説明

レドーム装置およびその製造方法

【課題】 レドーム装置として要求される機械的強度、剛性を満たしつつ軽量化を実現し、さらに容易な製造精度差の調整機能、解体・再組立機能を持たせる。
【解決手段】 設置構造物上に設置された観測手段を覆うレドーム本体部と、前記観測手段を囲んでリング状に配置され、前記設置構造物に固定された複数の分割ブロックからなるレドーム固定部と、このレドーム固定部の前記複数の分割ブロックの間に形成された隙間を塞ぐように設けられた複数の壁部材と、これら複数の壁部材が設けられた前記レドーム固定部上に設けられた前記レドーム本体部を前記複数の分割ブロックにそれぞれ固定して前記レドーム本体部の内部を外部から遮断するようにした固定手段を有するレドーム固定部とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、屋外等に設置され、風、雨等の外界環境から内部に配置されたアンテナ装置等の観測手段を保護するレドーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
レドーム装置は、屋外等に設置された観測手段を外界環境から保護する機能を有するものであり、アンテナ装置等の観測手段による電波の送受信に影響を及ぼさないよう所望の電波透過特性を有する一方、内部に設置された観測手段を風、雨等の外界環境から保護する必要があり、強風や豪雨等の外界環境の変化によって内部に配置されたレーダ装置等のアンテナ部が破損等しないように所望の機械的強度、剛性等を有した状態で建築物等の設置構造物に固定する必要がある。例えば、アンテナ装置の周囲を覆う円筒状のレドーム装置において、アンテナ装置による電波の送受信に影響が少ない架台部に内挿する部位のレドームの厚みをアンテナ装置を覆う部位よりも肉厚部となるように構成することにより円筒状レドーム装置の機械的強度、剛性を確保すること等が提案されている。
【0003】
【特許文献1】特開平8−274528(第2頁、図1、図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来のレドーム装置は以上のように構成されているので、十分な機械的強度、剛性を確保するためにアンテナ装置等を覆うレドーム本体部を設置構造物に固定する部分(以下、レドーム固定部という。)を肉厚に構成する必要があり、また、このレドーム本体部とレドーム固定部との取付精度を確保するためにこれらを構成する多数の構成部品について多くの加工作業が必要となり、材料及び加工量の削減や軽量化が困難である等の問題点があった。
【0005】
また、このようなレドーム装置は、輸送上の規制等から、このようなレドーム本体部、レドーム固定部をこれらを構成する構成物品に一旦分割した状態で設置場所まで運搬する必要がある一方、設置場所においては、レドーム固定部と設置構造物の製造精度差を調整し、且つ、外界環境を遮断しつつ、必要なインターフェースが再現できるように組み立てることが必要である。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、要求される機械的強度、剛性を満たしつつ、レドーム固定部における軽量化を実現する一方、このレドーム固定部と設置構造物との間における容易な製造精度差の調整機能、解体・再組立機能を併せもつ新規なレドーム装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係るレドーム装置は、設置構造物上に設置された観測手段を覆うレドーム本体部と、前記観測手段を囲んでリング状に配置され、前記設置構造物に固定された複数の分割ブロックからなるレドーム固定部と、このレドーム固定部の前記複数の分割ブロックの間に形成された隙間を塞ぐように設けられた複数の壁部材と、これら複数の壁部材が設けられた前記レドーム固定部上に設けられた前記レドーム本体部を前記複数の分割ブロックにそれぞれ固定して前記レドーム本体部の内部を外部から遮断するようにした固定手段を有するレドーム固定部とを備えたものである。
【0008】
また、この発明に係るレドーム装置の製造方法は、複数に分割されたレドーム固定部の分割ブロックを観測手段が設置される設置構造物上に所定間隔を設けてリング状に配置する工程と、前記設置構造物に配置された前記複数の分割ブロックを予め所定形状に形成された位置決め手段を用いて所定位置に位置決めする工程と、前記位置決め手段により位置決めされた前記複数の分割ブロックを第1の固定手段により前記設置構造物に固定する工程と、前記設置構造物に固定された前記複数の分割ブロックの間に形成された間隙を埋めるように複数の壁部材を設ける工程と、前記壁部材が設けられた前記複数の分割ブロックからなるレドーム固定部上に前記観測手段を覆うレドーム本体部を載置する工程と、前記レドーム固定部上に載置された前記レドーム本体部を第2の固定手段により前記複数の分割ブロック部にそれぞれ固定する工程とを備えたものである。
【発明の効果】
【0009】
この発明によれば、設置構造物に複数の分割ブロック部を所定間隔を設けてリング状に配置し、これら複数の分割ブロック部からなるレドーム固定部上に観測手段を覆うレドーム本体部を設置ないし固定するように構成したので、要求される機械的強度、剛性を満たしつつ、レドーム固定部における軽量化を実現する一方、このレドーム固定部と設置構造物との間における容易な製造精度差の調整機能、解体・再組立機能を併せもつことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1について図1乃至図6を用いて説明する。図1は実施の形態1によるレドーム装置を示す構成図であって、組み立て状態にあるレドーム本体部の断面及びこのレドーム本体部の内側に配置されたアンテナ装置等の観測手段を部分的に示す全体構成図、図2は図1に示すA−A’線から設置構造物側を見た場合であって、設置構造物上にレドーム本体部を固定するためのレドームベースリング(以下、レドーム固定部という。)の配置図である。図1及び図2において、1はレドーム本体部、2は屋外等に設けられた設置構造物、3は設置構造物2上にリング状に配置された複数の分割ブロック4からなるレドーム固定部、5は複数の分割ブロック4の間にそれぞれ設けられ、各分割ブロック4の間に形成された所定間隔の間隙を埋める壁部材、6は設置構造物2上に位置決めされた各分割ブロック4をそれぞれ設置構造物2に固定するボルト,ナット等からなる第1の固定手段、7は複数の分割ブロック4からなるレドーム固定部3上に載置されたレドーム本体部1を各分割ブロック4に固定するボルト,ナット等からなる第2の固定手段、8はリング状に配置された複数の分割ブロック4の中央付近であって、レドーム本体部1の内側に配置されたアンテナ装置である。
【0011】
なお、実施の形態1によるレドーム装置では、レドーム固定部3を構成する複数の分割ブロック4をそれぞれC型構造とし、このC型構造からなる各分割ブロック4を第1の固定手段6である複数組の取付けボルト及びナットを用いて設置構造物2にそれぞれ固定する。図2に示すように、各分割ブロック4の端部付近には固定用穴9Aがそれぞれ設けられており、この固定用穴9Aを介して各分割ブロック4が設置構造物2に固定される。
【0012】
次に、図1に示すレドーム固定部3の組み立てについて図3及び図4を用いて説明する。レドーム固定部3は、複数の分割ブロック4に分割された状態で屋外等に設けられたレドーム装置の設置場所まで輸送される。設置場所には図1に示すような設置構造物2が設けられており、この設置構造物2上にレドーム固定部3を組み立てる。まず、複数に分割されたレドーム固定部3の各分割ブロック4を設置構造物2上にリング状に配置する。この状態では各分割ブロック4は所定位置に配置されておらず、設置構造物2に固定することができないため、次のような手法により各分割ブロック4を予め定められた所定位置に位置決めする。
【0013】
図3は設置構造物2上にリング状に配置された各分割ブロック4の位置決めについて説明するための部分斜視図である。図3において、9は分割ブロック4を設置構造物2上に位置決めするためのテンプレート、10はテンプレート9に設けた位置決め用穴、11は位置決めピンである。なお、図3に示すように、各分割ブロック4はその下側プレート部12を設置構造物2にそれぞれ当設させており、上側プレート部13にはレドーム本体部1が当設する。まず、構造物2上に配置された各分割ブロック4の上側プレート部13にテンプレート9を重ねる。テンプレート9には位置決め用穴10がそれぞれ設けられており、各位置決め穴10に位置決めピン11を挿入してその位置決めピン12が対応する分割ブロック4の上側プレート部13に設けた位置決め用穴14に挿入された場合には各分割ブロック4が所定位置に位置決めされていることとなる。したがって、テンプレート9に設けられた各位置決め穴10に位置決めピン11を挿入し、対応する分割ブロック4の位置決め穴14に位置決めピン11が挿入されていない場合は分割ブロック4が所定位置からずれて配置されていることとなり、位置決めピン11が挿入されるような位置に分割ブロック4を移動させる。このようにしてリング状に配置された複数の分割ブロック4をそれぞれ所定位置に位置決めすることができる。なお、テンプレート9は設置構造物2上に組み立てられるレドーム固定部3の輪郭形状に合わせた形状に形成されており、テンプレート9の位置決め穴10は、各分割ブロック4が所定位置に配置されるよう所定の間隔を設けている。
【0014】
この各分割ブロック4の位置決め作業により、レドーム固定部3を構成する複数の分割ブロック4が設置構造物2上の所定位置に所定間隔をおいてリング状に配置される。各分割ブロック4の下側プレート部12には固定用穴15が設けられており、この固定用穴15に図1に示すような第1の固定手段6である取付けボルト等を通して各分割ブロック4を設置構造物2に固定する。なお、各分割ブロック4を設置構造部2に固定した状態では各分割ブロック4の間に間隙が形成されるので、これらの間隙を埋めるべく各分割ブロック4の間に形成された各間隙に壁部材5をそれぞれ設ける。図4は設置構造物2に固定された各分割ブロック4の間隙部に壁部材5を設けた状態を示す部分斜視図である。図4に示すように、設置構造物2上に固定された各分割ブロック4の間隙部に薄板状の壁部材5を設け、各分割ブロック4と壁部材5との間に生じるわずかの隙間についてはコーキング材17を用いて埋めることにより外界環境を遮断する。これにより、複数の分割ブロック4に分割された状態のレドーム固定部3が設置構造物2上に再現される。このようにして設置構造物2上にレドーム固定部3が再現されると、次にこのレドーム固定部3上にレドーム本体部1を載置する。なお、図3及び図4においては、第1の固定手段6の図示を省略している。
【0015】
図5は図1に示すレドーム固定部3にレドーム本体部1を載置して固定した状態を示す部分斜視図である。図5において、18はレドーム本体部1のインタフェース部である。レドーム本体部1のインタフェース部18にはレドーム本体部1を固定するための固定用穴(図示省略)が設けられており、この固定用穴と各分割ブロック4の上側プレート部13に設けられた固定用穴16とが重なるようにしてレドーム本体部1をレドーム固定部3上に載置する。そして、図5に示すように、第2の固定手段7を用いてレドーム本体部1を各分割ブロック4にそれぞれ固定する。図6は図1に示すような実施の形態1によるレドーム装置におけるレドーム本体部1と分割ブロック4と設置構造物2との接続部分について示す部分断面図である。図6に示すように、レドーム本体部1は分割ブロック4を介して設置構造物2上に固定される。
【0016】
このようにして、複数の分割ブロック4からなるレドーム固定部3に対してレドーム本体部1が取り付けられ、レドーム装置が組み立てられる。なお、実施の形態1ではレドーム本体部1の構造について説明を省略したが、レドーム本体部1は分割可能に構成したものでもよく、例えば、複数に分割されたパネル状のレドーム部材等を設置場所において組み立ててレドーム固定部3上に固定するようにしてもよい。
【0017】
以上のように、実施の形態1によるレドーム装置によれば、設置構造物2上に固定するレドームベースリング等のレドーム固定部3を複数の分割ブロック4により構成し、各分割ブロック4間を所定間隔を設けてリング状に配置するようにしたので、レドーム固定部3の不要構造物、例えば、取付けボルト間の構造体を最大限に排除することができ、レドーム固定部3における軽量化を実現する一方、このレドーム固定部3と設置構造物2との間における容易な製造精度差の調整機能、解体・再組立機能を併せもつことができる。
【0018】
また、必要最小限の構造体によりレドーム固定部3が構成されることにより、レドーム本体部1及び設置構造物2とにそれぞれ接する分割ブロック4の下側プレート部12及び上側プレート部13の加工面積が減少し、取付面精度を確保するための機械加工量を削減することができる。
【0019】
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2について図7を用いて説明する。実施の形態1によるレドーム装置では、レドーム固定部3の輪郭形状に合わせて形成したテンプレート9を用いて各分割ブロック4の位置決めを行ったが、他の形状のテンプレートを用いてもよく、実施の形態2においては、図1に示すようなレドーム装置において、簡易な形状のテンプレートを用いて分割ブロック4の位置決めを行うように構成したものである。図7は実施の形態2のレドーム固定部3bを部分的に示す部分斜視図である。図7において、4bは上側プレート部の長手方向の寸法を実施の形態1によるものよりも長く形成し、隣り合うC型構造の分割ブロック4b同士で部材が重なり合い、かつ、組み立て時の相対位置を一意に定めることの出来る位置決め用穴14bを有する位置決め機能付上側プレート13bを有する分割ブロック、19はこのような分割ブロック4bを設置構造物2上に位置決めするためのテンプレートである。なお、図中、同一符号は、同一又は相当部分を示し、これらについての詳細な説明は省略する。
【0020】
図7に示すように、実施の形態2のレドーム固定部3bは、テンプレート19には位置決め用穴20が設けられており、このテンプレート19及び位置決めピン9によって設置構造物2上に配置された複数の分割ブロック4bがテンプレートによって所定位置に位置決めされ、第1の固定手段によって設置構造物2に固定される。このように、実施の形態2によるレドーム装置においても、レドーム固定部3bの不要構造物、例えば、取付けボルト間の構造体を最大限に排除することができ、レドーム固定部3bにおける軽量化を実現する一方、このレドーム固定部3と設置構造物2との間における容易な製造精度差の調整機能、解体・再組立機能を併せもつことができる。
【0021】
実施の形態3.
次に、この発明の実施の形態3について図8を用いて説明する。実施の形態1によるレドーム装置では、レドーム固定部3を構成する分割ブロック4の構造をC型構造としたが、他の構造としてもよく、実施の形態2においては、分割ブロックの構造をL型構造としたものについて説明する。図8は実施の形態3のレドーム固定部3cを部分的に示す部分斜視図である。図8において、4cはレドーム固定部3cを構成するL型構造の分割ブロック、21は分割ブロック4cの天板部であって、設置構造物2に配置された各分割ブロック4cの位置決め機能を有するテンプレート天板部、22はテンプレート天板部15の位置決め用穴である。なお、図中、同一符号は、同一又は相当部分を示し、これらについての詳細な説明は省略する。
【0022】
図8に示すレドーム固定部3cの組み立てについて説明する。まず、設置構造物2上にL型構造の分割ブロック4cをリング状に配置し、各分割ブロック4cにテンプレート天板部21を重ねる。テンプレート天板部21には位置決め用穴22がそれぞれ設けられており、各位置決め穴22に位置決めピン11を挿入してその位置決めピン11が対応する分割ブロック4cに設けた位置決め用穴14cに挿入された場合には各分割ブロック4cが所定位置に位置決めされていることとなる。したがって、テンプレート天板部21に設けられた各位置決め穴22に位置決めピン11を挿入し、対応する分割ブロック4cの位置決め穴14cに位置決めピン11が挿入されていない場合は分割ブロック4cが所定位置からずれて配置されていることとなり、位置決めピン11が挿入されるような位置に分割ブロック4cを移動させる。このようにしてリング状に配置された複数の分割ブロック4cをそれぞれ所定位置に位置決めすることができる。
【0023】
この各分割ブロック4cの位置決め作業により、レドーム固定部3cを構成する複数の分割ブロック4cが設置構造物2上の所定位置に所定間隔をおいてリング状に配置される。各分割ブロック4cの下側プレート部12には固定用穴15がそれぞれ設けられており、この固定用穴15に第1の固定手段6である取付けボルト等を通して各分割ブロック4cを設置構造物2に対して固定する。そして、各分割ブロック4cの間に形成された間隙部を複数の壁部材5を設けてそれぞれ埋めた後、図8に示すようにテンプレート天板部21を天板用の固定手段23である取付けボルト等を用いて分割ブロック4cにそれぞれ固定する。このテンプレート天板部21は隣り合う分割ブロック4c及びこれら分割ブロック4cの間に設けられた壁部材5を跨ぐようにして設けており、複数のテンプレート天板部21によって各分割ブロック4cの上側が覆われる。このようにして複数の分割ブロック4cにより構成されるレドーム固定部3cが設置構造物2上に再現される。このようにして再現されたレドーム固定部3c上にレドーム本体部1を載置して固定する。
【0024】
以上のように、実施の形態3によるレドーム装置によれば、設置構造物2上に固定するレドームベースリング等のレドーム固定部3cを、複数の分割ブロック4cにより構成し、各分割ブロック4c間を所定間隔を設けてリング状に配置するようにしたので、レドーム固定部3cの不要構造物、例えば、取付けボルト間の構造体を最大限に排除することができ、レドーム固定部3cにおける軽量化を実現する一方、このレドーム固定部3cと設置構造物2との間における容易な製造精度差の調整機能、解体・再組立機能を併せもつことができる。
【0025】
また、L型構造の分割ブロック4c及びテンプレート天板部21によりレドーム固定部3cを構成したので、別に位置決め手段を用いることなくレドーム固定部3cを構成する部材により各分割ブロック4cを位置決めすることができ、組立後の不要となる部材を減少して省資源化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】実施の形態1によるレドーム装置を示す全体構成図である。
【図2】図1に示すA−A’線から設置構造物2側を見た場合におけるレドーム固定部の配置図である。
【図3】図1に示す設置構造物2上にリング状に配置された各分割ブロック部4の位置決めについて説明するための部分斜視図である。
【図4】図1に示す設置構造物2に固定された各分割ブロック部4の間隙部に壁部材5を設けた状態を示す部分斜視図である。
【図5】図1に示すレドーム固定部3にレドーム本体部1を固定した状態を示す部分斜視図である。
【図6】図1に示すレドーム本体部1とレドーム固定部3と設置構造物2との接続部分の構成について示す部分断面図である。
【図7】実施の形態2のレドーム固定部3bを部分的に示す部分斜視図である。
【図8】実施の形態3のレドーム固定部3cを部分的に示す部分斜視図である。
【符号の説明】
【0027】
1 レドーム本体部、2 設置構造物、
3,3b,3c レドームベースリング(レドーム固定部)、
4,4b,4c 分割ブロック、5壁部材、
6 第1の固定手段、7 第2の固定手段、8 観測手段、
9 テンプレート(位置決め手段)、10,22 位置決め用穴、
11 位置決め用ピン、14,14b,14c 位置決め用穴、
21 テンプレート天板部。



【特許請求の範囲】
【請求項1】
設置構造物上に設置された観測手段を覆うレドーム本体部と、前記観測手段を囲んでリング状に配置され、前記設置構造物に固定された複数の分割ブロックからなるレドーム固定部と、このレドーム固定部の前記複数の分割ブロックの間に形成された隙間を塞ぐように設けられた複数の壁部材と、これら複数の壁部材が設けられた前記レドーム固定部上に設けられた前記レドーム本体部を前記複数の分割ブロックにそれぞれ固定して前記レドーム本体部の内部を外部から遮断するようにした固定手段を有するレドーム固定部とを備えたレドーム装置。
【請求項2】
前記分割ブロックに位置決め用の位置決め穴を設けた請求項1に記載のレドーム装置。
【請求項3】
前記レドーム固定部は、下側プレート部を前記設置構造物に当設して固定されるL型分割ブロック、及びリング状に配置された複数のL型分割ブロックのうち、隣り合うL型分割ブロックに跨ぐようにして各L型分割ブロックに固定された複数のプレート天板部からなる請求項1に記載のレドーム装置。
【請求項4】
複数に分割されたレドーム固定部の分割ブロックを観測手段が設置される設置構造物上に所定間隔を設けてリング状に配置する工程と、前記設置構造物に配置された前記複数の分割ブロックを予め所定形状に形成された位置決め手段を用いて所定位置に位置決めする工程と、前記位置決め手段により位置決めされた前記複数の分割ブロックを第1の固定手段により前記設置構造物に固定する工程と、前記設置構造物に固定された前記複数の分割ブロックの間に形成された間隙を埋めるように複数の壁部材を設ける工程と、前記壁部材が設けられた前記複数の分割ブロックからなるレドーム固定部上に前記観測手段を覆うレドーム本体部を載置する工程と、前記レドーム固定部上に載置された前記レドーム本体部を第2の固定手段により前記複数の分割ブロック部にそれぞれ固定する工程とを備えたレドーム装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−217164(P2006−217164A)
【公開日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−26592(P2005−26592)
【出願日】平成17年2月2日(2005.2.2)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】