説明

一組の少なくとも1つのフィルタカセットを有する濾過装置

【課題】簡単で経済的で便利である、フィルタカセットの組について補助クランプ付きの濾過装置を提供する。
【解決手段】マニホールド(3)に対して可動的に取り付けられ、マニホールド(3)に対してカセット(2)を圧縮するように適応されるクランプ板(4)と、マニホールド(3)と板(4)との間に延在するロッド(6)を備えるクランプ板を駆動し、案内するための手段と、本体および本体に対して可動部材が設けられ、その部材が伸長位置と後退位置との間で所定の行程を通して移動するように適応され、本体がマニホールド(3)によって担持され、部材がロッド(6)を担持し、部材がその伸長位置に対して所定の行程よりも短い行程を通して移動している中間後退位置にあるクランプ位置まで、ロッド(6)を介して板(4)を駆動するアクチュエータとを備える、流体連通および機械式結合を可能にするマニホールド(3)を備える濾過装置に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一組の少なくとも1つのフィルタカセットを有する流体の濾過装置に関し、この流体は、たとえば生物学的液体、および特に、ただし排他的にではなく生物学的薬液である。
【背景技術】
【0002】
欧州特許第0498211号明細書は、流体連通および機械式結合を可能にするマニホールドと、クランプ板と、そのそれぞれに沿ってクランプ板が摺動する4つのロッドと、マニホールドとクランプ板との間に配置される一組の少なくとも1つのフィルタカセットと、このマニホールドとこの板との間でフィルタカセットの組を圧縮するように締め付け、ロックするための手段とを備える濾過装置を記載している。
【0003】
マニホールドは、処理すべき流体用の流入口と、濾過液と呼ばれる処理済み流体用の濾過液流出口と、保持液と呼ばれる処理済み流体用の保持液流出口と、処理すべき流体および処理済み流体用の搬送ネットワークとを備えている。さらに、このマニホールドは、搬送ネットワークに連通し、かつ支持面に当接するフィルタカセットに形成される導管に連通しているポートがそれを通じて現れる支持面を有する。
【0004】
各ロッドは、マニホールドの支持面から現れ、クランプ板に向かって延在している。
【0005】
クランプ板は、この板の角に実質的にそれぞれ形成され、それぞれのロッドにそれぞれ受け入れられる4つの貫通孔を介してロッドに可動的に取り付けられる。
【0006】
各ロッドは、ねじ切りされており、4つのナットが、クランプ手段および係止手段を形成するようにそれぞれのロッドの上にそれぞれねじ込まれる。
【0007】
ナットは、ロッドの上にねじ込まれて、カセットの組に対して板を締め付けて、フィルタカセットの組がクランプ板とマニホールドとの間に十分に圧縮される最終位置に到達する。
【0008】
この装置の欠点は、フィルタカセットの組の締め付けが手動で行われることである。
【0009】
この欠点を克服するための知られている解決策は、ねじ切りされたロッドの代わりにノッチ付きロッドを、およびナットの代わりに油圧アクチュエータおよびロックリングを備える濾過装置である。
【0010】
各アクチュエータは、本体と、本体に対して可動部材とを備え、その可動部材は、伸長位置と、前記可動部材がその伸長位置に対して所定の行程を通して移動している後退位置とを有する。
【0011】
これらのアクチュエータは、単動または複動のジャック型であり、本体に対する可動部材の移動は、知られている方法でこの可動部材を動かすことによって実現される。
【0012】
各アクチュエータは、クランプ板に締結されるその本体と、ノッチ付きロッドに機械的に連結されるその可動部材とを備え、そのロッドは、クランプ板とマニホールドとの間を延在し、そこでこのロッドは、このマニホールドに形成される開口を通して受け入れられる。
【0013】
各ロックリングは、それぞれのロッドのノッチに係合されるように適応される。
【0014】
第1のステップは、その開始位置から、フィルタカセットの組がまだ圧縮されていない中間位置までクランプ板(およびアクチュエータ)を前進させることからなり、それぞれのノッチ付きロッドは、マニホールドの開口を通して摺動する。
【0015】
第2のステップは、ロックリングを取り付けることによってロッドおよびマニホールドを連結することからなり、これは、ロッドのノッチのうちの1つに、マニホールドに対してロッドをロックするように分割される。
【0016】
この割りリングは、クランプ板に面するマニホールドの側に対してマニホールドの反対の側に取り付けられる。
【0017】
精密クランプに対応する第3のステップは、その伸長位置から、可動部材がその伸長位置に対して所定の行程よりも短い行程を通して移動している中間後退位置まで、これを通過させるように油圧的に可動部材を動かすことからなる。可動部材は、固定されているマニホールドにそれ自体が固定されるノッチ付きロッドに固定されるので、その結果、クランプ板は、その最終位置までアクチュエータの本体によって押される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0018】
【特許文献1】欧州特許第0498211号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
アクチュエータ付きの知られている装置の欠点は、これらのアクチュエータの構成が装置の大きさを増大させることである。
【0020】
本発明は、簡単で経済的で便利である、少なくとも1つのフィルタカセットの組について補助クランプ付きの濾過装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0021】
このために、第1の態様によれば、本発明は、処理すべき流体用の少なくとも1つの流入口、処理済み流体用の少なくとも1つの流出口、ならびに前記処理すべき流体および前記処理済み流体を搬送するためのネットワークを備える流体連通および機械式結合を可能にするマニホールドであり、前記マニホールドは、前記搬送ネットワークに連通しているカセット供給ポートおよびカセット戻りポートがその支持面を通して現れる前記フィルタカセットのための支持面を有し、そのカセット供給ポートおよびカセット戻りポートは、前記支持面に当接する前記フィルタカセットに形成される導管に連通するように構成される前記マニホールドと、
クランプ板と、
前記マニホールドと前記クランプ板との間に延在する少なくとも1つのロッドによって、かつ本体および前記本体に対して可動部材が設けられる少なくとも1つのアクチュエータによって形成される、前記支持面に平行でかつそれに面している前記クランプ板を駆動し、案内する手段であり、その可動部材は、伸長位置と、前記可動部材がその伸長位置に対して所定の行程を通して移動された後退位置とを有し、それによってクランプ板は、前記板が少なくとも1つのフィルタカセットの前記組から離れている開始位置、および前記板が接近され、前記マニホールドに対して少なくとも1つのフィルタカセットの前記組を圧縮するクランプ位置を有する手段とを備える、一組の少なくとも1つのフィルタカセットを有する濾過装置であって、
前記本体は、前記マニホールドによって担持され、前記可動部材は、前記ロッドを担持し、前記アクチュエータ、前記ロッド、および前記クランプ板は、前記可動部材がその伸長位置に対して前記所定の行程よりも短い行程を通して移動している中間後退位置にあるそのクランプ位置まで、前記アクチュエータが前記ロッドを介して前記クランプ板を駆動するように構成される濾過装置に関する。
【0022】
したがって、本発明による装置では、アクチュエータの本体を担持するのは、マニホールドである(クランプ板ではない)。
【0023】
この構成により、ロッドの反対の側にクランプ板から突出するいかなるアクチュエータ本体もない。これにより、たとえば、長さでのアクチュエータ本体の大きさが厚さでのマニホールドの大きさに対して少なくとも部分的に重ねる場合には、本発明による装置は、特に、ただし排他的にではなくよりコンパクトにできるようになる。
【0024】
さらに、この構成の場合、クランプ板およびロッドを分離する際にいかなる困難もなく、それにより、たとえば、マニホールドの支持面と平行でかつそれに面している以外の位置にクランプ板を配置することができ、その結果、カセットについて受入れゾーンへのアクセス可能性を改善できる。
【0025】
その上に、アクチュエータの近位位置(遠位位置ではない)は、その供給導管の取付けに有利に働く。
【0026】
特に簡単で便利で経済的である特徴によれば、前記ロッドおよび前記クランプ板は、前記クランプ板が前記ロッドに沿って選択的に配置され得るように構成される。
【0027】
したがって、クランプ板は、まず第一にその開始位置から、フィルタカセットの組に対して非クランプ当接にある中間位置まで移動され、次いで、その最終位置まで可動部材によって駆動される。
【0028】
もう1つの特に簡単で便利で経済的である特徴によれば、装置は、2つの前記アクチュエータおよび2つの前記ロッドを備え、前記ロッドは、このクランプ板の2つの対角に向かい合うゾーンに前記クランプ板によって受け入れられる。
【0029】
したがって、クランプ板に、結果的にフィルタカセットにクランプ手段によって加えられる力は、この板の全表面にわたって、したがってカセットの全表面にわたって最適に分配される。
【0030】
本発明による装置の好ましい簡単で便利で経済的である特徴によれば:
アクチュエータの本体は、マニホールドに直接締結され、かつ随意に、
マニホールドは、前記マニホールドのそれぞれ両側に配置される2つの支持面と、それぞれの支持面にそれぞれ面する2つのクランプ板とを備え、前記クランプ手段は、前記クランプ板をそれぞれ移動させるために少なくとも1つの前記アクチュエータ、および少なくとも1つの前記ロッドを備える。
【0031】
クランプ手段、および特にマニホールドによって担持される各アクチュエータの構成により、流体連通および機械式結合を可能にするマニホールドのそれぞれ両側に一組のフィルタカセットを配置し、かつしかしながら装置の大きさを増大させることなく、このマニホールドのそれぞれの支持面に対してこれらを締め付けることができる。
【0032】
正確には、流体連通を可能にするマニホールドの位置にいくつかのアクチュエータを取り付けることができ、そのアクチュエータは、マニホールドのそれぞれ両側に配置されるクランプ板に互いに向かってそれぞれ接近するように、流体連通および機械式結合を可能にするマニホールドの一方の側、および他方の側にそれぞれ作用する。
【0033】
したがって、簡単で便利で経済的に生物処理面積を大いに増大させることができる。
【0034】
当然、濾過面積を増大させるために、また、それらの入口および出口を連通して濾過装置を重ね合わせることもできる。次いで、2つの重ね合わされた濾過装置の間のシールを確実にするように注意が払われることになる。
【0035】
したがって、フィルタカセットを濾過装置のそれぞれの少なくとも1つの側の上にして、上述したように少なくとも1つの濾過装置を備える処理設備を有することができるであろう。
【0036】
したがって、この設備のユーザは、簡単で便利で経済的に行う処理に応じて各濾過装置の濾過面積を適応させることができる。
【0037】
あるいは、同じ理由で好まれる他の特徴によれば:
アクチュエータの前記本体は、前記マニホールドに固定されるスリーブに可動的に取り付けられ、かつ随意に、
前記マニホールドは、前記マニホールドのそれぞれ両側に配置される2つの支持面と、それぞれの支持面にそれぞれ面する2つのクランプ板とを備え、クランプ手段は、少なくとも1つの前記アクチュエータと、2つの前記クランプ板のうちの一方に連結される少なくとも1つの前記ロッドと、前記アクチュエータの前記本体と2つの前記クランプ板のうちの他方との間に延在する少なくとも1つの追加ロッドとを備え、前記追加ロッドは、前記本体による第1の端部によって、および第1の端部と反対の端部にある第2の端部によって担持され、2つの前記クランプ板のうちの他方を担持する。
【0038】
したがって、同じアクチュエータが、ロッドと、反対の側に設置される追加ロッドの両方を駆動する働きをする。
【0039】
もう1つの好ましい特徴によれば、前記ロッドは、その長さにわたって複数のノッチを備えている。
【0040】
ロッドのノッチの間隔は、規則的な、または規則的でない場合がある。ノッチの長さは、保持装置で使用されるフィルタカセットのタイプに依存する。さらに、ノッチの長さおよび間隔は、ジャックの行程、カセットのタイプおよび数、ならびに各カセットに許容される圧縮の程度に依存し、これは、その厚さの約10%である。ノッチの長さに対応する値およびそれらの間隔は、流体の分布がフィルタカセット内で一様であるように決定される。カセットの数に関しては、これは、濾過装置の少なくとも1つの側の上に有することができる濾過面積に対応する。この濾過面積は、約1mから10mまで、特に2.5mから7.5mまでに及ぶことができる。濾過装置の1つの側から、1つまたは複数のフィルタカセットによって形成される濾過面積について約5mを利用できることが好ましい。
【0041】
本発明による装置の他の好ましい簡単で便利で経済的である特徴によれば:
前記装置は、前記ロッドのノッチに前記クランプ板をロックするための部材を備え、
前記装置は、前記マニホールドによって担持され、前記クランプ板に形成される少なくとも1つの開口を通して延在する少なくとも1つのフィルタカセットの前記組を保持し、案内するための少なくとも1つのロッドを備え、
前記装置は、前記マニホールドによって担持される前記クランプ板を支持するための少なくとも1つのロッドを備え、かつ/または、
前記装置は、スライドおよびヒンジを備える前記支持ロッドに前記クランプ板を取り付けるための手段を備え、それによって、前記クランプ板は、支持ロッドに沿って摺動的に可動し、前記支持面に平行に骨組みされ(raised)、かつそれに面している作動構成と、折り畳まれて、前記ロッドから外れた保管構成とを有する。
【0042】
次いで、本発明の開示は、添付の図面を参照して、例示的かつ非限定的な例により下記で与えられる実施形態の説明によって続けられることになる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】クランプ板を保管構成にした、本発明の第1の実施形態による濾過装置の斜視図である。
【図2】図1のII−IIによる断面図である。
【図3】クランプ板を、これがフィルタカセットに対してまだ締め付けられていない開始位置にした、図1と同様な図である。
【図4】クランプ板をクランプ位置にした、装置の側面図である。
【図5】クランプ板をクランプ位置にした、本発明の第2の実施形態による装置の斜視図である。
【図6】本発明の第3の実施形態による装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
図1は、流体連通および機械式結合を可能にするマニホールド3と、マニホールド3とこの板4との間にフィルタカセット2の組を締め付けるようにマニホールド3の第1の側に設けられるクランプ板4と、ダミーカセット26(図4)を締め付けるように第1の側の反対側にあるマニホールド3の第2の側に設けられるもう1つのクランプ板34とを備えるフィルタカセット2を有する濾過装置1を示しており、ノッチ付きロッド6、36によって形成される各板4、34を駆動するための手段が、アクチュエータ10によって担持され(図2)、各板4、34は、マニホールド3のそれぞれの支持面に平行でかつそれに面している作動構成(図3および図4)に配置され、それぞれのロッド6、36に取り付けられる。
【0045】
ロック部材7、37は、板4、34がフィルタカセット2の組に対して反対の方向に移動しないようにノッチ付きロッド6、36に取り付けられる(図4)。
【0046】
装置1は、マニホールド3のそれぞれの側に、それぞれのクランプ板4、34を支持するためのロッド8、38と、これらを摺動させ、かつ保管構成(図1)から作動構成(図3および図4)までこれらを通過させるように、それぞれの板4、34を取り付けるための手段9、39とをさらに備えている。
【0047】
装置1は、フィルタカセット2およびダミーカセット26をそれぞれ保持し、案内するためのロッド5、35をマニホールド3のそれぞれの側にさらに備えている。
【0048】
説明された例では、装置1は、接線濾過による処理のための設備の一部を形成している。
【0049】
接線濾過では、処理すべき流体が、供給導管11によってフィルタカセット2に入り(図13)、保持液と呼ばれる流体の第1の小部分が、各フィルタカセット2の膜(図示せず)に接線方向に流れ、濾過液と呼ばれる流体の第2の小部分が、各フィルタカセット2の膜を通過し、保持液に直角に流れ、次いで、濾過液および保持液は、それぞれ濾過液出口導管12および保持液出口導管13を介してフィルタカセット2を出て行く。
【0050】
したがって、用途のタイプに応じて、処理済み流体、たとえば濾過液または保持液の異なる小部分を回収することができる。
【0051】
フィルタカセット2は、これらの面のそれぞれに同じ処理すべき流体の導管11、同じ濾過液の導管12および同じ保持液の導管13のある、同一の対向する面を有することに留意されたい(図1)。
【0052】
流体連通および機械式結合を可能にするマニホールド3は、実質的に平行六面体の形状を有し、ステンレス鋼の機械部分、およびプラスチック材料の流体部分が設けられ、機械部分は、流体部分を収容する空間を備えている。
【0053】
マニホールド3は、互いに面する2つの翼部15をそれぞれ有する2つの側材14と、2つの翼部15を連結する側壁とを備えている。
【0054】
側材14の高さは、マニホールド3の高さと少なくとも同等であり、各側材14の2つの翼部15の間の空間は、このマニホールド3の機械部分の空間の中へ摺動によってその導入ができるようにこの流体部分の深さと同等である。
【0055】
流体部分がこの空間の中に挿入されると、上壁16が、マニホールド3の流体部分の上面に配置され、次いで、マニホールド3の機械部分の中に挿入される4本の固定ねじ17によってねじ込まれる。
【0056】
マニホールド3の流体部分の上面に、処理すべき流体用の流入口18、濾過液流出口19および保持液流出口20が形成されている。
【0057】
各入口18、出口19および出口20の周りに、処理設備の他の部分までまたはそれから流体を搬送するために、シール(図示せず)および管、たとえば剛性のあるステンレス鋼や可撓性プラスチック管を受け入れるように適応されるそれぞれの環状溝(図示せず)が形成される。
【0058】
これらの入口18、出口19および出口20の上に管を締結することは、上壁16に取り付けられるユニット21を連結することによって行われる。
【0059】
また、このマニホールド3には、上面にこれらと同様の流入口および流出口が形成される下面、ならびに同じ環状溝、および下部壁に取り付けられる同じ締結ユニットが設けられる(図示せず)。
【0060】
これらの入口および/または出口のうちの1つを塞ぐことを望む場合には、その環状リムがこれらの環状溝のうちの1つの中に導き入れられるプラグを挿入することで十分である。
【0061】
流入口18、濾過液流出口19、および保持液流出口20は、マニホールド3の処理すべき流体用の流入口導管、濾過液流出口導管、および保持液流出口導管にそれぞれ属する。
【0062】
これらの導管は、少なくとも高さの主要部分にわたって、マニホールド3のプラスチック材料の流体部分を機械加工によって、特にボーリング加工することによって形成される。
【0063】
マニホールド3は、その第1の側に、フィルタカセット2が当接するようになる第1の支持面22をさらに備えている。
【0064】
この第1の支持面22上に、処理すべき流体用のカセット供給ポート、カセット濾過液戻りポート、およびカセット保持液戻りポート(図示せず)が現れ、さらに、これらのポートのそれぞれは、流入口導管、濾過液流出口導管、および保持液流出口導管の中にそれぞれ現れる。
【0065】
マニホールド3は、その第2の側に、ダミーフィルタカセット26が当接するようになる第2の支持面23をさらに備えている。
【0066】
この第2の支持面23には、いかなるポートも現れない。
【0067】
流体連通および機械式結合を可能にするマニホールド3は、締結ねじ25によって締結される支持板24の上に載っている。この支持板24は、処理設備、たとえばこの設備のカートに取り付けられるように適応される。
【0068】
流体連通および機械式結合を可能にするマニホールド3の第1の側および第2の側のそれぞれの上に、フィルタカセット2を保持し、案内するための4つのロッド5、35が、それぞれの翼部15にそれぞれ対になって1つの端部にねじ込まれる。
【0069】
マニホールド3の各翼部15から突出する2つのそれぞれの保持および案内ロッド5および35は、それぞれ、フィルタカセット2の組およびダミーカセット26がこれらのそれぞれのロッド5、35によって保持され得るように重ね合わされる。
【0070】
このために、各フィルタカセット2は、その幅のそれぞれの反対の側に、底部において側材14の底部から突出するロッド5の形状に対して相補形の形状を有する半環状窪み27と、頂部において側壁の頂部から突出するロッド5に載っているラグ28とを備えている。
【0071】
当然、ダミーカセット26には、フィルタカセット2と同じラグおよび窪みが設けられる。
【0072】
フィルタカセット2およびダミーカセット26を保持し、案内するためのこれらのロッド5、35は、これらのカセット2、26がこれらのロッド5、35上を容易に摺動できるように滑らかである。
【0073】
マニホールド3の第1の側および第2の側から、それぞれの板4、34を支持するための各ロッド8、38が、マニホールド3のそれぞれの側材14の中に近位端によってねじ込まれ、マニホールド3の他の遠位端は、ワッシャおよびナットによってそれぞれ形成されるそれぞれの当接部29、33を備えている。
【0074】
それぞれの板4、34を支持するための滑らかなロッド8、38のそれぞれに、各板4、34用のそれぞれの取付け手段9、39が可動的に取り付けられる。
【0075】
各取付け手段9、39は、スライドを形成するようにそれぞれのロッド8、38が通過する中央開口が設けられるリングの形状を有する。
【0076】
したがって、各取付け手段9、39は、マニホールド3とそれぞれの当接部29、33との間でそれぞれのロッド8、38の上を自由に摺動できる。
【0077】
各取付け手段9、39は、ヒンジを形成するようにこの取付け手段9、39を半径方向に通過する開口の中に挿入される回転軸40をさらに備える。
【0078】
各板4、34は、このそれぞれの板4、34を枢動するためにそれぞれの取付け手段9、39の回転軸40にそれぞれ取り付けられる2つの脚部41を備える。
【0079】
各板4、34は、下記で説明されるように、保管構成から作動構成まで非常に簡単に通すことができる。
【0080】
各取付け手段9、39は、それぞれのクランプ板4、34用の当接ピン43が挿入される開口が通過する突起部42をさらに備えている。
【0081】
各ピン43は、それぞれの板4、34がその保管構成において水平であることができるようにする。
【0082】
マニホールド3は、第3の側、および第3の側と反対の側にある第4の側を有し、これは、側材14によって形成され、装置は、締結ねじ51を介して、これらの側材14のそれぞれに締結されるケーシング50を備えている。
【0083】
説明された例では、各ケーシング50は、流体連通および機械式結合を可能にするマニホールド3の第2の側に向かって僅かにオフセットされている。
【0084】
各ケーシング50は、2つのアクチュエータ10を備え、下記で説明するように、その一方は、マニホールド3の第1の側に作用し、他方は、マニホールド3の第2の側に作用する。
【0085】
図2は、マニホールド3の第3の側のケーシング50をより詳細に示しており、各アクチュエータ10は、チャンバ54を備える本体52と、ロッドによって延在される可動的なピストン53とを備え、このピストン53は、伸長位置と、可動的なピストンがその伸長位置に対して所定の行程を通して移動される後退位置とを有する。
【0086】
図2では、アクチュエータ10は、後退位置について示されている。
【0087】
アクチュエータ10は、ここでは平行に配置される複動の油圧ジャッキである。これらの供給のために、各ケーシング50は、2つの油圧コネクタ55を備えている(図1)。
【0088】
一方のコネクタ55により、圧力下の液体は、行程の終わりにあるその伸長位置に可動的なピストン53を動かすようにチャンバ54の第1の部分の中に送ることができるようになる。
【0089】
他方のコネクタ55により、圧力下の液体は、チャンバ54の第2の部分の中に送ることができるようになり、この第2の部分は、その後退位置において行程位置の他の端部に可動的なピストン53を動かすように第1の部分に向い合せになっている。
【0090】
また、図2で見ることができるように、クランプ板4および34を駆動するために設けられるアクチュエータ10は、それぞれのケーシング50に対になって重ね合わせ配置にある。
【0091】
したがって、装置1の大きさは、この配置のために極端に縮小され得る。
【0092】
図2でやはり見ることができるように、ノッチ付きロッド6および36は、それぞれの可動的なピストン53を延在するロッドに設けられるそれぞれの窪み56の中に1つの端部においてねじ込まれ、底部のアクチュエータ10の可動的なピストン53は、マニホールド3の第1の側から延在するロッド6を駆動し、頂部のアクチュエータ10の可動的なピストン53は、マニホールド3の第2の側のノッチ付きロッド36を駆動する。
【0093】
マニホールド3の第4の側のケーシング50では、頂部のアクチュエータは、マニホールド3の第1の側から延在するロッド6までその可動的なピストンを延在するロッドを介して連結され、底部のアクチュエータは、マニホールド3の第2の側から延在するロッド36までその可動的なピストンを延在するロッドを介して連結される。
【0094】
図1で詳細に見られるように、フィルタカセット2およびダミーカセット26がそれぞれ配置される流体連通および機械式結合を可能にするマニホールド3の第1の側および第2の側において、それぞれのノッチ付きロッド6および36は、対角に向い合せに配置される。
【0095】
各ノッチ付きロッド6および36は、その長さにわたって規則的に間隔を置いて配置されるノッチ30を有する。
【0096】
ノッチの長さは、使用されるフィルタカセット2のタイプに依存し、これらのノッチの間隔は、アクチュエータ10の本体54内の可動的なピストン53の行程、フィルタカセット2のタイプおよび数、ならびに各フィルタカセット2が許容し得る圧縮の程度に依存する。
【0097】
クランプ板4および34はそれぞれ、それぞれの保持および案内ロッド5および35を受け入れるように設けられる4つの第1の貫通孔31を備えている。
【0098】
クランプ板4および34は、対角に向かい合う配置に、およびそれぞれのノッチ付きロッド6および36を受け入れるように設けられる、2つの第2の貫通孔32をさらに備えている。
【0099】
説明された例では、マニホールド3の第1の側から、およびマニホールド3の第2の側からそれぞれ延在するロッド5、6および8および35、36および38は、それらの長さがさらに異なり、第1の側のロッドは、第2の側のロッドよりも長い。
【0100】
第1のステップでは、ユーザが、流体連通および機械式結合を可能にするマニホールド3の第1の側に、ロッド5にフィルタカセット2を取り付け、マニホールド3の第2の側にダミーカセット26を取り付ける。
【0101】
このステップの間、それぞれのクランプ板4および34は、それらの保管構成にあり、すなわち、それぞれの取付け手段9、39は、マニホールド3に近くにあり、板4および34は、それぞれの支持ロッド8および38の下に移動されるようにそれぞれ水平である。
【0102】
いったんフィルタカセット2の組およびダミーカセット26が取り付けられると、それぞれのクランプ板4および34は、それぞれのロッド8および38のそれぞれの当接部29および33に向かって摺動することによって移動され、次いで、各クランプ板4および34は、これをその作動構成に持ってくるように支持面22、23に平行に骨組みされかつそれに面している。
【0103】
次いで、クランプ板4および34は、これらがそれぞれフィルタカセット2の組から離れ、およびダミーカセット26から離れているこれらの開始位置にある。
【0104】
次に、クランプ板4は、マニホールド3から最も遠くにあるフィルタカセット2に対して非クランプ当接になるまで、ロッド8のそれぞれの上に取付け手段9を摺動させることによって移動される。
【0105】
したがって、クランプ板は、その主だった内部表面45がフィルタカセット2に対して当接状態になる中間位置にある。
【0106】
同時に、クランプ板34は、ダミーカセット26に対して非クランプ当接にあるこのクランプ板34の中間位置までロッド38の上に取付け手段39を摺動させることによって移動される。
【0107】
ちょうどその時に、各アクチュエータ10は、伸長位置にそのそれぞれの可動的なピストン53を有する。
【0108】
次いで、ロック部材7および37は、フィルタカセット2の組およびダミーカセット26のそれぞれ反対の側に、それぞれのクランプ板4および34の直近状態になるノッチ30に取り付けられる。
【0109】
これらのロック部材7および37は、ノッチ30の位置においてそれぞれのロッド6、36に取り付けられるように各リング7、37のための十分な間隔を作り出す割りリングの形状を有し、かつこのノッチ30の位置において所定の位置に留まるように適切な厚さを有する。
【0110】
したがって、各ロック部材7、37は、そのそれぞれのロッド6、36の上に締結され、したがって、それぞれのクランプ板4、34は、これらの部材7、37によってそれぞれ形成されると当接部と向かい合う。
【0111】
次いで、アクチュエータ10の可動的なピストン53は、それらの後退位置に向かって動かされる。
【0112】
したがって、これらの可動的なピストン53は、ロッド6、36と、その結果として板4および34とを駆動し、この板4および34は、これらのクランプ板4および34がそれぞれマニホールド3の第1の支持面22に対してフィルタカセット2の組およびマニホールド3の第2の支持面23に対してダミーカセット26を圧縮する、クランプ板4および34のクランプ位置に、これらのロッドの上で摺動することを防止するようにロック部材7、37を介してロックされる。
【0113】
クランプ板4および34のこれらのクランプ位置では、それぞれのアクチュエータ10の可動的なピストン53は、各可動的なピストン53がその伸長位置に対して所定の行程よりも短い行程を通して移動している中間後退位置にある。
【0114】
いかなる実際のフィルタカセットもないマニホールド3の第2の側にダミーカセット26を使用すると、有利には、濾過装置1のカセットの組全体を締め付けることさえ行うことができ、したがって、行われる処理の品質を改善することができる。
【0115】
フィルタカセット2の組および/またはダミーカセット26を取り外すために、それぞれのクランプ板4および34を分離することによってフィルタカセット2の組およびダミーカセット26をもはや圧縮下に配置しないように、それらの伸長位置に向かって可動的なピストン53を動かすことによって反対方向に操作され、次いで、ロック部材7および37が取り外され、次いで、クランプ板4および34が、それぞれのロッド8および38の上で取付け手段9および39を摺動させることによって当接部29および33まで移動される。
【0116】
また、ユーザは、装置1を清浄し、それぞれの板4、34を折り畳んで、それらの保管構成にそれらを置くことができる。
【0117】
また、ユーザは、このフィルタカセット2の組を圧縮させておきながら、装置1、および特にマニホールド3およびフィルタカセット2の組を清浄することができる。
【0118】
図5は、濾過装置の第2の実施形態を示している。
【0119】
概して、同じ参照番号が、同様な部品に使用されるが、100だけ増やされている。
【0120】
図1から図4までに示される濾過装置1と対照的に、図5に示される濾過装置101は、流体連通および機械式結合を可能にするマニホールド103の第1の側および第2の側に、濾過面積が増大されるように一組のフィルタカセット102を備えている。
【0121】
したがって、この実施形態ではもはやいかなるダミーカセットもない。
【0122】
アクチュエータを備えるケーシング150は、マニホールド103の第2の側に向かってオフセットされるのではなくて、それぞれの側材114に対して中央に締結される。
【0123】
したがって、マニホールド103の第1の側および第2の側は、互いについて鏡像である。
【0124】
このことは、支持ロッド108、保持および案内ロッド105、ならびにノッチ付きロッド106が、マニホールド103のこれらの第1の側および第2の側の両方に見いだされることになり、これらのロッドが、同じ長さを有することを意味する。
【0125】
カセット102を定位置に置くこと、およびそれのクランプ作業は、上述したのと同じ方法で行われる。
【0126】
図6は、濾過装置の第3の実施形態を示している。
【0127】
概して、第1の実施形態の場合と同様な部品については、同じ参照番号が使用されているが、200だけ増やされている。
【0128】
図5に示される濾過装置101と対照的に、図6に示される濾過装置201は、いわゆるフローティングアクチュエータ210を備えている。
【0129】
このアクチュエータ210は、流体連通および機械式結合を可能にするマニホールド203の第3の側に締結されるスリーブ260に可動的に取り付けられる。
【0130】
アクチュエータ210は、スリーブ260に可動的に取り付けられる本体252、およびこの本体252に対して可動的なピストン253を備えている。
【0131】
本体252は、このアクチュエータ210の工程を決定するように、スリーブ260のそれぞれの反対の側に配置される当接部262および263をさらに備えている。
【0132】
ノッチ付きロッド206は、アクチュエータ210の本体252に第1の端部によって締結され、マニホールド203の第1の側のクランプ板204に、第1の端部と反対の端部である第2の端部によって連結される。
【0133】
追加のノッチ付きロッド266は、アクチュエータの可動的なピストン253に第1の端部によって締結され、マニホールド203の第2の側のクランプ板234に、第1の端部と反対の端部である第2の端部によって連結される。
【0134】
この場合には、本体252は、それがマニホールド203の第1の支持面222にフィルタカセット202の組を圧縮するそのクランプ位置まで、クランプ板204を駆動するノッチ付きロッド206を駆動し、可動的なピストン253は、それがマニホールド203の第2の支持面223にフィルタカセット202の組を圧縮するそのクランプ位置まで、クランプ板234を駆動する追加のノッチ付きロッド266を駆動する。
【0135】
説明された例では、単一のアクチュエータ210は、流体連通および機械式結合を可能にするマニホールド203の第3の側に表されている。
【0136】
例示されていない変形例では、濾過装置は、流体連通および機械式結合を可能にするマニホールド203の第3の側および第4の側のそれぞれに配置されるアクチュエータ210を備えている。
【0137】
例示されていないさらに他の変形例では:
マニホールドの流体部分は、プラスチック材料ではなくてステンレス鋼からなり、
マニホールドの機械部分は、ステンレス鋼ではなくてプラスチック材料からなり、
マニホールドの機械部分および流体部分は、プラスチック材料、たとえばポリスルホン(PSU)またはポリオキシメチレン(POM)からなり、
ただ1つのクランプ板だけが設けられ、
アクチュエータ本体または複数の本体は、たとえば1つの端部によりマニホールドに締結されることによってマニホールドの厚さに対して重ならない長さからなり、
油圧アクチュエータは、単動もしくは複動の空気圧アクチュエータによって置き換えられ、または流体以外の種類、たとえば電気によるものからなり、
フィルタカセットは、ラグを備えるのではなくて、いくつかの追加の窪みが設けられ、これらのカセットは、たとえば、Millipore社から入手できるPellicon(R)タイプからなり、
クランプ板は、この支持ロッドに取り付けられる取付け手段によって支持ロッドに連結されるのではなくて、可動的であり、
マニホールドは、機械加工によってではなくて成形によって形成され、その流入口、流出口、導管、カセット供給ポート、カセット濾過液戻りポート、およびカセット保持液戻りポート、射出成型によって形成され、
濾過装置は、一方が上面にあり他方が下面にある2つの濾過液流出口ポートを使用し、その場合2つの濾過液出口ポートのうちの1つはドレインとして働き、
カセットの組を保持し、案内するための2つのロッドだけが、流体連通および機械式結合を可能にするマニホールド203の第1の側および第2の側のうちの少なくとも1つに配置され、
実施されるのは接線濾過ではなくて、たとえばMillipore社から入手できるPOD(R)タイプの一組の少なくとも1つのカセットが使用されるデッドエンド濾過、さもなければ、Millipore社から入手できるMAGNUS(R)タイプの一組の少なくとも1つのカセットが使用されるウイルスの濾過である。
【0138】
例示されていないさらに他の変形例では、処理設備は、重ね合わされる上で説明されたようないくつかの濾過装置、および各濾過装置につて流体連通を可能にするマニホールドの少なくとも1つの側にフィルタカセットの組を備えている。したがって、流入口および流出口にいくつかのマニホールドを連結することが必要である。これらの組立体は、これらの入口および/または出口の周りに形成される溝の位置において2つのマニホールドの間の各接続箇所にシール手段を必要とする。
【0139】
したがって、この処理設備の要求に合致するように非常に簡単に濾過表面を適応させることができる。
【0140】
より一般的には、本発明は、説明され表現された例に限定されないことに留意すべきである。
【符号の説明】
【0141】
1、101、201 濾過装置
2、102、202 フィルタカセット
3、103、203 マニホールド
4、34、204、234 クランプ板
5、6、8、35、36、38、105、106、108、206、266 ロッド
7、37 ロック部材、リング
9、39 取付け手段
10、210 アクチュエータ
11 供給導管
12 濾過液出口導管
13 保持液出口導管
14、114 側材
15 翼部
16 上壁
17 固定ねじ
18 流入口
19 濾過液流出口
20 保持液流出口
21 ユニット
22 第1の支持面
23、223 第2の支持面
24 支持板
25 締結ねじ
26 ダミーカセット
27 半環状窪み
28 ラグ
29、33 当接部
30 ノッチ
31、32 貫通孔
40 回転軸
41 脚部
42 突起部
43 当接ピン
45 内部表面
50、150 ケーシング
52、252 本体
53、253 ピストン
54 チャンバ
55 油圧コネクタ
56 窪み
260 スリーブ
262、263当接部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理すべき流体用の少なくとも1つの流入口(18)、処理済み流体用の少なくとも1つの流出口(19)、ならびに前記処理すべき流体および前記処理済み流体を搬送するためのネットワークを備える流体連通および機械式結合を可能にするマニホールド(3、103、203)であり、前記搬送ネットワークに連通しているカセット供給ポートおよびカセット戻りポートがその支持面(22、222)を通して現れるフィルタカセット(2、102、202)のための支持面(22、222)を有し、そのカセット供給ポートおよびカセット戻りポートが、前記支持面(22、222)に当接する前記フィルタカセット(2、102、202)に形成される導管(11、12、13)に連通するように構成される前記マニホールド(3、103、203)と、
クランプ板(4、34、204、234)と、
前記マニホールド(3、103、203)と前記クランプ板(4、34、204、234)との間に延在する少なくとも1つのロッド(6、36、106、206、266)によって、かつ本体(52、252)および前記本体(52、252)に対して可動部材(53、253)が設けられる少なくとも1つのアクチュエータ(10、210)によって形成される、前記支持面(22、222)に平行でかつそれに面している前記クランプ板(4、34、204、234)を駆動し、案内する手段であり、その可動部材(53、253)が、伸長位置、および前記可動部材(53、253)がその伸長位置に対して所定の行程を通して移動された後退位置を有し、それによってクランプ板(4、34、204、234)は、前記板(4、34、204、234)が少なくとも1つのフィルタカセット(2、102、202)の前記組から離れている開始位置、および前記板(4、34、204、234)が接近され、前記マニホールド(3、103、203)に対して少なくとも1つのフィルタカセット(2、102、202)の前記組を圧縮するクランプ位置を有する手段とを備える一組の少なくとも1つのフィルタカセット(2、102、202)を有する濾過装置であって、
前記本体(52、252)が、前記マニホールド(3、103、203)によって担持され、前記可動部材(53、253)が、前記ロッド(6、36、106、206、266)を担持し、前記アクチュエータ(10、210)、前記ロッド(6、36、106、206、266)、および前記クランプ板(4、34、204、234)は、前記可動部材(53、253)がその伸長位置に対して前記所定の行程よりも短い行程を通して移動している中間後退位置にあるそのクランプ位置まで、前記アクチュエータ(10、210)が前記ロッド(6、36、106、206、266)を介して前記クランプ板(4、34、204、234)を駆動するように構成されることを特徴とする、濾過装置。
【請求項2】
前記ロッド(6、36、106、206、266)および前記クランプ板(4、34、204、234)は、前記クランプ板(4、34、204、234)が前記ロッド(6、36、106、206、266)に沿って選択的に配置され得るように構成されることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記2つのアクチュエータ(10、210)および2つの前記ロッド(6、36、106、206、266)を備え、前記ロッド(6、36、106、206、266)が、このクランプ板(4、34、204、234)の2つの対角に向かい合うゾーンに前記クランプ板(4、34、204、234)によって受け入れられることを特徴とする、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記アクチュエータ(10、210)の本体(52、252)が、前記マニホールド(3、103、203)に直接締結されることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記マニホールド(3、103)が、前記マニホールド(3、103)のそれぞれ両側に配置される2つの支持面(22、23)、およびそれぞれの支持面(22、23)にそれぞれ面する2つのクランプ板(4、34)を備え、前記クランプ手段が、前記クランプ板(4、34)をそれぞれ移動させるために少なくとも1つの前記アクチュエータ(10)および少なくとも1つの前記ロッド(6、36、106)を備えることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記アクチュエータ(210)の前記本体(252)が、前記マニホールド(203)に固定されるスリーブ(260)に可動的に取り付けられることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記マニホールド(203)が、前記マニホールド(203)のそれぞれ両側に配置される2つの支持面(222、223)、およびそれぞれの支持面(222、223)にそれぞれ面する2つのクランプ板(204、234)を備え、クランプ手段が、少なくとも1つの前記アクチュエータ(210)、2つの前記クランプ板(204)のうちの一方に連結される少なくとも1つの前記ロッド(206)、前記アクチュエータ(210)の前記本体(252)と2つの前記クランプ板(234)のうちの他方との間に延在する少なくとも1つの追加ロッド(266)を備え、前記追加ロッド(266)が、前記本体(252)による第1の端部によって、および第1の端部と反対の端部にある第2の端部によって担持され、2つの前記クランプ板(234)のうちの他方を担持することを特徴とする、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記ロッド(6、36、106、206、266)が、その長さにわたって複数のノッチ(30)を備えることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記ロッド(6、36、106、206、266)のノッチ(30)の上に前記クランプ板(4、34、204、234)をロックするための部材(7、37)を備えることを特徴とする、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記マニホールド(3、103、203)によって担持され、前記クランプ板(4、34、204、234)に形成される少なくとも1つの開口(31)を通して延在する少なくとも1つのフィルタカセット(2、102、202)の前記組を保持し、案内するための少なくとも1つのロッド(5、35、105)を備えることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記装置が、前記マニホールド(3、103、203)によって担持される前記クランプ板(4、34、204、234)を支持するための少なくとも1つのロッド(8、38、108)を備えることを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
スライドおよびヒンジを備える前記支持ロッド(8、38、108)に前記クランプ板(4、34)を取り付けるための手段(9、39)を備え、それによって前記クランプ板(4、34、204、234)が、支持ロッド(8、38、108)に沿って摺動可動的であり、前記支持面(22、222)に平行に起こされ、かつそれに面している作動構成と、折り畳まれ、前記ロッド(6、36、106、206、266)から外れた保管構成とを有することを特徴とする、請求項11に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−240335(P2011−240335A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−106951(P2011−106951)
【出願日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【出願人】(390019585)ミリポア・コーポレイション (212)
【氏名又は名称原語表記】MILLIPORE CORPORATION
【Fターム(参考)】