レールカート運行システム及びレール補修方法
【課題】景観の美しい地域をレールカートを用いて走行しながら周辺の景色を観賞すると同時に、自分の体力によって走行を行ってレジャー・スポーツ器具としても活用することが可能な、レールカート運行システムおよびレール補修方法を提供すること。
【解決手段】カートを走行させるための走行レールを含む一般走行部100と、一般走行部100を走行するカートの方向を切り換えるための方向切換部200と、一般走行部100と道路とが交差する道路交差部300または一般走行部100と河川とが交差する水辺横断部400と、カートが保管されるカート保管部600と、を備える、レールカート運行システムが提供される。
【解決手段】カートを走行させるための走行レールを含む一般走行部100と、一般走行部100を走行するカートの方向を切り換えるための方向切換部200と、一般走行部100と道路とが交差する道路交差部300または一般走行部100と河川とが交差する水辺横断部400と、カートが保管されるカート保管部600と、を備える、レールカート運行システムが提供される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば絶対的な保護を必要とする保護生物等が棲息する自然保護地域や、人間の接近が難しい未開拓地、車両などの通行手段の走行が不可能な湿地などの地域に設置され、自然に棲息している各種動植物の生態系を破壊することなく観覧可能にするレールカート運行システム及びレール補修方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、景観の美しい地域をレールカートを用いて走行しながら周辺の景色を観賞すると同時に、自分の体力によってレールカートを進行させるレジャー・スポーツ器具としても活用することが可能なレールカート運行システム及びレール補修方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、石炭、セメント、木材などの主産地に運搬用として設置された従来の鉄道レールは、採算性の問題により殆ど閉鎖されたまま放置されている。このような地域は、主に人間の接近が難しい山間部が大部分なので、このような鉄道レールの上を走行可能なレールカートを開発し、周辺を観光地として開発可能にしていることがある。
【0003】
本発明の発明者は、特許文献1(汽車レールを用いたレールカート)及び特許文献2(風力を用いたレールカート)に開示されたレールカートを考案した。現在、これらのレールカートは、韓国のカンウゥンドのジョンソン地域などで利用されている。
【0004】
この種のレールカートは、既存の閉鎖された廃鉄道レールを利用して、別途の動力を必要とせずに人間が直接運行するもので、新しい観光名所として利用されている。このような利用の促進は、地域経済の活性化に寄与している。
【0005】
しかしながら、このようなレールカートは、鉄道レールが設置されている地域でのみ運行が可能なものである。また、たとえ運行が可能であっても、大部分が単線で運行されるので、利用者が多い場合、相当な時間待機しなければ利用が不可能である。その理由は、単線構造であるために、使用済みのレールカートを回収して出発位置に再び復帰させる時間だけ利用者は待機しなければならないためである。
【0006】
しかも、単線の場合は、レールカートの運行が済んだら使用したレールカートを再び出発点に戻す別途の作業要員と、このレールカートを牽引するための別の装置が必要となる。このような欠点により、収益性も一定に制限される。
【0007】
この他にも、レールが設置されていない地域では全く走行が不可能であり、レールカートの利用が基本的に不可能であるという別の問題もある。
【0008】
すなわち、景観の美しい湖の周辺、海辺、樹木園、レジャータウン、自然公園などの自然の状態を出来る限り保ちながら周辺の景観を肉眼で直接観賞したい人は大勢いるが、現在、例えば湿地、渓谷、湖などに直接歩いて、或いは船を用いて接近する方法の他には、接近可能な方法がない状態である。このような湿地、渓谷、湖などの内部にまで人間の接近を可能にするために別途の道路または歩道を設置すれば、必然的に自然を破壊する。観覧客が車あるいは徒歩で接近するための道路が開設される場合、周辺環境の深刻な破壊を招くため、そのような道路の開発自体が拒否されるのが現状である。最近、韓国のクァンルン樹木園地帯の場合は、このような大勢の観覧客と車両の接近によって各種の天然樹木資源や鳥類などが絶滅してしまったため、車両の接近自体を基本的に遮断しており、1日当たりに観覧可能な人員も制限している。
【0009】
山地に対しても、大規模な登山客が訪れる有名な山地の場合、休息年制度を導入して人間の接近自体を遮断する措置を取っている場合がある。これは、たとえ人道を一部の地域に制限しても、季節によって大勢の登山客が入山する場合、人道が人の足によって拡張され生態系が破壊されることが不可避であり、その結果、周辺の植物群落が消滅していくためである。結局、人間の接近自体を防ぐ方法が最善の自然保護対策になるわけであるから、休息年制度の導入が採用される。さらに、天然湿地や保護林などは、最初から人間の接近を遮断して自然状態を保つようにしている。
【0010】
【特許文献1】韓国実用新案登録第368841号明細書
【特許文献2】韓国実用新案登録第371751号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
このような観覧客の遮断は、自然保護という肯定的な面があるが、地域経済に対する影響は避けることができないという否定的な面もある。よって、自然保護区域に対する人の接近を根本的に遮断するよりは、直接体験できるようにする体験学習場が必要である。このような体験を通して自然破壊の害悪を肌で感じることのできる場所がさらに必要とされているが、適切な代案が提示されていない。その結果、自然保護と開発とを両立することができず、開発論者と保護論者の果てしない対立のみが加速している。
【0012】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、自然保護が切実に要求される地域に対して大量の観覧人員が接近可能でありながらも自然生態系の被害が殆どない、新規かつ改良されたレールカート運行システム及びレール補修方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、カートを走行させるための走行レールを含む一般走行部と、一般走行部を走行するカートの方向を切り換えるための方向切換部と、一般走行部と道路とが交差する道路交差部または一般走行部と河川とが交差する水辺横断部と、カートが保管されるカート保管部と、を備えるレールカート運行システムが提供される。一般走行部は、中空の四角棒状に形成された走行レールの組立接触面を傾斜方向に切断し、切断面が互いに対称となるように走行レールを配置し、走行レールの中空部にジョイントブロックを挿入することを連続反復して組み立てられる。方向切換部は、走行レール上を走行するカートの方向切換を誘導するための方向切換用レールを含み、方向切換用レールは、走行レールとロッキング部とにより固定され、方向切換用レールの下部中央部に回転軸が設置され、方向切換用レールと走行レールとの間にロッキング部が設置され、ロッキング部はハンドルのレバーに連結された棒形状のロッカーによって固定と解除が任意に調節されるように構成される。道路交差部は、地中に設置される開放U字型形状に形成された補強構造を含み、補強構造の外側端に、外側地中に固定される支柱部とホルダーとがコネクタを用いて連結固定される。水辺横断部は、走行レールの一側を河川や湖などの水辺部に設置するための水中用支柱部を含む。
【0014】
また、走行レールの端部に挿入されるジョイントブロックの下端部に屈曲部が形成されるようにしてもよい。
【0015】
また、一般走行部は、支柱部を含み、支柱部の地中に固定される部分に沈下防止部が設置され、支柱部の上端部は、ホルダーによって走行レールと連結されるようにしてもよい。
【0016】
また、一般走行部は、一定の距離をおいて地面に設置された枕木を含み、走行レールは、枕木の上に固定ボルトと連結ナットとによって固定されるようにしてもよい。
【0017】
また、道路交差部は、走行レールの下部全体を支えるように設置されるベース部を含み、ベース部に対し、垂直補強具と水平補強具とを樋状に設置し、垂直補強具及び水平補強具によって形成される空間の内側にコネクタを介して支柱部の貫通型ホルダーを連結して構成するようにしてもよい。
【0018】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、本線レールの一部が損壊し、走行不可能な状態である部分の本線レールを45°の角度に切断する段階と、切断された本線レールの長さに対応する長さの補修用レールを本線レールの切断面と対応するように配置する段階と、本線レールの両切断面の間に補修用ジョイントブロックを挿入し、補修用レールと本線レールとを連結する段階と、補修用レールの両側面に形成された調節孔に移動のための治具を挿入し、補修用ジョイントブロックの主組立孔と本線レールの主組立孔とが一致するように調節する段階と、調節する段階が終了した後、主組立孔に固定ボルトを挿入して固定する段階と、を含み、損壊したレール部を補修することを特徴とする、レールカート運行システムのレール補修方法。
が提供される。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように本発明によれば、既存の鉄道レール上を運行していたカートを鉄道レールの有無に関係なく利用可能にすることにより、自然景観が美しく人間の接近が難しかった地域に対して接近を容易にし、且つその地域に対する人間の歩行接近を基本的に遮断して、自然を保護する効果と人の自然観覧を可能にする効果とを同時に得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0021】
本発明の目的は、自然保護が切実に要求される地域に対して大量の観覧人員が接近可能でありながらも自然生態系の被害が殆どない、新規かつ改良されたレールカート運行システム及びレール補修方法を提供することにある。
【0022】
また、本発明の他の目的は、鉄道レールが設置されていない地域でも、簡単な支持部とレールの設置、およびレール上を走行するカートの開発によって、接近し難い観光名所への容易な接近を可能にするレールカート運行システム及びレール補修方法を提供することにある。
【0023】
また、本発明の別の目的は、走行レールを複線以上の構造で設置することを可能にし、一方向による走行ではなく、走行レールの途中に方向切換部或いは休憩所を設置することによりカートに乗って休息と観覧を同時に可能にする観覧用レールカート運行システム及びレール補修方法を提供することにある。
【0024】
また、本発明の別の目的は、走行レールを複線以上に設置して利用客の数を画期的に倍加することが可能であるうえ、自然の破壊が殆どないレールカート運行システム及びレール補修方法を提供することにある。
【0025】
また、本発明は、特に歩道或いは道路の設置のためのトンネルや橋梁の新設、山の突出部の一部切開といった自然状態の破壊を行ったりすることなく、カートの走行部を自然保護の必要な地上から距離をおいて走行するようにして、自然保護を必要とする地表面に対する破壊なしに観覧できるようにすると同時に、動物の生態通路を保存したままで観覧と走行などのスポーツレジャー活動を同時に可能とするレールカート運行システム及びレール補修方法を提供することにある。
【0026】
上記課題を解決するために、本発明は、素晴しい景観を有する空間、各種天然記念物や学習観覧用資料が展示されている空間、直接的な人間の接近が制限された天然の生物が棲息する自然保護地域、人間の接近が難しい未開拓地、一般車両またはその他の交通手段の走行が不可能な湿地などの地域に設置して、道路開設やレール設置などの莫大な工事費がかからないながらも、各種の天然自然、動植物、学習用資料などの観覧を可能にするレールカート運行システムを提供する。
【0027】
また、本発明は、絶対的な保護が必要な天然保護地域の地面または動植物に対する直接的な接触なしに一定に空中に浮揚して前進可能なレールカート運行システムを提供する。
【0028】
また、本発明は、一方向にのみ前進可能な一定距離を往復するカートを、一定の位置に方向切換可能な構造物を設置することにより必要な方向に切り換えるうえ、複線レールの場合、あるレール上から他のレール上に移すことができて必要な位置への接近を可能にし、必要に応じては他の方向への走行も可能にした、レールカート運行システムを提供する。
【0029】
また、本発明は、四角鋼管を現場の設置状況に合わせて適切に屈曲または折り曲げ処理したレールを、地面の一箇所に固定可能な支柱構造物によって地面から距離をおいて空中に設置するようにしたレールカート運行システムを提供する。
【0030】
また、本発明は、湿地、急傾斜地、橋梁設置部などの様々な設置現場であっても、支柱部構造物を用いて湿地の上方に固定するようにし、急傾斜面の場合には別途の補強部を用いて走行レールを設置し、橋梁の場合には設置された橋梁の側面に簡単な補強構造物を用いて走行レールを設置することにより、湿った地面や急傾斜地、河川などの障害物から支障を受けることなく観覧可能なレールカート運行システムを提供する。
【0031】
本発明の好適な実施形態に係る走行レールシステムは、図1に示すように、走行レールが地面に直接設置されている、あるいは地上と一定の距離をおいて設置されている一般走行部100と、走行レール上の一定の位置で、走行レール上を走行するカートの方向を切り換える方向切換部200と、車両などの重量物が通る道路などと走行レールとが交わる道路交差部300と、河川や湖などの水辺部をカートが通過する水辺横断部400と、カート保管部600とを含んで構成される。
【0032】
本実施形態に係る一般走行部100として、図2及び図3では、地面から一定の距離をおいて設置される調節型走行レール部を示し、図4では、地面に直接設置する平坦型走行レール部を示す。また、図5では、地面の凹凸が激しい場合における走行レールの設置状態を示している。
【0033】
調節型走行レール部は、走行レールを設置する地面が平坦面ではなく、ある程度凹凸や高低差を持つ場合に、走行レールが人為的に水平を保つように、支柱部1に走行レール50を固定するホルダーの位置を調整することにより地面の高低差(d)を補償する。また、支柱部1の地中に埋まっている部分に、支柱部1の沈下を防止するための沈下防止板3を設置する。沈下防止板3は、下部の広い平面構造であって、支柱部1がそれ以上地中深くに沈下することを防止するようにする。これに対し、走行レール50を設置する地面が高低差のない平坦面の場合には、支柱部1を別途に利用することなく直接地面に枕木7aを設置し、この枕木7a上に走行レールを設置する。但し、走行レールを設置する地域の地盤が、カートの重量に耐えられる程度の強度がない軟弱地盤の場合には、補助ベース部を形成することにより、走行レールの変動を防止するようにする。
【0034】
平坦型走行レール部は、図4に示すように、地面上に木材、鋼管などからなる枕木7aを一定の距離をおいて設置し、枕木7aの上にカートを走行させるための走行レール50を固定ボルト8及び連結ナット9によって固定する。このような平坦型走行レール部は、地面が比較的平坦でカートの走行による変動が殆どない地面に直接設置するための方式である。
【0035】
本実施形態において、一般走行部の設置の際、図11に示すように、各走行レール50の両端を斜めに切断し、図21Aに示すように、この傾斜切断面12から走行レール50の内部に図9に示すようなジョイントブロック13を挿入する。さらに、図21Bに示すように、ジョイントブロック13の組立孔32と走行レール50の組立部51とを貫通するようにボルトを設置し、通常のボルトとナットの締結方法によってボルトとナットとを締結し、走行レール50とジョイントブロック13とを連結する。また、図21Cに示すように、組立の際に支柱部1に連結固定するホルダー5を共に組み立てる。本実施形態の別の特徴によると、ジョイントブロック13の下端部に屈曲部13aを形成することにより、組立の後、走行レール50の内部に浸入した雨水が、この屈曲部13aを通じて外部へ排出され雨水排出経路を構成する。
【0036】
本実施形態に係る方向切換部200は、一般走行部100を走行するカートが、図1に示すように休憩所Rに進入して走行を一時停止し休憩所を尋ねる場合、あるいは一般走行部100の走行レール上に再び戻って走行を再開したい場合等の、現在進行中のカートの方向切換が必要な場合に、走行レール上に配置されたカートが後続して進行するカートの進行を妨害しないようにしながら、他の走行レールへの移動を可能にする装置である。
【0037】
図13、図14及び図15を参照して、方向切換部200の具体的な設置状態および動作について説明する。方向切換部200には、図13の側断面図に示すように、走行レール上を走行するカートCの方向切換を誘導するための方向切換用レール210が走行レール211とロッキング部212によって固定されている。そして、方向切換用レール210は、その下部中央部に回転軸220が設置され、この回転軸を中心として回転できるように構成され、方向が切り換えられた状態で別途の切換レール215によって隣接のレールへ矢印Dのように移動可能である。方向切換用レール210と走行レール211との間に設置されたロッキング部212は、ハンドル201のレバー202に連結された棒状のロッカー214によって固定と解除が調節される。レバー202を引っ張ると、レバー202に連結されたロッカー214が後進しながらロック状態を解除し、レバー202を原位置に復帰させると、固定される。このようなレバー202によるロッキングは、棒状構造のロッカー214の他にも、マグネチッククラッチなどの装置を兼備して電磁式制御またはギアアセンブリによる機械式制御を行うことが可能である。したがって、このような固定と解除とを可能にするものであればいずれの構造でも採用可能であり、屋外での作動と耐久性に支障がないものであればいずれのものでも採用可能である。具体的な動作について説明すると、図15の平面図に示すように、休憩所Rに設置されている走行レールにカートを移そうとする場合は、ロッキング部212を解除して矢印250のように回転し、方向切換用レール210が休憩所Rに向かうようにし、この状態でカートCを矢印Dのように移動させることにより、現在移動中の走行レールから外れて休憩所Rに向かってカートが移動する。休憩所Rから外れて再び走行レールに移す場合は、上述の動作を繰り返し行うことにより、再び走行レールに移されて従来の走行動作を行う。
【0038】
図15に示すように、設置現場において地面とレールとの間が広い場合や、支柱部と支柱部との間隔が広いために支柱部の構造に脆弱性がある場合は、補強構造(RF)を設置し、構造的な安定を図るようにしてもよい。
【0039】
本実施形態に係る道路交差部300は、図6、図7及び図8に示すように、走行レールと既存に設置されている道路または歩道などとが交わるところに設置される。道路交差部300は、走行レール上を通る各種車両や馬車、人などが自由に移動し得るようにすると同時に、走行レールがこれらの車両の重量によって加えられる衝撃を受けても変形しないようにするための構造を有するものである。道路交差部300は、重量の重いもの、例えば車両が通過する地域あるいは人道と交わる地域等、地域によって設置方式が異なる。具体的には、図6は、比較的軽い重量のもの、例えば人間や自転車などが通る歩行者道路や自転車道路などと交差する場所に設置する軽量型道路交差部の場合を示すものである。この場合、道路交差部300は、開放型U字状形状に形成されたU字状補強構造8を地中2に設置し、その外側端8aに、外側地中に固定される支柱部1とホルダー5をコネクタ5aを用いて連結固定するようにする。図8は、比較的重量の重い車両などが通過する道路と交差する場所に設置する場合を示すものである。この場合、道路交差部300は、ベース6を走行レールの下部全体を支えるように設置し、このベース6に垂直補強具9と水平補強具9aとを用いて走行レールを設置し、この垂直補強具9及び水平補強具9aによって形成された空間の内側にコネクタ9bを介して支柱部1の貫通型ホルダー5cを連結して構成する。このような構造的特徴は、自動車などの重量物が直接レール50に接しないようにし、垂直補強具・水平補強具とベース6とによって重量の重いホイールの垂直荷重を分散させるようにする。
【0040】
本実施形態に係る水辺横断部400は、河川や湖などの水辺地域に対して設置位置の傾斜が激しく、一部は水中に固定されなければならない場合に用いられる。さらに、河川を横断する橋と共に進行する場合も含み、このような地形に対する設置形態については後述する。
【0041】
図16及び図17に示すように、河川や湖に走行レールの支柱部の一方側のみを水中設置する場合と、支柱部の両方側ともを水中設置する場合がある。
【0042】
支柱部の一方のみを設置する図16のような場合は、前述したように、支柱部に沈下防止板を共に設置して地中に一方側を設置し、水中固定となる場合は、水中用支柱部410を用いて設置する。水中用支柱部410は、設置される状況に応じて、腐食防止処理された木材支柱、鉄骨造、鉄筋コンクリート造などが全て採用可能であり、このような構造物は、一般橋梁土木建設構造物によって設置する。
【0043】
図17は、支柱部の構造物全体を水中に設置する場合を示し、図16の場合と同様に、腐食防止処理された木材支柱、鉄骨造、鉄筋コンクリート造などによって固定する。
【0044】
水辺横断部の別の形態は、湿地や湖などに設置された既存の橋梁において、橋梁を利用する利用客または走行する車両に対する被害が全くなく、簡単な付加的装置の設置によって走行用レールを設置可能にするものである。
【0045】
より具体的には、図12に示すように、既存の橋梁500の側面に拡張部301を延長して締結し、この拡張部は橋梁500の主軸部501に補強構造物302によって支持させる。拡張部301の上面には本実施形態に係る走行レール50からなる一般走行部を設置することにより、カートの運行を可能にする。
【0046】
本実施形態のこのような特性は、設置された各種高架道路や橋梁などの既存の構造物に対する損傷を殆ど与えずに走行可能なレールを設置し、目的の観覧用カート運行を可能にする。
【0047】
本実施形態の別の特徴は、走行レールに設置されるレール間の連結部位を傾斜面に構成して連結することにより、連結部位を進行するときにレールの連結点から発生する振動騒音を最大限抑制して走行性を大幅向上させる。
【0048】
より具体的には、図19に示すように、レールとレールの組立接触面を45°傾斜方向に切断した切断面12、12aを両レール間にお互い対称となるように形成した後、中空部にジョイントブロック13を挿入して組み立てることにより、連続的にカートの走行が可能なレールを構成する。
【0049】
前述した本実施形態のレール間の組立によって切断面がお互い接している連結部にカートのホイールが図20に示すように通過すると、ホイールの表面WHが両側の切断面12、12aを同時に接しながら通過する。その結果、直角に連結された従来のレールとは異なり、レールの両側を同時に接しているホイールによってレールの切断面(連結部)上を走行中のガタツキを最大限抑制する効果を持つ。
【0050】
本実施形態の別の特徴は、走行レールに用いられるレールが既存の鉄道レールとは異なり中空部を持つ鋼管構造物であって、その設置、解体および変形操作が容易なので、曲線走行レールの設置も現場で現場の状況に合わせて工事可能であるという点である。
【0051】
本実施形態において、走行レールの連続的な組立の際にレールの組立を容易にするための手段としてジョイントブロック13を用いて、45°傾斜切断された両レールを組み立て、別の特徴として、レールが途中に切断、毀損された場合、該当レールを切り捨て、新しいレールを容易に設置するための構成を提示する。
【0052】
より具体的には、図18に示すように、本線レール(M)の一部のレールが毀損切断されて走行レール機能がなくなった損壊レール部16を45°傾くように切断する段階と、切断された損壊レールの長さに対応する長さの補修用レール55を切断面と対応するように準備する段階と、本線レールの両断面に補修用ジョイントブロック31を挿入して補修用レール55を連結する段階と、補修用レールの両側面に形成された図10のような調節孔33に移動のための治具を挿入し、補修用ジョイントブロック31の主組立孔32と本線レールの主組立孔51がお互い一致するように調節する段階と、調節が終わると、主組立孔に固定ボルトを挿入して固定する段階とによって、損壊したレール部を補修するようにする。
【0053】
本実施形態の別の特徴は、カーブ状の走行レールの場合、外周側に曲線の方向と曲線の度合いによって支柱部の高さを調節して適切な傾斜角を構成し、レールを走行するカートの安定的走行を助けるようにする。一般汽車を運行するためのレールとは異なり、本実施形態の走行レールは、固定用ホルダーと支柱部間の高低位置を調節することにより、回転半径によって受ける縦横方向の荷重を適切に分散する。
【0054】
本実施形態の別の特徴は、冬季にレールの上面が結氷した場合、カートがレールを走行することが難しいという欠点を解消するために、レールの上面に進行方向(レールの長手方向)と
直角に交差する方向にスリット部を構成することにある。スリット部は、レールの上面に微細な凸凹を形成するもので、ここに接したカートの駆動ホイールとの適切な摩擦力を与えて運行を円満にする。
【0055】
本実施形態の別の特徴は、走行レールの一定の地点別に、カートの通過を感知するセンサを設置し、このセンサによって一定の位置にカートが到達すると、当該位置に対する地域名称、地域に関する各種説話、有名観光資源などの案内を進行中のカートを通じて可能にする。
【0056】
本実施形態のレールカート運行システムが設置される場所は、有名な観光地、景勝地、自然保護地域などが大部分なので、当該地域別に棲息する各種動植物の特性、地域に関するいろんな知識を音声で案内するようにして、地域の発展と観覧客に対する案内広告を兼ねるようにする。
【0057】
このような平坦面設置工法であっても、地面が一定の強度を持っていて沈下現象があまり発生しない場合には、前述した工程中の支柱部の設置と沈下防止板の設置を行わず、一般的な鋼管構造物をレールを支持する程度に連続的に配置して枕木部4を構成し、このレール枕木部上にレールを固定する方法も使用可能である。
【0058】
本実施形態のレールカート運行システムの設置現場が平行に配置されるレールの両側が水平を成さずに傾いている場合には、支柱部の設置の際に左右の高さ差を測量し、その差だけを補償するように設置する方式を取る。そして、その左右の支柱部のみでは支持が難しい場合には、支柱部の間に適切な補助支柱1aを設置して補強するようにする。補助支柱の設置形態は、図5に示すように屈曲が激しい場合、或いは図16に示すように設置現場の傾斜度が激しい場合、現場の状況に合わせて設置する。
【0059】
以上説明したように本発明によれば、既存の鉄道レール上を運行していたカートを鉄道レールの有無に関係なく利用可能にすることにより、自然景観が美しく人間の接近が難しかった地域に対して接近を容易にし、且つその地域に対する人間の歩行接近を基本的に遮断して、自然を保護する効果と人の自然観覧を可能にする効果とを同時に得ることができる。
【0060】
また、本発明は、既存の鉄道レールや道路の設置とは異なり、現場の草地または自然環境を最大限そのまま保存して、地面と接触することなく支柱部のみを設置することが可能である。これにより、根本的に人間と地面との接触を遮断して、天然資源が毀損する余地が全くないようにしたもので、自然保護と自然を利用した観光資源化という両側面を同時に満足させ、地方自治団体の税収確保と自然保護という両側面を同時に満足させることができる。
【0061】
また、本発明は、電気や揮発油等の動力源の供給なしでも運行可能なシステムを利用するため、奥地に対する設置が容易であり、運行中にも別途の運行による複雑な運営の難しさがない。
【0062】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の好適な実施形態に係る走行レールシステムが、湖の周辺に設置された状態を説明するための構成図である。
【図2】同実施形態にかかる走行レールの設置状態を示す断面図である。
【図3】同実施形態にかかる走行レールの平面図である。
【図4】地面に直接設置する平坦型走行レール部の断面図である。
【図5】地面の凹凸が激しい場合の走行レールの設置状態を示す側面図である。
【図6】軽量型道路交差部の断面図である。
【図7】道路交差地域の軽量型道路交差部にカートが位置した状態の断面図である。
【図8】重量型道路交差部の断面図である。
【図9】一般型ジョイントブロックの斜視図である。
【図10】補修用ジョイントブロックの斜視図である。
【図11】補修用レールの正面図である。
【図12】走行レールを橋梁に設置した状態の断面図である。
【図13】方向切換部の正断面図である。
【図14】方向切換部の側断面図である。
【図15】方向切換部の平面構成図である。
【図16】水中設置状態の断面図である。
【図17】別の水中設置状態の断面図である。
【図18】レールの損壊時の修理過程を順次示す工程図である。
【図19】レール連結部にカートのホイールが進行する状態の平面図である。
【図20】レール連結部にカートのホイールが接した状態の平面図である。
【図21A】走行レールが組み立てられる順序を示す工程図である。
【図21B】走行レールが組み立てられる順序を示す工程図である。
【図21C】走行レールが組み立てられる順序を示す工程図である。
【符号の説明】
【0064】
100 一般走行部
200 方向切換部
300 道路交差部
400 水辺横断部
600 カート保管部
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば絶対的な保護を必要とする保護生物等が棲息する自然保護地域や、人間の接近が難しい未開拓地、車両などの通行手段の走行が不可能な湿地などの地域に設置され、自然に棲息している各種動植物の生態系を破壊することなく観覧可能にするレールカート運行システム及びレール補修方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、景観の美しい地域をレールカートを用いて走行しながら周辺の景色を観賞すると同時に、自分の体力によってレールカートを進行させるレジャー・スポーツ器具としても活用することが可能なレールカート運行システム及びレール補修方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、石炭、セメント、木材などの主産地に運搬用として設置された従来の鉄道レールは、採算性の問題により殆ど閉鎖されたまま放置されている。このような地域は、主に人間の接近が難しい山間部が大部分なので、このような鉄道レールの上を走行可能なレールカートを開発し、周辺を観光地として開発可能にしていることがある。
【0003】
本発明の発明者は、特許文献1(汽車レールを用いたレールカート)及び特許文献2(風力を用いたレールカート)に開示されたレールカートを考案した。現在、これらのレールカートは、韓国のカンウゥンドのジョンソン地域などで利用されている。
【0004】
この種のレールカートは、既存の閉鎖された廃鉄道レールを利用して、別途の動力を必要とせずに人間が直接運行するもので、新しい観光名所として利用されている。このような利用の促進は、地域経済の活性化に寄与している。
【0005】
しかしながら、このようなレールカートは、鉄道レールが設置されている地域でのみ運行が可能なものである。また、たとえ運行が可能であっても、大部分が単線で運行されるので、利用者が多い場合、相当な時間待機しなければ利用が不可能である。その理由は、単線構造であるために、使用済みのレールカートを回収して出発位置に再び復帰させる時間だけ利用者は待機しなければならないためである。
【0006】
しかも、単線の場合は、レールカートの運行が済んだら使用したレールカートを再び出発点に戻す別途の作業要員と、このレールカートを牽引するための別の装置が必要となる。このような欠点により、収益性も一定に制限される。
【0007】
この他にも、レールが設置されていない地域では全く走行が不可能であり、レールカートの利用が基本的に不可能であるという別の問題もある。
【0008】
すなわち、景観の美しい湖の周辺、海辺、樹木園、レジャータウン、自然公園などの自然の状態を出来る限り保ちながら周辺の景観を肉眼で直接観賞したい人は大勢いるが、現在、例えば湿地、渓谷、湖などに直接歩いて、或いは船を用いて接近する方法の他には、接近可能な方法がない状態である。このような湿地、渓谷、湖などの内部にまで人間の接近を可能にするために別途の道路または歩道を設置すれば、必然的に自然を破壊する。観覧客が車あるいは徒歩で接近するための道路が開設される場合、周辺環境の深刻な破壊を招くため、そのような道路の開発自体が拒否されるのが現状である。最近、韓国のクァンルン樹木園地帯の場合は、このような大勢の観覧客と車両の接近によって各種の天然樹木資源や鳥類などが絶滅してしまったため、車両の接近自体を基本的に遮断しており、1日当たりに観覧可能な人員も制限している。
【0009】
山地に対しても、大規模な登山客が訪れる有名な山地の場合、休息年制度を導入して人間の接近自体を遮断する措置を取っている場合がある。これは、たとえ人道を一部の地域に制限しても、季節によって大勢の登山客が入山する場合、人道が人の足によって拡張され生態系が破壊されることが不可避であり、その結果、周辺の植物群落が消滅していくためである。結局、人間の接近自体を防ぐ方法が最善の自然保護対策になるわけであるから、休息年制度の導入が採用される。さらに、天然湿地や保護林などは、最初から人間の接近を遮断して自然状態を保つようにしている。
【0010】
【特許文献1】韓国実用新案登録第368841号明細書
【特許文献2】韓国実用新案登録第371751号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
このような観覧客の遮断は、自然保護という肯定的な面があるが、地域経済に対する影響は避けることができないという否定的な面もある。よって、自然保護区域に対する人の接近を根本的に遮断するよりは、直接体験できるようにする体験学習場が必要である。このような体験を通して自然破壊の害悪を肌で感じることのできる場所がさらに必要とされているが、適切な代案が提示されていない。その結果、自然保護と開発とを両立することができず、開発論者と保護論者の果てしない対立のみが加速している。
【0012】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、自然保護が切実に要求される地域に対して大量の観覧人員が接近可能でありながらも自然生態系の被害が殆どない、新規かつ改良されたレールカート運行システム及びレール補修方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、カートを走行させるための走行レールを含む一般走行部と、一般走行部を走行するカートの方向を切り換えるための方向切換部と、一般走行部と道路とが交差する道路交差部または一般走行部と河川とが交差する水辺横断部と、カートが保管されるカート保管部と、を備えるレールカート運行システムが提供される。一般走行部は、中空の四角棒状に形成された走行レールの組立接触面を傾斜方向に切断し、切断面が互いに対称となるように走行レールを配置し、走行レールの中空部にジョイントブロックを挿入することを連続反復して組み立てられる。方向切換部は、走行レール上を走行するカートの方向切換を誘導するための方向切換用レールを含み、方向切換用レールは、走行レールとロッキング部とにより固定され、方向切換用レールの下部中央部に回転軸が設置され、方向切換用レールと走行レールとの間にロッキング部が設置され、ロッキング部はハンドルのレバーに連結された棒形状のロッカーによって固定と解除が任意に調節されるように構成される。道路交差部は、地中に設置される開放U字型形状に形成された補強構造を含み、補強構造の外側端に、外側地中に固定される支柱部とホルダーとがコネクタを用いて連結固定される。水辺横断部は、走行レールの一側を河川や湖などの水辺部に設置するための水中用支柱部を含む。
【0014】
また、走行レールの端部に挿入されるジョイントブロックの下端部に屈曲部が形成されるようにしてもよい。
【0015】
また、一般走行部は、支柱部を含み、支柱部の地中に固定される部分に沈下防止部が設置され、支柱部の上端部は、ホルダーによって走行レールと連結されるようにしてもよい。
【0016】
また、一般走行部は、一定の距離をおいて地面に設置された枕木を含み、走行レールは、枕木の上に固定ボルトと連結ナットとによって固定されるようにしてもよい。
【0017】
また、道路交差部は、走行レールの下部全体を支えるように設置されるベース部を含み、ベース部に対し、垂直補強具と水平補強具とを樋状に設置し、垂直補強具及び水平補強具によって形成される空間の内側にコネクタを介して支柱部の貫通型ホルダーを連結して構成するようにしてもよい。
【0018】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、本線レールの一部が損壊し、走行不可能な状態である部分の本線レールを45°の角度に切断する段階と、切断された本線レールの長さに対応する長さの補修用レールを本線レールの切断面と対応するように配置する段階と、本線レールの両切断面の間に補修用ジョイントブロックを挿入し、補修用レールと本線レールとを連結する段階と、補修用レールの両側面に形成された調節孔に移動のための治具を挿入し、補修用ジョイントブロックの主組立孔と本線レールの主組立孔とが一致するように調節する段階と、調節する段階が終了した後、主組立孔に固定ボルトを挿入して固定する段階と、を含み、損壊したレール部を補修することを特徴とする、レールカート運行システムのレール補修方法。
が提供される。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように本発明によれば、既存の鉄道レール上を運行していたカートを鉄道レールの有無に関係なく利用可能にすることにより、自然景観が美しく人間の接近が難しかった地域に対して接近を容易にし、且つその地域に対する人間の歩行接近を基本的に遮断して、自然を保護する効果と人の自然観覧を可能にする効果とを同時に得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0021】
本発明の目的は、自然保護が切実に要求される地域に対して大量の観覧人員が接近可能でありながらも自然生態系の被害が殆どない、新規かつ改良されたレールカート運行システム及びレール補修方法を提供することにある。
【0022】
また、本発明の他の目的は、鉄道レールが設置されていない地域でも、簡単な支持部とレールの設置、およびレール上を走行するカートの開発によって、接近し難い観光名所への容易な接近を可能にするレールカート運行システム及びレール補修方法を提供することにある。
【0023】
また、本発明の別の目的は、走行レールを複線以上の構造で設置することを可能にし、一方向による走行ではなく、走行レールの途中に方向切換部或いは休憩所を設置することによりカートに乗って休息と観覧を同時に可能にする観覧用レールカート運行システム及びレール補修方法を提供することにある。
【0024】
また、本発明の別の目的は、走行レールを複線以上に設置して利用客の数を画期的に倍加することが可能であるうえ、自然の破壊が殆どないレールカート運行システム及びレール補修方法を提供することにある。
【0025】
また、本発明は、特に歩道或いは道路の設置のためのトンネルや橋梁の新設、山の突出部の一部切開といった自然状態の破壊を行ったりすることなく、カートの走行部を自然保護の必要な地上から距離をおいて走行するようにして、自然保護を必要とする地表面に対する破壊なしに観覧できるようにすると同時に、動物の生態通路を保存したままで観覧と走行などのスポーツレジャー活動を同時に可能とするレールカート運行システム及びレール補修方法を提供することにある。
【0026】
上記課題を解決するために、本発明は、素晴しい景観を有する空間、各種天然記念物や学習観覧用資料が展示されている空間、直接的な人間の接近が制限された天然の生物が棲息する自然保護地域、人間の接近が難しい未開拓地、一般車両またはその他の交通手段の走行が不可能な湿地などの地域に設置して、道路開設やレール設置などの莫大な工事費がかからないながらも、各種の天然自然、動植物、学習用資料などの観覧を可能にするレールカート運行システムを提供する。
【0027】
また、本発明は、絶対的な保護が必要な天然保護地域の地面または動植物に対する直接的な接触なしに一定に空中に浮揚して前進可能なレールカート運行システムを提供する。
【0028】
また、本発明は、一方向にのみ前進可能な一定距離を往復するカートを、一定の位置に方向切換可能な構造物を設置することにより必要な方向に切り換えるうえ、複線レールの場合、あるレール上から他のレール上に移すことができて必要な位置への接近を可能にし、必要に応じては他の方向への走行も可能にした、レールカート運行システムを提供する。
【0029】
また、本発明は、四角鋼管を現場の設置状況に合わせて適切に屈曲または折り曲げ処理したレールを、地面の一箇所に固定可能な支柱構造物によって地面から距離をおいて空中に設置するようにしたレールカート運行システムを提供する。
【0030】
また、本発明は、湿地、急傾斜地、橋梁設置部などの様々な設置現場であっても、支柱部構造物を用いて湿地の上方に固定するようにし、急傾斜面の場合には別途の補強部を用いて走行レールを設置し、橋梁の場合には設置された橋梁の側面に簡単な補強構造物を用いて走行レールを設置することにより、湿った地面や急傾斜地、河川などの障害物から支障を受けることなく観覧可能なレールカート運行システムを提供する。
【0031】
本発明の好適な実施形態に係る走行レールシステムは、図1に示すように、走行レールが地面に直接設置されている、あるいは地上と一定の距離をおいて設置されている一般走行部100と、走行レール上の一定の位置で、走行レール上を走行するカートの方向を切り換える方向切換部200と、車両などの重量物が通る道路などと走行レールとが交わる道路交差部300と、河川や湖などの水辺部をカートが通過する水辺横断部400と、カート保管部600とを含んで構成される。
【0032】
本実施形態に係る一般走行部100として、図2及び図3では、地面から一定の距離をおいて設置される調節型走行レール部を示し、図4では、地面に直接設置する平坦型走行レール部を示す。また、図5では、地面の凹凸が激しい場合における走行レールの設置状態を示している。
【0033】
調節型走行レール部は、走行レールを設置する地面が平坦面ではなく、ある程度凹凸や高低差を持つ場合に、走行レールが人為的に水平を保つように、支柱部1に走行レール50を固定するホルダーの位置を調整することにより地面の高低差(d)を補償する。また、支柱部1の地中に埋まっている部分に、支柱部1の沈下を防止するための沈下防止板3を設置する。沈下防止板3は、下部の広い平面構造であって、支柱部1がそれ以上地中深くに沈下することを防止するようにする。これに対し、走行レール50を設置する地面が高低差のない平坦面の場合には、支柱部1を別途に利用することなく直接地面に枕木7aを設置し、この枕木7a上に走行レールを設置する。但し、走行レールを設置する地域の地盤が、カートの重量に耐えられる程度の強度がない軟弱地盤の場合には、補助ベース部を形成することにより、走行レールの変動を防止するようにする。
【0034】
平坦型走行レール部は、図4に示すように、地面上に木材、鋼管などからなる枕木7aを一定の距離をおいて設置し、枕木7aの上にカートを走行させるための走行レール50を固定ボルト8及び連結ナット9によって固定する。このような平坦型走行レール部は、地面が比較的平坦でカートの走行による変動が殆どない地面に直接設置するための方式である。
【0035】
本実施形態において、一般走行部の設置の際、図11に示すように、各走行レール50の両端を斜めに切断し、図21Aに示すように、この傾斜切断面12から走行レール50の内部に図9に示すようなジョイントブロック13を挿入する。さらに、図21Bに示すように、ジョイントブロック13の組立孔32と走行レール50の組立部51とを貫通するようにボルトを設置し、通常のボルトとナットの締結方法によってボルトとナットとを締結し、走行レール50とジョイントブロック13とを連結する。また、図21Cに示すように、組立の際に支柱部1に連結固定するホルダー5を共に組み立てる。本実施形態の別の特徴によると、ジョイントブロック13の下端部に屈曲部13aを形成することにより、組立の後、走行レール50の内部に浸入した雨水が、この屈曲部13aを通じて外部へ排出され雨水排出経路を構成する。
【0036】
本実施形態に係る方向切換部200は、一般走行部100を走行するカートが、図1に示すように休憩所Rに進入して走行を一時停止し休憩所を尋ねる場合、あるいは一般走行部100の走行レール上に再び戻って走行を再開したい場合等の、現在進行中のカートの方向切換が必要な場合に、走行レール上に配置されたカートが後続して進行するカートの進行を妨害しないようにしながら、他の走行レールへの移動を可能にする装置である。
【0037】
図13、図14及び図15を参照して、方向切換部200の具体的な設置状態および動作について説明する。方向切換部200には、図13の側断面図に示すように、走行レール上を走行するカートCの方向切換を誘導するための方向切換用レール210が走行レール211とロッキング部212によって固定されている。そして、方向切換用レール210は、その下部中央部に回転軸220が設置され、この回転軸を中心として回転できるように構成され、方向が切り換えられた状態で別途の切換レール215によって隣接のレールへ矢印Dのように移動可能である。方向切換用レール210と走行レール211との間に設置されたロッキング部212は、ハンドル201のレバー202に連結された棒状のロッカー214によって固定と解除が調節される。レバー202を引っ張ると、レバー202に連結されたロッカー214が後進しながらロック状態を解除し、レバー202を原位置に復帰させると、固定される。このようなレバー202によるロッキングは、棒状構造のロッカー214の他にも、マグネチッククラッチなどの装置を兼備して電磁式制御またはギアアセンブリによる機械式制御を行うことが可能である。したがって、このような固定と解除とを可能にするものであればいずれの構造でも採用可能であり、屋外での作動と耐久性に支障がないものであればいずれのものでも採用可能である。具体的な動作について説明すると、図15の平面図に示すように、休憩所Rに設置されている走行レールにカートを移そうとする場合は、ロッキング部212を解除して矢印250のように回転し、方向切換用レール210が休憩所Rに向かうようにし、この状態でカートCを矢印Dのように移動させることにより、現在移動中の走行レールから外れて休憩所Rに向かってカートが移動する。休憩所Rから外れて再び走行レールに移す場合は、上述の動作を繰り返し行うことにより、再び走行レールに移されて従来の走行動作を行う。
【0038】
図15に示すように、設置現場において地面とレールとの間が広い場合や、支柱部と支柱部との間隔が広いために支柱部の構造に脆弱性がある場合は、補強構造(RF)を設置し、構造的な安定を図るようにしてもよい。
【0039】
本実施形態に係る道路交差部300は、図6、図7及び図8に示すように、走行レールと既存に設置されている道路または歩道などとが交わるところに設置される。道路交差部300は、走行レール上を通る各種車両や馬車、人などが自由に移動し得るようにすると同時に、走行レールがこれらの車両の重量によって加えられる衝撃を受けても変形しないようにするための構造を有するものである。道路交差部300は、重量の重いもの、例えば車両が通過する地域あるいは人道と交わる地域等、地域によって設置方式が異なる。具体的には、図6は、比較的軽い重量のもの、例えば人間や自転車などが通る歩行者道路や自転車道路などと交差する場所に設置する軽量型道路交差部の場合を示すものである。この場合、道路交差部300は、開放型U字状形状に形成されたU字状補強構造8を地中2に設置し、その外側端8aに、外側地中に固定される支柱部1とホルダー5をコネクタ5aを用いて連結固定するようにする。図8は、比較的重量の重い車両などが通過する道路と交差する場所に設置する場合を示すものである。この場合、道路交差部300は、ベース6を走行レールの下部全体を支えるように設置し、このベース6に垂直補強具9と水平補強具9aとを用いて走行レールを設置し、この垂直補強具9及び水平補強具9aによって形成された空間の内側にコネクタ9bを介して支柱部1の貫通型ホルダー5cを連結して構成する。このような構造的特徴は、自動車などの重量物が直接レール50に接しないようにし、垂直補強具・水平補強具とベース6とによって重量の重いホイールの垂直荷重を分散させるようにする。
【0040】
本実施形態に係る水辺横断部400は、河川や湖などの水辺地域に対して設置位置の傾斜が激しく、一部は水中に固定されなければならない場合に用いられる。さらに、河川を横断する橋と共に進行する場合も含み、このような地形に対する設置形態については後述する。
【0041】
図16及び図17に示すように、河川や湖に走行レールの支柱部の一方側のみを水中設置する場合と、支柱部の両方側ともを水中設置する場合がある。
【0042】
支柱部の一方のみを設置する図16のような場合は、前述したように、支柱部に沈下防止板を共に設置して地中に一方側を設置し、水中固定となる場合は、水中用支柱部410を用いて設置する。水中用支柱部410は、設置される状況に応じて、腐食防止処理された木材支柱、鉄骨造、鉄筋コンクリート造などが全て採用可能であり、このような構造物は、一般橋梁土木建設構造物によって設置する。
【0043】
図17は、支柱部の構造物全体を水中に設置する場合を示し、図16の場合と同様に、腐食防止処理された木材支柱、鉄骨造、鉄筋コンクリート造などによって固定する。
【0044】
水辺横断部の別の形態は、湿地や湖などに設置された既存の橋梁において、橋梁を利用する利用客または走行する車両に対する被害が全くなく、簡単な付加的装置の設置によって走行用レールを設置可能にするものである。
【0045】
より具体的には、図12に示すように、既存の橋梁500の側面に拡張部301を延長して締結し、この拡張部は橋梁500の主軸部501に補強構造物302によって支持させる。拡張部301の上面には本実施形態に係る走行レール50からなる一般走行部を設置することにより、カートの運行を可能にする。
【0046】
本実施形態のこのような特性は、設置された各種高架道路や橋梁などの既存の構造物に対する損傷を殆ど与えずに走行可能なレールを設置し、目的の観覧用カート運行を可能にする。
【0047】
本実施形態の別の特徴は、走行レールに設置されるレール間の連結部位を傾斜面に構成して連結することにより、連結部位を進行するときにレールの連結点から発生する振動騒音を最大限抑制して走行性を大幅向上させる。
【0048】
より具体的には、図19に示すように、レールとレールの組立接触面を45°傾斜方向に切断した切断面12、12aを両レール間にお互い対称となるように形成した後、中空部にジョイントブロック13を挿入して組み立てることにより、連続的にカートの走行が可能なレールを構成する。
【0049】
前述した本実施形態のレール間の組立によって切断面がお互い接している連結部にカートのホイールが図20に示すように通過すると、ホイールの表面WHが両側の切断面12、12aを同時に接しながら通過する。その結果、直角に連結された従来のレールとは異なり、レールの両側を同時に接しているホイールによってレールの切断面(連結部)上を走行中のガタツキを最大限抑制する効果を持つ。
【0050】
本実施形態の別の特徴は、走行レールに用いられるレールが既存の鉄道レールとは異なり中空部を持つ鋼管構造物であって、その設置、解体および変形操作が容易なので、曲線走行レールの設置も現場で現場の状況に合わせて工事可能であるという点である。
【0051】
本実施形態において、走行レールの連続的な組立の際にレールの組立を容易にするための手段としてジョイントブロック13を用いて、45°傾斜切断された両レールを組み立て、別の特徴として、レールが途中に切断、毀損された場合、該当レールを切り捨て、新しいレールを容易に設置するための構成を提示する。
【0052】
より具体的には、図18に示すように、本線レール(M)の一部のレールが毀損切断されて走行レール機能がなくなった損壊レール部16を45°傾くように切断する段階と、切断された損壊レールの長さに対応する長さの補修用レール55を切断面と対応するように準備する段階と、本線レールの両断面に補修用ジョイントブロック31を挿入して補修用レール55を連結する段階と、補修用レールの両側面に形成された図10のような調節孔33に移動のための治具を挿入し、補修用ジョイントブロック31の主組立孔32と本線レールの主組立孔51がお互い一致するように調節する段階と、調節が終わると、主組立孔に固定ボルトを挿入して固定する段階とによって、損壊したレール部を補修するようにする。
【0053】
本実施形態の別の特徴は、カーブ状の走行レールの場合、外周側に曲線の方向と曲線の度合いによって支柱部の高さを調節して適切な傾斜角を構成し、レールを走行するカートの安定的走行を助けるようにする。一般汽車を運行するためのレールとは異なり、本実施形態の走行レールは、固定用ホルダーと支柱部間の高低位置を調節することにより、回転半径によって受ける縦横方向の荷重を適切に分散する。
【0054】
本実施形態の別の特徴は、冬季にレールの上面が結氷した場合、カートがレールを走行することが難しいという欠点を解消するために、レールの上面に進行方向(レールの長手方向)と
直角に交差する方向にスリット部を構成することにある。スリット部は、レールの上面に微細な凸凹を形成するもので、ここに接したカートの駆動ホイールとの適切な摩擦力を与えて運行を円満にする。
【0055】
本実施形態の別の特徴は、走行レールの一定の地点別に、カートの通過を感知するセンサを設置し、このセンサによって一定の位置にカートが到達すると、当該位置に対する地域名称、地域に関する各種説話、有名観光資源などの案内を進行中のカートを通じて可能にする。
【0056】
本実施形態のレールカート運行システムが設置される場所は、有名な観光地、景勝地、自然保護地域などが大部分なので、当該地域別に棲息する各種動植物の特性、地域に関するいろんな知識を音声で案内するようにして、地域の発展と観覧客に対する案内広告を兼ねるようにする。
【0057】
このような平坦面設置工法であっても、地面が一定の強度を持っていて沈下現象があまり発生しない場合には、前述した工程中の支柱部の設置と沈下防止板の設置を行わず、一般的な鋼管構造物をレールを支持する程度に連続的に配置して枕木部4を構成し、このレール枕木部上にレールを固定する方法も使用可能である。
【0058】
本実施形態のレールカート運行システムの設置現場が平行に配置されるレールの両側が水平を成さずに傾いている場合には、支柱部の設置の際に左右の高さ差を測量し、その差だけを補償するように設置する方式を取る。そして、その左右の支柱部のみでは支持が難しい場合には、支柱部の間に適切な補助支柱1aを設置して補強するようにする。補助支柱の設置形態は、図5に示すように屈曲が激しい場合、或いは図16に示すように設置現場の傾斜度が激しい場合、現場の状況に合わせて設置する。
【0059】
以上説明したように本発明によれば、既存の鉄道レール上を運行していたカートを鉄道レールの有無に関係なく利用可能にすることにより、自然景観が美しく人間の接近が難しかった地域に対して接近を容易にし、且つその地域に対する人間の歩行接近を基本的に遮断して、自然を保護する効果と人の自然観覧を可能にする効果とを同時に得ることができる。
【0060】
また、本発明は、既存の鉄道レールや道路の設置とは異なり、現場の草地または自然環境を最大限そのまま保存して、地面と接触することなく支柱部のみを設置することが可能である。これにより、根本的に人間と地面との接触を遮断して、天然資源が毀損する余地が全くないようにしたもので、自然保護と自然を利用した観光資源化という両側面を同時に満足させ、地方自治団体の税収確保と自然保護という両側面を同時に満足させることができる。
【0061】
また、本発明は、電気や揮発油等の動力源の供給なしでも運行可能なシステムを利用するため、奥地に対する設置が容易であり、運行中にも別途の運行による複雑な運営の難しさがない。
【0062】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の好適な実施形態に係る走行レールシステムが、湖の周辺に設置された状態を説明するための構成図である。
【図2】同実施形態にかかる走行レールの設置状態を示す断面図である。
【図3】同実施形態にかかる走行レールの平面図である。
【図4】地面に直接設置する平坦型走行レール部の断面図である。
【図5】地面の凹凸が激しい場合の走行レールの設置状態を示す側面図である。
【図6】軽量型道路交差部の断面図である。
【図7】道路交差地域の軽量型道路交差部にカートが位置した状態の断面図である。
【図8】重量型道路交差部の断面図である。
【図9】一般型ジョイントブロックの斜視図である。
【図10】補修用ジョイントブロックの斜視図である。
【図11】補修用レールの正面図である。
【図12】走行レールを橋梁に設置した状態の断面図である。
【図13】方向切換部の正断面図である。
【図14】方向切換部の側断面図である。
【図15】方向切換部の平面構成図である。
【図16】水中設置状態の断面図である。
【図17】別の水中設置状態の断面図である。
【図18】レールの損壊時の修理過程を順次示す工程図である。
【図19】レール連結部にカートのホイールが進行する状態の平面図である。
【図20】レール連結部にカートのホイールが接した状態の平面図である。
【図21A】走行レールが組み立てられる順序を示す工程図である。
【図21B】走行レールが組み立てられる順序を示す工程図である。
【図21C】走行レールが組み立てられる順序を示す工程図である。
【符号の説明】
【0064】
100 一般走行部
200 方向切換部
300 道路交差部
400 水辺横断部
600 カート保管部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カートを走行させるための走行レールを含む一般走行部と、
前記一般走行部を走行する前記カートの方向を切り換えるための方向切換部と、
前記一般走行部と道路とが交差する道路交差部または前記一般走行部と河川とが交差する水辺横断部と、
前記カートが保管されるカート保管部と、
を備え、
前記一般走行部は、中空の四角棒状に形成された前記走行レールの組立接触面を傾斜方向に切断し、切断面が互いに対称となるように前記走行レールを配置し、前記走行レールの中空部にジョイントブロックを挿入することを連続反復して組み立てられ、
前記方向切換部は、前記走行レール上を走行するカートの方向切換を誘導するための方向切換用レールを含み、前記方向切換用レールは、前記走行レールとロッキング部とにより固定され、前記方向切換用レールの下部中央部に回転軸が設置され、前記方向切換用レールと前記走行レールとの間にロッキング部が設置され、前記ロッキング部はハンドルのレバーに連結された棒形状のロッカーによって固定と解除が任意に調節されるように構成され、
前記道路交差部は、地中に設置される、開放U字型形状に形成された補強構造を含み、前記補強構造の外側端に、外側地中に固定される支柱部とホルダーとがコネクタを用いて連結固定され、
前記水辺横断部は、前記走行レールの一側を河川や湖などの水辺部に設置するための水中用支柱部を含むことを特徴とする、レールカート運行システム。
【請求項2】
前記走行レールの端部に挿入される前記ジョイントブロックの下端部に屈曲部が形成されることを特徴とする、請求項1に記載のレールカート運行システム。
【請求項3】
前記一般走行部は、支柱部を含み、前記支柱部の地中に固定される部分に沈下防止部が設置され、前記支柱部の上端部は、ホルダーによって前記走行レールと連結されることを特徴とする、請求項1または2のいずれかに記載のレールカート運行システム。
【請求項4】
前記一般走行部は、一定の距離をおいて地面に設置された枕木を含み、前記走行レールは、前記枕木の上に固定ボルトと連結ナットとによって固定されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のレールカート運行システム。
【請求項5】
前記道路交差部は、前記走行レールの下部全体を支えるように設置されるベース部を含み、前記ベース部に対し、垂直補強具と水平補強具とを樋状に設置し、前記垂直補強具及び水平補強具によって形成される空間の内側にコネクタを介して前記支柱部の貫通型ホルダーを連結して構成することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のレールカート運行システム。
【請求項6】
本線レールの一部が損壊し、走行不可能な状態である部分の前記本線レールを45°の角度に切断する段階と、
切断された前記本線レールの長さに対応する長さの補修用レールを前記本線レールの切断面と対応するように配置する段階と、
前記本線レールの両切断面の間に補修用ジョイントブロックを挿入し、前記補修用レールと前記本線レールとを連結する段階と、
前記補修用レールの両側面に形成された調節孔に移動のための治具を挿入し、前記補修用ジョイントブロックの主組立孔と前記本線レールの主組立孔とが一致するように調節する段階と、
前記調節する段階が終了した後、前記主組立孔に固定ボルトを挿入して固定する段階と、
を含み、損壊したレール部を補修することを特徴とする、レールカート運行システムのレール補修方法。
【請求項1】
カートを走行させるための走行レールを含む一般走行部と、
前記一般走行部を走行する前記カートの方向を切り換えるための方向切換部と、
前記一般走行部と道路とが交差する道路交差部または前記一般走行部と河川とが交差する水辺横断部と、
前記カートが保管されるカート保管部と、
を備え、
前記一般走行部は、中空の四角棒状に形成された前記走行レールの組立接触面を傾斜方向に切断し、切断面が互いに対称となるように前記走行レールを配置し、前記走行レールの中空部にジョイントブロックを挿入することを連続反復して組み立てられ、
前記方向切換部は、前記走行レール上を走行するカートの方向切換を誘導するための方向切換用レールを含み、前記方向切換用レールは、前記走行レールとロッキング部とにより固定され、前記方向切換用レールの下部中央部に回転軸が設置され、前記方向切換用レールと前記走行レールとの間にロッキング部が設置され、前記ロッキング部はハンドルのレバーに連結された棒形状のロッカーによって固定と解除が任意に調節されるように構成され、
前記道路交差部は、地中に設置される、開放U字型形状に形成された補強構造を含み、前記補強構造の外側端に、外側地中に固定される支柱部とホルダーとがコネクタを用いて連結固定され、
前記水辺横断部は、前記走行レールの一側を河川や湖などの水辺部に設置するための水中用支柱部を含むことを特徴とする、レールカート運行システム。
【請求項2】
前記走行レールの端部に挿入される前記ジョイントブロックの下端部に屈曲部が形成されることを特徴とする、請求項1に記載のレールカート運行システム。
【請求項3】
前記一般走行部は、支柱部を含み、前記支柱部の地中に固定される部分に沈下防止部が設置され、前記支柱部の上端部は、ホルダーによって前記走行レールと連結されることを特徴とする、請求項1または2のいずれかに記載のレールカート運行システム。
【請求項4】
前記一般走行部は、一定の距離をおいて地面に設置された枕木を含み、前記走行レールは、前記枕木の上に固定ボルトと連結ナットとによって固定されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のレールカート運行システム。
【請求項5】
前記道路交差部は、前記走行レールの下部全体を支えるように設置されるベース部を含み、前記ベース部に対し、垂直補強具と水平補強具とを樋状に設置し、前記垂直補強具及び水平補強具によって形成される空間の内側にコネクタを介して前記支柱部の貫通型ホルダーを連結して構成することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のレールカート運行システム。
【請求項6】
本線レールの一部が損壊し、走行不可能な状態である部分の前記本線レールを45°の角度に切断する段階と、
切断された前記本線レールの長さに対応する長さの補修用レールを前記本線レールの切断面と対応するように配置する段階と、
前記本線レールの両切断面の間に補修用ジョイントブロックを挿入し、前記補修用レールと前記本線レールとを連結する段階と、
前記補修用レールの両側面に形成された調節孔に移動のための治具を挿入し、前記補修用ジョイントブロックの主組立孔と前記本線レールの主組立孔とが一致するように調節する段階と、
前記調節する段階が終了した後、前記主組立孔に固定ボルトを挿入して固定する段階と、
を含み、損壊したレール部を補修することを特徴とする、レールカート運行システムのレール補修方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21A】
【図21B】
【図21C】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21A】
【図21B】
【図21C】
【公開番号】特開2007−308134(P2007−308134A)
【公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−67645(P2007−67645)
【出願日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【出願人】(507085977)コリアモノレール カンパニーリミテッド (1)
【公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【出願人】(507085977)コリアモノレール カンパニーリミテッド (1)
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