説明

ロボット用人工皮膚

【課題】引張りに対する耐久性に優れるロボット用人工皮膚を提供する。また、顔の表情が変化する顔ロボットに用いられた場合に、人間のように自然な表情を作り出すことができるロボット用人工皮膚を提供する。
【解決手段】人工皮膚10は、ほぼ全面に補強布22が埋設されたゴム基材20から構成されている。補強布22の表面側には、小面積の補強布24が止め布として補強布22に重ねて埋設されている。糸状部材26は、リング部材16を補強布22及び補強布24に留め付けるように、補強布22、補強布24、及びリング部材16の孔を複数回貫通し、リング部材16に複数回(図3では3回)巻回されている。また、糸状部材26は、ゴム基材20の外表面に突出しないように巻回されている。このようにリング部材16を補強布22及び補強布24に留め付けることで、リング部材16が人工皮膚10のゴム基材20の裏面にしっかりと取付けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロボット用人工皮膚に係り、特に、顔の表情が変化する顔ロボットの表面を覆うロボット用人工皮膚に関する。
【背景技術】
【0002】
人間と同様に顔の表情が変化する顔ロボットの開発が進められている。顔ロボットの表面はシリコーンゴム製の人工皮膚で覆われている。この人工皮膚の裏面には複数の制御点が設定され、複数の制御点の各々に凹部が設けられている。この凹部に嵌合する凸部を備えた機構部を設置して制御点の人工皮膚を動かし、顔ロボットの表情を変化させている(特許文献1)。
【特許文献1】特開平6−261982号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の顔ロボットでは、顔ロボットの表情を表出するための構造が複雑になり造作が大変である、機構部を設置するのにスペース、特に厚みが必要になり、制御点を増やすのが困難である、という問題があった。
【0004】
一方、制御点に取り付けたコンパクトなリング部材により人工皮膚を裏側から引張って動かすことができれば、これらリング部材の取付けに要するスペースは非常に少なく、そのため制御点を増やすことができ、機構部からの取り外しも容易である。
【0005】
しかしながら、リング部材により人工皮膚を引張る場合には、シリコーンゴムが断裂してリング部材が外れてしまう、という問題があった。また、リング部材を取り付けた部位が局所的に引張られ、人間のように自然な表情を作り出すことが困難である、という問題があった。
【0006】
本発明は、上記問題を解決すべく成されたものであり、本発明の目的は、引張りに対する耐久性に優れるロボット用人工皮膚を提供することにある。
【0007】
また、本発明の他の目的は、顔の表情が変化する顔ロボットに用いられた場合に、人間のように自然な表情を作り出すことができるロボット用人工皮膚を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために請求項1に記載のロボット用人工皮膚は、人工皮膚材料の裏面側に補強布を含有させた基材と、複数のリング部材と、前記基材の裏面から前記基材の表面に突出しないように、前記補強布及び前記リング部材の孔を複数回貫通させ複数回巻回させることにより、前記リング部材の各々を前記基材の裏面に取り付ける糸状部材と、前記リング部材の孔部分に露出している前記糸状部材の前記リング部材への巻回部分を被覆して、前記基材の裏面に接着された補強部材と、を含んで構成されたことを特徴とする。
【0009】
本発明のロボット用人工皮膚では、複数のリング部材の各々は、糸状部材を補強布及びリング部材の孔に複数回貫通させると共に、糸状部材をリング部材に複数回巻回させることにより、基材に含有された補強布に取り付けられているので、リング部材が基材から外れ難くなる。また、糸状部材の巻回部分は補強部材により被覆されており、この補強部材が基材の裏面に接着されることで、リング部材がより一層基材から外れ難くなると共に、巻回部分でのリング部材又は糸状部材の断裂が防止される。即ち、ロボット用人工皮膚の引張りに対する耐久性が著しく向上する。
【0010】
また、複数のリング部材の各々が補強布に取り付けられているので、引張り力が補強布を介して点ではなく面で作用する。これにより、顔の表情が変化する顔ロボットに用いられた場合に、人間のように自然な表情を作り出すことができる
上記のロボット用人工皮膚においては、リング部材が基材から外れ難くするために、リング部材の各々を、リング部材のリングを含む面がリング部材の引張り方向と直交するように取り付けることが好ましい。また、補強部材を、リング部材の引張り方向に沿って延在するように配置することがより好ましい。
【0011】
上記のロボット用人工皮膚においては、シリコーンゴム、シリコーンオイル、及び硬化剤を含有するシリコーンゴム組成物を成型硬化させて得られた人工皮膚材料を用いることができる。シリコーンオイルを添加することで、人工皮膚材料の硬度を低下させることができ、人工皮膚材料に人間の皮膚に近似した柔軟性を付与することができる。また、シリコーンゴム組成物にシリコーンオイルと共に硬化剤を添加し、該組成物を成型硬化させることで、オイルブリードを低減することができる。
【0012】
上記のシリコーンゴム組成物において、シリコーンオイル及び硬化剤の配合量を適宜変えることで、人工皮膚材料の柔軟性と伸縮性とを調整することができる。シリコーンゴム100重量部に対して、シリコーンオイルを1〜50重量部、及び硬化剤を5〜30重量部含有させたシリコーンゴム組成物を用いること好ましい。人工皮膚の感触を人間の皮膚の感触により近付けるために、シリコーンゴム100重量部に対して、シリコーンオイルを20重量部、及び硬化剤を20重量部含有させることが特に好ましい。
【0013】
また、補強布としては、伸縮性がある繊維で構成された布を用いることが好ましく、このような補強布としては、例えば、15デニール〜50デニールの繊維で織られたナイロン布を用いることができる。
【発明の効果】
【0014】
以上説明したように本発明のロボット用人工皮膚は、引張りに対する耐久性に優れる、という効果を奏する。また、顔の表情が変化する顔ロボットに用いられた場合に、人間のように自然な表情を作り出すことができる、という効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。
(人工皮膚の構造)
図1は、顔ロボットの顔面を被覆する人工皮膚の概略図である。図1に示すように、顔ロボットの顔面を覆うゴム製の人工皮膚10の、顔ロボットの目に対応する部分には眼球を部分的に露出するための開口12が設けられ、顔ロボットの口に対応する部分には開口14が設けられている。
【0016】
図2は、目の部分を含む領域の人工皮膚10を裏側から見た部分図である。目に対応した開口12の上部には、眉に沿って配列された4箇所の制御点の各々に、弾性体で構成された無端状のリング部材161〜164が取付けられている。リング部材161〜164の各々を引張ることで、人工皮膚10が裏側から引張られる。また、リング部材161〜164の取付け部分の各々は、後述する布製の補強部材181〜184で補強されている。
【0017】
目頭側のリング部材161と目尻側のリング部材164とは、人工皮膚10を矢印で示した斜め下方に引張ることができるように、リングを含む面が引張り方向と直交するように取付けられている。また、中央のリング部材162とリング部材163とは、人工皮膚10を矢印で示した斜め上方に引張ることができるように、リングを含む面が引張り方向と直交するように取付けられている。
【0018】
これらリング部材161〜164の各々を引張って種々の表情を表出することができる。例えば、眉の外側を吊り上げる動作は、怒りの表情を表出するための単位動作であり、リング部材164を引張ることで、怒りの表情を表出することができる。
【0019】
なお、以下では、リング部材161〜164を区別する必要がない場合には、単にリング部材16と記載し、補強部材181〜184を区別する必要がない場合には、単に補強部材18と記載する。
【0020】
図3(A)及び(B)は、リング部材16の取付け構造を示す概略図である。
【0021】
人工皮膚10は、ほぼ全面に補強布22が埋設されたゴム基材20から構成されている。補強布22の表面側には、小面積の補強布24が止め布として補強布22に重ねて埋設されている。糸状部材26は、リング部材16を補強布22及び補強布24に留め付けるように、補強布22、補強布24、及びリング部材16の孔を複数回貫通し、リング部材16に複数回(図3では3回)巻回されている。また、糸状部材26は、ゴム基材20の外表面に突出しないように巻回されている。このようにリング部材16を補強布22及び補強布24に留め付けることで、リング部材16が人工皮膚10のゴム基材20の裏面にしっかりと取付けられている。
【0022】
図3(A)に示す状態では、糸状部材26のリング部材16への巻回部分は、リング部材16の孔部分に露出している。糸状部材26の上記巻回部分は、図3(B)に示すように、リング部材16の孔部を貫通する布製の補強部材18により被覆されている。また、補強部材18は、リング部材16の引張り方向に沿って延在するように配置され、ゴム基材20の裏面に接着されている。このように、補強部材18をリング部材16の孔部を貫通させて接着することで、リング部材16がより一層ゴム基材20から外れ難くなると共に、巻回部分においてリング部材16及びゴム基材20が断裂するのを防止することができる。
【0023】
リング部材16は、引っ掛けて引張りやすいリング状の部材であればよい。リング部材16としては、例えば、ニトリルゴム製の市販のシール用オーリング、金属製のリングを用いることができる。
【0024】
補強部材18には、柔らかい布製部材を用いることができる。布製部材としては、ガーゼ等の目の粗い布が好ましい。
【0025】
ゴム基材20には、シリコーンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、ニトリルゴム等のゴム材料を用いることができる。これらゴム材料の中でも、透明性のある外観と柔軟性とを備える点で、シリコーンゴム材料が好ましい。
【0026】
シリコーンゴム材料の中でも、シリコーンゴムにシリコーンオイル及び硬化剤を含有させたシリコーンゴム組成物を、成型硬化させて得られたシリコーンゴム材料が特に好ましい。このシリコーンゴム材料では、シリコーンオイルを添加することで、ゴム材料の硬度を低下させることができ、シリコーンゴム材料に人間の皮膚に近似した柔軟性を付与することができる。また、シリコーンオイルと共に硬化剤を添加し、シリコーンゴム組成物を成型硬化させることで、オイルブリードを低減することができる。
【0027】
組成物の基材となるシリコーンゴムとしては、熱硬化型シリコーンゴム(HTVゴム)、室温硬化型シリコーンゴム(RTVゴム)のいずれも使用できるが、室温硬化型シリコーンゴムがより好ましい。例えば、信越化学工業社製のRTVゴム「KE1300T」、「KE1310ST」、「KE1311T」、ダウコーニングアジア社製の「シラスコンRRTV7000」、「シラスコンRRTV4168」、旭化成ワッカーシリコーン社製のRTVゴム「エラストジルRM4600」、「エラストジルRM4640」等を用いることができる。
【0028】
シリコーンオイルとしては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル等のストレートシリコーンオイルを使用することができる。これらの中でも、ジメチルシリコーンオイルが好ましい。例えば、信越化学工業社製のRTVシンナー、ダウコーニングアジア社製のRTVシンナー、旭化成ワッカーシリコーン社製のジメチルシリコーンオイル「AK500」、「AK100」「AK35」等を用いることができる。
【0029】
硬化剤としては、有機過酸化物や、付加反応硬化系の架橋剤と白金系触媒との組み合わせが挙げられる。例えば、信越化学工業社製の「CAT−1310」、「CLA−4」、ダウコーニング社製の「キャタリストRRC」、「キャタリストRHC」、旭化成ワッカーシリコーン社製の「エラストジルRM4600−B」、「エラストジルRM4640−B」等を用いることができる。
【0030】
上記のシリコーンゴム組成物においては、シリコーンオイル及び硬化剤の配合量を適宜変更することで、シリコーンゴム材料の柔軟性と伸縮性とを調整することができる。シリコーンオイルの配合量は、シリコーンゴム100重量部に対して、1〜50重量部とすることができる。シリコーンオイルのシリコーンゴム100重量部に対する配合量が50重量部を超えるとオイルブリードが発生し、1重量部より少ないと柔軟性が不十分になる。また、硬化剤の配合量は、シリコーンゴム100重量部に対して、5〜30重量部とすることができる。硬化剤のシリコーンゴム100重量部に対する配合量が30重量部を超えるとゴム基材の伸縮性が低下し、5重量部より少ないとゴム基材の強度が不十分になる。
【0031】
人工皮膚の感触を人間の皮膚の感触により近付けるために、シリコーンゴム100重量部に対して、シリコーンオイルを15〜20重量部、及び硬化剤を10〜20重量部含有させることがより好ましい。
【0032】
例えば、シリコーンゴムとして上述した旭化成ワッカーシリコーン社製の「エラストジルRM4600」を用い、シリコーンゴム100重量部に対して、シリコーンオイルを配合せず、硬化剤を10重量部配合した場合には、硬化成型して得られたシリコーンゴム材料は「消しゴム位の硬さ」、「軟骨の硬さ」であるが、シリコーンゴム100重量部に対して、シリコーンオイルを15重量部、硬化剤を10重量部配合した場合には、「指先・耳介の硬さ」となる。
【0033】
また、シリコーンゴム100重量部に対して、シリコーンオイルを15重量部、硬化剤を15重量部配合した場合には、「鼻の硬さ」となり、シリコーンゴム100重量部に対して、シリコーンオイルを18重量部、硬化剤を18重量部配合した場合には、「頬の硬さ」となる。さらに、シリコーンゴム100重量部に対して、シリコーンオイルを15重量部、硬化剤を10重量部配合した場合には、「脂肪・耳たぶの硬さ」となる。
【0034】
補強布22、補強布24は、伸縮性の高い繊維で構成されていることが好ましい。これら補強布22、補強布24によりゴム基材20を補強することで、リング部材16が引張られた場合に、より大きな面積に引張り力が作用し、ゴム基材20が局所的に変形するのを防止することができる。また、上述した通り、これら補強布22及び補強布24にリング部材16を留め付けることで、リング部材16がゴム基材20から剥離するのを防止することができる。
【0035】
補強布22、補強布24としては、例えば、夏季用のストッキングに使用されている薄手のナイロン布などを用いることができる。ナイロン布は、15デニール〜50デニールの繊維で織られたものが好ましい。また、糸状部材26としては、絹糸、木綿糸、ポリエステル糸、テグス等を用いることができる。これらの中でも、強度が高いポリエステル糸が好ましい。
【0036】
(人工皮膚の作製方法)
次に、図4を参照して、上記のシリコーンゴムにシリコーンオイル及び硬化剤を含有させたシリコーンゴム組成物を用いた人工皮膚10の作製方法を説明する。
【0037】
まず、顔ロボットの顔面の凹凸を形成するための一対の成形型を用意する。一対の成形型は、人間の顔を模した雄型30と、この雄型30と嵌合する雌型32とで構成されている。このような成形型は、エポキシ樹脂等の硬化性樹脂で作製することができる。
【0038】
次に、上記の雄型30の表面にシリコーンゴム組成物を塗布する。シリコーンゴム組成物としては、シリコーンゴム100重量部に対して、シリコーンオイルを20重量部、及び硬化剤を20重量部含有させた組成物を用いる。塗布された組成物上に、矩形に裁断された複数枚の補強布22をその一部分が重なるようにして全面に貼り付ける。また、リング部材16を取付ける部分には、円形に裁断された補強布24を補強布22に重ねて貼り付ける。
【0039】
次に、雄型30と雌型32とを所定間隔だけ離間して配置し、雄型30と雌型32との間にシリコーンゴム組成物を注入する。そして、シリコーンゴム組成物をプレスして、所望の厚さのゴム基材20に硬化成型する。硬化条件は、硬化剤の種類に応じて適宜選択することができる。例えば、硬化剤として、旭化成ワッカーシリコーン社製の「エラストジルRM4600−B」等の付加型硬化剤を用いた場合には、成型温度は60℃、加圧時間は3〜4時間とすることができる。
【0040】
次に、糸状部材26を、補強布22、補強布24、及びリング部材16の孔に複数回貫通させ、リング部材16に複数回巻回させて、リング部材16を成型したゴム基材20の裏面に縫い付ける。
【0041】
最後に、露出した糸状部材26の巻回部分を被覆するように、リング部材16の孔に布製の補強部材18を通し、リング部材16の両側で補強部材18をゴム基材20の裏面に接着する。なお、目や口に対応した開口12、開口14は、ゴム基材20の成型後に適宜形成される。
【0042】
以上説明したとおり、本実施の形態に係るロボット用人工皮膚では、複数のリング部材の各々が、糸状部材を2枚の補強布及びリング部材の孔に複数回貫通させると共に、糸状部材をリング部材に複数回巻回させることによって、ゴム基材に埋設された補強布に取り付けられているので、リング部材のゴム基材からの剥離が防止される。このため、本実施の形態に係るロボット用人工皮膚は、引張りに対し優れた耐久性を発揮する。
【0043】
また、複数のリング部材の各々が、ゴム基材に埋設された補強布に取り付けられているので、リング部材が引張られた場合に、補強布を介してより大きな面積に引張り力が作用する。このため、顔の表情が変化する顔ロボットに用いられた場合に、人間のように自然な表情を作り出すことができる。
【0044】
また、糸状部材の巻回部分は補強部材により被覆されており、この補強部材が基材の裏面に接着されることで、リング部材がゴム基材からさらに剥離し難くなると共に、巻回部分でのリング部材又は糸状部材の断裂が防止され、引張りに対する耐久性が著しく向上する。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】顔ロボットの顔面を被覆する人工皮膚の概略図である。
【図2】顔ロボットの人工皮膚を裏側から見た図である。
【図3】(A)及び(B)は、リング部材の取付け構造を示す概略図である。
【図4】人工皮膚の作製方法を説明するための説明図である。
【符号の説明】
【0046】
10 人工皮膚
12 開口
14 開口
16 リング部材
18 補強部材
20 ゴム基材
22 補強布
24 補強布
26 糸状部材
30 雄型
32 雌型

【特許請求の範囲】
【請求項1】
人工皮膚材料の裏面側に補強布を埋設した基材と、
複数のリング部材と、
前記基材の裏面から前記基材の表面に突出しないように、前記補強布及び前記リング部材の孔を複数回貫通させ複数回巻回させることにより、前記リング部材の各々を前記基材の裏面に取り付ける糸状部材と、
前記リング部材の孔部分に露出している前記糸状部材の前記リング部材への巻回部分を被覆して、前記基材の裏面に接着された補強部材と、
を含むロボット用人工皮膚。
【請求項2】
前記リング部材の各々を、前記リング部材のリングを含む面が前記リング部材の引張り方向と直交するように取り付けた請求項1記載のロボット用人工皮膚。
【請求項3】
前記補強部材を、前記リング部材の引張り方向に沿って延在するように配置した請求項1または2記載のロボット用人工皮膚。
【請求項4】
シリコーンゴム、シリコーンオイル、及び硬化剤を含有するシリコーンゴム組成物を成型硬化させて前記人工皮膚材料を得た請求項1乃至3のいずれか1項記載のロボット用人工皮膚。
【請求項5】
前記シリコーンゴム組成物は、シリコーンゴム100重量部に対して、シリコーンオイルを1〜50重量部、及び硬化剤を5〜30重量部含有させた請求項4記載のロボット用人工皮膚。
【請求項6】
前記シリコーンゴム組成物は、シリコーンゴム100重量部に対して、シリコーンオイルを15〜20重量部、及び硬化剤を10〜20重量部含有させた請求項5記載のロボット用人工皮膚。
【請求項7】
前記補強布は、伸縮性がある繊維で構成されている請求項1乃至6のいずれか1項に記載のロボット用人工皮膚。
【請求項8】
前記補強布は、15デニール〜50デニールの繊維で織られたナイロン布である請求項1乃至7のいずれか1項に記載のロボット用人工皮膚。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−141564(P2006−141564A)
【公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−333577(P2004−333577)
【出願日】平成16年11月17日(2004.11.17)
【出願人】(803000115)学校法人東京理科大学 (545)
【Fターム(参考)】