説明

ローラの動バランス調整機構を備えた計量コンベア装置

【課題】ローラの動バランスを高精度に、且つ、効率的に調整できる計量コンベア装置を提供する。
【解決手段】ローラの対の間に掛け渡された無終端ベルトにより被計量物を搬送する計量コンベア装置であって、円筒状のローラ11、12を貫通する軸心14に対してローラ11、12を摩擦力で固定するために、ローラ11、12の端部を塞ぐ位置に配置されたリング状の摩擦締結部材20と、摩擦締結部材20に直接または間接的に固定され、軸心14の同心円上の位置で互いに点対称となるように配置された、軸心14と平行な複数の棒状体31、32、33と、棒状体に装着する動バランス調整用の座金38と、を備える。棒状体に装着する動バランス調整用座金38の数を種々に変えることで、動バランスの微調整が可能になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被計量物を搬送しながら計量する計量コンベア装置に関し、特に、搬送ベルトを回転するローラの動バランスを高精度に調整できるようにしたものである。
【背景技術】
【0002】
計量コンベア装置は、例えば搬送コンベアのライン中に配置され、上流の搬送コンベアから送り込まれた物品を下流側に送り出す過程で、その物品の重量を測定する。
下記特許文献1に記載された計量コンベア装置を図10に示している。計量コンベア装置は、被計量物600を搬送する搬送機構100と、搬送機構100を駆動するための駆動源200と、駆動源200の駆動力を搬送機構100に伝達する伝達機構300と、これらを支持する支持部700と、重量を検出する荷重検出部400とを備えている。
荷重検出部400は、(搬送機構100+駆動源200+伝達機構300+支持部700+被計量物600)の重量を計量し、その計量信号が送られた演算部(不図示)で(搬送機構100+駆動源200+伝達機構300+支持部700)の重量が差し引かれて被計量物600の重量が算出される。
【0003】
荷重検出部400から送られる計量信号には、被計量物の移動等に伴う機械振動成分が重畳されているため、演算部は、計量信号に含まれる不要成分をフィルタで除去してから被計量物の重量を算出する。演算部での重量算出は、被計量物が搬送機構100で搬送されている短い時間内に精確に行われなければならない。
搬送機構100は、駆動源200の駆動力で回転する駆動ローラ103と、従動する従動ローラ104と、駆動ローラ103及び従動ローラ104間に掛け渡された無終端ベルト105とを有している。
【0004】
この駆動ローラ103や従動ローラ104は、精密に見ると、多くの場合、回転中心に対する質量の偏りが在り、軸心に対して偏心している。そのために回転時にブレが生じ、このブレにより計量時に低周波の機械振動成分が発生する。計量信号に含まれる低周波の不要信号成分はフィルタでの除去に時間が掛かり、迅速で精確な測定の妨げとなる。
そのため、計量コンベア装置では、回転体である駆動ローラ103や従動ローラ104に調整分銅(バランサ)を貼り付けて質量の偏位を改善し、動バランスを安定化させている。
【0005】
図11は、従来の動バランス調整機構を示している。先ず、駆動ローラ103のバランスが動バランス測定装置で測定され、質量偏位をキャンセルできる駆動ローラ103の側面位置に所定の大きさ(質量)の調整分銅106が固定される。
ここでは、調整分銅106の取付穴107に対応する螺子穴108を駆動ローラ103の側面に形成し、固定ネジ109を用いて調整分銅106を駆動ローラ103の側面に固定している。
【特許文献1】特開2002−13972号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、ローラに固定する調整錘の取付け位置や重量を決定するまでには、多くの手間及び時間が掛かる。この作業は、通常、次のような手順で行われる。
(1)まず、ローラを動バランス測定装置上で回転させて、安定して回転することを確認する。
(2)次に、付加錘に見立てた粘土を、その質量を計量・記録した後、ローラの一方の端面に貼り付ける。
(3)粘土を付加したローラを動バランス測定装置上で回転させ、動バランスを計測する。
(4)動バランスの値が設定値以下になるまで(1)〜(3)の処理を繰り返す。
(5)次に、(1)〜(4)の処理をローラの他方の端面について実施する。
(6)粘土の最終質量と同じになるように付加錘をカットし、ローラのそれぞれの端面に組み付ける。
【0007】
こうした複雑な工程を要する動バランス調整作業の簡素化が、従来から強く求められている。
また、付加錘をローラの端面の1箇所に取り付けるだけで動バランスを微調整することは容易ではない。
【0008】
本発明は、こうした事情を考慮して創案したものであり、搬送ベルトを回転するローラの動バランスを高精度に、且つ、効率的に調整することができる計量コンベア装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、ローラの対の間に掛け渡された無終端ベルトにより被計量物を搬送する計量コンベア装置であって、円筒状のローラを貫通する軸心に対して前記ローラを摩擦力で固定するために、前記ローラの端部を塞ぐ位置に配置されたリング状の摩擦締結部材と、前記摩擦締結部材に直接または間接的に固定され、前記軸心の同心円上の位置で互いに点対称となるように配置された、前記軸心と平行な複数の棒状体と、前記棒状体に装着する動バランス調整用の座金と、を備えることを特徴とする。
この計量コンベア装置は、ローラの動バランスを調整する際に、棒状体に装着する動バランス調整用座金の数を種々に変えることで、動バランスの値が設定値以下になるか否かを調べることができ、従来使われていた粘土が不要になる。また、この座金を装着する棒状体が軸心の同心円上に多数存在するため、動バランスの微調整が可能である。
【0010】
また、本発明の計量コンベア装置では、前記摩擦締結部材が、外輪と、内輪と、前記内輪の締結用螺子穴または取外し用螺子穴に螺合されるボルトとを備えたメカロック構造を有し、前記複数の棒状体の内の何本かが、前記摩擦締結部材の前記取外し用螺子穴に直接固定される。
メカロック構造の取外し用螺子穴は、ローラと軸心とを分解する時に使用され、ローラと軸心とが固定された状態では使用されていない。そのため、この取外し用螺子穴を用いて棒状体を摩擦締結部材に直接固定することができる。
【0011】
また、本発明の計量コンベア装置では、前記複数の棒状体の内の何本かが、円環状のベースに固定され、前記ベースが、当該ベースに設けられた取付け穴を用いて、前記摩擦締結部材に直接固定された棒状体に装着され、固定される。
こうした構造で棒状体の本数を増やすことにより、動バランスの微調整が可能になる。
【0012】
また、本発明の計量コンベア装置では、この場合に、前記摩擦締結部材に直接固定された棒状体が、前記ベースと前記摩擦締結部材との間に、前記ベースのスペーサを兼ねる動バランス粗調整用の錘を備えるように構成することができる。
動バランス粗調整用の錘は、ローラに摩擦締結部材を装着したことによる動バランスの崩れを粗調整するために使用できる。
【0013】
また、本発明の計量コンベア装置では、前記ベースに固定された棒状体の内の何本かが、前記ベースから前記摩擦締結部材の側に突出する突出部を具備し、前記突出部に動バランス粗調整用の錘を持つように構成することができる。
この動バランス粗調整用の錘を設けることで、摩擦締結部材の装着による動バランスの崩れを、ベースの組付けによって粗調整することが可能になる。
【0014】
また、本発明の計量コンベア装置では、前記ベースに固定された棒状体の内の何本かを、前記ベースから前記摩擦締結部材の側に突出する部分を持たずに前記ベースに固定するようにしても良い。
こうすることで、棒状体の本数が増え、動バランスの微調整が可能になる。
また、本発明の計量コンベア装置は、それをコンベア進行方向に複数配置して多連秤装置を構成することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明により、計量コンベア装置に用いるローラの動バランスを効率的に、且つ、高精度に調整することができる。そのため、計量コンベア装置のノイズが減少し、迅速且つ精確な計量が可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の計量コンベア装置の実施形態について、図面を基に説明する。
図1は、この計量コンベア装置の斜視図(a)及び側面図(b)であり、図2は、その分解斜視図である。図3は、搬送機構の平面図(a)及び斜視図(b)である。図4は、軸心と一体になったローラの斜視図である。図5は、このローラ端部の動バランス調整機構を示す図であり、図6は、動バランス調整機構の棒状体に座金が装着された状態を示す図である。図7は、動バランス調整機構の分解斜視図である。図8は、動バランス調整機構の正面図(a)、側面図(b)及び部分断面図(c1)(c2)(c3)である。また、図9は、摩擦締結部材のメカロック構造を示す図である。
【0017】
この計量コンベア装置は、図1及び図2に示すように、被計量物を搬送する搬送部10と、駆動源であるモータ430と、搬送部10及びモータ430を支持する支持部50と、モータ430の駆動力を搬送部10の駆動ローラに伝える駆動ベルト431と、これらを支持する二つの荷重検出部400と、荷重検出部400を支持するベース60とを備えている。
ベース60は、搬送コンベアのライン中に設置された適宜高さの台上に載置される。
荷重検出部400は、ロードセルを内蔵しており、ロードセルの固定側がベース60に固定され、ロードセルの可動側が支持部50を支持している。そのため、ロードセルの可動側には、搬送部10、モータ430、駆動ベルト431、支持部50及び被計量物を合わせた負荷が加わり、この負荷に応じて可動側が変形する。
各ロードセルは、可動側の変形に応じた計量信号を出力し、演算部(不図示)は、二つのロードセルから送られた計量信号を合成すると共に、搬送部10、モータ430、駆動ベルト431及び支持部50の負荷分を除いて被計量物の重量を算出する。
【0018】
図3は、支持部50から取り外した状態の搬送部10を示している。
この搬送部10は、モータ20の駆動力で回転する駆動ローラ11と、駆動ローラ11に伴って回転する従動ローラ12と、駆動ローラ11及び従動ローラ12に掛け渡された無終端ベルト13とを備えている。
図4に示すように、駆動ローラ11及び従動ローラ12は、軸心14に固定されて使用される。駆動ローラ11及び従動ローラ12は同一形状を有しており、それらが固定される軸心14も同一形状を有している。また、駆動ローラ11、従動ローラ12及び軸心14は、左右対称である。そのため、軸心14に固定されたローラは、駆動ローラとしても従動ローラとしても使用することができ、また、左右の向きを入れ替えて使用することもできる。
ただ、駆動ローラ11が固定される軸心14には、駆動ベルト431を懸架するための継心が連結機構により連結される。
【0019】
図5、図6、図7、図8に示すように、ローラ11、12の各端部には、動バランス調整機構30が設けられる。
図7に示すように、ローラ11、12は円筒形であり、このローラ11、12と、ローラを貫通する軸心14との間は、メカロック構造を有するリング状の摩擦締結部材20で固定される。
【0020】
メカロック構造は、図9(a)に例示するように、外輪202、内輪201及びボルト203の三点で構成され、内輪201と外輪202とは互いにテーパーで接し、また、内輪201及び外輪202には、収縮・拡大を可能にするスリットが設けられている。
ボルト203を締結用螺子穴に螺合すると(図9(a)の状態)、クサビの原理で内輪201は収縮して軸心14に圧接し、外輪202は拡大してローラ11、12に圧接する。そのため、ローラ11、12と軸心14とが固定される。
一方、ボルト203を取外し用螺子穴に螺合すると(図9(b)の状態)、内輪201と外輪202との係合が緩み、ローラ11、12を軸心14から分離することが可能になる。
【0021】
動バランス調整機構30は、図7に示すように、摩擦締結部材20の取外し用螺子穴(ローラ11、12及び軸心14の締結状態ではボルト203が螺合されていない)205に螺合されて固定される棒状体31と、円環状のベース35と、このベース35に固定される棒状体32及び棒状体33と、棒状体31、32、33をベース35に固定するためのバネ座金36及びナット37と、棒状体31、32、33に装着される動バランス微調整用の錘38と、動バランス微調整用錘38を棒状体31、32、33に固定するためのバネ座金39及びナット40とを有している。
【0022】
円環状のベース35は、軸心14が挿通される中心孔を有し、中心孔の周囲に、棒状体31、32、33が挿通される多数の小孔を有している。この多数の小孔は、中心孔の同心円上で、中心孔の中心に対して点対称の位置に配置されている。
摩擦締結部材20の取外し用螺子穴205に螺合する棒状体31(第1棒状体)は、動バランス粗調整用の錘を兼ねるスペーサ311を備えている(図8(c2))。このスペーサ311の一方の端面が摩擦締結部材20に当接するため、第1棒状体31が取外し用螺子穴205へ過剰に螺合される事態が回避される。それ故、ローラ11、12と軸心14との結合状態が緩む虞はない。また、スペーサ311の他方の端面は、第1棒状体31がベース35の小孔に差し込まれたとき、ベース35に当接して、ベース35と摩擦締結部材20との距離を保つ。また、この端面は、第1棒状体31にバネ座金36を介して螺合されるナット37と共働してベース35を挟持する。
【0023】
ベース35に固定される棒状体には二種類あり、一方の棒状体33(第2棒状体)は、摩擦締結部材20の側に突出する突出部を具備し、この突出部が動バランス粗調整用の錘331になっている(図8(c3))。また、第2棒状体33をベース35の小孔に差し込んでベース35に固定するとき、この錘331の端面は、第2棒状体33にバネ座金36を介して螺合されるナット37と共働してベース35を挟持する。
他方の棒状体32(第3棒状体)は、摩擦締結部材20の側に、突出部分を持たずに扁平なフランジ321(図8(b))のみを有している。この第3棒状体32をベース35の小孔に差し込んでベース35に固定するときは、このフランジ321と、第3棒状体32にバネ座金36を介して螺合されるナット37との間でベース35が挟持される。
これらの棒状体31、32、33は、図8(a)(b)に示すように、軸心14と平行で、且つ、軸心14の同心円上で等間隔に、点対称を成すように配置される。この装置では、一つの動バランス調整機構30における棒状体の合計本数が12本となっている。
これらの棒状体31、32、33には、図6に示すように、必要な枚数の錘38が装着され、ローラ11、12の動バランスが微調整される。
【0024】
このローラ11、12の動バランス調整作業は、次のような手順で行われる。
(1)まず、摩擦締結部材20を用いてローラ11、12に軸心14を結合し、これを動バランス測定装置上で回転させて、動バランスを計測する。通常、摩擦締結部材20を装着すると、ローラ11、12の動バランスは大きく崩れる。
(2)次に、動バランスの計測結果に基づいて、動バランスの崩れを補償するように第1棒状体31の動バランス粗調整用錘311及び第2棒状体33の動バランス粗調整用錘331を選定(複数種類の動バランス粗調整用錘311、331を持つ第1棒状体31及び第2棒状体33を予め用意して、その中から、実際に使用する第1棒状体31及び第2棒状体33を選定)し、あるいは、ベース35に固定する第2棒状体33及び第3棒状体32の各本数や固定位置を選定する。
(3)次に、第1棒状体31を摩擦締結部材20の取外し用螺子穴205に固定する。
(4)第2棒状体33及び第3棒状体32をベース35に固定し、このベース35を第1棒状体31に固定して、動バランスの崩れを粗調整する。
(5)このローラを動バランス測定装置上で回転させて動バランスを計測する。
(6)動バランス微調整用錘38を棒状体31、32、33に装着する。
(7)動バランスの値が設定値以下になるまで(5)(6)の処理を繰り返す。
【0025】
このように、この動バランス調整作業では、従来使われていた粘土を使わずに、直接、動バランス微調整用錘38を棒状体に装着しているため、作業効率が大幅に改善する。
また、動バランス微調整用錘38を装着できる箇所が多数(この装置では12箇所)に及ぶため、動バランスの微調整が可能であり、ローラの動バランスを高精度に保つことができる。
また、錘を削って微調整するような従来の方法では、調整錘を減少させる方向でしか微調整できないが、この実施形態の動バランス調整方法では、棒状体に装着する動バランス微調整用錘38を加えたり減らしたりして動バランスを調整することができ、調整作業が極めて容易である。
この動バランス調整機構30は、コンベア長さ(駆動ローラ11と従動ローラ12との距離)やローラの幅が異なる場合でも、同じものを使用でき、汎用性を有している。
【0026】
この動バランス調整機構30を備える計量コンベア装置は、ローラの動バランスを高精度に保ちながら、ローラのコンパクト化を図ることができる。この装置は、コンベア長さやコンベアの幅が大きくなっても、ノイズが少なく、精度の高い計量が可能であり、部品のような小物品から大きな貨物まで、迅速且つ精確に計量することができる。また、稼働中にローラの動バランスがズレた場合でも、再調整が容易であり、メンテナンスの手間が軽減される。
【0027】
ここでは、荷重検出部400で支持される搬送部10のローラについて説明したが、荷重検出部400で支持された搬送部10をコンベア進行方向に複数配置する多連秤装置の各ローラの動バランスを同様の機構で調整することができ、また、搬送部10に被計量物を送り込む上流搬送部や、搬送部10から被計量物を受け取って搬送する下流搬送部を計量コンベア装置の一部に組込む場合には、上流搬送部や下流搬送部のローラの動バランスを同様の動バランス調整機構で調整することができる。
なお、ここで示した数値や素材、部品形状などは、一例であって、本発明は、それに限定されるものではない。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明の計量コンベア装置は、ローラの動バランスを高精度に保ちながら、信頼性の高い計量が可能であり、各種の被計量物を扱う製造現場や物流現場などで広く用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の実施形態に係る計量コンベア装置の斜視図(a)と側面図(b)
【図2】図1の計量コンベア装置の分解斜視図
【図3】図1の計量コンベア装置における搬送機構の平面図(a)と斜視図(b)
【図4】図1の計量コンベア装置の軸心と一体になったローラの斜視図
【図5】図4のローラ端部の動バランス調整機構を示す図
【図6】図5の動バランス調整機構に座金が装着された状態を示す図
【図7】図5の動バランス調整機構の分解斜視図
【図8】図5の動バランス調整機構の正面図(a)、側面図(b)及び部分断面図(c1)(c2)(c3)
【図9】摩擦締結部材のメカロック構造を示す図
【図10】従来の計量コンベア装置を示す図
【図11】従来のローラの動バランス調整機構を示す図
【符号の説明】
【0030】
10 搬送部
11 駆動ローラ
12 従動ローラ
14 軸心
20 摩擦締結部材
30 動バランス調整機構
31 第1棒状体
32 第3棒状体
33 第2棒状体
35 円環状ベース
36 バネ座金
37 ナット
38 動バランス微調整用錘
39 バネ座金
40 ナット
50 支持部
60 ベース
100 搬送機構
103 駆動ローラ
104 従動ローラ
105 無終端ベルト
106 調整分銅
107 取付穴
108 螺子穴
109 固定ネジ
200 駆動源
201 内輪
202 外輪
203 ボルト
205 取外し用螺子穴
300 伝達機構
311 動バランス粗調整用錘を兼ねるスペーサ
321 扁平フランジ
331 動バランス粗調整用錘
400 荷重検出部
430 モータ
431 駆動ベルト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ローラの対の間に掛け渡された無終端ベルトにより被計量物を搬送する計量コンベア装置であって、
円筒状のローラを貫通する軸心に対して前記ローラを摩擦力で固定するために、前記ローラの端部を塞ぐ位置に配置されたリング状の摩擦締結部材と、
前記摩擦締結部材に直接または間接的に固定され、前記軸心の同心円上の位置で互いに点対称となるように配置された、前記軸心と平行な複数の棒状体と、
前記棒状体に装着する動バランス調整用の座金と、
を備えることを特徴とする計量コンベア装置。
【請求項2】
請求項1に記載の計量コンベア装置であって、前記摩擦締結部材が、外輪と、内輪と、前記内輪の締結用螺子穴または取外し用螺子穴に螺合されるボルトとを備えたメカロック構造を有し、前記複数の棒状体の内の何本かが、前記摩擦締結部材の前記取外し用螺子穴に直接固定されることを特徴とする計量コンベア装置。
【請求項3】
請求項2に記載の計量コンベア装置であって、前記複数の棒状体の内の何本かが、円環状のベースに固定され、前記ベースが、当該ベースに設けられた取付け穴を用いて、前記摩擦締結部材に直接固定された棒状体に装着され、固定されることを特徴とする計量コンベア装置。
【請求項4】
請求項3に記載の計量コンベア装置であって、前記摩擦締結部材に直接固定された棒状体が、前記ベースと前記摩擦締結部材との間に、前記ベースのスペーサを兼ねる動バランス粗調整用の錘を備えていることを特徴とする計量コンベア装置。
【請求項5】
請求項3または4に記載の計量コンベア装置であって、前記ベースに固定された棒状体の内の何本かが、前記ベースから前記摩擦締結部材の側に突出する突出部を具備し、前記突出部に動バランス粗調整用の錘を有していることを特徴とする計量コンベア装置。
【請求項6】
請求項3から5のいずれかに記載の計量コンベア装置であって、前記ベースに固定された棒状体の内の何本かが、前記ベースから前記摩擦締結部材の側に突出する部分を持たずに前記ベースに固定されていることを特徴とする計量コンベア装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれかに記載の計量コンベア装置をコンベア進行方向に複数配置した多連秤装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−66013(P2010−66013A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−229828(P2008−229828)
【出願日】平成20年9月8日(2008.9.8)
【出願人】(390041346)新光電子株式会社 (38)