説明

両面液晶表示装置

【課題】部品実装が容易で、従来よりも製造にかかる費用を抑えることができる両面液晶表示装置を提供する。
【解決手段】両面発光型のバックライトユニットを構成する導光板7における、メイン液晶表示部1が設けられた面とは反対側の面に設けられたFPC3が、FPC3におけるサブ液晶表示部2と対向する領域を部分的に切り抜いてなる、サブ液晶表示部2を嵌合する開口部8と開口部8の少なくとも一つの縁部から開口部8内に突出する突出部10とを有している。FPC3における導光板7とは反対側の面にはLED6とその他の電子部品9とが搭載され、LED6は突出部10の先端部12に搭載されており、突出部10が開口部8の縁部で折り返されてLED6が導光板7の端面に配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、両面発光型のバックライトユニットを備えた両面液晶表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)端末等の携帯情報端末機器に搭載される表示装置として、表示装置の表裏両面で表示を行う両面表示型の液晶表示装置が注目されている。
【0003】
このような液晶表示装置は、両面液晶表示装置と称され、主画面として使用されるメイン液晶表示部の裏側に、補助的に使用される小さな液晶表示部であるサブ液晶表示部が配置された構成を有している。
【0004】
メイン液晶表示部は、例えば、2画面式の携帯電話におけるメイン画面として用いられ、サブ液晶表示部は、2画面式の携帯電話におけるサブ画面として用いられている。
【0005】
図5は、一般的な両面液晶表示装置の構成の一例を示す断面図である。
【0006】
図5に示す両面液晶表示装置は、メイン液晶表示部51、メイン用導光板52、メイン用反射板53、メイン用LED(Light Emitting Diode;発光ダイオード)54、メイン用ホルダ55、サブ液晶表示部56、サブ用導光板57、サブ用反射板58、サブ用LED59、サブ用ホルダ60、および平板状の硬質基板61を備えている。
【0007】
メイン液晶表示部51、メイン用導光板52、メイン用反射板53、メイン用LED54は、メイン用ホルダ55に収容され、上記硬質基板61の一方の主面に固定されている。一方、サブ液晶表示部56、サブ用導光板57、サブ用反射板58、サブ用LED59は、サブ用ホルダ60に収容され、上記硬質基板61における上記メイン用ホルダ55の搭載面とは反対側の主面に固定されている。
【0008】
液晶表示素子は自ら光を発しない非発光表示素子であるため、一般的にはバックライトと称される照明光が必要となる。このため、図5に示す両面液晶表示装置は、上記メイン用導光板52、メイン用反射板53、およびメイン用LED54からなるメイン用バックライトユニットと、上記サブ用導光板57、サブ用反射板58、およびサブ用LED59からなるサブ用バックライトユニットとの2つのバックライトユニットを有している。
【0009】
しかしながら、両面液晶表示装置は、モバイル機器用の液晶表示装置として、持ち運びが便利な携帯情報端末機器への搭載を主たる用途とするため、小型化並びに薄型化が要求されている。
【0010】
そこで、両面液晶表示装置の小型化並びに薄型化を図る手段の一つとして、例えば、1つのホルダで発光部を囲んだ両面液晶表示装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。
【0011】
図6は、特許文献1に記載の両面液晶表示装置の概略構成を示す断面図であり、図7は、図6に示す両面液晶表示装置におけるメイン液晶表示部およびサブ液晶表示部と、これらメイン液晶表示部およびサブ液晶表示部に圧着されたFPCの概略構成を示す平面図である。
【0012】
特許文献1に記載の両面液晶表示装置は、図6に示すように、メイン液晶表示部51と、メイン用導光板52と、メイン用反射板53と、メイン用LED54と、サブ液晶表示部56と、サブ用導光板57と、サブ用反射板58と、サブ用LED59と、上記メイン液晶表示部51およびサブ液晶表示部56に圧着された、いわゆるフレキシブル基板と称されるFPC(Flexible Printed Circuit;フレキシブルプリント基板)71および接続用軟質FPC74と、ホルダ75とを備えている。
【0013】
上記メイン液晶表示部51に圧着されたFPC71は、図6および図7に示すように、二ヶ所の硬質部72と、これら硬質部72・72を繋ぐ軟質部73を含む、複数の軟質部73とを有している。
【0014】
メイン用LED54およびサブ用LED59は、上記硬質部72・72の所定位置に各々取り付けられており、図6に示すように、上記軟質部73を屈曲させることで、メイン用導光板52およびサブ用導光板57の入光端部に各々配置されている。
【0015】
また、図6および図7に示すように、上記メイン液晶表示部51における上記FPC71との接続端とは反対側の端部並びに上記サブ液晶表示部56は、上記FPC71とは別に設けられた接続用軟質FPC74にそれぞれ圧着されており、上記軟質部73および接続用軟質FPC74において図6に示す状態に折り曲げられてホルダ75に装着されている。
【0016】
特許文献1に記載の両面液晶表示装置では、図6に示すように配置された1つのホルダ75およびFPC71の硬質部72・72によってメイン用LED54およびサブ用LED59が囲まれるため、これらメイン用LED54およびサブ用LED59から発せられる光は、不必要な部分へ漏れ出すことがない。したがって、特許文献1に記載の両面液晶表示装置では、図5に示す従来の両面液晶表示装置のようにメイン用ホルダ55とサブ用ホルダ60とによりメイン用LED54およびサブ用LED59を囲む必要がない。このように、特許文献1に記載の両面液晶表示装置では、1枚のFPC71にメイン用LED54およびサブ用LED59を搭載することで、従来よりも小型化並びに薄型化を図っている。
【0017】
しかしながら、特許文献1に記載の両面液晶表示装置もまた、図5に示す両面液晶表示装置同様、メイン用バックライトユニットと、サブ用バックライトユニットとの2つのバックライトユニットを必要とする。
【0018】
このため、近年、両面液晶表示装置のさらなる小型化並びに薄型化を図る手段として、両面発光型バックライトユニットを有する両面液晶表示装置が提案されている。
【0019】
図8は、両面発光型バックライトユニットを有する両面液晶表示装置の一例を示す分解斜視図である。また、図9(a)は、図8に示す両面液晶表示装置に設けられた、サブ液晶表示部が搭載されるFPCの概略構成を示す平面図であり、図9(b)は、図9(a)に示すFPCの断面図である。
【0020】
図8に示す両面液晶表示装置は、メイン液晶表示部81と、サブ液晶表示部82と、可撓性を有する基板であるFPC83と、上記メイン液晶表示部81を収容するホルダ84と、該ホルダ84内に収容された、図示しない両面発光型バックライトユニットとを有している。なお、サブ液晶表示部82およびFPC83は、必要に応じて、ホルダ内に収容して用いられる。
【0021】
図8に示すサブ液晶表示部82もまた、図5および図6に示す両面液晶表示装置同様、メイン液晶表示部81よりも面積が小さく形成されており、メイン液晶表示部81の背面側に設けられている。
【0022】
上記両面発光型バックライトユニットは、図示しない導光板や光学シート、図9(a)・(b)に示すLED86等から構成されており、例えば、導光板端面に配置されたLED86から導光板内部に入光した光を、導光板の表裏両面から出射(放射)させるようになっている。
【0023】
上記両面発光型バックライトユニットは、上記したように、例えば、上記メイン液晶表示部81を収容するホルダ84の内側に挿入されている。上記両面発光型バックライトユニットを構成する導光板の一方の主面側には、メイン液晶表示部81が貼り付けられ、上記導光板の他方の主面側には、上記FPC83が配置されている。
【0024】
上記FPC83には、図8および図9(a)に示すように、サブ液晶表示部82を嵌合する開口部85が設けられている。サブ液晶表示部82は、上記開口部85内に配置されており、上記開口部85を介して導光板から光が照射されるようになっている。
【0025】
図9(a)・(b)に示すように、上記FPC83の表面、すなわち、メイン液晶表示部81側における上記開口部85以外の領域には、上記メイン液晶表示部81の背面に設けられた導光板の端面に位置するように、上記両面発光バックライトユニットを構成するLED86が配置されている。一方、上記FPC83の裏面、すなわち、サブ液晶表示部82の表示面側における上記開口部85以外の領域には、コンデンサや抵抗、IC等、上記メイン液晶表示部81およびサブ液晶表示部82を駆動するための電子部品87が配置されている。
【0026】
このように、両面発光バックライトユニットを有する両面液晶表示装置では、LED86と他の電子部品87とは、上記FPC83における互いに異なる面に実装されている。
【0027】
しかしながら、上記構造は、LED86と他の電子部品87とが互いに異なる面に実装されていることから配線上の制約が大きく、配線自体が困難である上に、これらLED86および電子部品87は、FPC83の両面に実装されることから、製造にかかる費用が高くなるという問題点を有している。
【0028】
そこで、図10に示すように、LED86を、電子部品87が設けられたFPC83とは別のFPC88に実装する方法も提案されている。
【特許文献1】特開2005−165081号公報(公開日:2005年6月23日)
【特許文献2】特開2005−17964号公報(公開日:2005年1月20日)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0029】
しかしながら、図9(a)・(b)に示すようにLED86の実装を、電子部品87が設けられたFPC83とは別のFPC88で行う場合は、部品点数の増加により装置が大型化するとともに、製造にかかる費用が高くなるという問題を招来する。しかも、上記の構成ではFPC83・88間の接続が必要であり、これもまたコスト増加の要因の一つとなっている。
【0030】
上記したように、両面発光型バックライトユニットを有する両面液晶表示装置は、メイン用およびサブ用に2つのバックライトユニットを必要としないことから、バックライトユニットを2つ必要とする両面液晶表示装置と比べて装置の薄型化を図ることができる一方、小型化により部品実装が困難になり、製造にかかる費用が高くなる傾向にある。
【0031】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、部品実装が容易で、従来よりも製造にかかる費用を抑えることができる両面液晶表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0032】
本発明にかかる両面液晶表示装置は、上記課題を解決するために、第1の液晶表示部と、導光板の一端面から入射した光を導光板の両主面から面放射する両面発光型のバックライトユニットと、フレキシブル基板と、上記第1の液晶表示部よりも小さい第2の液晶表示部とが、上記第1の液晶表示部の表示面と第2の液晶表示部の表示面とが互いに逆向きになるようにこの順に設けられた両面液晶表示装置において、上記フレキシブル基板は、該フレキシブル基板における上記第2の液晶表示部と対向する領域を部分的に切り抜いてなる、上記第2の液晶表示部を嵌合する開口部と該開口部の縁部から該開口部内に突出する突出部とを有し、上記フレキシブル基板における上記導光板の搭載面とは反対側の面には、上記導光板に光を入射する光源と、その他の電子部品とが搭載され、上記光源は上記突出部の先端部に搭載されており、上記突出部が上記開口部の縁部で折り返されることで、上記導光板の搭載面とは反対側の面に設けられた上記光源が上記導光板の端面に配置されていることを特徴としている。
【0033】
上記の構成の構成によれば、上記したように、上記フレキシブル基板における上記第2の液晶表示部を嵌合する開口部に、該開口部内に突出する突出部を設け、この突出部を上記開口部の縁部で折り返すことにより、従来は異なるフレキシブル基板もしくは同じフレキシブル基板であれば異なる面に実装されていた光源とその他の電子部品とを、別のフレキシブル基板を用いることなく、同じフレキシブル基板の同一面に実装することが可能である。
【0034】
しかも、上記突出部は、上記フレキシブル基板における上記第2の液晶表示部と対向する領域を部分的に切り抜くことにより形成されているため、上記開口部の縁部に一体的に設けられており、上記フレキシブル基板に別途接続する必要はない。このため、上記突出部の接続に要する部品や接続工程が不要であるとともに、上記突出部を接続するための接続領域を確保する必要がない。このため、上記突出部によって部品実装領域が狭小化されることもない。
【0035】
このため、上記両面液晶表示装置は、配線が容易であり、また、特許文献1および図10に示すように、上記光源を搭載するために、電子部品が搭載された基板とは別の基板を用いる必要もない。したがって、上記の構成によれば、製造工程を簡略化並びに短縮化することができるとともに、従来よりも部品点数を減らすことができるため、製造にかかる費用を削減することができる。
【0036】
したがって、本発明によれば、部品実装が容易で、従来よりも製造にかかる費用を抑えることができる両面液晶表示装置を提供することができるという効果を奏する。
【0037】
また、本発明において、上記突出部は、従来、両面発光型のバックライトユニットを備えた両面液晶表示装置において第1の液晶表示部よりも小さい第2の液晶表示部の実装領域としてフレキシブル基板から切り取っていた部分である。したがって、本発明によれば、上記したように従来であれば廃棄していた、フレキシブル基板における第2の液晶表示部の実装領域に相当する領域に、上記光源を搭載することで、フレキシブル基板を有効利用することができる。
【0038】
しかも、本発明によれば、上記光源は上記突出部に設けられていることで、上記フレキシブル基板本体から分離(離間)された状態となるため、上記フレキシブル基板に浮き等が発生した場合でも、上記フレキシブル基板の位置ズレの影響を受け難い。このため、上記導光板の入光端部に対して、上記光源の位置を安定させることができるという効果を併せて奏する。
【0039】
なお、特許文献2は両面液晶表示装置に関するものではなく、上記特許文献2にはフレキシブル基板を折り曲げて使用することが開示されてはいるものの、フレキシブル基板における、第2の液晶表示部を嵌合する開口部を利用すること、並びに、上記光源とその他の電子部品とを上記フレキシブル基板の同一面に実装することによる本発明の効果については、上記特許文献2には開示がなされていない。
【0040】
また、上記光源と、その他の電子部品とは、上記フレキシブル基板における上記導光板の搭載面とは反対側の面にのみ搭載(片面実装)されている構成とすることで、より容易に配線並びに部品実装を行うことができ、構成並びに製造工程を簡素なものとすることができる。したがって、上記の構成によれば、製造にかかる費用をより一層削減することができる。
【0041】
上記両面液晶表示装置において、上記突出部が設けられた縁部における上記突出部の両脇には、窪部もしくは切り込みが設けられているが好ましい。
【0042】
これにより、上記突出部を折り返したときに、上記突出部の折り返しによる湾曲部が上記開口部内に突出することを回避することができる。
【発明の効果】
【0043】
本発明にかかる両面液晶表示装置は、以上のように、両面発光型のバックライトユニットを構成する導光板における、第1の液晶表示部が設けられた面とは反対側の面に設けられたフレキシブル基板が、該フレキシブル基板における上記第2の液晶表示部と対向する領域を部分的に切り抜いてなる、上記第2の液晶表示部を嵌合する開口部と該開口部の縁部から該開口部内に突出する突出部とを有し、上記フレキシブル基板における上記導光板の搭載面とは反対側の面には、上記導光板に光を入射する光源と、その他の電子部品とが搭載され、上記光源は上記突出部の先端部に搭載されており、上記突出部が上記開口部の縁部で折り返されることで、上記導光板の搭載面とは反対側の面に設けられた上記光源が上記導光板の端面に配置されている構成である。
【0044】
上記の構成によれば、従来は異なるフレキシブル基板もしくは同じフレキシブル基板であれば異なる面に実装されていた光源とその他の電子部品とを、別のフレキシブル基板を用いることなく、同じフレキシブル基板の同一面に実装することができる。
【0045】
しかも、上記突出部は、上記フレキシブル基板における上記第2の液晶表示部と対向する領域を部分的に切り抜くことにより形成されているため、上記開口部の縁部に一体的に設けられており、上記フレキシブル基板に別途接続する必要はない。このため、上記突出部の接続に要する部品や接続工程が不要であるとともに、上記突出部を接続するための接続領域を確保する必要がない。このため、上記突出部によって部品実装領域が狭小化されることもない。
【0046】
このため、上記両面液晶表示装置は、配線が容易であり、また、特許文献1および図10に示すように、上記光源を搭載するために、電子部品が搭載された基板とは別の基板を用いる必要もない。したがって、上記の構成によれば、製造工程を簡略化並びに短縮化することができるとともに、従来よりも部品点数を減らすことができるため、製造にかかる費用を削減することができる。
【0047】
したがって、上記の構成によれば、部品実装が容易で、従来よりも製造にかかる費用を抑えることができる両面液晶表示装置を提供することができるという効果を奏する。
【0048】
また、上記の構成によれば、上記光源が上記突出部に設けられていることで、上記フレキシブル基板における、従来であれば廃棄していた領域を有効利用することができるとともに、上記フレキシブル基板に浮き等が発生した場合でも、上記フレキシブル基板の位置ズレの影響を受け難く、上記導光板の入光端部に対して、上記光源の位置を安定させることができるという効果を併せて奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0049】
本発明の一実施形態について図1ないし図4に基づいて説明すれば以下の通りである。
【0050】
図2は、本実施の形態にかかる両面液晶表示装置の分解斜視図である。
【0051】
本発明の実施の形態にかかる両面液晶表示装置は、両面発光バックライトユニットを有する、いわゆる両面発光バックライト仕様の両面液晶表示装置(両面液晶モジュール)である。
【0052】
本発明の実施の形態にかかる両面液晶表示装置は、図2に示すように、第1の液晶表示部であるメイン液晶表示部1と、第2の液晶表示部であるサブ液晶表示部2と、可撓性を有する、いわゆるフレキシブル基板と称されるFPC(Flexible Printed Circuit;フレキシブルプリント基板)3と、両面発光型バックライトユニット4と、上記メイン液晶表示部1および両面発光型バックライトユニット4を収容するホルダ5とを有している。なお、サブ液晶表示部2およびFPC3は、必要に応じて、ホルダ内に収容して用いられる。
【0053】
上記両面発光型バックライトユニット4は、光源としてのLED6と、LED6から入射された光を、表裏両面、すなわち、上記メイン液晶表示部1およびサブ液晶表示部2に照射する導光板7とを備えている。上記両面発光型バックライトユニット4は、上記導光板7の端面に光源が配置されるいわゆるサイドライト型の構造を有している。
【0054】
上記導光板7は、例えばアクリル樹脂等の透明材料で形成されている。また、上記導光板7の表裏両面には、図示しない光学シート(光学フィルム類)が配置されている。
【0055】
上記光学シートは、例えば、上記メイン液晶表示部1およびサブ液晶表示部2に均一な光を照射するための拡散板、光を集光しつつ散乱させる拡散シート、光を集光し正面方向の輝度を向上させるレンズシート、光の一方の偏光成分(片偏光成分)を反射し、他方の偏光成分(片偏光成分)を透過することによって輝度を向上させる偏光反射シート等によって構成される。これらは、上記両面液晶表示装置の価格や性能によって適宜組み合わせて使用される。なお、上記偏光反射シートは、例えば、上記導光板7における、上記メイン液晶表示部1の搭載面とは反対側の面における上記サブ液晶表示部2と重ならない領域に、必要に応じて設けられる。
【0056】
上記両面発光型バックライトユニット4には公知の両面発光型バックライト装置を用いることができる。上記両面発光型バックライトユニット4の構成は、従来の両面発光型バックライト装置と同様である。したがって、上記両面発光型バックライトユニット4の詳細な説明並びに詳細な構成の図示は省略する。
【0057】
上記両面発光型バックライトユニット4は、上記したように、例えば、上記メイン液晶表示部1を収容するホルダ5の内側に挿入されている。上記両面発光型バックライトユニット4を構成する導光板7の一方の主面側には、上記メイン液晶表示部1が貼り付けられ、上記導光板7の他方の主面側にはFPC3およびサブ液晶表示部2が配置されている。
【0058】
上記メイン液晶表示部1とサブ液晶表示部2とは、互いに表示面(観察面)が逆向きになるように上記導光板7の異なる主面に設けられている。上記両面液晶表示装置において、例えば、表側の表示は、メイン液晶表示部1により行われ、裏側の表示は、サブ液晶表示部2により行われる。
【0059】
上記メイン液晶表示部1は、主画面として使用され、例えば2画面式の携帯電話におけるメイン画面として用いられる。一方、サブ液晶表示部2は、メイン液晶表示部1よりも面積が小さく形成されており、例えば2画面式の携帯電話におけるサブ画面として、補助的に使用される。
【0060】
上記メイン液晶表示部1およびサブ液晶表示部2には公知の液晶表示パネルを用いることができる。上記メイン液晶表示部1およびサブ液晶表示部2の構成は、従来の液晶表示装置に使用される一般的な液晶表示パネルと同様である。したがって、上記メイン液晶表示部1およびサブ液晶表示部2についても、その詳細な説明並びに詳細な構成の図示を省略する。
【0061】
本実施の形態において、上記メイン液晶表示部1およびサブ液晶表示部2として使用される液晶表示パネルの構成は特に限定されず、適宜公知の液晶表示パネルを適用することができる。上記液晶表示パネルは、例えば、複数のTFT(薄膜トランジスタ)が形成されたアクティブマトリクス基板と、該アクティブマトリクス基板に対向する対向基板とを備え、これら一対の基板間に液晶層がシール材によって封入された構成を有している。上記対向基板としては、例えば、CF(カラーフィルタ)基板が用いられる。
【0062】
上記FPC3は、図1(a)および図2並びに図3(a)に示すように、該FPC3を部分的に切り抜いてなる、上記サブ液晶表示部2が嵌合する開口部8(貫通口)と該開口部8の縁部から該開口部8内に突出するFPC片(すなわち、上記FPC3からなるFPC片)からなる突出部10とを有している。
【0063】
上記FPC3は、例えばポリイミド等からなり、上記突出部10は、図1(a)・(b)および図2に示すように、上記開口部8の縁部において、導光板7側に湾曲するように、上記FPC3と平行に180度折り返されている。
【0064】
上記FPC3における、上記開口部8以外の領域は、部品実装領域として用いられる。上記突出部10には、前記LED6が搭載されている。
【0065】
図3(a)は、上記LED6が搭載された突出部10を折り返す(折り曲げる)前のFPC3を、該FPC3における上記導光板7の搭載面とは反対側の面(以下、「裏面」と記す)から見たときの構成を示す平面図であり、図3(b)は、図3(a)に示す状態のFPC3の側面図である。また、図1(a)は、上記LED6が搭載された突出部10を折り返した後のFPC3の状態を示す平面図であり、図1(b)は、上記突出部10を折り返した後のLED6と導光板7との位置関係を示す側面図である。
【0066】
図3(a)・(b)に示すように、上記LED6およびその他の電子部品9は、上記FPC3の裏面、すなわち、上記FPC3における上記導光板7の搭載面とは反対側の面に搭載(実装)されている。
【0067】
上記電子部品9としては、例えば、上記LED6を点灯制御するための駆動回路(ドライバ)や、コンデンサ、抵抗、IC等の、メイン液晶表示部1およびサブ液晶表示部2を駆動するための駆動回路等に用いられる電子部品(駆動用チップ)が挙げられる。
【0068】
これら電子部品9は、上記FPC3の裏面における上記開口部8の外側に搭載されている。上記メイン液晶表示部1およびサブ液晶表示部2は、上記部品実装領域において、上記電子部品9と電気的に接続されている。すなわち、上記FPC3は、上記メイン液晶表示部1およびサブ液晶表示部2を駆動制御する制御基板として用いられる。
【0069】
また、図3(a)に示すように、上記突出部10は、上記開口部8の縁部の一部に、該縁部から該開口部8の内側に向かって延びる軸部11と、該軸部11の先端に設けられ、該軸部11よりも幅広の(つまり、該軸部11が設けられた開口部8の縁部に平行に延設された)先端部12とを有している。上記LED6は、上記突出部10における先端部12の裏面側に、上記先端部12の延設方向に沿って一列に配されている。
【0070】
上記LED6は、図1(a)に示すように、上記突出部10が上記開口部8の縁部で折り返されて裏返されることにより、図1(b)に示すように上記導光板7の端面に配置されている。
【0071】
上記サブ液晶表示部2は、上記突出部10が上記開口部8の縁部で折り返された開口部8内に嵌合されている。
【0072】
このように上記サブ液晶表示部2が上記開口部8内に配されることで装置を薄型化することができる。上記サブ液晶表示部2には、上記開口部8を介して導光板7から光が照射される。すなわち、上記開口部8は、上記サブ液晶表示部2に光を照射(入光)する入光部として機能するとともに、上記FPC3は、上記導光板7からサブ液晶表示部2に照射される光が不必要な部分に漏れ出ることを防止する遮光体としても機能する。
【0073】
ここで、本実施の形態にかかる両面液晶表示装置の製造方法の一例について説明する。
【0074】
まず、図3(a)・(b)に示すように、可撓性を有するFPC3におけるサブ液晶表示部2の実装領域(すなわち、上記FPC3にサブ液晶表示部2を搭載したときに該サブ液晶表示部2と重なる領域)を、一部を残して部分的に刳り貫くことによって、上記開口部8および該開口部8の少なくとも一つの縁部(図3(a)・(b)では一縁部)から該開口部8内に突出する少なくとも一つ(図3(a)・(b)では一つ)の突出部10を形成する。上記開口部8は、上記突出部10を折り返したときに上記サブ液晶表示部2が嵌合するように、上記突出部10を折り返したときに上記サブ液晶表示部2の形状と同じ形状を有するように開口されている。
【0075】
また、本実施の形態では、図3(a)に示すように、上記突出部10として、上記開口部8における、上記導光板7の入光端面側に相当する縁部に軸部11を有するL字状の突出部を設けている。
【0076】
本実施の形態において上記軸部11の長さは特に限定されるものではないが、上記突出部10を上記開口部8の縁部、つまり、上記軸部11の基部(根元)で180度折り返すことにより上記FPC3に平行に折り曲げたときに上記先端部12が上記導光板7の入光端面に位置する長さに形成されていることが、装置の小型化を図る上で好ましい。
【0077】
また、上記開口部8における上記軸部11が形成された縁部には、図3(a)に示すように、上記軸部11の折り返しによる湾曲部が上記開口部8内に突出しないように、上記軸部11の両脇に、窪部13・13(もしくは切り込み)が設けられていることが好ましい。これにより、上記サブ液晶表示部2が上記突出部10に接触しないように上記開口部8を広げる必要はなく、また、上記突出部10が、上記導光板7から上記サブ液晶表示部2に照射される光を遮ることもない。また、上記突出部10を折り返したときに上記突出部10が開口部8内に突出しないので、上記開口部8に上記サブ液晶表示部2をスムーズに嵌合させることができる。
【0078】
また、図3(a)に示すように、上記軸部11の根元が、上記開口部8の縁部側に広がったテーパ状に形成されていることで、上記突出部10を上記軸部11で折り返したときに、上記突出部10をより安定して支えることができる。
【0079】
次に、上記FPC3の裏面側の面となる面に、上記LED6と電子部品9とを搭載する。このとき、上記LED6は、上記突出部10の先端部12に搭載する。
【0080】
次いで、図1(a)・(b)に示すように、上記LED6が搭載された突出部10を、上記開口部8の縁部において、該開口部8の縁部に一体的に形成された軸部11の根元から湾曲させて、上記FPC3の表面側(すなわち、上記電子部品9の搭載面とは反対面側)に180度折り返した後、両裏面に光学シートが設けられた導光板7を上記FPC3における上記電子部品9の搭載面側とは反対面側に搭載して上記LED6を導光板7の端面(入光端面)に位置合わせする。
【0081】
その後、前記図8に示す従来の両面液晶表示装置同様、上記開口部8内に上記サブ液晶表示部2を配置するとともに、上記導光板7における上記FPC3とは反対側の面上に、上記メイン液晶表示部1並びにホルダ5を実装する。
【0082】
以上のように、本実施の形態にかかる両面液晶表示装置は、第1の液晶表示部であるメイン液晶表示部1と、該メイン液晶表示部1の背面側に、該メイン液晶表示部1とは表示面が逆向きになるように配された、該メイン液晶表示部1よりも小さい、第2の液晶表示部であるサブ液晶表示部2と、上記メイン液晶表示部1とサブ液晶表示部2との間に設けられた導光板7を有し、該導光板7の一端面から入射した光を、該導光板7の両主面から面放射させることで上記メイン液晶表示部1とサブ液晶表示部2とに光を照射する両面発光型バックライトユニット4と、上記導光板7における、上記メイン液晶表示部1が設けられた主面とは反対側の主面に設けられたFPC3(フレキシブル基板)とを備え、上記FPC3は、該FPC3における上記サブ液晶表示部2と対向する領域を部分的に切り抜いてなる、上記サブ液晶表示部2を嵌合する開口部8と該開口部8の縁部(少なくとも一つの縁部)から該開口部8内に突出する突出部10(少なくとも一つの突出部)とを有し、上記FPC3における上記導光板7搭載面とは反対側の面における上記開口部8の外側の領域に、例えば、上記導光板7に光入射する例えばLED6等の光源並びに上記メイン液晶表示部1およびサブ液晶表示部2を駆動する電子部品9が搭載されているとともに、上記突出部10の先端部12における、上記電子部品9が搭載された面と同じ側の面に上記光源が搭載されており、上記突出部10が上記開口部8の縁部で折り返されて上記光源が上記導光板7の端面に配置されているとともに、上記突出部10が上記開口部8の縁部で折り返された開口部8内に上記サブ液晶表示部2が嵌合されている構成を有している。
【0083】
本実施の形態によれば、上記したように、上記FPC3におけるサブ液晶表示部2を嵌合する開口部8に、該開口部8内に突出する突出部10を設け、この突出部10を上記開口部8の縁部で折り返すことにより、従来は異なるFPCもしくは同じFPCであれば異なる面に実装されていたLEDとその他の電子部品(駆動用チップ)とを、別のFPCを用いることなく、同じFPC3の同一面に実装(例えば片面実装)することができる。
【0084】
しかも、上記突出部10は、上記FPC3における上記サブ液晶表示部2と対向する領域を部分的に切り抜くことにより形成されているため、上記開口部8の縁部に一体的に設けられており、上記FPC3に別途接続する必要はない。このため、上記突出部10の接続に要する部品や接続工程が不要であるとともに、上記突出部10を接続するための接続領域を確保する必要がない。このため、上記突出部10によって部品実装領域が狭小化されることもない。
【0085】
このため、上記両面液晶表示装置は、配線が容易であり、また、特許文献1および図10に示すように、LED6を搭載するために別のFPCを用いる必要もない。したがって、製造工程を簡略化並びに短縮化することができるとともに、従来よりも部品点数を減らすことができるため、製造にかかる費用を削減することができる。
【0086】
しかも、上記突出部10は、従来、サブ液晶表示部の実装領域としてFPCから切り取っていた部分であり、本実施の形態では、このように従来であれば廃棄していた、サブ液晶表示部の実装領域に相当するFPCに、上記LED6を搭載することで、FPCを有効利用することができる。
【0087】
また、本実施の形態によれば、図1(b)および図4に示すように、上記LED6は突出部10に設けられていることで、上記FPC3の基板面から分離(離間)された状態となるため、図4に示すようにFPC3の浮き等が発生した場合でも、上記FPC3の位置ズレの影響を受け難く、導光板7の入光端部に対して、LED6の位置を安定させることが可能となる。
【0088】
また、例えば、図10に示すような両面発光型バックライトユニットを備えた従来の両面液晶表示装置に、特許文献1に示す技術を適用し、FPC83に軟質FPCを圧着し、該軟質FPCにLEDを搭載して折り曲げた場合、この軟質FPCを圧着する工程が必要となるとともに、小型化によりただでさえ部品実装が困難なFPC83において、さらに、上記軟質FPCを圧着する領域を確保する必要がある。しかも、上記軟質FPCを上記FPC83に圧着することで、その分、装置が大型化することになる。
【0089】
しかしながら、本実施の形態によれば、上記したようにLED6を搭載するために別のFPCを接続するための領域をわざわざ設ける必要がないので、部品搭載領域を狭小化することがない。
【0090】
しかも、上記の構成によれば、LEDの搭載に別のFPCを用いる場合と比較して、装置の小型化および薄型化を図ることもできる。
【0091】
また、上記の構成によれば、上記したように、部品搭載領域を狭小化しないのみならず、図9(a)・(b)に示す両面発光型バックライトユニットを備えた従来の両面液晶表示装置のように、FPC83における開口部85の外側の領域にLED86を搭載しないので、図9(a)・(b)に示す両面液晶表示装置においてLED86を搭載していた領域を、別の目的に利用もしくは削除することができる。
【0092】
例えば、上記領域(LED86の搭載領域)、すなわち、上記FPC3における電子部品9の搭載面とは反対面側の開口部8の外側の領域にも電子部品9を搭載することで、別のFPCを用いることなく部品実装領域を拡大することができる。
【0093】
つまり、本実施の形態では、上記突出部10にLED6のみを搭載した構成を例に挙げて説明したが、上記突出部10におけるLED6の搭載面とは反対側の面にも、電子部品9、例えば、上記LED6を駆動する駆動回路に用いられる電子部品(駆動用チップ)を実装することで、部品実装領域を拡大することができる。
【0094】
また、上記突出部10を折り返した後のLED6と電子部品9、例えば、上記LED6を駆動する駆動回路に用いられる上記電子部品とが、FPC3における同一面(つまり表面)に実装されている構成としてもよい。
【0095】
これにより、上記FPC3における開口部8の外側の領域の面積が小さくても部品実装領域を確保することができるので、装置のさらなる小型化を図ることもできる。
【0096】
また、本実施の形態では、前記したように、上記開口部8の一縁部に上記突出部10を設ける構成を例に挙げて説明したが、本実施の形態はこれに限定されるものではない。
【0097】
例えば、上記開口部8における、上記突出部10が設けられた縁部とは異なる縁部、例えば、上記縁部に隣り合う縁部に、上記突出部10を避けて1つまたは複数の突出部10を設けるか、あるいは、上記縁部に対向する縁部に上記突出部10と同様の突出部10を設ける等、複数の突出部10にLED6を各々搭載して各々の縁部、すなわち各々の突出部10の根元から導光板7側に各突出部10を折り返すことで、別のFCPを用いることなく、上記導光板7における前記入光端面とは別の端面にもLED6を配置することができる。
【0098】
上記の構成によれば、このように複数設けられた各LED6を個別に点灯制御することで、各LED6の発光量を独立調整することができ、輝度の調整を容易に行うことができる。これにより、階調表示を容易に行うことができる。
【0099】
また、複数形成した突出部10の少なくとも一つに、上記電子部品9の搭載を担わせることで、部品実装領域の拡大を図ることもできる。
【0100】
以上のように、本実施の形態では、主に、光源であるLED6以外の電子部品9を、上記FPC3の裏面における上記突出部10以外の領域に搭載する場合を例に挙げて説明したが、本実施の形態は、上記したように光源が上記突出部10における上記FPC3の裏面側に相当する面に搭載されてさえいれば、図1(a)・(b)〜図3(a)・(b)に示した構成に限定されるものではなく、種々の応用が可能である。
【0101】
また、本実施の形態では、上記光源としてLED6を例に挙げて説明したが、本実施の形態はこれに限定されるものではなく、上記光源としては、点状光源であっても線状光源であっても構わない。但し、上記両面液晶表示装置を、携帯電話やPDA端末等の携帯情報端末機器に搭載される表示装置として使用する場合には、上記光源としては、点状光源、特に、上記したようにLEDを使用することが、装置を小型化する上で好ましい。
【0102】
また、本実施の形態では、前記したように、上記突出部10がL字状に形成されている場合を例に挙げて説明したが、本実施の形態はこれに限定されるものではなく、所望の形状並びに大きさ(先端部12の幅)を有する突出部を形成することができる。また、上記軸部11の数も特に限定されるものではない。上記突出部10としては、例えばT形状の突出部であってもよい。また、上記軸部11の数は、1本であってもよく、2本またはそれ以上であってもよい。
【0103】
また、本実施の形態では、前記したように、メイン液晶表示部1および両面発光型バックライトユニット4を収容するホルダ5が設けられているとともに、サブ液晶表示部2およびFPC3が、必要に応じてホルダ内に収容して用いられる構成としたが、本実施の形態において、前記メイン液晶表示部1、サブ液晶表示部2、FPC3、および両面発光型バックライトユニット4以外の構成については、特に限定されるものではない。また、これら構成要素の具体的な大きさも特に限定されるものではない。
【0104】
例えば、上記両面液晶表示装置は、ホルダとして、上記メイン液晶表示部1、サブ液晶表示部2、FPC3、および両面発光型バックライトユニット4を収容するホルダを備えていてもよい。また、上記両面液晶表示装置は、携帯情報端末機器以外の情報端末機器等の電子機器に備えられている構成を有していてもよい。
【0105】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0106】
上記両面液晶表示装置は、表示装置の表裏両面で表示を行う両面表示型の液晶表示装置であり、メイン画面とサブ画面とを有する2画面式の携帯電話やPDA端末等、携帯情報端末機器に特に好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0107】
【図1】(a)は、本発明の実施の一形態にかかる両面液晶表示装置におけるフレキシブル基板に設けられた開口部内の突出部を折り返した後の上記フレキシブル基板の状態を示す平面図であり、(b)は、上記突出部を折り返した後の光源と導光板との位置関係を示す側面図である。
【図2】本発明の実施の一形態にかかる両面液晶表示装置の分解斜視図である。
【図3】(a)は、上記両面液晶表示装置に設けられた突出部を折り返す前のフレキシブル基板を、該フレキシブル基板における導光板の搭載面とは反対側の面から見たときの構成を示す平面図であり、(b)は、(a)に示す状態のフレキシブル基板の側面図である。
【図4】上記両面液晶表示装置におけるフレキシブル基板に浮きが発生した前後の光源と導光板との位置関係を示す側面図である。
【図5】従来の一般的な両面液晶表示装置の構成の一例を示す断面図である。
【図6】特許文献1に記載の従来の両面液晶表示装置の概略構成を示す断面図である。
【図7】図6に示す両面液晶表示装置におけるメイン液晶表示部およびサブ液晶表示部と、これらメイン液晶表示部およびサブ液晶表示部に圧着されたフレキシブル基板の概略構成を示す平面図である。
【図8】両面発光型バックライトユニットを有する従来の両面液晶表示装置の一例を示す分解斜視図である。
【図9】(a)は、図8に示す両面液晶表示装置に設けられた、サブ液晶表示部が搭載されるフレキシブル基板の概略構成を示す平面図であり、(b)は、(a)に示すフレキシブル基板の断面図である。
【図10】両面発光型バックライトユニットを有する従来の両面液晶表示装置の概略構成を模式的に示す図である。
【符号の説明】
【0108】
1 メイン液晶表示部(第1の液晶表示部)
2 サブ液晶表示部(第2の液晶表示部)
3 FPC(フレキシブル基板)
4 両面発光型バックライトユニット
5 ホルダ
6 LED(光源)
7 導光板
8 開口部
9 電子部品
10 突出部
11 軸部
12 先端部
13 窪部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の液晶表示部と、導光板の一端面から入射した光を導光板の両主面から面放射する両面発光型のバックライトユニットと、フレキシブル基板と、上記第1の液晶表示部よりも小さい第2の液晶表示部とが、上記第1の液晶表示部の表示面と第2の液晶表示部の表示面とが互いに逆向きになるようにこの順に設けられた両面液晶表示装置において、
上記フレキシブル基板は、該フレキシブル基板における上記第2の液晶表示部と対向する領域を部分的に切り抜いてなる、上記第2の液晶表示部を嵌合する開口部と該開口部の縁部から該開口部内に突出する突出部とを有し、
上記フレキシブル基板における上記導光板の搭載面とは反対側の面には、上記導光板に光を入射する光源と、その他の電子部品とが搭載され、上記光源は上記突出部の先端部に搭載されており、上記突出部が上記開口部の縁部で折り返されることで、上記導光板の搭載面とは反対側の面に設けられた上記光源が上記導光板の端面に配置されていることを特徴とする両面液晶表示装置。
【請求項2】
上記光源と、その他の電子部品とは、上記フレキシブル基板における上記導光板の搭載面とは反対側の面にのみ搭載されていることを特徴とする請求項1記載の両面液晶表示装置。
【請求項3】
上記突出部が設けられた縁部における上記突出部の両脇に、窪部もしくは切り込みが設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の両面液晶表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−80340(P2009−80340A)
【公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−250048(P2007−250048)
【出願日】平成19年9月26日(2007.9.26)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】