説明

レシート・預り証発行装置およびレシート・預り証発行システム

【課題】別の購入者の商品を誤って渡すなどの事故が起きにくい。
【解決手段】商品の購入者に対して、前記商品の商品名、価格、および合計額が表示されたレシート1000と、前記購入者が購入した前記商品の預り証1010を発行するレシート・預り証発行装置100であって、販売されている前記商品の商品画像を記憶する商品画像記憶部130と、前記レシート1000の発行時に、購入された前記商品のうちの少なくともいずれかの前記商品の前記商品画像を前記商品画像記憶部130から抽出する商品画像抽出部120と、抽出された前記商品画像が印刷された前記預り証1010を前記レシート1000とともに印刷する印刷部140と、を備えることを特徴とするレシート・預り証発行装置100を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レシート・預り証発行装置およびレシート・預り証発行システムに関する。より詳しくは、商品の購入者に対して、前記商品の商品名、価格、および合計額が表示されたレシートと、当該購入者が購入した商品の預り証を発行することのできるレシート・預り証発行装置およびレシート・預り証発行システムに関する。
【背景技術】
【0002】
小売店において商品を購入した際に、購入商品の外観をレシートに印刷することのできるレシート発行装置が知られている(例えば特許文献1参照)。また、購入商品と関連のある商品を抽出してその画像をレシートに印刷することのできるレシート発行装置も知られている(例えば特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−165550号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、空港の免税店では、購入者の利便性や免税品の取り扱いに配慮して、購入した免税品を購入と同時には購入者に渡さずに飛行機搭乗前に渡す場合がある。このような場合、購入した免税品が例えば中身の見えない袋に入れられると、免税品を購入者に引き渡す際に、購入者が持参したレシートに印字された品名と店員の記憶などを頼りに引き渡すこととなる。
【0005】
したがって、品名や数量の確認に時間がかかるだけでなく、ありふれた商品名の場合には誤って別の購入者に渡してしまうなどの事故が起きやすいという課題があった。また、このような課題は、通常の小売店や百貨店において、顧客が購入した商品を一時的に預かって店内での全ての買い物を終えてから引き渡すサービスなどにおいても同様に起こり得る。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決することを目的とし、本発明は、商品の購入者に対して、前記商品の商品名、価格、および合計額が表示されたレシートと、前記購入者が購入した前記商品の預り証を発行するレシート・預り証発行装置であって、販売されている前記商品の商品画像を記憶する商品画像記憶部と、前記レシートの発行時に、購入された前記商品のうちの少なくともいずれかの前記商品の前記商品画像を前記商品画像記憶部から抽出する商品画像抽出部と、抽出された前記商品画像が印刷された前記預り証を前記レシートとともに印刷する印刷部と、を備えることを特徴とするレシート・預り証発行装置を提供する。
【0007】
このような装置によれば、商品購入時に、購入商品の商品画像が印刷された預り証がレシートとともに発行されるので、購入者に購入商品を一時預かってから引き渡す場合でも、預り証に印刷された商品画像を見ながら引き渡す商品を確認することができる。したがって、別の購入者の商品を誤って渡すなどの事故が起きにくい。
【0008】
また、上記レシート・預り証発行装置において、前記商品画像抽出部は、複数の前記商品が購入された場合に、当該商品の中から識別性の高い前記商品画像を抽出することが好ましい。また、販売されている前記商品の価格および販売個数と関連付けて前記商品の商品画像を前記商品画像記憶部に記憶させるとともに、前記商品画像抽出部は、購入された複数の前記商品の前記商品画像の中から、価格が最も高い商品、および、販売個数が最も少ない商品の少なくともいずれかを選択して当該商品の前記商品画像を抽出することがより好ましい。
【0009】
このように、他の購入者が購入している商品と重複しにくい商品の商品画像が預り証に印刷されることにより、購入者に購入商品を引き渡す際の預り証による確認がより正確かつ容易となる。
【0010】
また、上記レシート・預り証発行装置において、前記商品画像抽出部は、購入された複数の前記商品の中から、前記購入者が指定した商品の前記商品画像を抽出してもよい。
【0011】
これにより、購入者に購入商品を引き渡す際に、購入者は自身が指定した商品の画像が印刷された預り証を見ながら購入商品を探すことができるので、購入商品をより容易に探し出すことができる。
【0012】
また、上記レシート・預り証発行装置において、前記印刷部は、前記購入者用と、購入された前記商品を預かる担当者用の前記預り証を印刷することが好ましい。
【0013】
これにより、例えば購入者と商品を預かる保管担当者の預り証を付き合わせて確認することで、商品の引き渡し時の取り間違いをより確実に防止することができる。また、購入者が預り証を紛失した場合でも、保管担当者は、購入者のレシートなどから保管している預り証を特定して購入者の購入商品を容易に探し出すことができる。
【0014】
また、上記レシート・預り証発行装置において、前記印刷部は、前記担当者用の前記預り証を、購入された前記商品の包装の表面に貼付可能なラベルに印刷することが好ましい。
【0015】
これにより、購入者から商品を預かった際に保管担当者が預り証を商品の包装の表面に貼り付けておくことで、購入者に購入商品を引き渡す際に、商品をより容易に探し出すことができる。
【0016】
また、上記レシート・預り証発行装置において、前記印刷部は、前記購入者用の前記預り証を、前記レシートと一体に印刷してもよい。
【0017】
これにより、購入者が預り証を紛失しにくい。
【0018】
本発明は、他の形態として、コンピューターと、通信回線を介して前記コンピューターに接続されたレシート・預り証発行装置とを備え、商品の購入者に対して、前記商品の商品名、価格、および合計額が表示されたレシートと、前記購入者が購入した前記商品の預り証を発行するレシート・預り証発行システムであって、前記コンピューターは、販売されている前記商品の商品画像を記憶する商品画像記憶部と、前記レシートの発行時に、購入された前記商品のうちの少なくともいずれかの前記商品の前記商品画像を前記商品画像記憶部から抽出する商品画像抽出部と、を備え、前記レシート・預り証発行装置は、抽出された前記商品画像が印刷された預り証を前記レシートとともに印刷する印刷部、を備えることを特徴とするレシート・預り証発行システムを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施形態に係るレシート・預り証発行システム10の外観斜視図である。
【図2】レシート・預り証発行システム10における各部の内部構成を示す機能ブロック図である。
【図3】レシート1000の一例である。
【図4】商品保管担当者用の預り証(商品預り証)1010−Aの一例である。
【図5】商品購入者用の預り証(商品引換証)1010−Bの一例である。
【図6】レシート・預り証発行システム10によるレシート1000および預り証1010−A,1010−B発行までの動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付図面に基づいて本発明の一実施形態について説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また、実施形態における特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0021】
図1は、本発明の実施形態に係るレシート・預り証発行システム10の外観斜視図である。本実施形態のレシート・預り証発行システム10は、商品の購入者に対して、購入した商品の商品名、価格、および合計額が表示されたレシート1000と、購入者が商品の一時預かりを希望する場合に購入した商品の預り証1010を発行することのできるシステムであって、レシート・預り証発行装置100と、操作端末200と、表示装置300と、キャッシュドロワ400と、バーコードスキャナー500とを備える。
【0022】
レシート・預り証発行装置100は、インターフェース部(入力I/F)110、制御部120、記憶部130、および印刷部140を有する。また、操作端末200は、インターフェース部(入力I/F)210、操作部220、制御部230、ロック解除電流供給部240、および開閉電流供給部250を有する。また、キャッシュドロワ400は、ロック機構410、開閉駆動機構420、およびドロワトレイ430を有する。
【0023】
インターフェース部210は、ネットワーク経由で管理サーバーと接続するネットワークインターフェースと、表示装置300およびバーコードスキャナー500と接続するデバイスインターフェースとを含む。インターフェース部210は、管理サーバーとの間で各種データの送受信を行うとともに、表示装置300への表示情報(画像データ)の出力や、バーコードスキャナー500で商品のバーコードなどを読み取ったデータの入力などを担う。
【0024】
操作部220は、購入された商品の商品名や価格、および数量を店員が入力するための複数の操作ボタンを含む。また、本例では、操作部220は、購入者が購入した商品の一時預かりを希望する場合に購入した商品の預り証の印刷を店員がレシート・預り証発行装置100に指示するためのボタンや、預り証に画像を印刷する商品を購入者が指定した場合にその商品を店員がレシート・預り証発行装置100に指示するためのボタン、更には、キャッシュドロワ400のドロワトレイ430を開くためのボタンなども含まれる。なお、商品に印字されたバーコードを店員がバーコードスキャナー500で読み取ることにより操作端末200側で購入された商品の商品名や価格を判別できる場合には、操作部220は、必ずしも商品の商品名や価格を入力するボタンを含まなくてもよい。
【0025】
制御部230は、操作端末200の各部を制御するとともに、管理サーバーからインターフェース部210を介して入力される各種の情報に基づいて表示装置300へ表示させるべき画像情報を生成し、インターフェース部210を介して表示装置300へ出力する。
【0026】
また、制御部230は、操作部220への操作入力およびバーコードスキャナー500により商品のバーコードを読み取ったデータに基づいて購入された商品の商品名、価格、および合計額などのレシート1000に印刷すべき情報(以下、「レシート情報」と称する)を生成し、当該レシート情報をレシート1000の印刷命令とともにインターフェース部210を介して印刷部140に出力する。なお、制御部230は、購入された商品の商品名、価格、および合計額などの情報や、管理サーバーからインターフェース部210を介して入力される情報などを記憶する記憶部を有してもよい。
【0027】
また、制御部230は、操作部220からキャッシュドロワ400のドロワトレイ430を開くべき旨の操作入力が行われたことに応じて、ロック解除電流供給部240に対して、ドロワトレイ430のロックを解除するための電流をキャッシュドロワ400のロック機構410へ供給させるとともに、開閉電流供給部250に対して、ドロワトレイ430を開くための駆動電流を開閉駆動機構420へ供給させる。
【0028】
キャッシュドロワ400は、購入者から預かった現金や小切手あるいは釣銭などを収納するために設けられている。このキャッシュドロワ400において、ロック機構410は、例えば、ソレノイドコイル、プランジャー、フック、およびバネなどで構成される。そして、ソレノイドコイルに対してロック解除電流供給部240から上記電流が供給されると、プランジャーがロック解除方向に移動してフックの係合部がドロワトレイ430から外れてロック状態が解除される。そして、ドロワトレイ430を開方向に付勢するバネの付勢力によって、ドロワトレイ430が開方向に押出される。また、このとき、開閉電流供給部250から開閉駆動機構420に対して上記駆動電流が供給されることにより開閉駆動機構420によってドロワトレイ430が完全に開放される。
【0029】
レシート・預り証発行装置100は、インターフェース部110、制御部120、記憶部130、および印刷部140を有する。インターフェース部110は、操作端末200との間で各種データの送受信を行う。記憶部130は、本発明の商品画像記憶部として機能し、レシート・預り証発行システム10が設置されている店舗において販売されている全ての商品の商品画像を商品名に関連付けて記憶している。また、本例では、記憶部130は、各商品の商品画像を、それぞれの商品の価格および販売個数とも関連付けて記憶している。
【0030】
なお、制御部120は、所定のタイミングで管理サーバーなどから(操作端末200経由で)販売されている商品の価格や販売個数などの最新の情報を取得して記憶部130が記憶している情報を更新してもよい。また、記憶部130は、印刷部160を制御するためのドライバーなど各種の制御プログラムなどを記憶してもよい。
【0031】
制御部120は、レシート・預り証発行装置100の各部を制御するとともに、操作端末200からレシート1000の印刷命令およびレシート情報がインターフェース部110を介して入力されると、印刷部140にレシート1000を印刷させるための印刷データを生成して印刷部140へ出力する。
【0032】
また、制御部120は、本発明の商品画像抽出部として機能し、レシート1000の印刷命令とともに預り証1010を印刷すべき旨の印刷命令がインターフェース部110を介して入力されると、レシート情報に含まれる商品(購入された商品)のうちの少なくともいずれかの商品の商品画像を記憶部130に記憶されている商品画像の中から抽出する。
【0033】
本例では、制御部120は、レシート情報に複数の商品が含まれる場合、すなわち、複数の商品が購入された場合に、当該商品の前記商品画像の中からより識別性の高い商品画像を抽出する。より具体的には、制御部120は、例えば、購入された複数の商品について、その販売個数を記憶部130から取得し、購入した商品の中で販売個数が最も少ない商品を特定する。そして、制御部120は、その商品の商品画像を預り証1010に印刷すべき商品画像として記憶部130から抽出する。
【0034】
また、制御部120は、購入された商品の中に販売個数が最も少ない商品が複数有る場合は、それらの商品の販売価格を記憶部130から取得し、それらの商品の中で価格が最も高い商品を特定する。そして、制御部120は、その商品の商品画像を預り証1010に印刷すべき商品画像として記憶部130から抽出する。
【0035】
そして、制御部120は、購入された商品の商品名、購入数量、および、抽出した上記商品画像に基づいて、印刷部140に預り証1010を印刷させるための印刷データを生成して印刷部140へ出力する。
【0036】
印刷部140は、例えば、ロール用紙がストックされているロール用紙ストッカーと、キャリッジ、プリントヘッド、およびインクタンクなどで構成され、制御部120から入力される印刷データに基づいて、レシート1000を印刷する。また、印刷部140は、制御部120から預り証1010の印刷データ入力された場合は、レシート1000とともに預り証1010を印刷する。
【0037】
ここで、本例の印刷部140は、預り証1010として、購入された商品を預かる保管担当者用の預り証(商品預り証)1010−Aと、購入者用の預り証(商品引換証)1010−Bの2枚を印刷する。
【0038】
図3は、レシート1000の一例である。また、図4は、商品保管担当者用の商品預り証1010−Aの一例であり、図5は、商品購入者用の商品引換証1010−Bの一例である。本例のレシート・預り証発行システム10では、例えば、15ドルのチョコレート1箱、12ドルのクッキー2箱、20ドルのワイン1本、および95ドルのブランデー1本を購入すると、レシート・預り証発行装置100によって図3に示すレシート1000が印刷されるとともに、図4に示す商品預り証1010−Aと、図5に示す商品引換証1010−Bが印刷される。
【0039】
ここで、商品預り証1010−Aと商品引換証1010−Bの下部には、購入した商品の中で販売個数が最も少なく、かつ、価格が最も高いブランデーの商品画像が印刷される。また、本例では、印刷部140は、商品預り証1010−Aを、購入された商品の包装の表面に貼付可能なラベルに印刷する。なお、印刷部140は、レシート1000と商品引換証1010−Bとを一体に印刷してもよい。
【0040】
このように、本実施形態に係るレシート・預り証発行システム10によれば、商品購入時に、購入商品の商品画像が印刷された預り証1010がレシート1000とともに発行されるので、購入者に購入商品を一時預かってから引き渡す場合でも、預り証1010に印刷された商品画像を見ながら引き渡す商品を確認することができる。したがって、別の購入者の商品を誤って渡すなどの事故が起きにくい。
【0041】
また、預り証1010には、購入した商品の中で販売個数が最も少ない商品や、価格が最も高い商品などの、他の購入者が購入している商品と重複しにくい商品の商品画像が印刷されているので、購入者に購入商品を引き渡す際の預り証1010による確認がより正確かつ容易となる。
【0042】
また、預り証1010として保管担当者用の商品預り証1010−Aと購入者用の商品引換証1010−Bが発行されるので、購入者が商品の引取時に持参した商品引換証1010−Bと保管担当者が保管している商品預り証1010−Aとを付き合わせて確認することで、購入者に商品を引き渡す際に取り間違いを防止することができる。また、購入者が商品引換証1010−Bを紛失した場合でも、保管担当者は、購入者のレシート1000などから保管している商品預り証1010−Aを特定して購入者の購入商品を容易に探し出すことができる。
【0043】
また、購入された商品の包装の表面に貼付可能なラベルとして商品預り証1010−Aが印刷されるので、商品預り証1010−Aを例えば商品が入った袋の表面に貼り付けておくことで、購入者に購入商品を引き渡す際に、商品を容易に探し出すことができる。また、レシート1000と商品引換証1010−Bとを一体に印刷すれば、購入者が商品引換証1010−Bを紛失しにくい。
【0044】
図6は、レシート・預り証発行システム10によるレシート1000、商品預り証1010−A、および商品引換証1010−B発行までの動作の一例を示すフローチャートである。
【0045】
本フローでは、まず、購入するためにレジに持ち込まれた商品のバーコードをバーコードスキャナー500で読み取るとともに、各商品の購入数量を操作端末200の操作部220から入力することにより、購入された各商品の商品名、数量、および価格などの情報がレシート・預り証発行装置100に送られる(ステップS100)。
【0046】
次に、購入商品の代金がキャッシュドロワ400に収納されるとともに、購入された商品の商品名、価格、および合計額が表示されたレシート1000がレシート・預り証発行装置100によって印刷される(ステップS105)。
【0047】
そして、購入者が購入した商品の一時預かりを希望する場合には(ステップS110:YES)、購入された商品が1種類の場合には(ステップS120:NO)、レシート・預り証発行装置100において購入商品の商品画像が抽出され(ステップS130)、その商品画像が印刷された商品預り証1010−Aおよび商品引換証1010−Bが発行される(ステップS140)。
【0048】
なお、ステップS110において、購入者が購入した商品をそのまま持ち帰る場合(商品の一時預かりを希望しない場合)には(ステップS110:NO)、商品預り証1010−Aおよび商品引換証1010−Bは印刷されず、本フローは終了する。
【0049】
次に、ステップS120において、購入された商品が2種類以上ある場合には(ステップS120:YES)、商品預り証1010−Aおよび商品引換証1010−Bに画像を印刷する商品を購入者が指定すれば(ステップS150:YES)、レシート・預り証発行装置100において購入者が指定した商品の商品画像が抽出され(ステップS160)、その商品画像が印刷された商品預り証1010−Aおよび商品引換証1010−Bが発行される(ステップS140)。
【0050】
次に、ステップS150において、購入者による指定がなければ(ステップS150:NO)、レシート・預り証発行装置100において、購入された商品の中から販売個数が最も少ない商品を、商品預り証1010−Aおよび商品引換証1010−Bに画像を印刷する商品として特定する。また、購入された商品の中に販売個数が最も少ない商品が複数有る場合は、それらの商品の中で価格が最も高い商品を、商品預り証1010−Aおよび商品引換証1010−Bに画像を印刷する商品として特定する(ステップS170)。そして、特定された商品の商品画像が抽出され(ステップS180)、その商品画像が印刷された商品預り証1010−Aおよび商品引換証1010−Bが発行される(ステップS140)。
【0051】
以上、本発明をその実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態に多様な変更または改良を加えることができることは、当業者にとって明らかである。例えば、上記のレシート・預り証発行システム10では、レシート・預り証発行装置100に本発明の商品画像抽出部として機能する制御部120および本発明の商品画像記憶部として機能する記憶部130が設けられているが、例えば操作端末200の制御部230を本発明の商品画像抽出部として機能させるとともに、操作端末200に商品画像記憶部として機能する記憶部を設けてもよい。
【0052】
また、上記のレシート・預り証発行システム10では、購入された商品の販売個数および販売価格などから預り証1010に印刷すべき商品画像を一つに絞っているが、これに限られず、複数の商品画像を預り証1010に印刷してもよい。そして、この場合、制御部120は、例えば、購入された商品の中から販売個数が少ない順あるいは販売価格が高い順に複数(例えば3つ)の商品を特定してその商品画像を預り証1010に印刷すべき商品画像として記憶部130から抽出してもよい。
【0053】
また、制御部120は、例えば、購入された商品の販売個数および販売価格などの指標毎に順位付けしてポイント(得点)を与え、全ての指標のポイントの合計が最も高い商品あるいは当該商品を含む複数の商品を特定してその商品画像を預り証1010に印刷すべき商品画像として記憶部130から抽出してもよい。
【符号の説明】
【0054】
10…レシート・預り証発行システム、100…レシート・預り証発行装置、110…インターフェース部、120…制御部(商品画像抽出部)、130…記憶部(商品画像記憶部)、140…印刷部、200…操作端末、210…インターフェース部、220…操作部、230…制御部、240…ロック解除電流供給部、250…開閉電流供給部、400…キャッシュドロワ、410…ロック機構、420…開閉駆動機構、430…ドロワトレイ、500…バーコードスキャナー、1000…レシート、1010…預り証

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品の購入者に対して、前記商品の商品名、価格、および合計額が表示されたレシートと、前記購入者が購入した前記商品の預り証を発行するレシート・預り証発行装置であって、
販売されている前記商品の商品画像を記憶する商品画像記憶部と、
前記レシートの発行時に、購入された前記商品のうちの少なくともいずれかの前記商品の前記商品画像を前記商品画像記憶部から抽出する商品画像抽出部と、
抽出された前記商品画像が印刷された前記預り証を前記レシートとともに印刷する印刷部と、
を備えることを特徴とするレシート・預り証発行装置。
【請求項2】
前記商品画像抽出部は、複数の前記商品が購入された場合に、当該商品の前記商品画像の中から識別性の高い前記商品画像を抽出することを特徴とする請求項1に記載のレシート・預り証発行装置。
【請求項3】
前記商品画像記憶部は、販売されている前記商品の価格および販売個数と関連付けて前記商品の商品画像を記憶し、
前記商品画像抽出部は、購入された複数の前記商品の中から、価格が最も高い商品、および、販売個数が最も少ない商品の少なくともいずれかを選択して当該商品の前記商品画像を抽出することを特徴とする請求項2に記載のレシート・預り証発行装置。
【請求項4】
前記商品画像抽出部は、購入された複数の前記商品の中から、前記購入者が指定した商品の前記商品画像を抽出することを特徴とする請求項2に記載のレシート・預り証発行装置。
【請求項5】
前記印刷部は、前記購入者用と、購入された前記商品を預かる担当者用の前記預り証を印刷することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のレシート・預り証発行装置。
【請求項6】
前記印刷部は、前記担当者用の前記預り証を、購入された前記商品の包装の表面に貼付可能なラベルに印刷することを特徴とする請求項5に記載のレシート・預り証発行装置。
【請求項7】
前記印刷部は、前記購入者用の前記預り証を、前記レシートと一体に印刷することを特徴とする請求項5または6に記載のレシート・預り証発行装置。
【請求項8】
コンピューターと、通信回線を介して前記コンピューターに接続されたレシート・預り証発行装置とを備え、商品の購入者に対して、前記商品の商品名、価格、および合計額が表示されたレシートと、前記購入者が購入した前記商品の預り証を発行するレシート・預り証発行システムであって、
前記コンピューターは、
販売されている前記商品の商品画像を記憶する商品画像記憶部と、
前記レシートの発行時に、購入された前記商品のうちの少なくともいずれかの前記商品の前記商品画像を前記商品画像記憶部から抽出する商品画像抽出部と、
を備え、
前記レシート・預り証発行装置は、
抽出された前記商品画像が印刷された預り証を前記レシートとともに印刷する印刷部、
を備えることを特徴とするレシート・預り証発行システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−150689(P2012−150689A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−9484(P2011−9484)
【出願日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】