説明

ロードセル

【課題】ひずみ検出手段により出力されるひずみ検出信号に含まれる誤差成分を減少させることが可能なロードセルを提供することを課題とする。
【解決手段】
本願発明に係るロードセルのひずみ検出手段7は、起歪部に貼着された4つの垂直用ひずみゲージSG〜SGを含んで構成されるホイートストンブリッジ回路を備え、ホイートストンブリッジ回路の一辺に、起歪部の側面に貼着される垂直用ひずみゲージSGと、垂直用ひずみゲージSGが貼着された側面に隣接する側面に貼着される垂直用ひずみゲージSGとが含まれ、ホイートストンブリッジ回路の一辺の対辺に垂直用ひずみゲージSGが貼着された側面の背面である側面に貼着される垂直用ひずみゲージSGと、垂直用ひずみゲージSGが貼着された側面の背面である側面に貼着される垂直用ひずみゲージSGとを含んで構成されていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、曲げモーメントの荷重によって起歪部に生じた曲げひずみを検出した場合、その曲げひずみによる誤差成分が少ないひずみ検出信号を出力するロードセルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から物体の重量を測定する重量測定装置として、ロードセルを用いたトラックスケールが広く一般に知られている。
ここで、ロードセルとは、作用した荷重を電気信号に変換する荷重変換器であり、一般に、荷重によりひずみが発生する起歪部を有する起歪体と、ひずみゲージによりひずみ量を検出して電気信号であるひずみ検出信号を出力するひずみ検出手段とを備えている。
そして、トラックスケールにおいて、トラックを載置する計量台の下方にロードセルが配置され、トラックの荷重により起歪部に発生したひずみ量をひずみ検出手段が検出することにより、トラックの重量を測定している。
【0003】
ところで、トラックスケールにおいて、計量台の撓み又は計量台の移動に伴い、計量台の下方に配置されるロードセルが傾倒する場合があるが、ロードセルが傾倒すると、起歪体に曲げモーメントによる荷重が作用し、起歪体が湾曲する。なお、以下において、曲げモーメントによる荷重を、単に「曲げ荷重」と称する。また、曲げ荷重により起歪部に生じたひずみを「曲げひずみ」と称する。
【0004】
そのため、ひずみ検出手段が起歪部に発生した曲げひずみを検出し、ひずみ検出信号に誤差成分が含まれてしまい、トラックの重量を正確に測定できないという問題があった。
これに対し、下記特許文献において、起歪部にひずみ検出手段のほかに、曲げひずみを検出する曲げひずみ検出手段が貼着されたロードセルが開示されている(特許文献1の明細書段落0045、0046参照)。
そして、曲げひずみ検出手段から出力される曲げひずみ検出信号に対応する曲げ荷重をメモリから抽出して、曲げ荷重の補償を行うことが開示されている(特許文献1の明細書段落0060等参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−185742号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、従来から、高精細な重量測定を行うため、ひずみ検出手段により出力されるひずみ検出信号自体に含まれる誤差成分が少ないことが切望されている。
【0007】
また、近年において、トラックスケールの低床化が望まれており、それに伴いロードセルの高さの短縮化が求められているが、ロードセルの高さを短縮化した場合、起歪体に作用する曲げ荷重の影響が大きくなり、ひずみ検出手段により出力されたひずみ検出信号に含まれる誤差成分も大きくなるという問題がある。
そのため、特に、高さが短縮化されたロードセルにおいては、ひずみ検出信号に含まれる誤差成分が少ないことが強く望まれている。
【0008】
また、高さが短縮化されたロードセルによれば、荷重により起歪部に生じるひずみの分布範囲が極小化する。よって、高さが短縮化されたロードセルにおいては、上記特許文献1に開示されるように、ひずみ検出手段のほかに、さら曲げ荷重を検出する曲げひずみ検出手段を貼着すること自体が困難であるという問題がある。
【0009】
また、上記特許文献1に記載される発明のように、ひずみ検出手段のほかに、さらに曲げひずみ検出手段を設けることは、部品点数の増加、及び製造工程の複雑化という問題を生じさせていた。
【0010】
さらに、曲げひずみ検出手段を設けた場合、所定の曲げ荷重と、その所定の曲げ荷重をかけた場合に曲げひずみ検出手段により検出される曲げひずみ誤差信号との対応関係の情報をメモリに記憶しておく必要があり、メモリに記憶させるデータ量が増大した。
【0011】
そこで、本発明は、前記する背景に鑑みて創案された発明であって、ひずみ検出手段により出力されるひずみ検出信号に含まれる誤差成分を減少させることが可能なロードセルを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記課題を解決するために、本願発明に係るロードセルは、作用する荷重に応じたひずみ量が発生する起歪部と、前記起歪部に貼着され、前記起歪部に発生したひずみ量を検出し、ひずみ検出信号を出力するひずみ検出手段と、を備えるロードセルであって、前記起歪部は、4つの側面を有する四角柱に形成され、前記ひずみ検出手段は、前記起歪部の垂直方向のひずみを検出する4つの垂直用ひずみゲージを含んで構成されるホイートストンブリッジ回路であり、前記4つの垂直用ひずみゲージは、前記4つの側面における一の側面に貼着される第1の垂直用ひずみゲージと、前記4つの側面における側面であって、前記一の側面に隣接する2つの側面の一方である側面に貼着される第2の垂直用ひずみゲージと、前記4つの側面における側面であって、前記一の側面の背面側にある側面に貼着される第3の垂直用ひずみゲージと、前記4つの側面における側面であって、前記一の側面に隣接する2つの側面の他方である側面に貼着される第4の垂直用ひずみゲージと、から構成され、前記ホイートストンブリッジ回路は、前記ホイートストンブリッジ回路上における一辺に、前記第1の垂直用ひずみゲージと、前記第2の垂直用ひずみゲージとを含み、
前記ホイートストンブリッジ回路上における前記一辺の対辺に、前記第3の垂直用ひずみゲージと、前記第4の垂直用ひずみゲージとを含んでいることを特徴とする。
【0013】
本願発明に係るロードセルによれば、起歪部である四角柱の4つの側面それぞれに貼着された垂直用ひずみゲージが、起歪部に発生した垂直方向のひずみ量を検出する。
また、ホイートストンブリッジ回路において、4つの垂直用ひずみゲージが一辺とその対辺に含まれるように構成されている。
よって、起歪部に荷重がかかった場合、4つの側面において垂直方向に圧縮されるようにひずみ、その圧縮ひずみを垂直用ひずみゲージが検出して抵抗値が下がることとなる。そして、ホイートストンブリッジ回路上において、垂直用ひずみゲージを含む一辺とその対辺との合成抵抗値が下がり、ひずみ量に対応した電位差であるひずみ検出信号を出力できる。
【0014】
ここで、本願発明に係るひずみ検出手段は、4つの側面に貼着される4つの垂直用ひずみゲージのそれぞれが、背面側にある垂直用ひずみゲージと、ホイートストンブリッジ回路上において、一辺とその対辺に配置されるように構成されている。
よって、起歪部に曲げ荷重がかかり、4つの側面のうち1つの側面に圧縮する圧縮荷重が作用し、また、その側面の背面側にある側面には引張荷重が作用し、垂直用ひずみゲージが、圧縮荷重による曲げひずみと引張荷重による曲げひずみを検出しても、ホイートストンブリッジ回路の特性によりキャンセルされる。
そのため、本発明においては、圧縮荷重と引張荷重の曲げひずみを検出したことによる誤差成分が含まないひずみ検出信号を出力することができる。
【0015】
一方で、圧縮荷重と引張荷重が作用しない側面においては、曲げ荷重による偏荷重が作用し、その側面に貼着された垂直用ひずみゲージが偏荷重による曲げひずみを検出し、抵抗値が変化することとなる。
ここで、本願発明に係るホイートストンブッリジ回路における一辺とその対辺は、ある側面に貼着された垂直用ひずみゲージと、その側面に隣接する一方の側面に貼着された垂直用ひずみゲージとを含んでおり、1つの垂直用ひずみゲージを含んで構成されている場合に比べて、高い合成抵抗値となっている。
そのため、本発明においては、偏荷重による曲げひずみを検出して抵抗値が変化したとしても、本願発明のホイートストンブリッジ回路上の一辺とその対辺の合成抵抗値において変化する割合が小さいため、偏荷重の曲げひずみを検出したことによる誤差成分が減少したひずみ検出信号を出力することができる。
【0016】
また、請求項2に係るロードセルは、前記ひずみ検出手段は、前記起歪部の水平方向のひずみを検出する4つの水平用ひずみゲージをさらに備えており、前記4つの水平用ひずみゲージは、前記一の側面に貼着される第1の水平用ひずみゲージと、前記4つの側面における側面であって、前記一の側面に隣接する2つの側面の一方である側面に貼着される第2の水平用ひずみゲージと、前記4つの側面における側面であって、前記一の側面の背面側にある側面に貼着される第3の水平用ひずみゲージと、前記4つの側面における側面であって、前記一の側面に隣接する2つの側面の他方である側面に貼着される第4の水平用ひずみゲージと、から構成され、前記ホイートストンブリッジ回路は、前記ホイートストンブリッジ回路上における前記一辺とその対辺とに隣り合う他辺に、前記第1の水平用ひずみゲージと、前記第2の水平用ひずみゲージとを含み、前記ホイートストンブリッジ回路上における前記他辺の対辺に、前記第3の水平用ひずみゲージと、前記第4の水平用ひずみゲージとを含んでいることを特徴とする。
【0017】
請求項2に係るロードセルによれば、起歪部である四角柱の4つの側面それぞれに貼着された水平用ひずみゲージが、起歪部に発生した水平方向のひずみ量を検出する。
また、ホイートストンブリッジ回路において、4つの水平用ひずみゲージが他辺とその対辺に含まれるように構成されている。
よって、起歪部に荷重がかかった場合、4つの側面において水平方向に引っ張られて伸張し、その伸張ひずみを水平用ひずみゲージが検出して抵抗値が上がることとなる。そして、ホイートストンブリッジ回路上において、水平用ひずみゲージを含む他辺とその対辺との合成抵抗値が上がり、ひずみ量に対応した電位差であるひずみ検出信号を出力できる。
【0018】
また、請求項2に係るひずみ検出手段は、4つの側面に貼着される4つの水平用ひずみゲージのそれぞれが、背面側にある水平用ひずみゲージと、ホイートストンブリッジ回路上において、他辺とその対辺に配置されるように構成されている。
よって、起歪部に曲げ荷重がかかり、4つの側面のうち1つの側面に圧縮する圧縮荷重が作用し、また、その側面の背面側にある側面には引張荷重が作用し、水平用ひずみゲージが、圧縮荷重による曲げひずみと引張荷重による曲げひずみを検出しても、ホイートストンブリッジ回路の特性によりキャンセルされる。
そのため、本発明においては、圧縮荷重と引張荷重の曲げひずみを検出したことによる誤差成分が含まないひずみ検出信号を出力することができる。
【0019】
一方で、圧縮荷重と引張荷重が作用しない側面においては、曲げ荷重による偏荷重が作用し、その側面に貼着された水平用ひずみゲージが偏荷重による曲げひずみを検出し、抵抗値が変化することとなる。
ここで、本願発明に係るホイートストンブッリジ回路における他辺とその対辺は、ある側面に貼着された水平用ひずみゲージと、その側面に隣接する一方の側面に貼着された水平用ひずみゲージとを含んでおり、1つの水平用ひずみゲージを含んで構成されている場合に比べて、高い合成抵抗値となっている。
そのため、本発明においては、偏荷重による曲げひずみを検出して抵抗値が変化したとしても、本願発明のホイートストンブリッジ回路上の他辺とその対辺の合成抵抗値において変化する割合が小さいため、偏荷重の曲げひずみを検出したことによる誤差成分が減少したひずみ検出信号を出力することができる。
【発明の効果】
【0020】
以上、本発明によれば、ひずみ検出手段により出力されるひずみ検出信号に含まれる誤差成分を少なくすることができるロードセルを提供することができる。
【0021】
また、本発明によれば、高さが短縮化されたロードセルに適用すれば、ロードセルがひずみ検出信号に含まれる誤差成分を大きく減少させることができるため、より大きな効果を得ることができる。
【0022】
さらに、本発明によれば、従来技術のように、ひずみ検出手段のほかに、さらに曲げひずみ検出手段を設ける必要がないため、部品点数の増加、製造工程の複雑化、及び、メモリに記憶させるデータ量の増大という問題を回避できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】実施形態に係るトラックスケールの外観を示す外観図であり、(a)は、トラックスケールを正面から見た正面図であり、(b)は、トラックスケールを上方から見た平面図である。
【図2】(a)は、図1(a)の一点鎖線Aで囲まれた範囲に含まれるロードセルを拡大した拡大図であり、(b)は、図1(b)のB−B線で切った場合のロードセルの断面を示す断面図である。
【図3】実施形態に係る起歪部の各面を示す図であり、(a)は左側面を示す図、(b)は正面を示す図、(c)は右側面を示す図、(d)は背面を示す図である。
【図4】実施形態に係るひずみ検出手段のホイートストンブリッジ回路を示す回路図である。
【図5】荷重の変化による、ひずみ検出信号の最大許容誤差を示すグラフであり、(a)は、実施例に係るロードセルによるデータ、であり、(b)は比較例に係るロードセルによるデータである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
次に、本発明のロードセルを備えたトラックスケールについて、図面を適宜参照しながら説明する。なお、実施形態のロードセルの説明において、技術的に同一要素であるものについては、同一の符号を付している。
【0025】
トラックスケール1は、図1に示すように、トラックTを上方に載置して、トラックTの重量を測定する装置であり、トラックTが載置される計量台2と、その計量台2の下方に配置されて、計量台2を支持する4つのロードセル3と、ロードセル3から送出したひずみ検出信号を受けてトラックTの重量を算出する算出部(不図示)とから構成されている。以下、トラックスケール1を構成する各構成について説明する。
【0026】
計量台2は、図1(b)に示すように、平面視で略矩形の平板であり、上方にトラックTが載置される。また、図2(a)に示すように、計量台2の四隅近傍のそれぞれであって底面側に、一対の支持部5が配置されている。この一対の支持部5は、ロードセル3を支持するための部品であり、中心部が貫孔しており、この中心部にロードセル3の上部と下部が収納して、ロードセル3が所定の位置からずれないように支持している。
【0027】
ロードセル3は、作用した荷重を電気信号であるひずみ検出信号に変換し、算出部に送出するためのものである。ロードセル3は、図1(b)に示すように、計量台2の四隅に配置されて、計量台2を支持しており、計量台2に載置されたトラックTの重量に相当する荷重が4つのロードセル3に分散して作用するように構成されている。
また、ロードセル3は、図2(a)及び図2(b)に示すように、上下方向に長い起歪体6と、その起歪体6に貼着されたひずみゲージSG〜SG(図3参照)を有するひずみ検出手段7(図4参照)と、回路基板8と、カバー9と、起歪体6の両端に取り付けられた荷重伝達部材10とを備える。
【0028】
起歪体6は、図2(b)に示すように、上下方向に延伸しているとともに、上下方向の両端部11に比べて、中央部である起歪部12が凹んだ形状に形成された部品である。
【0029】
起歪部12は、上下方向から見た断面形状が四角形である四角柱に形成されており、図3(a)〜図3(d)に示すように、4つの側面12a〜12dを有している。なお、説明の都合上、側面12a〜12dについて、図2に示すロードセル3を正面から見た場合における起歪部12の左側の側面を左側面12a、正面側から見える側面を正面12b、右側の側面を右側面12cと、正面12bの背面を背面12dと称する。
【0030】
また、起歪部12は、トラックTの荷重が作用することによりひずみが発生する部分であり、具体的に、起歪部12に荷重がかかった場合、垂直方向に圧縮されるとともに水平方向に伸張され、四角柱を構成するそれぞれの側面12a〜12dに、垂直方向の圧縮ひずみと、水平方向の伸張ひずみが生じる。
【0031】
一方で、図2(a)に示すように、計量台2が左側に向かって変位する力Fが作用し、ロードセル3が左側に傾倒した場合において、曲げ荷重F〜Fが起歪部12に作用する。
【0032】
ここで、曲げ荷重Fは、起歪部12の左側面12a(図3(a)参照)に作用して、左側面12a(図3(a)参照)を上下方向に圧縮させて、垂直方向の圧縮曲げひずみと水平方向に伸張曲げひずみを生じさせる。なお、以下において、曲げ荷重Fを単に「圧縮荷重F」と称する。
また、曲げ荷重Fは、起歪部12の右側面12c(図3(c)参照)に作用して、右側面12cを上下方向に引っ張るように伸張させ、垂直方向の伸張曲げひずみと水平方向に圧縮曲げひずみを生じさせる。なお、以下において、曲げ荷重Fを単に「引張荷重F」と称する。
【0033】
一方で、曲げ荷重Fは、正面12bと背面12dに作用し、垂直方向の圧縮曲げひずみと水平方向の伸張曲げひずみを生じさせる。なお、曲げ荷重Fを単に「偏荷重F」と称して説明することとする。
ただし、偏荷重Fは、圧縮荷重Fに比べて荷重が小さいため、正面12bと背面12dに生じる曲げひずみは、右側面12cに生じるひずみ量よりも小さい。
【0034】
また、起歪体6における両端部11は、円柱形に形成されて、図2(b)に示すように、荷重伝達部材10に結合する部分であり、荷重により形状が変形しないように、水平方向における断面積が、起歪部12の水平方向の断面積より大きくなるように形成されている。
【0035】
図4に示すひずみ検出手段7は、荷重により起歪部12に生じた垂直方向の垂直ひずみと水平方向の水平ひずみを検出するための手段であり、図3(a)〜(d)に示すように、垂直ひずみを検出するひずみゲージSG〜SGと、水平ひずみを検出するひずみゲージSG〜SGとが四角柱である起歪部12の4つの側面12a〜12dに貼着されている。
【0036】
より詳細に説明すると、図3(a)に示すように、起歪部12の左側面12aには、ひずみゲージSGとひずみゲージSGとが貼着されている。また、図3(b)〜(d)に示すように、起歪部12の正面12bには、ひずみゲージSGとひずみゲージSGとが貼着され、起歪部12の右側面12cには、ひずみゲージSGとひずみゲージSGとが貼着され、起歪部12の背面12dには、ひずみゲージSGとひずみゲージSGとが貼着されている。
【0037】
そして、起歪部12に貼着されるひずみゲージSG〜ひずみゲージSGは、図示しない配線により接続され、図4に示すようなホイートストンブリッジ回路を構成するように構成されている。
【0038】
具体的に、ホイートストンブリッジ回路は、図4に示すように、ホイートストンブリッジ回路を構成する4辺における一辺とその対辺とに、また、一辺とその対辺との間にある他辺とその対辺とに、検出するひずみの方向が同種であるひずみゲージが含まれるように構成されている。
【0039】
つまり、左側面12aに貼着されて垂直ひずみを検出するひずみゲージSGと、正面12bに貼着されて垂直ひずみを検出するひずみゲージSGとが一辺に含まれており、その対辺には、右側面12cに貼着されて垂直ひずみを検出するひずみゲージSGと、背面12dに貼着されて垂直ひずみを検出するひずみゲージSGとが含まれるように構成されている。
【0040】
また、他辺に、左側面12aに貼着されて水平ひずみを検出するひずみゲージSGと、正面12bに貼着されて水平ひずみを検出するひずみゲージSGとが含まれており、その対辺には、右側面12cに貼着されて水平ひずみを検出するひずみゲージSGと、背面12dに貼着されて水平ひずみを検出するひずみゲージSGとが含まれるように構成されている。
【0041】
このホイートストンブリッジ回路によれば、トラックTの荷重が作用した場合、垂直方向において圧縮するようにひずむため、ひずみゲージSG、SGを含む一辺の合成抵抗値R2と、ひずみゲージSG、SGを含むその対辺の合成抵抗値R4とが下がる。
また、トラックTの荷重が作用することにより、水平方向において伸張するようにひずむため、ひずみゲージSG、SGを含む他辺の合成抵抗値R1と、ひずみゲージSG、SGを含むその対辺の合成抵抗値R3とが上がる。よって、接続点a、bには、検出したひずみ量に対応する出力電圧Vが生じ、ひずみ検出信号を出力することができる。
【0042】
また、ひずみ検出手段7のホイートストンブリッジ回路は、図4に示すように、左側面12aに貼着されるひずみゲージSGと、その背面側である右側面12cに貼着されるひずみゲージSGとが、対辺となるように構成されている。
同様に、ひずみゲージSGは、背面側にあるひずみゲージSGと対辺となるように構成されている。また、水平方向のひずみを検出するひずみゲージSG〜ひずみゲージSGにおいても、ひずみゲージSGとひずみゲージSGとが対辺となるように構成され、ひずみゲージSGとひずみゲージSGとが対辺となるように構成されている。
【0043】
上記するような構成によれば、例えば、図2(a)に示すように、一方の面側には圧縮荷重Fが作用し、その背面側には引張荷重Fが作用した場合、左側面12aが垂直方向に圧縮されるため、ひずみゲージSGは圧縮し、また、右側面12cが垂直方向に引っ張られるため、ひずみゲージSGは伸張する。
その結果、ひずみゲージSGは、抵抗値が下がり、ひずみゲージSGは、抵抗値が上がることとなる。また、通常、力Fを原因とする圧縮荷重Fと引張荷重Fにより、ひずみゲージSGの抵抗値の変化量と、ひずみゲージSGの抵抗値の変化量は、略同じ程度変化する。
【0044】
ここで、ホイートストンブリッジ回路の特性により、一辺の抵抗値が上がったとしても、その対辺側の抵抗値が下がり、かつ、一辺と対辺との抵抗値の変化量が同じである場合に、ホイートストンブリッジ回路から出力される出力電圧Vの変化が、極めて微小なものとなる。
そのため、圧縮荷重Fと引張荷重Fとにより、ひずみゲージSGとひずみゲージSGの抵抗値が変化したとしても、実施形態のホイートストンブリッジ回路においては、出力電圧Vは、極めて微小な程度しか変化しない。
よって、ひずみ検出手段7によれば、圧縮荷重Fと引張荷重Fとによる曲げひずみを検出したとしても、ホイートストンブリッジ回路のより実質上キャンセルされるため、圧縮荷重Fと引張荷重Fとにおける誤差成分を含まない出力電圧Vを出力することが可能となる。
【0045】
なお、正面12bと背面12dには偏荷重Fが作用し、ひずみゲージSG、SGが圧縮することとなる。また、ひずみゲージSG、SGとの抵抗値の変化量は同じとなる。しかしながら、ひずみゲージSGとひずみゲージSGとの両者ともに、抵抗値が下がるため、上記するホイートストンブリッジの特性が適用される場合に該当しない。よって、ひずみゲージSGとひずみゲージSGは一辺と対辺に配置されるものの、偏荷重Fによる曲げひずみを検出した場合には、出力電圧Vには、その曲げひずみによる誤差成分が含まれることとなる。
【0046】
よって、本実施形態のホイートストンブリッジ回路においては、偏荷重Fによる出力信号の誤差成分を減少させるため、一辺に、ひずみゲージSGとひずみゲージSGとが含まれ、その対辺に、ひずみゲージSGとひずみゲージSGとが含まれるように構成されている。
また、ホイートストンブリッジ回路の他辺に、ひずみゲージSGとひずみゲージSGとが含まれ、その対辺に、ひずみゲージSGとひずみゲージSGとが含まれるように構成されている。
【0047】
上記構成の場合、ホイートストンブリッジ回路の各辺における合成抵抗値R1〜R4は、二つのひずみゲージの抵抗値を合計した値となり、ホイートストンブリッジ回路の各辺に含まれるひずみゲージが1つの場合に比べて、合成抵抗値が大きくなる。
そのため、ホイートストンブリッジ回路において、例えば、一辺に含まれるひずみゲージSG2の抵抗値が変化しても、その辺の合成抵抗値R2における変化する割合が小さくなり、出力電圧Vに与える影響も小さくなる。
【0048】
つまり、ホイートストンブリッジ回路において、偏荷重Fによる曲げひずみを検出するひずみゲージSGの一辺に、さらに偏荷重Fによる曲りを検出しないひずみゲージSGを含むように構成することによって、出力電圧Vに含まれる誤差成分を減少させることが可能となる。
【0049】
以上より、ひずみ検出手段7によれば、曲げ荷重F〜Fが作用して曲げひずみを検出したとしても、接続点a、bの電位差である出力電圧Vに含まれる誤差成分を減少させることが可能となる。
【0050】
そのほか、図2に示す回路基板8は、ひずみ検出手段7におけるホイートストンブリッジ回路に電圧Vを印加する電源と、ホイートストンブリッジ回路における接続点a、bに接続して、ひずみ検出信号を出力するための回路を備えている。
また、図2に示すカバー9は、内部に配置される起歪部12と回路基板8とを覆うための部材である。
また、荷重伝達部材10は、起歪体6の両端に取り付けられて、計量台2下面に当接し、計量台2に載置されたトラックTによる荷重を起歪体6に伝達するための部材である。
【0051】
次に、ひずみ検出信号を受信する算出部について簡単に説明する。特に図示しないが、算出部は、ひずみ検出信号の出力を増幅させる増幅器と、増幅されたひずみ検出信号をデジタル信号に変換するA/D変換器と、そのデジタル信号から荷重を算出する算出手段とを備えて構成されている。
ここで、算出手段は、ひずみ検出信号の出力値である電圧値とその電圧値との対応関係を示す重量とを示す情報が記憶された記憶部を備えており、その記憶部から電圧値に対応した重量を抽出し、外部の表示装置などに出力して、操作者に視認可能に提示する。
【0052】
以上、実施形態に係るトラックスケール1の構成について説明したが、次に、実施形態に係るひずみ検出手段7から出力されるひずみ検出信号である出力電圧Vについて、具体的な数値を用いて説明する。
なお、条件として、ひずみゲージSG〜SGの抵抗値を350Ωとし、ひずみ1,000μstに対応して、ひずみゲージSG〜SGの抵抗値が1Ω変化するものとする。また、1トンの荷重が起歪体6に作用した場合、起歪部12に生じる垂直方向の圧縮ひずみを−100μst、水平方向の伸張ひずみを+30μstとする。
そして、上記条件下において、ホイートストンブリッジ回路に印加される電圧Vに対するひずみ検出信号の出力電圧Vの出力比(V/V)を算出した。
【0053】
ここで、10トンの荷重が作用するとする(曲げ荷重F〜Fはなし。)。この場合、起歪部12に生じる垂直方向の圧縮ひずみが−1,000μst、水平方向の伸張ひずみが+300μstとなる。
よって、ひずみゲージSG〜SGは、下記表1に示すように、抵抗値が1Ω下がり、
ひずみゲージSG〜SGは、抵抗値が0.3Ω上がるため、ホイートストンブリッジ回路を構成する各辺の合成抵抗値R1〜R4は、下記表2に示すような値となる。
【0054】

【表1】

【0055】

【表2】



【0056】
以上より、算出された合成抵抗R1〜R4における抵抗値を、下記数式1により計算すると、出力比(V/V)は1.859mV/Vとなる。
【0057】

【数1】

【0058】
次に、10トンの荷重のほかに、曲げ荷重F〜Fがかかった場合について算出する。
ここで、圧縮荷重Fにより、左側面12aには、垂直方向の圧縮曲げひずみとして−100μstが発生したとし、また、引張荷重Fにより、右側面12cには、垂直方向の伸張曲げひずみとして+100μstが発生するとする。
また、偏荷重Fにより、正面12bと背面12dには、垂直方向の圧縮曲げひずみとして−50μstがさらに発生するものとする。
なお、側面12a〜12dには、水平方向に微小な曲げひずみが生じるが、計算上無視するものとする。
上記条件の場合、ひずみゲージSG〜SGは、表3に示すような抵抗値となる。また、ホイートストンブリッジ回路を構成する各辺の合成抵抗値R1〜R4は、下記表4に示すとおりである。
【0059】

【表3】

【0060】

【表4】

【0061】
以上より、合成抵抗R1〜R4を記数式1により計算すると、出力比(V/V)が1.895mV/Vとなる。
よって、本実施形態に係るひずみ検出手段7によれば、1.859mV/Vをひずみ検出信号の理想とする出力値とした場合、約2%の出力が増加した出力値となる。
【0062】
次に、上記した実施形態のひずみ検出手段7によるひずみ検出信号に含まれる誤差成分がどの程度減少したのかを説明するため、従来のひずみ検出手段によるひずみ検出信号の出力比(V/V)を算出する。
なお、従来のひずみ検出手段は、本実施形態のロードセル3を用いて説明すると、起歪部12の側面12a〜12dの4面における2面に、それぞれ2つずつのひずみゲージを設けることによりひずみ量の検出を行っていた。
つまり、実施形態における起歪部12の左側面12aと右側面12cとのそれぞれに、垂直ひずみを検出するひずみゲージSG、SGと、水平ひずみを検出するひずみゲージSG、SGとに相当するひずみゲージが貼着され、ホイートストンブリッジ回路を構成していた。
【0063】
そして、従来のロードセルに、実施形態のロードセルと同じ荷重(上記する10トンの荷重と曲げ荷重F〜Fとの合計)が作用した場合のひずみ検出信号の出力比(V/V)を算出した。
なお、10トンの荷重により、起歪部に生じる垂直方向の圧縮ひずみが−1,000μst、水平方向の伸張ひずみが+300μstとなる。
また、曲げ荷重においては、圧縮荷重Fにより、左側面12aに垂直方向の圧縮曲げひずみとして−100μstが発生し、引張荷重Fにより、右側面12cに垂直方向の伸張曲げひずみとして+100μstが発生する。また、偏荷重Fにより、正面12bと背面12dに、垂直方向の圧縮曲げひずみとして−50μstが発生するが、ひずみゲージが貼着されていないので、検出されない。また、側面12a、12cには、水平方向に微小な曲げひずみが生じるが、計算上無視するものとする。
【0064】
そして、この場合におけるひずみゲージSG、SGと、水平ひずみを検出するひずみゲージSG、SGとの抵抗値は、下記の表5に示す値となる。そして、従来のひずみ検出手段のホイートストンブリッジ回路を構成する各辺の抵抗値は、以下の表6に示すようになる。
【0065】

【表5】

【0066】

【表6】

【0067】
表6による抵抗R1〜R4を上記数式1に代入すると、ひずみ検出信号の出力比は、1.859mV/V(V/V)ととなり、理想とする1.859mV/Vと同じ値となる。
これは、ひずみゲージSG、SGと、水平ひずみを検出するひずみゲージSG、SGとが貼着された左側面12aと右側面12cには、曲げ荷重における圧縮荷重Fと引張荷重Fとが作用する面であって、偏荷重Fによる曲げひずみを検出していない。
よって、上記するように、ホイートストンブリッジ回路による特性により、圧縮荷重Fと引張荷重Fにより生じた曲げひずみの誤差成分がキャンセルされたため、理想とする1.859mV/Vと同じ値となる。
【0068】
次に、曲げ荷重の向きが変化した場合について求める。具体的に、従来のロードセルに、10トンの荷重のほかに、圧縮荷重Fが正面12bに作用し、引張荷重Fが背面12dに作用し、そして、左側面12aと右側面12cとのそれぞれに偏荷重Fが作用した場合におけるひずみ検出手段によるひずみ検出信号の出力比(V/V)を算出する。
なお、10トンの荷重により、起歪部に生じる垂直方向の圧縮ひずみが−1,000μst、水平方向の伸張ひずみが+300μstとなる。
また、曲げ荷重においては、偏荷重Fにより、左側面12aと右側面12cに、垂直方向の圧縮曲げひずみとして、−50μstが発生する。なお、圧縮荷重Fにより、正面12bに垂直方向の圧縮曲げひずみとして−100μstが発生し、引張荷重Fにより、背面12dに垂直方向の伸張曲げひずみとして+100μstが発生するが、正面12bと背面12dには、ひずみゲージが貼着されていないので、検出されない。また、側面12a、12cには、水平方向に微小な曲げひずみが生じるが、計算上無視するものとする。
そして、この場合におけるひずみゲージSG、SGと、水平ひずみを検出するひずみゲージSG、SGとの抵抗値は、下記の表7に示す値となる。そして、従来のひずみ検出手段のホイートストンブリッジ回路を構成する各辺の抵抗値は、以下の表8に示すようになる。
【0069】

【表7】

【0070】

【表8】

【0071】
表8の数値を上記数式1に代入して計算すると、出力比(V/V)が1.931mV/Vとなる。これは、1.859mV/Vを理想とするひずみ検出信号の出力値とした場合、約4%の出力が増加した出力値となる。
つまり、従来のロードセルのひずみ検出手段によれば、偏荷重Fによる曲げひずみを検出した場合には、曲げひずみによる誤差成分がそのままひずみ検出信号に含まれ、理想とする出力値と大きく離れることとなる。
【0072】
以上より、従来のひずみ検出手段は、偏荷重Fが作用する方向によって誤差成分がないとする理想の出力値に対して、約4%の誤差を含むひずみ検出信号を出力するおそれがあるが、本願発明によれば、常に理想の出力値に対して約2%の誤差を含むひずみ検出信号を出力し、誤差成分が半分に減少することがわかる。
【0073】
以上より、本実施形態のロードセル3によれば、ひずみゲージSG〜SGにより曲げひずみを検出するものの、ひずみ検出手段7から出力されるひずみ検出信号に含まれる誤差成分を減少させて出力することができるという優れた効果を奏する。
【0074】
また、実施形態のロードセル3の構成を、高さが短縮化され、ひずみ検出信号に含まれる誤差成分も大きいロードセルに適用すれば、より大きな効果を得ることができる。
【0075】
また、実施形態のロードセル3によれば、従来技術のように、ひずみ検出手段のほかに、さらに曲げひずみ検出手段を設ける必要がないため、部品点数の増加、製造工程の複雑化、及び、メモリに記憶させるデータ量の増大、という問題を回避できるものである。
【0076】
なお、本発明は、実施形態で説明したロードセル3及びロードセル3を備えたトラックスケール1に限るものでなく、本発明における作用効果を生じれば、適宜変形させてもよい。
【0077】
次に、図5を参照しながら、ロードセルの実施例について説明する。
実施例は、ロードセルにかける荷重を10トンまで増大させ、そして、10トンから0トンまで荷重を減少させた場合、ロードセルから出力されるひずみ検出信号の検出を行い、理想とする出力値との最大許容誤差(maximum permissible error。以下、単に「mpe」と称する。)を算出した。そして、この荷重の増減に対応するmpeの結果が、図5(a)に示すグラフである。
【0078】
なお、グラフにおける縦軸はmpeであり、横軸はロードセルにかけられた荷重を示す。
また、温度状況を変化させて測定した。なお、測定温度は、40℃、20℃、−10℃と下げていき、そして、20℃(図5において、「20℃re」を表記したものに対応する。)に戻して、mpeについても算出した。
【0079】
図5(a)に示すグラフによれば、例えば、−10℃の条件下における荷重の増減を示す直線が2つあるが、荷重が4トンの場合に、下側にある直線が、荷重を増加させた場合のmpeを示し、上側にある直線が荷重を減少させた場合のmpeを示す。さらに、ロードセルに対して特に曲げ荷重をかけるために、計量台を移動させることは行っていない。
なお、図5(b)に示すように、比較例として、起歪体の4面における2面に4つのひずみゲージを貼着した従来技術のロードセルから出力されたひずみ検出信号のmpeについても算出した。
【0080】
図5(a)及び図5(b)を参照すると、全体的に、実施例のロードセルと比較例のロードセルの両者ともに、mpe=0とはなっていない。これは、荷重をかける際の揺れが曲げ荷重としてロードセルに作用し、誤差成分として入力されるためである。
ここで、図5(a)に示されるように、実施例におけるロードセルのひずみ検出信号は、比較例のロードセルに比べて、理想とする出力(mpe=0)からのずれ幅が小さい。よって、比較例に比べて誤差成分の影響が減少していることが分かる。
また、実施例のロードセルは、上側と下側の曲線幅が小さく、安定したひずみ検出信号を出力しており、比較例のロードセルに比べ高精度であることがわかる。
【符号の説明】
【0081】
1 トラックスケール
2 計量台
3 ロードセル
6 起歪体
7 ひずみ検出手段
12 起歪部
SG〜SG ひずみゲージ
T トラック

【特許請求の範囲】
【請求項1】
作用する荷重に応じたひずみ量が発生する起歪部と、
前記起歪部に貼着され、前記起歪部に発生したひずみ量を検出し、ひずみ検出信号を出力するひずみ検出手段と、を備えるロードセルであって、
前記起歪部は、4つの側面を有する四角柱に形成され、
前記ひずみ検出手段は、前記起歪部の垂直方向のひずみを検出する4つの垂直用ひずみゲージを含んで構成されるホイートストンブリッジ回路であり、
前記4つの垂直用ひずみゲージは、
前記4つの側面における一の側面に貼着される第1の垂直用ひずみゲージと、
前記4つの側面における側面であって、前記一の側面に隣接する2つの側面のうち一方の側面に貼着される第2の垂直用ひずみゲージと、
前記4つの側面における側面であって、前記一の側面の背面側にある側面に貼着される第3の垂直用ひずみゲージと、
前記4つの側面における側面であって、前記一の側面に隣接する2つの側面のうち他方の側面に貼着される第4の垂直用ひずみゲージと、から構成され、
前記ホイートストンブリッジ回路は、
前記ホイートストンブリッジ回路上における一辺に、
前記第1の垂直用ひずみゲージと、前記第2の垂直用ひずみゲージとを含み、
前記ホイートストンブリッジ回路上における前記一辺の対辺に、
前記第3の垂直用ひずみゲージと、前記第4の垂直用ひずみゲージとを含んでいることを特徴とするロードセル。
【請求項2】
前記ひずみ検出手段は、前記起歪部の水平方向のひずみを検出する4つの水平用ひずみゲージをさらに備えており、
前記4つの水平用ひずみゲージは、
前記一の側面に貼着される第1の水平用ひずみゲージと、
前記4つの側面における側面であって、前記一の側面に隣接する2つの側面のうち一方の側面に貼着される第2の水平用ひずみゲージと、
前記4つの側面における側面であって、前記一の側面の背面側にある側面に貼着される第3の水平用ひずみゲージと、
前記4つの側面における側面であって、前記一の側面に隣接する2つの側面のうち他方の側面に貼着される第4の水平用ひずみゲージと、から構成され、
前記ホイートストンブリッジ回路は、
前記ホイートストンブリッジ回路上における前記一辺とその対辺とに隣り合う他辺に、
前記第1の水平用ひずみゲージと、前記第2の水平用ひずみゲージとを含み、
前記ホイートストンブリッジ回路上における前記他辺の対辺に、
前記第3の水平用ひずみゲージと、前記第4の水平用ひずみゲージとを含んでいることを特徴とする請求項1に記載のロードセル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−108792(P2013−108792A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−252767(P2011−252767)
【出願日】平成23年11月18日(2011.11.18)
【出願人】(000114215)ミネベア株式会社 (846)
【Fターム(参考)】