説明

不平衡補償装置

【課題】負荷電流の力率によらず、逆相電力を補償可能な不平衡補償装置を得る。
【解決手段】不平衡補償装置100は、スコット結線変圧器3と、スコット結線変圧器3の2つの単相側に接続され、かつ互いに直流側を接続された2つの単相インバータ31,32と、制御回路6とを備える。制御回路6は、単相インバータ31,32の電流を制御することで、負荷電流の補償電流を調整する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、三相交流電源から負荷に電力を供給する三相電力供給システムにおいて、三相不平衡な負荷電力に対して逆相電力を補償することに好適な不平衡補償装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の電力変換装置は、たとえば非特許文献1で提示されている。図7は、非特許文献1に開示された構成に基づく、従来の電力変換装置の構成を示す図である。図7を参照して、電力変換装置は不平衡電力補償装置であり、降圧変圧器8と、コンデンサ91,94と、高インピーダンス変圧器92,95と、サイリスタ電力変換器93,96とを備える。
【0003】
不平衡負荷2は、三相交流電源1に接続され、スコット結線変圧器21および単相負荷22,23を有する。単相負荷22,23は、たとえば電車であり、それぞれ独立に電力を消費する。このため、三相側に不平衡な電流が流れる。
【0004】
図8は、負荷電流の一例を示した図である。図8を参照して、たとえばスコット結線変圧器21のT座のみに力率1の負荷電流が流れた場合、三相側には図8で示されるように電流Iv,Iu,Iwが流れる。すなわち、V相には、V相電圧から見て力率1の電流IvがV相に流れる。U相、W相には、電流Ivが均等に分流する。すなわちU相電流IuおよびW相電流Iwの大きさはV相電流の1/2である。また、U相電流Iuは、U相電圧Vuから見て遅れ位相であり、W相電流IwはW相電圧から見て進み位相である。このため、三相不平衡の電流が流れる。不平衡電流が流れると、ある相だけ多くの電流が流れる一方で、他の相に余裕があるといったように電源設備の利用率が低下する。また、三相の電力を送る発電機に逆相電力が流れることで、発電機の軸がねじり振動を起こして疲労を起こすといった不具合が生じる。
【0005】
図9は、不平衡電流を正相電流と逆相電流とに分けて表わした図である。(A)は正相電流を示し、(B)は逆相電流を示す。図9を参照して、V相電流Ivは正相電流Iv1および逆相電流Iv2に分解される。同様に、U相電流Iuは、正相電流Iu1と逆相電流Iu2とに分解される。W相電流Iwは、正相電流Iw1と逆相電流Iw2とに分解される。
【0006】
V相では正相電流Iv1および逆相電流Iv2の位相が一致している。U相、W相では正相電流ベクトルの向きと逆相電流ベクトルの向きが異なる。正相電流Iu1のベクトルの向きは、U相電圧Vuのベクトル(OからUへの向きのベクトル)と同じである。一方、逆相電流Iu2は、U相電圧Vuから見て120°位相が進んでいる。正相電流Iw1のベクトルの向きは、W相電圧Vwのベクトル(OからWへの向きのベクトル)と同じであるが、逆相電流Iw2はW相電圧Vwのベクトルから見て120°位相が遅れている。
【0007】
正相電力は、元の電源から供給される。逆相電力は有効電力にはならず、無効電力になる。この無効電力が上記の課題を生じさせるので、この無効電力を補償する必要がある。このため三相交流電源1に対して不平衡負荷2と並列に不平衡補償装置が接続される。不平衡補償装置が負荷による逆相電流を補償することで、三相交流電源1から見て正相電力しか流れていない状態となる。
【0008】
図10は、図9(B)に示した逆相電流Iv2を2つの電流ベクトルに分けて示した図である。図10を参照して、逆相電流Iv2は、電流ベクトルIv2uvと、Iv2vwとに分けて示される。電流ベクトルIv2uvは逆相電流ベクトルIu2と大きさが同じであり、かつその方向が互いに逆方向であるので、これらの電流ベクトルを足し合わせるとゼロになる。同様に、電流ベクトルIv2vwは、逆相電流ベクトルIw2と大きさが同じでありかつその方向が互いに逆であるため、これらの電流ベクトルを足し合わせるとゼロになる。
【0009】
また、電流ベクトルIv2uvと逆相電流ベクトルIu2とは、UV相線間電圧Vuvと直交している。このため、電流ベクトルIv2uvと逆相電流Iu2とは線間電圧Vuvから見ると単相無効電力となる。同様に、電流ベクトルIv2vwと逆相電力Iw2とはVW相線間電圧と直交しているので、線間電圧Vvwから見ると電流ベクトルIv2vwおよび逆相電流Iw2とは単相無効電力となる。すなわち、UV相線間電圧に電流Iv2uv,Iu2を流すことのできる無効電流発生源を配置し、同じくVW相線間電圧に電流Iv2vw,Iw2を流すことのできる無効電力発生源を配置することによって、逆相電流Iu2,Iv2,Iw2を補償することが可能となる。これによって、三相交流電源1側に逆相電流が流れることを抑制することができる。
【0010】
図7に戻り、コンデンサ91は、UV線間に進み無効電力を供給するコンデンサである。高インピーダンス変圧器92およびサイリスタ電力変換器93は、高インピーダンス変圧器92の二次側端子をオンオフして遅れ無効電力を供給するサイリスタ制御式リアクトルを構成する。コンデンサ91とサイリスタ制御式リアクトル(92,93)によって、サイリスタ電力変換器93をオフにした場合には、コンデンサ91による進み無効電力がUV線間に流れる。一方、サイリスタをオンした場合、高インピーダンス変圧器92による無効電力が流れて、コンデンサ91による進み無効電力を打ち消して遅れ無効電力をUV線間に流す。交流1周期の間にサイリスタをオンオフさせてそのタイミングを制御することにより、UV線間に流れる進み無効電力から遅れ無効電力までを連続的に制御できる。同様に、コンデンサ94、高インピーダンス変圧器95およびサイリスタ電力変換器96によって、VW線間に流れる無効電力を、進み無効電力から遅れ無効電力まで連続的に制御することができる。
【0011】
したがって、図8に示すような負荷電流が流れると、その逆相成分(図9(B)を参照)における電流ベクトルIu2をUV線間に流すようにサイリスタ電力変換器93を制御し、電流ベクトルIw2をVW線間に流すようにサイリスタ電力変換器96を制御すると、V相には電流ベクトルIv2uvと電流ベクトルIv2vwを合成した電流Iv2を流すことができる。すなわち、逆相電流Iu2,Iv2,Iw2が流れるので、三相交流電源1側には正相電流Iu1,Iv1,Iw1だけが流れて逆相電力補償が達成される。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0012】
【非特許文献1】「鉄道と電気技術」1996年8月号、VOL.7 No.8 「パワーエレクトロニクスの応用と保守(6)静止型不平衡電力補償装置(SUC)」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
従来の電力変換装置は以上のように構成されており、線間電圧UV相間および線間電圧VW相間に単相無効電力補償装置を配置することによって、負荷が発生する逆相電力を補償していた。しかしながら、送電線のL成分などによって、力率が1と異なる負荷電流が流れる。したがって、逆相電力をすべて補償できないという問題が発生する。
【0014】
すなわち、従来の電力変換装置は、図8に示されるような、逆相電力ベクトルが線間電圧UV相、VW相に直交する負荷には有効であるが、負荷電流のベクトルの方向が異なる、すなわち力率が1とは異なる負荷に対しては、逆相電力をすべて補償できないという問題があった。
【0015】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、負荷電流の力率によらず、逆相電力を補償可能な不平衡補償装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
この発明に係る不平衡補償装置は、三相交流電源から負荷に電力を供給する三相電力供給システムに接続され、負荷による不平衡電流を補償する不平衡補償装置である。不平衡補償装置は、三相交流電源からの三相交流を2つの単相交流に変換するスコット結線変圧器と、スコット結線変圧器の第1および第2の出力にそれぞれ接続され、その直流側を互いに接続した第1および第2の単相インバータと、第1および第2の単相インバータの電流を制御することにより、負荷電流の逆相成分を補償するための補償電流を調整する制御回路とを備える。
【発明の効果】
【0017】
この発明によれば、負荷電流の力率によらず、逆相電力を補償することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】この発明の実施の形態に係る不平衡補償装置の概略構成図である。
【図2】逆相電流Iu2,Iv2,Iw2とスコット結線変圧器3の二次側M相およびT相とのベクトル図である。
【図3】力率が1から変化した場合の負荷電流を示したベクトル図である。
【図4】図3に示した負荷電流の正相成分および逆相成分を示すベクトル図である。
【図5】図4(B)に示した逆相電流Iv2を2つの電流ベクトルで示した図である。
【図6】図4(B)に示した逆相電流をM相およびT相に示した分解図である。
【図7】非特許文献1に開示された構成に基づく、従来の電力変換装置の構成を示す図である。
【図8】負荷電流の一例を示した図である。
【図9】不平衡電流を正相電流と逆相電流とに分けて表わした図である。
【図10】図9(B)に示した逆相電流Iv2を2つの電流ベクトルに分けて示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。なお、同一または相当する部分には同一の参照符号を付して、その説明を繰返さない。
【0020】
図1は、この発明の実施の形態に係る不平衡補償装置の概略構成図である。図1を参照して、不平衡補償装置は、三相交流電源1から不平衡負荷2に電力を供給する三相電力供給システムに接続される。不平衡補償装置100は、不平衡負荷2による不平衡電流を補償する。不平衡負荷2は、スコット結線変圧器21および単相負荷22,23を有する。単相負荷22,23はたとえば電車であり、それぞれ独立に電力を消費する。
【0021】
不平衡補償装置100は、スコット結線変圧器3と、単相インバータ31,32と、制御回路6とを備える。スコット結線変圧器3は、三相交流電源1からの三相交流を2つの単相交流に変換する。スコット結線変圧器3には、直流側が相互に接続された単相インバータ31,32が接続される。単相インバータ31,32は自励式インバータである。単相インバータ31,32により、スコット結線変圧器3のT座からM座へ、あるいはM座からT座へ電力が融通される。また、単相インバータ31,32は自励式インバータであるので、それぞれの相で無効電力を補償できる。
【0022】
制御回路6は、単相インバータ31,32の電流を制御することにより、負荷電流の逆相成分を補償するための補償電流を調整する。補償電流の調整は、たとえば、U相電流センサ41、V相電流センサ42、UV線間電圧センサ51およびVW線間電圧センサ52の各々の検出値に基づいて行なわれる。
【0023】
次に、本発明の実施の形態に係る不平衡補償装置100の動作について、図8に示した負荷電流と同様の負荷電流の場合について説明する。
【0024】
図2は、逆相電流Iu2,Iv2,Iw2とスコット結線変圧器3の二次側M相およびT相とのベクトル図である。図2を参照して、スコット結線変圧器3のT相から見ると、V相の逆相電流Iv2はT相と同じ相であり同じ方向になる。すなわち、T相電圧軸において有効電力が消費される。
【0025】
逆相電流Iu2は、UW相線間電圧すなわちM相電圧に平行な電流成分Iu2mと、M相電圧に直交する成分Iu2vとに分解される。同様に、逆相電流Iw2も、UW相線間電圧、すなわちM相電圧に平行する成分Iw2mとM相電圧に直交する成分Iw2vとに分解される。なおM相電圧に直交するU相電流成分Iu2vおよびW相電流成分Iw2vは、V相逆相電流Iv2がU相およびW相を通じて分流する成分である。U相電流成分Iu2mは、UW線間電圧の方向とは逆方向に流れ、W相電流成分Iw2mは、WU線間電圧の方向とは逆方向に流れるので、有効電力を回生している。
【0026】
すなわちV相は電力を消費するが、U相、W相は電力を回生している。全体として、消費される電力量と回生される電力量とは釣り合っている。そこで、制御回路6は、単相インバータ31,32のうちM相に接続された単相インバータ31によってM相から電力を取り出して、その電力が単相インバータ32からT相に供給されるように単相インバータ31,32に流れる電流を調整する。単相インバータ31によって取出された電力は、直流側を介して単相インバータ32へと送られ、単相インバータ32は、その電力をT相へと供給する。この場合、V相の電流Iv2をT相の電流ITと同じ方向に流すのでT相で電力が消費される。その消費される電力(=IT×VT)と同じ電力(=IM×VM)をM相から回生(融通)する。
【0027】
したがって本発明の実施の形態によれば、負荷の逆相電力に相当する電力を不平衡補償装置100が供給することができるので、逆相電力補償を達成することができる。
【0028】
なお、M相電圧に直交するU相電流成分Iu2vおよびW相電流成分Iw2vは、V相に流れる逆相電流Iv2がU相およびW相に分流したものであるので、V相に流れる逆相電流を補償することによって補償することができる。
【0029】
さらに、本発明の実施の形態によれば、図8に示した場合と比べて力率が変化した不平衡負荷に対しても逆相電力を補償することができる。図3は、力率が1から変化した場合の負荷電流を示したベクトル図である。
【0030】
図3を参照して、電流ベクトルIvは電圧Vvの方向(OからVへの方向)から傾いている。同じく電流Iu,Iwも図8に示す方向から電流Ivとは逆に傾いている。
【0031】
図4は、図3に示した負荷電流の正相成分および逆相成分を示すベクトル図である。(A)は図3に示した負荷電流の正相成分を示す。(B)は図3に示した負荷電流の逆相成分を示す。図5は、図4(B)に示した逆相電流Iv2を2つの電流ベクトルで示した図である。まず、図5に示されるように、逆相電流Iv2は、2つの電流ベクトルIv2uv,Iv2vwで表現できる。ただし電流ベクトルIv2uvは、UV相間の線間電圧Vuvに直交していない。このため、従来技術では逆相電流Iu2のうちUV相間の線間電圧から見て直交する成分だけしか補償できない。この点については、逆相電流Iw2についても同様である。
【0032】
図4を参照して、正相電流Iu1,Iv1,Iw1は、図9(A)に示した方向から傾いている。正相成分は、このまま流れる。
【0033】
図6は、図4(B)に示した逆相電流をM相およびT相に示した分解図である。図4および図6を参照して、T相で補償すべき電流は、V相の逆相電流Iv2である。一方、M相で補償すべき電流は、U相逆相電流Iu2、W相逆相電流Iw2からV相逆相電流Iv2のU相流入分Iu2v,Iw2vをベクトル的にそれぞれ差し引いた電流Iu2m,Iw2mである。電流ベクトルIu2v,Iw2vは、逆相電流Iv2の大きさの1/2の大きさを有し、かつ、その方向が逆相電流Iv2のベクトルの向きと逆である。電流ベクトルIu2v,Iw2vは、逆相電流Iv2が流れることで必然的に生じる成分である。すなわちIv2を補償することで、電流ベクトルIu2v,Iw2vが補償される(なくなる)。
【0034】
したがってM相で補償すべきは、電流Iu2m,Iw2mとなる。これらは、M相から見るとM相電流IMとなる。結果的にM相電流ITとT相電流IMとは必ず位相が90°ずれている。またM相電流ITとT相電流IMの大きさは同じである。
【0035】
T相電流は、T相電圧に平行な有効電力成分と、T相電圧に直交する無効電力成分とに分解される。M相電流も同様に、M相電圧に平行な有効電力成分と、M相電圧に直交する無効電力成分とに分解される。ここで、M相有効電力成分は回生となり、T相有効電力成分は力行(消費)となるので、上記の場合と同様に、スコット結線変圧器3のM相に接続された単相インバータ31によってM相から電力を取出すとともに、その電力を単相インバータ31,32の直流を介して単相インバータ32に送り、単相インバータ32からT相に電力を供給する。
【0036】
すなわちM相とT相との間で電力を融通することで、逆相電力成分のうち、M相有効電力成分およびT相有効電力成分を補償することができる。また、単相インバータ31,32が自励式インバータであるので、M相無効電力成分およびT相無効電力成分も補償することができる。この結果、逆相電力を補償することが可能となる。さらに、力率に応じて逆相電流の位相が様々に変化しても、M相−T相間で電力を融通することで有効電力成分を補償できる。また、単相インバータ31,32の各々で、M相無効電力成分およびT相無効成分を補償できる。
【0037】
以上のように、本発明によれば、直流側で互いに接続された2つの単相インバータをスコット結線変圧器の二次側(M相およびT相)の巻線に接続し、三相負荷電流の逆相成分をM相成分とT相成分とに分解する。そしてそのM相成分およびT相成分に従ってM相およびT相単相インバータ(31,32)の電流を制御する。これによって、三相逆相電流を補償することができる。
【0038】
なお、上記の実施の形態では、負荷の逆相電流をM相とT相とに分解してM相およびT相インバータを制御するものである。但し、逆相電流のM相成分とT相成分とは互いに直交し、かつその大きさが同じであるので、M相電流またはT相電流のいずれか1つを検出すれば、位相を90°ずらすことでもう一方の電流を検出することができる。したがって、M相およびT相単相インバータの電流を制御することが可能である。
【0039】
また、逆相電流のM相成分とT相成分とは互いに直交してその大きさが同じであり、T相電流はV相逆相電流と同方向である。このため、T相電流を演算し、その後、そのT相電流の位相を90°ずらすことでM相電流を演算し、そのT相電流およびM相電流に従ってM相およびT相単相インバータの電流を制御してもよい。これによって、制御回路の構成を簡略化することができる。
【0040】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0041】
1 三相交流電源、2 不平衡負荷、3,21 スコット結線変圧器、6 制御回路、8 降圧変圧器、22,23 単相負荷、31,32 単相インバータ、41 U相電流センサ、42 V相電流センサ、51 UV線間電圧センサ、52 VW線間電圧センサ、91,94 コンデンサ、92,95 高インピーダンス変圧器、93,96 サイリスタ電力変換器、100 不平衡補償装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
三相交流電源から負荷に電力を供給する三相電力供給システムに接続され、前記負荷による不平衡電流を補償する不平衡補償装置であって、
三相交流電源からの三相交流を2つの単相交流に変換するスコット結線変圧器と、
前記スコット結線変圧器の第1および第2の出力にそれぞれ接続され、その直流側を互いに接続した第1および第2の単相インバータと、
前記第1および第2の単相インバータの電流を制御することにより、負荷電流の逆相電流を補償するための補償電流を調整する制御回路とを備える、不平衡補償装置。
【請求項2】
前記制御回路は、前記負荷電流の前記逆相電流をM相成分およびT相成分に分解することにより、前記補償電流を演算する、請求項1に記載の不平衡補償装置。
【請求項3】
前記第1および第2の単相インバータは、自励式インバータである、請求項2に記載の不平衡補償装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−120334(P2012−120334A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−268266(P2010−268266)
【出願日】平成22年12月1日(2010.12.1)
【出願人】(501137636)東芝三菱電機産業システム株式会社 (904)
【Fターム(参考)】