説明

両面粘着テープの製造方法

【課題】両面剥離性の剥離ライナーを介してロール状に巻かれ、巻き戻しにより最初に露出する粘着剤層の背面にある粘着剤層が再剥離される用途に適した両面粘着テープおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】工程ライナー5の剥離面5A上に第一粘着剤組成物を塗布して第一粘着剤層を形成する。第一粘着剤層の上面に多孔質基材4の一方の面を貼り合わせて工程ライナー/基材積層体を形成する。基材4の他方の面に第二粘着剤組成物を塗布して第二粘着剤層を形成する。第二粘着剤層の上面に製品ライナー3の一方の面を貼り合わせて工程ライナー/基材/製品ライナー積層体を形成する。該積層体から工程ライナー5を除去し、これにより露出した第一粘着剤層の下面に製品ライナー3の他方の面を当接させて基材/製品ライナー積層体をロール状に巻き取ることにより両面粘着テープ10を得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水分散型の粘着(感圧接着ともいう。以下同じ。)剤組成物を用いて形成された粘着剤層が多孔質基材に支持された両面粘着テープとその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
不織布等の多孔質基材に粘着剤層を設けてなる両面接着型の粘着テープは、作業性がよく接着の信頼性の高い接合手段として家電製品から自動車、OA機器等の各種産業分野において広く利用されている。
近年、省資源の観点から、製品に使用されているリサイクル可能な部品については、使用後に製品を分解して該部品またはその構成素材を再利用(リサイクル)することが多くなってきている。両面粘着テープを用いて他部品と接合された部品またはその構成素材を再利用するにあたっては、通常、まず両面粘着テープによる接合部を引き剥がして、再利用対象の部品(リサイクル用部品)から他部品を分離する。このとき、リサイクル用部品の表面に両面粘着テープの残渣が付着した状態で上記引き剥がしが行われると、その残渣を部品表面から取り除く作業によってリサイクル工程の効率が著しく低下してしまう。このような両面粘着テープの引き剥がし性(再剥離性)に関する技術文献として特許文献1〜3が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−143856号公報
【特許文献2】特開2001−152111号公報
【特許文献3】特開2000−265140号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これまで両面粘着テープの製造において粘着剤層の形成に用いられる粘着剤組成物としては、有機溶剤に粘着剤構成成分(ポリマー等)を溶解させた溶剤型の組成物が主流であった。しかし近年では、環境への配慮、両面粘着テープから放散する揮発性有機化合物(Volatile Organic Compounds;VOC)量の低減等の観点から、粘着剤構成成分が水に分散した態様の水分散型(水性)粘着剤組成物の使用が好まれる傾向にある。このような水分散型の粘着剤組成物への転換は両面粘着テープ用の粘着剤組成物に限らず種々の分野で検討されており、溶剤型の粘着剤組成物に匹敵するかあるいはこれを上回る粘着性能を実現し得る水分散型粘着剤組成物を目指して開発が進められている。
【0005】
多孔質基材(不織布等)に粘着剤層を設ける手法の代表例として、粘着剤組成物を基材に直接付与して乾燥または硬化させる方法(直接塗布法。以下単に「直接法」という。)と、剥離可能な表面(例えば剥離ライナーの表面)上に保持された粘着剤層(典型的には、該表面に粘着剤組成物を付与して乾燥または硬化させることにより予め形成された粘着剤層)を基材に貼り合せて該粘着剤層を基材に転写する方法(転写法)とが挙げられる。水分散型の粘着剤組成物を用いた両面粘着テープの製造においては、基材の材質によっては(例えば、セルロース系材料を主体とする不織布)水に濡れると強度が低下したりシワが生じやすくなったりする不都合があるため、基材の一方の面および他方の面のいずれについても転写法により粘着剤層を設ける方法(転写−転写方式)が広く用いられている。他の製造方法として、まず基材の一方の面に転写法により粘着剤層を設けた後、該基材の他方の面に直接法により粘着剤層を形成する方法(転写−直接方式)が考えられる。
【0006】
転写−直接方式による両面粘着テープの製造過程を、図10を参照しつつ説明する。
図10に示す両面粘着テープ製造装置120は、第一塗工部130および第二塗工部140と、これらの塗工部130,140を経由して剥離ライナー103を走行させる巻出ロール121および巻取ロール122と、第一塗工部130から第二塗工部140に向かう剥離ライナー103に対して不織布(多孔質基材)104を供給する基材ロール123とを備える。剥離ライナー103としては、その両面が剥離面として構成されたもの、すなわち両面剥離性の剥離ライナーが用いられる。
【0007】
巻出ロール121から送り出される剥離ライナー103は、まず第一塗工部130に導入される。この第一塗工部130は、上流側から順に、剥離ライナー103に粘着剤組成物を塗布するコーター132と、その塗布された組成物を乾燥させる乾燥機134とを備える。かかる構成の第一塗工部130により、剥離ライナー103の一方の面103Aに第一粘着剤層101を形成する(図11参照)。
次に、基材ロール123から送り出された不織布104の一方の面104Aを、剥離ライナー103上に形成された第一粘着剤層101の上面101A(粘着剤組成物の塗布時における外側面)に、圧着ロール124により貼り合わせる。このようにして不織布104の一方の面104Aに第一粘着剤層101が設けられる(転写法)。
第一粘着剤層101および不織布104が積層された剥離ライナー103(図12参照)は、次いで第二塗工部140に導入される。第二塗工部140は、上流側から順に、不織布104の他方の面104Bに粘着剤組成物を直接塗布するコーター142と、その塗布された組成物を乾燥させる乾燥機144とを備える。かかる構成の第二塗工部140により、不織布104の他方の面104Bに第二粘着剤層102を形成する(直接法)。
このようにして形成された積層体(図13参照)を、剥離ライナー103の他方の面103Bが第二粘着剤層102の上面102Aに当接するようにしてロール状に巻き取る。これにより、両面に粘着剤層101,102を有する不織布104が剥離ライナー103を介してロール状に巻かれた形態の両面粘着テープ(製品)100が得られる。すなわち、剥離ライナー103は、第一粘着剤層101の形成に用いられた後、引き続き両面粘着テープ製品の構成要素として(すなわち、製品用剥離ライナーとして)利用される。
【0008】
この両面粘着テープ100を用いてリサイクル用部品(例えば樹脂成形体)に消耗部品(リサイクルを予定しない部品、例えば緩衝材)を固定する場合における一つの典型的な操作例は、以下のとおりである。すなわち、図14に示すように、ロール状に巻かれた両面粘着テープ100の端部を巻き戻し(すなわち、ロールから引き出し)、これにより露出した第二粘着剤層102の上面102A(第一貼付面)を消耗部品12に圧着する。巻き戻された両面粘着テープ100は、消耗部品12への圧着前または圧着後に適当な長さにカットされる(図14には圧着後にカットする例を示している。)。次いで、消耗部品12に圧着された両面粘着テープ100から剥離ライナー103を剥がし、これにより露出した第一粘着剤層101の下面101B(第二貼付面)をリサイクル用部品14に圧着する(図15)。このようにして、消耗部品12をリサイクル用部品14に手際よく固定することができる。
【0009】
ここで、図15に示すように両面粘着テープ100を用いてリサイクル用部品14に貼り付けられた消耗部品12をリサイクル用部品14から分離する際には、消耗部品12と一緒に両面粘着テープ100の全体がリサイクル用部品14から引き剥がされ、リサイクル用部品14の表面に両面粘着テープ100の残渣が残らないことが望まれる。
しかし、多孔質基材に粘着剤組成物を直接塗布して形成された粘着剤層は、該組成物を乾燥させる際に気泡(多孔質基材に含まれていたガスが外部に抜け出そうとすることで生じる気泡等)が発生しやすく、この気泡により粘着剤層の表面状態(平滑性)が損なわれやすい。このため、消耗部品12に圧着される粘着面(上記巻き戻しにより最初に露出する面、ここでは直接法により形成された第二粘着剤層102の上面102A)に比べてリサイクル用部品14に圧着される粘着面(転写法により設けられた第一粘着剤層101の下面101B)のほうが平滑性が高くなり、両面粘着テープ100が消耗部品12よりもリサイクル用部品14に対して強固に接着することとなりがちである。このことは、消耗部品12と一緒に両面粘着テープ100の全体をリサイクル用部品14から引き剥がすという上記要望にとって不利である。
【0010】
そこで本発明は、剥離ライナーを介してロール状に巻かれた両面粘着テープであって、巻き戻しにより最初に露出する粘着剤層の背面にある粘着剤層が被着体から再剥離される用途(例えば、上記背面の粘着剤層がリサイクル用部品に貼り付けられる用途)その他の用途に好適な両面粘着テープの製造方法の提供を目的とする。本発明の他の目的は、かかる用途に適した両面粘着テープを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明によると、水分散型の粘着剤組成物(例えば、エマルジョン型の粘着剤組成物)から形成された粘着剤層が多孔質基材の一方の面および他方の面に設けられた両面粘着テープであって、両面剥離性の製品用剥離ライナー(以下、「製品ライナー」と略記することもある。)を介してロール状に巻かれた形態の両面粘着テープ(粘着テープロール)を製造する方法が提供される。その方法は、工程用剥離ライナー(以下、「工程ライナー」と略記することもある。)の剥離面上に第一粘着剤組成物を塗布して第一粘着剤層を形成することを含む。また、前記第一ステップの後、前記第一粘着剤層の上面に前記基材の一方の面を貼り合わせて、工程ライナー/基材積層体を形成することを含む。また、前記基材の他方の面に第二粘着剤組成物を塗布して第二粘着剤層を形成することを含む。また、前記第二粘着剤層の上面に前記製品用剥離ライナーの一方の面を貼り合わせて、工程ライナー/基材/製品ライナー積層体を形成することを含む。また、前記工程ライナー/基材/製品ライナー積層体から前記工程用剥離ライナーを除去して、前記第一粘着剤層の下面が露出した基材/製品ライナー積層体を形成することを含む。さらに、その露出した前記第一粘着剤層下面に前記製品用剥離ライナーの他方の面を当接させて前記基材/製品ライナー積層体をロール状に巻き取ることを含む。
【0012】
かかる方法により製造された両面粘着テープでは、巻き戻したときに最初に露出する面(第一貼付面)が転写法により設けられた粘着剤層(第一粘着剤層)の下面となり、その背面(第二貼付面)が直接法により形成された粘着剤層(第二粘着剤層)となる。したがって、該方法は、上記第一貼付面が上記第二貼付面よりも高い平滑性を有する両面粘着テープを製造するのに適している。このように第一貼付面の平滑性が高いことは、該第一貼付面の接着性(引きはがし粘着力等)を向上させる上で有利である。上記方法により製造された両面粘着テープは、例えば、まず第一貼付面を消耗部品に貼り付け、次いで第二貼付面をリサイクル用部品に貼り付けることにより上記消耗部品をリサイクル用部品に固定する態様で好ましく使用されて、優れたリサイクル性を実現するものとなり得る。上記製造方法は、水分散型の粘着剤組成物を用いるので、環境衛生上好ましい。また、基材の一方の面に転写法により粘着剤層を設けた後、該基材の他方の面に直接法により粘着剤層を形成するので(すなわち転写−直接方式)、種々の基材を用いた両面粘着テープの製造に好ましく適用され得る。例えば、セルロース系材料を主体とする不織布(すなわち、セルロース系材料の含有量が50質量%を超える不織布)を基材に用いて両面粘着テープを製造する方法として好適である。
【0013】
好ましい一態様では、前記第二粘着剤組成物(すなわち、基材に直接塗布される粘着剤組成物)として、前記第一粘着剤組成物よりも低粘度の組成物を用いる。このように低粘度の粘着剤組成物を用いることにより、該組成物の基材への浸み込み性が向上するので、上記基材によりよく含浸した第二粘着剤層を形成することができる。このことによって、第二粘着剤層を被着体から再剥離する際に第二粘着剤層を構成する粘着剤の一部が被着体表面に残留する事象(糊残り)をより高度に防止することができる。前記第一および第二粘着剤組成物としては、同一のまたは異なるアクリル系ポリマーを主体とするエマルジョン型の粘着剤組成物(例えば、エマルジョン重合により得られた粘着剤組成物)を好ましく採用することができる。
【0014】
本発明によると、また、水分散型の粘着剤組成物から形成された粘着剤層が多孔質基材の一方の面および他方の面に設けられ、両面剥離性の製品用剥離ライナーを介してロール状に巻かれた両面粘着テープが提供される。上記粘着剤層のうち、前記基材の一方の面に設けられた第一粘着剤層は、剥離面上に予め形成された粘着剤層を前記基材に積層して(すなわち転写法により)設けられたものである。また、前記基材の他方の面に設けられた第二粘着剤層は、該基材に粘着剤組成物を直接塗布して(すなわち直接法により)設けられたものである。この両面粘着テープは、前記ロール状に巻かれた状態から巻き戻すことにより、前記第一粘着剤層が露出するように構成されている。
【0015】
かかる構成の両面粘着テープ(ここに開示されるいずれかの方法により製造されたものであり得る。)は、巻き戻したときに最初に露出する面(第一貼付面)の平滑性がその背面(第二貼付面)の平滑性よりも高いものとなり得る。したがって、まず第一貼付面を消耗部品(リサイクル予定のない部品)に貼り付け、次いで第二貼付面をリサイクル用部品(リサイクルが想定される部品)に貼り付けることにより該リサイクル用部品に上記消耗部品を固定する態様で好ましく使用されて、優れたリサイクル性を実現するものとなり得る。ここに開示されるいずれかの両面粘着テープは、該粘着テープ(典型的には、該粘着テープの第二貼付面)をリサイクル用部品に貼り付けて用いられる用途に好適である。例えば、リサイクル用部品に消耗部品を固定する用途に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】一実施形態に係る両面粘着テープ製造方法を例示する模式的説明図。
【図2】図1のII−II線断面図。
【図3】図1のIII−III線断面図。
【図4】図1のIV−IV線断面図。
【図5】図1のV−V線断面図。
【図6】図1のVI−VI線断面図。
【図7】一実施形態に係る両面粘着テープの使用態様を例示する模式的断面図。
【図8】一実施形態に係る両面粘着テープの使用態様を例示する模式的断面図。
【図9】一実施形態に係る両面粘着テープの使用態様を例示する模式的断面図。
【図10】従来の両面粘着シート製造方法を示す模式的説明図。
【図11】図10のXI−XI線断面図。
【図12】図10のXII−XII線断面図。
【図13】図10のXIII−XIII線断面図。
【図14】従来の両面粘着テープの使用態様を例示する模式的断面図。
【図15】従来の両面粘着テープの使用態様を例示する模式的断面図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
【0018】
本発明に係る両面粘着テープは、例えば、図7に模式的に示される(ロールの一端を巻き出した状態を示している)断面構造を有するものであり得る。この両面粘着テープ10は、両面に粘着剤層1,2を有する多孔質基材4が、両面が剥離面(剥離性を有する面)となっている製品ライナー3を介してロール状に巻かれた形態を有する。多孔質基材4としては、例えば、セルロース系材料を主体とする不織布(セルロース系不織布)が好ましく用いられる。不織布4の一方の面にある第一粘着剤層1は転写法で設けられたものであり、他方の面にある第二粘着剤層2は直接法で設けられたものである。両面粘着テープ10は、ロール状から巻き戻すことにより、第一粘着剤層1の表面(第一貼付面)1Bが露出するように構成されている。
【0019】
かかる構成の両面粘着テープ10を製造する好適な一形態につき、図面を参照しつつ説明する。図1は、両面粘着テープ10の製造に好ましく使用し得る両面粘着テープ製造装置20の概略構成を例示する模式図である。この製造装置20は、第一塗工部30および第二塗工部40と、これらの塗工部30,40を経由して工程ライナー5を走行させる送りロール21,22と、第一塗工部30と第二塗工部40との間に配置されて多孔質基材としての不織布4を送り出す基材ロール23と、第二塗工部40の下流側に配置されて製品ライナー3を送り出す製品ライナー供給ロール25と、その下流側に配置されて両面粘着テープ10をロール状に巻き取る巻取ロール27とを備える。工程ライナー5は、巻取ロール27よりも手前で(すなわち製造過程の途中で)除去され、両面粘着テープ10の構成要素には含まれない。
【0020】
図1の左端から右向きに送られる工程ライナー5は、まず第一塗工部30に導入される。この第一塗工部30は、上流側から順に、工程ライナー5の一方の面(剥離面)5Aに水分散型粘着剤組成物を塗布するコーター32と、その塗布された組成物を乾燥させる乾燥機34とを備える。かかる構成の第一塗工部30により、図2(図1のII−II線断面図)に示すように、工程ライナー5上に第一粘着剤層1を形成する(ステップS10)。
【0021】
次に、基材ロール23から送り出された不織布4の一方の面4Aを、工程ライナー5の剥離面5A上に形成された第一粘着剤層1の上面1A(粘着剤組成物の塗布時における外側面)に、例えば圧着ロール24により貼り合わせて、工程ライナー/不織布(基材)積層体を形成する(ステップS20)。これにより、図3(図1のIII−III線断面図)に示すように、不織布4の一方の面4Aに第一粘着剤層1が設けられる(転写法)。第一粘着剤層1の下面1Bは、引き続き工程ライナー5により支持(裏打ち)されている。
【0022】
図3に示す工程ライナー/不織布(基材)積層体は、次いで第二塗工部40に導入される。第二塗工部40は、上流側から順に、不織布4の他方の面4Bに水分散型粘着剤組成物を直接塗布するコーター42と、その塗布された組成物を乾燥させる乾燥機44とを備える。かかる構成の第二塗工部40により、図4(図1のIV−IV線断面図)に示すように、不織布4の他方の面4Bに第二粘着剤層2を形成する(直接法;ステップS30)。ここで、不織布4の他方の面4Bに水分散型粘着剤組成物が直接塗布されるとき、不織布4は、その一方の面4Aに転写法により第一粘着剤層1が設けられ、さらに第一粘着剤層の下面1Bが工程ライナー5に支持された状態にある。このことによって、不織布4が千切れたりシワが寄ったりする事象が防止されている。
【0023】
次いで、製品ライナー供給ロール25から送り出された製品ライナー3の一方の面3Aを、第二粘着剤層2の上面2Aに、例えば圧着ロール26により貼り合わせる。これにより、図5(図1のV−V線断面図)に示す工程ライナー/基材/製品ライナー積層体が形成される(ステップS40)。
【0024】
その後、工程ライナー/基材/製品ライナー積層体から工程ライナー5を除去する。これにより、図6(図1のVI−VI線断面図)に示すように、第一粘着剤層1の下面1Bが露出した基材/製品ライナー積層体が形成される(ステップS50)。そして、巻取ロール27によって上記基材/製品ライナー積層体を、第一粘着剤層1の下面1Bに製品ライナー3の他方の面3Bが当接するように巻き取る(ステップS60)。当該巻取りの前に、必要に応じて上記基材/製品ライナー積層体を所定の幅にスリットしてもよい。このようにしてロール状の両面粘着テープ(粘着テープロール)10が得られる。
【0025】
かかる構成の両面粘着テープ10(ここに開示されるいずれかの方法により製造された両面粘着テープであり得る。以下同じ。)を用いてリサイクル用部品(例えば樹脂成形体)に消耗部品(リサイクルを予定しない部品、例えば緩衝材)を固定する操作は、例えば以下のようにして好ましく行われ得る。すなわち、図7に示すように、ロール状に巻かれた両面粘着テープ10の端部を巻き戻し(ステップS100)、これにより露出した第一粘着剤層1の下面1B(第一貼付面)を消耗部品12に圧着する(ステップS110)。巻き戻された両面粘着テープ10は、消耗部品12への圧着前または圧着後に適当な長さにカットされる(ステップS120)。図7は、圧着後にカットする例を示している。次いで、消耗部品12に圧着された両面粘着テープ10から製品ライナー3を剥がし(ステップ130)、これにより露出した第二粘着剤層2の上面2A(第二貼付面)を図8に示すようにリサイクル用部品14に圧着する(ステップS140)。このようにして、消耗部品12をリサイクル用部品14に手際よく固定することができる。
【0026】
両面粘着テープ10は、上記使用態様において(図7,8参照)、図14,15に示す使用形態とは逆に、消耗部品12側の第一貼付面が転写法による第一粘着剤層1となり、リサイクル用部品14側の第二貼付面が直接法による第二粘着剤層2となるように構成されている。上述のように直接法により形成された粘着剤層は転写法による粘着剤層に比べて表面平滑性が低くなりがちであることから、この両面粘着テープ10は、リサイクル用部品14側よりも消耗部品12側への接着性を高めるのに適した構成を有する。したがって、図7に示す構成の両面粘着テープ10によると、図14に示す構成の両面粘着テープ100(第一貼付面が直接法、第二貼付面が転写法により形成されている。)に比べて、より良好な再剥離性が実現され得る。
【0027】
なお、図1,7には第一粘着剤層1を内側にして基材/製品ライナー積層体を巻き取る例を示しているが、第一粘着剤層1を外側にして上記積層体を巻き取ってもよい。この場合にも、巻き戻したとき最初に露出する面(第一貼付面)が転写法による第一粘着剤層1となり、次いで製品ライナーを剥がすことにより露出する面(第二貼付面、すなわち第一貼付面の背面)が直接法による第二粘着剤層となるように構成されたロール状両面粘着テープを得ることができる。
【0028】
図1に示す製造装置20は、典型的には、長尺状の工程ライナー5が図示しない巻出ロールから送りロール21,22を経て図示しない巻取ロールに巻き取られるように構成されている。この態様は、高品質の両面粘着テープを安定して製造するのに適している。また、製造装置20は、環状の工程ライナー5が送りロール21,22を経て循環する(繰り返し使用される)ように構成されていてもよい。この態様には、工程ライナー5の使用量が少なくてすむという利点がある。
【0029】
図1には、第一粘着剤組成物の塗布から両面粘着テープの完成までを連続して行う例を示しているが、例えば、両面が剥離面となっている長尺状の工程ライナー5を使用し、第二粘着剤層2の形成後(すなわち、上記ステップS30の後)に工程ライナー/不織布積層体を、第二粘着剤層2の上面2Aに工程ライナーの他方の面が当接するようにして一旦巻き取ってもよい。その後、巻き取られた工程ライナー/不織布積層体を巻き戻し、該巻き戻しにより露出した第二粘着剤層2の上面2Aに製品ライナー3を貼り合わせ、工程ライナー5を除去して基材/製品ライナー積層体を巻き取ることで両面粘着テープ(製品)を得ることができる。生産性等の観点から、通常は、第一粘着剤組成物の塗布から両面粘着テープの完成までの過程を連続して行う態様を好ましく採用し得る。
【0030】
なお、図7に示す断面形状の両面粘着テープ10は、例えば、以下の方法によっても好適に製造され得る。その製造方法は:両面が剥離面となっている製品ライナーであって、一方の面(軽剥離面)が他方の面(重剥離面)に比べて相対的に強く剥離処理された製品ライナーを用意すること;前記製品ライナーの軽剥離面に第一粘着剤組成物を塗布して第一粘着剤層を形成すること;前記第一粘着剤層の上面に基材の一方の面を貼り合わせて製品ライナー/基材積層体を形成すること;前記基材の他方の面に第二粘着剤組成物を塗布して第二粘着剤層を形成すること;および、前記第二粘着剤層の上面に前記製品ライナー/基材積層体を構成する製品ライナーの重剥離面を当接させて、該積層体をロール状に巻き取ること;を包含する。このようにしてロール状に巻かれた両面粘着テープでは、製品ライナーの軽剥離面が第一粘着剤層の下面に、重剥離面が第二粘着剤層の上面に当接している。したがって、この両面粘着テープは、第一粘着剤層の下面を製品ライナーの軽剥離面から剥離させるようにして容易に巻き戻すことができる。すなわち、上記方法により製造された両面粘着テープは、ロール状に巻かれた状態から巻き戻すことにより第一粘着剤層が露出するように構成されている。この方法には、工程ライナーを使用することなく上記両面粘着テープを製造できるという利点がある。
【0031】
ここに開示される両面粘着テープを構成する多孔質基材としては、両面粘着テープの分野において周知ないし慣用の不織布またはその他の不織布を好ましく用いることができる。例えば、木材パルプ、綿、麻(例えばマニラ麻)等の天然繊維から構成される不織布;ポリエステル繊維、レーヨン、ビニロン、アセテート繊維、ポリビニルアルコール(PVA)繊維、ポリアミド繊維、ポリオレフィン繊維、ポリウレタン繊維等の化学繊維(合成繊維)から構成される不織布;材質の異なる二種以上の繊維を併用して構成された不織布;等を使用可能である。不織布以外の多孔質基材としては、発泡ポリウレタン、発泡ポリクロロプレンゴム等の発泡体からなる発泡体シート類;各種布類;等が例示される。
多孔質基材の厚みは特に限定されない。通常は、厚みが凡そ15μm〜150μm(典型的には凡そ30μm〜120μm、例えば凡そ50μm〜100μm)程度の基材を好ましく用いることができる。
【0032】
好ましい多孔質基材として、セルロース系繊維(天然繊維およびレーヨン等の再生繊維を包含する。典型的には天然繊維)を主構成繊維とする不織布が挙げられる。かかる繊維組成の不織布を多孔質基材に用いる態様では、本発明の適用効果が特によく発揮され得る。また、上記不織布を基材とする両面粘着テープは、強度と適度な柔軟性とを兼ね備えたものとなり得る。不織布構成繊維に占めるセルロース系繊維の割合は、典型的には凡そ50質量%以上であり、好ましくは凡そ70質量%以上、より好ましくは凡そ85質量%以上である。ここに開示される発明の好ましい一態様では、上記不織布として、構成繊維が実質的にセルロース系繊維(例えば麻100%)からなる不織布を使用する。
なお、ここでいう「不織布」は、主として粘着テープその他の粘着シートの分野において使用される粘着シート用不織布を指す概念であって、典型的には一般的な抄紙機を用いて作製されるような不織布(いわゆる「紙」と称されることもある。)をいう。
【0033】
製品ライナーとしては、両面が剥離面となっている剥離ライナーであって両面粘着テープの分野において周知ないし慣用のものを適宜選択して用いることができる。例えば、長尺な基材の両面に剥離処理が施された構成の剥離ライナーを好適に用いることができる。この種の剥離ライナーを構成する基材(剥離処理対象)としては、各種の樹脂フィルム類、紙類、布類、ゴムシート類、発泡体シート類、金属箔、これらの複合体(例えば、紙の両面にオレフィン樹脂がラミネートされた積層構造のシート)等を適宜選択して用いることができる。上記剥離処理は、公知または慣用の剥離処理剤(例えば、シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル系等の剥離処理剤)を用いて常法により行うことができる。
また、オレフィン系樹脂(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリエチレン/ポリプロピレン混合物)、フッ素系ポリマー(例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン)等の低接着性の基材を、該基材の表面に剥離処理を施すことなく製品ライナーとして用いてもよい。あるいは、かかる低接着性基材の表面(片面または両面)に剥離処理を施したものを用いてもよい。
【0034】
工程ライナーとしては、製品ライナーと同様に、両面が剥離面となっている各種の剥離ライナーを使用することができる。例えば、製品ライナーと同じ剥離ライナーを工程ライナーにも好ましく使用し得る。また、片面のみが剥離面となっている各種剥離ライナー(例えば、紙の片面にオレフィン樹脂がラミネートされ、さらに剥離処理が施された剥離ライナー)を工程ライナーに用いてもよい。
【0035】
粘着剤組成物としては、粘着成分として機能し得るアクリル系、ポリエステル系、ウレタン系、ポリエーテル系、ゴム系、シリコーン系、ポリアミド系、フッ素系等の各種ポリマーが水に分散した形態の水分散型(典型的にはエマルジョン型)粘着剤組成物を適宜選択して用いることができる。該粘着剤組成物の固形分濃度は、例えば凡そ30〜70質量%であり得る。通常は、固形分濃度が凡そ40〜65質量%(例えば凡そ45〜55質量%)の粘着剤組成物が好ましく使用され得る。
【0036】
転写法による第一粘着剤層の形成に用いられる第一粘着剤組成物と、直接法による第二粘着剤層の形成に用られる第二粘着剤組成物とは、同一組成であってもよく異なる組成であってもよい。両粘着剤層の形成に同一の粘着剤組成物を用いる態様には、使用する粘着剤組成物が一種類ですむという利点がある。また、例えば、同じ厚みおよび製法によれば第二粘着剤組成物よりも第一粘着剤組成物のほうが高粘着力の粘着剤層を形成するように第一、第二粘着剤組成物を選択することにより、より良好な再剥離性を示す両面粘着テープが実現され得る。
【0037】
転写法に用いる第一粘着剤組成物は、30℃においてB型粘度計により10rpmの条件で測定される粘度が凡そ20Pa・s以下(より好ましくは凡そ15Pa・s以下)であることが好ましい。また、上記粘度が凡そ2Pa・s以上(より好ましくは凡そ5Pa・s以上)である第一粘着剤組成物が好ましい。この第一粘着剤組成物は剥離面(通常は高撥水性)に塗布されることから、該組成物の粘度が低すぎるとハジキにより粘着剤層に孔が生じたり厚さが不均一になったりすることがあり得る。一方、第一粘着剤組成物の粘度が高すぎると塗工性が低下することがある。
【0038】
一方、直接法に用いる第二粘着剤組成物は、粘度(30℃、10rpm)が凡そ15Pa・s以下であることが好ましい。該粘度が凡そ10Pa・s以下(さらに好ましくは凡そ5Pa・s以下、例えば凡そ3Pa・s以下)の第二粘着剤組成物を用いることがより好ましい。低粘度の第二粘着剤組成物を用いることにより、多孔質基材によりよく含浸した第二粘着剤層を形成することができる。かかる第二粘着剤層を備える両面粘着テープによると、より良好な再剥離性が実現され得る。第二粘着剤組成物の粘度の下限は特に限定されず、例えば凡そ0.1Pa・s以上(典型的には凡そ0.3Pa・s以上、例えば凡そ0.5Pa・s以上)とすることができる。第二粘着剤組成物は多孔質基材(セルロース系不織布等)に直接塗布されるので、剥離面に塗布される第一粘着剤組成物に比べて、より低粘度のものを用いてもハジキを生じにくい。また、低粘度の粘着剤組成物は、多孔質基材に対する浸み込み性がよいので、該基材によりよく含浸した粘着剤層を形成するのに適している。粘着剤層が基材によく含浸していることは、該粘着剤層の被着体への糊残り防止(再剥離性向上)等の観点から有利である。
【0039】
ここに開示される発明の好ましい一態様では、第二粘着剤組成物として、第一粘着剤組成物よりも低粘度(例えば、第一粘着剤組成物の凡そ1/2以下、より好ましくは凡そ1/3以下の粘度)の組成物を用いる。このことによって、転写法におけるハジキ防止と直接法における良好な基材含浸性とを高度に両立させることができる。
なお、粘着剤組成物の粘度は、公知の増粘剤、希釈剤(水等の溶媒であり得る。)等を用いて調整することができる。また、pHによって粘度が変化する粘着剤組成物(例えば、酸性基を有するモノマーを共重合してなるアクリル系ポリマーを主体とする粘着剤組成物)では、その性質を利用して(例えば中和の程度により)粘度を調製してもよい。
【0040】
粘着剤組成物の塗布は、例えば、グラビアロールコーター、リバースロールコーター、キスロールコーター、ディップロールコーター、バーコーター、ナイフコーター、スプレーコーター等の慣用のコーターを用いて行うことができる。特に限定するものではないが、粘着剤組成物の塗布量は、乾燥後において(すなわち固形分基準で)例えば凡そ20μm〜150μm(典型的には凡そ40μm〜100μm)の粘着剤層が形成される程度の量とすることができる。
架橋反応の促進、製造効率向上等の観点から、粘着剤組成物の乾燥は加熱下で行うことが好ましい。被塗布物(多孔質基材または工程ライナー)の材質にもよるが、通常は例えば凡そ40℃〜120℃程度の乾燥温度を好ましく採用することができる。
【0041】
ここに開示される技術において好ましく使用される水分散型粘着剤組成物として、アクリル系ポリマーを主体とし(すなわち、該粘着剤組成物に含まれる不揮発分(固形分)に占めるアクリル系ポリマーの質量割合が50質量%を超える割合であり)、該アクリル系ポリマーが水に分散した形態の水性エマルジョン型粘着剤組成物が例示される。
上記アクリル系ポリマーは、アルキル(メタ)アクリレート、すなわちアルキルアルコールの(メタ)アクリル酸エステルを主モノマー(主構成単量体)とするモノマー原料を重合(典型的にはエマルジョン重合)してなる重合体であり得る。該モノマー原料を構成するアルキル(メタ)アクリレートとしては、炭素原子数2〜20(より好ましくは4〜10)のアルキルアルコールの(メタ)アクリル酸エステルが好ましい。該アルキルアルコールにおけるアルキル基の具体例としては、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、2−エチルヘキシル基、イソオクチル基、イソノニル基、イソデシル基等が挙げられる。特に好ましいアルキル(メタ)アクリレートとしてブチル(メタ)アクリレートおよび2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートが例示される。
【0042】
上記モノマー原料は、主モノマーとしてのアルキル(メタ)アクリレートに加えて、任意成分としてその他のモノマー(共重合成分)を含有することができる。当該「その他のモノマー」は、ここで使用するアルキル(メタ)アクリレートと共重合可能な種々のモノマーから選択される一種または二種以上であり得る。例えば、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、アミド基、エポキシ基およびアルコキシシリル基等からなる群から選択される一種または二種以上の官能基を有するエチレン性不飽和単量体(官能基含有モノマー)を使用することができる。なかでもアクリル酸および/またはメタクリル酸の使用が好ましい。上記官能基含有モノマーは、主モノマーたるアルキル(メタ)アクリレートとともにモノマー原料の構成成分として用いられて、該モノマー原料から得られるアクリル系ポリマーに架橋点を導入するのに役立ち得る。上記官能基含有モノマーの種類およびその含有割合(共重合割合)は、使用する架橋剤の種類およびその量、架橋反応の種類、所望する架橋の程度(架橋密度)等を考慮して適宜設定することができる。
【0043】
本発明の方法に使用する水分散型粘着剤組成物は、上記のようなモノマー原料をエマルジョン重合に付して得られたものであり得る。上記エマルジョン重合の態様は特に限定されず、従来公知の一般的な乳化重合と同様の態様により、例えば公知の各種モノマー供給方法、重合条件(重合温度、重合時間、重合圧力等)、使用材料(重合開始剤、界面活性剤等)を適宜採用して行うことができる。例えば、モノマー供給方法としては、全モノマー原料を一度に重合容器に供給する一括仕込み方式、連続供給方式、分割供給方式等のいずれも採用可能である。モノマー原料の一部または全部をあらかじめ水と混合して乳化し、その乳化液を反応容器内に供給してもよい。
【0044】
重合温度としては、例えば20〜100℃(典型的には40〜80℃)程度の温度を採用することができる。重合開始剤としては、アゾ系開始剤、過酸化物系開始剤、レドックス系開始剤等が例示されるが、これらに限定されない。重合開始剤の使用量は、モノマー原料100質量部に対して、例えば0.005〜1質量部程度とすることができる。
エマルジョン重合に用いる乳化剤(界面活性剤)としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム等のアニオン系乳化剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等のノニオン系乳化剤;等を使用できる。かかる乳化剤は、一種のみを単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。乳化剤の使用量は、モノマー原料100質量部に対して例えば凡そ0.2〜10質量部程度(好ましくは0.5〜5質量部程度)とすることができる。
【0045】
上記重合には、必要に応じて、従来公知の各種の連鎖移動剤(分子量調節剤あるいは重合度調節剤としても把握され得る。)を使用することができる。かかる連鎖移動剤は、例えば、ドデシルメルカプタン(ドデカンチオール)、グリシジルメルカプタン、2−メルカプトエタノール等のメルカプタン類から選択される一種または二種以上であり得る。なかでもドデカンチオールの使用が好ましい。連鎖移動剤の使用量は、モノマー原料100質量部に対して例えば凡そ0.001〜0.5質量部程度とすることができる。この使用量が凡そ0.02〜0.05質量部程度であってもよい。
【0046】
ここに開示される方法に使用される粘着剤組成物(好ましくはアクリル系水性エマルジョン型粘着剤組成物)には、必要に応じて一般的な架橋剤、例えばカルボジイミド系架橋剤、ヒドラジン系架橋剤、エポキシ系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、金属キレート系架橋剤、シランカップリング剤等から選択される架橋剤が配合されていてもよい。これらの架橋剤は単独でまたは二種以上を組み合わせて使用し得る。
【0047】
上記粘着剤組成物には粘着付与剤が配合されていてもよい。かかる粘着付与剤としては、例えば、ロジン系樹脂、ロジン誘導体樹脂、石油系樹脂、テルペン系樹脂、フェノール系樹脂、ケトン系樹脂等の各種粘着付与剤樹脂から選択される一種または二種以上を用いることができる。粘着付与剤の配合割合は、不揮発分(固形分)換算として、ポリマー成分(例えば、アクリル系水性エマルジョン型粘着剤組成物ではアクリル系ポリマー)100質量部に対して例えば凡そ50質量部以下とすることができる。通常は、上記配合割合を凡そ30質量部以下とすることが適当である。粘着付与剤含有量の下限は特に限定されないが、通常はポリマー成分100質量部に対して凡そ1質量部以上とすることにより良好な結果が得られる。
【0048】
粘着付与剤の市販品としては、荒川化学工業株式会社製品の商品名「スーパーエステルE−865」、「スーパーエステルE−865NT」、「スーパーエステルE−650」、「スーパーエステルE−786−60」、「タマノルE−100」、「タマノルE−200」、「タマノル803L」、「ペンセルD−160」、「ペンセルKK」;ヤスハラケミカル株式会社製品の商品名「YSポリスターS」、「YSポリスターT」、「マイティエースG」;等が例示されるが、これらに限定されない。このような粘着付与剤は、一種のみを単独で使用してもよく、二種以上を組み合わせて使用してもよい。高温環境下における凝集力を高める等の観点から、例えば軟化点が凡そ140℃以上(典型的には140〜180℃)の粘着付与剤を好ましく採用し得る。かかる粘着付与剤が水に分散された水分散液(粘着付与剤エマルジョン)の形態であって、かつ、有機溶剤を実質的に含有しない粘着付与剤エマルジョンの使用が特に好ましい。
【0049】
上記粘着剤組成物は、pH調整等の目的で使用される酸または塩基(アンモニア水等)を含有するものであり得る。該組成物に含有され得る他の任意成分としては、粘度調整剤、レベリング剤、可塑剤、充填剤、顔料、染料等の着色剤、安定剤、防腐剤、老化防止剤等の、水性粘着剤組成物の分野において一般的な各種の添加剤が例示される。このような各種添加剤については、従来公知のものを常法により使用することができ、特に本発明を特徴づけるものではないので、詳細な説明は省略する。
【0050】
なお、ここに開示される発明には以下のものが含まれる。
(1)ここに開示されるいずれかの両面粘着テープを用いてリサイクル用部品に消耗部品を固定する方法。その方法は、両面粘着テープを巻き戻して露出した第一粘着剤層(第一貼付面)を消耗部品に圧着する工程を含む。典型的には、上記消耗部品への圧着前または圧着後に上記両面粘着テープを適当な長さにカットする工程を含む。また、該両面粘着テープから製品ライナーを剥がして露出した第二粘着剤層(第二貼付面)をリサイクル用部品に圧着する工程を含む。
(2)リサイクル用部品に消耗部品が固定された物品を製造する方法。その製造方法は、ここに開示されるいずれかの両面粘着テープを用意する工程を含む。また、上記(1)の固定方法を適用して上記リサイクル用部品に上記消耗部品を固定する工程を含む。
【0051】
以下、本発明に関するいくつかの実施例を説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。なお、以下の説明において「部」および「%」は、特に断りがない限り質量基準である。
【0052】
以下の例において使用した粘着剤組成物は、次のようにして作製した。
[組成物A1]
冷却管、窒素導入管、温度計および攪拌機を備えた反応容器に、ブチルアクリレート(BA)90部、2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)10部、アクリル酸(AA)4部、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製品、商品名「KBM−503」)0.07部、ドデカンチオール(連鎖移動剤)0.05部、重合開始剤としての2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]ハイドレート(和光純薬工業株式会社製品、商品名「VA−057」を使用した。)0.1部、乳化剤としてのポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム(花王株式会社製品、商品名「ラテムルE−118B」)2部およびイオン交換水100部を仕込んだ。この反応容器に窒素ガスを導入して攪拌しつつ60℃に昇温し、同温度に4時間保持して乳化重合反応を進行させ、さらに2時間同温度に保持して熟成させた後、常温に冷却した。この重合反応液に10%アンモニウム水を添加して液性をpH7に調整した。このようにして、アクリル系ポリマーの水分散液(エマルジョン)を得た。
上記アクリル系ポリマーエマルジョンに対し、粘着付与剤エマルジョン(荒川化学工業株式会社製品、商品名「タマノルE−200NT」、軟化点150℃の重合ロジン系樹脂のエマルジョン)を、アクリル系ポリマー100部当たり粘着付与剤20部(固形分基準)となるように添加して、エマルジョン型の粘着剤組成物(組成物A1)を調製した。この組成物A1の粘度は8.0Pa・sであった。なお、粘着剤組成物の粘度は、B型粘度計を用いて、30℃、10rpmの条件で測定した。
【0053】
[組成物A2]
重合反応液に添加する10%アンモニア水の量を、組成物A1における添加量の1/10とした。その他の点については組成物A1の作製と同様にして、エマルジョン型の粘着剤組成物(組成物A2)を調製した。この組成物A2の粘度は1.0Pa・sであった。
【0054】
[組成物B1]
BAの量を70部、2EHAの量を30部、AAの量を3部、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランの量を0.03部にそれぞれ変更した点以外は組成物A1と同様にして、アクリル系ポリマーの水分散液(エマルジョン)を得た。このアクリル系ポリマーエマルジョンに対し、組成物A1と同じ粘着付与剤エマルジョンを、アクリル系ポリマー100部当たり粘着付与剤30部となるように添加して、エマルジョン型の粘着剤組成物(組成物B1)を調製した。この組成物B1の粘度は8.6Pa・sであった。
【0055】
<例1>
両面剥離性の剥離ライナー(製品ライナー)を介してロール状に巻かれており、転写法により設けられた第一粘着剤層が第一貼付面(ロールを巻き戻したとき最初に露出する面)となり、直接法により形成された第二粘着剤層が第二貼付面となっている両面粘着テープを作製した。第一、第二粘着剤層の形成には、いずれも組成物A1を使用した。基材としては、日本大昭和板紙株式会社製の不織布、商品名「F−18加工紙」を使用した。製品ライナーとしては、両面がシリコーン系剥離剤で処理された剥離ライナー(カイト化学工業株式会社製、商品名「SLB−80WD(V2)」)を使用した。
両面粘着テープの作製は以下の手順で行った。すなわち、シリコーン系剥離剤で処理された剥離面を有する工程ライナー(製品ライナーと同じ剥離ライナーを使用した。)の該剥離面に組成物A1を塗布し、100℃で2分間乾燥させて、上記剥離面上に厚さ60μmの粘着剤層(第一粘着剤層)を形成した。その第一粘着剤層の上面に基材の一方の面を貼り合わせて該第一粘着剤層を基材に転写し、工程ライナー/基材積層体を形成した。次に、基材の他方の面に組成物A1を直接塗布し、100℃で2分間乾燥させた。これにより上記他方の面に厚さ60μmの第二粘着剤層を形成した。その第二粘着剤層の上面に製品ライナーの一方の面を貼り合わせて、工程ライナー/基材/製品ライナー積層体を形成した。次いで、該積層体から工程ライナーを剥がして第一粘着剤層の下面を露出させ、その基材/製品ライナー積層体を第一粘着剤層が内側となるように巻き取って、例1に係る両面粘着テープ(粘着テープロール)を得た。
【0056】
<例2>
本例では、第一粘着剤層の形成(転写法)には組成物B1を使用し、第二粘着剤層の形成(直接法)には組成物A1を使用した。その他の点については例1と同様にして、例2に係る両面粘着テープを得た。
【0057】
<例3>
本例では、第一粘着剤層の形成(転写法)には組成物A2を使用し、第二粘着剤層の形成(直接法)には組成物A1を使用した。その他の点については例1と同様にして、例2に係る両面粘着テープを得た。
【0058】
<例4>
本例では、両面剥離性の剥離ライナー(製品ライナー)を介してロール状に巻かれており、直接法により形成された第二粘着剤層が第一貼付面となり、転写法により設けられた第一粘着剤層が第二貼付面となっている両面粘着テープを作製した。第一、第二粘着剤層の形成には、いずれも組成物A1を使用した。基材としては、大福製紙株式会社製の不織布、商品名「SP原紙−14」を使用した。製品ライナーとしては、カイト化学工業株式会社製の剥離ライナー、商品名「SLB−80WD(V2)」を使用した。
両面粘着テープの作製は以下の手順で行った。すなわち、製品ライナーの一方の剥離面に組成物A1を塗布し、100℃で2分間乾燥させて、上記剥離面上に厚さ60μmの粘着剤層(第一粘着剤層)を形成した。その第一粘着剤層の上面に基材の一方の面を貼り合わせて該第一粘着剤層を基材に転写し、製品ライナー/基材積層体を形成した。次に、基材の他方の面に組成物A1を直接塗布し、100℃で2分間乾燥させた。これにより上記他方の面に厚さ60μmの第二粘着剤層を形成した。これを第二粘着剤層が内側となるように巻き取って、例4に係る両面粘着テープを得た。
【0059】
例1〜4に係る両面粘着テープの再剥離性を、次のようにして評価した。
[再剥離性]
各例に係る両面粘着テープの端部をロール状から巻き戻し、露出した粘着面(第一貼付面)を緩衝材(消耗部品)に圧着した。緩衝材としては、アンビック株式会社製の難燃不織布、商品名「ヒメロン(登録商標) ULA−E」を使用した。上記両面粘着テープを貼り付けた緩衝材を15mm×150mmの短冊状にカットし、該両面粘着テープの背面から製品ライナーを剥がして、露出した粘着面(第二貼付面)を樹脂成形体(リサイクル用部品)にハンドローラーで貼り付けた。樹脂成形体としては、シャープ株式会社製液晶テレビ、型番「LC−37GX3W」のプラスティック筐体を使用した。このように両面粘着テープを用いて緩衝材を固定した樹脂成形品(サンプル)を、70℃の熱風循環型乾燥機内に二週間保管した。その後、上記乾燥機からサンプルを取り出して23℃、50%RH条件下に3時間保持して放冷した。次いで、上記筐体から緩衝材を手で引き剥がし(剥離速度:約300mm/分、剥離角度:90度)、筐体表面における糊残りの状態を目視にて確認した。その結果、例4では両面粘着テープが貼り付けられた範囲の略全面積において筐体表面への糊残りがみられた(再剥離性 不良)のに対し、例1ではごく一部に糊残りが生じたのみであり(再剥離性 可)、例2では糊残りが更に少なくなり(再剥離性 良)、例3では全く糊残りが認められなかった(再剥離性 優)。上記再剥離性の評価結果を、各例に係る両面粘着テープの概略構成とともに表1に示す。
【0060】
【表1】

【0061】
表1に示すように、直接法で形成された粘着剤層が緩衝材側(第一貼付面)、転写法で形成された粘着剤層が筐体側(第二貼付面)となるように構成された例4に係る両面粘着テープは、筐体からの再剥離性が不良であった。一方、同じ粘着剤組成物を用いながら、例4とは逆に、転写法による粘着剤層が緩衝材側、直接法による粘着剤層が筐体側となるように構成された例1によると、再剥離性が顕著に上昇した。転写法に用いる粘着剤組成物をB1に変更した例2に係る両面粘着テープでは、より良好な再剥離性が得られた。直接法に用いる粘着剤組成物をA2に変更した例3によると、さらに優れた再剥離性が実現された。この結果は、直接法に用いる組成物を低粘度化したことによる基材含浸性(投錨性)の向上に関係するものと推察される。
【0062】
例1〜4に係る両面粘着テープの粘着力および保持力を、以下のようにして評価した。
[粘着力]
JIS Z1528に準じて、各例に係る両面粘着テープの引き剥がし粘着力を、第一貼付面および第二貼付面の各々について測定した。
すなわち、各例に係る両面粘着テープ(20mm幅)の第一貼付面または第二貼付面をステンレス(SUS)板に、2kgのローラーを一往復させて圧着した。このとき、SUS板に貼り付けられる面と反対側の面には、予め厚さ25μmのポリエステルフィルムを貼り付けて裏打ちした。これを23℃に20分間放置した後、温度23℃、相対湿度50%の測定環境下、引張試験機を使用して、引張速度300mm/分の条件で、SUS板に対する180°引きはがし粘着力(N/20mm幅)を測定した。
また、上記SUS板に代えて、該SUS板の表面に上記再剥離性の評価に使用した難燃不織布(緩衝材)を両面粘着テープ(日東電工株式会社製、グレード名「No.500」)で貼り付けてなるテストピースを使用し、その他の点については上記と同様にして、緩衝材に対する180°引きはがし粘着力(N/20mm幅)を測定した。
【0063】
[保持力]
各例に係る両面粘着テープを10mmに裁断して試験片を用意した。該試験片の第一貼付面または第二貼付面を、貼付面積が10mm×20mmとなるようにベークライト板に貼り付けた。このとき、ベークライト板に貼り付けられる面と反対側の面には、予め厚さ25μmのポリエステルフィルムを貼り付けて裏打ちした。試験片の自由端に500gの荷重を付与して80℃の温度下に1時間放置した後、該試験片のズレを測定した。
上記粘着力および保持力の測定結果を、各例に係る両面粘着テープの概略構成とともに表2に示す。
【0064】
【表2】

【0065】
表2に示すように、例4に係る両面粘着テープは、SUSおよび緩衝材のいずれの被着体に対しても、第一貼付面よりも第二貼付面のほうがより高い粘着力を示した。一方、例4に比べて改善された再剥離性を示す例1〜3に係る両面粘着テープは、いずれの被着体に対しても、第二貼付面よりも第一貼付面のほうがより高い粘着力を示すことが確認された。このことが再剥離性の向上(筐体側への糊残り防止)に関係しているものと推察される。なお、例1〜4の両面粘着テープはいずれも、第一、第二貼付面ともに実用上十分な保持力を有するものであった。
【符号の説明】
【0066】
1 第一粘着剤層
1A 上面
1B 下面(表面、第一貼付面)
2 第二粘着剤層
2A 上面(第二貼付面)
3 製品ライナー(製品用剥離ライナー)
3A 一方の面
3B 他方の面
4 不織布(多孔質基材)
5 工程ライナー(工程用剥離ライナー)
10 両面粘着テープ
12 緩衝材(消耗部品)
14 樹脂成形体(リサイクル用部品)
20 両面粘着テープ製造装置
23 基材ロール
25 製品ライナー供給ロール
27 巻取りロール
30 第一塗工部
40 第二塗工部
100 両面粘着テープ
101 第一粘着剤層
101A 上面
101B 下面(第二貼付面)
102 第二粘着剤層
102A 上面(第一貼付面)
103 剥離ライナー
103A 一方の面
103B 他方の面
104 不織布(多孔質基材)
120 両面粘着テープ製造装置
123 基材ロール
130 第一塗工部
140 第二塗工部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水分散型の粘着剤組成物から形成された粘着剤層が多孔質基材の一方の面および他方の面に設けられ、両面剥離性の製品用剥離ライナーを介してロール状に巻かれた両面粘着テープを製造する方法であって:
工程用剥離ライナーの剥離面上に第一粘着剤組成物を塗布して第一粘着剤層を形成すること;
前記第一粘着剤層の上面に前記基材の一方の面を貼り合わせて工程ライナー/基材積層体を形成すること;
前記基材の他方の面に第二粘着剤組成物を塗布して第二粘着剤層を形成すること;
前記第二粘着剤層の上面に前記製品用剥離ライナーの一方の面を貼り合わせて工程ライナー/基材/製品ライナー積層体を形成すること;
前記工程ライナー/基材/製品ライナー積層体から前記工程用剥離ライナーを除去して、前記第一粘着剤層の下面が露出した基材/製品ライナー積層体を形成すること;および、
その露出した前記第一粘着剤層下面に前記製品用剥離ライナーの他方の面を当接させて前記基材/製品ライナー積層体をロール状に巻き取ること;
を包含する、両面粘着テープ製造方法。
【請求項2】
前記多孔質基材として、セルロース系材料を主体とする不織布を用いる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第二粘着剤組成物として、前記第一粘着剤組成物よりも低粘度の組成物を用いる、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記第一および第二粘着剤組成物として、同一のまたは異なるアクリル系ポリマーを主体とするエマルジョン型の粘着剤組成物を用いる、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載の方法により製造された両面粘着テープ。
【請求項6】
水分散型の粘着剤組成物から形成された粘着剤層が多孔質基材の一方の面および他方の面に設けられ、両面剥離性の製品用剥離ライナーを介してロール状に巻かれた両面粘着テープであって、
前記基材の一方の面に設けられた第一粘着剤層は、剥離面上に予め形成された粘着剤層を前記基材に積層して設けられたものであり、
前記基材の他方の面に設けられた第二粘着剤層は、該基材に粘着剤組成物を直接塗布して設けられたものであり、
前記ロール状に巻かれた状態から巻き戻すことにより前記第一粘着剤層が露出するように構成されている、両面粘着テープ。
【請求項7】
リサイクル用部品に貼り付けて用いられる、請求項5または6に記載の粘着テープ。
【請求項8】
リサイクル用部品に消耗部品を固定する用途に用いられる、請求項5または6に記載の粘着テープ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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