説明

下手投げ投球装置

【課題】ソフトボールの打撃練習等に用いる下手投げの投球装置に関し、振動が少なく、容易かつ安定なボール高さの調整が可能で、球速や高さにばらつきが生ずる問題を解消した上記装置を提供する。
【解決手段】投球装置から所定距離離れた位置におけるボールの高低を、ボール13を案内する円弧ガイド2の先端部の円弧方向の進退位置で設定する。打撃練習装置では、打者席に設けた操作ボックスの操作信号をタイマを介して前記円弧ガイド先端部の進退駆動装置21に伝達してこれを動作させる。また、円弧ガイド2のボール13の供給位置からガイド先端に至る部分のボールとの摺接面15に、低摩擦材を貼付する。装置の振動を少なくでき、投球されるボールの高さが安定し、装置の耐久性も向上する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ソフトボールの打撃練習等に用いる下手投げの投球装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
下手投げ投球装置として、下端を水平方向にした略4分の1円周の円弧ガイドと、この円弧ガイドの円弧中心回りに間欠回転する投球腕とを備え、投球腕の回転時に円弧ガイドの上流部に供給されて係止されているボールを投球腕先端のハンド(掌)が円弧ガイドに沿ってボールを押し動かして加速し、加速したボールを円弧ガイドの先端から放出(投球)する下手投げ投球装置は公知である。
【0003】
打撃練習をするためには、投球装置から所定距離離れた位置に想定されたストライクゾーンを通過するボールの高さや速度が変更可能でなければならない。ボールの速度は、投球腕の回転力の強弱を調整することによって調整され、ボールの高低は、装置全体又は円弧ガイド全体を傾動させて、円弧ガイド先端の方向を変えることによって行われている。
【0004】
投球腕の間欠回転機構としては、その回転中心軸に固定したクランクの先端をばねで一方向に引っ張っておき、一方、この投球腕の回転中心回りに低速回転する押動ピンを設け、この押動ピンがクランクに当接してクランクを回転させて上死点を越えたところでクランクが前記ばねの力によって急激に加速回転する機構が利用されている。ボールの投球速度に関係する投球腕の回転力は、上記ばねの付勢力の調整によって行われる。
【0005】
円弧ガイドの先端から放出されたボールは、放物線を描いて飛んで行くので、投球装置から所定距離離れたところに想定したストライクゾーン内では、球速を早くするとボールの位置は高くなる。従って、ボール高さは球速との関係で調整する必要があり、球速が遅いときは、円弧ガイド先端からのボール放出方向をかなり上向きにしなければならず、ある程度大きな調整幅が要求される。そこで従来装置では、装置全体又は円弧ガイド全体の角度を変えることによって、ボールの放出方向を変えてボール高さを調整している。
【0006】
ボールを円弧ガイドに沿って加速して行くと、円弧ガイドからの摩擦力によってボールに順回転(ドロップする方向の回転)がかかる。一方、ボールを押しているハンドとボールとの間の摩擦力は、この回転を阻止しようとする。従って、これらの摩擦力は、投球動作の抵抗となり、エネルギーロスとなって装置の消費電力を増大する。また、新しいボールと古いボールとの表面摩擦係数の差により、同じ設定で装置を動作させても、球速や高さにばらつきが生ずる。
【0007】
この問題を避けるために、ハンドにフリー回転ローラを設けてこのローラでボールを押す構成が提案されている。この構造の場合は、ボールに常に順回転がかかり、球速を速くするとその回転も速くなる。また他の構造として、円弧ガイドの先端部に自由回転ローラを並べることによって、摩擦を軽減した状態でボールの方向をガイドするようにしたものがある。
【0008】
図7は、フレーム全体を傾斜させてボールの高低を設定する手段と、円弧ガイドに摩擦低減用の自由回転ローラ(ベアリング)とを備えた従来構造の一例を示す図で、53はフレーム、54は円弧ガイド、3は投球腕、4は投球腕先端に固定されたハンド、13はボールである。円弧ガイド54は、投球方向上流側のレールガイド55と、先端側のローラガイド56で構成され、これらはいずれもフレーム53に固定して設けられている。ローラガイド56には、ボール13が通過する円弧軌跡に沿って、図の紙面直角方向に軸回りに自由回転するベアリング57が多数配置されている。
【0009】
投球腕3は、円弧ガイド54の円弧中心に設けた間欠回転軸25を中心に、図で左回りに回動してレールガイド55の上端に供給されたボール13をハンド4で加速して、ローラガイド56の先端から放出(投球)する。投球腕3で加速されたボール13は、円弧ガイド54の先端部で高速になり、遠心力も大きくなるが、このボールの遠心力がベアリング57で受けられるので、ボール13に作用する摩擦力を小さくできる。
【0010】
フレーム53は、前端側を支持ピン58で枢支され、後部をジャッキ59で支持されており、ジャッキ59を進退させることにより、フレーム53の角度、従って円弧ガイド54の角度が変わり、ボール13の放出方向が上下に変化し、この装置から所定距離に設定した打者席におけるボールの高低が変化する。ジャッキ59を回転させる電動機の正逆転スイッチは、打者席の操作ボックスに設けられ、ボールの高低が打者席で調整できるようになっている。
【特許文献1】特開昭54‐70142号公報
【特許文献2】特開昭56‐3074号公報
【特許文献3】特公昭56‐26427号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
投球装置は、投球時に投球腕が急激に加速回転し、また投球腕を回転させるクランクの下死点で回転慣性により投球腕が揺動する。ボールの高低を装置全体や円弧ガイド全体を傾斜させて設定する従来構造では、装置全体や円弧ガイドの支持剛性を高くすることが困難である。そのため、投球時や投球終了時の装置の振動が大きく、投球方向がが不安定になると共に、ピン支持部やジャッキの耐久性を著しく阻害しているという問題があった。
【0012】
また、投球時のボールと円弧ガイド及びハンドとの摩擦を低減させるためにハンド側にローラを設けたものは、強く順回転のかかったボールが投球されることとなって、人間が投球した場合とかなり異なる球質になる問題があった。一方、円弧ガイドの先端部を複数のローラで形成した図7の構造では、投球時にボールに断続的な上下動が生じ、ボールの高さが不安定になるという問題があり、またローラに大きな回転加速力が作用するため、ローラの破損による取替え作業を頻繁に必要とする問題があった。
【0013】
この発明は、上記問題を解決するためになされたもので、装置を振動させることなく、容易かつ安定なボール高さの調整手段を提供することを第1の課題としており、また円弧ガイドとボールとの摩擦に起因して球速や高さにばらつきが生ずる問題を解消することを第2の課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0014】
この発明は、投球装置から所定距離離れた位置におけるボールの高低を、ボール13を案内する円弧ガイド2の先端部の円弧方向の進退位置で設定することにより、上記第1の課題を解決している。打撃練習装置では、打者席に設けた操作ボックス46の操作信号をタイマを介して前記円弧ガイド先端部の進退駆動装置21に伝達してこれを動作させる。
【0015】
本願の請求項1の発明に係る下手投げ投球装置は、先端をボールの放出方向に向けた円弧ガイド2と、この円弧ガイドの円弧中心回りに間欠回転してその回転時に先端のハンド4を当該円弧ガイドに沿って旋回させる投球腕3とを備え、この投球腕の旋回時に前記ハンドが前記円弧ガイドに沿ってボールを加速して当該円弧ガイドの先端から放出する、下手投げ投球装置において、前記円弧ガイドの少なくとも先端を当該円弧ガイドの円弧方向に進退させる進退機構8と、この進退機構を動作させるリモート操作スイッチ49、50とを備えていることを特徴とするものである。
【0016】
また本願の請求項2の発明に係る下手投げ投球装置は、先端をボールの放出方向に向けた円弧ガイド2と、この円弧ガイドの円弧中心回りに間欠回転してその回転時に先端のハンド4を当該円弧ガイドに沿って旋回させる投球腕3とを備え、この投球腕の旋回時に前記ハンドが前記円弧ガイドに沿ってボールを加速して当該円弧ガイドの先端から放出する、下手投げ投球装置において、前記円弧ガイドは、上流側の加速ガイド6と先端部の放出ガイド7とを備え、この加速ガイドの先端と放出ガイドの基端は円弧方向に入り込んだ連接部16を形成しており、上記放出ガイドをその円弧方向に進退させる進退機構8を備えていることを特徴とするものである。
【0017】
更に上記構造の投球装置において、前記円弧ガイド2のボール13の供給位置からガイド先端に至る部分のボールとの摺接面15に、テトラフルオロエチレン樹脂をコーテングした樹脂板その他の低摩擦材を貼付することにより、上記第2の課題を解決している。すなわち、本願の請求項3の発明は、上記請求項1又は2記載の構造を備えた下手投げ投球装置において、前記円弧ガイドの少なくとも前記先端側のガイド面表層が低摩擦材層であることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0018】
円弧ガイド2の先端部のみを円弧方向に進退させて放出されるボールの高低を調整する構造とすることにより、フレーム1を地面に強固に固定でき、装置の振動を極端に少なくできた。そのため、投球されるボールの高さが安定し、装置の耐久性も向上するという効果がある。
【0019】
また円弧ガイド2のボール13の遠心力が作用する面に低摩擦材のシートや板を貼り付けたり低摩擦材をコーティングすることにより、円弧ガイド2に沿うボールの加速が円滑に行われ、球速が安定し、投球ごとのボールの高低差を更に少なくできるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、図面を参照して、この発明の好ましい実施形態の一例を説明する。図1は要部を示す全体側面図、図2は円弧ガイドの斜視図、図3は投球腕の先端部と共に示す円弧ガイド上流部の断面図である。
【0021】
図中、1は床面Gにアンカーボルト等で固定されたフレーム、2は円弧ガイド、3は投球腕、4は投球腕先端のハンド、5はボール供給装置である。円弧ガイド2は、ボールの投球方向上流側の固定ガイド6と、先端側のスライドガイド7とで構成されており、8はスライドガイド7を進退させる進退装置である。
【0022】
固定ガイド6は、底レール9、左右の側レール10及び上半側のみに設けた左右の保持レール11を備え、これらのレールはフレーム1に固定した3個の支持ブラケット12に固定されている。底レール9及び側レール10は、ボール13を案内する円弧状の通路14を形成しており、その通路の上端は、ボール供給装置5に臨んでいる。底レール9の上面及び後述するスライドガイド7の上面15には、テトラフルオロエチレン樹脂などの低摩擦材をコーティングした樹脂板が貼付されている。
【0023】
保持レール11は、左右の内側縁で供給されたボールを軽く挟んでボール13の自由落下を阻止することにより、供給されたボールを円弧ガイド2の上半位置で保持する。保持レール11は、側レール10の上面にボルト等で固定されており、適切な力でボールが保持されるように、取付位置を微調整できるようになっている。
【0024】
図2に明示されているように、底レール9は、先端部にフォーク16が形成されている。スライドガイド7は円弧長孔17に挿通された水平方向の2本のガイドピン18で支持されたスライドブロック19を備え、このスライドブロックの上面に形成された細長い円弧状のガイド面15がフォーク16の間に挿入されている。ガイドピン18は、フレーム1に固定したブラケット20に水平方向に植立されており、円弧長孔17の曲率中心は、円弧ガイド2の曲率中心と一致している。
【0025】
スライドブロック19は、減速機付きの高低調整モータ21の出力軸22に固定したクランク23に連結ロッド24で連結されている。クランク23が回転すると、スライドブロック19は図で左右に移動し、このときスライドブロック19は、円弧長孔17に挿入されたガイドピン18で案内されるから、スライドガイド上面15は円弧ガイド2の円弧に沿って投球方向に進退する。
【0026】
投球腕3は、円弧ガイド2の曲率中心に位置する間欠回転軸25に固定されており、その先端にハンド4がボルト26で投球腕3との角度を調整可能に固定されている。投球腕3が回転したとき、ハンド4は図3に示すように、底レール9と2本の側レール10で形成されたボール通路14を通過して行く。ハンド4は、ボール13に当たる面が浅いヘの字状の凹面となるように、半径方向の中心線3a部分で屈曲されている。ボール13がハンド4で加速されている状態では、ボール13の左右方向のずれが、このハンドの凹面によって防止されるので、側レール10が存在しないスライドガイド7部においても、ボール13に左右のずれが生ずることがない。
【0027】
投球腕3の間欠回転機構は、図1及び図4に示されている。図4は、図1の反対側から見た装置の側面図で、従来装置に設けられている機構と同様なものである。間欠回転軸25は、フレーム1の上部に軸受ブロック27で自由回転可能に軸支されており、その一端に投球腕3が固定され、他端に短い腕長さのクランク28が固定されて、このクランクの先端に上ばね受け29が枢支されている。フレーム1の下方には、フレーム1に植立した支点軸30回りに揺動自在なばね力調整レバー31が設けられている。ばね力調整レバーの先端ピン32は、減速機付きの球速調整モータ33の出力軸に固定したピニオン34に噛合するクランクホイール35のクランク36に連結ロッド37で連結されている。ばね力調整レバー31の先端ピン32には、下ばね受け38が先端ピン32回りに揺動可能に枢着され、上ばね受け29と下ばね受け38との間に投球ばね39が装架されている。間欠回転軸のクランク28は、投球ばね39の引っ張り力により下死点位置に保持され、このとき投球腕3は、斜め上方に振り上げられた待機位置にある。
【0028】
投球腕3に隣接して、図1に示すピンプーリ40が間欠回転軸25に自由回転可能に軸支されている。同図に点線で示す減速機付き投球モータ41の出力軸42には、駆動プーリ43が固定され、ピンプーリ40とチェン44で連結されている。ピンプーリ40には、投球腕3に係合するピン45が植立されている。
【0029】
投球モータ41が回転すると、ピンプーリ40が図1で左回りにゆっくり回転し、ピン45が投球腕3の背面に当接した後、ばね39を伸長させながら投球腕3を回転させて行く。この回転途中で、ハンド4が円弧ガイド2の上半部に保持されているボール13に当接し、保持レール11の保持力に抗してボール13を押し動かす。そしてボールが保持レール11の下端近くに達した時点で、クランク28が上死点を越え、投球ばね39の引っ張り力により、クランク28、従って投球腕3が急速に加速され、ハンド4が円弧ガイド2に沿ってボール13を加速し、円弧ガイド2の先端から当該先端の接線方向にボール13を放出(投球)する。ハンド4によるボール加速部の底レール9の上面及びスライドガイド上面15が低摩擦面となっているので、ボール13は円弧ガイド2に沿ってを円滑に滑りながら加速し、放出されるボール13に強い回転がかかることを回避できると共に、摩擦による動力損失や球速のばらつきを避けることができる。
【0030】
投球後、投球腕3は待機位置に戻るが、慣性力によるオーバーランとこれを引き戻そうとする投球ばね39の力により、投球腕3が振動するので、これを減衰するためのブレーキないしダンパ(図示せず)が設けられている。
【0031】
装置から投球方向に所定距離離して設置された打者席には、図6に示すような操作ボックスが設けられている。図の操作ボックス46には、球速の速めスイッチ47と遅めスイッチ48、ボール高さの高目スイッチ49と低目スイッチ50及び運転スイッチ51と停止スイッチ52とが設けられている。運転スイッチ51は、投球モータ41の回転を開始させ、停止スイッチ52はその回転を停止させる。速めスイッチ47は、球速調整モータ33をばね39が伸長する方向に回転させ、遅めスイッチ48は、逆方向に回転させる。高目スイッチ49は、高低調整モータ21をスライドガイド7が打者側へ移動する方向に回転させ、低目スイッチ50は、これを逆方向に回転させる。
【0032】
速め、遅めスイッチ47、48及び低目、高目スイッチ50、49は、それぞれタイマリレーを介して対応するモータ33、21を所定量回転させる。従って、これらのスイッチを一度押すと、対応するモータが予め設定した所定量回転して停止する。球速やボールの高低を大きく変更するときは、対応するスイッチを何度も押す。
【0033】
ボール高さの初期設定は、投球ばね39の付勢力を最大とした状態でスライドガイド7を縮退位置にし、この状態で、投球されたボールが打者席の位置に想定したストライクゾーンの低目の位置を通過するように、投球腕先端のハンド4の角度を設定することにより行う。投球腕3とハンド4の当り面とのなす角度は5〜10度である。この角度を大きくすれば、周速の方向と遠心力による加速方向との合成方向が上向きになり、ボール放出方向が上向きになる。また、放出時の遠心力による加速が前方を向くので、放出速度も大きくなる。
【0034】
操作ボックスの高目スイッチ49が押されると、スライドガイド7が打者側へ移動する。この移動量をΔSとすると、円弧ガイド2の円弧中心(間欠回転軸)25、スライドガイド7の上面15の先端A、打者席におけるボールの高さHの点Bで形成される三角形(太い実線)は、図5のごとく円弧中心25を中心として反時計回りに相似回動する(太い点線)という原理で、装置から打者席までの距離をSとすると、ボール高さHはΔSの約30倍のΔH高くなる。打者は好みの高さになるまで高目スイッチ49を繰り返し押す。高い位置より低い位置にするときは、低目スイッチ50を押す。
【0035】
遅めスイッチ48を押して投球ばね39を弱くすれば、球速が小さくなり、打者席におけるボール高さHが低くなるが、高目スイッチ49の操作で、ボール高さHを高くすることができる。速めスイッチ47を押して球速を速くしたときは、この逆になる。
【0036】
以上の説明より理解されるように、この発明の投球装置では、円弧ガイド2の先端部に設けたスライドガイド7を円弧方向に進退させることによってボールの高低を調整しているため、フレーム1や円弧ガイドの本体部分6を強固に固定することができ、投球時の装置の振動が防止できるので、安定した投球動作を実現できると共に、振動による故障や装置寿命の低下を防止できる。また、円弧ガイドの底レール9とスライドガイド7の上面15にテトラフルオロエチレン樹脂をコーティングしたシートが貼付してあり、加速されたボールの遠心力による摩擦抵抗を低減しているので、投球時の抵抗が小さく、従って投球モータ41の容量及び消費電力が低減できると共に、ボール表面の摩擦係数の差による球速やボール高低のばらつきを小さくできる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】投球腕を設けた側の要部の側面図
【図2】図2の円弧ガイドの斜視図
【図3】円弧ガイドの上流側部分の断面図
【図4】投球ばねを設けた側の側面図
【図5】スライドガイドの作用を示す説明図
【図6】操作ボックスの模式図
【図7】従来装置の一例を示した模式的な側面図
【符号の説明】
【0038】
2 円弧ガイド
3 投球腕
4 ハンド
6 固定ガイド
7 スライドガイド
8 進退装置
16 フォーク
49 高目スイッチ
50 低目スイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端をボールの放出方向に向けた円弧ガイド(2)と、この円弧ガイドの円弧中心回りに間欠回転してその回転時に先端のハンド(4)を当該円弧ガイドに沿って旋回させる投球腕(3)とを備え、この投球腕の旋回時に前記ハンドが前記円弧ガイドに沿ってボールを加速して当該円弧ガイドの先端から放出する、下手投げ投球装置において、
前記円弧ガイドの少なくとも先端を当該円弧ガイドの円弧方向に進退させる進退機構(8)と、この進退機構を動作させるリモート操作スイッチ(49,50)とを備えた、下手投げ投球装置。
【請求項2】
先端をボールの放出方向に向けた円弧ガイド(2)と、この円弧ガイドの円弧中心回りに間欠回転してその回転時に先端のハンド(4)を当該円弧ガイドに沿って旋回させる投球腕(3)とを備え、この投球腕の旋回時に前記ハンドが前記円弧ガイドに沿ってボールを加速して当該円弧ガイドの先端から放出する、下手投げ投球装置において、
前記円弧ガイドは、上流側の加速ガイド(6)と先端部の放出ガイド(7)とを備え、この加速ガイドの先端と放出ガイドの基端は円弧方向に入り込んだ連接部(16)を形成しており、上記放出ガイドをその円弧方向に進退させる進退機構(8)を備えている、下手投げ投球装置。
【請求項3】
前記円弧ガイドの少なくとも前記先端側のガイド面表層が低摩擦材層である、請求項1又は2記載の下手投げ投球装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−149947(P2006−149947A)
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−348572(P2004−348572)
【出願日】平成16年12月1日(2004.12.1)
【出願人】(504442528)株式会社クレイン (1)