説明

一酸化窒素ガスの間欠的投与

【課題】 外因性又はガス状一酸化窒素ガスを哺乳類に送出する方法及び装置を提供する。
【解決手段】 高濃度及び低濃度の一酸化窒素ガスの間で循環する間欠的な高用量の一酸化窒素をある一定期間にわたって哺乳類に送出することによって微生物及び感染症と戦う方法及び対応する装置。高濃度の一酸化窒素は、好ましくは、一酸化窒素を送出しないか又は低濃度の一酸化窒素を有する期間を散在させた短期間にわたって間欠的に送出される。本方法は、高濃度では一酸化窒素ガスが哺乳類の身体を用いてそのチオール防御システムを補充する病原体の防御機構を圧倒するので有利である。高濃度一酸化窒素のバーストの間に送出されるより低い用量又は濃度の一酸化窒素ガスは、病原体に対するニトロ化ストレス圧力を維持し、一酸化窒素ガスの毒性の危険性も低減する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は、外因性又はガス状一酸化窒素ガスを哺乳類に送出する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
NOは、燃焼の副産物として生成された環境汚染物質である。極度に高濃度(一般的に、1000ppm又はそれよりも多い)では、NOは有毒である。更に、NOは、呼吸器系の内皮組織によって生成される自然発生的ガスでもある。1980年代に、研究者により、人体の内皮組織がNOを生成し、かつNOが内因性血管拡張剤、すなわち、血管の内径を拡張する薬剤であることが見出された。
この発見を受けて、多くの研究者は、患者の様々な肺疾患を治療するために低濃度の体外から吸入されたNOを用いることを調査した。例えば、非特許文献1(Higenbottam他のAm.Rev.Resp.Dis.Suppl.137:107、1988年)を参照されたい。例えば、原発性肺高血圧(PPH)は、低濃度のNOを吸入することによって治療することができると判断されている。肺高血圧に関しては、吸入されたNOは、肺動脈圧力(PAP)、並びに肺血管抵抗(PVR)を低減することが見出されている。PPH患者にNOの吸入を用いることに続き、他の呼吸器疾患にもNOの吸入が用いられている。例えば、NOは、気腫、慢性気管支炎、喘息、成人呼吸困難症候群(ARDS)、及び慢性閉塞性肺疾患(COPD)によって気道抵抗が増大した患者の治療に関して調査されている。1999年に、FDAは、満期及び満期近くに出生した新生児の持続性肺高血圧に用いるための一酸化窒素ガスを販売することを認可した。肺高血圧患者の呼吸ガスから吸入一酸化窒素を抜き取ると、反跳効果」と呼ばれるPVRが激しく危険に増大することが公知であるために、一酸化窒素は、これらの患者には連続的に送出することが必要である。
【0003】
NOはまた、その肺脈管構造に及ぼす影響に加えて、吸入又は局所適用によって病原体に対する抗菌薬剤として導入することができる。例えば、本明細書においてその全内容が引用により組み込まれている、特許文献1(WO00/30659)、特許文献2(米国特許第6,432,077号)を参照されたい。病原体を阻害又は死滅させるためにガス状一酸化窒素を適用することは、多くの抗生物質耐性菌が発生したことを考えると有利であると考えられている。例えば、肺炎又は結核の患者は、これらの状態に伴う抗生物質耐性株の発生を考えると、抗生物質に反応しない場合がある。
【0004】
吸入に対して一酸化窒素を臨床的に使用する場合は、毒性の可能性を考えて従来低濃度の一酸化窒素に限定されている。毒性は、一酸化窒素がヘモグロビンに結合し、これがメトヘモグロビンを発生させることから生じる場合があり、又は一酸化窒素ガスが二酸化窒素(NO2)に転換することから生じる場合もある。しかし、一酸化窒素に対する病原体の防御機構を圧倒するためには、従来臨床的に吸入に用いられてきた濃度よりも高濃度(例えば、150ppm〜250ppm、更には400ppmまでの間)で一酸化窒素を送出することが望ましい。すなわち、病原体と戦い、毒性の危険性を最小にするのに有効な送出方法が必要とされている。
【0005】
【特許文献1】WO00/30659
【特許文献2】米国特許第6,432,077号
【特許文献3】米国特許第6,581,599号
【特許文献4】米国特許出願出願番号第10/658,665号
【非特許文献1】Higenbottam他、Am.Rev.Resp.Dis.Suppl.137:107、1988年
【非特許文献2】Ghafarri、A.他著「細菌及び哺乳類細胞培養のための直接一酸化窒素ガス送出システム」、一酸化窒素、12(3):129〜40(2005年5月)
【発明の開示】
【0006】
間欠的に高用量の一酸化窒素をある一定期間送出し、一酸化窒素が高濃度と低濃度の間を循環する方法及び装置が望ましくて有用であり、毒性の問題を克服すると考えられている。高濃度の一酸化窒素は、一酸化窒素が送出されないか又は低濃度の一酸化窒素が送出されるかのいずれかの期間を散在させた短期間にわたって間欠的に送出することが好ましい。それにより、病原体の一酸化窒素防御機構を圧倒するのに必要な高濃度の一酸化窒素への露出は、ヒトが吸入しても安全な平均レベルに維持される。
【0007】
好ましい実施形態では、高濃度の一酸化窒素は、80ppm〜300ppmの間、好ましくは150ppm〜250ppmの間、より好ましくは160ppm〜200ppmの間の濃度で送出することができる。低濃度の一酸化窒素は、好ましくは、ゼロ(0)ppm〜80ppmの間の濃度、好ましくは20ppm〜40ppmの濃度で送出される。
これらの期間は、変化させることができ、好ましくは、600〜1000ppmhrs/日の用量x時間を送出することになる広い範囲である。例えば、本方法では、160ppmを30分間4時間毎に送出し、高濃度送出の間に20ppmを3.5時間にわたって送出するであろう。高濃度はまた、10分〜45分の間の期間にわたって送出することができ、低濃度は、好ましくは、高濃度が送出される期間よりも長い期間にわたって送出される。しかし、それはまた、高濃度の一酸化窒素と同じ長さの時間にわたってサイクル数を少なくして送出し、実質的に同じ量の一酸化窒素ppmhrs/日を達成することができる。従って、高濃度及び低濃度が交互に送出され、送出の循環は、1日間、2日間、3日間、又は医師が処方したあらゆる他の時間とすることができる。
【0008】
一酸化窒素を送出(delivery)するための装置は、市販されており、これは、連続流装置、流量適合装置、又はパルス投薬装置を含むことができる。例えば、FDAは、米国において3つの異なる一酸化窒素送出システム、すなわち、「AeroNOx(登録商標)送出システム」及び「ViaNOx DSシステム」(カナダ、Pulmonox製)及び「INOvent(登録商標)送出システム」(ウィスコンシン州、Datex−Ohmeda製)を既に認可している。他の装置も、文献及び様々な論文及び特許(例えば、本明細書においてその全内容が引用により組み込まれている米国特許第6,581,599号)に説明されている。
【0009】
本発明の別の態様では、間欠的に高用量の一酸化窒素を送出するのに用いるための装置は、一酸化窒素ガス供給源(例えば、高圧ガス容器に入れた一酸化窒素ガス)、コントローラ(例えば、電子コントローラ又はマイクロプロセッサ)、一酸化窒素アナライザ、及び送出される一酸化窒素の濃度がオペレータによって設定された濃度に時限的にかつオペレータによって定められた設定期間にわたって自動的に変化するタイマを含むことができる。装置は、各濃度の送出に対して別々の時間設定を有する2つの異なる一酸化窒素濃度の設定を考慮する論理(例えば、ソフトウエア又はファームウエア)を含むと考えられる。装置はまた、ガス混合器(ガス調合器、又は流量制御弁及びT又はY字形管継手の組合せのような)、配管、希釈ガス供給源(例えば、室内空気、酸素、又は不活性ガス)、及び一酸化窒素ガス又は希釈ガス又はその両方の放出を制御するための電子調節ニードル弁又は他の弁機構を含むことができる。
【0010】
代替的に、装置はまた、一方の供給源が高濃度の一酸化窒素を供給し、他方の供給源が低濃度の一酸化窒素を供給する2つの一酸化窒素ガスの供給源を含むことができる。次に、切り換え弁(電子制御されることが好ましい)を設け、所定の時間に基づいて一酸化窒素ガスの流れを高濃度から低濃度へ、又はその逆に切り換える。一酸化窒素ガスを希釈するために、希釈ガスの第3の供給源を設けることもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
一酸化窒素ガスは、高濃度では、哺乳類の身体を用いてチオール防御システムを補充する病原体の防御機構を圧倒すると現在考えられている。チオール防御システムには、例えば、マイコバクテリアに対するマイコチオール又は他の細菌に対するグルタチオンを含むことができる。この防御機構が枯渇した状態で、病原体は、一酸化窒素の死滅影響に対して無防御になる。高濃度一酸化窒素のバースト間に送出されるより低い用量又は濃度の一酸化窒素ガスにより、病原体にニトロ化ストレス圧力が維持され、防御システムが適切なレベルまで再構築されないようにする。従って、病原体と戦うための好ましい治療又は送出プロフィールは、間に間隔を散在させたいくつかの期間にわたる第1の濃度の一酸化窒素ガスの送出と、その間隔中の第2の濃度の一酸化窒素の投与とを含むことができる。第1の濃度は、微生物の増殖を死滅させるか又は阻害するのに十分な高濃度であることが好ましい。例えば、第1の濃度は、約80ppm〜400ppm、より好ましくは150〜250ppmの間、最も好ましくは160ppm〜200ppmの間の範囲とすることができる。
第2の濃度は、20〜80ppmの範囲のような低濃度の一酸化窒素ガスであることが好ましい。代替的に、一酸化窒素ガスの量を追跡するために、第2の濃度は、ゼロppm又はその近くとすることができることも理解すべきである。
【0012】
今度は図面を参照すると、図1〜図3は、本発明に用いる一酸化窒素送出装置の様々な実施形態を示している。図1は、最も一般的な意味で、NOガスを送出インタフェース6を通して哺乳類に送出するようになった一酸化窒素ガス供給源8を含むNO送出装置2を示している。図1は、本発明の好ましい一実施形態を示している。
図1では、NOガス供給源8は、NOガスを収容する加圧容器である。加圧容器を用いることは、NO含有ガス供給源8を格納する好ましい方法であるが、専用供給ライン(壁面供給)のような他の格納及び送出手段を用いることもできる。一般的に、NOガス供給源8は、N2及びNOの混合物である。N2は、一般的に加圧容器内のNOの濃度を希釈するのに用いられるが、あらゆる不活性ガスを用いることができる。NOガス供給源8は、加圧容器に格納されるが、加圧容器内のNOの濃度は、約800ppm〜約10,000ppmの範囲に含まれることが好ましい。市販の一酸化窒素製造業者は、一般的に、医療用にほぼ1000ppm範囲の一酸化窒素混合物を生産している。更に、低濃度のNO(例えば、100ppm未満のNO)を含む加圧容器を本明細書に開示した装置及び方法に従って用いることができる。勿論、用いるNOの濃度が低くなると、頻繁に加圧容器を置換することが必要になる。
【0013】
図1はまた、NOの濃度を希釈するのに用いられるNO送出装置2の一部としての希釈ガスの供給源14も示している。希釈ガスの供給源14は、N2、O2、空気、不活性ガス、又はこれらのガスの混合物を収容することができる。N2又は不活性ガスのようなガスは、O2又は空気のようにNOをNO2に酸化しないので、これらのガスを用いてNO濃度を低濃度に希釈することが好ましい。それにも関わらず、それよりも高濃度の窒素が既に存在している可能性があるところに高濃度のNOを送出するための吸入用途では、NO流は、酸素を補足するか又はそれで希釈され、酸素が窒素で置換されることによって窒息を引き起こす可能性を防ぐことができる。特に、高濃度のNOガスを送出する場合には、注入部位又はガス調合器の下流の送出ラインを最小にし、NO2が形成される危険性を低減することが好ましい。
【0014】
希釈ガスの供給源14は、加圧容器内に格納されて示されている。加圧容器の使用法は、図1には希釈ガスの供給源14を格納するための手段として示されているが、専用供給ライン(壁面供給)のような他の格納及び送出手段を用いることができる。更に、希釈ガスの供給源は、換気装置、空気ポンプ、送風機、又は呼吸可能な空気を移動させる他の機械的装置とすることができる。
NOガス供給源8からのNOガス及び希釈ガス供給源14からの希釈ガスは、圧力調節装置16を通過し、NO送出装置2に入るガスの圧力を低減することが好ましい。それぞれのガス流は、配管18を通じてガス調合器20に流入する。ガス調合器20は、NOガス及び希釈ガスを混合し、供給源8に含まれるNOガスよりもNO濃度が減少したNO含有ガスを生成する。好ましくは、コントローラ36は、ガス調合器を望ましいNO濃度(例えば、高濃度期間には160ppm〜200ppm、低濃度期間には20〜40ppm)までガスを混合し、配管24を通じて流出させるように設定することができるように電気接続線42を通してガス調合器を制御する。
【0015】
任意的な流量制御弁22をガス調合器20の下流に位置決めし、NOガスの送出インタフェース6までの流れを制御することができる。流量制御弁22には、例えば、徐々に増大(閉鎖する場合は徐々に減少)するように開放(又は閉鎖)する比例制御弁を含むことができる。別の例では、流量制御弁22には、質量流コントローラを含むことができる。流量制御弁22は、送出装置6に流入するNO含有ガスの流量を制御する。
【0016】
送出インタフェース6は、ガスを哺乳類に送出するのに適応可能なあらゆる種類のインタフェースとすることができる。例えば、NOガスが哺乳類の気道又は肺に送出される場合には、送出インタフェース6には、哺乳類の呼吸器系と界面を接する顔用マスク、鼻インサート、又は気管内チューブを含むことができる。送出インタフェース6の種類は、限定的ではなく、ガス送出のための特定の用途及び位置に依存することを理解すべきである。別の例では、NOガスが、皮膚又は眼のような身体表面、心臓、胃のような臓器の表面等に局所的に送出される場合には、本発明者の一人に付与された米国特許第6,432,077号に説明するような浴ユニットを用いることができる。米国特許第6,432,077号は、あたかも本明細書で完全に示されているように本明細書において引用により組み込まれている。送出インタフェース6の更に別の例は、血液又は体液をNOガスに露出するためにNOガスを血液又は体液に直接送出する透析回路又は体外回路網へのインタフェースとすることができる。このような送出インタフェースは、例えば、本明細書においてその全内容が引用により組み込まれている、2003年9月9日出願の米国特許出願出願番号第10/658,665号に説明されている。
【0017】
依然として図1を参照すると、送出装置2は、流量制御弁22及びガス調合器20を制御することができるコントローラ36を含むことが好ましい。コントローラ36は、入力装置(図示せず)に接続したマイクロプロセッサに基づくコントローラ36であることが好ましい。オペレータは、入力装置を用いて、NO濃度及び治療/露出期間のような送出装置の様々なパラメータを調節することができる。更に、任意的なディスプレイをコントローラ36と接続し、設定NO濃度値、送出インタフェース6に流れるNOの濃度、NO2の濃度、送出インタフェース6へのガス流量、治療/送出の総時間、及び/又は高濃度及び低濃度NOガスを交互に切り換えるサイクル数のような測定パラメータ及び設定を表示することができる。
【0018】
コントローラは、異なる濃度でNOガスを送出する期間を秒読みするためのタイマを含むことが好ましい。更に、コントローラは、事前設定又はユーザプログラマブル期間で高濃度及び低濃度のNOガスの交互送出を実行するためのファームウエア又はソフトウエアプログラムのような論理を含むことが好ましい。このような論理によって実行するための処理は、図4及び図5に示している。
コントローラ36はまた、送出装置2にガス濃度に関するNOアナライザ40が存在する場合には、このようなアナライザ40から信号ライン48を通して信号を受け取ることが好ましい。信号ライン42及び44は、制御信号の送出及び受信のためにガス調合器20及び流量制御弁22にそれぞれ接続される。
【0019】
一酸化窒素送出装置の別の実施形態では、コントローラ36は、完全に削除することができ、ガス調合器20は、望ましい高濃度又は低濃度の一酸化窒素ガスに手動で設定することができる。期間はまた、手動で適切な設定期間追跡することができ、ガス調合器は、高濃度NOガスまで増大させるか又は低濃度NOガスまで低減するかのいずれかに調節される。送出インタフェース6に入るガスの流量は、手動で事前設定又は調節することができる。
【0020】
図2は、NOガス供給源8から流れるNOガス及び希釈ガス供給源74から流れる希釈ガスの流量に基づいてT又はY字形の接続部70を用いて混合することによって望ましい濃度のNOガスにされる一酸化窒素送出装置52の別の実施形態を示している。それぞれの流量は、流量制御弁72及び75を通じて制御される。ガスの混合は、T又はY字形の接続点70で開始され、送出ライン78を通って続く。NOアナライザ80は、送出インタフェース付近の交点でガス混合物をサンプリングし、送出インタフェース76に流れるガス混合物のNO濃度を測定する。測定したNO濃度は、次に、信号ライン88を通してコントローラ86に戻し、従って、次に測定したNO濃度を設定した望ましいNOガス濃度と比較することによってデータを処理する。コントローラ86は、次に、適切ならば、制御信号をライン82及び84を通して送信することによって流量制御弁72及び75を調節し、送出インタフェース76に流れるNOガスの望ましい濃度を達成するために流量を調節することを可能にする。コントローラ86は、同様に、図1のコントローラ36に関して上述した特徴の全てを含むことができることを理解すべきである。同様に、送出インタフェース76は、図1に関して説明したように、送出インタフェース6に同様に適応させることができる。
【0021】
図3は、本発明の1つの態様による一酸化窒素送出装置の更に別の実施形態を示している。この送出装置102では、ガス混合器(例えば、ガス調合器又はT又はY字形接続部)を有する代わりに、切り換え弁104を用い、高濃度NOガス供給源106と低濃度NOガス供給源108との間を切り換える。切り換え弁104は、本発明によって高濃度及び低濃度のNOガスの間を適切な時間に切り換えるコントローラ116で制御される。低濃度NOガス供給源108は、望ましい期間の低NO濃度がゼロppmのNOガスである場合には、空気のような非NOガス供給源で置換することができる。
【0022】
今度は図4及び図5を参照すると、コントローラ36、86、及び116にプログラムされて入れた論理(ファームウエア又はソフトウエア)によって実行することができる処理の流れが例示されている。図4は、段階400「開始」から開始されるNOガス送出に望ましい濃度及び期間を設定するための処理の流れを示している。段階405では、論理は、望ましいNO濃度及び期間を設定するための設定サブルーチンを入力する。段階410では、論理は、NO送出プロフィールに対して設定された濃度値が存在するか否かを検証する。値が既に設定されている場合には、処理は、段階415に進み、送出の期間に対して設定された値を検証する。NO濃度に対してまだ値が設定されていない場合には、論理は、段階412及び段階414を含むサブプロセスを呼び出し、送出する治療プロフィールのための第1及び第2のNO濃度を設定する。例えば、第1のNO濃度は、送出されるNOガスを約160ppm〜300ppmに設定することができ、第2の濃度は、送出されるNOガスを0ppm〜80ppmに設定することができる。次に、設定されたNO濃度値がコントローラによって用いられ、図5に示す処理のガス調合器又は流量制御弁が設定される。
【0023】
NO濃度値が設定された後、論理は、次に、段階415のNOガスを送出するための期間を設定する段階に進む。期間がまだ設定されていない場合には、段階417及び段階149を含むサブプロセスが呼び出され、ここで、第1のNO濃度に対応する第1の期間及びNO濃度に対応する第2の期間が設定される。
NO濃度及び期間が設定された後、論理は、次に、送出される第1の及び第2の濃度のNOガスを交互に切り換えるサイクルの数を設定する段階に進む。代替的に、総治療時間の終わりにNOガスの送出を止めることになる総治療時間を設定することもできる。総治療時間又はサイクル数がまだ設定されていない場合には、段階422を含むサブプロセスを呼び出し、これらの値を設定する。その後、設定処理が終了し、装置は、治療のためにNOガスを送出する準備ができる。
【0024】
図5は、高濃度及び低濃度のNOガスの送出を交互に切り換えるためにコントローラ36、56、及び116の論理によって実行される処理の流れを示している。段階500の「治療開始」は、図4のNOガス送出値が入力されると開始することができる。段階505では、コントローラ36(図1)は、次に、ライン42を通してガス調合器に制御信号を送信し、第1の濃度のNOガスを達成する適切なガス調合器設定値を設定することができ、この値は、図4の設定処理において設定されている。更に、この処理は、NOアナライザ40(図1)からコントローラ36までのフィードバック制御も含み、送出インタフェース6に送出されている実際のNOガス濃度が設定NOガス濃度に適合するという点で、ガス調合器の制御を微調整することを可能にする。
【0025】
代替的に、段階505のコントローラは、制御信号を流量制御弁72及び75(図2)に送信し、ガスを混合して図4の設定処理で設定した第1の濃度にするのに適切な流量を設定することができる。同様に、この処理は、NOアナライザ80(図2)からコントローラ56までのフィードバック制御を含むことができる。更に別の実施形態では、段階505のコントローラは、図4の設定処理で設定されたNOガスの第1の濃度に応じて供給源からのNOガスの送出を選択するように切り換え弁104(図3)を設定することができる。
【0026】
NOガスの送出は、段階505の設定に応じて進行する。段階510では、コントローラ36、56、又は116に含まれたタイマにより、図4で設定された第1の期間の値を実際の時間の秒読みと比較する。この期間が経過していなければ、ガス調合器、流量制御弁、又は切り換え弁設定は、段階512と同じままである。第1の期間が経過すると、段階515により、図4の処理で設定された値であるNOガスの第2の濃度に対応するガス調合器、流量、又は切り換え弁設定が設定される。次に、NOガスの送出は、第2の期間が経過するまで第2の濃度で進行する。
第2の期間が終了すると、論理は、段階525に進み、設定サイクル数の総治療時間が経過したか否かを照会する。設定サイクル数又は総治療時間に到達すれば、段階530で治療が終了する。そうでなければ、処理は、段階505、510、515、及び525を繰り返す。
【0027】
送出方法の別の例
高用量NOガスの間欠的送出の実施は、多くの手段によることができる。例えば、吸入によるか又は呼吸気道への送出は、自然呼吸の哺乳類にも機械的換気で管理される哺乳類にも行うことができる。自然呼吸の哺乳類に関しては、送出は、マスク又は鼻カニューレのような多くの上述のガス送出システムを通じて行うことができる。このような哺乳類に対するための装置には、哺乳類が吸気する時だけに一酸化窒素ガスが送出されることになるように、呼吸(例えば、呼気に対する吸気)の開始を検出する流量計又は流量センサを含むことができる。機械的に換気する哺乳類では、一酸化窒素は換気装置回路の吸気肢に送出されることになり、同様に、呼吸を哺乳類に循環する時にのみ換気装置をトリガすることができる。
【0028】
これらの双方の実施の際に、一酸化窒素送出のパターンは、哺乳類の肺のターゲット感染部位と送出回路内の一酸化窒素残留物を最低濃度にするという要求とに応じて様々とすることができる。例えば、感染が肺の気嚢にある場合には、一酸化窒素は、ガスが気道だけに送出される呼吸の終了時近くで切断することができる。代替的に、感染が気道だけに存在する場合には、開始ガスは、低濃度の一酸化窒素とすることができる。
【0029】
更に、NOガス送出の注入部位は、高濃度のNOガスを用いる場合には、NO2に変換する時間を低減するために患者の気道に近いことが好ましい。それにより、吸入前にNOガスが送出ラインに存在する停滞時間が最短になる。代替的に、送出システムは、呼吸中のある時点で高濃度のボーラス注入を用い、肺の中でNOの希釈が起こるようにすることができる。
本発明の実施形態を示して説明したが、本発明の範囲から逸脱することなく様々な修正を行うことができる。従って、本発明は、特許請求の範囲及びその均等物以外には限定されるべきではない。
【0030】
実験結果
微生物と戦う際に一酸化窒素ガスを間欠的に高用量で送出することの有効性を試験して検証した。簡単には、実験方法は以下のようであった。様々な細菌の接種材料を2.5×108cfu/mlの懸濁液にして調製し、無菌の通常の生理食塩水で1:1000に希釈した。無菌の培養位置で3ミリリットル/ウェルの接種材料を用いた。接種材料の露出は、例えば、あたかも本明細書で完全に示されているように本明細書において引用により組み込まれている、Ghafarri、A.他著「細菌及び哺乳類細胞培養のための直接一酸化窒素ガス送出システム」、一酸化窒素、12(3):129〜40(2005年5月)に説明する露出チャンバで行われた。接種材料は、流量2.5リットル/分で30分間160ppmのNOガスに露出し、その後20ppmのNOガスに3.5時間露出した。高濃度及び低濃度のNOガスへの露出は、4時間毎に24時間にわたって繰返し循環させた。様々な時間(例えば、0、4、8、及び12時間)でサンプルを取って蒔き、cfu/mlを計数することによって判断される細菌の生存力を判断した。
【0031】
図6〜図9は、対照として空気への露出と比較したNOガスの実験に用いた様々な細菌の生存を示している。これらの図に見られるように、高濃度及び低濃度の一酸化窒素に循環して露出することは、細菌を死滅させる有効な方法である。長期間にわたって高濃度及び低濃度に循環して露出することの有効性は、連続的に高濃度に露出する場合と同様であることが観察されたが、循環して露出すると、メトヘモグロビンが形成される危険性が最低になり、安全性が改善する。
【0032】
微生物を死滅させるNOガスの影響がチオール官能基に関するという仮定を試験するために付加的な研究が行われた。様々な微生物を用いた研究に基づいて、マイコバクテリアは、NOガスの害に感受性が低いことが観察された。これは、マイコバクテリアが、細胞内の酸化還元平衡を維持し、細胞をニトロ化及び酸化ストレスから保護する例外的なチオール、マイコチオールを有することによるものである可能性がある。この仮定を試験するために、マイコチオール欠損マイコバクテリアスメグマチス「変異体MshA」とその野生型対応菌「mc2155」を200ppmのNOガスに露出することにより、両株のNOガスに対する感受性を比較した。「MshA」は、マイコチオール生合成に必要な酵素である。
【0033】
図10は、マイコチオール欠損「MshA」変異体が、その野生型対応菌よりもNOガスに対する感受性が高く、その野生型対応菌よりも短い時間で死滅したことを示している。
野生型「M.スメグマチス」を400ppmNOガスに露出した後にHPLCを用いてマイコチオールレベルを定量して測定するために更に実験を行い、空気に露出した後のマイコチオールレベルと比較した。図11は、400ppmのNOガスに露出すると、空気に露出した時に比べてマイコバクテリア中のマイコチオールのレベルが減少したことを示している。
すなわち、これらの結果は、NOガスが、恐らく、マイコバクテリアが酸化ストレスに対して自分自体を保護するための機構であるマイコチオールを枯渇させる働きをする可能性があることを示している。
【0034】
他の細菌では、マイコバクテリア中のマイコチオールに類似の分子は、グルタチオンであると考えられている。グルタチオン貯蔵は、通常は、病原体に対してマクロファージによって放出される内因性NO及びH22から細菌を保護する働きをすることができる。従って、外因性NOガスを送出すると、グルタチオン貯蔵を圧倒する働きをし、H22からの細菌の保護を除いて鉄をベースとした酵素を結合し、それによってO2消費を停止して電子運搬中心を破壊し、金属イオンを細菌のサイトゾル内に遊離することができる。遊離酸素、金属イオン、NO、及び過酸化水素は、反応性窒素及び酸素種、並びに脱アミノ化によって細菌のDNAを損傷する金属イオンを更に生成する。従って、一定期間のグルタチオン防御機構を圧倒するのに十分な濃度のNOガス及び低濃度のNOガスを循環又は交互送出することは、細菌、マイコバクテリア、及び菌類のような微生物との戦いに有効とすることができ、同時に安全性を改善することができると考えられている。
【0035】
微生物はまた、ウイルスを含むことができる。ウイルスは、独力ではチオールに基づく解毒経路を有さず、依然として本質的にニトロ化ストレスを受け易い可能性がある。NOは、ウイルスのDNA合成に必要な成分の酵素であるウイルスリボヌクレオチド還元酵素を阻害し、それによってウイルスの複製を阻害することができる。一酸化窒素はまた、ウイルスタンパク質をコード化するvRNA及びmRNAの合成を含む複製サイクルの初期にウイルスの複製を阻害することができる。ウイルスはまた、身体の防御経路を解毒化するための宿主細胞にも依存するために、宿主細胞に入るNOの直接的な細胞毒機構及びそれによって生じる細胞内変化はまた、ウイルスDNAの脱アミノ化による殺ウイルス効果を説明することができるであろう。すなわち、NOガスの高濃度及び低濃度の循環又は交互送出は、ウイルスに対しても有効な場合があると考えられている。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の1つの態様による一酸化窒素送出装置の様々な実施形態の1つを示す概略図である。
【図2】本発明の1つの態様による一酸化窒素送出装置の様々な実施形態の1つを示す概略図である。
【図3】本発明の1つの態様による一酸化窒素送出装置の様々な実施形態の1つを示す概略図である。
【図4】高濃度及び低濃度の一酸化窒素ガスの交互送出プロフィールを設定するための論理を示す図である。
【図5】高濃度及び低濃度の一酸化窒素ガスを交互に送出するための論理を示す図である。
【図6】160ppm一酸化窒素ガスに30分間及び20ppmに3.5時間の露出の総露出時間24時間でNOガス(gNO)に交互に露出する時の「S.aureus」(ATCC番号25923)の生存に及ぼす影響を示す図である。
【図7】160ppm一酸化窒素ガスに30分間及び20ppmに3.5時間の露出の総露出時間24時間でNOガス(gNO)に交互に露出する時の「P.aeruginosa」(ATCC番号27853)の生存に及ぼす影響を示す図である。
【図8】160ppm一酸化窒素ガスに30分間及び20ppmに3.5時間の露出の総露出時間24時間でNOガス(gNO)に交互に露出する時の「P.aeruginosa」(嚢胞性繊維症からの臨床株)の生存に及ぼす影響を示す図である。
【図9】160ppm一酸化窒素ガスに30分間及び20ppmに3.5時間の露出の総露出時間24時間でNOガス(gNO)に交互に露出する時の「E.coli」の生存に及ぼす影響を示す図である。
【図10】200ppmNOガス(gNO)に露出する時の「MshA」マイコチオール欠損変異マイコバクテリアスメグマチス及びその野生型対応菌の生存に及ぼす影響を示す図である。
【図11】空気に露出した時に比較して400ppmNOガス(gNO)に露出した時の野生型マイコバクテリアスメグマチス内のマイコチオールのレベルを示す図である。
【符号の説明】
【0037】
2 NO送出装置
8 NOガス供給源
14 希釈ガス供給源
16 圧力調節装置
20 ガス調合器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一酸化窒素を哺乳類に送出(delivering)する方法であって、
一酸化窒素ガス(nitric oxide gas)の供給源を準備する段階と、
前記一酸化窒素ガスを希釈する段階と、
一酸化窒素ガスの約80ppmから約400ppmの範囲の第1の濃度で第1の期間にわたって及び該第1の濃度よりも低い一酸化窒素ガスの第2の濃度で第2の期間にわたっていくつかのサイクルで前記一酸化窒素ガスを前記哺乳類に交互に投与(administering)する段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記第2の期間は、前記第1の期間よりも長いことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
一酸化窒素ガスの前記第1の濃度は、約160ppmから約300ppmの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
一酸化窒素の前記第2の濃度は、約20ppmから約40ppmの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の期間は、約30分であり、前記第2の期間は、約3.5時間であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記投与する段階は、前記一酸化窒素ガスの吸入(inhalation)によるものであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記投与する段階は、前記一酸化窒素ガスの局所適用(topical application)であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
一酸化窒素を哺乳類に送出する方法であって、
間隔(intervals)を間に散在させた(interspersed)いくつかの期間にわたって第1の濃度の一酸化窒素ガスを哺乳類に投与する段階、
を含み、
第2の濃度の一酸化窒素が、前記間隔中に投与される、
ことを特徴とする方法。
【請求項9】
一酸化窒素ガスの前記第2の濃度(concentration)は、一酸化窒素ガスの前記第1の濃度よりも低いことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
一酸化窒素ガスの前記第2の濃度は、約80ppm未満であることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
一酸化窒素ガスの前記第1の濃度は、微生物の増殖を死滅又は抑制するのに十分な濃度であることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記微生物は、細菌、マイコバクテリア、ウイルス、及び菌類から成る群から選択されることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記投与する段階は、前記一酸化窒素ガスの吸入によるものであることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項14】
前記投与する段階は、前記一酸化窒素ガスの局所適用であることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項15】
一酸化窒素ガスを送出するための装置であって、
一酸化窒素ガスの供給源と、
希釈ガスの供給源と、
前記一酸化窒素ガスを前記供給源から哺乳類まで送出するように適応可能な送出インタフェースと、
前記一酸化窒素ガスを前記希釈ガスと混合するためのガス混合器と、
一酸化窒素ガスの少なくとも2つの異なる濃度を含む一酸化窒素送出プロフィールを設定し、かつ時限的に一酸化窒素ガスの該少なくとも2つの異なる濃度の間で自動的に切り換えるための論理を含み、前記ガス混合器と連通したコントローラと、
を含むことを特徴とする装置。
【請求項16】
前記送出プロフィールは、一酸化窒素ガスの前記少なくとも2つの異なる濃度の各々にそれぞれ対応する少なくとも第1及び第2の期間を更に含むことを特徴とする請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記第1の期間は、前記第2の期間よりも短いことを特徴とする請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記ガス混合器は、T又はY字形の配管接合部及び流量制御弁を含むことを特徴とする請求項15に記載の装置。
【請求項19】
前記ガス混合器は、ガス調合器を含むことを特徴とする請求項15に記載の装置。
【請求項20】
前記送出インタフェースは、一酸化窒素ガスを前記身体の表面に局所供給するための浴ユニットを含むことを特徴とする請求項15に記載の装置。
【請求項21】
前記送出インタフェースは、顔用マスク、鼻インサート、及び気管内チューブから成る群から選択されたインタフェースを含むことを特徴とする請求項15に記載の装置。
【請求項22】
前記送出インタフェースまで流れる一酸化窒素ガスの濃度を測定し、前記コントローラに信号を送信する一酸化窒素ガスアナライザを更に含むことを特徴とする請求項15に記載の装置。
【請求項23】
一酸化窒素ガスを送出するための装置であって、
第1の濃度での一酸化窒素ガスの供給源と、
呼吸可能ガス(breathable gas)の供給源と、
前記一酸化窒素ガスを前記供給源から哺乳類まで送出(delivery)するように適応可能な送出インタフェースと、
前記一酸化窒素ガスの供給源の下流かつ前記送出インタフェースの上流にあり、該供給源から該送出インタフェースへ一酸化窒素ガスの流れを向けるための切り換え弁と、
前記切り換え弁を制御し、かつ時限的に前記一酸化窒素ガスの供給源と前記呼吸可能ガスの供給源の間で切り換えるように該切り換え弁に指令するコントローラと、
を含むことを特徴とする装置。
【請求項24】
前記呼吸可能ガスの供給源は、一酸化窒素ガスの前記第1の濃度よりも低い濃度で一酸化窒素ガスを含むことを特徴とする請求項23に記載の送出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2007−537267(P2007−537267A)
【公表日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−513298(P2007−513298)
【出願日】平成17年5月11日(2005.5.11)
【国際出願番号】PCT/US2005/016427
【国際公開番号】WO2005/110441
【国際公開日】平成17年11月24日(2005.11.24)
【出願人】(501109714)センサーメディックス・コーポレイション (2)
【氏名又は名称原語表記】SensorMedics Corporation
【出願人】(506379998)パルモノックス テクノロジーズ コーポレイション (1)
【Fターム(参考)】