説明

中空パイプ残留物除去装置

【課題】中空パイプのパイプ孔の内部に残留している残留物を除去するのに有利な中空パイプ残留物除去装置を提供する。
【解決手段】本装置は、中空パイプ1のパイプ孔10に残留する残留物Kを除去する。本装置は、パイプ孔10を有する中空パイプ1をこれの軸長方向に沿って搬送する搬送手段2と、搬送手段2の搬送経路20に配設され吸引室30をもつ基体3と、基体3に設けられ搬送手段2で矢印X1方向に搬送される中空パイプ1がこれの軸長方向に沿って挿入されるガイド孔43、44をもつガイド部4とを有する。吸引手段35により吸引される吸引室30は、ガイド部4のガイド孔43、44から吸引室30に挿入された中空パイプ1のパイプ孔10の内部を吸引する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は中空パイプのパイプ孔に残留する残留物を除去する中空パイプ残留物除去装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、中空パイプを切断するパイプ切断設備において、中空パイプのパイプ孔内に残留する切粉を吸引除去する切粉除去装置が提供されている(特許文献1)。このものによれば、吸引管に接続される可動体と、中空パイプをこれの径方向にクランプするクランプ部とが設けられている。まず、中空パイプをこれの径方向にクランプ部によりクランプして中空パイプを停止させた状態で固定する。この状態で、中空パイプの長さ方向の先端部の先端開口に可動体をあてがい、吸引手段を作動させる。これにより可動体に繋がる吸引管を介して中空パイプのパイプ孔の内部を吸引し、中空パイプのパイプ孔内に残留する切粉を吸引除去する。
【特許文献1】特開2002−126942号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、上記した装置によれば、中空パイプのパイプ孔の内部に残留している残留物を除去するには、必ずしも充分ではなかった。
【0004】
本発明は上記した実情に鑑みてなされたものであり、中空パイプのパイプ孔の内部に残留している残留物を除去するのに有利な中空パイプ残留物除去装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る中空パイプ残留物除去装置は、中空パイプのパイプ孔に残留する残留物を除去する中空パイプ残留物除去装置であって、
パイプ孔を有する中空パイプをこれの軸長方向に沿って搬送する搬送手段と、搬送手段の搬送経路に配設され吸引手段により吸引される吸引室をもつ基体と、基体に設けられ搬送手段で搬送される中空パイプがこれの軸長方向に沿って挿入されるガイド孔をもつガイド部とを具備しており、吸引室は、ガイド部のガイド孔から吸引室に挿入された中空パイプのパイプ孔の内部を吸引することを特徴とする。
【0006】
吸引室に中空パイプが挿入されると、吸引手段により吸引される吸引室を介して中空パイプのパイプ孔の内部の空気を吸引することができる。この結果、中空パイプのパイプ孔の内部に残留している残留物を除去することができる。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、吸引室に中空パイプが挿入されると、吸引手段により吸引される吸引室を介して中空パイプのパイプ孔の内部の空気を吸引することができる。この結果、中空パイプのパイプ孔の内部に残留している残留物を除去することができる。本発明に係る中空パイプ残留物除去装置をラインに組み込めば、中空パイプのパイプ孔の内部に残留している残留物の除去工程の自動化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
ガイド部のガイド孔は、ガイド部のガイド孔の内周壁面と中空パイプの外周壁面との間に隙間が形成されるように設定されている形態が例示される。この場合、吸引室は、ガイド部のガイド孔から吸引室に挿入された中空パイプのパイプ孔に残留する残留物の他に、中空パイプの外周壁面に残留する残留物をも吸引することができる。
【0009】
中空パイプの形状としては、円筒パイプでも良いし、角筒パイプでも良い。円筒パイプとしては、断面円形状のパイプ、断面楕円形状のパイプが例示される。中空パイプの材質は特に限定されず、鉄系、アルミニウム系、チタン系、銅系などが例示される。残留物としては、切屑等の固相状の残留物、油分や水分等の液相状の残留物、ゲル状の残留物などが例示される。切屑としては、金属屑でも良いし樹脂屑でも良く、切粉でも良い。
【0010】
ガイド部は、複数の分割ガイド部を中空パイプの搬送方向に沿って直列に並設して形成されている形態が例示される。この場合、分割ガイド部の数としては、複数であれば良く、2個以上直列に並設されていても良い。この場合、隣接する分割ガイド部間には吸引隙間が形成されており、吸引隙間は、吸引室に連通すると共にガイド部のガイド孔に連通する形態が例示される。この場合、吸引隙間を介して、中空パイプのパイプ孔の内部に残留している残留物、さらには、中空パイプの外周壁面に残留している残留物を除去することができる。
【0011】
分割ガイド部は、中空パイプの搬送方向における上流側に設けられ第1ガイド孔を有する第1分割ガイド部と、中空パイプの搬送方向における下流側に設けられ第2ガイド孔を有する第2分割ガイド部とを備えている形態が例示される。第1分割ガイド部と第2分割ガイド部とで吸引隙間を形成することができる。吸引隙間は、ガイド部の軸芯の回りを1周するリング状であることが好ましい。
【0012】
基体は、基体の吸引室の閉鎖度を高める蓋部材が設けられている形態が例示される。吸引室の閉鎖度を高めれば、吸引室に挿入された中空パイプのパイプ孔に残留する残留物を効率よく吸引できる。
【0013】
蓋部材は、第1分割ガイド部の第1ガイド孔を開閉する第1蓋部材と、第2分割ガイド部の第2ガイド孔を開閉する第2蓋部材とを備えている形態が例示される。この場合、吸引室の閉鎖度を高めることができる。第2蓋部材は、搬送手段により移動される中空パイプの先端部により押圧された開放される構造をもつ形態が例示される。この場合、第2蓋部材を開放させる開放駆動源が不要となる。
【0014】
孔径が異なるガイド孔をもつガイド部が複数個準備されている形態が例示される。ガイド部は基体に対して交換可能とされている形態が例示される。この場合、中空パイプの外径が変更されるときに対処できる。
【実施例1】
【0015】
以下、本発明の実施例1について図1〜図5を参照して説明する。中空パイプ残留物除去装置は、中空パイプ1のパイプ孔10に残留する残留物Kを除去するものである。中空パイプ1は円筒パイプであり、材質は特に限定されず、鉄系、アルミ系、チタン系、銅系などの金属系である。残留物Kとしては切粉等の固相状の残留物である。
【0016】
図1に示すように、中空パイプ残留物除去装置には、搬送手段としての搬送ローラ2が複数個設けられている。搬送ローラ2は、所定長さをもつ中空パイプ1をこれの軸長方向に沿って搬送方向(矢印X1方向)に搬送する。搬送ローラ2は、中空パイプ1をこれの軸長方向に沿って搬送する搬送経路20を形成する。
【0017】
図1に示すように、搬送ローラ2の搬送経路20の途中部位には、基体3が配設されている。基体3の内部には吸引室30が形成されている。吸引室30は、閉鎖空間および開放空間に切り替え得る。基体3は、搬送方向における上流側に位置する第1固定部31と、第1固定部31よりも下流側に位置する第2固定部32と、下向きの吸引通路34をもつ筒形状の第3固定部33とをもつ。吸引通路34の先端部34cは、吸引経路35cを介して吸引手段35に接続されている。吸引手段35としては、空気を吸引する吸引モータまたは吸引ポンプが例示される。
【0018】
図1に示すように、基体3には、中空パイプ1を吸引室30内に案内するガイド部4が吸引室30内に位置して設けられている。ガイド部4は、中空パイプ1の搬送方向(矢印X1方向)における上流側に設けられた第1分割ガイド部41と、中空パイプ1の搬送方向において第1分割ガイド部41よりも下流側に設けられた第2分割ガイド部42とを備えている。第1分割ガイド部41および第2分割ガイド部42は、同軸的に配置されており、中空パイプ1の搬送方向(矢印X1方向)に沿って直列に並設して形成されている。
【0019】
図2に示すように、第1分割ガイド部41は、直円筒形状をなす第1ガイド孔43を有する。第2分割ガイド部42は、直円筒形状をなす第2ガイド孔44を有する。第1ガイド孔43の上流側のパイプ入口45には、中空パイプ1の先端部12の挿入をガイドする上流ガイド面45aが形成されている。第2ガイド孔44の下流側のパイプ出口46には下流ガイド面46aが形成されている。なお、第2分割ガイド部42は、第1分割ガイド部41と同サイズのものを、互いに対向するように互いに逆にして用いられているため、部品点数が削減される。
【0020】
図2に示すように、第1分割ガイド部41は、円錐形状の第1外周壁面47をもつ。第1外周壁面47は、中空パイプ1の搬送方向(矢印X1方向)の下流に向かうにつれて外径が小さくなる。図2に示すように、第2分割ガイド部42は、円錐形状の第2外周壁面48をもつ。第2外周壁面48は、中空パイプ1の搬送方向の上流に向かうにつれて外径が小さくなる。
【0021】
この場合、隣接する第1分割ガイド部41および第2分割ガイド部42間には、隙間幅m1をもつ吸引隙間5が形成されている。吸引隙間5は、第1分割ガイド部41および第2分割ガイド部42の軸芯PAの回りを1周するリング状をなしている。吸引隙間5は、吸引室30に連通すると共に、第1分割ガイド部41の第1ガイド孔43および第2分割ガイド部42の第2ガイド孔44に連通する。
【0022】
本実施例によれば、図2に示すように、第1外周壁面47および第2外周壁面48は、吸引隙間5に近づくにつれて外径が次第に小さくなるように設定されている。このため、吸引手段35が作動して吸引室30の空気が吸引通路34の側に吸引されるとき、吸引隙間5を通過するときにおける通過抵抗が低減される。故に、吸引隙間5を利用した第1ガイド孔43および第2ガイド孔44内の空気に対する吸引性が高まる。更に残留物Kが吸引隙間5から排出される排出性も高まる。
【0023】
本実施例によれば、図1において、第1分割ガイド部41の径大部の外周部には、雄ねじ部41rが同軸的に形成されている。第1固定部31には、雌ねじ部31rを有する取付孔31pが形成されている。第1分割ガイド部41の雄ねじ部41rを取付孔31pの雌ねじ部31rに螺合させることにより、第1分割ガイド部41は着脱可能に取り付けられ、吸引室30内に位置している。第1分割ガイド部41は位置決め治具31xに当たると、第1分割ガイド部41は吸引室30内にそれ以上進入できない。位置決め治具31xは、第1分割ガイド部41の吸引室30内への過剰進入を防止するために基体3に設けられたストッパ要素として機能する。
【0024】
また図1において、第2分割ガイド部42の径大部の外周部には、雄ねじ部42rが同軸的に形成されている。第2固定部32には、雌ねじ部32rを有する取付孔32pが形成されている。第2分割ガイド部42の雄ねじ部42rを取付孔32pの雌ねじ部32rに螺合させることにより、第2分割ガイド部42は着脱可能に取り付けられ、吸引室30内に位置している。第2分割ガイド部42は位置決め治具32xに当たると、第2分割ガイド部42は吸引室30内にそれ以上進入できない。位置決め治具32xは、第2分割ガイド部42の吸引室30内への過剰進入を防止するために基体3に取り付けられたストッパ要素として機能する。第1分割ガイド部41および第2分割ガイド部42がそれ以上進入できないとき、吸引隙間5の隙間幅m1は最小値となる。
【0025】
第1分割ガイド部41の雄ねじ部41rを雌ねじ部31rに対して逆方向に回せば、第1分割ガイド部41は位置決め治具31xから離れる。第2分割ガイド部42の雄ねじ部42rを雌ねじ部32rに対して逆方向に回せば、第2分割ガイド部42は位置決め治具32xから離れる。このため吸引隙間5の隙間幅m1を広げて調整することができる。このように隙間幅m1の大きさが調整されると、吸引力を調整することができる。
【0026】
従って、雄ねじ部41rおよび雌ねじ部31rは、パイプ搬送方向である矢印X1方向における第1分割ガイド部41の位置を調整するための位置調整手段として機能する。雄ねじ部42rおよび雌ねじ部32rは、パイプ搬送方向である矢印X1方向における第2分割ガイド部42の位置を調整するための位置調整手段として機能する。また、雄ねじ部41rおよび雌ねじ部31r、雄ねじ部42rおよび雌ねじ部32rは、吸引隙間5の隙間幅m1の大きさを調整する隙間幅調整手段として、あるいは、吸引隙間5による吸引力を調整する吸引力調整手段として機能する。
【0027】
本実施例によれば、図1に示すように、基体3には、基体3の吸引室30の閉鎖度を高める蓋部材6が設けられている。蓋部材6は、第1分割ガイド部41の第1ガイド孔43のパイプ入口45を開閉する第1蓋部材61と、第2分割ガイド部42の第2ガイド孔44のパイプ出口46を開閉する第2蓋部材62とで形成されている。第1蓋部材61は、基体3の第1固定部31の上側に固定された開閉駆動源としてのエアシリンダ装置7により開閉される。即ち、エアシリンダ装置7は、シリンダ本体70と、シリンダ本体70に設けられた垂直方向に沿って移動する昇降ロッド71と、昇降ロッド71に取り付けられた取付具72とをもつ。
【0028】
図1に示すように、取付具72は、横方向に延設された横延設部721と、縦方向に延設された縦延設部722とを有する。取付具72の横延設部721には、第1蓋部材61の係合部61aが係合して取り付けられている。第1蓋部材61は、横延設部721に沿って矢印A1,A2方向(中空パイプ1の搬送方向に沿っている方向に相当)に移動可能とされている。
【0029】
ここで、エアシリンダ装置7の閉鎖作動により昇降ロッド71の先端部71eが矢印Y1方向に下降すると、第1蓋部材61は閉鎖作動し、第1分割ガイド部41のパイプ入口45が閉鎖される。これに対して、エアシリンダ装置7の開放作動により昇降ロッド71の先端部71eが矢印Y2方向に上昇すると、第1蓋部材61は開放作動し、第1分割ガイド部41のパイプ入口45が開放される。
【0030】
図1に示すように、第2蓋部材62の上端部62uは、基体3の第2固定部32の枢支軸37に回動可能に枢支されている。よって第2蓋部材62の上端部62uは矢印B1,B2方向(中空パイプ1の搬送方向に沿っている方向に相当)に回動可能に枢支されている。通常の状態では、第2蓋部材62は、これの自重により矢印B1方向に回動し、第2分割ガイド部42のパイプ出口46を閉鎖している。
【0031】
搬送ローラ2により矢印X1方向に中空パイプ1が移動し、中空パイプ1の長さ方向の先端部12が第2蓋部材62の内面62iに当たると、中空パイプ1の先端部12により第2蓋部材62は矢印B2方向に押圧されて回動し、第2蓋部材62は開放される。このため、第2蓋部材62を開放させる開放駆動源を別途設けることが不要となる。第1蓋部材61および第1蓋部材61を閉鎖させて基体3の吸引室30の閉鎖度を高めれば、吸引室30の吸引度を高めることができる。
【0032】
本装置の使用形態について説明する。先ず、第1蓋部材61および第2蓋部材62が閉鎖している状態とする。この状態で、搬送ローラ2に載った中空パイプ1がこれの長さ方向に沿って矢印X1方向に移動し、基体3に近づいてくる。すると、これをセンサ等により検知した図略の制御装置がエアシリンダ装置7に開放信号を出力する。すると、エアシリンダ装置7が開放作動して昇降ロッド71が矢印Y2方向に上昇する。この結果、第1蓋部材61が矢印Y2方向に上昇する。この結果、第1分割ガイド部41の第1ガイド孔43のパイプ入口45が開放される。この場合、制御装置により吸引手段35が作動して吸引室30が吸引されていると、吸引室30の負圧の影響で、第1蓋部材61の動作性が損なわれるおそれがあるため、第1蓋部材61を開放させるときには、吸引室30が吸引されていない形態が採用される。但し、場合によっては、第1蓋部材61が上昇して開放するとき、吸引手段35が作動して吸引室30の内部は吸引されていても良い。
【0033】
上記したように第1蓋部材61が開放されると、図1に示すように、第1分割ガイド部41の第1ガイド孔43のパイプ入口45が開放される。この場合、図1に示すように、第2蓋部材62は自重により矢印B1方向に回動して閉鎖している。故に第2分割ガイド部42の第2ガイド孔44のパイプ出口46が閉鎖されている。
【0034】
そして、中空パイプ1は搬送ローラ2により矢印X1方向に更に搬送される。よって、中空パイプ1の長さ方向の先端部12は、第1分割ガイド部41の第1ガイド孔43内に挿入される。
【0035】
図1および図2は、中空パイプ1の先端部12が、第1分割ガイド部41の第1ガイド孔43内に挿入されているものの、第1分割ガイド部41の第2ガイド孔44にはまだ到達していない状態を示す。この場合、図1および図2に示すように、中空パイプ1の長さ方向の先端部12が吸引隙間5に接近しつつ吸引隙間5の中心線PCの上流、つまり矢印Mu方向(図1参照)に位置している。この場合、制御装置により吸引手段35が作動している。このため、吸引室30の内部の空気が吸引通路34の側に矢印S1方向に吸引されている。従って、中空パイプ1のパイプ孔10の内部、パイプ孔10の先端部12の先端開口15を通過する内気流K1が発生し、内気流K1は吸引隙間5を介して吸引通路34に流れる。この場合、中空パイプ1の長さ方向の後端開口16は、閉鎖されておらず、開放されているため、中空パイプ1のパイプ孔10の空気をこれの先端開口15に向けて通過させる内気流K1が効果的に発生することができる。
【0036】
このように内気流K1が発生する結果、中空パイプ1のパイプ孔10の内部に残留していた残留物Kが内気流K1により剥離する。剥離した残留物Kは、吸引隙間5を介して基体3の吸引通路34の側に除去方向(矢印S1方向)に吸引除去される。故に、中空パイプ1のパイプ孔10の内部が清掃される。ここで、吸引隙間5は、第1分割ガイド部41の軸芯PAを1周するリング形状をなしているため、パイプ孔10の空気は吸引隙間5の全周から吸引されるので、パイプ孔10の内部の清掃は良好に行われる。
【0037】
更に本実施例によれば、図2に示すように、第1分割ガイド部41の第1ガイド孔43の内周壁面43iと中空パイプ1の外周壁面11との間には、第1外隙間51が形成されている。このため、吸引手段35により吸引室30の内部が吸引されていると、第1分割ガイド部41の第1ガイド孔43において、第1外隙間51、中空パイプ1の先端部12、吸引隙間5を通過する外気流R1も、中空パイプ1の外周壁面11に沿って発生している。外気流R1は、内気流K1と同様に、吸引隙間5を介して基体3の吸引通路34の側に流れる。従って、中空パイプ1の外周壁面11に残留している残留物Kについても、外気流R1により吸引通路34の側に吸引除去される。この結果、中空パイプ1の外周壁面11も良好に清掃される。
【0038】
本実施例によれば、中空パイプ1の先端部12が第1分割ガイド部41の第1ガイド孔43に挿入される挿入初期では、図1および図2に示すように、第2蓋部材62が、第2分割ガイド部42の第2ガイド孔44のパイプ出口46を閉鎖している。このため、当該挿入初期では、吸引室30の閉鎖性、吸引室30の減圧度が良好に確保される。ひいては吸引室30が残留物Kを吸引する吸引力が良好に確保され、残留物Kの清掃は良好に行われる。
【0039】
図3は、中空パイプ1の先端部12が第2分割ガイド部42のパイプ出口46から突き出るように、中空パイプ1を矢印X1方向に沿って更に搬送させた状態を示す。図3に示す状態では、第1分割ガイド部41の第1ガイド孔43の内周壁面43iと中空パイプ1の外周壁面11との間には、第1外隙間51が形成されている。更に図3に示すように、第2分割ガイド部42の第2ガイド孔44の内周壁面44iと中空パイプ1の外周壁面11との間には、第2外隙間52が形成されている。第1外隙間51および第2外隙間52の断面形状がリング形状をなすように、中空パイプ1の高さ位置が搬送ローラ2により規定されていることが好ましい。
【0040】
図3に示す状態では、中空パイプ1の先端部12は、第2蓋部材62の内面62iに当接して、枢支軸37を中心として第2蓋部材62を蓋開放方向(矢印B2方向)に回動させて開放させている。また、中空パイプ1の長さ方向の後端部13は、第1蓋部材61よりも上流側に位置しており、エアシリンダ装置7により第1蓋部材61も開放されている。このように第1蓋部材61および第2蓋部材62の双方が開放されて、吸引室30の閉鎖性がみかけ上低下しているものの、図3に示すように、第1分割ガイド部41の第1ガイド孔43および第2分割ガイド部42の第2ガイド孔44に、中空パイプ1が挿入されている。従って、吸引通路34に連通するリング状の吸引隙間5は、中空パイプ1の外周壁面11によって実質的に閉鎖されているといえる。
【0041】
このため、図3に示す状態では、第1蓋部材61および第2蓋部材62の双方は開放されているものの、吸引室30は、実質的に第1外隙間51および第2外隙間52を介して外気と連通しているだけである。故に、吸引室30の閉鎖性は確保され、吸引室30の減圧度、吸引室30の吸引性能が確保される。この結果、吸引手段35により、第1分割ガイド部41内において、中空パイプ1の外周壁面11に沿って吸引隙間5に向けて第1外隙間51を流れる外気流R1が発生している。更に、第2分割ガイド部42内において、外周壁面11に沿って吸引隙間5に向けて第2外隙間52を流れる外気流R2が発生している。この結果、中空パイプ1の外周壁面11に残留している残留物Kが、外気流R1,R2により、吸引隙間5を介して吸引通路34の側に吸引除去される。
【0042】
なお、図3に示す状態では、中空パイプ1のパイプ孔10の内部は、吸引隙間5に連通していないため、パイプ孔10の内部の空気は、実質的に吸引されない。よって、中空パイプ1のパイプ孔10の内部の清掃は、あまり期待できず、もっぱら、中空パイプ1の外周壁面11に残留している残留物Kの清掃となる。
【0043】
図3に示す状態では、前述したように、吸引室30は、第1外隙間51および第2外隙間52という狭い流路断面積をもつ流路を介して外気に連通していることになる。このため、第1外隙間51を流れる外気流R1の速度、第2外隙間52を流れる外気流R2の速度を速くすることができ、中空パイプ1の外周壁面11に残留している残留物Kの清掃に有利となる。
【0044】
図4および図5は、中空パイプ1が更に矢印X1方向に搬送されている状態を示す。図4および図5に示すように、中空パイプ1の外周壁面11が第2蓋部材62の内面62iに当接して第2蓋部材62を矢印B2方向に開放させつつ、中空パイプ1の長さ方向の後端部13が第1分割ガイド部41の第1ガイド孔43を抜けて、第2分割ガイド部42の第2ガイド孔44の内部に位置している。この場合、図4に示すように、図略の制御装置によりエアシリンダ装置7が下降作動して昇降ロッド71が矢印Y1方向に下降し、第1蓋部材61が矢印Y1方向に下降し、第1分割ガイド部41の第1ガイド孔43のパイプ入口45が閉鎖されている。このため基体3の吸引室30の減圧度、吸引室30の吸引力が良好に確保される。ここで、吸引室30の減圧により発生する吸引力により、第1蓋部材61は横延設部721に沿って蓋閉鎖方向(矢印A1方向)に吸引されるため、第1蓋部材61が第1ガイド孔43のパイプ入口45を閉鎖する閉鎖性が向上する。故に、基体3の吸引室30の減圧度、吸引室30の吸引力が更に確保され、清掃に有利となる。
【0045】
図5に示す状態では、中空パイプ1のパイプ孔10の内部、パイプ孔10の後端開口16を通過する内気流K2が発生する。内気流K2は吸引隙間5を介して吸引通路34に吸引される。これにより中空パイプ1のパイプ孔10の内部に残留していた残留物Kが、中空パイプ1のパイプ孔10の後端開口16および吸引隙間5から吸引除去される。このように中空パイプ1のパイプ孔10の内部が清掃される。特に、パイプ孔10の後端開口16の側が清掃される。吸引除去された残留物Kは、吸引隙間5を介して吸引通路34の側に移行される。
【0046】
更に本実施例によれば、図5に示すように、中空パイプ1の外周壁面11は、第2分割ガイド部42の第2ガイド孔44の内周壁面44iに対面している。故に、中空パイプ1の外周壁面11と第2分割ガイド部42の第2ガイド孔44の内周壁面44iとの間には、第2外隙間52が形成されている。この場合、吸引手段35により吸引室30の内部の空気が吸引通路34の側に吸引されているため、第2分割ガイド部42内において、中空パイプ1の外周壁面11に沿って第2外隙間52を中空パイプ1の後端部13側に通過する外気流R2が発生している。外気流R2は吸引隙間5を介して吸引通路34の側に流れる。これにより中空パイプ1の外周壁面11に残留している残留物K、殊に、外周壁面11の後端部13側に残留している残留物Kが吸引隙間5を介して基体3の吸引通路34の側に吸引除去される。
【0047】
図示しないものの、中空パイプ1が矢印X1方向に沿って更に搬送されると、中空パイプ1の長さ方向の後端部13が第2蓋部材62よりも下流に位置するため、第2蓋部材62が自重により枢支軸37を中心として矢印B1方向に下降し、第2分割ガイド部42の第2ガイド孔44のパイプ出口46が自動的に閉鎖される。このとき第1蓋部材61は閉鎖されている。
【0048】
以上説明したように本実施例によれば、基体3の吸引室30に中空パイプ1が挿入されると、吸引室30を介して、中空パイプ1のパイプ孔10の内部の空気を吸引して内気流K1,K2を生成することができる。この結果、中空パイプ1のパイプ孔10の内部に残留している切屑や油分等の残留物Kを吸引除去することができる。
【0049】
更に本実施例によれば、基体3の吸引室30に中空パイプ1が挿入されると、空気を中空パイプ1の外周壁面11に沿って吸引して外気流R1,R2を生成することができる。このため、中空パイプ1の外周壁面11に残留している切屑や油分等の残留物Kを除去することができる。
【0050】
殊に本実施例によれば、第1分割ガイド部41と第2分割ガイド部42との間にリング状の吸引隙間5が形成されている。ここで、中空パイプ1の搬送方向において吸引隙間5付近が吸引力(残留物Kに対する吸引力)が最も強い。
【0051】
長いパイプを切断して中空パイプ1を形成するときには、中空パイプ1の切断箇所付近には切粉等が残留しやすいものである。即ち、中空パイプ1の先端開口15付近、後端開口16付近、先端部12付近、後端部13付近に、切粉等が残留しやすいものである。ここで、中空パイプ1のパイプ孔10の先端開口15および後端開口16は、吸引力が最も強い吸引隙間5付近を通過する。このため、中空パイプ1のパイプ孔10については、パイプ孔10の先端開口15および後端開口16が吸引隙間5に接近すると、吸引隙間5を介してパイプ孔10の先端開口15付近および後端開口16付近を集中的に清掃することができる。同様に、中空パイプ1の外周壁面11については、外周壁面11の先端部12および後端部13が吸引隙間5に接近すると、吸引隙間5を介して外周壁面11の先端部12付近および後端部13付近を集中的に清掃することができる。
【0052】
また本実施例に係る中空パイプ残留物除去装置は中空パイプ搬送ラインに組み込まれているため、中空パイプ1を停止させることなく、前述したように、搬送ローラ2により中空パイプ1をこれの長さ方向に沿って搬送させながら、中空パイプ1のパイプ孔10および外周壁面11の双方を清掃することができる。このように中空パイプ1を停止させずとも良いため、残留物Kの清掃の効率を高めることができる。
【0053】
図1に示すように、互いに別体の第1分割ガイド部41および第2分割ガイド部42間に、吸引隙間5が形成されている。このため、仮に、吸引隙間5に残留物Kが引っかかって詰まったとしても、第1分割ガイド部41および第2分割ガイド部42のうちの少なくとも一方を基体3に対して緩めたり、取り外したりすれば、詰まった残留物Kを容易に取り除くことができる。
【0054】
本実施例によれば、吸引通路34は吸引室30の下側に配置されているため、吸引室30内に付着する残留物Kを吸引通路34側に落下させるのに有利である。
【0055】
図6は、図1に示す場合と孔径が異なる第1ガイド孔43Bをもつ第1分割ガイド部41B、図1に示す場合と孔径が異なる第2ガイド孔44Bをもつ第2分割ガイド部42Bを用いている。図6は、第1分割ガイド部41Bおよび第2分割ガイド部42Bを基体3に着脱可能に取り付けた状態を示す。第1分割ガイド部41Bおよび第2分割ガイド部42Bの交換により、吸引隙間5の隙間幅m1も変更されている。
【0056】
従って、吸引隙間5を通過させる残留物Kのサイズが大きいときには、第1分割ガイド部41Bおよび第2分割ガイド部42Bの交換により、吸引隙間5の隙間幅m1を大きく変更させることが好ましい。これにより、吸引隙間5を通過させる残留物Kのサイズの変更に対処できる。更に、吸引隙間5の隙間幅m1の変更により、吸引隙間5を利用した吸引力の強さを調整することができる。
【実施例2】
【0057】
図7は実施例2を示す。本実施例は実施例1と基本的には同様の構成を有する。上記した実施例によれば、実施例1の構成と基本的には同様である。第1分割ガイド部41および第2分割ガイド部42は、基体3に固定されている。第2分割ガイド部42は、外筒部分421と内筒部分422との複層構造とされている。外筒部分421の雌ねじ部423に内筒部分422の雄ねじ部424を螺進させれば、内筒部分422が第1分割ガイド部41に向けて前進する。また外筒部分421の雌ねじ部423に対して内筒部分422の雄ねじ部424を螺退させれば、内筒部分422が第1分割ガイド部41から離れる。これにより吸引隙間5の隙間幅m1の大きさが調整される。要請される吸引力の強さ、残留物Kのサイズに応じて、吸引隙間5の隙間幅m1の大きさが調整される。雌ねじ部423および雄ねじ部424は、吸引隙間5の隙間幅m1の大きさを調整する隙間幅調整手段、吸引隙間5による吸引力を調整する吸引力調整手段として機能する。なお、第1分割ガイド部41についても、外筒部分と内筒部分との複層構造としても良い。
【実施例3】
【0058】
図8は実施例3を示す。本実施例は実施例1と基本的には同様の構成を有する。上記した実施例によれば、図8に示すように、第1蓋部材61および第2蓋部材62が設けられいない点を除いて、実施例1の構成と基本的には同様である。図8に示すように、基体3には、搬送される中空パイプ1を吸引室30に案内するガイド部4が設けられている。ガイド部4は、第1分割ガイド部41と第2分割ガイド部42とを備えている。第1分割ガイド部41および第2分割ガイド部42は、同軸的に配置されており、中空パイプ1の搬送方向(矢印X1方向)に沿って直列に並設して形成されている。
【0059】
本実施例においても、実施例1と基本的には同様の作用効果を有する。即ち、中空パイプ1が矢印X1方向に搬送されて基体3の吸引室30に挿入されると、中空パイプ1のパイプ孔10の内部を吸引することができる。この結果、中空パイプ1のパイプ孔10の内部に残留している残留物Kを吸引除去することができる。殊に、中空パイプ1のパイプ孔10の先端部12および後端部13の側に残留している残留物Kを吸引除去することができる。
【0060】
更に本実施例によれば、基体3の吸引室30に中空パイプ1が挿入されると、中空パイプ1の外周壁面11に沿って吸引して外気流を生成することができる。外気流は吸引隙間5を介して吸引通路34に吸引される。このため、中空パイプ1の外周壁面11に残留している残留物Kを除去することができる。
【0061】
本発明は上記し且つ図面に示した実施例のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できるものである。上記した実施例1では、第1分割ガイド部41および第2分割ガイド部42の双方を矢印X1方向において位置調整できるが、これに限らず、第1分割ガイド部41および第2分割ガイド部42のいずれか一方を基体3に固定し、他方のみを矢印X1方向において位置調整できるようにしても良い。第2分割ガイド部42は、第1分割ガイド部41と同サイズのものを、互いに対向するように互いに逆にして用いられているが、これに限らず、第2分割ガイド部42は、第1分割ガイド部41と別種のものとしても良い。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明は中空パイプのパイプ孔の内部に残留している切屑や油分等の残留物を除去するシステムに適用ことができる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】実施例1を示し、中空パイプを基体の吸引室内の第1分割ガイド部に挿入している状態を示す断面図である。
【図2】中空パイプを基体の吸引室内の第1分割ガイド部に挿入している状態の要部を示す拡大断面図である。
【図3】中空パイプを基体の第1分割ガイド部および第2分割ガイド部に挿入している状態を示す断面図である。
【図4】中空パイプの後端部を基体の吸引室内の第2分割ガイド部に配置している状態を示す断面図である。
【図5】中空パイプの後端部を基体の吸引室内の第2分割ガイド部に配置している状態の要部を示す断面図である。
【図6】吸引室内の第1分割ガイド部および第2分割ガイド部を交換した状態を示す断面図である。
【図7】実施例2を示し、中空パイプを基体の吸引室に挿入している状態の要部を示す拡大断面図である。
【図8】実施例3を示し、中空パイプを基体の吸引室に挿入している状態の要部を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
【0064】
1は中空パイプ、10はパイプ孔、11は外周壁面、12は先端部、13は後端部、2は搬送ローラ(搬送手段)、20は搬送経路、3は基体、30は吸引室、34は吸引通路、35は吸引手段、4はガイド部、41は第1分割ガイド部、42は第2分割ガイド部、43は第1ガイド孔、44は第2ガイド孔を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
中空パイプのパイプ孔に残留する残留物を除去する中空パイプ残留物除去装置であって、
前記パイプ孔を有する前記中空パイプをこれの軸長方向に沿って搬送する搬送手段と、前記搬送手段の搬送経路に配設され吸引手段により吸引される吸引室をもつ基体と、前記基体に設けられ前記搬送手段で搬送される前記中空パイプがこれの軸長方向に沿って挿入されるガイド孔をもつガイド部とを具備しており、
前記吸引室は、前記ガイド部の前記ガイド孔から前記吸引室に挿入された前記中空パイプの前記パイプ孔の内部を吸引することを特徴とする中空パイプ残留物除去装置。
【請求項2】
請求項1において、前記ガイド部の前記ガイド孔は、前記ガイド部の前記ガイド孔の内周壁面と前記中空パイプの外周壁面との間に隙間が形成されるように設定されており、
前記吸引室は、前記ガイド部の前記ガイド孔から前記吸引室に挿入された前記中空パイプの前記パイプ孔に残留する残留物の他に、前記中空パイプの前記外周壁面に残留する残留物を吸引することを特徴とする中空パイプ残留物除去装置。
【請求項3】
請求項1または2において、前記ガイド部は、複数の分割ガイド部を前記中空パイプの搬送方向に沿って直列に並設して形成されており、隣接する前記分割ガイド部間には吸引隙間が形成されており、
前記吸引隙間は、前記吸引室に連通すると共に前記ガイド部の前記ガイド孔に連通することを特徴とする中空パイプ残留物除去装置。
【請求項4】
請求項3において、前記分割ガイド部は、前記中空パイプの搬送方向における上流側に設けられ第1ガイド孔を有する第1分割ガイド部と、前記中空パイプの搬送方向における下流側に設けられ第2ガイド孔を有する第2分割ガイド部とを備えていることを特徴とする中空パイプ残留物除去装置。
【請求項5】
請求項1〜4のうちのいずれか一項において、前記基体は、前記基体の前記吸引室の閉鎖度を高める蓋部材が設けられていることを特徴とする中空パイプ残留物除去装置。
【請求項6】
請求項5において、前記蓋部材は、前記第1分割ガイド部の第1ガイド孔を開閉する第1蓋部材と、前記第2分割ガイド部の第2ガイド孔を開閉する第2蓋部材とを備えていることを特徴とする中空パイプ残留物除去装置。
【請求項7】
請求項5において、前記第2蓋部材は、前記搬送手段により移動される前記中空パイプの先端部により押圧されて開放される構造をもつことを特徴とする中空パイプ残留物除去装置。
【請求項8】
請求項1〜7のうちのいずれか一項において、孔径が異なるガイド孔をもつ前記ガイド部が複数個準備されており、前記ガイド部は前記基体に対して交換可能とされていることを特徴とする中空パイプ残留物除去装置。
【請求項9】
請求項3〜8のうちのいずれか一項において、前記吸引隙間の隙間幅を調整する隙間幅調整手段が設けられていることを特徴とする中空パイプ残留物除去装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−237298(P2007−237298A)
【公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−59452(P2006−59452)
【出願日】平成18年3月6日(2006.3.6)
【出願人】(591043499)宮崎精鋼株式会社 (5)
【Fターム(参考)】