説明

乾式濾過装置が具備された活魚輸送用コンテナ

本発明は、冷凍コンテナとして活魚の輸出入と内陸輸送に使用される活魚コンテナに関するものであり、より詳しくは、活魚水槽に保存された活魚水の濾過手段として既存の湿式濾過槽と共に、または単独でも適用が可能な乾式濾過装置を活魚水槽の上部側空間に提供するようにすることは勿論、前記乾式濾過装置の濾過材には活魚水中に含有されたアンモニア成分を除去することができる濾過微生物が培養されるようにすることで、コンテナの重量制限を受けないようにしながらも活魚水の浄化機能を一層向上させ、制限された貨物室の空間内部で活魚水槽が占める空間を充分に確保し、活魚の運搬量をより一層増大させることは勿論、有害成分の除去を通じて活魚の疾病や斃死をあらかじめ防止するようにして、活魚コンテナによる活魚の輸送期間と輸送距離を最大限確保できるようにした乾式濾過装置が具備された活魚輸送用コンテナに関するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷凍コンテナとして活魚の輸出入と内陸輸送に使用される活魚コンテナにおいて、活魚水槽に保存された活魚水の濾過手段として既存の湿式濾過槽と共に、または単独でも適用が可能な乾式濾過装置を活魚水槽の上部側空間に提供するようにすることは勿論、前記乾式濾過装置の濾過材には、活魚水中に含有された有害成分を除去することができる濾過微生物が培養されるようにすることで、コンテナの荷重制限にほとんど影響を及ぼさないようにしながらも、微生物による生物学的濾過で活魚水の浄化能力と活魚の運搬量を増大させることができるようにし、活魚の疾病や斃死を防止して、活魚の輸送距離と輸送時間を最大限に確保することができるようにした乾式濾過装置が具備された活魚輸送用コンテナに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、輸出入貨物を規定するコンテナ(Container)は、20フィートと40フィートで区分されて、20フィートの場合にはコンテナを含む積載荷重が24トン、40フィートの場合には30トンを超過しないように国際規格として制限している。その種類も一般貨物の輸送のためのドライコンテナと、貨物の積載及び荷役作業の便宜のための天井開放型コンテナ及び冷凍(冷蔵)物品を輸送するための冷凍コンテナなどに大別される。
前記冷凍コンテナは、冷凍ユニット(Refrigerating unit)を使用して、積貨物に対する所定の冷却温度が保存できるようにしたものであり、冷凍ユニットの設備方式に従って別置式冷凍コンテナと内蔵式冷凍コンテナの二つの種類に分類され、このような冷凍ユニットを作動させてコンテナ用貨物室(Cargo room:貨物室)の内部温度を+26℃〜−28℃まで調節できるようになっている。
【0003】
また、冷凍ユニット作動のためには電源が必要であるため、冷凍コンテナにはトレーラー車両またはコンテナ船の動力から発生する電源を印加及び蓄電することができる電気装置が冷凍ユニットと共に設置される。このように冷凍コンテナは特別な装置が要求されるので、コンテナ船の内部に規定された冷凍コンテナ用スペース(Space:積置空間)に限定されて積置される。
これと併せて、最近は、国民所得の増大及び外食産業の発達と共に新鮮な海産物を好む国内消費者の要求によって活魚の消費量が急激に増加している。しかし、沿岸海域などで捕獲されるか、または養殖される活魚の生産量が消費量に追いついて行くことができないのは勿論、産地から消費地域まで活魚を輸送するのに多くの物流費用が必要となるため、国内の活魚価格だけでなく、世界的にも活魚の価格が大きく上昇している。
【0004】
実質的に、常温条件下で産地から消費地域に活魚を輸送する際には、活魚の車両輸送中に活魚と活魚水の割合を15%:85%にしているが、このような多量の活魚水でも活魚の生存時間を24時間以上維持することができない。従って、この方式は、短距離輸送に局限され、長距離輸送の場合には飛行機を利用した少量輸送に依存しているため、消費地域の活魚価格は物流費用がその大部分を占め、物流費用による活魚価格の上昇幅がより大きくなるのが実態である。
【0005】
上記問題に対応するため、長距離輸送が可能なコンテナによる大量活魚輸送で物流費用を大幅節減すること、さらに活魚の消費が少ない国から安価な活魚を輸入するとともに、競争力ある国内の活魚を輸出すること、稚魚や観賞魚などの生きている魚類を安全に長距離輸送しようとすること、等の努力がなされており、その一環として上記冷凍コンテナの長所を利用した活魚輸送用コンテナが普及している。
【0006】
前記活魚コンテナには、ドアを具備する貨物室内部に活魚水槽と、活魚水の湿式濾過槽と、酸素供給手段と、活魚水の循環ポンプ及びこれらの制御のための制御器具などが設置される一方、貨物室後方には冷凍コンテナ作動のために既存の駆動装置部の冷却ユニットを活魚水の冷却用に改造した冷却ユニットが配置される。
したがって、活魚水槽の内部に保存された活魚重量の4倍程度の活魚水が循環ポンプによって湿式濾過槽を経由して循環及び浄化されるようにする一方、活魚水冷却装置を使用して活魚水槽の活魚水温度を5℃近傍まで下げ、活魚の新陳代謝率と酸素消費率を最小にすることで、活魚の短距離及び短時間輸送を可能にした。
【0007】
前記のような活魚コンテナに設置された従来の湿式濾過槽は、通常砂や砂利または不織布やスポンジなどの濾過材を活魚水槽の底部に積層して設置するか、または活魚水槽の外側に濾過材が挿入された濾過槽を設置した後、濾過材を活魚水の中に浸し濾過材を通じて活魚水を流すことで、濾過材に培養されている濾過バクテリアによって活魚水を濾過させる方式である。
また、大韓民国公開特許公報第2003−19278号(公開日:2003年03月06日)で公開されたように、濾過材による殺菌力と浄化力を向上させるために、黄土や麦飯石(ゲルマニウム)のような機能性充填物を濾過材に適用させたものが知られているほか、活性炭(炭)のように吸着力が優れた充填物をさらに含ませるなど活魚水の浄化能力を向上させる多数の代案が提示されている。
【0008】
しかし、前記のような湿式濾過槽のみを活魚コンテナの内部に設置して使用する場合、湿式濾過槽の濾過材が活魚水に浸漬した状態にするか、または別の大きい濾過槽を設置する必要があるため、濾過材を含む活魚水槽の全体重量が非常に重くなり、20フィートコンテナの積載荷重24トン、40フィートコンテナの積載荷重30トンを超過して、活魚コンテナが荷重制限を受ける問題点が発生する。
前記荷重制限を受けないようにするには、濾過材を含む活魚水槽を小さくする必要があるが、活魚コンテナによる1回の活魚輸送量が相対的に少なくなることにより活魚輸送による物流費用の節減ができない問題点があった。
その他、既存の湿式濾過材は活魚水の内部に浸漬した状態で循環ポンプを作動させるためその濾過効率が比較的低くなるが、十分な濾過性能を発揮させるためには濾過材が占める容積を増やす必要があり、活魚の保存空間が急激に減る追加的な問題点が発生する。
【0009】
併せて、活魚コンテナの活魚水槽内部には活魚が高密度に保存されているために、活魚水の温度を下げて新陳代謝率及び酸素消費率を最小に抑えても、活魚の排泄物によって各種有害成分、特に、アンモニア性窒素成分が短時間に活魚水に高濃度で蓄積され、従来の湿式濾過槽だけではこのような有害成分をより効果的に除去することができない問題点があった。
前記アンモニア性窒素は、水中で非イオン性アンモニア(NH3)またはイオン性アンモニア(NH4+)と結合したNH3−N、NH4+−Nの二つの形態で存在するが、特に、非イオン性アンモニアと結合して生成されるアンモニア性窒素は、魚類の細胞壁を通過して低濃度(2mg/L or 2ppm)でも活魚に致命的な毒性と被害を与えるだけでなく、それ自体が硝酸性窒素や亜窒酸性窒素に酸化されながら水中の溶存酸素を減らすようになる。
【0010】
アメリカ合衆国環境保護庁の基準によると、アンモニア性窒素のような有害成分を0.02mg/L以下にすれば、活魚の新鮮で安全な保管が可能であるとされている。しかし、従来の湿式濾過槽だけでは濾過能力の低下によって、このような有害成分の除去がほとんど不可能であるために、活魚コンテナを使用した活魚の輸送期間が長くなれば、活魚水に蓄積された有害成分によって活魚が疾病にかかるか、またはひどい場合に斃死する深刻な問題点を惹起させる。
これにより、従来の活魚コンテナで活魚を輸送することができる最大期間が二日程度に制限されることで、短距離輸送は可能であるが、長距離、長期間輸送が不可能になり、活魚コンテナを利用した大量の活魚の安価な海上及び陸上輸送ができず、高価の航空便で輸送せざるを得ないため、活魚の物流費用節減にほとんど寄与できない問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、従来の問題点を解決するためになされたものであり、第1の課題は、制限された貨物室の空間内部で活魚水槽が占める空間を充分に確保して活魚の運搬量をより一層増大させることである。
即ち、本発明による乾式濾過装置が具備された活魚輸送用コンテナは、活魚水槽の外側上部に濾過材が挿入された濾過槽ケースを設置して、前記濾過材が活魚水槽の外部空間に浮かんでいる状態とし、濾過材の上側には活魚水の噴射ノズルが位置するようにした乾式濾過装置を活魚コンテナに提供する。これにより、活魚水が濾過材に乗って垂れ下がり、濾過材が活魚水に浸漬されないシャワー方式を適用して、大型の濾過材を使用してもコンテナの重量制限にかからないようにすることは勿論、活魚水の浄化機能をより一層向上させて、これまでほとんど活用されなかった活魚水槽の上部側空間に乾式濾過装置を設置し、貨物室内空間で活魚水槽が占める空間を充分に確保するものである。
【0012】
第2の技術的課題は、活魚水が原水に近い水質を維持するようにして、活魚の疾病や斃死をあらかじめ防止することである。
即ち、本発明は、前記乾式濾過装置の濾過材に有害成分除去のための濾過微生物が大量に含浸及び培養されるようにして、活魚水噴射ノズルを通じて濾過材の上部面にすきまなく均一に噴射される活魚水が濾過材を経て垂れ下がる過程で、前記微生物が有害成分を除去できるようにし、活魚水が原水に近い水質を維持するようにするものである。
【0013】
また、活魚の疾病や斃死を防止し、活魚コンテナによる活魚の輸送期間と輸送距離を最大限に確保できるようにして、内陸の遠隔地への活魚の輸送を可能にするほか、コスト安の船舶や車両を利用して外国からの活魚の輸入及び外国への輸出を可能にして、活魚の物流費用を節減することを第3の技術的課題とする。
【0014】
併せて、本発明は、活魚水噴射ノズルと隣接した位置に外部空気を供給させるエア供給管を設置する一方、前記エア供給管にはエアの噴射のためのエアホールを形成させることで、活魚水の噴射ノズルで噴射された活魚水微細粒子の間をエア供給管から噴射された外部の清浄で新鮮な空気が通過するようにして、活魚水に大気中の酸素を大量で濃縮させる。一方、有害な臭気とアンモニア性窒素などの有害物質を除去及び蒸発させて水質を向上させ、+これによって微生物の反応と旺盛な繁殖に必要な十分な酸素が供給されるようにすることで、活魚水の浄化機能をより一層極大化させると共に、濾過材を経て活魚水槽に供給される活魚水の溶存酸素量を十分に確保することを第4の技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
前記の技術的課題を解決するため本発明は、ドア(2a)を具備する貨物積載用貨物室(2)と、前記貨物室(2)の後方に設置されるコンテナ用の駆動装置部(3)を含み、前記貨物室(2)の内部に活魚水槽(4)と、活魚水の湿式濾過槽(5)がそれぞれ設置され、前記駆動装置部(3)には冷凍ユニットによる活魚水冷却装置(10)が設置された活魚コンテナ(1)において、前記活魚水槽(4)の外部上側で貨物室(2)の長さ方向に沿って設置され上端部が開口状態の濾過槽ケース(21)と、前記濾過槽ケース21の内部に挿入設置される濾過材(24)と、前記濾過材(24)の上側から水平方向に設置される活魚水噴射管(25)と、前記活魚水噴射管(25)に沿って設置される活魚水の噴射ノズル(25a)と、からなる乾式濾過装置(20)が設置され、前記活魚水噴射管(25)は、活魚水槽(4)から循環ポンプ(8)を通して延長される活魚水の循環配管(8a)と連結設置され、前記活魚水槽(4)の上側で所定の間隔を置いて位置する濾過槽ケース(21)の底面には濾過材(24)に乗って垂れ下がる活魚水を活魚水槽(4)の内部に流入させるための排水口(27)が形成されることを特徴とする。
【0016】
前記濾過材(24)は、濾過槽ケース(21)の内側下部に位置する多孔性ペレットフィルター(Pellet filter)(23)と、前記ペレットフィルター(23)の上側に位置する多孔性繊維フィルター22からなり、前記繊維フィルター(22)とペレットフィルター(23)には活魚水浄化用微生物が含浸及び培養されたことを特徴とする。
【0017】
前記濾過材(24)の上側には一定間隔を置いてエアホール(26a)が貫通形成されたエア供給管(26)が活魚水噴射管(25)と共に設置され、前記エア供給管(26)は、駆動装置部(3)に具備されたブロワー(17)の吐出側と連結設置されることを特徴とする。
【0018】
前記活魚水噴射管(25)には、循環ポンプ(8)を通して延長される活魚水の循環配管(8a)と、活魚水槽(4)から加圧ポンプ(9)を通して延長される加圧配管(9a)が両側にそれぞれ連結設置されることを特徴とする。
【0019】
前記活魚水噴射管(25)には、循環ポンプ(8)を通して延長される活魚水の循環配管(8a)と、活魚水槽(4)から加圧ポンプ(9)を通して延長される加圧配管(9a)が両側にそれぞれ連結設置されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によると、活魚コンテナの貨物室内部に乾式濾過装置を適用することで、濾過装置用濾過材が活魚水に浸漬しないようにし、活魚コンテナの積載荷重にほとんど影響を及ぼさないようにすることは勿論、活魚水噴射ノズルを通じて噴射された活魚水が空気中に露出されている濾過材に乗って垂れ下がるようにして、活魚水の浄化能力自体は濾過材が水中に入れられている湿式濾過方式より非常に優秀になるようにする効果がある。
したがって、既存の湿式濾過槽を適用しないで乾式濾過装置のみを設置しても要求する水準の浄化能力を提供することができることは勿論、既存の湿式濾過槽を共に適用する場合には、より一層優れた浄化能力を提供することが出来る。
【0021】
さらに、湿式濾過材の容積、すなわち、濾過のための水槽空間及びその重量を最大限に縮めて活魚の保存空間を最大限確保できるようにする効果がある。
これによって、活魚コンテナで1回に運べる活魚の量を従来と比べて大きく増大させることができ、活魚の輸送費用の節減効果があるほか、活魚コンテナが荷重制限を受けて輸送が不可能になることを防止する効果がある。
特に、荷重の負担なしに多くの濾過材を積むことができ、該当の濾過材に存在する大量の微生物によって活魚水に含まれたアンモニア性窒素のような各種有害成分を効果的に除去して、活魚の疾病と斃死をあらかじめ防止する効果がある。
また、活魚の輸送距離と輸送期間も最大限延長させることができ、物流費用が安い活魚コンテナ船舶を利用して長距離、長期間の輸送が可能になる効果がある。 これによって内陸の遠隔地まで活魚輸送が可能になるほか、外国とも活魚の輸出入が可能になる効果がある。
【0022】
併せて、活魚水噴射ノズルと共にブロワーを利用したエア供給管を設置することで、好気性微生物の反応に必要な十分の酸素を提供できる効果があり、ブロワーを通じた外気の流入で貨物室内の空気が循環されて快適な環境ができ、微生物の反応に必要な空気も十分に提供される効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】乾式濾過装置が具備された本発明の活魚輸送用コンテナを示す一部切開斜視図である。
【図2】図1の腰部分解斜視図である。
【図3】図1の腰部断面図である。
【図4】は本発明の腰部をなす乾式濾過装置を中心にした活魚水及び空気の流動経路を示す配管図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、前記の目的を達成するための本発明について、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1に示す通り、本発明の活魚輸送用コンテナは、ドア2aを具備する貨物積載用貨物室2と、貨物室2の後方に設置されるコンテナ用駆動装置部3を含み、貨物室2の内部には活魚水槽4と湿式濾過槽5がそれぞれ設置され、駆動装置部3には活魚水冷却装置に必要な冷凍ユニットとして、コンプレッサーと、放熱ファンを具備する凝縮機と、膨張バルブ及び蒸発器からなる。
図面上4個の活魚水槽4が貨物室2の内部に設置され、2個の活魚水槽4の間に1個ずつの湿式濾過槽5が設置されたものを示されているが、活魚水槽4及び湿式濾過槽5の個数と配置形態は、図面に示す形態に限定されるものではなく、コンテナ自体の寸法(20フィートまたは40フィート)と運搬しようとする活魚の種類及び運搬量に合わせて調整が可能である。
【0025】
また、湿式濾過槽5の場合も図面のように活魚水槽4の外側で活魚水槽4と別に設置することも、既存の活魚水槽に適用されるように砂や砂利または不織布やスポンジなどの湿式濾過槽を活魚水槽4の底部に積層式で設置することも、このような湿式濾過槽を適用しないで本発明による乾式濾過装置20のみを適用することも、可能である。
そして、それぞれの活魚水槽4と湿式濾過槽5の上部には水槽覆い4aと濾過槽覆い5aが設置されているが、活魚水槽4及び湿式濾過槽5が密閉された空間を提供するコンテナ用貨物室2内部に設置されて、異物が流入する確率がほとんどないので、水槽覆い4aと濾過槽覆い5aは場合によって設置しなくてもよい。
【0026】
一方、ドア2aと隣接した位置には、作業者の進入のための階段4bが設置されて、本発明の腰部をなす乾式濾過装置20から排出される活魚水が不必要に混入するかまたは垂れ下がらないように活魚水槽4の上側に水よけ板7が設置され、図面上活魚水槽4の上部に突き出された湿式濾過槽5の部分も水よけの機能を有する。
本発明の腰部に該当する構成要素の乾式濾過装置20は、図1ないし図3にそれぞれ示すように、活魚水槽4の外部上側で貨物室2の長さ方向に沿って設置される濾過槽ケース21と、濾過槽ケース21の内部に挿入設置される濾過材24と、濾過材24の上側から水平方向に設置される活魚水噴射管25と噴射ノズル25aとからなる。
【0027】
本発明に適用される乾式濾過装置20は、既存の湿式濾過槽とは異なり濾過材24を活魚水に浸漬せず外部の空気中に位置させた状態で、濾過材24の上部に活魚水を噴射させることによって、活魚水が自然落下方式で濾過材24の間に垂れ下がるようにして、濾過材24が活魚水をいつも含むようにすると共に、濾過材24で培養される濾過バクテリアによって活魚水を濾過させる方式である。
前記のように乾式濾過装置20を活魚水槽4の外部上側に設置する理由は、該当空間が活魚の積載と荷役のために作業者が移動できるように空の空間で造成されるので、この空間を活用して乾式濾過装置20を設置すれば、活魚水槽4を含む他の装置の設備に何らの制約が発生せず、別の配管を使わなくても、乾式濾過装置20を通過した活魚水が活魚水槽4の内部に再流入することができるためである。
【0028】
乾式濾過装置20用の濾過槽ケース21は、濾過材24の挿入及び活魚水噴射管25の設置のために上端部が開口された四角形状のケースで形成される一方、濾過槽ケース21の底面が活魚水槽4の上側と所定の間隔を置いて離隔されることで、濾過材24が活魚水槽4の外部空間に浮かんでいる状態にすることが望ましく、濾過槽ケース21の底面には活魚水噴射管25の噴射ノズル25aから噴射された活魚水が下に垂れ下がりながら濾過材24を経て活魚水槽4の上部面に排出されるようにする排水口27が形成される。
前記のように活魚水槽4の上部に浮かんでいる状態になる濾過材24に乗って垂れ下がった活魚水が活魚水槽4の上部面に沿って流れた後活魚水槽4の内部に流入するようにすることで、濾過槽ケース21の内部に設置された濾過材24が活魚水中に浸さないようにする一方、活魚水が開放された空間に排出されて滞留する時間をより長く確保するようにして活魚水の浄化性能を向上させることができる。
【0029】
前記のように濾過槽ケース21の底面に排水口27を形成させた場合、排水口27から活魚水槽4の内部を通じた活魚水の流動経路は湿式濾過槽の適用有無と、湿式濾過槽が設置された位置及びこれを基礎にする活魚水の循環方向を考慮して合理的に調整させることが望ましい。
例えば、活魚水槽4の底部に湿式濾過槽が具備されるか、または湿式濾過槽が具備されない場合には、排水口27を通して排出された活魚水が活魚水槽4の縁側に形成された活魚水流動孔28に沿って活魚水槽4の内部に流入するようにすればよい。
これとは異なり、図4に示す通り、活魚水槽4用の湿式濾過槽5が活魚水槽4の外側に具備された状態で、活魚水槽4の上端側から湿式濾過槽5の上端側に活魚水が流動された後、湿式濾過槽5内部の湿式濾過部5bを経てその下端の活魚水排出チャンバ5cに活魚水が排出される場合には、排水口27を通して排出された活魚水が活魚水槽4の縁側に形成された活魚水流動孔28及び流路調整板30に沿って活魚水槽4の底部側に誘導された後、底の多孔板18を経って上昇されるようにする。
【0030】
しかし、必要によっては濾過材24の直下方に該当する活魚水槽4に別途の排水口をさらに形成させることで、濾過材24を経て垂れ下がる活魚水が活魚水槽4の内部に直ちに流入するようにでき、乾式濾過装置20の濾過材24を経た活魚水の流動経路は、上で説明した経路に限定されず、他のさまざまの流動経路を有することができる。
乾式濾過装置20に適用される濾過材24としては、活魚水噴射ノズル25aから噴射された活魚水が濾過材24に乗って垂れ下がる過程で、活魚水に含まれた各種有害成分が除去されるものならどのような種類の濾過材を使用しても構わないが、有害成分の吸着式除去と共に微生物の含浸及び培養が可能な多孔性素材を使用することが一番望ましくて、濾過表面積を最大限に広く確保することができる素材を選択する。
【0031】
上記条件を勘案し、図2及び図3にそれぞれ示すように、濾過材24は、濾過槽ケース21の内側下部に位置する多孔性ペレットフィルター(Pellet filter)23と、ペレットフィルター23の上側に位置する多孔性繊維フィルター22からなり、繊維フィルター22とペレットフィルター23は、活魚水浄化用微生物が含浸及び培養されたものを使用する。
また、それぞれの濾過材24、すなわち、繊維フィルター22とペレットフィルター23との間には適切な空間を置いて空気の流れが円滑になされるようにする一方、それぞれの濾過材24を通じた酸素供給を可能にして生物学的濾過効率を高めるようにすることが一番望ましく、これのために濾過槽ケース21の前方壁体にはそれぞれの濾過材24との間に該当する位置に補助通路21aが切開形成されている。
【0032】
繊維フィルター22は、所定の厚さを有する不織布やスポンジまたは薄い布地を多く重ねた多様な種類のフィルターを適用することができ、図面に示すように板状に形成される複数個の単位フィルター(Filter unit)を濾過槽ケース21の幅方向と長さ方向に亘って密着させた状態で設置することが一番望ましい。
そして、ペレットフィルター23は、網の内部に多孔性ペレット(直径が小さな多孔性固体粒子)を充填させたものを使用して、前記ペレット(Pellet)は多孔質の石材やプラスチック粒子にすることもでき、海綿や貝殻の片または活性炭のような素材を適用することもでき、この外にも多孔質の固体粒子ならどのような種類のものを使用しても関係ない。
【0033】
濾過材24に含浸及び培養される微生物の代表的な例としては、ニトロソモナス(Nitrosomonas)とニトロバクター(Nitrobacter:窒化バクテリア)と呼ばれる好気性酸窒化微生物がある。
ニトロソモナス(Nitrosomonas)と言うバクテリアは、アンモニア(NH3、NH4+)成分を亜窒酸(NO2−)に酸化させる機能を有するものであり、ニトロバクター(Nitrobacter)と言うバクテリアは、亜窒酸(NO2−)を水中生物に無害な硝酸(NO3−)に酸化させる機能を有するものである。
ニトロソモナスとニトロバクターによる生物学的浄化反応式は次の通りである。
NH4++1.5O2−−−−(Nitrosomonas)−−−−→NO2−+H2O+2H++240〜350kj/mol
2NO2−+0.5O2−−−−(Nitrobacter)−−−−−→NO3−+65〜90kj/mol
【0034】
前記のようにアンモニア成分及び窒素成分の除去のためのニトロソモナスとニトロバクターは、淡水処理に主に利用されるものであり、多量のニトロソモナスとニトロバクターを濾過材24に高濃度で含浸させた後、このように微生物が高濃度で含浸された濾過材24をおよそ10〜20日程度海水に浸漬させることで、前記微生物が海水で培養及び馴致(海水に馴染まれる)されたものを使用する。
前記のように活魚水に含有されたアンモニア成分及び窒素成分などの除去のために使用されるニトロソモナスとニトロバクターは、本発明の乾式濾過装置20に適用される代表的な微生物に過ぎず、アンモニア成分及び窒素成分などを除去することができるものであれば他の種類の微生物を濾過材24に含浸及び培養させて使用することができる。また、生物学的処理が要求される処理対象物質(細菌や他の化合物質)に合わせてさまざまな種類の微生物を混合して適用させることもできる。
【0035】
また、ニトロソモナスとニトロバクターのような微生物を混合させて濾過材24に含浸及び培養させることもでき、ニトロソモナスとニトロバクターのような微生物を繊維フィルター22とペレットフィルター23にそれぞれ独立的に含浸及び培養させて使用することもできる。
前記のように濾過材24上に好気性微生物が含浸及び培養される場合、活魚水噴射管25の噴射ノズル25aを通じて噴射される活魚水に多量の空気が溶解されるようにして微生物の反応に必要な十分な酸素を提供することが望ましく、このために、濾過材24の上側には一定間隔を置いてエアホール26aが貫通形成されたエア供給管26が活魚水噴射管25と共に設置される。
【0036】
図3を基準にする場合、エア供給管26のエアホール26aが活魚水噴射管25の噴射ノズル25a下部に位置して、それぞれのエアホール26aはエア供給管26の側面部に形成された状態で、活魚水噴射管25の噴射ノズル25aから噴射される活魚水がエアホール26aを通じて流入する空気と垂直方向に交差する。これは活魚水と空気との摩擦接触力を増大させてより多くの量の空気が活魚水中にとけて入って行くようにしたものである。
しかし、エア供給管26と活魚水噴射管25の配置状態及び空気と活魚水間の接触方式も図に示すものに限定されない。図面上エア供給管26及び活魚水噴射管25が濾過槽ケース21の内側でブラケット29によって固定設置されたものとして図示しているが、エア供給管26及び活魚水噴射管25の固定手段にも他のさまざまの手段が適用される。
【0037】
前記方式で乾式濾過装置20を活魚コンテナ1の貨物室2内部に設置すれば、それぞれの濾過材24が活魚水槽4の上部に浮かんでいる状態になって活魚水に浸漬されないので、大容量の濾過材24を使用しても活魚コンテナ1の積載荷重には大きい影響を及ぼさない一方、活魚水噴射ノズル25aを通じて噴射された活魚水が大容量の濾過材24に乗って垂れ下がるようにするシャワー方式が適用されるので、活魚水の浄化能力自体は非常に優れたものとなる。
したがって、既存の湿式濾過槽を適用しないで乾式濾過装置20のみを設置しても要求する水準の浄化能力を提供することができることは勿論であり、既存の湿式濾過槽を共に適用させる場合には、より一層優秀な浄化能力を提供できるだけではなく、湿式濾過材の容積を最大限で縮めて活魚の保存空間を最大限に確保することができる。
【0038】
これによって、活魚コンテナ1で1回に運ぶことができる活魚の量を従来と比べて大きく増大させることができ、活魚の輸送に必要となる物流費用の節減に寄与ができることは勿論であり、活魚コンテナ1が荷重制限を受けて輸送が不可能になる状況もあらかじめ防止することができる。
特に、活魚水に含まれたアンモニア性窒素のような各種有害成分が濾過材24に存在する微生物によって効果的に除去されるために、活魚の疾病と斃死をあらかじめ防止できることは勿論、活魚の輸送距離と輸送期間も最大限に延長でき、これによって物流費用が安い活魚コンテナ船舶を利用して長距離、長期間の輸送ができるために、遠い外国とも活魚の輸出入が可能になることは勿論、車両を利用して内陸の遠隔地まで活魚輸送が可能になる。
【0039】
図4は、本発明の腰部をなす乾式濾過装置20が貨物室2の内部で活魚水の流動配管及び空気の流動配管とそれぞれ連結設置された状態を示すものである。図面上湿式濾過槽5が活魚水槽4の外部側に設置されて、本発明の腰部をなす乾式濾過装置20と共に活魚水の浄化機能を遂行するようにしたものとして図示している。
しかし、先に言及した通り、湿式濾過槽5内部の湿式濾過部5bが活魚水槽4の底部に設置されることもでき、必要によっては湿式濾過槽を適用せず乾式濾過装置20のみを設置して使用することもできる。湿式濾過槽5が設置された場合に活魚水の排出管は湿式濾過槽5下端の活魚水排出チャンバ5cから延長されるはずであり、湿式濾過槽5が設置されない場合には、活魚水排出管は活魚水槽4の底側から延長される。
【0040】
図4に示すように、本発明の腰部をなす乾式濾過装置20の活魚水噴射管25は、活魚水槽4の湿式濾過槽5から循環ポンプ8を通して延長される活魚水の循環配管8aと連結設置される一方、エア供給管26は駆動装置部3に具備されたブロワー(Blower)17の吐出側と連結設置される。
これと併せて、駆動装置部3にはコンプレッサー11と、放熱ファン12aを具備する凝縮機12と、膨張バルブ14及び蒸発器13が冷媒配管15で連結された冷凍ユニットとしての活魚水冷却装置10が設置され、活魚水冷却装置10は大きく二種類に分類できる。
【0041】
そのうち一つは、冷凍ユニットの蒸発器13が活魚水槽4の底部や側壁面または湿式濾過槽5に直接設置されるようにして、活魚水の冷却をする通常の場合で、この場合活魚水の流動のための循環配管8aは、循環ポンプ8を経て活魚水噴射管25と直接連結設置される。
他の一つは、活魚水冷却管16aが冷凍ユニットの蒸発器13内部に挿入された二重管熱交換器16を駆動装置部3に設置した場合で、この場合循環配管8aは活魚水の冷却のために二重管熱交換器16の活魚水冷却管16aを経た後に活魚水噴射管25と連結設置される。
上記2種類のうち後者に該当する活魚水冷却装置10を適用することが一番望ましく、エア供給管26が連結設置されるブロワー17は、活魚水冷却装置10と共に設置することもでき、図面上駆動装置部3のうちで上側に形成される空の空間、すなわち、空気循環チャンバ(Ventilation chamber)に設置することもできる。
【0042】
空気循環チャンバは、既存の冷凍コンテナにおいて、冷却ファンの作動によって貨物室2の内部に冷気を流入させる一方、貨物室2の内部空気が外部に排出されるようにする空間になって、ブロワー17の作動によってエア供給管26を通じて流入する空気量程度貨物室2の内部空気が外部に排出されるようにする排気口6をドア2aまたは貨物室2の壁体上に提供することが望ましい。
前記方式を適用すれば、外気導入部19を通じて吸入する外部空気が貨物室2のエア供給管26に沿って供給され、これによって貨物室2の内部に存在する有害ガスが外部から流入する新鮮な空気によって貨物室2の外部に抜け出ることで、貨物室2の内部はいつも快適な生態を維持でき、活魚水噴射ノズル25aを通じて微細粒子で噴射される活魚水は、外部の新鮮な空気と摩擦されて微生物の反応に必要な酸素を十分に提供することができる。
【0043】
これと併せて、活魚水噴射管25には活魚水槽4の湿式濾過槽5から循環ポンプ8を通して延長される前記循環配管8aと共に、活魚水槽4の湿式濾過槽5から加圧ポンプ9を通して延長される加圧配管9aが両側にそれぞれ連結設置され、加圧ポンプ9及び加圧配管9aによって活魚水噴射管25の噴射ノズル25aから噴射される活魚水の噴射圧力を一層増大させることができる。
前記のように活魚水噴射管25の噴射ノズル25aから噴射される活魚水の噴射圧力を増大させれば、活魚水の噴射による粒度をより一層粗密にできることは勿論で、活魚水の噴射幅もより一層広くでき、活魚水の噴射過程でより多くの量の空気が活魚水の中に溶解されて、微生物の反応に必要な酸素供給だけでなく、活魚水の溶存酸素量を十分に確保する点でも寄与できる。
【0044】
循環配管8a及び加圧配管9aに設置される開閉バルブ8b、9bは、活魚コンテナ1の正常な作動時にいつも開放された状態で維持されることは勿論で、循環ポンプ8及び加圧ポンプ9の作動を制御することによって活魚水の流動を調節できるので、開閉バルブ8b、9bは場合によって設置しなくてもよい。
最後に、活魚コンテナ1の貨物室2内部には本発明の腰部になる乾式濾過装置20以外にも、活魚水に酸素を供給させるための図示しなかった酸素供給装置及び照明装置などと共に、該当装置の可動及び制御のためのコントロールパネルとインバーター及びバッテリーなどがさらに具備でき、駆動装置部3にも活魚水冷却装置10と共にパワーコネクターを具備するユニットコントロールボックスや温度計のような他の装置が設置できる。
【0045】
ユニットコントロールボックスは、パワーコネクターと接続されたトレーラー車両または船舶の電源で活魚コンテナ1を可動及び制御するようにするものであり、温度計から測定される活魚水の温度及び各種センサーから入力された信号がその制御の基礎になって、貨物室2に設置されるインバーターは外部の電源が印加されない時間の間に、活魚コンテナ1の作動がバッテリーによって遂行されるようにする。このような電気、電子的な装置は冷凍コンテナが属する技術分野で広く知られた公知技術に該当するものである。
また、活魚水冷却装置10を構成する必須要素としてコンプレッサー11と凝縮機12と膨張バルブ14及び蒸発器13のみを冷凍ユニットとして提示したが、冷凍サイクルの効率を高めるための手段として、2段圧縮機(コンプレッサー)の適用事項を含んで、コンプレッサー11用の振動減衰器、レシーバータンク(Receiver tank:輸液器)、ドライフィルター(Dry filter)、流水分離器、アキュムレーター(Accumulator:軸圧機)のように冷凍サイクルに広く使用される公知の部品が冷凍ユニットに加えられることは勿論である。
【0046】
上記説明内容は、本発明に対する理解の便宜を助けるために最適な実施例だけを詳細に説明したに過ぎず、本発明が追い求めようとする技術的思想の範疇を脱することなしに、例示した構造を基礎にして多様な変形及び変更が可能であることは当業者に明白な事項であり、本発明は添付された請求項に記載された技術的内容を基礎に評価されなければならないことは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明は、冷凍コンテナとして活魚の輸出入と内陸輸送に使用される活魚コンテナにおいて、活魚水槽に保存された活魚水の乾式濾過装置をコンテナの貨物室内部に設置することによって、活魚の疾病や斃死を防止して、活魚の輸送距離と輸送時間を最大限に確保することができるようにしたものであり、産業上利用可能な発明に該当する。
【符号の説明】
【0048】
1 活魚コンテナ
2 貨物室
2a ドア
3 駆動装置部
4 活魚水槽
4a 水槽覆い
5 湿式濾過槽
5a 濾過槽覆い
5b 湿式濾過部
5c 活魚水排出チャンバ
6 排気口
7 水よけ板
8 循環ポンプ
8a 循環配管
8b、9b 開閉バルブ
9 加圧ポンプ
9a 加圧配管
10 活魚水冷却装置
11 コンプレッサー
12 凝縮機
12a 放熱ファン
13 蒸発器
14 膨張バルブ
15 冷媒配管
16 二重管熱交換器
16a 活魚水冷却管
17 ブロワー
18 多孔板
19 外気導入部
20 乾式濾過装置
21 濾過槽ケース
21a 補助通路
22 繊維フィルター
23 ペレットフィルター
24 濾過材
25 活魚水噴射管
25a 噴射ノズル
26 エア供給管
26a エアホール
27 排水口
28 活魚水流動孔
29 ブラケット
30 流路調整板



【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドア(2a)を具備する貨物積載用貨物室(2)と、
前記貨物室(2)の後方に設置されるコンテナ用の駆動装置部(3)を含み、前記貨物室(2)の内部に活魚水槽(4)と、活魚水の湿式濾過槽(5)がそれぞれ設置され、前記駆動装置部(3)には冷凍ユニットによる活魚水冷却装置(10)が設置された活魚コンテナ(1)において、
前記活魚水槽(4)の外部上側で貨物室(2)の長さ方向に沿って設置され上端部が開口状態の濾過槽ケース(21)と、
前記濾過槽ケース21の内部に挿入設置される濾過材(24)と、
前記濾過材(24)の上側から水平方向に設置される活魚水噴射管(25)と、 前記活魚水噴射管(25)に沿って設置される活魚水の噴射ノズル(25a)と、
からなる乾式濾過装置(20)が設置され、
前記活魚水噴射管(25)は、活魚水槽(4)から循環ポンプ(8)を通して延長される活魚水の循環配管(8a)と連結設置され、
前記活魚水槽(4)の上側で所定の間隔を置いて位置する濾過槽ケース(21)の底面には濾過材(24)に乗って垂れ下がる活魚水を活魚水槽(4)の内部に流入させるための排水口(27)が形成されることを特徴とする乾式濾過装置が具備された活魚輸送用コンテナ。
【請求項2】
前記濾過材(24)は、濾過槽ケース(21)の内側下部に位置する多孔性ペレットフィルター(Pellet filter)(23)と、前記ペレットフィルター(23)の上側に位置する多孔性繊維フィルター22からなり、
前記繊維フィルター(22)とペレットフィルター(23)には活魚水浄化用微生物が含浸及び培養されたことを特徴とする請求項1に記載の乾式濾過装置が具備された活魚輸送用コンテナ。
【請求項3】
前記濾過材(24)の上側には一定間隔を置いてエアホール(26a)が貫通形成されたエア供給管(26)が活魚水噴射管(25)と共に設置され、
前記エア供給管(26)は、駆動装置部(3)に具備されたブロワー(17)の吐出側と連結設置されることを特徴とする請求項1または2に記載の乾式濾過装置が具備された活魚輸送用コンテナ。
【請求項4】
前記活魚水噴射管(25)には、循環ポンプ(8)を通して延長される活魚水の循環配管(8a)と、活魚水槽(4)から加圧ポンプ(9)を通して延長される加圧配管(9a)が両側にそれぞれ連結設置されることを特徴とする請求項1または2に記載の乾式濾過装置が具備された活魚輸送用コンテナ。
【請求項5】
前記活魚水噴射管(25)には、循環ポンプ(8)を通して延長される活魚水の循環配管(8a)と、活魚水槽(4)から加圧ポンプ(9)を通して延長される加圧配管(9a)が両側にそれぞれ連結設置されることを特徴とする請求項3に記載の乾式濾過装置が具備された活魚輸送用コンテナ。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2012−531906(P2012−531906A)
【公表日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−518498(P2012−518498)
【出願日】平成22年7月2日(2010.7.2)
【国際出願番号】PCT/KR2010/004309
【国際公開番号】WO2011/002257
【国際公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【出願人】(512002895)デイル カンパニー リミテッド (2)
【出願人】(512002909)
【Fターム(参考)】