説明

ロック装置

【課題】 移動体が停止している状態で移動体の移動を確実に阻止する。
【解決手段】 ドアパネルの移動に従ってスチールプレート6が移動する。ドアパネルが停止位置に停止したとき、スチールプレート6に接近してマグネットクランプ部4が位置する。マグネットクランプ部4の下面は、着磁状態においてスチールプレート6の上面と面接触する。マグネットクランプ部4の下面に噛み合わせ部43が設けられ、スチールプレート6の上面に噛み合わせ部44が設けられている。着磁状態において、噛み合い部43、44が互いに係合し、ドアパネルがその移動方向に沿って移動することを阻止している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動してきた移動体が停止した状態で、停止状態を固定維持するロック装置に関する。
【背景技術】
【0002】
上述したようなロック装置は、例えば駆動装置によって移動体、例えば開閉体が開閉される自動ドア装置や手動で開閉体が開閉される手動ドア装置を含むドア装置や、駅のプラットホームに設けられ列車や車両がプラットホームに到達して列車や車両のドアが開くまで開閉体を閉じておくプラットホームの安全柵やプラットホームドア装置において使用されることがある。ドア装置、例えば自動ドア装置は、ドアパネルのような開閉体が、停止位置、例えばドア開口のような開口を閉じている位置に停止する。この停止状態でドアパネルを固定するために、ロック装置を使用することがある。ロック装置としては、例えば特許文献1に開示されているものがある。
【0003】
特許文献1のロック装置では、ドアパネルと共に移動するように強磁性体製の可動吸引部がドアパネルに設けられ、ドアパネルが閉位置に到達したときに前記可動吸引部が到達する位置の近傍に、永久磁石を備えた定置吸引部が配置されている。ドアパネルが閉位置に到達したとき、定置吸引部の永久磁石がドアパネルを閉じる方向に可動吸引部を吸引保持する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4147104号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の技術では、ドアパネルを吸引保持しているのは、定置吸引部の永久磁石の磁力のみである。従って、定置吸引部の永久磁石の磁力をかなり大きなものとしなければ、人がドアパネルを開く方向に力をドアパネルに加えた場合、ドアパネルが開く可能性がある。
【0006】
本発明は、移動体が停止している状態において、移動体の移動を確実に阻止することができるロック装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様のロック装置は、移動体の移動に従って移動する第1磁力保持手段を有している。移動体としては、上述したように自動ドア装置や手動開閉式のドア装置のドアパネルや、駅のプラットホームの安全柵の移動柵やプラットホームドア装置のドアパネルを使用することもできる。或いは、ロッドが進退するシリンダ装置において、ロッドが進出した位置または後退した位置でロッドを固定するのに、このロック装置を使用することもできる。この場合、ロッドが移動体である。前記移動体が予め定めた停止位置に停止したとき、前記第1磁力保持手段に接近して位置するように第2磁力保持手段が配置されている。第1及び第2磁力保持手段の一方が磁力発生手段で構成され、他方が磁力によって吸引保持される磁力被吸引手段によって構成されている。前記磁力発生手段は、第1及び第2磁力保持手段が接近している状態において、非持続的に第1の極性の電流が供給されたとき、持続的に着磁されて、前記磁力被吸引手段を吸引する。前記磁力発生手段は、前記着磁の状態において前記磁力被吸引手段の一面である被吸引面と面接触する面である吸引面を有している。また前記磁力発生手段は、前記着磁の状態において非持続的に第2の極性の電流が供給されたとき、持続的に脱磁されて、前記磁力被吸引手段を非吸引状態とする。この非吸引状態では、前記吸引面と被吸引面とは、非接触状態である。前記吸引面に第1係合部が設けられ、前記被吸引面に第2係合部が設けられている。前記着磁の状態において、第1及び第2係合部が互いに係合して前記移動体の前記移動方向に沿った前記移動体の移動を阻止している。
【0008】
このように構成されたロック装置では、磁力発生手段と磁力被吸引手段とによる磁力による移動体のロックに加えて、面接触している磁力発生手段の吸引面と磁力被吸引手段の被吸引面とに第1及び第2係合部を設けて、移動体の移動方向への移動を阻止している。従って、移動体の移動を確実に阻止することができる。
【0009】
前記移動体は前記停止位置に向かって直線的に移動するものとできる。この場合、前記磁力発生手段の着磁及び脱磁に対応して、前記第1磁力保持手段が、前記移動体の移動方向と交差して移動する。例えば移動体が水平方向に沿って移動する場合、第1磁力保持手段は垂直方向に移動する。前記吸引面及び前記被吸引面は前記移動体の移動方向に沿って配置されている。第1及び第2の係合部は、前記移動方向に交差するように前記吸引面及び前記被吸引面に設けられた歯状体である。
【0010】
このように構成すると、第1磁力保持手段が第2磁力保持手段側に移動したとき、第1及び第2の係合部である歯状体が互いに噛み合い、移動体の移動を阻止することができる。
【発明の効果】
【0011】
以上のように、本発明によれば、移動体が停止している状態で、確実に移動体をロックすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態のロック装置のロック状態の部分破断正面図である。
【図2】図1のロック装置のロック状態の部分破断側面図である。
【図3】図1のロック装置のロック解除状態の正面図である。
【図4】図3のA−A視図及びB−B視図である。
【図5】図1のロック装置のロック及びロック解除の原理説明図である。
【図6】図1のロック装置におけるロック状態及びロック解除状態の部分拡大正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の一実施形態のロック装置は、移動体、例えば自動ドア装置のスライド式ドアパネルが、停止位置で、例えばドア開口を閉じた位置で、ドアパネル(図示せず)をロックするためのものである。このロック装置は、図3に示すように、第1磁力保持手段、例えば被吸引手段、具体的には被吸引部2と、第2磁力保持手段、例えば磁力発生手段、具体的にはマグネットクランプ部4とを有している。
【0014】
被吸引部2は、ドアパネルが移動するのにつれて移動するように、自動ドア装置の無目内においてドアパネルに取り付けられている。この被吸引部2は、磁性体製のプレート、例えばスチールプレート6を有している。このスチールプレート6は、図5に示すように平板状に形成されている。このスチールプレート6の下方に、固定部10が配置され、スチールプレート6の下面と固定部10の上面が接触している。この固定部10は直方体状のブロックに形成され、その長さ寸法及び幅寸法は、スチールプレート6の長さ寸法及び幅寸法にほぼ等しい。この固定部10は、図示していないボルトによってドアパネルに固定されている。
【0015】
図1に示すように、スチールプレート6の下面の中央の両側から内奥に向かって、それぞれガイド穴12、12が形成されている。これらガイド穴12、12に対応するように、固定部10の上面から内奥に向かってガイド穴14、14が形成されている。各ガイド穴12、14内には、ガイドピン16、16が上下方向に挿通されており、このガイドピン16、16に沿ってスチールプレート6の下面が図3に示すように固定部10の上面に接触した状態と、図1に示すように固定部10から上方に離れた非接触状態との間で上下動可能である。
【0016】
図1及び図2に示すように、ガイドピン16、16よりも外側の位置において、スチールプレート6と固定部10との間には、弾性手段、例えば引っ張りコイルバネ18、18が橋架されている。従って、スチールプレート6を図3に示すような接触状態から図1に示す非接触状態に上昇させるときには、引っ張りコイルバネ18、18のバネ力に抗する力を上方に向けて加える必要がある。この力が除かれたとき、スチールプレート6は、引っ張りコイルバネ18、18のバネ力によって、図3に示す接触状態に戻る。なお、引っ張りコイルバネ18、18をスチールプレート6と固定部10との間に橋架するために、スチールプレート6の両側面には開口20、20が形成され、これら開口20、20にはスチールプレート6の幅方向に伸びる軸22、22が形成されている。固定部10にも同様に開口24、24、軸26、26が形成されている。対応する軸22、26間に引っ張りコイルバネ18が架けられている。
【0017】
ドアパネルが停止位置に停止した状態において、被吸引部2が位置する位置の上方である無目内に、マグネットクランプ部4が配置されている。このマグネットクランプ部4は、図1及び図4(a)に示すようにその上部の両側に取付部28を有し、これら取付部28に設けた上下方向に貫通する孔30にボルト(図示せず)を挿通して、例えば無目内においてその天井に取り付けられている。
【0018】
マグネットクランプ部4は、概略直方体状の本体部32を有している。本体部32は、強磁性体、例えばスチール製の直方体状に形成されている。本体部32には凹所34が形成されている。凹所34は、本体部32の吸引面、例えば下面で開口し、下面から本体部32の内部に向けて伸びている。
【0019】
この凹所34の内奥に、極性切換可能な磁石、例えばアルニコ磁石36が配置されている。このアルニコ磁石36は、例えば直方体状に形成され、その本体部32の下面側にある面は、下面よりも奥に位置している。アルニコ磁石36の外周囲には、極性切換用コイル38が設けられている。極性切換用コイル38は、アルニコ磁石36に、その外周面を包囲するように取り付けられている。極性切換用コイル38に第1の極性の電流、例えば正の電流を非持続的に流すと、アルニコ磁石36の極性が変換されて、その変換された状態を維持する。また、極性が変換された状態で、極性切換用コイル38に第1の極性と逆の第2の極性の電流、例えば負の電流を非持続的に流すと、アルニコ磁石36の極性が元の極性に戻り、その戻った極性の状態を維持する。
【0020】
正の電流が供給される前には、例えば図5(a)に示すようにS極が本体部32の下面側を向き、N極が本体部32の上面側を向くようにアルニコ磁石36は配置されている。正の電流が非持続的に供給された後には、同図(b)に示すようにアルニコ磁石36のN極が下面側を向き、S極が上面側を向く。
【0021】
アルニコ磁石36の下面側の面と本体部32の下面との間の空間の中央を埋めるように強磁性体製、例えばスチール製のマグネットブロック40がアルニコ磁石36と接触して配置されている。マグネットブロック40も直方体状で、アルニコ磁石36と共に図示していないボルトによって本体部32に固定されている。
【0022】
マグネットブロック40と凹所34の内壁面との間の隙間には、複数の永久磁石、例えばネオジム磁石42が、マグネットブロック40の外周囲を囲うように配置されている。これらネオジム磁石42も直方体状のもので、アルニコ磁石36に正の電流が供給される前の状態において、アルニコ磁石36の下面側の磁極Sと逆の極性Nがマグネットブロック40側に面するように、全てのネオジム磁石42が配置されている。
【0023】
このように構成しているので、正の電流の供給前には、アルニコ磁石36、マグネットブロック40、ネオジム磁石42、本体部32によって図5(a)に示すように磁気閉ループが構成されて、マグネットブロック40の下面が脱磁状態になる。従って、この状態において、ドアパネルが閉位置にある結果、スチールプレート6がマグネットクランプ部4に接近していても、スチールプレート6はマグネットクランプ部4に吸引されない。
【0024】
ドアパネルが閉位置に到達したとき、極性切換用コイル38に非持続的に正の電流を供給すると、図5(b)に示すようにアルニコ磁石36の極性は、下面側がN、上面側がSとなり、スチールプレート6内を磁力が通過して磁気閉ループが構成され、スチールプレート6が磁力で継続して、引っ張りコイルバネ18のバネ力に抗してマグネットクランプ部4側に吸引され、スチールプレート6の被吸引面、例えば上面がマグネットクランプ部4の下面に接触し、この吸引状態が保持される。即ち、着磁される。その結果、ドアパネルが吸引保持される。この状態で、極性切換用コイル38に非持続的に負の電流を供給すると、図5(a)に示すようにアルニコ磁石36の極性は、下面側がN、上面側がSとなり、アルニコ磁石36、マグネットブロック40、ネオジム磁石42、本体部32によって磁気閉ループが構成され、スチールプレート6には磁力が通過せず、スチールプレート6は脱磁される。その結果、引っ張りコイルバネ18のバネ力によってスチールプレート6が固定部10側に引き戻され、ドアパネルは移動可能となる。
【0025】
図1に示すように本体部32の両側側のネオジム磁石42の下側には、本体部32の下面に露出するように第1の係合部、例えば噛み合わせ部43がそれぞれ形成されている。噛み合わせ部43は、図5(a)、(b)に示すように、ネオジム磁石42の下部に設けたブロックの下面に、その縦断面形状が鋸歯状の歯をドアパネルの移動方向に沿って設けたものである。噛み合わせ部43の歯は、本体部32の長さ方向に沿って複数設けられ、図4に示すように本体部32の幅方向に伸びている。これら噛み合わせ部43の歯と歯が噛み合うように、スチールプレート6の上面にも第2の係合部、例えば噛み合わせ部44が形成されている。噛み合わせ部44の歯も、本体部32の長さ方向に沿って複数設けられ、図5に示すように本体部32の幅方向に伸びている。
【0026】
噛み合わせ部43の各歯は、本体部32の下面よりも幾分突出した位置である最下端位置から本体部32のほぼ下面の位置である最上端位置まで上昇した上昇面43aと、この上昇面43aの最上端位置から、上昇面43aの最下端位置まで下降した下降面43bとを連ねて側面が三角形状の凹部を、ドアパネルの移動方向に並べて形成したものである。上昇面43aの長さが下降面43bの長さよりも長く、両者の成す角度は、90度または鋭角である。噛み合い部43のブロックは、非磁性体製である。
【0027】
同様に噛み合わせ部44もスチールプレート6の上面に埋め込んだブロックの上面に鋸歯状の歯をドアパネルの移動方向に沿って設けたものである。噛み合わせ部43の歯は、スチールプレート6の上面よりも幾分下方の位置である最下端位置からスチールプレート6のほぼ上面の位置である最上端位置まで上昇した上昇面44aと、この上昇面44aの最上端位置から、上昇面44aの最下端位置まで下降した下降面44bとを連ねて、側面形状が三角形状の凸部をドアパネルの移動方向に複数並べて形成したものである。上昇面44aの長さは、噛み合い部43の上昇面43aの長さに等しく、下降面44bの長さは、噛み合い部43の下降面43bの長さに等しい。上昇面44aと下降面44bの成す角度は、上昇面43aと下降面43bとが成す角度に等しい。従って、噛み合い部43の凹部と、噛み合い部44の凸部とは、相補関係にある。噛み合い部44のブロックも、非磁性体製である。
【0028】
このように噛み合わせ部43、44の歯は、相補の形状であり、本体部32の下面とスチールプレート6の上面とが接触したときに、上昇面43aと44aとが接触し、下降面43bと44bとが接触し、噛み合わせ部43、44の凹部と凸部とが互いに噛み合う。
【0029】
噛み合わせ部44の歯数は、噛み合わせ部43の歯数よりも多く、噛み合わせ部43の歯の両端よりも外側に噛み合わせ部44の歯の両端が位置するように構成されている。これは、スチールプレート6の停止位置が、予定されている位置よりも移動方向に沿ってずれても、上昇面44a、下降面44bが移動方向に滑って、噛み合わせ部43、44の歯が噛み合うようにするためである。
【0030】
着磁状態では、これら噛み合わせ部43、44は同図(a)に示すように互いに噛み合いっている。さらに、外力がドアパネルをその移動方向、例えば同図(a)の左方向に加わっても、上昇面43a、44aが接触し、下降面43b、44bが互いに接触しており、噛み合い部43が設けられているマグネットクランプ部4は無目に固定されているので、スチールプレート6の移動が阻止され、ロック状態が解除されることはない。
【0031】
着磁状態によってドアパネルがロックされたことを、自動ドア装置の制御部に報知する必要がある。そのため、磁力検出手段、例えばマグネットセンサ46が、図1に示すように例えば本体部32の正面中央に設けられている。マグネットセンサ46は、その内部を磁力線が通過したとき、この磁力によって内蔵する接点が動作するものである。このマグネットセンサ46の下方に端が位置するようにスチールプレート8の正面側の部分が前方に延長され、延長部48とされている。この延長部48は、マグネットセンサ46の本体部32の正面からの突出量とほぼ同量だけスチールプレート6の正面側から突出している。
【0032】
上記の実施形態では、アルニコ磁石36及びマグネットブロック40は直方体状のものを使用したが、これに限ったものではなく、例えば円柱状のものを使用することもできる。この場合、ネオジム磁石42は、マグネットブロック40の周囲に環状に配置される。
【0033】
上記の実施形態では、スチールプレート6をドアパネルと共に移動させて、マグネットクランプ部4で固定したが、逆にスチールプレート6を固定し、マグネットクランプ部4をドアパネルと共に移動するように構成することもできる。
【0034】
上記の実施形態では、本発明のロック装置をドアパネルが閉位置に到達したときに、この閉状態を保持するために使用したが、ドアパネルが開位置に到達したときに、この開状態を保持するために本発明を使用することもできる。スライド方式の自動ドア装置を設置しているビルや店舗が深夜等に閉鎖される場合に、ドアパネルを施錠する場合にも使用できる。また、上記実施形態では、自動ドア装置に本発明を実施したが、これに限ったものではなく、手動でドアパネルを開閉するドア装置に、この発明を実施することもできるし、駅のプラットホームに配置される安全柵やプラットホームドア装置に、本発明を実施することもできる。また、エアーシリンダや油圧シリンダのロッドを伸ばした状態で、ロックする場合にも使用できる。
【0035】
上記の実施形態では、ネオジム磁石42は、そのN極がマグネットブロック40側を向くように取り付けたが、そのS極がマグネットブロック40側を向くように取り付けることもできる。但し、その場合、アルニコ磁石36は、正の電流が供給される前の状態で、N極が本体部の下面側を向き、S極が本体部の上面側を向くように配置する。上記の実施形態では、正の電流を非持続的に供給したときに、スチールプレート6を吸引保持し、負の電流を非持続的に供給したとき、スチールプレート6を吸引保持から開放するように構成したが、極性切換用コイル38の巻線方向を変更することによって、負の電流を非持続的に供給したときに、スチールプレート6を吸引保持し、正の電流を非持続的に供給したとき、スチールプレート6を開放するように構成することもできる。
【0036】
上記の実施形態では、噛み合い部43、44の歯は、上昇面43a、44aの長さが下降面43b、44bの長さよりも長い三角形状としたが、上昇面43a、44aの長さと、下降面43b、44bの長さが等しい三角形状とすることもできる。このように構成すると、ドアパネルを開く方向だけでなく、ドアパネルを閉じる方向にも、即ち2方向にドアパネルが移動することを阻止することができる。同様に例えば矩形状の歯とすることもでき、その場合も2方向へのドアパネルの移動を阻止することができる。
【符号の説明】
【0037】
2 被吸引部(第1磁力保持手段、被吸引手段)
4 マグネットクランプ部(第2磁力保持手段、磁力発生手段)


【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体の移動に従って移動する第1磁力保持手段と、
前記移動体が予め定めた停止位置に停止したとき、前記第1磁力保持手段に接近して位置するように配置された第2磁力保持手段とを、
具備し、第1及び第2磁力保持手段の一方が磁力発生手段で構成され、他方が前記磁力発生手段が発生した磁力によって吸引保持される磁力被吸引手段によって構成され、前記磁力発生手段は、第1及び第2磁力保持手段が接近している状態において、非持続的に第1の極性の電流が供給されたとき、持続的に着磁されて、前記磁力被吸引手段を吸引し、前記磁力発生手段は、前記着磁の状態において前記磁力被吸引手段の一面である被吸引面と面接触する面である吸引面を有し、前記着磁の状態において非持続的に第2の極性の電流が供給されたとき、持続的に脱磁されて、前記磁力被吸引手段を非吸引状態とするロック装置において、
前記吸引面に第1係合部が設けられ、前記被吸引面に第2係合部が設けられ、前記着磁の状態において、第1及び第2係合部が互いに係合して前記移動体の前記移動方向に沿った前記移動体の移動を阻止しているロック装置。
【請求項2】
請求項1記載のロック装置において、前記移動体は前記停止位置に向かって直線的に移動し、前記磁力発生手段の着磁及び脱磁に対応して、前記第1磁力保持手段が、前記移動体の移動方向と交差して移動し、前記吸引面及び前記被吸引面は前記移動体の移動方向に沿って配置され、第1及び第2の係合部は、前記移動方向に交差するように前記吸引面及び前記被吸引面に設けられた歯状体であるロック装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−225088(P2012−225088A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−94982(P2011−94982)
【出願日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【出願人】(000102452)エスアールエンジニアリング株式会社 (17)