説明

ワーク加工装置及びワーク加工システム並びにワーク加工方法

【課題】形状の異なる種々のワークに加工を行う場合であって低コスト且つ効率良くワーク加工作業を行うことができるようにした、ワーク加工装置及びワーク加工システム並びにワーク加工方法を提供する。
【解決手段】 ワーク移送装置5と、ワークに加工を施す加工装置と、ポジショナとを有するワーク加工装置であり、ポジショナ8は、ワークを支持するポジショナ本体と、ポジショナ本体に揺動自在に取り付けられワーク移送装置により移送されたワークを保持する第1保持装置と、ポジショナ本体に沿ってスライド移動可能な第2保持装置と、第1保持装置によりワークが保持された後に第2保持装置を移動させる移動制御装置とをそなえて構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、形状の異なる種々のワークに溶接等の加工を施すためのワーク加工装置及びワーク加工システム並びにワーク加工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
溶接ロボット等の加工装置を用いてワークに加工を行う際にはワークを保持して位置や姿勢を適宜変化させるポジショナが用いられる場合がある。
例えば、特許文献1には、自動二輪車等の車体フレームを溶接加工するラインにおいて、車体フレームを搬送ロボットで保持して溶接ステーションで待機するポジショナに受け渡した後、ポジショナと溶接ロボットとを協働させて溶接加工を行う技術が開示されている。
加工装置とポジショナとを協働させて加工装置に対するワークの姿勢を最適化することにより、ワーク加工にかかる作業性が向上し、作業時間の短縮や加工精度の向上を図ることができる。
【特許文献1】特許第3351753号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、ワークをポジショナに十分に固定するためには、ワークとポジショナとの固定点を少なくとも2箇所設ける必要がある。このため、ワークにはポジショナに固定するための固定部(ブラケット)が少なくとも2箇所設けられている。
【0004】
ところが、ワークに設けられる固定部の位置は、ワークの形状等の条件に応じて適宜設計されることが一般的であるため、2箇所の固定部の位置関係や固定部の形状がワークの形状等の条件毎に異なる場合がある。
一方、工場等においては、様々な形状のワークを共通の加工ラインによって行うことが一般的である。このため、1つのポジショナによって多種類のワークの加工作業を順次行う場合には、ポジショナに取り付けるワーク固定用の固定具(クランプ部材)をワーク側の固定部の形状に応じて複数種類準備しておく必要がある。
【0005】
このように、従来、多種類のワークに加工を行う場合、ワーク固定用の固定具を複数種類準備する必要があり、これがコスト増大の一因となっている。
また、加工するワークの種類を切り替える毎にポジショナに組み付ける固定具を交換しなければならず、作業効率の低下を引き起こしていた。特に、多種小量のワークの加工を行う工場等では、固定具の交換に起因する作業時間のロスがより顕著となりワークの生産効率が大きく低下する場合がある。
さらに、新商品などの新たな形状のワークを加工する場合にはポジショナ側の固定具までも新たに製作する必要が生じ、これもコスト増の一因となっていた。
【0006】
本発明はこのような課題に鑑み創案されたものであり、形状の異なる種々のワークに加工を行う場合であって低コスト且つ効率良くワーク加工作業を行うことができるようにした、ワーク加工装置及びワーク加工システム並びにワーク加工方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために本願発明(請求項1)は、ワークを保持して移送するワーク移送装置と、前記ワークに対して加工を施す加工装置と、前記ワークの姿勢を前記加工装置に対して適宜変更させるポジショナとを有し、前記加工装置と前記ポジショナとを協働させて加工を行うワーク加工装置であって、前記ポジショナは、前記ワークを支持するポジショナ本体と、前記ポジショナ本体に揺動自在に取り付けられ前記ワーク移送装置により移送された前記ワークの第1保持部を保持する第1保持装置と、前記ポジショナ本体に沿ってスライド移動可能に取り付けられ、前記ワークの第2保持部を保持可能に構成される第2保持装置と、前記第1保持装置により前記ワークの前記第1保持部が保持された後、前記ワークの前記第2保持部を保持可能な状態となるように前記第2保持装置を移動させる移動制御装置とをそなえていることを特徴としている。
なお、ワークとしては、例えば、自動二輪車の車体フレーム等の管状の部材が好ましい。また、加工装置としては自動二輪車のフレーム部材等に溶接を行う溶接装置が良く、ポジショナと協働して溶接加工を行う溶接用ロボットが好ましい。
【0008】
また、前記第1保持装置には、前記ワークに形成された管状部の一端側に開放する前記第1保持部としての保持孔に挿入可能であるとともに、前記保持孔への挿入時に開状態とすることで前記保持孔の内側から前記ワークを保持するファスナが設けられていることが好ましい(請求項2)。
これにより、ファスナによってワークの管状部の内部から前記ワークを保持することにより、例えば、ワークを外側から把持する場合と比較してより確実にワークを保持することができる。また、ファスナの開度を調整することで、ワークの管状部の径等の寸法が変更された場合であっても共通のファスナを用いることができ、作業効率の低下を防止することができる。
【0009】
また、前記ワーク移送装置は、前記ワークの前記管状部の他端側に開放する移送用保持孔に挿入可能であるとともに、前記移送用保持孔への挿入時に開状態とすることで前記移送用保持孔の内側から前記ワークを保持する移送用ファスナを有していることが好ましい(請求項3)。
これにより、移送用ファスナによってワークの管状部の内部から前記ワークを保持することにより確実にワークを保持して移送することができる。
また保持孔及び移送用保持孔が共通の管状部に設けられているので、ワーク移送装置からポジショナの第1保持装置にワークを受け渡す際にワークの支持位置が変更することによるショックを低減して、ワークをより確実に受け渡すことができる。
【0010】
また、前記第2保持装置は、前記ポジショナの幅方向に離接移動する一対のクランプ部材と、前記クランプ部材に取り付けられ、前記ワークの前記第2保持部に穿設されたピボット孔に挿通可能なピボットピンとからなることが好ましい(請求項4)。
これにより、一対のクランプ部材がポジショナの幅方向に離接移動することにより、幅方向の寸法が異なるワークを加工する場合であっても、共通のクランプ部材を用いてワークとポジショナとを確実に固定することができる。
【0011】
また、本願発明(請求項5)は、加工前のワークを搬入するワーク搬入ラインと、加工されたワークを搬出するワーク搬出ラインと、請求項1〜4のいずれか1項に記載のワーク加工装置とを有していることを特徴としている。
【0012】
また、前記ワーク移送装置は、設置面に対して垂直な軸を中心に旋回可能に構成されたアームを有する搬送用ロボットにより構成され、前記ワーク搬入ライン及び前記ワーク搬出ラインはいずれも前記搬送用ロボットの作業範囲内に配置されていることが好ましい(請求項6)。
これにより、ワーク搬入ラインにより搬入された加工前のワークの受け取りと、ワーク搬出ワインへの加工後のワークの受け渡しとを共通の搬送用ロボットで行うことができるので、ワーク加工システムをコンパクトに構築することができ、省スペース化を図ることができる。
【0013】
また、前記ワーク搬入ラインと前記ポジショナと、前記ワーク搬出ラインとが、前記搬送用ロボットの前記アームの旋回方向に沿って配置されていることが好ましい(請求項7)。
これにより、ワーク搬入ラインからによって多種類のワークを順次搬入してワークの加工を行う場合であっても、低コスト且つ効率良くワーク加工を行い、ワーク搬出ラインから次工程に搬出することができる。
【0014】
また、本願発明(請求項8)は、ワークに加工を施す加工装置と、前記ワークの姿勢を変更させるポジショナとを協働させて加工を行うワーク加工方法であって、第1保持部と、前記第1保持部とは別の位置に形成された第2保持部とを有するワークを準備するワーク準備ステップと、前記ワークを移送して前記ポジショナに揺動自在に設けられた第1保持装置によって前記ワークの前記第1保持部を保持する第1保持ステップと、前記第1保持装置を揺動させるとともに、前記ポジショナ上をスライド移動可能に設けられた第2保持装置を移動させて前記第2保持部と前記第2保持装置との位置を合わせる位置調整ステップと、前記第2保持装置によって前記ワークの前記第2保持部を保持する第2保持ステップと、前記加工装置と前記ポジショナとを協働させて前記ワークに加工を行うワーク加工ステップとを有していることを特徴としている。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ポジショナ本体に揺動自在な第1保持部でワークの1点目の固定部である第1保持部を固定(保持)することで、第1保持部の揺動と移動制御装置による第2保持装置のスライド移動とによってワークの第2保持部のポジショナに対する高さ位置とポジショナ本体に沿う方向の位置とを適宜調整することが可能となる。これにより、形状が異なる多種類のワークに加工を行う場合であっても、固定具を交換することなく、第1保持部及び第2保持部でワーク確実に固定することができる。これにより、低コスト且つ効率良くワークに加工を施すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
本実施形態は、本発明を自動二輪車等の車体フレーム(ワーク)Wに溶接加工を施す自動溶接システム(ワーク加工システム)に適用したものである。
【0017】
図1〜図10は、本発明の一実施形態にかかるワーク加工装置及びワーク加工システム並びにワーク加工方法を説明するものであって、図1はその要部の構成を模式的に示す図、図2は全体構成を模式的に示す上面図、図3(A)はポジショナの模式的な側面図、図3(B)はポジショナの模式的な上面図、図3(C)は図3(A)のX矢視図、図3(D)はポジショナの下面視を模式的に示す図、図4(A)は第1保持装置の模式的な側面図、図4(B)は図4(A)のY矢視図、図4(C)は図4(A)のZ矢視図、図5及び図6はそれぞれロボットハンドを示す模式図、図7及び図8はそれぞれ自動溶接システムの動作を示すフローチャート、図9(A)〜図9(F)はいずれもワークをポジショナに固定する際の動作をしめす模式図、図10(A)〜図10(C)はいずれも形状の異なるワークを支持したポジショナを示す模式的な側面図である。
【0018】
図2に示すように、ワーク加工システムとしての自動溶接システム1は、ワーク搬入ライン2,溶接ステーション(ワーク加工装置)3,ワーク搬出ライン4及びワーク搬送ロボット(ワーク移送装置)5により構成されている。
溶接ステーション3は3箇所設けられており、各溶接ステーション3にはそれぞれ1つのポジショナ8と各ポジショナ8の両側に設置された2台の溶接ロボット(加工装置)9とが備えられている。
また、自動溶接システム1の各装置の動作を制御するために複数のコンピュータと通信手段によってライン制御システム100が構築されている。
【0019】
ライン制御システム100は、コントローラ(移動制御装置)101,ワークストックセンサ102及び搬送ロボットコントローラ103によって構成されており、コントローラ101は各溶接ステーション3毎に設けられ、ポジショナ8及び溶接ロボット9の動作を制御するようになっている。また、コントローラ101は、搬送ステーション3に加工前のワークWの受け入れが可能な場合には、搬入可能信号を発信するとともに、加工処理の後に加工されたワークWを搬出可能な場合には搬出可能信号を発信するようになっている。
ワークストックセンサ102はワーク搬入ライン2にワークWが適切にストックされていることを検知してストック信号を発信するようになっている。また、搬送ロボットコントローラは、ワーク搬送ロボット5の動作を制御するようになっている。
そして、各コントローラ101,ワークストックセンサ102及び搬送ロボットコントローラ103は相互に通信可能に接続されている。
【0020】
ワーク搬送ロボット5は基部がフロア(設置面)に固設され、複数の駆動軸(関節)を有するアーム6が取り付けられている。このアーム6の先端にはロボットハンド7が取り付けられている。
アーム6の最も基部側の駆動軸Oはフロアに対して垂直方向であり図示しないモータによって回転駆動するように構成されている。即ち、アーム6は駆動軸O中心に旋回できるようになっており、ロボットハンド7が有効に作業できる範囲であるワーク搬送ロボット5の作業範囲WAが円状となるようになっている。
なお、ワーク搬入ライン2、複数の溶接ステーション3及びワーク搬出ライン4は、アーム6の旋回方向に沿って(即ち、駆動軸Oを中心とする仮想の円弧に沿って)配設されており、アーム6の最も基部側の駆動軸Oのみを駆動するだけでロボットハンド7がワーク搬入ライン2、複数の溶接ステーション3及びワーク搬出ライン4に到達できるようになっている。
ワーク搬入ライン2は、図示しない前工程で、仮溶接加工(仮付け加工)が施されたワークWを自動溶接システム1側に搬入するとともに、加工前のワークWを一旦待機させるようになっている。一方、ワーク搬出ライン4は、溶接加工部3において溶接加工が施された加工済のワークWを次工程に送出するための搬送装置である。
【0021】
(要部構成)
ここで、本発明のワーク加工装置の要部をなす、ロボットハンド7及びポジショナ8の構成について説明する。
ロボットハンド7に保持されたワークWは、ワーク搬入ライン2からポジショナ8側へと移送され、図1に示すように、ロボットハンド7からポジショナ8へと受け渡されるようになっている。
【0022】
また、図3(A)〜(D)に示すように、ポジショナ8は、ベース部材11,第1軸モータ12,第2軸モータ13,円板部材14,ポジショナアーム15及びステージ部材16を備えており、これらよりワークWを支持するポジショナ本体10が形成されている。
ポジショナ本体10の円板部材14には、円板部材14に固設されたヒンジ14Aを介してヘッドパイプチャック装置(第1保持装置)17が揺動自在に取り付けされている。ヘッドパイプチャック装置17は搬送用ロボット5の作業範囲WAの径方向(即ち、ステージ部材16の長手方向)を通る仮想面上を揺動するようになっており、ヘッドパイプチャック装置17の揺動によって保持したワークWとステージ部材16との距離を調整可能となっている。
ポジショナアーム15は、基端が円板部材14の円状面に接合され、半径方向外側に傾斜するように延在し、先端がステージ部材16に接合されている。なお、ポジショナアーム15の基端とヒンジ14Aとは同一直径上に配置されている。
ステージ部材16には、幅方向に長いスライダ板19を介してピボットクランプ装置(第2保持装置)18が取り付けられている。
なお、スライダ板19は、直線駆動が可能なリニアアクチュエータ機構20の駆動によりステージ部材16の上面に沿ってステージ部材16の長手方向にスライド移動可能に構成されている。
【0023】
リニアアクチュエータ機構20は、図3(D)に示すように、サーボモータ20A,スクリューシャフト20B,スリーブ20C,スライド部材20Dによって構成されている。
サーボモータ20Aの駆動軸はネジ溝が切設されたスクリューシャフト20Bに動力伝達可能に連結され、このスクリューシャフト20Bがボール軸受けを内蔵したスリーブ20Cに挿通されることにより、スクリューシャフト20Bの軸周りの回転駆動が軸方向の直線駆動に変換され、スリーブ20Cは直線駆動するようになっている。即ち、スクリューシャフト20Bとスリーブ20Cとがボールスクリューとして構成されている。
また、スライド部材20Dはステージ部材16に摺動自在に取り付けられるとともにスリーブ20Cと一体に駆動するように動力伝達可能に連結されている。そして、スライド部材20Dの上面にスライド板19が取り付けられている。
【0024】
ポジショナ8は可能軸を2軸有しており、第1軸モータ12及び第2軸モータ13の駆動により回転駆動可能に構成されている。
そして、第1軸モータ12及び第2軸モータ13をそれぞれ略180度回転させることにより、支持するワークWを上方に保持しながら、ベース部材11の柱部11Aに対して対象な位置にワークWを移送できるようになっている。
即ち、第1軸モータ12及び第2軸モータ13が駆動することによりステージ部材16は、柱部11Aよりも搬送用ロボット5側の待機位置Mと、柱部11Aよりも溶接ロボット9側の加工位置Nとを行き来できるようになっている。
なお、待機位置Mでは、ポジショナ8の後述するヘッドパイプチャック装置17の位置が作業範囲WA内に位置するようにポジショナ8が配設されている。一方、加工位置Nは搬送用ロボット5のアーム6及びロボットハンド7が到達可能な範囲から外れるように設定されており、加工位置Nではポジショナ8と搬送用ロボット5のアーム6及びロボットハンド7とが干渉しないようになっている。
【0025】
ヘッドパイプチャック装置17は、ワークWの1点目の固定部である第1保持部H1(図1参照)を保持するように構成されている。
即ち、ワークWには両端が開放された円筒状(管状)の管状部Wtが形成されており、この一端側の孔(保持孔)が第1保持部H1として構成されている、一方、管状部Wtの他端側の孔(保持孔)は移送用保持孔H3として構成されている。また、ワークWには、後述するピボット(ピボットピン)27Aを挿通可能なピボット孔が穿設された第2保持部H2が固定部として形成されている。
ヘッドパイプチャック装置17は、図4(A),図4(B)に示すように、爪部材(ファスナ)21,エアチャック22,支持ピン23,支持部材24,ブラケット25及びエアシリンダ26を備えている。
【0026】
爪部材21はエアチャック22に取り付けられており、エアチャック22は、ブラケット25に取り付けられている。そして、ブラケット25は支持ピン23によって両端部25A,25Bを支持部材24に対して揺動可能に取り付けられ各両端部25A,25Bを接続する連結部25Cが形成されている。ブラケット25の連結部25Cの幅方向中央部には、エアシリンダ26のロッド26Aの先端が連結部25Cに回転自在に接続されている。
即ち、エアシリンダ26のロッド26Aを伸縮させることにより、エアチャック22及び爪部材21が支持ピン23を軸として揺動するように構成されている。
【0027】
また爪部材21は、図4(C)に示すように、3つの爪21Aが同一円弧に沿って略等間隔に配設されており、エアチャック22の作用により、各爪21Aが半径方向に拡縮移動するようになっている。以下、3つの爪21Aが拡径している状態を開状態といい、3つの爪21Aが拡径している状態を閉状態という。
【0028】
ピボットクランプ装置18は、一対のクランプ部材27,27と、各クランプ部材27,27を幅方向に移動させるエアシリンダ28とを備えている。
各クランプ部材27,27には互いの幅方向内側にそれぞれにピボット27A,27Aが突出している。
各クランプ部材27,27はそれぞれステージ部材16の長手方向と直交する方向にスライダ板19の上面をスライド移動可能に取り付けられており、エアシリンダ28のロッド28Aの伸縮に応じてそれぞれ反対方向に移動して互いに離接移動するように構成されている。
【0029】
一方、図1に示すようにロボットハンド7にはワークWの1点目の支持点である移送用保持孔H3を保持する上部ハンド29A,29Bと、ワークWの2点目の固定部である支持部H4を保持する下部ハンド30A,30Bとが設けられている。
ここでは、上部ハンド29Aと下部ハンド30Aとが対応してワークWを保持するための保持部となり、上部ハンド29Bと下部ハンド30Bとが対応してワークWを保持するための保持部となるようになっている。この各保持部は互いに面対象な位置に配設されており、ロボットハンド7のアーム延在方向の駆動軸が回転されることによりワークWの保持に使用する各保持部を切り替え可能となっている。
なお、各保持部は、保持するワークWの形状等に応じたサイズに形成されており、ワークWの移送に使用する各保持部材(上部ハンド及び下部ハンド)を切り替えることにより、多種類のワークを最適に保持できるようになっている。
【0030】
図5に示すように、上部ハンド29Aは、爪部材(移送用ファスナ)31,エアチャック32,支持ピン33,支持部材34,ブラケット35及びエアシリンダ36を備えている。
爪部材31はエアチャック32に取り付けられており、エアチャック32は、ブラケット35に取り付けられている。ブラケット35には、エアシリンダ36のロッド回転可能に接続され、エアシリンダ36のロッドを伸縮させることにより、エアチャック32及び爪部材31が支持ピン33を中心軸として揺動するようになっている。
また、爪部材31は、3つの爪31Aが仮想の同一円弧上に等間隔に配設されており、エアチャック32の作用により、各爪31Aが半径方向に拡縮移動することで開状態と閉状態とを切り替え可能に構成されている。
【0031】
一方、下部ハンド30Aは、図6に示すように、一対の把持部材37,37及び一対のエアシリンダ38,38を備えている。
把持部材37はそれぞれ対応するエアシリンダ38,38のロッド38A,38Aと接続されており、ロッド38A,38Aの伸縮に応じて幅方向(ワークWを掴み離しする方向)に移動するようになっている。
また、図5に示すように、把持部材37,37及びエアシリンダ38,38は、それぞれ、ハンド構造材39の延在方向に沿って、スライド移動可能に取り付けられており、リニアアクチュエータ40によってハンド構造材39の延在方向(上部ハンドと下部ハンドとを結ぶ方向)に直線駆動できるようになっている。
【0032】
本発明の一実施形態にかかるワーク加工装置及びワーク加工システムはこのように構成されているので、図7のフローチャートに沿ってワークWの溶接加工が実行される。なお、フローチャート上の判定は制御システム100を構成するコンピュータの内のいずれかによってなされる。
まず、ステップS100では、加工前のワークWを溶接ステーション3に供給するのか否かが判定される。即ち、加工前のワークWを溶接ステーション3に供給するのか、加工完了したワークWを溶接ステーション3からワーク搬出ライン4へと移送するのかが判断される。
制御システム100では、各コントローラ101から発信される搬入可能信号及び搬出可能信号によって判断され、最先に発信された信号(即ち、最も過去に発信された信号)が搬入可能信号である場合にはステップS110に進み、搬出可能信号である場合にはステップS190へ進む。
ステップS110では、ワークストックセンサ102からストック信号が発信されているか否かが判定される。
【0033】
ステップS120では、3つの溶接ステーション3のうち、ステップS100において最先に搬入可能信号が発信されたコントローラ101に対応する溶接ステーション3がどれかが識別される。
そして、ステップS130では、ワーク受け渡しルーチンが実行され、図8に示す手順で、ワーク搬入ライン2からポジショナ本体10側へと加工前のワークWが受け渡される。
即ち、ステップT100では、搬送用ロボット5のアーム6が軸Oを中心にワーク搬入ライン2側に旋回駆動され、図9(A)に示すように、ロボットハンド7がストッカ2Aに待機するワークWの近傍に配置される。なお、このときには既に、ワーク搬入ライン2のストッカ2Aには第1保持部と第2保持部とが設けられたワークWが準備されている(ワーク準備ステップ)。
【0034】
そして、ステップT110では、図9(B)に示すように、上部ハンド29Aの爪部材31が移送用保持孔H3に上方から挿入され、その状態で爪部材31が開状態とされて各爪31Aが管状部Wtの内側に当接して爪部材31が移送用保持孔H3から脱落しないように保持される。
ステップT120では、図9(C)に示すように、アーム6の移動によりロボットハンド7が上部ハンド29Aの支持ピン33の軸を中心に回転されて下部ハンド30Aの把持部材37,37がワークWの支持点H4を把持できる位置まで移動される。これにあわせて、各エアシリンダ38,38が駆動して各ロッド38Aに連結された把持部材37,37の間隔が調整され、把持部材37,37に支持点H4が挟まれる。これによってワークWが2点で搬送用ロボット5に保持される。
【0035】
ステップT130では、搬送用ロボット5のアーム6が旋回して、ステップS120で判定した溶接ステーション3近傍にワークWを移送する。
ステップT140では、図9(D)に示すように、アーム6が移動されてパイプチャック装置17の爪部材21がワークWの第1保持部H1に下方から挿入される。そして、ステップT150ではエアチャック22が作動されて各爪21Aが開状態とされ、ワークWの管状部Wtの内壁に各爪21Aが当接され、ワークWの第1保持部H1がパイプチャック装置17に保持される(第1保持ステップ)。
【0036】
ステップT160では、図9(E)に示すようにエアシリンダ26のロッド26Aが伸長されてエアチャック22及び爪部材21が支持ピン23を支点に回転される。そして、ワークWの第2保持部H2のステージ16に対する高さ位置が、ピボットクランプ装置18のピボット27Aの高さ位置と等しくなるように位置決めされる(位置調整ステップ)。
【0037】
ステップT170では、ピボットクランプ装置18のリニアアクチュエータ20が駆動され、クランプ部材27をステージ16の長手方向に移動されることにより、ワークWの第2保持部H2とピボット27Aとのステージ部材16の長手方向の位置(水平位置)が一致するように調整される(位置調整ステップ)。
そして、エアシリンダ28が駆動することにより、クランプ部材27,27が互いに接近して第2保持部H2の両側からピボット27A,27Aがピボット孔に挿通される。これにより、ワークWとポジショナ本体10とが2点で固定され、ポジショナ本体10によりワークWが支持される(第2保持ステップ)。
【0038】
ステップT180では、ロボットハンド7の下部ハンド30Aによる支持点H4の把持が解除され、続いて、上部ハンド29Aのエアチャック32が解除されて爪部材31が閉状態とされる。これにより、図9(F)に示すように、ワークWのロボットハンド7による保持が解除され、搬送用ロボット5のアーム6が旋回されてアーム6は、周囲の装置と干渉しない待機位置に移動されてワーク受け渡しルーチンが終了される。
【0039】
ワーク受け渡しルーチンが終了すると、ステップS140では、ワークWを支持した状態で、ポジショナ8の第1軸モータ12と第2軸モータ13とがともに略180度駆動され、ステージ部材16上のワークWを常時上方に支持したまま、待機位置Mから加工位置NへとワークWが移送される。
そして、ステップS150では、溶接ロボット9によりステージ部材16の両側からワークWに本溶接が実施される(ワーク加工ステップ)。溶接加工を行う際には、溶接ロボット9の各関節駆動モータとポジショナ8の第1軸モータ12及び第2軸モータ13とがコントローラ101により適宜制御され、ポジショナ8によって溶接箇所に応じてワークWの姿勢が適切に設定される。これにより、溶接加工の作業効率及び溶接品質が向上する。
【0040】
ステップS150において溶接加工が終了し、溶接ロボット9のアームがワークW及びポジショナ8と干渉しない位置に退避すると、ステップS160では、ポジショナ8の第1軸モータ12と第2軸モータ13とがともに略180度駆動され、ステージ部材16上のワークWを常時上方に支持したまま、加工位置Nから待機位置MへとワークWが移送される。そしてステップS170では、コントローラ101から搬出可能信号が発信され、再びステップS100が実行される。
【0041】
一方、ステップS100において最先に発信された信号搬出可能信号であると判定された場合にはステップS180へ進む。ステップS180では、3つの溶接ステーション3のうち、ステップS100において最先に搬出可能信号が発信された溶接ステーション3がどれかが識別される。
ステップS190では、搬送用ロボット5のアーム6を旋回駆動され、ステップS180で判定された対象の溶接ステーション3の近傍へ移動される。そして、ポジショナ本体10に支持されているワークWをロボットアーム7に保持した後にポジショナ本体10とワークWとの固定が解除される。
【0042】
ステップS200では、ロボットアーム7で保持した加工済のワークWがワーク搬出ライン4側に搬送されてワーク搬出ライン4上に載置される。そして、ロボットアーム7によるワークWの保持が解除されてワークWは次工程に搬送される。
ステップS210では、搬送用ロボット5のアーム6が旋回されてアーム6は、周囲の装置と干渉しない待機位置に移動される。また、対象の溶接ステーション3のコントローラ101から搬入可能信号が発信される。そして、ステップS210が完了すると再びステップS100が実行される。
【0043】
このように、本発明のワーク加工装置及びワーク加工システムによれば、ワークWをポジショナ8に固定する際にまず、ヘッドパイプチャック装置17と第1保持部H1とが固定された後でヘッドパイプチャック17のエアシリンダ26を制御することにより、ワークWの第2保持部H2とピボットクランプ装置18のピボット27Aとの高さ方向(即ち、クランプ部材17のステージ部材16の平面対して直交する方向)の位置を調整することができる。
そして、高さ方向の位置調整の後に、リニアアクチュエータ20を制御することにより、ワークWの第2保持部H2とピボットクランプ装置18のピボット27Aとのステージ部材16の長手方向の位置を調整することができる。
【0044】
これにより、図10(A)〜図10(C)に示すように、第1保持部H1及び第2保持部H2の位置関係が異なるワークW1〜W3にそれぞれ加工を行う場合であっても、ポジショナ8側の固定具を交換することなく、2箇所でワークWをポジショナ8に確実に固定することができる。つまり、ポジショナ8側に複数の固定具を準備する必要がないため、多種類のワークを加工する場合であっても、低コスト且つ効率良くワーク加工を行うことができる。
【0045】
また、3つの爪21Aを有する爪部材21によってワークWの管状部Wtの内壁に当接してワークWを保持することにより、ワークWを外側から把持する場合と比較してより確実にワークを保持することができる。
重力方向下方から爪部材21を第1保持部H1に挿入してワークWを保持するので、エアチャック22によるワークWの保持が誤って解除された場合でもワークWの落下等を防止することができる。
【0046】
さらに、ワークWの管状部WTの径寸法が異なっていても爪部材21の開き度合いで調整されるので、ワークWの第1保持部H1に爪部材21が挿入可能であれば十分にワークWを保持することができ、異なる種類のワークWを固定する場合であっても共通のヘッドパイプチャック17を用いることができる。
また、第1保持部H1及び移送用保持孔H3が共通の管状部WTに設けられているので、ロボットハンド7からポジショナ8のヘッドパイプチャック装置17にワークWを受け渡す際に、受け渡しにかかるショックを低減することができる。
また、各ポジショナ8がワークWを待機位置Mで受け取った後に、ワークWを支持しているステージ部材16を搬送用ロボット5の可到範囲外に存在する加工位置Nに移動させてから溶接ロボット9による溶接加工を行うようにしているので、搬送用ロボット5の作業範囲WA内にポジショナ8はより多く設置することができる。
【0047】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
実施形態では、加工装置として溶接ロボットを用いた例について説明したが、溶接加工に限らず、塗装、組み立て等の種々の加工用途に本発明を適用可能である。また、溶接加工の場合、溶接方式についても適宜選択可能である。
また、実施形態では、ワーク加工装置としての溶接ステーションが3箇所配設されているがワーク加工装置は少なくとも1箇所設けられていればよい。また、溶接ロボットがポジショナの両側に配置されているが、溶接ロボットはポジショナに対して1台でもよい。
また、ワーク移送装置についても実施形態のものに限定されず、ワークを搬送しうる構成であればどのように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の一実施形態を説明するものであり、その要部の構成を模式的に示すである。
【図2】本発明の一実施形態を説明するものであり、全体構成を模式的に示す上面図である。
【図3】いずれも本発明の一実施形態を説明するものであり、(A)はポジショナの模式的な側面図、(B)はポジショナの模式的な上面図、(C)は(A)のX矢視図、(D)はポジショナの下面視を模式的に示す図である。
【図4】いずれも本発明の一実施形態を説明するものであり、(A)は第1保持装置の模式的な側面図、(B)は(A)のY矢視図、(C)は(A)のZ矢視図である。
【図5】本発明の一実施形態を説明するものであり、ロボットハンドを示す模式図である。
【図6】本発明の一実施形態を説明するものであり、ロボットハンドを示す模式図である。
【図7】本発明の一実施形態を説明するものであり、自動溶接システムの動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の一実施形態を説明するものであり、自動溶接システムの動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明の一実施形態を説明するものであり、(A)〜(F)はいずれもワークをポジショナに固定する際の動作をしめす模式図である。
【図10】本発明の一実施形態を説明するものであり、(A)〜(C)はいずれも形状の異なるワークを支持したポジショナを示す模式的な側面図である。
【符号の説明】
【0049】
1 自動溶接システム
2 ワーク搬入ライン
2A ストッカ
3 溶接ステーション
4 ワーク搬出ライン
5 搬送用ロボット(移送装置)
6 アーム
7 ロボットハンド
8 ポジショナ
9 溶接ロボット(加工装置)
10 ポジショナ本体
11 ベース部材
11A 柱部
12 第1軸モータ
13 第2軸モータ
14 円板部材14
15 ポジショナアーム
16 ステージ部材
17 ヘッドパイプチャック装置(第1保持装置)
18 ピボットクランプ装置(第2保持装置)
19 スライダ板18
20 リニアアクチュエータ
20A サーボモータ
20B スクリューシャフト
20C スリーブ
20D スライド部材
21 爪部材(ファスナ)
22 エアチャック
23 支持ピン
24 支持部材
25 ブラケット
26 エアシリンダ
27 クランプ部材
27A ピボット(ピボットピン)
28 エアシリンダ
28A ロッド
29A,29B 上部ハンド
30A,30B 下部ハンド
31 爪部材(移送用ファスナ)
31A 爪
32 エアチャック
33 支持ピン
34 支持部材
35 ブラケット
35A,35B ブラケットの端部
35C 連結部
36 エアシリンダ
37 把持部材
38 エアシリンダ38,38
38A ロッド
39 ハンド構造材
40 リニアアクチュエータ
H1 第1保持部
H2 代2保持部
H3 移送用保持孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークを保持して移送するワーク移送装置と、前記ワークに加工を施す加工装置と、前記加工装置に対する前記ワークの姿勢を変更させるポジショナとを有し、前記加工装置と前記ポジショナとを協働させて加工を行うワーク加工装置であって、
前記ポジショナは、
前記ワークを支持するポジショナ本体と、
前記ポジショナ本体に揺動自在に取り付けられ前記ワーク移送装置により移送された前記ワークの第1保持部を保持する第1保持装置と、
前記ポジショナ本体に沿ってスライド移動可能に取り付けられ、前記ワークの第2保持部を保持可能に構成される第2保持装置と、
前記第1保持装置により前記ワークの前記第1保持部が保持された後、前記ワークの前記第2保持部を保持可能な状態となるように前記第2保持装置を移動させる移動制御装置とをそなえている
ことを特徴とする、ワーク加工装置。
【請求項2】
前記第1保持装置には、
前記ワークに形成された管状部の一端側に開放する前記第1保持部としての保持孔に挿入可能であるとともに、前記保持孔への挿入時に開状態とすることで前記保持孔の内側から前記ワークを保持するファスナが設けられている
ことを特徴とする、請求項1記載のワーク加工装置。
【請求項3】
前記ワーク移送装置は、
前記ワークの前記管状部の他端側に開放する移送用保持孔に挿入可能であるとともに、前記移送用保持孔への挿入時に開状態とすることで前記移送用保持孔の内側から前記ワークを保持する移送用ファスナを有している
ことを特徴とする、請求項2記載のワーク加工装置。
【請求項4】
前記第2保持装置は、
前記ポジショナの幅方向に離接移動する一対のクランプ部材と、前記クランプ部材に取り付けられ、前記ワークの前記第2保持部に穿設されたピボット孔に挿通可能なピボットピンとからなる
ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項記載のワーク加工装置。
【請求項5】
加工前のワークを搬入するワーク搬入ラインと、
加工されたワークを搬出するワーク搬出ラインと、
請求項1〜4のいずれか1項に記載のワーク加工装置とを有している
ことを特徴とする、ワーク加工システム。
【請求項6】
前記ワーク移送装置は、
設置面に対して垂直な軸を中心に旋回可能に構成されたアームを有する搬送用ロボットにより構成され、
前記ワーク搬入ライン及び前記ワーク搬出ラインはいずれも前記搬送用ロボットの作業範囲内に配置されている
ことを特徴とする、請求項5記載のワーク加工システム。
【請求項7】
前記ワーク搬入ラインと前記ポジショナと、前記ワーク搬出ラインとが、前記搬送用ロボットの前記アームの旋回方向に沿って配置されている
ことを特徴とする、請求項6記載のワーク加工システム。
【請求項8】
ワークに加工を施す加工装置と、前記ワークの姿勢を変更させるポジショナとを協働させて加工を行うワーク加工方法であって、
第1保持部と、前記第1保持部とは別の位置に形成された第2保持部とを有するワークを準備するワーク準備ステップと、
前記ワークを移送して前記ポジショナに揺動自在に設けられた第1保持装置によって前記ワークの前記第1保持部を保持する第1保持ステップと、
前記第1保持装置を揺動させるとともに、前記ポジショナ上をスライド移動可能に設けられた第2保持装置を移動させて前記第2保持部と前記第2保持装置との位置を合わせる位置調整ステップと、
前記第2保持装置によって前記ワークの前記第2保持部を保持する第2保持ステップと、
前記加工装置と前記ポジショナとを協働させて前記ワークに加工を行うワーク加工ステップとを有している
ことを特徴とする、ワーク加工方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−274194(P2009−274194A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−130556(P2008−130556)
【出願日】平成20年5月19日(2008.5.19)
【出願人】(000006622)株式会社安川電機 (2,482)
【Fターム(参考)】