説明

ロボット掃除機

【課題】 一側面は、塵埃の吸入性能を高めることができるロボット掃除機を提供する。他の側面は、床の状態によらずに走行性能及び掃除性能を確保することができるロボット掃除機を提供する。
【解決手段】 本発明は、ロボット掃除機のブレード組立体に関するもので、本体側に固定される第1部分、及び第1部分から床側に延在する第2部分を有するブレードと、ブレードの第2部分の動きが所定範囲に制限されるように、少なくとも一部分がブレードの第2部分に隣接して配置される支持部材と、を含んでなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロボット掃除機に係り、特に、ブレード組立体の構造を改善することによって掃除の効率を向上させることができるロボット掃除機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自律走行ロボットとは、使用者の操作なしに任意の領域を走行しながら所定の任務を果たす装置のことをいう。ロボットは、かなりの程度まで自律走行が可能であり、この自律走行は様々な方式で具現可能である。例えば、ロボットは、マップを用いて定められた経路に沿って走行することもでき、周辺環境を感知するセンサーを用いて定められた経路なしに走行することもできる。
【0003】
ロボット掃除機とは、使用者の操作なしに掃除領域を走行しながら床を掃除する装置のことをいう。特に、家庭において塵埃を除去したり床を拭いたりするのに使用することができる。ここでいう塵埃は、真空掃除機や自動または半自動の掃除装置によって捕集可能なホコリ、ゴミ、細粉、屑及びその他塵埃粒子などを意味することができる。
【0004】
ロボット掃除機は、塵埃を掃き集めるブラシユニットと、塵埃を集塵箱に案内するブレードと、を含むが、ブレードユニットと床との間隔調節がし難いため、問題が生じることがある。ブレードが床から浮くと塵埃を充分に案内できず、掃除性能が低下し、ブレードが床と接触しすぎると余計な騒音を生じることにつながる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一側面は、塵埃の吸入性能を高めることができるロボット掃除機を開示する。
【0006】
他の側面は、床の状態によらずに走行性能及び掃除性能を確保することができるロボット掃除機を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の思想に係るロボット掃除機は、開口部を有する本体と、前記本体の開口部に回転可能に設けられるブラシユニットと、前記ブラシユニットによる塵埃の流入をガイドするブレード組立体と、を含み、前記ブレード組立体は、前記本体に固定される第1部分、及び前記第1部分から床側に延在する第2部分を有するブレードと、前記ブレードの第2部分が前記本体の走行方向と反対方向に曲がることを防止するように、前記本体の走行方向を基準に前記ブレードの後方に設けれた支持部材と、を含むことを特徴とする。
【0008】
前記支持部材は、前記ブレードの第1部分に接触する第1支持部と、前記ブレードの第2部分に隣接する第2支持部と、を含むことを特徴とする。
【0009】
前記ロボット掃除機は、前記ブレードの第2部分の端部が床に密着するように、少なくとも一部分が前記ブレードの第2部分に隣接して配置される固定部材をさらに含むことを特徴とする。
【0010】
前記固定部材は、前記ブレードの第1部分に接触する第1固定部と、前記ブレードの第2部分に隣接する第2固定部と、を含むことを特徴とする。
【0011】
前記ブレードの第2部分は少なくとも一つの可動部を含み、前記支持部材の第2支持部は、前記少なくとも一つの可動部の下側に隣接して配置され、前記固定部材の第2固定部は、前記少なくとも一つの可動部の上側に隣接して配置されることを特徴とする。
【0012】
前記支持部材の第2支持部と前記固定部材の第2固定部との間の間隔は、前記ブレードの第2部分の厚さよりも大きく形成されることを特徴とする。
【0013】
前記ブレードの第2部分は、可動部と、前記可動部から床側に延在する密着部と、を含み、前記支持部材の第2支持部は、前記可動部と対応する第1動き制限部と、前記密着部と対応する第2動き制限部と、を含むことを特徴とする。
【0014】
前記ブレードの第2部分は、可動部と、前記可動部から床側に延在する密着部と、を含み、前記固定部材は、前記密着部のガイド部と滑らかに連結される少なくとも一つのガイド部を含むことを特徴とする。
【0015】
前記密着部のガイド部と前記固定部材の少なくとも一つのガイド部は、前記ブラシユニットの回転軌跡と実質的に一致することを特徴とする。
【0016】
前記ブレードの第2部分は、床に密着する複数個の接触部を含み、前記複数個の接触部は同時に床に密着することを特徴とする。
【0017】
前記複数個の接触部の少なくとも一つが床の隙間に位置する場合、前記複数個の接触部の残りは、前記複数個の接触部の少なくとも一つを床の隙間に落ちないように支持することを特徴とする。
【0018】
前記複数個の接触部のうち、走行方向を基準に前端に位置する第1接触部の断面は、四角形状またはくさび形状に形成されることを特徴とする。
【0019】
前記少なくとも一つの接触部は、走行方向を基準に前記第2部分の前端で下側に突出して形成される第1接触部と、前記第1接触部が凸凹した床でも水平を維持できるように前記第1接触部を支持するように構成された水平維持部と、を含むことを特徴とする。
【0020】
前記水平維持部は、前記第1接触部の後方で前記第2部分の端部を覆うように形成されたことを特徴とする。
【0021】
前記第1接触部の下面から床までの距離は、前記水平維持部の下面から床までの距離と同一または短いことを特徴とする。
【0022】
前記水平維持部は、柔軟な材質で形成されたことを特徴とする。
【0023】
本発明の思想に係るロボット掃除機は、開口部を有する本体と、前記本体の開口部に回転可能に設けられるブラシユニットと、前記ブラシユニットによる塵埃の移動をガイドするブレードと、を含み、前記ブレードは、前記本体に固定される第1部分と、前記第1部分から床側に延在する第2部分と、前記第2部分の端部に設けられて、床に接触するように形成された複数の接触部と、を含むことを特徴とする。
【0024】
前記複数の接触部の少なくとも一つが床の隙間に位置する場合、前記複数の接触部の残りは、前記複数の接触部の少なくとも一つを床の隙間に落ちないように支持することを特徴とする。
【0025】
前記ブレードの第2部分は、床に密着する第1接触部と、走行方向を基準に前記第1接触部の後段に設けられて、前記第1接触部が凸凹した床の谷部分に入らないように前記第1接触部を支持する第2接触部と、を含むことを特徴とする。
【0026】
前記ロボット掃除機は、前記ブレードの動きが所定範囲に制限されるように前記ブレードの上側及び下側に隣接して配置される固定部材及び支持部材をさらに含むことを特徴とする。
【0027】
前記ブレードの厚さは、前記固定部材と支持部材との間の間隔よりも小さく形成されることを特徴とする。
【0028】
本発明の思想に係るロボット掃除機は、開口部を有する本体と、前記本体の開口部に回転可能に設けられるブラシユニットと、前記ブラシユニットによる塵埃の移動をガイドするブレード組立体と、を含み、
前記ブレード組立体は、前記本体に固定される第1部分、及び前記第1部分から床側に延在する第2部分を有するブレードと、前記ブレードの上部に配置され、前記ブレードの第2部分の端部が床に密着するように前記ブレードの第2部分の少なくとも一部を加圧する固定部材と、を含むことを特徴とする。
【0029】
前記ロボット掃除機は、前記ブレードの第2部分が走行方向と反対方向に曲がることを防止するように、前記ブレードの第2部分に、該第2部分と離隔して配置される支持部材をさらに含むことを特徴とする。
【0030】
前記ブレードの第2部分は、少なくとも一つの可動部と、前記少なくとも一つの可動部から床側に延在する少なくとも一つの密着部と、を含み、前記支持部材は、前記ブレードの第2部分と対応するように少なくとも一つの第1動き制限部及び少なくとも一つの第2動き制限部部を含むことを特徴とする。
【0031】
前記ロボット掃除機は、前記ブレードの第2部分に形成されて床と接触する複数個の接触部をさらに含み、前記複数個の接触部の少なくとも一つが床の隙間に位置する場合、前記複数個の接触部の残りは、前記複数個の接触部の少なくとも一つを支持して床の隙間に落ちないようにすることを特徴とする。
【0032】
前記ロボット掃除機は、前記ブレードの第2部分に形成されて床と接触する複数個の接触部をさらに含み、前記複数個の接触部は、床に密着するように、走行方向を基準に前記ブレードの端部の前側で下側に突出して形成された第1接触部と、走行方向を基準に前記第1接触部の後段に設けられ、前記第1接触部が凸凹した床の谷部分に入らないように前記第1接触部を支持する第2接触部と、を含むことを特徴とする。
【0033】
また、本発明の思想に係るロボット掃除機は、開口部を有する本体と、前記本体の開口部に回転可能に設けられるブラシユニットと、前記ブラシユニットによる塵埃の移動をガイドするブレードと、を含み、前記ブレードは、走行方向を基準に前記ブレードの端部の前側において下側に突出して形成される第1接触部と、走行方向を基準に前記第1接触部の後方に前記ブレードの長さ方向に沿って設けられ、前記第1接触部が凸凹した床の谷部分に入らないように前記第1接触部を支持する第2接触部と、を含むことを特徴とする。
【0034】
また、本発明の思想に係るロボット掃除機は、開口部を有する本体と、前記本体の前記開口部に回転可能に設けられたブラシユニットと、前記ブラシユニットによる塵埃の移動をガイドするブレード組立体と、を含み、前記ブレード組立体は、前記本体に固定される第1部分、及び前記第1部分から床側に延在する第2部分を含むブレードと、前記ブレードの上部に配置され、前記ブレードの第2部分の端部が床に接触するように前記ブレードの第2部分の少なくとも一部を加圧する固定部材と、前記ブレードの第2部分が前記本体の走行方向と反対方向に曲がることを防止するように、前記本体の走行方向を基準に前記ブレードの後方に設けられた支持部材と、を含むことを特徴とする。
【0035】
前記固定部材と前記支持部材は、前記ブレードの前記第2部分の動きを所定の範囲に制限することを特徴とする。
【0036】
前記ロボット掃除機は、前記ブレードは前記第2部分の端部に設けられ、床に接触するように形成された複数の接触部をさらに含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0037】
一実施例に係るロボット掃除機は、組立公差または射出公差によるブレードの設置不良を解消でき、ブレードが床から浮く現象を防止することで掃除性能を向上させることができる。
【0038】
また、ロボット掃除機の走行中にブレードと床との異常接触による騒音の発生を防ぐことができる。また、ブレードが曲がることを防止することで、ロボット掃除機の走行性能及び掃除性能を確保することができる。
【0039】
また、ブレード組立体の形状をブラシの回転軌跡に近似させることで、ロボット掃除機の掃除性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の一実施例に係るロボット掃除機を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施例に係るロボット掃除機を示す断面図である。
【図3】本発明の一実施例に係るロボット掃除機の底面斜視図である。
【図4】本発明の一実施例に係るブラシドラムユニットを示す分解斜視図である。
【図5】本発明の一実施例に係るカバーユニットを示す底面分解斜視図である。
【図6】本発明の一実施例に係るカバーユニットのブレード組立体を示す拡大断面図である。
【図7】一実施例に係るロボット掃除機が滑らかな床を走行する場合、ブレード組立体の動作を示す図である。
【図8】一実施例に係るロボット掃除機がカーペットのように摩擦接触力の大きい床を走行する場合、ブレード組立体の動作を示す図である。
【図9】一実施例に係るロボット掃除機が隙間のある床を走行する場合、ブレード組立体の動作を示す図である。
【図10A】本発明の他の実施例に係るカバーユニットを示す底面分解斜視図である。
【図10B】本発明の他の実施例に係るカバーユニットの実際写真である。
【図11】本発明の他の実施例に係るロボット掃除機が畳を走行する場合、ブレード組立体の動作を示す図である。
【図12】本発明の他の実施例に係るロボット掃除機が畳を走行する場合、ブレード組立体の動作を示す図である。
【図13】さらに他の実施例に係るブレード組立体を示す断面図である。
【図14】さらに他の実施例に係るブレード組立体を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、一実施例に係るロボット掃除機について、添付の図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0042】
図1は、本発明の一実施例に係るロボット掃除機を示す斜視図であり、図2は、本発明の一実施例に係るロボット掃除機を示す断面図であり、図3は、本発明の一実施例に係るロボット掃除機の底面斜視図である。
【0043】
図1乃至図3に示すように、ロボット掃除機10は、本体11、駆動部20、クリーニング部30、及び制御部(図示せず)を含んでなることができる。
【0044】
本体11は様々な形状を有することができる。例えば、本体11は円形にすることができる。円形に形成される本体11は、回転半径が一定なため、周辺の障害物との接触を避けることができ、方向転換が非常にしやすい。なお、走行中に周辺の障害物にひっかかって本体11が動かなくなることを防止することができる。
【0045】
本体11には、掃除任務を果たすための様々な構成要素、すなわち、駆動部20、クリーニング部30、各種センサー12,13、ディスプレイ部14、制御部(図示せず)を設置することができる。
【0046】
駆動部20は、本体11が掃除領域を走行できるようにする。駆動部20は、左右駆動輪21a,21b及びキャスター22を含んでなることができる。左右駆動輪21a,21bは、モーター(図示せず)から動力を受けることができる。また、左右駆動輪21a,21bは、本体11の下部において中央領域に装着され、キャスター22は、本体11の下部において前方領域に装着されて、本体11が安定した姿勢を維持できるようにする。
【0047】
一方、左右駆動輪21a,21b及びキャスター22のそれぞれは、一つのアセンブリーとし、本体11に着脱自在に取り付けられてもよい。
【0048】
クリーニング部30は、本体11が置かれている床及びその周辺における塵埃を除去することができる。クリーニング部30は、サイドブラシ40、ブラシドラムユニット50、集塵箱60を含んでなることができる。
【0049】
サイドブラシ40は、本体11の底面の縁部一側に回転可能に装着することができる。サイドブラシ40は、本体11の中央領域を外れて本体11の前方(F)斜め方向に偏って装着することができる。
【0050】
サイドブラシ40は、本体11の周辺に積もった塵埃を、本体11の置かれている床へと移動させることができる。サイドブラシ40によって掃除範囲を本体11の置かれている床の周辺領域にまで拡張することができる。特に、サイドブラシ40は、床と壁との境界である隅部に積もった塵埃を掃除することができる。
【0051】
ブラシドラムユニット50は、本体11の底面において中央領域を外れた位置に装着することができる。例えば、ブラシドラムユニット50は、本体11の底面の中央領域に設置された左右駆動輪21a,21bに比べて本体11の後方(R)へ偏った位置に装着することができる。
【0052】
ブラシドラムユニット50は、本体11の置かれている床に積もった塵埃を掃除することができる。ブラシドラムユニット50は、塵埃流入経路を形成する塵埃流入路50aを含んでなることができ、塵埃流入路50aに設けられて床の塵埃を掃き出すブラシユニット51を含んでなることができる。
【0053】
ブラシユニット51は、ローラー51aと、ローラー51aの外周面に植え込まれたブラシ51bと、を含んでなることができる。ローラー51aは、モーター56(図4参照)から動力を受けることができ、ローラー51aが回転することによってブラシ51bは、床に積もった塵埃を掻き回すことができる。ローラー51aは剛体で形成することができるが、これに限定されるものではない。ブラシ51bは、弾性力を持つ種々の材質で形成することができる。
【0054】
ブラシユニット51は、掃除性能を一定に維持するために等速制御することができる。ブラシユニット51はカーペットのように滑らかでない床面を掃除する場合、滑らかな床面を掃除する場合に比べて回転速度が低下することがあり、この場合は、電流などをさらに供給してブラシユニット51の回転速度を一定に維持すればよい。
【0055】
集塵箱60は、本体11の後方(R)に装着することができる。集塵箱60の流入口64は、ブラシドラムユニット50の塵埃流入路50aと連通することができる。このため、ブラシユニット51が掃き出す塵埃は、塵埃流入路50aを通過して集塵箱60に集まることができる。
【0056】
集塵箱60は、分離壁63によって大きい集塵箱61と小さい集塵箱62とに分離することができる。これに対応して、流入口64も、大きい集塵箱61の入口に設けられる第1流入口64aと、小さい集塵箱62の入口に設けられる第2流入口64bとに分離できる。
【0057】
ブラシユニット51は、比較的大きい塵埃を大きい集塵箱61に掃き込むことができ、送風ユニット52は、髪の毛のような浮遊する比較的小さい塵埃を吸入して小さい集塵箱62に吹き込むことができる。特に、第2流入口64bに隣接してブラシ掃除部材59を設け、ブラシユニット51に巻きつけられた髪の毛などを取り除くことができる。ブラシ掃除部材59により取り除かれた髪の毛などは、送風ユニット52の吸入力によって小さい集塵箱62に送り込まれる。
【0058】
また、集塵箱60には、塵埃が満タンに入ったか否かを感知する塵埃量感知ユニット65を取り付けることができる。塵埃量感知ユニット65は、ビームを発する発光部65aと、ビームを受ける受光部65bと、を含んでなることができる。受光部65bに受けとられる光量が一定値以下に落ちると、塵埃で集塵箱60が満タンになったと判断することができる。
【0059】
一方、ブラシドラムユニット50とサイドブラシユニット51、集塵箱60のそれぞれは、一つのアセンブリーとし、本体11に着脱自在に装着してもよい。
【0060】
各種センサー12,13は、近接センサー12及び/またはビジョンセンサー13を含んでなることができる。例えば、ロボット掃除機10が、定められた経路なしに任意の方向に走行する場合、すなわち、マップの存在しない掃除システムにおいて、ロボット掃除機10は、近接センサー12を用いて掃除領域を走行することが可能である。逆に、ロボット掃除機10が、定められた経路に沿って走行する場合、すなわち、マップを必要とする掃除システムでは、ロボット掃除機10の位置情報を受信してマップを生成するためのビジョンセンサー13を取り付けることができる。ビジョンセンサー13は、位置認識システムの一実施例に該当するもので、その他の様々な方式で具現してもよい。
【0061】
ディスプレイ部14は、ロボット掃除機10の各種状態を表示することができる。例えば、バッテリー充電状態、集塵箱60に塵埃が満タンに入ったか否か、ロボット掃除機の掃除モード、休眠モードなどを表示することができる。
【0062】
制御部(図示せず)は、駆動部20及びクリーニング部30を制御して、掃除任務を效率的に果たすことができる。制御部は、各種センサー12,13から信号を受けて、障害物を避けてもよく、走行モードを変更してもよい。
【0063】
また、制御部は、塵埃量感知ユニット65から信号を受け、集塵箱60に塵埃が満タンに入ったと判断する場合、メンテナンスステーション(図示せず)にドッキングして集塵箱60を自動で空にしたり、使用者にアラームを出したりすることができる。
【0064】
また、制御部は、塵埃流入感知ユニット70から信号を受けて、塵埃の流入する領域と塵埃の流入しない領域とに区別して掃除を行うことができる。例えば、塵埃の流入する領域では、反復走行を行う、走行速度を低減させる、または、ブラシユニット51の回転力または送風ユニット52の吸入力を増加させることで、掃除効率を高めることができる。逆に、塵埃の流入しない領域では、掃除順序を後順位に指定したり、走行回数を減らしたりすることができる。
【0065】
図4は、本発明の一実施例に係るブラシドラムユニットを示す分解斜視図である。図5は、本発明の一実施例に係るカバーユニットを示す底面分解斜視図である。図6は、本発明の一実施例に係るカバーユニットのブレード組立体を示す拡大断面図である。
【0066】
図1乃至図6に示すように、ブラシドラムユニット50は、ハウジング54、モーター56、ブラシユニット51、塵埃流入感知ユニット70、カバーユニット80を含んでなることができる。
【0067】
ハウジング54は、概略半円筒形に形成することができる。ハウジング54の底面には、床面に開放される第1開口部54aを形成し、その上側面には、集塵箱60と連通する第2開口部54bを形成することができる。塵埃流入路50aは、ハウジング54の第1開口部54aから第2開口部54bまでの塵埃が移動する経路とすればよい。
【0068】
ハウジング54は、本体11に着脱自在に取り付けることができる。特に、ハウジング54の揺動アーム55は、ハウジング54を本体11に対してティルティング可能にさせることができる。この構成から、ロボット掃除機10が床のようにブラシユニット51との接触摩擦力の小さい滑らかな床面を走行する場合は、ハウジング54は自重によって下方に垂れて走行し、カーペットのようにブラシユニット51との接触摩擦力の大きい床面を走行する場合は、ハウジング54は上方にティルティングした状態で走行することができる。この時、ブラシユニット51も上方にティルティングするため、モーター56の負荷を減らすことができる。
【0069】
モーター56は、ハウジング54に取り付けることができる。モーター56は、ブラシユニット51に動力を提供することができる。例えば、モーター56とブラシユニット51とは、一連のギア(図示せず)によって連結することができる。
【0070】
ブラシユニット51はハウジング54に回転可能に設置することができる。ブラシユニット51はモーター56から動力を受けて回転できる。
【0071】
塵埃流入感知ユニット70は、塵埃がハウジング54の塵埃流入路50aに流入しているか否か、または流入する塵埃の量を判断することができる。制御部は、塵埃流入感知ユニット70の動作によって、ロボット掃除機10が掃除を正確に行っているか否かが判断でき、どの領域をより掃除する必要があるかが判断できる。
【0072】
塵埃流入感知ユニット70は、発光部71及び受光部72を含んでなることができる。発光部71及び受光部72は、ハウジング54の第2開口部54bの隣接する位置において対向して設けられてもよい。一方、他の実施例として、発光部71及び受光部72は、ハウジング54の第2開口部54bにつながる集塵箱60の流入口64の隣接する位置において対向して設けられてもよい。
【0073】
カバーユニット80はハウジング54の第1開口部54aに着脱自在に取り付けることができる。使用者は、カバーユニット80を開いてブラシユニット51をハウジング54に/から装着/分離することができる。
【0074】
カバーユニット80は、カバー部81とブレード組立体82とを含んでなることができる。
【0075】
カバー部81は、ハウジング54の第1開口部54aに対応するサイズとすることができる。カバー部81は中空状にすることができる。すなわち、周縁枠は形成されているが、その内部は空いている形状でよい。一方、他の実施例として、カバー部81は格子状にしてもよい。この場合、カバー部81の格子は、塵埃の流入が円滑になるような大きさに形成しなければならない。
【0076】
ブレード組立体82はカバー部81の一側に形成することができる。特に、ブレード組立体82は、ブラシユニット51の後方に設置されているため、ブラシユニット51が塵埃を掃き出す時に一種の塵取りとして機能する。
【0077】
ブレード組立体82は、ブレード83、固定部材84、及び支持部材85を含んでなることができる。固定部材84及び支持部材85は、ブレード83が適切な剛性と柔軟性を有するように設置できる。これにより、ブレード83の機能が強化し、掃除の効率を向上させることができる。
【0078】
固定部材84は、カバー部81の一側に一体として形成することができる。固定部材84の下側にはブレード83が積み重ねられ、ブレード83の下側には支持部材85が積み重ねられてよい。固定部材84には、ねじ溝を持つ突起部84aが形成され、ブレード83と支持部材85には、固定部材84の突起部84aに嵌るホール83a,85aが形成される。ブレード83のホール83aと支持部材85のホール85aは順に固定部材84の突起部84aに嵌り、続いて、ねじSが固定部材84の突起部84aにねじ込まれることで、ブレード組立体82が完成できる。
【0079】
ブレード83は、ゴムなどのフレキシブル(flexible)な材質からなり、床へ向かって下方に傾斜するように取り付けられればよい。この場合、ブレード83の端部は床と密着できる。
【0080】
ブレード83は、上側に配置される第1部分91と、第1部分91から床に向かって延在する第2部分92と、を含んでなることができる。
【0081】
ブレード83の第1部分91は、下方に傾斜するが、固定部材84の第1固定部84bと支持部材85の第1支持部85bとによって強固に固定される。すなわち、ブレード83の第1部分91は、固定部材84の第1固定部84bと支持部材85の第1支持部85bとに挟持されて動かなくなる。
【0082】
ブレード83の第2部分92は、可動部93と密着部94とを含んでなることができる。可動部93は、図示のように水平方向に設置することができ、密着部94は、下方に傾斜するように設置することができる。一方、他の実施例として、可動部93が所定の傾斜を有してもよい。
【0083】
ブレード83の第2部分92の上側には固定部材84の第2固定部84cが隣接して設けられる。すなわち、ブレード83の第2部分92のうち可動部93の上側に固定部材84の第2固定部84cが隣接するように設けられる。固定部材84の第2固定部84cは、ブレード83の可動部93を上側から下側に加圧することで、密着部94の端部が床に密着するようにすることができる。また、ブレード83の可動部93が上側に動くことを制限することで、密着部94の端部が床から浮くことを防止することができる。
【0084】
ブレード83の第2部分92の下側には、支持部材85の第2支持部85cが隣接して設けられる。すなわち、支持部材85の第2支持部85cは、ブレード83の第2部分92の可動部93及び密着部94に対応するように第1動き制限部85d及び第2動き制限部85eを含んでなることができる。支持部材85の第1動き制限部85dは、ブレード83の可動部93に隣接して設けられ、支持部材85の第2動き制限部85eはブレード83の密着部94に隣接して設けられる。
【0085】
言い換えると、ブレード83の可動部93は、固定部材84の第2固定部84cと支持部材85の第2支持部85cとの間に設けられる。ブレード83の可動部93の厚さtは、第2固定部84cと第2支持部85cとの間の間隔Tよりも小さく形成される。実質的に、ブレード83の可動部93が固定部材84の第2固定部84cに完全に接触した場合、支持部材85の第2支持部85cは、ブレード83の可動部93の少なくとも一部分から所定間隔離れて配置されればよい。特に、第2支持部85cは、可動部93と密着部94との境界部分、すなわち、可動部93の端部から所定間隔(T−t)だけ離れて配置される。
【0086】
これにより、ブレード83の第2部分92は、固定部材84の第2固定部84cと支持部材85の第2支持部85cとの間で動けるとともに、その移動が所定範囲内に制限できる。特に、第2支持部材85の第2支持部85cは、ブレード83の第2部分92が本体11の走行方向と反対方向に曲がることを防止し、ブレード83の動作信頼性を確保することができる。
【0087】
ブレード83の第2部分92の端部には複数個の接触部95を形成することができる。複数個の接触部95は、互いに離隔して設けられ、同時に床に密着することができる。これにより、ブレード83の端部は複数個の接触部95によって実質的に床と面接触する効果を有することができる。ここでは、複数個の接触部95のそれぞれは、断面四角形状を有するとしている。一方、他の実施例として、第1接触部95a'(図7参照)のようにくさび状にすることで、床との接触面積をより増加させてもよい。
【0088】
一方、ブレード組立体82は、ガイド部84d,94aがブラシユニット51の回転軌跡と実質的に一致するように形成することができる。すなわち、固定部材84の第1ガイド部84dとブレード83の第2ガイド部94aとは滑らかにつながるように形成され、これらの第1ガイド部84d及び第2ガイド部94aはブラシユニット51の回転軌跡と実質的に一致することができる。これにより、ブレード組立体82のガイド部84d,94aは、ブラシユニット51による塵埃の吸入を容易にさせることができる。一方、他の実施例として、ブレード組立体82のガイド部84d,94aは、ブラシユニット51の回転軌跡と必ず一致するとは限らず、直線または曲線の様々な形状に形成してもよい。
【0089】
以下、一実施例に係るロボット掃除機の動作について、添付図面を参照して説明する。
【0090】
図7は、一実施例に係るロボット掃除機が滑らかな床を走行する場合、ブレード組立体の動作を示し、図8は、一実施例に係るロボット掃除機がカーペットのように摩擦接触力の大きい床を走行する場合、ブレード組立体の動作を示し、図9は、一実施例に係るロボット掃除機が隙間のある床を走行する場合、ブレード組立体の動作を示す図である。
【0091】
ロボット掃除機10は、図7に示すように、滑らかな床を走行することがある。この場合、ブレード組立体82と床との摩擦力は相対的に小さくなる。この時、ブレード83の第2部分92は自重により下方に垂れ、特に、第2部分92の可動部93は、固定部材84の第2固定部84cによって下側に加圧されているため、ブレード83の複数個の接触部95は床に密着した状態で走行することができる。このようにブレード83の端部が床から浮くことが防止されるため、ブラシユニット51は塵埃をより效率的に集塵箱60に掃き込むことができる。
【0092】
また、ブレード83の第2部分92の可動部93は、固定部材84の第2固定部84cと支持部材85の第2支持部85cとの間に挟まれ、所定範囲内で動くことができるため、ブレード83の第2部分92は、ある程度の柔軟性が確保できる。なお、ブレード83の第2部分92の密着部94の上側にはいかなる部材も設置されていない。ブレード83の第2部分92の密着部94は、フレキシブルな材質の自体特性によって柔軟性を確保することができる。
【0093】
また、ロボット掃除機10は、図8に示すように、カーペットのように粗い床を走行することがある。この場合、ブレード組立体82と床との摩擦力は相対的に大きくなる。摩擦力によってブレード83の第2部分92には走行方向の反対方向に力が働く。この時、支持部材85の第2支持部85cは、ブレード83の第2部分92が走行方向と反対方向に曲がることを防止する役割を果たすことができる。これにより、ブレード83は元の形状をそのまま保つことができ、その機能を維持することができる。このように支持部材85は、ブレード83の動きを所定範囲内に制限することによって、ブレード83がある程度の剛性を維持しながら掃除することを可能にする。
【0094】
また、ロボット掃除機10は、図9に示すように、隙間のある床を走行することがある。この場合、ブレード83の端部に形成された複数個の接触部95は、床に刻まれた隙間を通る時にも水平を保つことができる。例えば、端部に位置する第1接触部95aが隙間を通る時、後段側に位置する第2接触部95bと第3接触部95cが床に密着するため、第1接触部95aは隙間に落ち込むことがない。すなわち、第2接触部95bと第3接触部95cが床に支持されるため、第1接触部95a、第2接触部95b及び第3接触部95cは水平を保つことができ、これにより、第1接触部95aは隙間に落ち込むことがない。これは、第2接触部95bまたは第3接触部95cが隙間を通る場合にも同様である。このように複数個の接触部95が何一つとして隙間に落ち込むことはなく、よって、走行中にブレード83の端部が隙間に落ち込んだり引っかかったりすることから生じうる異常騒音または動作を防止することができる。このような構造により、ロボット掃除機10の掃除性能の他、走行性能も確保することが可能になる。
【0095】
図10Aは、本発明の他の実施例に係るカバーユニットを示す底面分解斜視図であり、図10Bは、本発明の他の実施例に係るカバーユニットの実際写真である。
【0096】
図11及び図12は、本発明の他の実施例に係るロボット掃除機が畳の床を走行する場合、ブレード組立体の動作を示す図である。
【0097】
図10A乃至図12に示すように、ブレード組立体282は、ブレード283と、固定部材284と、支持部材285と、を含んでなることができる。固定部材284と支持部材285は、ブレード283が適切な剛性及び柔軟性を持つように設置されればよい。以下では、上述したブレード組立体82と異なる部分についてのみ重点的に説明する。
【0098】
ブレード283は、上側に配置される第1部分291と、第1部分291から床の方に延在する第2部分292と、を含んでなることができる。
【0099】
第1部分291は、第1固定部284b及び第1支持部285bによって強固に固定される。
【0100】
第2部分292は、可動部293と密着部294とを含んでなることができる。第2部分292は、第2固定部284cと第2支持部285cとの間で動けるとともに、その動きが所定範囲内に制限されるということは、上述したとおりである。
【0101】
ブレード283の第2部分292において、走行方向を基準に第2部分292の前方から下方へ突出して第1接触部295aが形成される。第1接触部295aは断面四角形状にすることができる。
【0102】
一方、他の実施例として、第1接触部295a'(図12参照)の場合、くさび形状に形成されて床との接触面積を増加させることができる。さらに、ブラシユニット51の回転軌跡と実質的に一致するように形成されたガイド部284d,294aの他、第1接触部295a'の上面もブラシユニット51の回転軌跡と実質的に一致するように形成される。これにより、ブラシユニット51による塵埃吸入を容易にすることができる。
【0103】
第2部分292の端部において走行方向を基準に第1接触部295aの後段には水平維持部296が設けられる。
【0104】
第1接触部295aは、床に接触してブラシユニット51が掃き集めた塵埃を集塵箱60へ誘導する役割を果たすから、床に密着する必要がある。ただし、図示のように、凸凹した畳床500を掃除する場合、ロボット掃除機10が進行しながら、第1接触部295aが畳床500の谷502に入って畳床500の山501に突き当たると、第1接触部295aが破損する心配があり、畳床500のき損や騒音の発生につながることがある。これを防止するために水平維持部296が存在するわけである。
【0105】
水平維持部296が畳床500の山501と山501との間の幅よりも広く形成され、第1接触部295aが畳床500の谷502に入ることなく水平に進行できるように支持する。したがって、水平維持部296は、谷502と山501との間の幅よりも広く形成され、第2部分292の端部に形成されればいい。ただし、図面には、水平維持部296が第1接触部295aの後段において第2部分292の端部を全部覆うように形成されたものを示している。
【0106】
第1接触部295aは、床に接触しなければならず、よって、第1接触部295aの下面から床までの距離は、水平維持部296の下面から床までの距離と同一にまたは短くしなければならない。図面には、第1接触部295aの下面から床までの距離を水平維持部296の下面から床までの距離よりも短くしたものが示されている。
【0107】
水平維持部296は、畳床500のき損を最小化するために、ブラシ、ゴム、スポンジ、繊維組織などの柔軟性材質で形成することができる。このような柔軟性材質で形成して弾性を持たせることによって、可動性を有する第2部分292と共に第1接触部295aを床に密着させることができる。
【0108】
図10bには水平維持部296としてブラシが適用された実際製品の写真を示している。同写真で、ブレードの端部に付着された部分がブラシである。
【0109】
一方、水平維持部296は、畳床500のき損を最小化するためのものであるから、第1接触部295aに比べて摩擦力の少ない材質で形成するとよい。
【0110】
水平維持部296は、ブラシユニット51により掃除されなかった残りの塵埃を一定の箇所に集めておき、後でブラシユニット51により容易に掃除されるようにする補助ブラシの役割も兼ねることができる。
【0111】
水平維持部296と第1接触部295aとが密着する必要はないが、両者の離隔距離は、畳床500の各山501の幅より狭くしなければならない。水平維持部296と第1接触部295aとの離隔距離が、一つの山501の幅よりも広いと、山501が水平維持部296と第1接触部295aとの間に挟まれ、騒音が発生し、畳床500がき損する問題につながることがある。
【0112】
図13及び図14は、さらに他の実施例に係るブレード組立体を示す図である。
【0113】
図13及び図14に示すように、ブレード組立体382は、ブレード383、固定部材384、支持部材385を含んでなることができる。固定部材384と支持部材385は、ブレード383が適切な剛性と柔軟性を持つように設置されればよい。以下では、上述のブレード組立体82と異なる部分について重点的に説明する。
【0114】
ブレード383の第1部分391は、水平方向に設置され、固定部材384の第1固定部384bと支持部材385の第1支持部385bによって強固に固定される。すなわち、第1部分391は、第1固定部384bと第1支持部385bとの間に挟まれ、上下の両方向から加圧されているため、動かなくなる。
【0115】
ブレード383の第2部分392は傾斜を有するように設置され、その上端部には固定部材384の第2固定部384cが隣接して設けられる。第2固定部384cは、ブレード383の第2部分392を上側から下側へ加圧することによって、第2部分392の下端部を床に密着させることができる。また、ブレード383の第2部分392が上側に動くことを制限することによって、第2部分392の下端部が床から浮くことを防止することができる。
【0116】
そして、ブレード383の第2部分392の下側には、支持部材385の第2支持部385cが隣接して設けられる。第2支持部385cは、ブレード383の第2部分392の上部にほとんど接触して配置され、ブレード383の第2部分392の下部とは所定間隔離れて配置される。すなわち、ブレード383の第2部分392は、上側から下側に向かうにつれて、第2支持部385cとの間隔が増加する形態で配置される。これは、ブレード383の第2部分392に適切な柔軟性と剛性を持たせるためである。
【0117】
したがって、ブレード383の第2部分392は、第2固定部384c及び第2支持部385cによって適度に動けるとともに、この動きは所定範囲内に制限できる。特に、第2支持部385cは、ブレード383の第2部分392が本体11の走行方向と反対方向に曲がることを防止し、ブレード383の動作信頼性を確保することができる。
【0118】
特に、図13に示すように、ブレード383の第2部分392の下端部には複数個の接触部395が形成されてもよい。前述のように、複数個の接触部395の端部に位置する第1接触部395aの断面形状は、四角形状またはくさび形状を有することができる。
【0119】
一方、図14に示すように、ブレード383の第2部分392において、ロボット掃除機10の走行方向を基準に第2部分392の前面で下方へ突出して第1接触部395aが形成されてもよい。第1接触部395aは、断面形状を四角形状またはくさび形状にすることができる。
【0120】
第2部分392の端部において、走向方向を基準に第1接触部395aの後段には水平維持部396が設けられる。ロボット掃除機10が畳床500を掃除する場合、水平維持部396は、第1接触部395aが畳床500の谷502に入ることなく山501と山501に沿って水平に移動できるように支持する。その結果、騒音を減らし、畳床のき損を防止することができる。
【0121】
水平維持部396は、第1接触部395aが、凸凹した畳床でも水平に進行できるようにするために、山501と山501との幅よりも広く形成しなければならない。図面には、水平維持部396が第2部分392の下端部を全部覆うように形成されたものを示した。
【0122】
第1接触部395aは床に接触しなければならず、よって、第1接触部395aの下面から床までの距離は、水平維持部396の下面から床までの距離と同一または短くしなければならない。
【0123】
水平維持部396は、畳床500のき損を最小化するために、ブラシ、ゴム、スポンジ、繊維組織などの柔軟性材質で形成することができる。
【0124】
図13及び図14に示すブレード組立体382の動作は、図7乃至図12から容易にわかるので、その説明は省略する。
【符号の説明】
【0125】
10 ロボット掃除機
20 駆動部
30 クリーニング部
40 サイドブラシ
50 ブラシドラムユニット
60 集塵箱
70 塵埃流入感知ユニット
80 カバーユニット
81 カバー部
82 ブレード組立体
83 ブレード
84 固定部材
85 支持部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部を有する本体と、
前記本体の開口部に回転可能に設けられるブラシユニットと、
前記ブラシユニットによる塵埃の流入をガイドするブレード組立体と、
を含み
前記ブレード組立体は、
前記本体に固定される第1部分、及び前記第1部分から床側に延在する第2部分を有するブレードと、
前記ブレードの第2部分が前記本体の走行方向と反対方向に曲がることを防止するように、前記本体の走行方向を基準に前記ブレードの後方に設けられた支持部材と、
を含むことを特徴とする、ロボット掃除機。
【請求項2】
前記支持部材は、前記ブレードの第1部分に接触する第1支持部と、前記ブレードの第2部分に隣接する第2支持部と、を含むことを特徴とする、請求項1に記載のロボット掃除機。
【請求項3】
前記ブレードの第2部分の端部が床に密着するように、少なくとも一部分が前記ブレードの第2部分に隣接して配置される固定部材をさらに含むことを特徴とする、請求項2に記載のロボット掃除機。
【請求項4】
前記固定部材は、前記ブレードの第1部分に接触する第1固定部と、前記ブレードの第2部分に隣接する第2固定部と、を含むことを特徴とする、請求項3に記載のロボット掃除機。
【請求項5】
前記ブレードの第2部分は少なくとも一つの可動部を含み、
前記支持部材の第2支持部は、前記少なくとも一つの可動部の下側に隣接して配置され、前記固定部材の第2固定部は、前記少なくとも一つの可動部の上側に隣接して配置されることを特徴とする、請求項4に記載のロボット掃除機。
【請求項6】
前記支持部材の第2支持部と前記固定部材の第2固定部との間の間隔は、前記ブレードの第2部分の厚さよりも大きく形成されることを特徴とする、請求項4に記載のロボット掃除機。
【請求項7】
前記ブレードの第2部分は、可動部と、前記可動部から床側に延在する密着部と、を含み、
前記支持部材の第2支持部は、前記可動部と対応する第1動き制限部と、前記密着部と対応する第2動き制限部と、を含むことを特徴とする、請求項2に記載のロボット掃除機。
【請求項8】
前記ブレードの第2部分は、可動部と、前記可動部から床側に延在する密着部と、を含み、
前記固定部材は、前記密着部のガイド部と滑らかに連結される少なくとも一つのガイド部を含むことを特徴とする、請求項2に記載のロボット掃除機。
【請求項9】
前記密着部のガイド部と前記固定部材の少なくとも一つのガイド部は、前記ブラシユニットの回転軌跡と実質的に一致することを特徴とする、請求項8に記載のロボット掃除機。
【請求項10】
前記ブレードの第2部分は、床に密着する複数個の接触部を含み、
前記複数個の接触部は同時に床に密着することを特徴とする、請求項1に記載のロボット掃除機。
【請求項11】
前記複数個の接触部の少なくとも一つが床の隙間に位置する場合、前記複数個の接触部の残りは、前記複数個の接触部の少なくとも一つを床の隙間に落ちないように支持することを特徴とする、請求項10に記載のロボット掃除機。
【請求項12】
前記複数個の接触部のうち、走行方向を基準に前端に位置する第1接触部の断面は、四角形状またはくさび形状に形成されることを特徴とする、請求項10に記載のロボット掃除機。
【請求項13】
前記少なくとも一つの接触部は、走行方向を基準に前記第2部分の前端で下側に突出して形成される第1接触部と、前記第1接触部が凸凹した床でも水平を維持できるように前記第1接触部を支持するように構成された水平維持部と、を含むことを特徴とする、請求項10に記載のロボット掃除機。
【請求項14】
前記水平維持部は、前記第1接触部の後方で前記第2部分の端部を覆うように形成されたことを特徴とする、請求項13に記載のロボット掃除機。
【請求項15】
前記第1接触部の下面から床までの距離は、前記水平維持部の下面から床までの距離と同一または短いことを特徴とする、請求項13に記載のロボット掃除機。
【請求項16】
前記水平維持部は、柔軟な材質で形成されたことを特徴とする、請求項13に記載のロボット掃除機。
【請求項17】
開口部を有する本体と、
前記本体の開口部に回転可能に設けられるブラシユニットと、
前記ブラシユニットによる塵埃の移動をガイドするブレードと、
を含み、
前記ブレードは、
前記本体に固定される第1部分と、
前記第1部分から床側に延在する第2部分と、
前記第2部分の端部に設けられて、床に接触するように形成された複数の接触部と、
を含むことを特徴とする、ロボット掃除機。
【請求項18】
前記複数の接触部の少なくとも一つが床の隙間に位置する場合、前記複数の接触部の残りは、前記複数の接触部の少なくとも一つを床の隙間に落ちないように支持することを特徴とする、請求項17に記載のロボット掃除機。
【請求項19】
前記ブレードの第2部分は、床に密着する第1接触部と、
走行方向を基準に前記第1接触部の後段に設けられて、前記第1接触部が凸凹した床の谷部分に入らないように前記第1接触部を支持する第2接触部と、
を含むことを特徴とする、請求項17に記載のロボット掃除機。
【請求項20】
前記ブレードの動きが所定範囲に制限されるように前記ブレードの上側及び下側に隣接して配置される固定部材及び支持部材をさらに含むことを特徴とする、請求項17に記載のロボット掃除機。
【請求項21】
前記ブレードの厚さは、前記固定部材と支持部材との間の間隔よりも小さく形成されることを特徴とする、請求項20に記載のロボット掃除機。
【請求項22】
開口部を有する本体と、
前記本体の開口部に回転可能に設けられるブラシユニットと、
前記ブラシユニットによる塵埃の移動をガイドするブレード組立体と、
を含み、
前記ブレード組立体は、
前記本体に固定される第1部分、及び前記第1部分から床側に延在する第2部分を有するブレードと、
前記ブレードの上部に配置され、前記ブレードの第2部分の端部が床に密着するように前記ブレードの第2部分の少なくとも一部を加圧する固定部材と、
を含むことを特徴とする、ロボット掃除機。
【請求項23】
前記ブレードの第2部分が走行方向と反対方向に曲がることを防止するように、前記ブレードの第2部分に、該第2部分と離隔して配置される支持部材をさらに含むことを特徴とする、請求項22に記載のロボット掃除機。
【請求項24】
前記ブレードの第2部分は、少なくとも一つの可動部と、前記少なくとも一つの可動部から床側に延在する少なくとも一つの密着部と、を含み、
前記支持部材は、前記ブレードの第2部分と対応するように少なくとも一つの第1動き制限部及び少なくとも一つの第2動き制限部部を含むことを特徴とする、請求項23に記載のロボット掃除機。
【請求項25】
前記ブレードの第2部分に形成されて床と接触する複数個の接触部をさらに含み、
前記複数個の接触部の少なくとも一つが床の隙間に位置する場合、前記複数個の接触部の残りは、前記複数個の接触部の少なくとも一つを支持して床の隙間に落ちないようにすることを特徴とする、請求項22に記載のロボット掃除機。
【請求項26】
前記ブレードの第2部分に形成されて床と接触する複数個の接触部をさらに含み、
前記複数個の接触部は
床に密着するように、走行方向を基準に前記ブレードの端部の前側で下側に突出して形成された第1接触部と、
走行方向を基準に前記第1接触部の後段に設けられ、前記第1接触部が凸凹した床の谷部分に入らないように前記第1接触部を支持する第2接触部と、
を含むことを特徴とする、請求項22に記載のロボット掃除機。
【請求項27】
開口部を有する本体と、
前記本体の開口部に回転可能に設けられるブラシユニットと、
前記ブラシユニットによる塵埃の移動をガイドするブレードと、
を含み、
前記ブレードは、
走行方向を基準に前記ブレードの端部の前側において下側に突出して形成される第1接触部と、
走行方向を基準に前記第1接触部の後方に前記ブレードの長さ方向に沿って設けられ、前記第1接触部が凸凹した床の谷部分に入らないように前記第1接触部を支持する第2接触部と、を含むことを特徴とする、ロボット掃除機。
【請求項28】
開口部を有する本体と、
前記本体の前記開口部に回転可能に設けられたブラシユニットと、
前記ブラシユニットによる塵埃の移動をガイドするブレード組立体と、
を含み、
前記ブレード組立体は、
前記本体に固定される第1部分、及び前記第1部分から床側に延在する第2部分を含むブレードと、
前記ブレードの上部に配置され、前記ブレードの第2部分の端部が床に接触するように前記ブレードの第2部分の少なくとも一部を加圧する固定部材と、
前記ブレードの第2部分が前記本体の走行方向と反対方向に曲がることを防止するように、前記本体の走行方向を基準に前記ブレードの後方に設けられた支持部材と、
を含むことを特徴とする、ロボット掃除機。
【請求項29】
前記固定部材と前記支持部材は、前記ブレードの前記第2部分の動きを所定の範囲に制限することを特徴とする、請求項28に記載のロボット掃除機。
【請求項30】
前記ブレードは前記第2部分の端部に設けられ、床に接触するように形成された複数の接触部をさらに含むことを特徴とする、請求項28に記載のロボット掃除機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図10B】
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【公開番号】特開2012−90984(P2012−90984A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−233194(P2011−233194)
【出願日】平成23年10月24日(2011.10.24)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】