決済サーバ70は、メディア識別情報およびユーザ識別情報に基づき、ユーザアカウントまたはクレジットカードに請求するかまたはインボイス作成のための情報を提供する。特定のメディアコンテンツに対する請求額は、メディア識別情報に基づき定められる。
【0056】
リクエストサーバ100は、ユーザに対してメディアコンテンツへのアクセスの許可を示す支払レスポンスを受け取る。リクエストサーバ100は、そのメディアコンテンツを入手可能である場合、支払レスポンスの受け取り時にそのメディアコンテンツの配信を直接開始することができよう。これについては、図5の上部に示されている。
【0057】
あるいは、リクエストサーバ100は、メディアを取って来ることができる場所へのリンクを備える以下のようなメディアレスポンスを返送する。
HTTP/1.1 302 Found
Location:http://www.RequestServer.com/Media/MovieX.mpg
この場合、図5の下部に示されるように、DLNAデバイス30は、メディアレスポンスを受信し、メディアレスポンスのリンクまたは情報に基づきメディアリクエストを編集および送信し、次いでメディアデータを受信する。
【0058】
図4の信号図のメディアコンテンツアクセスの拒否と図5の信号図のメディアコンテンツアクセスの許可を比較すると、両方の図において、メディアデータは、リクエストサーバ100からDLNAデバイス30に直接返信されるか、またはリクエストサーバ100からのリンクを運ぶレスポンスに基づいて生成した要求によって、DLNAデバイス30が取って来る。しかし図5では、メディアデータは実際に要求されたメディアコンテンツであるのに対して、図4では、メディアデータはレンダリングされるとユーザにメディアアクセスの拒否を告げるレスポンス情報である。また、両方の場合においてメディアデータすなわちメディアコンテンツまたはレスポンス情報は、ビデオ、オーディオまたはイメージなどの同じメディアタイプである。
【0059】
図4および5においてリクエストサーバ100がメディアコンテンツまたはレスポンス情報へのリンクを備えるレスポンスを返信するとき、リンクは、リクエストサーバ100の中の共通の保管場所を指し示している。図6は、代替のやり方を示す。この図では、専用メディアサーバ80が、グローバルネットワーク20に配置されるが、リクエストサーバ100と比べて同じネットワークノードまたは別のネットワークノードに配置される。このメディアサーバ80は、要求に応じてDLNAデバイス30に配信するメディアデータおよび予め生成されたレスポンス情報にアクセスできる。
【0060】
図7を参照すると、リクエストサーバ100は、例として決済サーバ70からの支払レスポンスに基づき決定されるように、DLNAデバイス30が要求したメディアコンテンツへのアクセスを拒否すべきであると判断を下す。リクエストサーバ100は、リダイレクトレスポンスを編集し、オプションでゲートウェイ60を通して、DLNAデバイス30に送信する。このリダイレクトレスポンスは、リンクを備えるか、またはDLNAデバイス30がレスポンスとしての情報要求を自動的に編集しメディアサーバ80に送信するのを可能にする他のデータを備える。メディアサーバ80は、要求された元のメディアコンテンツと同じメディアタイプを有するレスポンス情報を運ぶ1つ以上のデータパケットを返送する。レスポンス情報は、ホームネットワークのDLNAデバイス30に内蔵されたかまたは有線/無線接続されたデジタルメディアプレイヤでレンダリングされ、ユーザにメディアコンテンツアクセスの拒否を通知する。
【0061】
図8は、リクエストサーバ100がユーザの要求したメディアコンテンツへのアクセスを許可すると判断を下す場合の、対応する信号図である。図7と同様に、リクエストサーバ100は、メディアサーバ80の関連するメディアコンテンツへのリンクを運ぶレスポンスを、DLNAデバイス30に返信する。DLNAデバイス30は、提供されたリンクに基づき、自動的にメディアコンテンツ要求を生成し、メディアサーバ80に送信する。メディアサーバ80は、要求されたメディアコンテンツを搬送する1つ以上のデータパケットをDLNAデバイス30に返送し、デジタルメディアプレイヤがレンダリングする。
【0062】
図6に示される通信システムの例は、メディアサーバ80、リクエストサーバ100、および決済サーバ70に加えて、いわゆるレスポンスサーバをさらに備えるように拡張されてもよい。その場合は、リクエストサーバ100は、ユーザのメディアコンテンツへのアクセスを拒否する場合に、レスポンスサーバへのリンクを運ぶレスポンスを返信する。この意味することは、メディアサーバ80がメディアコンテンツだけにアクセスし、それを提供するのに対して、様々なメディアフォーマットの予め定められたレスポンス情報は代わりにレスポンスサーバで管理されるということである。
【0063】
さらなる例として、専用レスポンスサーバは、図1および3に示される通信システムにも存在し使用されてもよい。その場合、リクエストサーバ100が要求されたメディアコンテンツにアクセスし管理するのに対して、レスポンスサーバはレスポンス情報を提供する。
【0064】
さらなる実行可能手段は、メディアサーバ80がメディアコンテンツを提供するのに対して、リクエストサーバ100がレスポンス情報を管理するものである。
【0065】
ユーザに例えばアカウントステータスが低すぎるなどに起因するメディアコンテンツへのアクセスの拒否を通知するためのレスポンス情報の使用は、レスポンス情報をどのように使用できるかの1つの具体例に過ぎないと見なされるべきである。一般的に言うと、実施形態は、特別のメディア例すなわちレスポンス情報を使用することによって、vDMSの向こう側にあるバックエンドシステムからDLNAデバイスに、その行為の成り行きについてのフィードバックを提供する。それ故、バックエンドシステムは、アカウントステータスが低すぎるなどの制約に応じて異なるメディアを選択でき、それによって、メディアの再生を通してユーザに明示的な回答を与え得る。従って、DLNAおよびUPnP対応デバイスの制約された分野において、質問システムを確立し得る。
【0066】
実施形態で使用できるレスポンス情報の非限定のさらなる例はメディアデータであり、ホームネットワークのデジタルメディアプレイヤでレンダリングされると、このメディアデータは、決済サーバにおけるユーザのアカウントステータスの情報を表示または再生する。
【0067】
図9は、図1、3または6の通信システムに実装されるようなリクエストサーバ100の一実施形態の略ブロック図である。リクエストサーバ100は、ホームネットワークに存在するユーザ装置からグローバルネットワークを通じてメディアリクエストを受信するように構成された受信部110を備える。前述のように、要求されたメディアコンテンツは、ビデオ、オーディオまたはイメージなどの特定のメディアタイプならびにビデオ/オーディオ/イメージのフォーマットである。さらに、メディアリクエストは、メディア識別情報およびユーザ識別情報を備える。
【0068】
メディアリクエストは、それに含まれているメディア識別情報およびユーザ識別情報に基づいてメディアリクエストを処理するように構成されたリクエスト処理部120に転送される。リクエスト処理部120は、特に、受信したメディアリクエストに含まれるメディア識別情報に基づいて、要求されたメディアコンテンツのメディアタイプおよび好ましくはメディアフォーマットを検出する。
【0069】
リクエスト処理部120によるメディアリクエストの処理に基づいて、接続されたレスポンス供給部130がレスポンスを供給する。レスポンス供給部130は、通常、リクエスト処理部120が判定したメディアタイプまたはフォーマットの検出に基づいて、レスポンス情報の適切なメディアタイプまたはフォーマットを選択する。次いで、選択されたレスポンス情報に基づき、レスポンスが生成される。レスポンスは、送信部140に転送され、この送信部140は、要求したユーザ装置にそれを送信する。そこでは、そのレスポンスによって、メディアリクエストに関係があり、要求された元のメディアコンテンツと同じメディアタイプおよび好ましくはさらに同じメディアフォーマットである情報の、デジタルメディアプレイヤによるレンダリングが可能になる。
【0070】
特定の実施形態では、受信部110は、メディア識別情報およびユーザ識別情報を備えるメディアリクエストとしてHTTP要求を受信する。その場合、レスポンス供給部130は、リクエスト処理部120が行った処理に基づいてHTTPリダイレクトレスポンスを提供できよう。このHTTPリダイレクトレスポンスは、グローバルネットワークに存在するサーバの中のレスポンス情報へのHTTPリンクを備える。この実施形態では、リクエストサーバ100は、好ましくは、サーバの中のレスポンス情報へのリンクを備えるリンクデータベース150を有するかまたはそれに接続されている。その場合、リンクデータベース150は、好ましくは、特定のタイプのレスポンス情報のそれぞれに対して、要求されたメディアコンテンツのメディアタイプおよびフォーマットに応じて使用される複数のリンクを備える。例として、レスポンス情報がメディアアクセスの拒否の形態である場合、このレスポンス情報は、ビデオ、オーディオまたはイメージのタイプなどの少なくとも3つのメディアタイプで存在できよう。ビデオ、オーディオおよびイメージの特定のフォーマットへのさらなる細分も好ましい。
【0071】
リクエストサーバ100の代替実施形態では、レスポンス供給部130が、リクエストサーバ100に存在または接続しているメディアメモリ160に接続されている。この場合、このメディアメモリ160は、様々なメディアタイプおよびフォーマットの予め定められたレスポンス情報を収容している。この場合、レスポンス供給部130は、ダイレクトレスポンスを少しも提供せず、代わりに、レスポンス情報を運ぶ1つ以上のデータパケットを直接編集できる。
【0072】
一実施形態では、リクエスト処理部120は、メディア識別情報およびユーザ識別情報に基づいて支払いリクエストを生成するように構成される。支払いリクエストは、2つのサーバが同じネットワークノードに実装される場合、オプションで一般的な入力および出力(I/O)インタフェース(図示せず)を使用して、決済サーバに直接転送される。あるいは、支払いリクエストは、送信部140からリモートの場所にある決済サーバに送信される。次いで受信部またはI/Oインタフェースは、ユーザのアカウントステータスに基づいてユーザがメディアコンテンツへのアクセスを許可されるかそれとも許可されないかを示す支払レスポンスを、決済サーバから受信する。
【0073】
リクエストサーバ100の構成部110〜140は、ハードウェア、ソフトウェア、またはハードウェアとソフトウェアの組み合わせで実装されてもよい。構成部110〜160はすべて、グローバルネットワークの1つのネットワークノードに一緒に実装されてもよい。あるいは、構成部110〜160の一部が異なるネットワークノードに配置されるが、依然としてリクエストサーバ100として動作する分散実装も可能である。
【0074】
図10は、一実施形態によるDLNAコンパチブルユーザ装置200の略ブロック図である。この図では、ユーザ装置200は、デジタルメディアプレイヤ(DMP)200またはM−DMP200の形態である。DMP200は、vDMSがDMP200の中に配置されている場合を除いて、vDMSを含むホームネットワークに存在する他のDLNAコンパチブルユーザ装置と、無線および/または有線で通信するための受信部210および送信部240を備える。受信部210および送信部240、あるいは専用の受信部−送信部の対は、リモートのリクエストサーバと場合によりゲートウェイを通して通信を行うように構成される。特に、vDMSによって列挙されて付属の表示スクリーン250に表示されたコンテンツをユーザが選択するのに基づいてメディアリクエストを生成するために、リクエスト処理部230がDMP200に設けられる。生成されたメディアリクエストは、メディア識別情報およびユーザ識別情報を備える。
【0075】
オプションの実施形態では、リクエスト処理部230は、受信部210が受信したリダイレクトレスポンスに備えられたリンクに基づいて、レスポンス情報/メディアリクエストを編集するようにも構成される。
【0076】
この実施形態では、DMP200は、メディアコンテンツおよびデータをレンダリングまたは再生するように構成されたメディアプレイヤ220も備える。それ故、メディアプレイヤ220は、表示スクリーン250および/またはスピーカ260にアクセスできる。受信部210は、メディアコンテンツまたはレスポンス情報であるメディアデータを受信すると直ぐに、メディアプレイヤにデータを転送し、このメディアプレイヤは、それを処理し、メディアコンテンツまたはレスポンス情報のメディアタイプに応じて、表示スクリーン250および/またはスピーカ260で再生する。
【0077】
DMP200の構成部210〜240は、ハードウェア、ソフトウェア、または実際のところハードウェアとソフトウェアの組み合わせで実装されてもよい。
【0078】
図11は、DLNAコンパチブルユーザ装置の別の可能なセットを示す。この事例では、デジタルメディアコントローラ(DMC)300またはM−DMC300は、vDMSからメディアコンテンツを選択するために、リクエスト処理部330でメディアリクエストを生成するために、および送信部340でメディアリクエストをリモートに送信するために、ユーザによって使用される。DMC300の受信部310は、要求したメディアコンテンツまたはレスポンス情報を受信し、そのコンテンツまたは情報は、UPnPと互換性があるUPnP対応通信部370を使用してデジタルメディアレンダラ400の対応する構成部470に転送される。通信部470は、メディアデータすなわちメディアコンテンツまたはレスポンス情報をメディアプレイヤ420に転送し、このメディアプレイヤ420は、データをレンダリングして、表示スクリーン450で表示および/またはスピーカ460で再生する。
【0079】
DMC300の構成部310〜370およびDMR400の構成部420、470は、ハードウェア、ソフトウェア、または実際のところハードウェアとソフトウェアの組み合わせで実装されてもよい。
【0080】
添付の特許請求の範囲に規定される本発明の範囲から逸脱することなしに、本発明に種々の修正および変更を行い得ることを当業者は理解するであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報を配信する方法であって、
グローバルネットワークに接続されたホームネットワークに位置しているユーザ装置から発信され、特定のメディアタイプを付与されたメディアコンテンツを要求するメディアリクエストであって、当該メディアコンテンツを示すメディア識別情報と前記ユーザ装置のユーザを示すユーザ識別情報とを含むメディアリクエストを、当該グローバルネットワークを介して受信する受信ステップと、
前記メディア識別情報と前記ユーザ識別情報とに基づいて前記メディアリクエストを処理する処理ステップと、
前記メディアリクエストの処理結果に基づいて、前記メディアリクエストに関連し、かつ、前記特定のメディアタイプを付与されたレスポンス情報を前記ホームネットワークに位置するデジタルメディアプレイヤにレンダリングさせるレスポンスを供給する供給ステップと、
前記ホームネットワークに位置している前記ユーザ装置に対して前記グローバルネットワークを介して前記レスポンスを送信する送信ステップと
を有することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記処理ステップは、
前記メディア識別情報に基づいて前記メディアコンテンツに付与されている前記特定のメディアタイプを検出する検出ステップ
を含み、
前記供給ステップは、
前記検出ステップで検出された特定のメディアタイプに基づいて前記メディア情報を選択するステップと、
前記選択されたメディア情報に基づいて前記レスポンスを供給するステップと
を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記受信ステップは、
前記ユーザ装置から発信された前記メディア識別情報と前記ユーザ識別情報とを含むハイパーテキストトランスファープロトコル(HTTP)のリクエストを受信するステップ
を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記供給ステップは、
前記メディアリクエストの処理結果に基づいて、前記グローバルネットワークに位置するサーバが保持している前記レスポンス情報へのHTTPリンクを含むHTTPリダイレクトレスポンスを供給するステップ
を含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記供給ステップは、
前記特定のメディアタイプを付与された前記レスポンス情報を含む少なくとも1つのデータパケットを供給するステップ
を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項6】
前記処理ステップは、
前記メディア識別情報と前記ユーザ装置とに基づいて前記ユーザが前記メディアコンテンツへのアクセスを許可されていないと判定するステップ
を含み、
前記供給ステップは、
前記特定のメディアタイプを付与された情報を前記デジタルメディアプレイヤによってレンダリングすることを許可し、かつ、前記メディアコンテンツへのアクセスが許可されなかったことを前記ユーザに通知するレスポンスを供給するステップ
を含むことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記処理ステップは、
前記メディア識別情報と前記ユーザ識別情報とに基づいて支払いを要求する支払いリクエストを生成するステップと、
前記支払いリクエストを決済サーバに送信するステップと、
前記ユーザのアカウントステータスに基づいて前記メディアコンテンツへのアクセスを前記ユーザが許可されているかどうかを示す支払いレスポンスを前記決済サーバから受信するステップと
を含むことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記ユーザ装置は、デジタルリビングネットワークアライアンスと互換性のある
ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
ホームネットワークに接続したグローバルネットワークに配置可能なリクエストサーバであって、
前記ホームネットワークに位置しているユーザ装置から発信され、特定のメディアタイプを付与されたメディアコンテンツを要求するメディアリクエストであって、当該メディアコンテンツを示すメディア識別情報と前記ユーザ装置のユーザを示すユーザ識別情報とを含むメディアリクエストを、当該グローバルネットワークを介して受信する受信部と、
前記メディア識別情報と前記ユーザ識別情報とに基づいて前記メディアリクエストを処理するリクエスト処理部と、
前記メディアリクエストの処理結果に基づいて、前記メディアリクエストに関連し、かつ、前記特定のメディアタイプを付与されたレスポンス情報を前記ホームネットワークに位置するデジタルメディアプレイヤにレンダリングさせるレスポンスを供給するレスポンス供給部と、
前記ホームネットワークに位置している前記ユーザ装置に対して前記グローバルネットワークを介して前記レスポンスを送信する送信部と
を備えることを特徴とするリクエストサーバ。
【請求項10】
前記リクエスト処理部は、
前記メディア識別情報に基づいて前記メディアコンテンツに付与されている前記特定のメディアタイプを検出し、
前記レスポンス供給部は、
前記リクエスト処理部が検出した特定のメディアタイプに基づいて前記メディア情報を選択し、
前記選択されたメディア情報に基づいて前記レスポンスを供給する
ことを特徴とする請求項9に記載のリクエストサーバ。
【請求項11】
前記受信部は、
前記ユーザ装置から発信された前記メディア識別情報と前記ユーザ識別情報とを含むハイパーテキストトランスファープロトコル(HTTP)のリクエストを受信する
ことを特徴とする請求項9または10に記載のリクエストサーバ。
【請求項12】
前記レスポンス供給部は、
前記リクエスト処理部による前記メディアリクエストの処理結果に基づいて、前記グローバルネットワークに位置するサーバが保持している前記レスポンス情報へのHTTPリンクを含むHTTPリダイレクトレスポンスを供給する
ことを特徴とする請求項11に記載のリクエストサーバ。
【請求項13】
前記レスポンス供給部は、
前記特定のメディアタイプを付与された前記レスポンス情報を含む少なくとも1つのデータパケットを供給する
ことを特徴とする請求項9または10に記載のリクエストサーバ。
【請求項14】
前記リクエスト処理部は、
前記メディア識別情報と前記ユーザ装置とに基づいて前記ユーザが前記メディアコンテンツへのアクセスを許可されていないと判定し、
前記レスポンス供給部は、
前記特定のメディアタイプを付与された情報を前記デジタルメディアプレイヤによってレンダリングすることを許可し、かつ、前記メディアコンテンツへのアクセスが許可されなかったことを前記ユーザに通知するレスポンスを供給する
ことを特徴とする請求項9ないし13のいずれか1項に記載のリクエストサーバ。
【請求項15】
前記リクエスト処理部は、
前記メディア識別情報と前記ユーザ識別情報とに基づいて支払いを要求する支払いリクエストを生成し、
前記送信部は、
前記支払いリクエストを決済サーバに送信し、
前記受信部は、
前記ユーザのアカウントステータスに基づいて前記メディアコンテンツへのアクセスを前記ユーザが許可されているかどうかを示す支払いレスポンスを前記決済サーバから受信する
ことを特徴とする請求項9ないし14のいずれか1項に記載のリクエストサーバ。
【請求項16】
メディアを配信する方法であって、
グローバルネットワークに接続されたホームネットワークに位置し、かつ、デジタルリビングネットワークアライアンス(DLNA)と互換性のあるユーザ装置が、メディアコンテンツを示すメディア識別情報と前記ユーザ装置のユーザを示すユーザ識別情報とを含み、当該メディアコンテンツを要求するメディアリクエストを、前記グローバルネットワークに位置しているリクエストサーバに送信するステップと、
前記リクエストサーバが、前記メディア識別情報と前記ユーザ識別情報とに基づいて支払いリクエストを生成するステップと、
前記リクエストサーバが、前記グローバルネットワークに位置している決済サーバに前記支払いリクエストを送信するステップと、
前記決済サーバが、前記支払いリクエストに基づいて、前記メディアコンテンツへのアクセスを前記ユーザが許可されているかどうかを示す支払いレスポンスを生成するステップと、
前記決済サーバが、前記支払いレスポンスを前記リクエストサーバに送信するステップと、
前記リクエストサーバが、前記メディアコンテンツへのアクセスを前記ユーザが許可されていないことを前記支払いレスポンスが示している場合に、前記グローバルネットワークに位置しているメディアサーバが保持している前記メディアコンテンツへのリンクを含むメディアレスポンスを生成するステップと、
前記リクエストサーバが、前記メディアレスポンスを前記ユーザ装置に送信するステップと、
前記ユーザ装置が、前記リンクに基づいて、前記メディアコンテンツを要求するリクエストを前記メディアサーバに送信するステップと、
前記メディアサーバが、前記メディアコンテンツを要求する前記リクエストに基づいて、前記メディアコンテンツを含むデータパケットを前記ユーザ装置に送信するステップと
を有することを特徴とする方法。
【請求項17】
メディアを配信するシステムであって、
グローバルネットワークに接続されたホームネットワークに位置し、かつ、デジタルリビングネットワークアライアンス(DLNA)と互換性のあるユーザ装置と、
前記グローバルネットワークに位置しているリクエストサーバと、
前記グローバルネットワークに位置している決済サーバと、
前記グローバルネットワークに位置しているメディアサーバと
を備え、
前記ユーザ装置が、メディアコンテンツを示すメディア識別情報と前記ユーザ装置のユーザを示すユーザ識別情報とを含み、当該メディアコンテンツを要求するメディアリクエストを、前記リクエストサーバに送信し、
前記リクエストサーバが、前記メディア識別情報と前記ユーザ識別情報とに基づいて支払いリクエストを生成し、前記決済サーバに前記支払いリクエストを送信し、
前記決済サーバが、前記支払いリクエストに基づいて、前記メディアコンテンツへのアクセスを前記ユーザが許可されているかどうかを示す支払いレスポンスを生成し、前記支払いレスポンスを前記リクエストサーバに送信し、
前記リクエストサーバが、前記メディアコンテンツへのアクセスを前記ユーザが許可されていないことを示す前記支払いレスポンスが示している場合に、前記メディアサーバが保持している前記メディアコンテンツへのリンクを含むメディアレスポンスを生成し、前記メディアレスポンスを前記ユーザ装置に送信し、
前記ユーザ装置が、前記リンクに基づいて、前記メディアコンテンツを要求するリクエストを前記メディアサーバに送信し、
前記メディアサーバが、前記メディアコンテンツを要求する前記リクエストに基づいて、前記メディアコンテンツを含むデータパケットを前記ユーザ装置に送信する
ことを特徴とするシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2012−518832(P2012−518832A)
【公表日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−551033(P2011−551033)
【出願日】平成21年2月20日(2009.2.20)
【国際出願番号】PCT/SE2009/050190
【国際公開番号】WO2010/095990
【国際公開日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【出願人】(598036300)テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) (2,266)
【Fターム(参考)】