説明

乳酸菌と納豆菌と有機肥料を利用した汚染土壌改良方法

【課題】津波による農業分野における土壌環境の汚染土壌の回復を目的とした土壌改良方法を提供する。
【解決手段】津波などで破壌された土壌環境をヨーグルト成分と納豆菌と一般的有機肥料(堆肥)を用いて微生物環境を改善すると同時に微生物量を増やすことで土壌に地力を回復させ、さらに微生物量を増やすためヨーグルト成分及び納豆菌成分に含まれる抗菌作用を利用して有効菌の繁殖を促し有害菌を抑制し、放射線量の減少を図る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、微生物の活性作用を用いて汚染された土壌環境の改善を目的に開発された方法である。
【背景技術】
【0002】
背景技術といたしましては、私は7年位前からヨーグルト系農業資材を使った農業を展開しています。要らなくなった牛乳からヨーグルトを生成してヨーグルト系農業資材を作り植物の生育に利用しています。
ヨーグルト成分にはアミノ酸、有機酸、そして抗菌作用の強いペプチド結合成分などを含有しています。したがって、多くの有効成分は多くの効果を得ることができます。これらのヨーグルト成分を使った農業活動の中から本発明が生まれたのである。
特許文献に付きましては、調べましたが本発明に関連した同種の文献はありませんでした。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
現在の日本国内では3月の地震による津波災害で、極めて深刻な災害に見舞われています。特に農業分野では津波による土壌環境の破壊は重大で、もとの稲作及び畑作に復活することは何時の事になるのか、また、土壌内の微生物環境にも深刻な悪影響が考えられます。本発明はこれらの汚染土壌の回復を目的に開発された土壌改良方法である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
特許請求1に示す発明は、津波などで破壊された土壌環境をヨーグルト成分と納豆菌と一般的有機肥料(堆肥)を用いて微生物環境を改善すると同時に微生物量を増やすことで土壌に知力を回復させる方法ある。さらに、微生物量を増やす作用ではヨーグルト成分及び納豆菌成分に含まれる抗菌作用を利用して有効菌の繁殖を促し有害菌の抑制をすることでの土壌微生物環境の改善を得る方法である。
次に、請求項2に示す放射線減少作用では、請求項1、に示す土壌改善方法を一般農地や畑を用いて実証試験を行っている過程から発見した方法である。土壌内に本発明の土壌改良剤を散布して土壌改良を実施していたところ、セシウムの放射線量数値の変化を確認することになり、改めて放射線量数値の高い福島県南相馬市においてヨーグルト成分を用いた放射線減少試験を行いました。ヨーグルトを水に5倍に薄めた区画と10倍に薄めた区画、さらに、水だけの区画と何もしない区画の4区画を設けて対象試験の方法で行われました。ヨーグルトを5倍に薄めた区画では何もしなかった区画に対して144時間経過時において0.59μシーベルトの減少数値が確認された。さらに、ヨーグルトを水で10倍に薄めた区画では何も与えなかった区画に対して0.47μシーベルトの減少数値が確認された。
【発明の効果】
【0005】
津波で破壊された田畑の土壌内環境回復は重要な課題です。これらの課題解消方法として有機質肥料とヨーグルト成分と納豆菌を利用して微生物活性を促し知力を回復することが最も経費のかからない土壌回復方法である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
先ず、ヨーグルトが入ったミキサーに納豆菌を添加し良く撹拌することでヨーグルト成分を主成分とする土壌改良剤が生成する。
津波などで汚染された水田に有機肥料(堆肥)を散らしてその上から上記で生成したヨーグルト系土壌改良剤を水で薄めて土壌表面に散布する。さらに、トラクターを用いて土壌混合することで初回の土壌改良作業が終了する。本発明の土壌改良作業はこれら一連の作業工程が繰り返し行われることで微生物活性が盛んになると同時にヨーグルト菌及び納豆菌などの作用で有効菌の多い良好な環境が形成され知力が回復することで破壊された土壌環境の改善を得ることができる。
【実施例】
【0007】
水田表面を整理して、トラクターを用いて土壌混合する。雨の日を待ってもう一度土壌混合する。次に、土壌表面に有機肥料(堆肥)を散らし、その上から本発明のヨーグルト系土壌改良剤を水に薄めて散布して肥料と土壌を混合する。一定の期間経過後、同じ作業を繰り返し行うことで知力の回復を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0008】
破壊された農地の回復は避けては通れない作業である。本発明の土壌改良方法は有機質資材とヨーグルト系土壌改良剤を土壌に入れ込み微生物活性を促進することで微生物量を増やすと同時に土壌に知力を得るものである。さらに、これらの方法は最も経済的に安く、効率のよい土壌改良方法である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本発明は、津波及びその他の災害などで破壊された土壌(水田、畑)環境を回復するための方法である。
先ず、ヨーグルトと納豆菌をミキサーに入れて良く撹拌することでヨーグルトを主成分とした本発明のヨーグルト系土壌改良剤が生成する。本発明の土壌改良方法は、生成した土壌改良剤と一般的有機肥料を破壊された土壌に入れ込み、汚染土壌に添加することで有機物による微生物の繁殖を促し、微生物環境を改善して知力の回復を得る。さらに、ヨーグルト成分と納豆菌(枯草菌)成分による活性作用を利用することで有害菌を抑制し、有効菌の繁殖を促進するなどの汚染土壌改善方法。
【請求項2】
本発明は請求項1に示す作用の実証試験において判明した作用である。ヨーグルト成分をセシウムなど放射線で汚染された土壌及び植物に散布することで放射線による汚染数値の減少効果を得る。などの放射線汚染土壌改善方法である。

【公開番号】特開2013−22582(P2013−22582A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−170520(P2011−170520)
【出願日】平成23年7月15日(2011.7.15)
【出願人】(598059826)
【Fターム(参考)】