説明

下水汚泥から繊維をリサイクルする方法およびその手段

本発明は一般的に、さらに処理されるべき下水汚泥、例えば市、農業、および産業からの排水をリサイクルして繊維を製造する方法に関する。本発明は、同上をリサイクルするように適合された産業的手段にも関する。本発明は、農業および/または都会の下水汚泥、廃棄物および/または産業排水から、貴重な繊維および特にセルロース繊維などを回収し、その容積特にBODおよびTSSを減じ、貴重な原料を獲得して環境への損害を減じる環境にやさしいプロセスおよび手段を開示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は一般的に、さらに処理されるべき下水汚泥、例えば市、農業、および産業からの排水をリサイクルして繊維を製造する方法に関する。本発明は、同上をリサイクルするように適合された産業的手段にも関する。さらに詳細には、本発明は、下水汚泥をリサイクルして繊維を製造するように特に設計された下水処理に関する。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
セルロースは、線形連鎖構造の何千ものブドウ糖単位からなる複雑な炭水化物である。この多糖類は、繊維の中に詰まっている。ヘミセルロース、例えばキシラン、ウロン酸およびアラビノースは、他の炭水化物(例えばペクチン)と共に、植物細胞のセルロース繊維を取り囲む複雑な炭水化物である。
【0003】
他の繊維質材料のように、これらの貴重な材料は、現在のところ都会の下水汚泥の重要な成分となっている。表1を参照すると、イスラエルにおける処理前の市の汚泥でサンプリングされ、かつ分析(三重テスト)されたとおりの、セルロースおよびヘミセルロース容量が提示されている。未処理の汚泥は、約11%(乾いた重量)のセルロース繊維、および14%のヘミセルロースを含み、乾いた緻密な汚泥は、10%のヘミセルロースおよび2%のセルロースを含む。消化の前は、乾いた緻密な汚泥は、同様な内容を含む。50メッシュの手段によって未処理の汚泥を選別すると、ヘミセルロースおよびセルロースのほとんど等しい容量を含む(すなわち、約7%)。同上を130メッシュスクリーンで選別すると、12%のヘミセルロースおよび15%のセルロースが得られる。
【0004】
下水繊維の源はトイレットペーパー;非消化果物および野菜繊維(すなわち、新しい繊維);ならびに布および洗濯物から提供された綿、合成繊維その他から選択される。
【0005】
繊維は市の排水の費用効果の高い部分として含まれているという事実にもかかわらず、これらの繊維は従来廃棄されている。すなわち、焼かれ、消化され、処分されまたは海または河川に向かって排水として処分され、別の場所で環境問題を引き起こしている。さらに、今日では、下水汚泥は大量に、地中に隠され、従って1つの主な環境問題として見なされている。今までのところ、これらの資源から誰も有機繊維をリサイクルまたは製造した者はいない。
【0006】
繊維(特に紙および紙製品)を取り扱う試みはほとんどなされていない。従って、Liddleらへの特許文献1は、混合排水からリサイクル可能な物質を分離しかつ分類する方法およびシステムを開示している。本システムは、示差湿密度を有する材料を分離するように適合された低表面流れ浴を含んでいる。Galeanoへの特許文献2は、市の廃物を含むセルロース含有の繊維質材料を回収し、再使用可能なパルプに変換するシステムおよびプロセスを開示している。それでもやはり、下水汚泥繊維をリサイクルする費用効果の高い産業志向のプロセスが、長く感じられていたニーズを満たし、緊急の環境問題に的を絞る。
【特許文献1】米国特許出願公開第2003/0141225号明細書
【特許文献2】米国特許第3,670,968号明細書
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0007】
(発明の要旨)
本発明は、農業および/または都会の下水汚泥、廃棄物および/または産業排水から、貴重な繊維および特にセルロース繊維などを回収し、その容積特にBODおよびTSSを減じ、貴重な原料を獲得して環境への損害を減じる環境にやさしいプロセスおよび手段を開示する。
【0008】
さらに、下水処理に対する費用効果が高く、かつ新規なプロセスが本明細書により開示されている。このプロセスは、下水汚泥をリサイクルしてセルロース繊維を製造するように特に適合されている。これらの繊維は、紙、織物および食品産業において使用され得る。
【0009】
従って、下水汚泥をリサイクルし、かつ/または下水汚泥からセルロース繊維を製造する新規な方法は、本発明の範囲内である。この方法は:磁気的に鉄分を除去し、かつ/または最初のおおまかな分離を適用し;残余の汚泥および水から繊維を分離し;同上のものを化学的に酸化させ;繊維をタイプに従って分類し;活性酸素または塩素含有薬品を使用することによって同上のものを漂白し;つぎに、生じた繊維を脱水してパッケージすることを含む。
【0010】
本発明を理解するために、かつ実際にどのように実行されるかを見るために、実施形態が、添付の図面を参照して、単に制限のない例としてここで記述される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
(好ましい実施形態の詳細な説明)
次の記述は、本発明のすべての章と共に、任意の当業者が前記発明を利用することが可能となるように提供され、かつこの発明を実行することに関して本発明者によって考えられた最良の形態が述べられている。これらの発明は、残余の下水材料からの繊維分離を提供する一連の作用および原理を実証している。しかしながら、様々な変更が、当業者にとって明らかなまま残っている。なぜならば、本発明の一般的な原理が特に定義され、下水汚泥から得られる繊維をリサイクルする手段および方法が提供されているからである。
【0012】
本発明の一実施形態に従って、下水または、人間、農業、および産業下水が関わっている任意の他の排水に、処理が適用される。
【0013】
ここで、とりわけ次のステップを含む、前記処理を提示する図2を参照する:ステップIは、磁気的に鉄分を除去し、かつ/または最初のおおまかな分離を適用する(21);ステップIIは、残余の汚泥および水から繊維をすべて分離する(22);ステップIIIは、例えば蟻酸またはクエン酸によって、同上のものを化学的に酸化させる;かつ/またはナトリウム、硫黄、カリウムまたはリン酸塩含有組成物を利用することによって、例えば殺菌されたか/または分解された残余の有機固形物が、獲得される(23);ステップIVは、例えば、長い、短い、合成などのタイプに繊維を分離し、分離したタイプの繊維が獲得される;この分類ステップは、可能性としてではあるが、排他的にではなく、振動および/または音響的な動きを使用し、複数の垂直なスクリーンおよびパイプスクリーンを適用することによって提供される(24);活性酸素または塩素含有薬品を使用することによって同上のものを漂白する(25);そして、次に、例えば、高圧絞り器もしくは遠心分離機を使用して、または熱風を適用して脱水する;そして、生じた繊維を別々にパッケージする(26)。
【0014】
ステップIおよびステップIIは、下水処理パイプラインで実行される。ステップIIIおよびステップIVは、各主な下水処理パイプラインの次か、または中心位置の中の、いずれかで実行され得る。前記方法を実行する好ましい位置は、最初の沈殿作用集水池における、WWTP(Waste Water Treatment Plant)への入り口でのWWTP前の下水処理パイプラインか、または消化処理の前のいずれかである。
【0015】
前記方法は、化学的に酸化するステップが、蟻酸またはクエン酸によって、および/またはナトリウム、硫黄、カリウムまたはリン酸塩含有組成物を利用することによって適用される場所で可能性として提供される。前記方法は、好ましくは、しかし排他的にではなく、下水汚泥の固形部分における残りから繊維を分離するステップ;および/または獲得された繊維を殺菌および漂白するステップも含む。前記方法は、とりわけ、クエン酸、イソクエン酸、フマル酸、蓚酸、リンゴ酸、マレイン酸、その誘導体またはそれらの任意の混合物からなる集まりのうちの少なくとも1つを含むカルボン酸塩含有組成物の効果的な方法を適用することも含み得る。
【0016】
本発明のさらに別の実施形態に従って、上に定義された方法は、好ましくは、固形物を選別すること;可溶性の残余物を酸化すること;獲得された繊維を分類すること;前記繊維を漂白すること;結果として生じた繊維を圧すること、脱水すること、およびパッケージすることから選択された複数の下流処理で同上のものを処理することによって、再使用可能な繊維が提供される。
【0017】
用語「汚泥」はこれ以後、市の流れる廃棄物、さらに処理されるべき市の流れる廃棄物の流れ、および任意の液体または半液体の汚い物質の処理前または処理された廃棄物、ならびに非制限的な態様で、町の廃物、廃棄物、都会の産業または農業廃水、下流処理、繊維を含むスラリーを指す。用語、汚泥はさらに本明細書のもとで、トイレットペーパー、;非消化果物および野菜繊維(すなわち、新しい繊維);ならびに布および洗濯物から提供された綿、合成繊維その他を含む排水を意味する。この用語は、以前は地面に隠されていた乾いた汚泥も指す。
【0018】
用語「下水汚泥」は、以下の本明細書では、下水、下水処理、または人間、産業および農業下水が関与している任意の他の排水を指す。
【0019】
用語「繊維」は、これ以後一般に、非制限的な態様で、部分的に処理された任意の有機物の、合成物、ならびに、とりわけパルプまたは他の多糖類、セルロースおよび/またはヘミセルロース含有物質、綿繊維、植物性物質に含まれた繊維、紙および紙製品、木製製品、おむつ、トイレットペーパー、または任意のそれらの混合物を含む集まりから選択された繊維を特に指す。
【0020】
本発明の一実施形態に従って、汚泥から獲得された繊維をリサイクルする方法が開示されているが、その中で汚泥は、所定の容積を有する連続的な流れの手段によって提供される。前記流れは好ましくは、大量生産手段、例えば、コンベアベルトまたはカタツムリコンベアの使用で提供され、導管およびパイプを介して、液体または他の流れる物質を押し動かす。追加的にまたは代替的に、汚泥はまとめて処理される。本発明の別の実施形態に従って、汚泥は、流れる状態、例えば、液体の状態;かさばる状態、例えば粒状または粗い固体状態またはそれらの組み合わせで提供される。
【0021】
本発明の範囲以内において、選別および浮遊の処理が、複数のメッシュを利用することによって提供されるが、ここで用語「メッシュ」および「選別」はこれ以後、1つ以上のメッシュ、ネット格子またはスクリーンを指し、好ましくは前記メッシュは直列に配列している。従って、直列のスクリーンが、おそらく適用される。この直列は、本質的に正方形で垂直、水平かつパイプ状の開口部を有する複数のスクリーンから成る;直列の各スクリーンは、前のスクリーンの開口部よりも順次小さな開口部を含む。例として、第1のスクリーンは、約25メッシュとして特徴付けられ、最後のスクリーンは約180メッシュである。
【0022】
本発明の範囲以内においてまた、選別処理または処理が、機械的処理手段;ハイドロサイクロン、遠心分離機、遠心浮遊ユニット、選択的浮遊手段ならびに特に塩含有の媒体、トランメル(trammel)、および傾斜トランメルを利用することによってとりわけ提供される。
【0023】
さらに、機械的処理手段は、切断、薄切り、切り込み、横切り、解体、剪断、切除、二等分を含む集まりから可能性として選択され;かさばる汚泥をはっきり分節することによって、小さな粒が獲得される。
【0024】
本発明の範囲以内においてまた、選別処理または処理が、高圧流体ジェット、高圧エアスチーム、化学物質または任意の他のクラッシング装置を適用することによって提供される。これらの処理は、汚泥物質を小さな粒に分解するように適合されている。従って、粒のサイズは、1つ以上のスクリーンを通過させることによって減じられる。例えば、繊維含有物質の最初の物理的分解のために使用される水または空気の圧力は、15気圧と1500気圧との間にまたがっている。スクリーンの開口部は好ましく、正方形または垂直線または水平線または円形であり、1メッシュと200メッシュとの間にまたがる。本発明の範囲以内において、直列のスクリーンが提供される。このスクリーンモジュールは、約15メッシュ、30メッシュ、45メッシュその他の、本質的に正方形の開口部を有する複数のスクリーンを含む。
【0025】
本発明の一実施形態に従って、選別は、選別手段に対する効果的な操作、および/または振動を適用することによってとりわけ提供され、それによりスクリーンが振動させられ、発振させられ、脈動させられ、揺らされ、共振させられ;回転またはかき回される。
【0026】
本発明の一実施形態に従って、選別は、化学的および/または生物学的処理または分離ステップを適用することによってとりわけ提供される。従って、化学的処理および生物学的処理の組み合わせが汚泥を発酵させるのに役立つように提供されることにより、リグニンが分解除去された物質が獲得される。例えば、化学的および/または生物学ステップが、植物性物質を調節すること;高圧流体ジェットを適用することによってかさばる汚泥物質を機械的に分解すること;直列に1つ以上のスクリーンを通過させること;微生物の接種材料、例えば、効果的なリグニンの分解除去が提供されることよって同上のものを生物学的に発酵させることから、可能性として選択される。
【0027】
本発明の一実施形態に従って、下流処理は、繊維を洗浄すること、直径、タイプおよび/または長さによって繊維を分類すること、獲得された繊維を整列させること、獲得された繊維を圧して梱にすること、および同上のものを乾燥させることから選択される。
【0028】
本発明の一実施形態に従って、漂白が、酸素含有組成物、例えば活性酸素、酸素ガス、過酸化水素、超酸化物ラジカル、オゾン、漂白酸化物;ハロゲン化された組成物、例えば塩素酸塩、過塩素酸塩、次過塩素酸塩、ナトリウム、カルシウムまたはカリウムまたは硫黄次過塩素酸塩、漂白塩化物またはそれらの任意の混合物によって、提供される。約20%〜80%の濃度範囲が多くのシステムにとって有用である。
【0029】
本発明の一実施形態に従って、蟻酸塩含有組成物の効果的な方法が適用される。これらの組成物は好ましくは、しかしながら排他的ではなく、蟻酸、カルシウム蟻酸塩、カリウム蟻酸塩、マグネシウム蟻酸塩、アンモニウム蟻酸塩および/または液体フォーマット、エチル蟻酸塩、メチル蟻酸塩、ブチルフォーマット酢酸蟻酸溶液またはそれらの任意の混合物からなる集まりのうちの少なくとも1つから成る。従って、例えば、蟻酸含有組成物は、0.1〜約80%v/vの濃度範囲で可能性として提供される。
【0030】
本発明の一実施形態に従って、ステップIおよびステップIIは、下水処理パイプラインにおいて実行される。ステップIIIおよびステップIVは、すべての主な下水処理パイプラインの次か、または中心位置の中のいずれかで実行される。
【0031】
上記方法を実行するための好ましい位置は、最初の沈殿作用集水池における、WWTP(Waste Water Treatment Plant)への入り口でのWWTP前の下水処理パイプラインか、または消化処理の前のいずれかである。
【0032】
本発明の別の目的は、本発明を使用しているとき、下水を構成する2つの主なパラメータ−BODおよびTSS−が、30%だけ減ぜられることである。すべての他のパラメータは、ほとんどそのままである。(図3参照)
本発明の別の目的は、汚泥から繊維をリサイクルするように適合された費用効果の高いシステムを提示することである。この環境にやさしいシステムは、固体を選別するように適合された分離および処理手段;得られた繊維を分類する手段;前記繊維を漂白する手段;結果として生じた繊維を圧し、脱水し、パッケージすることから選択された複数の下流処理で同上のものを処理することによって再使用可能な繊維が提供されるようにする手段からなる。上に定義された方法を利用して、汚泥から繊維をリサイクルするように適合されたリサイクルシステムがさらに開示されている。さらに、新しい繊維(例えば、消化されていない成分)、および上に定義されたとおりのリサイクルシステムによって提供されたリサイクルされた繊維も開示されている。前に述べたシステムは特に、下水処理から、および産業元から来る産業もしくは人間の下水汚泥から繊維を製造するように適合されている。このシステムは、下水汚泥システムに組み込まれているか、または相互依存の態様で下水を取り扱うか、いずれかである。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】図1は、ハイファ(イスラエル)下水処理施設の市の液体廃棄物でサンプリングされたとおりの下水汚泥におけるセルロースおよびヘミセルロース容量を記述する表である。
【図2】図2は、下水を取り扱うことによって再使用可能な繊維が獲得されるプロセスを概略記述する。
【図3】図3は、本発明に導入されたプロセスの使用前および使用後での、下水を構成するパラメータを記述する表である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下水汚泥をリサイクルし、かつ/または下水汚泥から繊維を製造する方法であって、
a.磁気的に鉄分を除去し、かつ/または最初のおおまかな分離を適用することと、
b.残余の該汚泥および水から繊維を分離することと、
c.同上のものを化学的に酸化させることと、
d.該繊維をその様々なタイプに分類することと、
e.活性酸素または塩素含有薬品を使用することによって同上のものを漂白することと、
f.生じた繊維を脱水してパッケージすることと
を包含する、方法。
【請求項2】
前記化学的に酸化するステップが、蟻酸またはクエン酸によって、および/またはナトリウム、硫黄、カリウムまたはリン酸塩含有組成物を利用することによって適用される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
下水汚泥から獲得された繊維をリサイクルする方法であって;固形物を選別すること;可溶性の残余物を酸化すること;該獲得された繊維を分類すること;該繊維を漂白すること;該結果として生じた繊維を圧すること、脱水すること、およびパッケージすることから選択された複数の下流処理で同上のものを処理することにより、再使用可能な繊維が提供されることを包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記下水汚泥の固形部分における残りから前記繊維を分離することを追加的に包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
獲得された前記繊維を殺菌することをさらに包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記繊維は、パルプまたは他の多糖類、セルロースおよび/またはヘミセルロース含有物質、綿繊維、植物性物質に含まれた繊維、紙および紙製品、おむつ、トイレットペーパー、または任意のそれらの混合物を含む集まりから選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記汚泥は、所定の容積を有する連続的な流れの手段によって提供される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記汚泥はまとめて処理される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記汚泥は、流れる状態(液体の状態)、かさばる状態(固体の状態)またはそれらの組み合わせで提供される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記選別は、1つ以上のメッシュの手段によって提供される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
直列のスクリーンが適用され、該直列のスクリーンは開口部を有する複数のスクリーンから成り;直列の各スクリーンは、前のスクリーンの該開口部よりも順次小さな該開口部を備える、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
最初の該スクリーンは約25メッシュであり、最後の該スクリーンは約200メッシュである、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記選別が、とりわけ機械的な処理手段を適用することによって提供される、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記機械的な処理手段は、切断、薄切り、切り込み、横切り、解体、剪断、切除、二等分から選択され;かさばる汚泥をアーティキュレイト(articulate)することによって、小さな粒が獲得される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記選別が、とりわけ高圧流体ジェットまたは気流、化学物質または任意の他のクラッシング装置を適用し;汚泥物質を小さな粒に分解し;かつ、それらを押し動かして、1つ以上のスクリーンを通過させることによって該粒のサイズを減じることによって提供される、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記流体ジェットの圧力が200〜1500気圧の範囲で適用される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記選別は、とりわけ操作および/または振動の手段を適用することにより、スクリーンが振動させられ、発振させられ、脈動させられ、揺らされ、共振させられ;回転またはかき回されることによって提供される、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記選別が、とりわけ化学的および/または生物学的ステップを適用することによって提供される、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記化学的および/または生物学的ステップは、汚泥物質を発酵させることにより、リグニンが分解除去された物質が獲得されることを包含する、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記下流処理は、繊維を洗浄すること、直径、タイプおよび/または長さによって繊維を分類すること、獲得された繊維を整列させること、該獲得された繊維を圧して梱にすること、および同上のものを乾燥させることから選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記分類が、繊維を分離することによって、分かれた繊維のタイプが獲得されることによって提供される、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
前記分類は、振動および/または音響的な動き、またはそれらの組み合わせを使用して、複数の垂直なスクリーンおよびパイプスクリーンを適用することによって提供される、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記漂白が、活性酸素、酸素ガス、過酸化水素、超酸化物ラジカル、オゾン、漂白酸化物、塩素酸塩、過塩素酸塩、次過塩素酸塩、ナトリウム、またはカルシウム次過塩素酸塩、漂白塩化物またはそれらの任意の混合物の手段によって提供される、請求項1に記載の方法。
【請求項24】
とりわけ、蟻酸、カルシウム蟻酸塩、カリウム蟻酸塩、マグネシウム蟻酸塩、アンモニウム蟻酸塩および/または液体フォーマット、エチル蟻酸塩、メチル蟻酸塩、ブチルフォーマット酢酸蟻酸溶液またはそれらの任意の混合物からなる集まりのうちの少なくとも1つを含む蟻酸塩含有組成物の効果的な方法の適用を包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項25】
とりわけ、クエン酸、イソクエン酸、フマル酸、蓚酸、リンゴ酸またはマレイン酸、その誘導体またはそれらの任意の混合物からなる集まりのうちの少なくとも1つを含むカルボン酸塩含有組成物の効果的な方法を適用することを包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項26】
蟻酸塩含有組成物が0.1〜15%v/vの濃度範囲で適用される、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
蟻酸塩含有組成物が、活性酸素、酸素ガス、過酸化水素、超酸化物ラジカル、オゾン、漂白酸化物、塩素酸塩、過塩素酸塩、次過塩素酸塩、ナトリウムまたはカルシウム次過塩素酸塩、漂白塩化物またはそれらの任意の混合物の存在のもとで適用される、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
汚泥から繊維をリサイクルするように適合されたシステムであって;固形物を選別する手段;可溶性の残余物を酸化する手段;獲得された繊維を分類する手段;該繊維を漂白する手段;結果として生じた繊維を圧すること、脱水すること、およびパッケージすることから選択された複数の下流処理で同上のものを処理することによって、再使用可能な繊維が提供される手段を備える、システム。
【請求項29】
請求項1〜27のうちの任意の請求項において定義された方法によって、下水汚泥から繊維をリサイクルするように適合されたリサイクルシステム。
【請求項30】
前記繊維は、パルプまたは他の多糖類、セルロースおよび/またはヘミセルロース含有物質、綿繊維、植物性物質に含まれた繊維、紙および紙製品、おむつ、トイレットペーパーまたは任意のそれらの混合物を含む集まりから選択される、請求項29に記載のリサイクルシステム。
【請求項31】
前記汚泥は、所定の容積を有する連続的な流れの手段によって提供される、請求項29に記載のリサイクルシステム。
【請求項32】
前記汚泥はまとめて処理される、請求項29に記載のリサイクルシステム。
【請求項33】
前記汚泥は、流れる状態(液体状態)、かさばる状態(固体状態)またはそれらの組み合わせで提供される、請求項29に記載のリサイクルシステム。
【請求項34】
前記選別が1つ以上のメッシュによって提供される、請求項29に記載のリサイクルシステム。
【請求項35】
前記直列のスクリーンが適用され、本質的に正方形の開口部を有する複数のスクリーンから成り;該直列の各スクリーンは、前のスクリーンの開口部よりも順次小さな開口部を備えている、請求項34に記載のリサイクルシステム。
【請求項36】
第1のスクリーンは、約25メッシュであり、最後のスクリーンは約200メッシュである、請求項35に記載のリサイクルシステム。
【請求項37】
前記選別は、とりわけ機械的な処理手段を適用することによって提供される、請求項29に記載のリサイクルシステム。
【請求項38】
前記機械的な処理手段は、切断、薄切り、切り込み、横切り、解体、剪断、切除、二等分から選択され;かさばる汚泥をアーティキュレイト(articulate)することによって、小さな粒が獲得される、請求項37に記載のリサイクルシステム。
【請求項39】
前記選別はとりわけ、高圧流体ジェット、エアスチーム、化学物質または任意の他のクラッシング装置を適用すること、汚泥物質を小さな粒に砕くこと、および該粒のサイズを、1つ以上のスクリーン(または格子)を通過させることによって減じることによって提供される、請求項29に記載のリサイクルシステム。
【請求項40】
前記流体ジェットの圧力が200〜1500気圧の範囲で適用される請求項39に記載のリサイクルシステム。
【請求項41】
前記選別はとりわけ、操作および/または振動の手段を適用することにより、前記スクリーンが振動させられ、発振させられ、脈動させられ、揺らされ、共振させられ;回転またはかき回されることによって提供される、請求項29に記載のリサイクルシステム。
【請求項42】
前記選別がとりわけ、化学的および/または生物学的ステップを適用することによって提供される、請求項29に記載のリサイクルシステム。
【請求項43】
前記化学的および/または生物学的ステップは、前記汚泥物質を発酵させることにより、リグニンが分解除去された物質が獲得されることを包含する、請求項42に記載のリサイクルシステム。
【請求項44】
前記下流処理は、繊維を洗浄すること、直径、タイプおよび/または長さによって繊維を分類すること、前記獲得された繊維を整列させること、該獲得された繊維を圧して梱にすること、および同上のものを乾燥させることから選択される、請求項29に記載のリサイクルシステム。
【請求項45】
前記漂白が、活性酸素、酸素ガス、過酸化水素、超酸化物ラジカル、オゾン、漂白酸化物、塩素酸塩、過塩素酸塩、次過塩素酸塩、ナトリウム、またはカルシウム次過塩素酸塩、漂白塩化物またはそれらの任意の混合物の手段によって提供される、請求項29に記載のリサイクルシステム。
【請求項46】
とりわけ、蟻酸、カルシウム蟻酸塩、カリウム蟻酸塩、マグネシウム蟻酸塩、アンモニウム蟻酸塩および/または液体フォーマット、エチル蟻酸塩、メチル蟻酸塩、ブチルフォーマット酢酸蟻酸溶液またはそれらの任意の混合物からなる集まりのうちの少なくとも1つを含む蟻酸塩含有組成物の効果的な方法を適用する手段を包含する、請求項29に記載のリサイクルシステム。
【請求項47】
前記蟻酸塩含有組成物が0.1〜15%v/vの濃度範囲で適用される、請求項46に記載のリサイクルシステム。
【請求項48】
請求項29〜47のうちの任意の請求項において定義された前記リサイクルシステムによって提供されるリサイクルされた繊維。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2008−532743(P2008−532743A)
【公表日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−500338(P2008−500338)
【出願日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際出願番号】PCT/IL2006/000314
【国際公開番号】WO2006/095349
【国際公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【出願人】(507303192)
【Fターム(参考)】