説明

ローカル起動判定プログラム、ローカル起動判定装置およびローカル起動判定方法

【課題】ネットワーク上のサーバに接続不能な場合でも、ネットワーク上のサーバによる認証が必要なアプリケーションを起動させる。
【解決手段】ポータルサーバに接続できない場合に、起動レベル判定部112は、ライセンス情報121に含まれるローカル起動レベルが“0”であるか否かを判定し、ローカル起動レベルが“0”ではないと判定された場合に、確認用サーバ接続部113は、確認用サーバに接続要求メッセージを送信する。応答判定部114は、確認用サーバへの接続要求メッセージに対する応答が確認用サーバからの正当な応答であるか否かを判定し、正当な応答であると判定された場合に、アプリケーション起動部115は、アプリケーションをローカル起動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、アプリケーションをローカルで実行させる際に有用なローカル起動判定プログラム、ローカル起動判定装置およびローカル起動判定方法に関し、特に、ネットワーク上のサーバでの認証を必要とするアプリケーションをローカルで実行させることができるローカル起動判定プログラム、ローカル起動判定装置およびローカル起動判定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザ端末におけるアプリケーションのオンライン起動やオフライン起動を、ネットワーク上のサーバを用いて制御させるシステムがある(例えば、下記特許文献1参照)。このシステムでは、ネットワーク上のサーバによってユーザの認証がなされた場合に、サーバから送信されるアプリケーション起動指示によってユーザ端末のアプリケーションが起動する。
【0003】
【特許文献1】特開2005−316557号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、従来のシステムでは、ネットワーク上のサーバが障害等で停止してしまい、サーバに接続できなくなると、ユーザ端末でアプリケーションを起動させることができなくなるという問題がある。
【0005】
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するためになされたものであり、ネットワーク上のサーバに接続不能な場合でも、ネットワーク上のサーバによる認証が必要なアプリケーションを起動させることができるローカル起動判定プログラム、ローカル起動判定装置およびローカル起動判定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明は、予め定められたネットワーク上のサーバで認証されたときに実行可能なアプリケーションのローカル起動を許可するか否かを判定するローカル起動判定プログラムであって、アプリケーションに対する実行要求を検知した場合に、サーバに接続要求を送信する接続要求送信手順と、接続要求によってサーバに接続できない場合に、予め定められたネットワーク上の宛先に所定のメッセージを送信するメッセージ送信手順と、メッセージに対する応答が宛先からの正当な応答であるか否かを判定する応答判定手順と、応答判定手順によって応答が正当な応答であると判定された場合に、アプリケーションをローカル起動させるアプリケーション起動手順とをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0007】
また、本発明は、予め定められたネットワーク上のサーバで認証されたときに実行可能なアプリケーションのローカル起動を許可するか否かを判定するローカル起動判定装置であって、アプリケーションに対する実行要求を検知した場合に、サーバに接続要求を送信する接続要求送信手段と、接続要求によってサーバに接続できない場合に、予め定められたネットワーク上の宛先に所定のメッセージを送信するメッセージ送信手段と、メッセージに対する応答が宛先からの正当な応答であるか否かを判定する応答判定手段と、応答判定手段によって応答が正当な応答であると判定された場合に、アプリケーションをローカル起動させるアプリケーション起動手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、予め定められたネットワーク上のサーバで認証されたときに実行可能なアプリケーションのローカル起動を許可するか否かを判定するローカル起動判定方法であって、サーバと接続可能な端末が、アプリケーションに対する実行要求を検知した場合に、サーバに接続要求を送信する接続要求送信工程と、接続要求によってサーバに接続できない場合に、予め定められたネットワーク上の宛先に所定のメッセージを送信するメッセージ送信工程と、メッセージに対する応答が宛先からの正当な応答であるか否かを判定する応答判定工程と、応答判定工程において応答が正当な応答であると判定された場合に、アプリケーションをローカル起動させるアプリケーション起動工程と、を含むことを特徴とする。
【0009】
これらの発明によれば、サーバに接続することができない場合には、予め定められたネットワーク上の宛先との接続が確認されることで、アプリケーションをローカル起動させることができる。したがって、ネットワーク上のサーバに接続不能な場合でも、ネットワーク上のサーバによる認証が必要なアプリケーションを起動させることができる。
【0010】
また、本発明は、上記発明において、予めサーバで設定され、アプリケーションを識別する識別IDに対応付けて記憶部に記憶されている起動レベルを、実行要求に含まれる識別IDに基いて記憶部から抽出する抽出手順と、抽出手順によって抽出された起動レベルが、アプリケーションのローカル起動を許可するレベルであるか否かを判定するレベル判定手順と、をさらにコンピュータに実行させ、上記メッセージ送信手順は、レベル判定手順によって起動レベルがローカル起動を許可するレベルであると判定された場合に、ネットワーク上の宛先に所定のメッセージを送信することを特徴とする。
【0011】
これにより、サーバに接続することができない場合に、予めサーバで設定された起動レベルが、ネットワーク上のサーバによる認証が必要なアプリケーションのローカル起動を許可するレベルであるか否かを判定し、この判定でローカル起動を許可するレベルであると判定され、かつ予め定められたネットワーク上の宛先との接続が確認されることで、アプリケーションをローカル起動させることができる。
【0012】
また、本発明は、上記発明において、上記アプリケーション起動手順は、レベル判定手順によって上記起動レベルがローカル起動を許可しないレベルであると判定された場合に、アプリケーションの起動を禁止することを特徴とする。これにより、予めサーバで設定された起動レベルが、ローカル起動を許可しないレベルである場合には、アプリケーションのローカル起動を禁止させることができる。
【0013】
また、本発明は、上記発明において、上記レベル判定手順は、応答判定手順によって上記応答が正当な応答ではないと判定された場合に、抽出手順によって抽出された起動レベルが、上記正当な応答が得られない場合にもローカル起動を許可するレベルであるか否かを判定し、上記アプリケーション起動手順は、レベル判定手順によって起動レベルが上記正当な応答が得られない場合にもローカル起動を許可するレベルであると判定された場合に、アプリケーションをローカル起動させることを特徴とする。これにより、予めサーバで設定された起動レベルが、ネットワーク上の宛先から正当な応答が得られない場合にもローカル起動を許可するレベルである場合には、アプリケーションをローカル起動させることができる。したがって、ネットワーク障害によってネットワークに接続不能な場合でも、ネットワーク上のサーバによる認証が必要なアプリケーションを起動させることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、サーバに接続することができない場合には、予め定められたネットワーク上の宛先との接続が確認されることで、アプリケーションをローカル起動させることができる。
【0015】
また、本発明によれば、サーバに接続することができない場合に、予めサーバで設定された起動レベルが、ネットワーク上のサーバによる認証が必要なアプリケーションのローカル起動を許可するレベルであるか否かを判定し、この判定でローカル起動を許可するレベルであると判定され、かつ予め定められたネットワーク上の宛先との接続が確認されることで、アプリケーションをローカル起動させることができる。
【0016】
すなわち、本発明によれば、ネットワーク上のサーバに接続不能な場合でも、ネットワーク上のサーバによる認証が必要なアプリケーションを起動させることができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下に添付図面を参照して、この発明に係るローカル起動判定プログラム、ローカル起動判定装置およびローカル起動判定方法の好適な実施形態を詳細に説明する。
【実施例】
【0018】
まず、本実施例におけるシステムの構成について説明する。図1は、本実施例におけるシステム構成図である。同図に示すように、本実施例におけるシステム1は、ユーザ端末10と、ポータルサーバ20と、確認用サーバ30と、配信サーバ40とを有する。各端末間は、それぞれネットワーク50を介して接続している。
【0019】
ユーザ端末10は、ポータルサーバ20によるユーザ認証を得ることで、配信サーバ40から配信されたアプリケーションを、配信サーバ40からのアプリケーション実行指示によって実行する端末装置である。
【0020】
ポータルサーバ20は、ユーザ端末10に関する各種の情報を管理するサーバ装置である。ポータルサーバ20は、例えば、ユーザ端末10の認証処理や、ユーザ端末10へのアプリケーションのライセンス発行処理等を実行する。
【0021】
確認用サーバ30は、ユーザ端末10がポータルサーバ20に接続できなかった場合に、ポータルサーバの障害によって接続できなかったのか、ネットワーク上の障害によって接続できなかったのかを判断するために用いられるサーバ装置である。したがって、確認用サーバ30は、ネットワーク上に存在する特定のサーバ装置であればよく、例えば、Yahoo等の特定のWebサイト、時刻同期用の特定のタイムサーバ(NTP)等が該当する。
【0022】
配信サーバ40は、ユーザ端末10に配信する各種のアプリケーションを管理するサーバ装置である。配信サーバ40は、例えば、ユーザ端末10へのアプリケーション配信処理や、ユーザ端末10にアプリケーション実行指示を送信する処理等を実行する。
【0023】
図2を参照してユーザ端末10の機能構成について説明する。図2は、ユーザ端末の機能構成図である。同図に示すように、ユーザ端末10は、ユーザ端末10を全体制御する制御部11と、制御部11での処理に用いられるライセンス情報121やアプリケーション122を記憶する記憶部12とを有する。
【0024】
制御部11は、ポータルサーバ接続部111と、起動レベル判定部112と、確認用サーバ接続部113と、応答判定部114と、アプリケーション起動部115と、メッセージ表示部116とを有する。
【0025】
ポータルサーバ接続部111は、後述するアプリケーション選択画面でアプリケーションが選択されて起動ボタンがクリックされると、ポータルサーバ20に対して接続要求を送信する。図3を参照して具体的に説明する。図3は、アプリケーション選択画面図である。同図に示すように、アプリケーション選択画面には、アプリケーション選択リストLと、起動ボタンBと、メッセージ表示欄Dが設けられている。アプリケーション選択リストLには、ポータルサーバ20によるユーザ認証が得られた場合に実行可能なアプリケーションがリスト表示される。起動ボタンBは、ポインタでクリックされると、アプリケーション選択リストLで選択されたアプリケーションを実行するように要求する実行要求を出力する。この実行要求には、選択されたアプリケーションを一意に特定するアプリケーションIDが含まれる。起動ボタンBが押されて実行要求が出力されると、実行要求を検知したポータルサーバ接続部111が、ポータルサーバ20に対して接続要求を送信することになる。メッセージ表示欄Dには、各種のメッセージが表示される。
【0026】
ポータルサーバ接続部111は、ポータルサーバ20に接続する際に、実行要求に含まれるアプリケーションIDに基いて、後述する記憶部12のライセンス情報121から当該アプリケーションIDを含むライセンス情報を抽出する。ポータルサーバ接続部111は、抽出したライセンス情報に含まれるポータルサーバURLに基いてポータルサーバ20に接続要求を送信する。
【0027】
ここで、図4を参照して、ライセンス情報のデータ構成について説明する。図4は、ライセンス情報のデータ構成図である。ライセンス情報は、データ項目として、例えば、アプリケーションID、ポータルサーバURL、確認用サーバURL、接続要求データ、正常応答データ、ローカル起動レベルを有する。アプリケーションIDには、アプリケーションを一意に特定するためのIDが格納される。ポータルサーバURLには、ポータルサーバ20のURLが格納され、確認用サーバURLには、確認用サーバ30のURLが格納される。接続要求データには、確認用サーバ30に接続する際に送信するメッセージが格納され、正常応答データには、接続要求データに応答した確認用サーバ30から送信されるメッセージが格納される。ローカル起動レベルには、ユーザ端末10におけるアプリケーションのローカル起動の許容レベルが格納される。
【0028】
図5を参照してローカル起動レベルについて説明する。図5は、ローカル起動レベルごとに設定されているローカル起動の可否を説明するための図である。同図に示すように、ローカル起動レベルが“0”のときには、ローカル起動が一切認められないことになる。ローカル起動レベルが“1”のときには、ポータルサーバ20への接続ができないときでも、確認用サーバ30に接続できる場合には、ローカル起動が認められることになる。ローカル起動レベルが“2”のときには、ポータルサーバ20への接続ができなければ、確認用サーバ30への接続の有無にかかわらずローカル起動が認められることになる。すなわち、ローカル起動レベルは、ローカル起動の許容レベルを示すものである。したがって、このレベルは、0〜2で示される3段階であることには限定されず、システムの運用にあわせてレベルの段階やレベルの内容を適宜設定することができる。
【0029】
本実施例では、ローカル起動レベルとして、ローカル起動を一切認めない“0”と、ポータルサーバ20に接続できないときには無条件にローカル起動を認める“2”の他に、ポータルサーバ20に接続できないときには確認用サーバに接続できた場合にのみローカル起動を認める“1”を設けている。ローカル起動レベルとして“1”を設けることには、以下のような意義がある。例えば、ローカル起動させるために、ローカル起動レベル“2”のような無条件にローカル起動を認めるレベルのみを設けた場合には、ユーザ端末のネットワークケーブルを故意に抜いてネットワークトラブルを装うことによって不正にアプリケーションが使用されてしまうことも考えられる。しかしながら、本実施例のようにローカル起動レベルとして“1”を設けることによって、例えば、ポータルサーバ20に接続できない場合には、Yahoo等のネットワーク上のサーバに接続できなければローカル起動が認められないため、上述した不正を防止することが可能となる。なお、ローカル起動レベルを特に設けることなく、上述したレベル“1”に相当する制御を行うことでシステムを運用することとしてもよい。すなわち、ユーザ端末10がポータルサーバ20に接続できない場合には、確認用サーバ30に接続できることを条件として、ローカル起動を認めることとしてもよい。
【0030】
図2に示す起動レベル判定部112は、ローカル起動レベルがアプリケーションのローカル起動を許可するレベルであるか否かを判定する。具体的に、起動レベル判定部112は、ポータルサーバ接続部111によって送信された接続要求でポータルサーバ20に接続できない場合に、ポータルサーバ接続部111によって抽出されたライセンス情報121に含まれるローカル起動レベルが、アプリケーションのローカル起動を許可するレベルであるか否かを判定する。より具体的には、起動レベル判定部112は、ローカル起動レベルが、“1”または“2”のいずれかに該当するか否かを判定する。なお、ポータルサーバ20に接続できない場合としては、例えば、接続要求の送信後、所定時間内にポータルサーバ20からの応答が得られなかった場合や、接続要求に対する接続エラー通知をネットワークから受信した場合がある。
【0031】
また、起動レベル判定部112は、後述する応答判定部114によって、受信した応答が確認用サーバ30からの正当な応答ではないと判定された場合には、ポータルサーバ接続部111によって抽出されたライセンス情報121に含まれるローカル起動レベルが、正当な応答が得られない場合にもアプリケーションのローカル起動を許可するレベルであるか否かを判定する。より具体的には、起動レベル判定部112は、ローカル起動レベルが、“2”であるか否かを判定する。
【0032】
確認用サーバ接続部113は、起動レベル判定部112によってローカル起動レベルがローカル起動を許可するレベルであると判定された場合、すなわち、ローカル起動レベルが、“1”または“2”であると判定された場合に、確認用サーバ30に接続要求メッセージを送信する。具体的に、確認用サーバ接続部113は、ポータルサーバ接続部111によって抽出されたライセンス情報に含まれる確認用サーバURLおよび接続要求データに基いてポータルサーバ20に接続要求メッセージを送信する。この接続要求メッセージのメッセージ本文には、接続要求データが格納され、接続要求メッセージの宛先には、確認用サーバURLが格納される。
【0033】
応答判定部114は、確認用サーバ30への接続要求メッセージに対する応答が確認用サーバ30からの正当な応答であるか否かを判定する。具体的に、応答判定部114は、確認用サーバ30への接続要求メッセージに対する応答が、ポータルサーバ接続部111によって抽出されたライセンス情報に含まれる正常応答データと一致する場合に、正当な応答であると判定する。
【0034】
アプリケーション起動部115は、アプリケーションをローカル起動させることや、アプリケーションの起動を禁止することを行う。具体的に、アプリケーション起動部115は、応答判定部114によって確認用サーバ30への接続要求メッセージに対する応答が正当な応答であると判定された場合には、アプリケーションをローカル起動させる。より具体的には、ローカル起動レベルが、“1”または“2”であり、かつ、確認用サーバ30に接続可能である場合に、アプリケーション起動部115は、アプリケーションをローカル起動させる。また、アプリケーション起動部115は、起動レベル判定部112によってローカル起動レベルが、“2”であると判定された場合には、たとえ応答判定部114によって確認用サーバ30への接続要求メッセージに対する応答が不当な応答であると判定された場合であっても、アプリケーションをローカル起動させる。
【0035】
一方、アプリケーション起動部115は、起動レベル判定部112によってローカル起動レベルがローカル起動を許可しないレベルであると判定された場合には、アプリケーションの起動を禁止する。より具体的には、ローカル起動レベルが、“0”であると判定された場合に、アプリケーション起動部115は、アプリケーションの起動を禁止する。また、アプリケーション起動部115は、応答判定部114によって確認用サーバ30への接続要求メッセージに対する応答が不当な応答であると判定され、かつ、起動レベル判定部112によってローカル起動レベルが、“1”であると判定された場合には、アプリケーションの起動を禁止する。
【0036】
また、アプリケーション起動部115は、ポータルサーバ接続部111の接続要求によってポータルサーバ20に接続できた場合には、その後に配信サーバ3から送信されるアプリケーション実行指示を受信したときにアプリケーションを起動する。
【0037】
メッセージ表示部116は、各種のメッセージをモニタに表示させる。各種のメッセージとしては、例えば、ポータルサーバ20の障害によってアプリケーションを起動させることができない旨のメッセージや、ネットワーク50の障害によってアプリケーションを起動させることができない旨のメッセージがある。
【0038】
ここで、本実施例における動作を説明する前に、ポータルサーバ20が、ローカル起動判定時の判定条件となるローカル起動レベルをユーザ端末10に登録させる際の処理手順について簡単に説明する。図6は、ユーザ端末にライセンス情報が登録される際の処理手順を示すシーケンスチャートである。
【0039】
最初に、ユーザ端末10は、ユーザによって入力されたURLにしたがってポータルサーバ20に接続する(ステップS101)。これにより、ユーザ端末10の表示画面上には認証画面が表示され、ユーザ端末10は、認証画面から入力されたユーザIDおよびパスワードをポータルサーバ20に送信する(ステップS102)。
【0040】
続いて、ポータルサーバ20は、ユーザIDおよびパスワードを用いてユーザ認証を行う(ステップS103)。この認証でユーザの正当性が認証されると、ポータルサーバ20は、ユーザIDを用いて、ユーザ端末10のユーザが利用可能なアプリケーション情報を、予め記憶部に登録されているユーザ情報から抽出する(ステップS104)。ポータルサーバ20は、抽出したアプリケーション情報をユーザ端末10に送信する(ステップS105)。アプリケーション情報を受信したユーザ端末10の表示画面上には、アプリケーション情報がリスト表示される。
【0041】
続いて、ユーザによってアプリケーションが選択される(ステップS106)と、ユーザ端末10は、選択されたアプリケーションのアプリケーションIDをポータルサーバ20に送信する(ステップS107)。ポータルサーバ20は、ポータルサーバID、アプリケーションIDおよびユーザIDを含む接続要求情報を配信サーバ40に送信し(ステップS108)、この接続要求情報に対する接続応答を配信サーバ40から受信する(ステップS109)。ポータルサーバ2は、配信サーバ40への接続情報(URL)およびユーザ端末10で選択されたアプリケーションに対するライセンス情報をユーザ端末10に送信する(ステップS110)。このライセンス情報には、選択されたアプリケーションに対するローカル起動レベルも含まれる。
【0042】
続いて、ユーザ端末10が、配信サーバ40に接続要求を送信する(ステップS111)。配信サーバ40は、ユーザ端末10の環境情報(例えば、CPU速度、メモリ容量、回線速度等)を送信するように要求するための端末環境情報要求をユーザ端末10に送信する(ステップS112)。ユーザ端末10は、端末環境情報と、上記ステップS106で選択したアプリケーションを配信するように要求するためのアプリケーション配信要求とを配信サーバ3に送信する(ステップS113)。アプリケーション配信要求を受信した配信サーバ40は、最新のアプリケーションをユーザ端末10に配信する(ステップS114)。
【0043】
続いて、ユーザ端末10は、上述したステップS110でポータルサーバ20から受信したライセンス情報を、記憶部12のライセンス情報121に登録する(ステップS115)。これにより、ローカル起動判定時の判定条件となるローカル起動レベルを含むライセンス情報がユーザ端末10の記憶部12に登録されることになる。
【0044】
その後、ユーザ端末10は、配信サーバ3から送信されるアプリケーション実行指示(ステップS116)に従ってアプリケーションを実行する(ステップS117)。なお、このアプリケーション実行指示は、ポータルサーバ20から送信されることとしてもよい。
【0045】
次に、図7を参照して、本実施例におけるユーザ端末10の動作ついて説明する。図7は、ユーザ端末の処理手順を示すフローチャートである。この処理手順では、ポータルサーバ20に障害が発生してユーザ端末10がポータルサーバ20に接続することができない状況下において、ユーザ端末10でアプリケーションをローカル起動させる際の動作について説明する。
【0046】
最初に、ユーザが、ユーザ端末10の表示画面上にアプリケーション選択画面を表示させ、この選択画面のアプリケーション選択リストLからアプリケーションを選択し、起動ボタンBをクリックする。これにより、選択されたアプリケーションに対する実行要求が発信される(ステップS201)。ユーザ端末10のポータルサーバ接続部111は、発信された実行要求を検知すると、この実行要求に含まれるアプリケーションIDに基いて、記憶部12のライセンス情報から当該アプリケーションIDを含むライセンス情報を抽出する(ステップS202)。
【0047】
続いて、ユーザ端末10のポータルサーバ接続部111は、抽出されたライセンス情報に含まれるポータルサーバURLに基いてポータルサーバ20に接続要求を送信する(ステップS203)が、本動作例ではポータルサーバ20には接続することができないため、接続エラーを示す応答をネットワーク50から受信することになる(ステップS204)。
【0048】
続いて、ユーザ端末10の起動レベル判定部112は、上記ステップS202で抽出されたライセンス情報121に含まれるローカル起動レベルが、“0”であるか否かを判定する(ステップS205)。この判定がYESである場合(ステップS205;YES)に、アプリケーション起動部115は、アプリケーションの起動を禁止し、メッセージ表示部116は、ポータルサーバ20の障害によってアプリケーションを起動させることができない旨のメッセージをモニタに表示させる(ステップS206)。
【0049】
一方、上記ステップS205の判定において、ローカル起動レベルが“0”ではないと判定された場合(ステップS205;NO)に、ユーザ端末10の確認用サーバ接続部113は、上記ステップS202で抽出されたライセンス情報に含まれる確認用サーバURLおよび接続要求データに基いて確認用サーバ30に接続要求メッセージを送信する(ステップS207)。そして、その応答を受信する(ステップS208)。
【0050】
続いて、ユーザ端末10の応答判定部114は、確認用サーバ30への接続要求メッセージに対する応答が確認用サーバ30からの正当な応答であるか否かを判定する(ステップS209)。この判定がYESである場合(ステップS209;YES)に、アプリケーション起動部115は、アプリケーションをローカル起動させる(ステップS210)。
【0051】
一方、上記ステップS209の判定において、接続要求メッセージに対する応答が確認用サーバ30からの正当な応答ではないと判定された場合(ステップS209;NO)に、起動レベル判定部112は、上記ステップS202で抽出されたライセンス情報121に含まれるローカル起動レベルが、“1”であるか否かを判定する(ステップS211)。この判定がNOである場合(ステップS211;NO)に、アプリケーション起動部115は、アプリケーションをローカル起動させる(ステップS210)。
【0052】
一方、上記ステップS211の判定において、ローカル起動レベルが、“1”であると判定された場合(ステップS211;YES)に、アプリケーション起動部115は、アプリケーションの起動を禁止し、メッセージ表示部116は、ネットワーク50の障害によってアプリケーションを起動させることができない旨のメッセージをモニタに表示させる(ステップS212)。
【0053】
上述してきたように、本実施例のユーザ端末10では、ポータルサーバ20に接続することができない場合に、予めポータルサーバ20で設定された起動レベルが、ポータルサーバ20による認証が必要なアプリケーションのローカル起動を許可するレベルであるか否かを判定し、この判定でローカル起動を許可するレベルであると判定され、かつ確認サーバ30との接続が確認されることで、アプリケーションをローカル起動させることができる。したがって、ネットワーク上のポータルサーバ20に接続できない場合でも、ポータルサーバ20による認証が必要なアプリケーションを起動させることができる。
【0054】
なお、上述した実施例において、確認用サーバ接続部113は、起動レベル判定部112によってローカル起動レベルが、“2”であると判定された場合に、確認用サーバ30に接続要求メッセージを送信しているが、これに限定されない。例えば、起動レベル判定部112によって、起動レベルが、“2”であると判定された場合には、確認用サーバ30に接続要求メッセージを送信することなく、アプリケーション起動部115が、アプリケーションをローカル起動させることとしてもよい。
【0055】
また、図2に示した本実施例におけるユーザ端末10の構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々に変更することができる。例えば、ユーザ端末10の制御部11の機能をソフトウェアとして実装し、これをコンピュータで実行することにより、ユーザ端末10と同等の機能を実現することもできる。以下に、制御部11の機能をソフトウェアとして実装したローカル起動判定プログラム1071を実行するコンピュータの一例を示す。
【0056】
図8は、ローカル起動判定プログラム1071を実行するコンピュータ1000の構成図である。このコンピュータ1000は、各種演算処理を実行するCPU(CentralProcessingUnit)1010と、ユーザからのデータの入力を受け付ける入力装置1020と、各種情報を表示するモニタ1030と、記録媒体からプログラム等を読み取る媒体読取装置1040と、ネットワークを介して他のコンピュータとの間でデータの授受をおこなう通信装置1050と、各種情報を一時記憶するRAM(RandomAccessMemory)1060と、ハードディスク装置1070とをバス1080で接続して構成される。
【0057】
そして、ハードディスク装置1070には、図2に示した制御部11と同様の機能を有するローカル起動判定プログラム1071と、図2に示した記憶部12に記憶される各種データに対応するローカル起動判定用データ1072とが記憶される。なお、ローカル起動判定用データ1072を、適宜分散させ、ネットワークを介して接続された他のコンピュータに記憶させておくこともできる。
【0058】
そして、CPU1010がローカル起動判定プログラム1071をハードディスク装置1070から読み出してRAM1060に展開することにより、ローカル起動判定プログラム1071は、ローカル起動判定プロセス1061として機能するようになる。そして、ローカル起動判定プロセス1061は、ローカル起動判定用データ1072から読み出した情報等を適宜RAM1060上の自身に割り当てられた領域に展開し、この展開したデータ等に基づいて各種データ処理を実行する。
【0059】
なお、ローカル起動判定プログラム1071は、必ずしもハードディスク装置1070に格納されている必要はなく、CD−ROM等の記憶媒体に記憶されたこのプログラムを、コンピュータ1000が読み出して実行するようにしてもよい。また、公衆回線、インターネット、LAN(LocalAreaNetwork)、WAN(WideAreaNetwork)等を介してコンピュータ1000に接続される他のコンピュータ(またはサーバ)等にこのプログラムを記憶させておき、コンピュータ1000がこれらからプログラムを読み出して実行するようにしてもよい。
【0060】
(付記1)予め定められたネットワーク上のサーバで認証されたときに実行可能なアプリケーションのローカル起動を許可するか否かを判定するローカル起動判定プログラムであって、
前記アプリケーションに対する実行要求を検知した場合に、前記サーバに接続要求を送信する接続要求送信手順と、
前記接続要求によって前記サーバに接続できない場合に、予め定められたネットワーク上の宛先に所定のメッセージを送信するメッセージ送信手順と、
前記メッセージに対する応答が前記宛先からの正当な応答であるか否かを判定する応答判定手順と、
前記応答判定手順によって前記応答が前記正当な応答であると判定された場合に、前記アプリケーションをローカル起動させるアプリケーション起動手順とをコンピュータに実行させることを特徴とするローカル起動判定プログラム。
【0061】
(付記2)予め前記サーバで設定され、前記アプリケーションを識別する識別IDに対応付けて記憶部に記憶されている起動レベルを、前記実行要求に含まれる前記識別IDに基いて前記記憶部から抽出する抽出手順と、
前記抽出手順によって抽出された前記起動レベルが、前記アプリケーションのローカル起動を許可するレベルであるか否かを判定するレベル判定手順と、をさらにコンピュータに実行させ、
前記メッセージ送信手順は、前記レベル判定手順によって前記起動レベルが前記ローカル起動を許可するレベルであると判定された場合に、前記ネットワーク上の宛先に前記所定のメッセージを送信することを特徴とする付記1に記載のローカル起動判定プログラム。
【0062】
(付記3)前記アプリケーション起動手順は、前記レベル判定手順によって前記起動レベルが前記ローカル起動を許可しないレベルであると判定された場合に、前記アプリケーションのローカル起動を禁止することを特徴とする付記2に記載のローカル起動判定プログラム。
【0063】
(付記4)前記レベル判定手順は、前記応答判定手順によって前記応答が前記正当な応答ではないと判定された場合に、前記抽出手順によって抽出された前記起動レベルが、前記正当な応答が得られない場合にも前記ローカル起動を許可するレベルであるか否かを判定し、
前記アプリケーション起動手順は、前記レベル判定手順によって前記起動レベルが前記正当な応答が得られない場合にも前記ローカル起動を許可するレベルであると判定された場合に、前記アプリケーションをローカル起動させることを特徴とする付記2または3に記載のローカル起動判定プログラム。
【0064】
(付記5)前記アプリケーション起動手順は、前記レベル判定手順によって前記起動レベルが前記正当な応答が得られない場合にも前記ローカル起動を許可しないレベルであると判定された場合には、前記アプリケーションのローカル起動を禁止することを特徴とする付記4に記載のローカル起動判定プログラム。
【0065】
(付記6)予め定められたネットワーク上のサーバで認証されたときに実行可能なアプリケーションのローカル起動を許可するか否かを判定するローカル起動判定装置であって、
前記アプリケーションに対する実行要求を検知した場合に、前記サーバに接続要求を送信する接続要求送信手段と、
前記接続要求によって前記サーバに接続できない場合に、予め定められたネットワーク上の宛先に所定のメッセージを送信するメッセージ送信手段と、
前記メッセージに対する応答が前記宛先からの正当な応答であるか否かを判定する応答判定手段と、
前記応答判定手段によって前記応答が前記正当な応答であると判定された場合に、前記アプリケーションをローカル起動させるアプリケーション起動手段と、
を備えることを特徴とするローカル起動判定装置。
【0066】
(付記7)予め前記サーバで設定され、前記アプリケーションを識別する識別IDに対応付けて記憶部に記憶されている起動レベルを、前記実行要求に含まれる前記識別IDに基いて前記記憶部から抽出する抽出手段と、
前記抽出手段によって抽出された前記起動レベルが、前記アプリケーションのローカル起動を許可するレベルであるか否かを判定するレベル判定手段と、をさらに備え、
前記メッセージ送信手段は、前記レベル判定手段によって前記起動レベルが前記ローカル起動を許可するレベルであると判定された場合に、前記ネットワーク上の宛先に前記所定のメッセージを送信することを特徴とする付記6に記載のローカル起動判定装置。
【0067】
(付記8)前記アプリケーション起動手段は、前記レベル判定手段によって前記起動レベルが前記ローカル起動を許可しないレベルであると判定された場合に、前記アプリケーションのローカル起動を禁止することを特徴とする付記7に記載のローカル起動判定装置。
【0068】
(付記9)前記レベル判定手段は、前記応答判定手段によって前記応答が前記正当な応答ではないと判定された場合に、前記抽出手段によって抽出された前記起動レベルが、前記正当な応答が得られない場合にも前記ローカル起動を許可するレベルであるか否かを判定し、
前記アプリケーション起動手段は、前記レベル判定手段によって前記起動レベルが前記正当な応答が得られない場合にも前記ローカル起動を許可するレベルであると判定された場合に、前記アプリケーションをローカル起動させることを特徴とする付記7または8に記載のローカル起動判定装置。
【0069】
(付記10)前記アプリケーション起動手段は、前記レベル判定手段によって前記起動レベルが前記正当な応答が得られない場合にも前記ローカル起動を許可しないレベルであると判定された場合には、前記アプリケーションのローカル起動を禁止することを特徴とする付記9に記載のローカル起動判定装置。
【0070】
(付記11)予め定められたネットワーク上のサーバで認証されたときに実行可能なアプリケーションのローカル起動を許可するか否かを判定するローカル起動判定方法であって、
前記サーバと接続可能な端末が、
前記アプリケーションに対する実行要求を検知した場合に、前記サーバに接続要求を送信する接続要求送信工程と、
前記接続要求によって前記サーバに接続できない場合に、予め定められたネットワーク上の宛先に所定のメッセージを送信するメッセージ送信工程と、
前記メッセージに対する応答が前記宛先からの正当な応答であるか否かを判定する応答判定工程と、
前記応答判定工程において前記応答が前記正当な応答であると判定された場合に、前記アプリケーションをローカル起動させるアプリケーション起動工程と、
を含むことを特徴とするローカル起動判定方法。
【0071】
(付記12)予め前記サーバで設定され、前記アプリケーションを識別する識別IDに対応付けて記憶部に記憶されている起動レベルを、前記実行要求に含まれる前記識別IDに基いて前記記憶部から抽出する抽出工程と、
前記抽出工程において抽出された前記起動レベルが、前記アプリケーションのローカル起動を許可するレベルであるか否かを判定するレベル判定工程と、をさらに含み、
前記メッセージ送信工程は、前記レベル判定工程において前記起動レベルが前記ローカル起動を許可するレベルであると判定された場合に、前記ネットワーク上の宛先に前記所定のメッセージを送信することを特徴とする付記11に記載のローカル起動判定方法。
【0072】
(付記13)前記アプリケーション起動工程は、前記レベル判定工程において前記起動レベルが前記ローカル起動を許可しないレベルであると判定された場合に、前記アプリケーションのローカル起動を禁止することを特徴とする付記12に記載のローカル起動判定方法。
【0073】
(付記14)前記レベル判定工程は、前記応答判定工程において前記応答が前記正当な応答ではないと判定された場合に、前記抽出工程において抽出された前記起動レベルが、前記正当な応答が得られない場合にも前記ローカル起動を許可するレベルであるか否かを判定し、
前記アプリケーション起動工程は、前記レベル判定工程において前記起動レベルが前記正当な応答が得られない場合にも前記ローカル起動を許可するレベルであると判定された場合に、前記アプリケーションをローカル起動させることを特徴とする付記12または13に記載のローカル起動判定方法。
【0074】
(付記15)前記アプリケーション起動工程は、前記レベル判定工程において前記起動レベルが前記正当な応答が得られない場合にも前記ローカル起動を許可しないレベルであると判定された場合には、前記アプリケーションのローカル起動を禁止することを特徴とする付記14に記載のローカル起動判定方法。
【産業上の利用可能性】
【0075】
以上のように、本発明にかかるローカル起動判定プログラム、ローカル起動判定装置およびローカル起動判定方法は、アプリケーションをローカルで実行させる際に有用であり、特に、ネットワーク上のサーバでの認証を必要とするアプリケーションをローカルで実行させることに適している。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本実施例におけるシステム構成図である。
【図2】ユーザ端末の機能構成図である。
【図3】アプリケーション選択画面図である。
【図4】ライセンス情報のデータ構成図である。
【図5】ローカル起動レベルごとに設定されているローカル起動の可否を説明するための図である。
【図6】ユーザ端末にライセンス情報が登録される際の処理手順を示すシーケンスチャートである。
【図7】ユーザ端末の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】ローカル起動判定プログラムを実行するコンピュータの機能構成図である。
【符号の説明】
【0077】
1 システム
2 ポータルサーバ
3 配信サーバ
10 ユーザ端末
11 制御部
111 ポータルサーバ接続部
112 起動レベル判定部
113 確認用サーバ接続部
114 応答判定部
115 アプリケーション起動部
116 メッセージ表示部
12 記憶部
121 ライセンス情報
122 アプリケーション
20 ポータルサーバ
30 確認用サーバ
40 配信サーバ
50 ネットワーク
1000 コンピュータ
1010 CPU
1020 入力装置
1030 モニタ
1040 媒体読取装置
1050 通信装置
1060 RAM
1061 ローカル起動判定プロセス
1070 ハードディスク装置
1071 ローカル起動判定プログラム
1072 ローカル起動判定用データ
1080 バス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め定められたネットワーク上のサーバで認証されたときに実行可能なアプリケーションのローカル起動を許可するか否かを判定するローカル起動判定プログラムであって、
前記アプリケーションに対する実行要求を検知した場合に、前記サーバに接続要求を送信する接続要求送信手順と、
前記接続要求によって前記サーバに接続できない場合に、予め定められたネットワーク上の宛先に所定のメッセージを送信するメッセージ送信手順と、
前記メッセージに対する応答が前記宛先からの正当な応答であるか否かを判定する応答判定手順と、
前記応答判定手順によって前記応答が前記正当な応答であると判定された場合に、前記アプリケーションをローカル起動させるアプリケーション起動手順とをコンピュータに実行させることを特徴とするローカル起動判定プログラム。
【請求項2】
予め前記サーバで設定され、前記アプリケーションを識別する識別IDに対応付けて記憶部に記憶されている起動レベルを、前記実行要求に含まれる前記識別IDに基いて前記記憶部から抽出する抽出手順と、
前記抽出手順によって抽出された前記起動レベルが、前記アプリケーションのローカル起動を許可するレベルであるか否かを判定するレベル判定手順と、をさらにコンピュータに実行させ、
前記メッセージ送信手順は、前記レベル判定手順によって前記起動レベルが前記ローカル起動を許可するレベルであると判定された場合に、前記ネットワーク上の宛先に前記所定のメッセージを送信することを特徴とする請求項1記載のローカル起動判定プログラム。
【請求項3】
前記アプリケーション起動手順は、前記レベル判定手順によって前記起動レベルが前記ローカル起動を許可しないレベルであると判定された場合に、前記アプリケーションのローカル起動を禁止することを特徴とする請求項2に記載のローカル起動判定プログラム。
【請求項4】
予め定められたネットワーク上のサーバで認証されたときに実行可能なアプリケーションのローカル起動を許可するか否かを判定するローカル起動判定装置であって、
前記アプリケーションに対する実行要求を検知した場合に、前記サーバに接続要求を送信する接続要求送信手段と、
前記接続要求によって前記サーバに接続できない場合に、予め定められたネットワーク上の宛先に所定のメッセージを送信するメッセージ送信手段と、
前記メッセージに対する応答が前記宛先からの正当な応答であるか否かを判定する応答判定手段と、
前記応答判定手段によって前記応答が前記正当な応答であると判定された場合に、前記アプリケーションをローカル起動させるアプリケーション起動手段と、
を備えることを特徴とするローカル起動判定装置。
【請求項5】
予め定められたネットワーク上のサーバで認証されたときに実行可能なアプリケーションのローカル起動を許可するか否かを判定するローカル起動判定方法であって、
前記サーバと接続可能な端末が、
前記アプリケーションに対する実行要求を検知した場合に、前記サーバに接続要求を送信する接続要求送信工程と、
前記接続要求によって前記サーバに接続できない場合に、予め定められたネットワーク上の宛先に所定のメッセージを送信するメッセージ送信工程と、
前記メッセージに対する応答が前記宛先からの正当な応答であるか否かを判定する応答判定工程と、
前記応答判定工程において前記応答が前記正当な応答であると判定された場合に、前記アプリケーションをローカル起動させるアプリケーション起動工程と、
を含むことを特徴とするローカル起動判定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−242856(P2008−242856A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−82796(P2007−82796)
【出願日】平成19年3月27日(2007.3.27)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】