ロールベール解体装置
【課題】ロールベールの外周面から、梱包材・包装材をナイフで切断して剥離除去し、裸の状態として、解体装置により解体する作業を、ロスを少なくして、かつ、梱包材・包装材の剥離と、それの分離・除去が迅速容易にしかも適確に行えるようにする。
【解決手段】ロールベールRを支承して機体1の一側から他側に向け搬送するフロアコンベア3と機体1の他側に、ロールベールRから牧草類を解き出すアジテータ4を装架した解体装置Aにおいて、フロアコンベア3に隣接する機体1の一側に、軸方向の長さを前記フロアコンベア3上に載置されるロールベールRの前後幅に略対応する長さとした巻き取りリール5を、リール軸50の軸線方向が、機体1の前後方向に沿う状態に装設し、それのリール51の周面に、ロールベールRの外周面に巻かれた梱包材及び包装材等の被覆材Bの、ナイフにより形成した切れ目Cに沿う辺縁部を係着せしめる係着手段yを装設する。
【解決手段】ロールベールRを支承して機体1の一側から他側に向け搬送するフロアコンベア3と機体1の他側に、ロールベールRから牧草類を解き出すアジテータ4を装架した解体装置Aにおいて、フロアコンベア3に隣接する機体1の一側に、軸方向の長さを前記フロアコンベア3上に載置されるロールベールRの前後幅に略対応する長さとした巻き取りリール5を、リール軸50の軸線方向が、機体1の前後方向に沿う状態に装設し、それのリール51の周面に、ロールベールRの外周面に巻かれた梱包材及び包装材等の被覆材Bの、ナイフにより形成した切れ目Cに沿う辺縁部を係着せしめる係着手段yを装設する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロールベーラによりロールに成形されてラッピングマシンにより梱包されたロールベールを、家畜に給餌するために解体するロールベール解体装置についての改良に関する。
【背景技術】
【0002】
従前のロールベールの解体装置Aは、図1に示しているように、浅い平箱状に形成した機体1の内部の底面で、一側に偏位させた部位にロールベールRを転動自在に支承する床板状のプレート2と、そのプレート2上に載置して支承せしめるロールベールRを、機体1の一側(図において右側)から他側に向けて搬送するフロアコンベア3とを装設し、機体1の他側には、前記プレート2上に載置されてフロアコンベア3により他側に向けて寄せられるロールベールRの周面から、外周に設けた掻き取り爪40で、巻き締められている牧草類を掻き出すローター41を並列軸支したアジテータ4を装設することで構成してある。
【0003】
そして、前記プレート2にあっては、解体装置Aの機体1に固定装架し、フロアコンベア3にあっては、前記プレート2の両側位置に、駆動スプロケット30と受動スプロケット32とを、それぞれ軸支し、これらに搬送行程側が前記プレート2上を回動し、戻り行程側が前記プレート2の下面側を回動するようにかけまわし、駆動スプロケット30の回転軸31を、機体1に装架しておくエンジンまたは油圧作動のモータ等の原動機の出力軸にクラッチを介し伝導しておき、エンジンを運転作動させるか、油圧モータに圧油を供給するかすることにより、原動機を作動させて、クラッチを入とすることで、上面側の搬送行程側が機体1の一側方向(図において右側方向)から他側に向けて回動作動するようにしてある。
【0004】
また、アジテータ4にあっては、外周側に掻き取り爪40を設けている掻き取りローター41を、それの回転軸42の軸方向が、前記フロアコンベア3上に載架するロールベールRの軸方向と平行するよう機体1に軸支するとともに、その回転軸42を、前述の機体1に装架した原動機の出力軸に、伝導機構を介し伝導し、かつ、その伝導が、前述のクラッチの操作により、断・接の制御が行われるようにしてある。
【0005】
そして、これにより、ロールに成形されたトワイン・ネット・梱包フィルム等の梱包材により梱包され、さらに包装フィルム等の包装材によりラッピングされているロールベールRを、給餌のために解体するときは、ロールベールRの外周面に巻き付けてある包装フィルム等の包装と、トワイン・ネット・梱包フィルム等の梱包材とを、ナイフで切断して剥ぎ取り、ロールベールRを裸の状態として、解体装置Aの機体1に装架したフロアコンベア3の上に、図1に示しているように軸芯線の方向が前述のアジテータ4の回転軸42と平行する前後方向となる姿勢として載架し、その状態で、フロアコンベア3を作動させ、ロールベールRをアジテータ4に近寄らせることで、回転しているアジテータ4の掻き取り爪40の作用を受けさせ、巻き締められている牧草類を解きほぐして、給餌に適応する状態として機体1の他側の外方に放出するようにしてある。
【0006】
このロールベールの解体装置Aには、ロールベールRを、機体1に装架したフロアコンベア3の上面に載架して、解きほぐす解体作業を行うとき、ロールベールRは解体装置Aの機体1に載架する前に、それの胴周面を巻き締め梱包しているトワイン・ネット等の梱包材とそれの外周から全周を包装しているラップフィルムなどの包装材とをナイフで剥ぎ取り裸の状態として、解体装置Aの機体1上に載架して、作業を行うことから、圃場面で裸に剥いだロールベールRを作業員が手で持って解体装置の機体上に運びあげる作業の間、及び、運び上げたロールベールRを、所定の姿勢としてフロアコンベア3上に載置するときに、巻き締められている牧草類が緩んでくずれ出し、それが機体の周辺にこぼれるようになって、ロスを多くするという問題がある。
【0007】
また、くずれてほぐれ出し機体の周辺にこぼれるようになるロスを少なくするため、ロールベールRは梱包・包装した状態のまま、解体装置の機体のフロアコンベア3の上に載せ、ロールベールRを梱包・包装している梱包材・包装材のナイフによる剥ぎ取り作業を、解体装置の機体上で行うようにすると、梱包材・包装材をロールベールRの全周面から順次剥ぎ取るようになることから、ロールベールRを転動させるようにすることで、作業員がアジテータ4との接触により傷害事故を起こすなど、危険で作業がしづらい問題が生じ、さらに解体装置の機体上で剥ぎ取った梱包材・包装材が、解体する牧草中に混入してこれを給餌の傷害にならないよう分別除去するのが面倒な問題が出てくる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明において解決しようとする課題は、解体装置によるロールベールの解体作業が、ロールベールを、それの外周面から、梱包材・包装材をナイフで切断して剥離除去し、裸の状態として行うことから、ロールベールを解体装置の機体上に運び上げるときに、くずれて解き出てくる牧草類が四周に散乱してロスが多くなる問題と、ロスを無くすため梱包材・包装材の剥離をロールベールを解体装置の機体に載架した状態で行うと剥離した梱包材・包装材の分離除去がむずかしく、かつ、剥離作業が危険でやりにくくなる問題とを解消せしめ、ロスを少なくして、かつ、梱包材・包装材の剥離と、それの分離・除去が迅速容易にしかも適確に行えるようにする手段を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上述の課題を解決するための手段として、特許請求の範囲に記載したように、機体1の一側に寄せた部位に、ロールベールRを支承して機体1の一側から他側に向け搬送するフロアコンベア3を装架し、そのフロアコンベア3に隣接する機体1の他側に、ロールベールRから牧草類を解き出すアジテータ4を装架した解体装置Aにおいて、フロアコンベア3に隣接する機体1の一側に、リール51の軸方向の長さを前記フロアコンベア3上に軸芯線が機体1の前後方向に沿う姿勢として載置されるロールベールRの前後幅に略対応する長さとした巻き取りリール5を、リール軸50の軸線方向が、機体1の前後方向に沿う状態に装設し、その巻き取りリール5のリール51の周面に、ロールベールRの外周面に巻かれた梱包材及び包装材等の被覆材Bの、ナイフにより形成した切れ目Cに沿う辺縁部を係着せしめる係着手段yを装設したことを特徴とするロールベールの解体装置、および、
巻き取りリール5のリール51の外周面の軸方向における中間部位に、リール51の外周面の周方向に沿う細幅のバネ板52を、バネ性によりリール51外周面に対し圧接していくクランプ状に装設して、被覆材Bの切れ目Cに沿う辺縁部を挟み込む係着手段yとしたことを特徴とする請求項1記載のロールベールの解体装置、および、
巻き取りリール5のリール51の外周面に、リール51の軸方向に沿う押さえ棒54を配位し、その押さえ棒54をリール51の軸端部に支軸55によりリール51の端壁面に沿い回動するようそれぞれ軸支せる回動アーム56間に渡架支持せしめ、それら回動アーム56に、支持せる押さえ棒54がリール51周面に圧接していく方向に回動させるよう付勢するバネ57を連繋して、被覆材Bの切れ目Cに沿う辺縁部を押さえ棒54によりリール51周面に係着させる係着手段yとしたことを特徴とする請求項1記載のロールベールの解体装置、および
巻き取りリール5のリール51の外周面に、被覆材Bの切れ目Cに沿う辺縁部を束ねて結び付ける棒材59を設けて、被覆材Bをリール51周面に係着させる係着手段yとしたことを特徴とする請求項1記載のロールベールの解体装置、および、
胴周面が、トワイン・ネット・梱包フィルム等の梱包材で梱包され、その外周から包装フィルム等の包装材で包装されているロールベールRを、それの外周面から包装材を剥ぎ取り、梱包材により梱包されている状態として、ロールベールの解体装置のフロアコンベア上に載置し、そのフロアコンベア上において、ロールベールの胴周面を梱包している梱包材に、ナイフによりそのロールベールの軸方向に沿う切れ目をいれ、その切れ目に沿う辺縁を引き剥がし、解体装置の機体に装架した巻き取りリールに巻き取らせて剥ぎ取り、しかるのち、解体装置の機体に装架したアジテータ4により解体させることを特徴とするロールベールの解体装置を提起するものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明手段は、ロールベールの外周面からそれを被覆する梱包材と包装材の被覆材を剥ぎ取って、解体装置により解体するときに、ロールベールは、それの外周面の被覆材にナイフにより軸方向に沿う切れ目を一筋入れるだけで、被覆材で被覆した状態のまま解体装置の機体上に載置することから、くずれがなく、ロスを少なくして解体でき、また、ロールベールの外周面からの被覆材の剥ぎ取りが、解体装置の機体上において、機体に軸支した巻き取りリールに巻き取らせることで行われることから、被覆材の剥ぎ取りが迅速・容易に、かつ、解体する牧草と分離させた状態として適確に剥ぎ取れるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明手段は、トワイン・ネット・梱包フィルム等の梱包材により胴周面が梱包され、その外周に巻き付ける包装フィルムにより胴周面と軸方向の両端面とが被覆・包装されているロールベールRを、そのロールベールを転動自在に支承するフロアコンベア3とそれにより搬送されるロールベールRの周面に対し掻き取り爪40が接触して回転するアジテータ4とを装備せしめた解体装置Aにより解体する際、ロールベールRは、それの外周面を梱包・包装する梱包材及び包装材等の外皮で被覆された状態のまま、解体装置Aの機体1に対し載架するようにする。
【0012】
このとき、ロールベールRの外周を被覆する梱包材・包装材等の被覆材Bは、ナイフによりロールベールRの胴周面の1個所に軸方向に沿う切れ目Cを入れ、この切れ目Cにより周方向の連続が遮断されるようにしておく。
【0013】
このナイフにより被覆材Bに対し、切れ目Cを形成する切断作業は、ロールベールRを解体装置Aの機体上に載架する前に、圃場面において行うが、一筋の切れ目Cを被覆材Bに形成するだけの作業であるから、ロールベールRを解体装置Aの機体1に装架してあるフロアコンベア3上に載置した状態において、機体1上で行っても、危険なく行えるから、そのようにしてもよい。
【0014】
また、この被覆材Bに対し切れ目Cを入れたロールベールRは、切れ目Cが形成されただけで、被覆材Bにより被覆された状態のままで、解体装置Aの機体1上に載架する。
【0015】
このとき、ロールベールRの外周を被覆する被覆材のうち、ロールベールRの胴周面を緊縛・梱包するトワイン・ネット・梱包フィルム等の梱包材を残して、ロールベールRの胴周面と軸方向の両端面とを被覆・包装する包装フィルム等の包装材だけをむしり取り、ロールベールRが、トワイン・ネット・梱包フィルム等により被覆されている状態として、解体装置Aの機体1に積み込み、フロアコンベア3上に載置し、セットするようにしてよく、このようにすることがむしろ望ましい。
【0016】
しかして、解体装置Aの機体1には、フロアコンベア3を挟んで、アジテータ4と対称する位置となるフロアコンベア3の一側位置に、周面がフロアコンベア3上に載架するロールベールRの軸芯線と平行するリール軸50中心に回転する巻き取りリール5を軸支しておき、これの周面に、前記ロールベールRの外周面の被覆材Bを切り目Cから引き出した端部を係着せしめる係着手段yを装設しておいて、この巻き取りリール5のリール軸50を、前述のフロアコンベア3の回転軸33を駆動する原動機の出力軸または、フロアコンベア3の回転軸33に、伝導機構を介し伝導し、かつ、その伝導を断・接可能とするクラッチを介装しておいて、フロアコンベア3上に載置したロールベールRの周面を被覆している被覆材Bを、それの切れ目Cの端を周面に設けた係着手段yに係着させた状態において、巻き取りリール5を駆動させることで、ロールベールRを転動させながら被覆材Bを巻き取りリール5により巻き取って剥離するようにする。
【実施例1】
【0017】
次に実施の一例を図面に従い詳述する。
図2は本発明を実施せるロールベールの解体装置の正面図、図3は同上装置の平面図、図4は同上装置の右側面図、図5は同上装置の、ロールベールの解体作業時における一部破断した正面図である。
【0018】
これら図において、Aは解体装置、1はその解体装置Aの機体、2は機体1内の底部の一側(図2、図3において右側)に寄せた位置に設けたプレート、3はプレート2上に載架したロールベールRを、他側に向け搬送するようそのプレート2の上面側に設けたフロアコンベア、4はフロアコンベア3の他側の側に配位して機体1に装架したアジテータ、5はフロアコンベア3の一側の側に配位して機体1に装架した巻き取りリールを示している。
【0019】
機体1は平箱状の台枠状に形成してあり、それの底部の一側(図2、図3において右側)に寄せた部位に設けたプレート2は、ロールベールRを載置して支承させるためのもので床板状に固定支架してある。
【0020】
フロアコンベア3は、この床板状のプレート2の上面に載置するロールベールRを、機体1の他側に向け搬送するようプレート2の上面側に搬送面を位置させて装設したもので、平面視においてプレート2の前後の端部で、正面視において、プレート2の一側における外側位置に、駆動スプロケット30を、それの回転軸31が機体1の前後方向に沿う姿勢として機体1に軸支し、プレート2の他側における外側位置には、受動スプロケット32を、それの回転軸33が前記回転軸31と平行するように配位して機体1に軸支し、これらに、エンドレスのチェンベルト34を、正面視において、搬送行程側が前記プレート2の上面側を回行し、戻り行程側が前記プレート2の下面側を回行するように巻き掛け、駆動スプロケット30の回転軸31を、機体1に装架してある油圧モータMの出力軸に、図6に示しているようにスプロケット60と伝導チェン61とスプロケット62よりなる伝導機構D1を介し伝導して、前記油圧モータMをコントローラの操作で正回転させることで、搬送行程側が、図5において、一側(図において右側)から他側に向けて回動し、前記油圧モータMを逆回転させることで、搬送行程側が図5において他側(図において左側)から一側に向け回動するようにしてある。
【0021】
このプレート2の前後の端部位置にそれぞれ装設される一対のエンドレスのチェンベルト34・34間には、図3にあるようロッド35が適宜の間隔をおいて渡架されて、これにより、プレート2上に載置するロールベールRを、ロッド35により搬送するフロアコンベア3を構成している。
【0022】
このフロアコンベア3上に載置するロールベールRは、図5にあるように、軸芯線が機体1の前後方向に平行する姿勢として載置する。これによりフロアコンベア3が駆動されて作動すると、ロールベールRは、フロアコンベア3上で転動するようにしてある。
【0023】
フロアコンベア3の他側の側に設けたアジテータ4は、そのフロアコンベア3の他側の位置に、機体1の前後方向と平行する回転軸42を軸支して、その回転軸42の軸上に、多数のローター41を並列させて設け、各ローター41の周面に、放射状に突出する角状の掻き取り爪40を設けておくことで構成してある。
【0024】
そして、このアジテータ4の上面側から前記フロアコンベア3に向かう側には、カバー状に囲うガイドプレート43が設けられ、それの前述のローター41のそれぞれと対応する部位には、各ローター41の周面に設けた前記掻き取り爪40を該ガイドプレート43の外面側に突出させる開裂溝44が設けてある。
【0025】
また、アジテータ4の回転軸42には、前述の油圧モータMの出力軸が、フロアコンベア3の駆動スプロケット30の回転軸31に設けたスプロケット45と伝導チェン46とアジテータ4の回転軸42に設けたスプロケット47からなる伝導機構D2を介し伝導させてある。この伝導機構D2には、伝導を断・接するクラッチを設ける場合がある。
【0026】
そして、これにより、フロアコンベア3が駆動されてロールベールRが他側に寄せられてくると、駆動により回転軸42中心に図5において矢印に示している如く反時計回りに回転しているアジテータ4のローター41周面に設けた掻き取り爪40により、ロールベールRの周面から、巻き締められている牧草類が解き出されて、ガイドプレート43の上面に沿い機体1の外方に放出されていくようにしてある。
【0027】
機体1の一側に装架せる巻き取りリール5は、ロールベールRを前述のアジテータ4により解体するときに、解体作業に先立ち、予め、そのロールベールRの外周を梱包・包装しているトワイン・ネット・梱包テープなどの梱包材とプラスチックフィルムなどの包装材とからなる被覆材Bを、巻き取って、剥ぎ取るためのものであり、解体装置Aの機体1に装架せる前記フロアコンベア3を挟んで前述のアジテータ4と反対側となる位置で、前記フロアコンベア3の搬送面よりも上方に位置する部位に、装設してある。
【0028】
この巻き取りリール5は、回転軸となるリール軸50の周面に被覆材Bを巻き取る巻き枠となるリール51を設け、そのリール51の周面に、巻き取る被覆材Bの端縁を係着せしめる係着手段yを設けて構成し、回転軸となるリール軸50を、前述の油圧モータMの出力軸に対し、フロアコンベア3の受動スプロケット32の回転軸33に設けた伝導プーリー70と、リール軸51に設けた伝導プーリー71と、それらにかけ回した伝導ベルト72とからなる伝導機構D3を介して伝導させて、油圧モータMの作動により、巻き取りリール5のリール51が回転するようにしてあるが、そのリール51は、回転軸となるリール軸50が、機体1の前後方向と平行する姿勢として機体1に軸支し、かつ、そのリール51の軸方向の長さを、フロアコンベア3の上面に図5にあるよう軸芯線が機体1の前後方向に沿う姿勢で載架されるロールベールRの軸方向の幅と略対応する長さとし、かつ、そのリール51の軸方向が、フロアコンベア3上に載置したロールベールRの軸芯線と平行するように軸支してある。
【0029】
また、伝導機構D3には、クラッチレバー80の操作で、テンションプーリー81を伝導ベルト72に対し進退させることで、動力の伝導を断・接するクラッチ機構8が組み込まれている。
【0030】
そして、これにより、フロアコンベア3上にロールベールRを載置して、ナイフにより被覆材Bに切れ目Cを入れ、その切れ目Cに沿う被覆材Bの端縁を巻き取りリール5の周面に設けた係着手段yに係着して、巻き取りリール5の作動により被覆材Bを剥ぎ取るときに、その被覆材Bの、ロールベールRの胴周面の軸方向に沿う各部位を、一度に揃えてロールベールRの周面から剥ぎ取っていけるようになって、ロールベールRがフロアコンベア3上で一回転したときに、被覆材Bがそっくり剥ぎ取られるようにしてある。
【0031】
この巻き取りリール5により被覆材Bを剥ぎ取るときに、被覆材Bにナイフにより形成した切れ目Cの端縁部を巻き取りリール5の周面に係着させるための係着手段yは、第1の例においては、図7乃至図9に示しているように、巻き取りリール5の胴周面を構成する四枚の帯板53のうちの一枚の帯板53の中央に寄る位置に、細巾の金属板よりなるバネ板52をクリップ状に取り付けて、これに、切れ目Cにより剥ぎ出した被覆材Bの切れ目Cに沿う端縁部を、図9に示しているように、束に寄せ集めて、挟み込ませることで、被覆材Bを係着するようにしている。
【0032】
図10乃至図14は、この係着手段yの別の例を示している。この例では、巻き取りリール5の胴周面を形成する四枚の帯板53のうちの、隣り合う二枚の帯板53・53の側縁を周方向に延出させて、帯板53と帯板53との間隔を狭め、その狭めた間隔の外面側に丸棒状に形成した押さえ棒54を配位し、リール51の前後の軸端部には、リール51の軸方向と平行する支軸55により回動端部がリール51の周面に対し進退するよう回動する回動アーム56をそれぞれ設けて、これら回動アーム56の各回動端部間に、前記押さえ棒54を渡架し、それの前後の軸端部を回動アーム56に連結支持せしめ、回動アーム56には、支持した丸棒状の押さえ棒54が、リール51の外周面に圧接していく方向に回動させるバネ57を連繋することで、構成している。
【0033】
この例における係着手段yは、ロールベールRの外周面の被覆材Bを、ナイフにより切れ目Cを入れて、その切れ目Cの端縁を束ねるよう寄せ集めたとき、押さえ棒54を手で掴んで、リール51周面から引き離すように引っ張り、それにより、形成されてくる丸棒状の押さえ棒54とリール51周面との間の空間に、束ねて寄せ集めた被覆材Bの切れ目Cに沿う端縁を挿し込み、次いで、掴んで引き出していた手を押さえ棒54から放すことで、その押さえ棒54が、バネ57の付勢で回動する一対の回動アーム56の作動によりリール51の周面に向け圧接していき、挿し込んだ被覆材Bの切れ目Cに沿う端縁をリール51の周面に対し係着させるようになる。
【0034】
なお、図10において、符号5aに示す部材は、被覆材Bの切れ目Cに沿う辺縁をリール51の周面に係着させる操作の際、押さえ棒54を掴んで引っ張る操作のため、帯板53の辺縁部に手を差し込むのが容易になるよう帯板53の辺縁部に形設した切欠部である。
【0035】
次に図15乃至図17は、さらに別の係着手段yを示している。この例は、巻き取りリール5のリール51を、リール軸50に軸方向に間隔をおいて取り付けた円板状の支鈑58の周面に、複数本の棒材59を周方向に等配して並列状態に組み付けることで、軸方向に長い篭状に形成しておき、ロールベールRの周面からナイフにより切れ目Cを入れて剥がし出した被覆材Bの辺縁を、紐状に束ね、それを、図17にあるように、リール51を構成する複数本の棒材59から選択した適宜の棒材59に結び付けることで、リール51の周面に対し被覆材Bの切れ目Cに沿う辺縁を係着させるようにしている手段である。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】従前のロールベールの解体装置の一部破断した正面図である。
【図2】本発明を実施せるロールベールの解体装置の正面図である。
【図3】同上解体装置の平面図である。
【図4】同上解体装置の右側面図である。
【図5】同上解体装置の使用状態における一部破断した正面図である。
【図6】同上解体装置のフロアコンベアとアジテータと巻き取りリールとに対し動力を伝導する伝導機構の正面図である。
【図7】同上解体装置の巻き取りリールの側面図である。
【図8】同上巻き取りリールの、被覆材の端縁を係着手段に係着した状態時における一部を省略した側面図である。
【図9】同上巻き取りリールの正面図である。
【図10】同上巻き取りリールの別の実施例における側面図である。
【図11】同上実施例の巻き取りリールの側面図である。
【図12】同上実施例の巻き取りリールの、係着手段に被覆材の切れ目に沿う辺縁部を係着させた状態時における側面図である。
【図13】同上巻き取りリールの同上状態時における正面図である。
【図14】同上巻き取りリールの同上状態時における正面視の部分の拡大図である。
【図15】同上巻き取りリールの、さらに別の実施例における側面図である。
【図16】同上の別の実施例の正面図である。
【図17】同上の別の実施例の、係着手段に被覆材の辺縁部を結び付けて係着した状態時における縦断正面図である。
【符号の説明】
【0037】
A…解体装置、B…被覆材、C…切れ目、D1・D2・D3…伝導機構、M…油圧モータ、R…ロールベール、y…係着手段、1…機体、2…プレート、3…フロアコンベア、30…駆動スプロケット、31…回転軸、32…受動スプロケット、33…回転軸、34…チェンベルト、35…ロッド、4…アジテータ、40…掻き取り爪、41…ローター、42…回転軸、43…ガイドプレート、44…開裂溝、45…スプロケット、46…伝導チェン、47…スプロケット、5…巻き取りリール、5a…切欠部、50…リール軸、51…リール、52…バネ板、53…帯板、54…押さえ棒、55…支軸、56…回動アーム、57…バネ、58…支鈑、59…棒材、60…スプロケット、61…伝導チェン、62…スプロケット、70・71…伝導プーリー、72…伝導ベルト、8…クラッチ機構、81…テンションプーリー。
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロールベーラによりロールに成形されてラッピングマシンにより梱包されたロールベールを、家畜に給餌するために解体するロールベール解体装置についての改良に関する。
【背景技術】
【0002】
従前のロールベールの解体装置Aは、図1に示しているように、浅い平箱状に形成した機体1の内部の底面で、一側に偏位させた部位にロールベールRを転動自在に支承する床板状のプレート2と、そのプレート2上に載置して支承せしめるロールベールRを、機体1の一側(図において右側)から他側に向けて搬送するフロアコンベア3とを装設し、機体1の他側には、前記プレート2上に載置されてフロアコンベア3により他側に向けて寄せられるロールベールRの周面から、外周に設けた掻き取り爪40で、巻き締められている牧草類を掻き出すローター41を並列軸支したアジテータ4を装設することで構成してある。
【0003】
そして、前記プレート2にあっては、解体装置Aの機体1に固定装架し、フロアコンベア3にあっては、前記プレート2の両側位置に、駆動スプロケット30と受動スプロケット32とを、それぞれ軸支し、これらに搬送行程側が前記プレート2上を回動し、戻り行程側が前記プレート2の下面側を回動するようにかけまわし、駆動スプロケット30の回転軸31を、機体1に装架しておくエンジンまたは油圧作動のモータ等の原動機の出力軸にクラッチを介し伝導しておき、エンジンを運転作動させるか、油圧モータに圧油を供給するかすることにより、原動機を作動させて、クラッチを入とすることで、上面側の搬送行程側が機体1の一側方向(図において右側方向)から他側に向けて回動作動するようにしてある。
【0004】
また、アジテータ4にあっては、外周側に掻き取り爪40を設けている掻き取りローター41を、それの回転軸42の軸方向が、前記フロアコンベア3上に載架するロールベールRの軸方向と平行するよう機体1に軸支するとともに、その回転軸42を、前述の機体1に装架した原動機の出力軸に、伝導機構を介し伝導し、かつ、その伝導が、前述のクラッチの操作により、断・接の制御が行われるようにしてある。
【0005】
そして、これにより、ロールに成形されたトワイン・ネット・梱包フィルム等の梱包材により梱包され、さらに包装フィルム等の包装材によりラッピングされているロールベールRを、給餌のために解体するときは、ロールベールRの外周面に巻き付けてある包装フィルム等の包装と、トワイン・ネット・梱包フィルム等の梱包材とを、ナイフで切断して剥ぎ取り、ロールベールRを裸の状態として、解体装置Aの機体1に装架したフロアコンベア3の上に、図1に示しているように軸芯線の方向が前述のアジテータ4の回転軸42と平行する前後方向となる姿勢として載架し、その状態で、フロアコンベア3を作動させ、ロールベールRをアジテータ4に近寄らせることで、回転しているアジテータ4の掻き取り爪40の作用を受けさせ、巻き締められている牧草類を解きほぐして、給餌に適応する状態として機体1の他側の外方に放出するようにしてある。
【0006】
このロールベールの解体装置Aには、ロールベールRを、機体1に装架したフロアコンベア3の上面に載架して、解きほぐす解体作業を行うとき、ロールベールRは解体装置Aの機体1に載架する前に、それの胴周面を巻き締め梱包しているトワイン・ネット等の梱包材とそれの外周から全周を包装しているラップフィルムなどの包装材とをナイフで剥ぎ取り裸の状態として、解体装置Aの機体1上に載架して、作業を行うことから、圃場面で裸に剥いだロールベールRを作業員が手で持って解体装置の機体上に運びあげる作業の間、及び、運び上げたロールベールRを、所定の姿勢としてフロアコンベア3上に載置するときに、巻き締められている牧草類が緩んでくずれ出し、それが機体の周辺にこぼれるようになって、ロスを多くするという問題がある。
【0007】
また、くずれてほぐれ出し機体の周辺にこぼれるようになるロスを少なくするため、ロールベールRは梱包・包装した状態のまま、解体装置の機体のフロアコンベア3の上に載せ、ロールベールRを梱包・包装している梱包材・包装材のナイフによる剥ぎ取り作業を、解体装置の機体上で行うようにすると、梱包材・包装材をロールベールRの全周面から順次剥ぎ取るようになることから、ロールベールRを転動させるようにすることで、作業員がアジテータ4との接触により傷害事故を起こすなど、危険で作業がしづらい問題が生じ、さらに解体装置の機体上で剥ぎ取った梱包材・包装材が、解体する牧草中に混入してこれを給餌の傷害にならないよう分別除去するのが面倒な問題が出てくる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明において解決しようとする課題は、解体装置によるロールベールの解体作業が、ロールベールを、それの外周面から、梱包材・包装材をナイフで切断して剥離除去し、裸の状態として行うことから、ロールベールを解体装置の機体上に運び上げるときに、くずれて解き出てくる牧草類が四周に散乱してロスが多くなる問題と、ロスを無くすため梱包材・包装材の剥離をロールベールを解体装置の機体に載架した状態で行うと剥離した梱包材・包装材の分離除去がむずかしく、かつ、剥離作業が危険でやりにくくなる問題とを解消せしめ、ロスを少なくして、かつ、梱包材・包装材の剥離と、それの分離・除去が迅速容易にしかも適確に行えるようにする手段を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上述の課題を解決するための手段として、特許請求の範囲に記載したように、機体1の一側に寄せた部位に、ロールベールRを支承して機体1の一側から他側に向け搬送するフロアコンベア3を装架し、そのフロアコンベア3に隣接する機体1の他側に、ロールベールRから牧草類を解き出すアジテータ4を装架した解体装置Aにおいて、フロアコンベア3に隣接する機体1の一側に、リール51の軸方向の長さを前記フロアコンベア3上に軸芯線が機体1の前後方向に沿う姿勢として載置されるロールベールRの前後幅に略対応する長さとした巻き取りリール5を、リール軸50の軸線方向が、機体1の前後方向に沿う状態に装設し、その巻き取りリール5のリール51の周面に、ロールベールRの外周面に巻かれた梱包材及び包装材等の被覆材Bの、ナイフにより形成した切れ目Cに沿う辺縁部を係着せしめる係着手段yを装設したことを特徴とするロールベールの解体装置、および、
巻き取りリール5のリール51の外周面の軸方向における中間部位に、リール51の外周面の周方向に沿う細幅のバネ板52を、バネ性によりリール51外周面に対し圧接していくクランプ状に装設して、被覆材Bの切れ目Cに沿う辺縁部を挟み込む係着手段yとしたことを特徴とする請求項1記載のロールベールの解体装置、および、
巻き取りリール5のリール51の外周面に、リール51の軸方向に沿う押さえ棒54を配位し、その押さえ棒54をリール51の軸端部に支軸55によりリール51の端壁面に沿い回動するようそれぞれ軸支せる回動アーム56間に渡架支持せしめ、それら回動アーム56に、支持せる押さえ棒54がリール51周面に圧接していく方向に回動させるよう付勢するバネ57を連繋して、被覆材Bの切れ目Cに沿う辺縁部を押さえ棒54によりリール51周面に係着させる係着手段yとしたことを特徴とする請求項1記載のロールベールの解体装置、および
巻き取りリール5のリール51の外周面に、被覆材Bの切れ目Cに沿う辺縁部を束ねて結び付ける棒材59を設けて、被覆材Bをリール51周面に係着させる係着手段yとしたことを特徴とする請求項1記載のロールベールの解体装置、および、
胴周面が、トワイン・ネット・梱包フィルム等の梱包材で梱包され、その外周から包装フィルム等の包装材で包装されているロールベールRを、それの外周面から包装材を剥ぎ取り、梱包材により梱包されている状態として、ロールベールの解体装置のフロアコンベア上に載置し、そのフロアコンベア上において、ロールベールの胴周面を梱包している梱包材に、ナイフによりそのロールベールの軸方向に沿う切れ目をいれ、その切れ目に沿う辺縁を引き剥がし、解体装置の機体に装架した巻き取りリールに巻き取らせて剥ぎ取り、しかるのち、解体装置の機体に装架したアジテータ4により解体させることを特徴とするロールベールの解体装置を提起するものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明手段は、ロールベールの外周面からそれを被覆する梱包材と包装材の被覆材を剥ぎ取って、解体装置により解体するときに、ロールベールは、それの外周面の被覆材にナイフにより軸方向に沿う切れ目を一筋入れるだけで、被覆材で被覆した状態のまま解体装置の機体上に載置することから、くずれがなく、ロスを少なくして解体でき、また、ロールベールの外周面からの被覆材の剥ぎ取りが、解体装置の機体上において、機体に軸支した巻き取りリールに巻き取らせることで行われることから、被覆材の剥ぎ取りが迅速・容易に、かつ、解体する牧草と分離させた状態として適確に剥ぎ取れるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明手段は、トワイン・ネット・梱包フィルム等の梱包材により胴周面が梱包され、その外周に巻き付ける包装フィルムにより胴周面と軸方向の両端面とが被覆・包装されているロールベールRを、そのロールベールを転動自在に支承するフロアコンベア3とそれにより搬送されるロールベールRの周面に対し掻き取り爪40が接触して回転するアジテータ4とを装備せしめた解体装置Aにより解体する際、ロールベールRは、それの外周面を梱包・包装する梱包材及び包装材等の外皮で被覆された状態のまま、解体装置Aの機体1に対し載架するようにする。
【0012】
このとき、ロールベールRの外周を被覆する梱包材・包装材等の被覆材Bは、ナイフによりロールベールRの胴周面の1個所に軸方向に沿う切れ目Cを入れ、この切れ目Cにより周方向の連続が遮断されるようにしておく。
【0013】
このナイフにより被覆材Bに対し、切れ目Cを形成する切断作業は、ロールベールRを解体装置Aの機体上に載架する前に、圃場面において行うが、一筋の切れ目Cを被覆材Bに形成するだけの作業であるから、ロールベールRを解体装置Aの機体1に装架してあるフロアコンベア3上に載置した状態において、機体1上で行っても、危険なく行えるから、そのようにしてもよい。
【0014】
また、この被覆材Bに対し切れ目Cを入れたロールベールRは、切れ目Cが形成されただけで、被覆材Bにより被覆された状態のままで、解体装置Aの機体1上に載架する。
【0015】
このとき、ロールベールRの外周を被覆する被覆材のうち、ロールベールRの胴周面を緊縛・梱包するトワイン・ネット・梱包フィルム等の梱包材を残して、ロールベールRの胴周面と軸方向の両端面とを被覆・包装する包装フィルム等の包装材だけをむしり取り、ロールベールRが、トワイン・ネット・梱包フィルム等により被覆されている状態として、解体装置Aの機体1に積み込み、フロアコンベア3上に載置し、セットするようにしてよく、このようにすることがむしろ望ましい。
【0016】
しかして、解体装置Aの機体1には、フロアコンベア3を挟んで、アジテータ4と対称する位置となるフロアコンベア3の一側位置に、周面がフロアコンベア3上に載架するロールベールRの軸芯線と平行するリール軸50中心に回転する巻き取りリール5を軸支しておき、これの周面に、前記ロールベールRの外周面の被覆材Bを切り目Cから引き出した端部を係着せしめる係着手段yを装設しておいて、この巻き取りリール5のリール軸50を、前述のフロアコンベア3の回転軸33を駆動する原動機の出力軸または、フロアコンベア3の回転軸33に、伝導機構を介し伝導し、かつ、その伝導を断・接可能とするクラッチを介装しておいて、フロアコンベア3上に載置したロールベールRの周面を被覆している被覆材Bを、それの切れ目Cの端を周面に設けた係着手段yに係着させた状態において、巻き取りリール5を駆動させることで、ロールベールRを転動させながら被覆材Bを巻き取りリール5により巻き取って剥離するようにする。
【実施例1】
【0017】
次に実施の一例を図面に従い詳述する。
図2は本発明を実施せるロールベールの解体装置の正面図、図3は同上装置の平面図、図4は同上装置の右側面図、図5は同上装置の、ロールベールの解体作業時における一部破断した正面図である。
【0018】
これら図において、Aは解体装置、1はその解体装置Aの機体、2は機体1内の底部の一側(図2、図3において右側)に寄せた位置に設けたプレート、3はプレート2上に載架したロールベールRを、他側に向け搬送するようそのプレート2の上面側に設けたフロアコンベア、4はフロアコンベア3の他側の側に配位して機体1に装架したアジテータ、5はフロアコンベア3の一側の側に配位して機体1に装架した巻き取りリールを示している。
【0019】
機体1は平箱状の台枠状に形成してあり、それの底部の一側(図2、図3において右側)に寄せた部位に設けたプレート2は、ロールベールRを載置して支承させるためのもので床板状に固定支架してある。
【0020】
フロアコンベア3は、この床板状のプレート2の上面に載置するロールベールRを、機体1の他側に向け搬送するようプレート2の上面側に搬送面を位置させて装設したもので、平面視においてプレート2の前後の端部で、正面視において、プレート2の一側における外側位置に、駆動スプロケット30を、それの回転軸31が機体1の前後方向に沿う姿勢として機体1に軸支し、プレート2の他側における外側位置には、受動スプロケット32を、それの回転軸33が前記回転軸31と平行するように配位して機体1に軸支し、これらに、エンドレスのチェンベルト34を、正面視において、搬送行程側が前記プレート2の上面側を回行し、戻り行程側が前記プレート2の下面側を回行するように巻き掛け、駆動スプロケット30の回転軸31を、機体1に装架してある油圧モータMの出力軸に、図6に示しているようにスプロケット60と伝導チェン61とスプロケット62よりなる伝導機構D1を介し伝導して、前記油圧モータMをコントローラの操作で正回転させることで、搬送行程側が、図5において、一側(図において右側)から他側に向けて回動し、前記油圧モータMを逆回転させることで、搬送行程側が図5において他側(図において左側)から一側に向け回動するようにしてある。
【0021】
このプレート2の前後の端部位置にそれぞれ装設される一対のエンドレスのチェンベルト34・34間には、図3にあるようロッド35が適宜の間隔をおいて渡架されて、これにより、プレート2上に載置するロールベールRを、ロッド35により搬送するフロアコンベア3を構成している。
【0022】
このフロアコンベア3上に載置するロールベールRは、図5にあるように、軸芯線が機体1の前後方向に平行する姿勢として載置する。これによりフロアコンベア3が駆動されて作動すると、ロールベールRは、フロアコンベア3上で転動するようにしてある。
【0023】
フロアコンベア3の他側の側に設けたアジテータ4は、そのフロアコンベア3の他側の位置に、機体1の前後方向と平行する回転軸42を軸支して、その回転軸42の軸上に、多数のローター41を並列させて設け、各ローター41の周面に、放射状に突出する角状の掻き取り爪40を設けておくことで構成してある。
【0024】
そして、このアジテータ4の上面側から前記フロアコンベア3に向かう側には、カバー状に囲うガイドプレート43が設けられ、それの前述のローター41のそれぞれと対応する部位には、各ローター41の周面に設けた前記掻き取り爪40を該ガイドプレート43の外面側に突出させる開裂溝44が設けてある。
【0025】
また、アジテータ4の回転軸42には、前述の油圧モータMの出力軸が、フロアコンベア3の駆動スプロケット30の回転軸31に設けたスプロケット45と伝導チェン46とアジテータ4の回転軸42に設けたスプロケット47からなる伝導機構D2を介し伝導させてある。この伝導機構D2には、伝導を断・接するクラッチを設ける場合がある。
【0026】
そして、これにより、フロアコンベア3が駆動されてロールベールRが他側に寄せられてくると、駆動により回転軸42中心に図5において矢印に示している如く反時計回りに回転しているアジテータ4のローター41周面に設けた掻き取り爪40により、ロールベールRの周面から、巻き締められている牧草類が解き出されて、ガイドプレート43の上面に沿い機体1の外方に放出されていくようにしてある。
【0027】
機体1の一側に装架せる巻き取りリール5は、ロールベールRを前述のアジテータ4により解体するときに、解体作業に先立ち、予め、そのロールベールRの外周を梱包・包装しているトワイン・ネット・梱包テープなどの梱包材とプラスチックフィルムなどの包装材とからなる被覆材Bを、巻き取って、剥ぎ取るためのものであり、解体装置Aの機体1に装架せる前記フロアコンベア3を挟んで前述のアジテータ4と反対側となる位置で、前記フロアコンベア3の搬送面よりも上方に位置する部位に、装設してある。
【0028】
この巻き取りリール5は、回転軸となるリール軸50の周面に被覆材Bを巻き取る巻き枠となるリール51を設け、そのリール51の周面に、巻き取る被覆材Bの端縁を係着せしめる係着手段yを設けて構成し、回転軸となるリール軸50を、前述の油圧モータMの出力軸に対し、フロアコンベア3の受動スプロケット32の回転軸33に設けた伝導プーリー70と、リール軸51に設けた伝導プーリー71と、それらにかけ回した伝導ベルト72とからなる伝導機構D3を介して伝導させて、油圧モータMの作動により、巻き取りリール5のリール51が回転するようにしてあるが、そのリール51は、回転軸となるリール軸50が、機体1の前後方向と平行する姿勢として機体1に軸支し、かつ、そのリール51の軸方向の長さを、フロアコンベア3の上面に図5にあるよう軸芯線が機体1の前後方向に沿う姿勢で載架されるロールベールRの軸方向の幅と略対応する長さとし、かつ、そのリール51の軸方向が、フロアコンベア3上に載置したロールベールRの軸芯線と平行するように軸支してある。
【0029】
また、伝導機構D3には、クラッチレバー80の操作で、テンションプーリー81を伝導ベルト72に対し進退させることで、動力の伝導を断・接するクラッチ機構8が組み込まれている。
【0030】
そして、これにより、フロアコンベア3上にロールベールRを載置して、ナイフにより被覆材Bに切れ目Cを入れ、その切れ目Cに沿う被覆材Bの端縁を巻き取りリール5の周面に設けた係着手段yに係着して、巻き取りリール5の作動により被覆材Bを剥ぎ取るときに、その被覆材Bの、ロールベールRの胴周面の軸方向に沿う各部位を、一度に揃えてロールベールRの周面から剥ぎ取っていけるようになって、ロールベールRがフロアコンベア3上で一回転したときに、被覆材Bがそっくり剥ぎ取られるようにしてある。
【0031】
この巻き取りリール5により被覆材Bを剥ぎ取るときに、被覆材Bにナイフにより形成した切れ目Cの端縁部を巻き取りリール5の周面に係着させるための係着手段yは、第1の例においては、図7乃至図9に示しているように、巻き取りリール5の胴周面を構成する四枚の帯板53のうちの一枚の帯板53の中央に寄る位置に、細巾の金属板よりなるバネ板52をクリップ状に取り付けて、これに、切れ目Cにより剥ぎ出した被覆材Bの切れ目Cに沿う端縁部を、図9に示しているように、束に寄せ集めて、挟み込ませることで、被覆材Bを係着するようにしている。
【0032】
図10乃至図14は、この係着手段yの別の例を示している。この例では、巻き取りリール5の胴周面を形成する四枚の帯板53のうちの、隣り合う二枚の帯板53・53の側縁を周方向に延出させて、帯板53と帯板53との間隔を狭め、その狭めた間隔の外面側に丸棒状に形成した押さえ棒54を配位し、リール51の前後の軸端部には、リール51の軸方向と平行する支軸55により回動端部がリール51の周面に対し進退するよう回動する回動アーム56をそれぞれ設けて、これら回動アーム56の各回動端部間に、前記押さえ棒54を渡架し、それの前後の軸端部を回動アーム56に連結支持せしめ、回動アーム56には、支持した丸棒状の押さえ棒54が、リール51の外周面に圧接していく方向に回動させるバネ57を連繋することで、構成している。
【0033】
この例における係着手段yは、ロールベールRの外周面の被覆材Bを、ナイフにより切れ目Cを入れて、その切れ目Cの端縁を束ねるよう寄せ集めたとき、押さえ棒54を手で掴んで、リール51周面から引き離すように引っ張り、それにより、形成されてくる丸棒状の押さえ棒54とリール51周面との間の空間に、束ねて寄せ集めた被覆材Bの切れ目Cに沿う端縁を挿し込み、次いで、掴んで引き出していた手を押さえ棒54から放すことで、その押さえ棒54が、バネ57の付勢で回動する一対の回動アーム56の作動によりリール51の周面に向け圧接していき、挿し込んだ被覆材Bの切れ目Cに沿う端縁をリール51の周面に対し係着させるようになる。
【0034】
なお、図10において、符号5aに示す部材は、被覆材Bの切れ目Cに沿う辺縁をリール51の周面に係着させる操作の際、押さえ棒54を掴んで引っ張る操作のため、帯板53の辺縁部に手を差し込むのが容易になるよう帯板53の辺縁部に形設した切欠部である。
【0035】
次に図15乃至図17は、さらに別の係着手段yを示している。この例は、巻き取りリール5のリール51を、リール軸50に軸方向に間隔をおいて取り付けた円板状の支鈑58の周面に、複数本の棒材59を周方向に等配して並列状態に組み付けることで、軸方向に長い篭状に形成しておき、ロールベールRの周面からナイフにより切れ目Cを入れて剥がし出した被覆材Bの辺縁を、紐状に束ね、それを、図17にあるように、リール51を構成する複数本の棒材59から選択した適宜の棒材59に結び付けることで、リール51の周面に対し被覆材Bの切れ目Cに沿う辺縁を係着させるようにしている手段である。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】従前のロールベールの解体装置の一部破断した正面図である。
【図2】本発明を実施せるロールベールの解体装置の正面図である。
【図3】同上解体装置の平面図である。
【図4】同上解体装置の右側面図である。
【図5】同上解体装置の使用状態における一部破断した正面図である。
【図6】同上解体装置のフロアコンベアとアジテータと巻き取りリールとに対し動力を伝導する伝導機構の正面図である。
【図7】同上解体装置の巻き取りリールの側面図である。
【図8】同上巻き取りリールの、被覆材の端縁を係着手段に係着した状態時における一部を省略した側面図である。
【図9】同上巻き取りリールの正面図である。
【図10】同上巻き取りリールの別の実施例における側面図である。
【図11】同上実施例の巻き取りリールの側面図である。
【図12】同上実施例の巻き取りリールの、係着手段に被覆材の切れ目に沿う辺縁部を係着させた状態時における側面図である。
【図13】同上巻き取りリールの同上状態時における正面図である。
【図14】同上巻き取りリールの同上状態時における正面視の部分の拡大図である。
【図15】同上巻き取りリールの、さらに別の実施例における側面図である。
【図16】同上の別の実施例の正面図である。
【図17】同上の別の実施例の、係着手段に被覆材の辺縁部を結び付けて係着した状態時における縦断正面図である。
【符号の説明】
【0037】
A…解体装置、B…被覆材、C…切れ目、D1・D2・D3…伝導機構、M…油圧モータ、R…ロールベール、y…係着手段、1…機体、2…プレート、3…フロアコンベア、30…駆動スプロケット、31…回転軸、32…受動スプロケット、33…回転軸、34…チェンベルト、35…ロッド、4…アジテータ、40…掻き取り爪、41…ローター、42…回転軸、43…ガイドプレート、44…開裂溝、45…スプロケット、46…伝導チェン、47…スプロケット、5…巻き取りリール、5a…切欠部、50…リール軸、51…リール、52…バネ板、53…帯板、54…押さえ棒、55…支軸、56…回動アーム、57…バネ、58…支鈑、59…棒材、60…スプロケット、61…伝導チェン、62…スプロケット、70・71…伝導プーリー、72…伝導ベルト、8…クラッチ機構、81…テンションプーリー。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機体1の一側に寄せた部位に、ロールベールRを支承して機体1の一側から他側に向け搬送するフロアコンベア3を装架し、そのフロアコンベア3に隣接する機体1の他側に、ロールベールRから牧草類を解き出すアジテータ4を装架した解体装置Aにおいて、フロアコンベア3に隣接する機体1の一側に、リール51の軸方向の長さを前記フロアコンベア3上に軸芯線が機体1の前後方向に沿う姿勢として載置されるロールベールRの前後幅に略対応する長さとした巻き取りリール5を、リール軸50の軸線方向が、機体1の前後方向に沿う状態に装設し、その巻き取りリール5のリール51の周面に、ロールベールRの外周面に巻かれた梱包材及び包装材等の被覆材Bの、ナイフにより形成した切れ目Cに沿う辺縁部を係着せしめる係着手段yを装設したことを特徴とするロールベールの解体装置。
【請求項2】
巻き取りリール5のリール51の外周面の軸方向における中間部位に、リール51の外周面の周方向に沿う細幅のバネ板52を、バネ性によりリール51外周面に対し圧接していくクランプ状に装設して、被覆材Bの切れ目Cに沿う辺縁部を挟み込む係着手段yとしたことを特徴とする請求項1記載のロールベールの解体装置。
【請求項3】
巻き取りリール5のリール51の外周面に、リール51の軸方向に沿う押さえ棒54を配位し、その押さえ棒54をリール51の軸端部に支軸55によりリール51の端壁面に沿い回動するようそれぞれ軸支せる回動アーム56間に渡架支持せしめ、それら回動アーム56に、支持せる押さえ棒54がリール51周面に圧接していく方向に回動させるよう付勢するバネ57を連繋して、被覆材Bの切れ目Cに沿う辺縁部を押さえ棒54によりリール51周面に係着させる係着手段yとしたことを特徴とする請求項1記載のロールベールの解体装置。
【請求項4】
巻き取りリール5のリール51の外周面に、被覆材Bの切れ目Cに沿う辺縁部を束ねて結び付ける棒材59を設けて、被覆材Bをリール51周面に係着させる係着手段yとしたことを特徴とする請求項1記載のロールベールの解体装置。
【請求項5】
胴周面が、トワイン・ネット・梱包フィルム等の梱包材で梱包され、その外周から包装フィルム等の包装材で包装されているロールベールRを、それの外周面から包装材を剥ぎ取り、梱包材により梱包されている状態として、ロールベールの解体装置のフロアコンベア上に載置し、そのフロアコンベア上において、ロールベールの胴周面を梱包している梱包材に、ナイフによりそのロールベールの軸方向に沿う切れ目をいれ、その切れ目に沿う辺縁を引き剥がし、解体装置の機体に装架した巻き取りリールに巻き取らせて剥ぎ取り、しかるのち、解体装置の機体に装架したアジテータ4により解体させることを特徴とするロールベールの解体装置。
【請求項1】
機体1の一側に寄せた部位に、ロールベールRを支承して機体1の一側から他側に向け搬送するフロアコンベア3を装架し、そのフロアコンベア3に隣接する機体1の他側に、ロールベールRから牧草類を解き出すアジテータ4を装架した解体装置Aにおいて、フロアコンベア3に隣接する機体1の一側に、リール51の軸方向の長さを前記フロアコンベア3上に軸芯線が機体1の前後方向に沿う姿勢として載置されるロールベールRの前後幅に略対応する長さとした巻き取りリール5を、リール軸50の軸線方向が、機体1の前後方向に沿う状態に装設し、その巻き取りリール5のリール51の周面に、ロールベールRの外周面に巻かれた梱包材及び包装材等の被覆材Bの、ナイフにより形成した切れ目Cに沿う辺縁部を係着せしめる係着手段yを装設したことを特徴とするロールベールの解体装置。
【請求項2】
巻き取りリール5のリール51の外周面の軸方向における中間部位に、リール51の外周面の周方向に沿う細幅のバネ板52を、バネ性によりリール51外周面に対し圧接していくクランプ状に装設して、被覆材Bの切れ目Cに沿う辺縁部を挟み込む係着手段yとしたことを特徴とする請求項1記載のロールベールの解体装置。
【請求項3】
巻き取りリール5のリール51の外周面に、リール51の軸方向に沿う押さえ棒54を配位し、その押さえ棒54をリール51の軸端部に支軸55によりリール51の端壁面に沿い回動するようそれぞれ軸支せる回動アーム56間に渡架支持せしめ、それら回動アーム56に、支持せる押さえ棒54がリール51周面に圧接していく方向に回動させるよう付勢するバネ57を連繋して、被覆材Bの切れ目Cに沿う辺縁部を押さえ棒54によりリール51周面に係着させる係着手段yとしたことを特徴とする請求項1記載のロールベールの解体装置。
【請求項4】
巻き取りリール5のリール51の外周面に、被覆材Bの切れ目Cに沿う辺縁部を束ねて結び付ける棒材59を設けて、被覆材Bをリール51周面に係着させる係着手段yとしたことを特徴とする請求項1記載のロールベールの解体装置。
【請求項5】
胴周面が、トワイン・ネット・梱包フィルム等の梱包材で梱包され、その外周から包装フィルム等の包装材で包装されているロールベールRを、それの外周面から包装材を剥ぎ取り、梱包材により梱包されている状態として、ロールベールの解体装置のフロアコンベア上に載置し、そのフロアコンベア上において、ロールベールの胴周面を梱包している梱包材に、ナイフによりそのロールベールの軸方向に沿う切れ目をいれ、その切れ目に沿う辺縁を引き剥がし、解体装置の機体に装架した巻き取りリールに巻き取らせて剥ぎ取り、しかるのち、解体装置の機体に装架したアジテータ4により解体させることを特徴とするロールベールの解体装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
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【図16】
【図17】
【公開番号】特開2008−187912(P2008−187912A)
【公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−23254(P2007−23254)
【出願日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【出願人】(000132909)株式会社タカキタ (34)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【出願人】(000132909)株式会社タカキタ (34)
【Fターム(参考)】
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