事前変形を受けた数本のステープルヤーンを組み上げることによってヤーンを生産する方法およびそれを実行する装置
本発明は並列に実行してもよく各ヤーンの張力の調整特に組み上げ地点における張力を与える最初の変換から生じる張力の緩和は送り装置上で実行され組み上げ地点に向けてヤーンを送ることはガイド手段によって達成されそれによって前記ヤーンは結合され平行にまとめられボビンは積極送り手段であるヤーンに関して滑りが無い状態で動作しかつ組み上げられたヤーンの進行速度を制御することができる手段を構成するか又はそれに連結する装置においてこうして組み上げた前記ヤーンを受け取りこうして形成したヤーンの前記ボビンは2回目の2本合糸プロセスか撚り合わせプロセスか又はカバーリングプロセス用の撚糸機のスピンドル上に設置され前記撚糸機においてヤーンは組み上げられたヤーンを自身の上に合糸するか組み上げたヤーンを別のヤーンの周りに巻きつけるか別のヤーンを組み上げたヤーンの周りに巻きつけることで互いに組み上げられる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紡織用ヤーン処理機に関する。
【0002】
特に、本発明は、特に、並列に配列された複数の作動位置を備えるような機械に関する。機械のそれぞれは、ヤーンを、1つまたは複数の工程で変換し、その後、巻き戻しまたはスプーリングが続くのに適した種々の手段を有する。
【背景技術】
【0003】
例として、一方で、ヤーンを進行させる手段と、他方で、ヤーンを処理する手段とを組み合わせるヤーン処理機について言及することができる。ヤーン進行手段は、プレスローラと協働するシリンダ、キャプスタン、スレッドガイドなどからなってもよい。ヤーン処理手段は、回転に基づいてもよく、たとえば、ヤーンの自分自身に対する合糸または互いに対するヤーンの巻取りをヤーンに対して与える。
【0004】
本変換の原理は、一方で、回転に基づき、スピンドルの回転速度とヤーンの移動速度との比によって左右される、ヤーンの自分自身に対する合糸または互いの周りでのヤーンの巻きつけを与え、他方で、ヤーンの張力の制御に基づいていることが知られている。「シングル合糸」と呼ぶ方法を、ここで、思い出すことができ、スピンドルの一巻きについてヤーン自体に対する1本合糸をヤーンに対して与え、一方、「2本合糸」法は、スピンドルの一巻きについてヤーン自体に対する2本合糸をヤーンに与える。
【0005】
多くの場合、変換法はまた、数本のヤーンを並列に処理し、これらのヤーンを、その後の変換またはスプーリングのために組み上げることを必要とする。そのため、これは、数本の変換されたヤーンを、他の変換手段に一緒に送出する前に、かつ/または、一緒に巻き戻す前に、数本の変換されたヤーンを隣接した位置で組み上げることを意味する。
【0006】
本発明によれば、この組み上げを制御することができることが重要であることが明らかになった。
【0007】
先に規定したような、知られている処理機において、処理機は、ヤーンを進行させるように設計された、いくつかの部材を備えてもよく、部材のうちのあるものは、滑り無しの駆動手段を備え、他のものは、任意選択で、滑りを可能にする手段を装備する。これらの部材の相対速度は、ヤーンの張力を制御し、伸張を生成し、応力除去または張力緩和を得るのに役立つ。滑りの無い状態での部材のドライブ速度のみが、ヤーンの移動速度、その結果、合糸の均一性を保証するのに役立つ。
【0008】
複数のヤーンの組み上げ中に、このことが意味することは、組み上げられたヤーンが完全に制御された長さ(たとえば、同じ長さ)であるためには、
−少なくとも1つの共通滑り無しヤーン進行部材または完全に同期化された部材を有すること、
−ヤーンごとに、完全に制御された張力(たとえば、同じ張力)を持って、ヤーンがこの部材に達することが必要であるということである。
【0009】
ヤーン撚糸機において、ヤーン張力を低減するように設計されたドライブ装置を、たとえば、事前送り出しユニットまたは事前送りユニットの名前で一般に知られている、キャプスタンまたはグリッド型送り出しユニットの形態で設けることが、当業者にとって完全にわかっている。本明細書の残りの部分において、この部材は、「第1送り手段」と呼ばれる。一般に、この部材は、ヤーンの滑りを可能にし、ヤーンの移動に対して超過速度で回転する。
【0010】
ヤーンは、その後、一般に、滑りが無く、ヤーン移動速度の制御を確実にする、第2の「送り」部材に送られる。非常に頻繁に、この第2送り部は、巻き戻しシステム自体によって提供される。
【0011】
これは、上流プロセスにおけるヤーンから得られる引っ張り力が、第1送り手段によって本質的に吸収されることを確実にする。
【0012】
従来技術による、複数本のヤーンの組み上げ品を生産するのに適した部材を有するヤーン処理機を、例示的で、かつ、非制限的な例として示す図1を参照することができる。
【0013】
この図は、第1送りおよびヤーン進行手段(2a,2b,2c,2d)が、整列し、ドライブ部材(4)によって、共通軸によって回転することを示す。同じことが、整列し、ドライブ部材(5)によって、共通軸によって回転する送りおよびスプーリング手段(3a,3b,3c,3d)に当てはまる。
【0014】
これらの機構は、複数の位置間の完全な同期を得るのに役立つ。しかし、この構成は、絶対値では小さいが、相対値では大きい、第1送り手段の出口における張力変動をもたらす。これらの張力変動は、複数の位置間の上流での張力分散から生じ、張力変動には、送りシステム自体の構成部品の摩擦係数、幾何形状公差の変動が付加される。たとえば、10〜12Nの上流張力の場合、出口状況は、位置ごとに0.3N〜0.6N変動する場合がある。
【0015】
ヤーンが独立にスプーリングされるときには、こうした変動は、スプーリング品質に全く影響を及ぼさないが、等距離要件を満たすことを要求されるヤーンの組み上げについては、全く影響を及ぼさないとは言えない。
【0016】
実際に、組み上げ中に、第1送り手段の出口における、こうした相対張力変動は、組み上げが、このロケーションで行われる場合、組み上げられたヤーンの長さを制御する要件に適合しない。
【0017】
この問題を解決しようと試みるために、従来技術によれば、このロケーションでは、たとえ絶対分散が広くても、相対分散はずっと狭いという理解によって、第1送り部材の上流で、組み上げが調製される。図1に示すように、結果として、作動位置から組み上げ地点(5)までのガイド手段(7a,7b,7c,7d)が、第1送り手段(2b)の前に配列され、これは、以下の欠点を持つ。
−種々の手段(7a,7b,7c,7d)、(5)が、上流ヤーン処理ユニットの非常に近くに設置される。
−ガイド部材は、高い張力を受け、信頼性に関して厳しい要件が生じる。
−組み上げ後のヤーン張力は、各ヤーンの張力の和に等しく、それによって、組み上げされたヤーンに関して送りおよびスプーリング手段は、総張力に耐えるような寸法でなければならない。
−ヤーンは、高張力下で、いくつかの角部を有する長い経路をたどり、それが、ガイド部材に対する内部摩擦によって、劣化を引き起こし、ヤーン品質に影響を及ぼす。
−異なる特徴(糸番手、ヤーンタイプ、合糸の数または方向など)を有する個々のヤーンを組み上げることは、特徴の差から張力の差が生じるために、困難である、実際には、不可能である。
【特許文献1】米国特許第6799618号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
簡単で、安全で、有効で、効率的な方法でこれらの欠点を除去し、ヤーン組み上げプロセスについての完全な制御を得ることについて起こる問題を解決することが、本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0019】
こうした問題を解決するために、ヤーン上流処理または変換ユニット、第1ヤーン送りおよび進行手段、およびスレッドガイドを介した送りおよび/またはスプーリング手段とを備える、ヤーンを処理する紡織機において前記ヤーンの組み上げを管理する装置が、設計され、開発された。
【0020】
本発明によれば、起こった問題を解決するために、装置は、個々のモータによってそれぞれ制御される第1送りおよび進行手段のうちの複数の手段と結合して取り付けられた、数本のヤーンの組み上げを生成するのに適した部材を備え、前記組み上げ部材は、前記第1送り手段と、接合されたヤーンの移動速度を制御するのに適した、送りおよび/またはスプーリング手段のうちの1つとの間に設置される。
【0021】
別個の、または、同期した、スレッドガイドの送りおよびスプーリング手段のドライブ手段に関係なく、第1送りおよび進行手段のそれぞれの各モータは、速度バリエータに従属する。
【0022】
この基礎の概念に基づいて、
−送りおよびスプーリング手段ならびにスレッドガイドは、それぞれ、集合モータによって駆動されるか、または、
−送りおよびスプーリング手段ならびにスレッドガイドは、それぞれ、個々のモータによって駆動される。
【0023】
別の実施形態によれば、スレッドガイドは、個々のモータによって駆動され、送りおよびスプーリング手段ならびに第1送りおよび進行手段は、同じモータによって同期して駆動される。この実施形態では、2つの手段の間の速度比は、プーリシステムによって決まる。
【0024】
本発明に対する改良は、第1ヤーン送りおよび進行手段と、組み上げ地点との間にセンサを設置することによって、各ヤーンの張力を測定し、これらの張力を、バリエータを制御するコンピュータに送信することにある。
【0025】
第1ヤーン送りおよび進行手段が、送りおよび/またはスプーリング部材と同期リンクを持たない場合、コンピュータは、測定されたヤーン張力を事前プログラムされた設定値に調整するように、第1送り手段の速度調整を指令する。
【0026】
スレッドガイドが、個々のモータによって駆動されるが、第1送りおよび進行手段ならびに送りおよびスプーリング手段が、同じモータによって同期して駆動される場合、コンピュータは、ヤーンがそこへ引っ張られる位置に対応するヤーンの張力を基準として取得し、張力を等しくするために、他の位置の第1送り部材の速度調整を指令する。
【0027】
本発明の基本的な特徴を考えると、特許請求される手段および機構は、ヤーンを生産するための有利な適用を有し、ヤーンは、複数の基本ヤーンからなる数本のステープルヤーンを合糸するか、撚り合わすか、または、カバーリングすることによる組み上げによって得られ、基本ヤーンの一部は、組み上げられ、新しい変換工程を受ける前に、事前変換操作を受け、基本ヤーンの少なくとも1本は、他の基本ヤーンと異なるか、または、他と異なる変換を受けることが明らかになった。
【0028】
新しい紡織用素材の開発によって、益々多様化したヤーンの組み上げ品による組み合わせから得られるヤーンを得るための新規な作製方法について、益々多くの検討が行われることが明らかである。これは、以下の非制限的な例、すなわち、
−特別な用途用で、かつ、じん性、引っ張り強度、弾性、および所定負荷下における伸びなどの、特定の機械的または物理的特性を有するコード、ストラップ、技術用繊維の生産用、
−特定の、美的特性、機械的特性、または物理的特性を有する織物、ベルト、カーペット、紡織用コーティングの生産用、
−タイヤ、コルゲートベルトなどを補強するためなど、エラストマーなどの複合材のための紡織用補強材の生産用の場合と同様に、特に、技術的な用途についてのヤーンの場合であり、前記ヤ−ンは、層内に個々に挿入されるか、または、たとえば、繊維の形態で使用されることを意図され、また、じん性、引っ張り強度、弾性、および所定負荷下における伸びなどの、特定の機械的または物理的特性を必要とする。
【0029】
本発明は、特に、1本または複数本の基本ヤーンに関する従来の変換操作が、シングル合糸するか、2本合糸するか、撚り合わすか、または、カバーリングするなどの方法であるような方法に関する。
【0030】
引っ張り強度、弾性、所定負荷下における伸び能力、疲れ強さなどのような、ヤーンの一定の技術的特徴は、それぞれが、個々の処理を受け、次に、完全に制御された方法で組み上げられた複数のヤーンを組み合わせることによって得られる。基本ヤーンは、同じか、または、異なってもよく、かつ/または、同じか、または、異なる変換を受けてもよい。実際の適用に応じて、等しい長さ、および/または、等しい張力の組み上げを得るための方法が設計されてもよい。他の場合には、組み上げ方法は、対照的に、異なる伸びまたは張力レベルを有するヤーンを組み上げるためにあってもよい。
【0031】
以下の説明では、異なる処理を受けたか、または、異なる張力下で送られた、異なるタイプのヤーンを合糸するか、または、撚り合わすことによる組み上げから得られるヤーンを示すのに、用語「ハイブリッドヤーン」が使用される。
【0032】
非制限的な例として、タイプおよび事前処理が異なる複数の基本ヤーンの組み上げから得られるハイブリッドヤーンに関する米国特許6799618に言及することができる。
【0033】
従来技術によれば、上述の特許において例として説明されるような、タイプおよび事前処理が異なる複数の基本ヤーンからなるハイブリッドヤーンは、通常、2つの工程で生成される。各基本ヤーンは、第1工程において、たとえば、2本合糸機上で、別々に変換され、ボビン上で個々に受け取られる。中間ボビンは、次に、組み上げ相と、組み上げられたヤーンを撚り合わすことによる方法などの、最終処理とを組み合わせる機械に給糸するクリール上に乗せられる。この最終処理は、通常、シングル合糸撚り合わせ法によって実行される。
【0034】
このシーケンスモードは、以下の欠点を有する。
−このモードは、少なくとも2つのタイプの機械(たとえば、第1工程用の2本合糸機、第2工程用の組み上げおよびシングル合糸機)についての必要性を課す。
−このモードは、中間ボビンのいくつかのバッチの管理、格納、およびハンドリングを必要とする。
−第2組み上げ工程は、通常、シングル合糸で実行され、重量が制限された回転ボビンを使用し、そのため、頻繁な洗浄を必要とする、たとえば、リングフレーム上で、低速度で生産する方法である。この第2工程は、生産性が比較的低い。
【0035】
したがって、適用の著しい単純さ、および、よりよい生産性を提供しながら、異なる個々のヤーンを組み合わせ、組み上げプロセスを制御する可能性を高める手段を提案することが重要であることが明らかになった。
【0036】
本発明が提案して解決する問題は、複数のステープルヤーンを合糸するか、撚り合わすか、または、カバーリングすることによる組み上げから得られるハイブリッドヤーンを生産する手段を得ることであり、これらのステープルヤーンは、同じか、または、異なり、それ自体、同じか、または、異なる合糸法または撚り合わせ法によって処理される。本発明の1つの目的は、組み上げ地点においてヤーンの速度および/または張力(前記速度および/または張力は、同じか、または、異なる)を完全に制御することである。
【0037】
これは、ある方法をもたらし、その方法によれば、
−ステープルヤーンの少なくとも1本は、他のステープルヤーンと異なり、かつ/または、他のステープルヤーンと異なる最初の変換を受け、
−事前変換は、制御手段を装備し、並列の、個々に調整可能な独立した変換手段からなる同じ機械において、並列に実行され、
−各ヤーンの張力の調整、特に、最初の変換から生じる張力から組み上げ地点における張力までの張力緩和は、組み上げ地点における張力が個々に調整されるように、個々に調整することができる調整手段および制御システムを装備する送り装置上で実行され、
−ヤーンは、ガイド手段によって、前記組み上げ地点に送られ、組み上げ地点にて、ヤーンは、接合され、平行にまとめられ、
−ボビンは、積極送り手段、すなわち、ヤーンに関して滑りが無い状態で動作し、かつ、接合されたヤーンの移動速度を制御することができる手段を構成するか、または、それに連結する、装置自体においてこうして組み上げられたヤーンを受け取り、
−こうして形成されたヤーンのボビンは、2回目の、2本合糸処理か、撚り合わせ処理か、または、カバーリング処理に従う撚糸機のスピンドル上に設置され、撚糸機において、ヤーンは、組み上げられたヤーンを自分自身の上に合糸するか、組み上げられたヤーンを別のヤーンの周りに巻きつけるか、別のヤーンを組み上げられたヤーンの周りに巻きつけることによって一緒に接合される。
【0038】
生産されるハイブリッドヤーンのタイプに応じて、受け取り用リボンの処理は、異なる手段によってもたらされる。
【0039】
これらの工程のシーケンスは、任意選択で、並列に実行されるか、または、上述の操作のシーケンスを変えることなく、上述の操作の間に挿入されてもよい、他の補助操作を付加することによって補われる。
【0040】
一実施形態によれば、ステープルヤーンの少なくとも1本は、好ましくは、高いじん性と組み合わされ、所定負荷下で低い伸び能力を有し、ステープルヤーンの中で、少なくとも1本の他の基本ヤーンは、所定負荷下で大きな弾性および/または大きな伸び能力を有し、ステープルヤーンは、異なる合糸に対して別々に撚り合わされ、次に、同じか、または、異なる張力下で組み上げられ、一緒に撚り合わされる。
【0041】
本発明は、本発明に添付された図面の図を参照して以下でより詳細に述べられる。
【0042】
本明細書の残りの部分をよりよく理解するために、同じ数字が、本発明の種々の実施形態について使用される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0043】
当業者にとって完全にわかっているように、変換機は、複数の作動位置を備える。各位置は、たとえば、2本合糸または撚り合わせスピンドル(11a,11b,11c,11d,…)、ヤーン(1a,1b,1c,1d,…)の第1送りおよび進行手段(2a,2b,2c,2d,…)、およびスレッドガイド(6a,6b,6c,6d,…)による送りおよび/またはスプーリング手段(3a,3b,3c,3d,…)からなる上流ヤーン処理ユニットを備える。
【0044】
本発明によれば、装置は、複数のヤーンの組み上げ(A)を調製するのに適した部材(7a,7b,7c,7d)を備え、これらの部材は、第1送りおよび進行手段(2a,2b,2c,…)のうちの複数と共に取り付けられる。
【0045】
重要なことには、本発明によれば、第1送りおよび進行手段(2a,2b,2c,2d…)のそれぞれが個々のモータ(8a,8b,8c,8d…)によって制御される。組み上げ部材(7a,7b,7c,7d,…)は、第1送りおよび進行手段(2a,2b,2c,…)と、接合されたヤーンの移動速度を制御するのに適した送りおよびスプーリング手段のうちの1つ(3b)との間に設置される。組み上げ部材(7a,7b,7c,7d,…)は、したがって、第1送りおよび進行手段(2a,2b,2c,…)の下流で、かつ、送りおよびスプーリング手段(3a,3b,3c,…)の上流に設置される。
【0046】
送りおよび/またはスプーリング手段(3a,3c)およびその対応するスレッドガイド(6a,6c)は、例として述べた組み上げの特定の場合には、それぞれのヤーンが、送り手段(3b)およびその対応するスレッドガイド(6b)に向けてコースを変えるため使用されない。
【0047】
有利には、実施形態(図2、図3、図4)に関係なく、第1送りおよび進行手段(2a,2b,2c,2d,…)のそれぞれの個々のモータ(8a,8b,8c,8d,…)は、バリエータ(15a,15b,15c,…)に従属する。
【0048】
図2に示す実施形態では、送りおよびスプーリング手段(3a,3b,3c,3d,…)は、共通ドライブ部材(5)によって駆動される。スレッドガイド(6a,6b,6c,6d,…)は、共通ドライブ部材(6)によって駆動される。
【0049】
図3に示す実施形態では、送りおよびスプーリング手段(3a,3b,3c,3d,…)は、それぞれ、個々の共通ドライブ部材(10a,10b,10c,10d,…)によって駆動される。同じことが、それぞれ、個々のモータ(12a,12b,12c,12d,…)によって駆動されるスレッドガイド(6a,6b,6c,6d,…)に当てはまる。
【0050】
図4に示す実施形態では、送りおよびスプーリング手段(3a,3b,3c,3d,…)ならびに第1送りおよび進行手段(2a,2b,2c,2d,…)は、同じモータ(8a,8b,8c,8d,…)によって同期して駆動される。手段(2a,3a)、(2b,3b)、(2c,3b)、(2d,3d)の間の速度比は、たとえば、プーリ(9)の比によって固定される。
【0051】
第1送り手段を制御するバリエータ(15a,15b,15c,…)は、たとえば、オペレータによってアクセス可能なローカルコントロールの形態の速度調整手段に連結する。
【0052】
あるいは、バリエータ(15a,15b,15c,…)は、各バリエータに設定値を送り出すコンピュータ(14)によって制御され、前記設定値は、たとえば、オペレータによってプログラムされる。
【0053】
図示するように、装置は、複数のステープルヤーン(1a,1b,1c,…)を合糸するか、撚り合わすか、またはカバーリングすることによる組み上げによって得られるハイブリッドヤーンの生産について、特に有利な適用を有する。
【0054】
変換プロセスが、次の3つの主要な操作を含むことが、当業者にとって完全にわかっているように、思い出されてもよい。
−合糸操作、撚り合わせ操作、カバーリング操作による、基本ヤーン(Fa,Fb,Fc,…)の全てまたは一部の第1変換(Pa,Pb,Pc,…)。この操作は、撚り合わせスピンドル上で実行される。
−組み上げ。ヤーンは、地点(A)において互いに平行に接合される。
−合糸操作、撚り合わせ操作、またはカバーリング操作である、組み上げられたヤーンの2回目の変換(S)。この操作は、撚り合わせスピンドル上で実行される。
【0055】
これらの操作は、任意選択で、巻き戻し操作、サーモフィックス操作、伸張操作などのような、これらの3つの操作のうちの1つの操作または他の操作の中間の、または、それに関連する、他の工程によって上流で先行されるか、または、補われてもよく、このとき、上述の3つの操作が、述べたシーケンスモードに従って2つの工程にまとめられる限り、このことは、本出願の範囲に影響を及ぼさない。
【0056】
本発明の1つの重要な態様によれば、手段(11a,11b,11c,…)は、ステープルヤーン(1a,1b,1c,…)の最初の変換(Pa,Pb,Pc,…)を実行するのに役立ち、好ましくは、隣接して設置され、それぞれが、速度バリエータ(16a,16b,16c,…)などのシステムによって個々に制御される個々のドライブ手段を備える。したがって、各手段(11a,11b,11c,…)は、他のヤーンと異なる場合がある各ヤーン特定の変換(Pa,Pb,Pc,…)、たとえば、異なる値または方向の合糸を実行するように設定される。任意選択で、ヤーン(1a,1b,1c,…)の一部は、変換されなくてもよく、または、その変換は、0回巻きであってもよく、ヤーンは、もはや合糸を受け取らず、対応する変換手段の非巻取り手段および/または偽装手段が使用される。変換手段(11a,11b,11c,…)の出口において、各ヤーンは、その糸番手および変換(たとえば、速度、ドラム径、糸番手など)に依存する張力を有する。
【0057】
各ヤーン(1a,1b,1c,…)は、たとえば、「事前送り出しユニット」または「事前送り」ユニットとして一般に知られている、キャプスタンまたはグリッド型送り出しユニットの形態の、ヤーン張力を調整するための、特に、ヤーンの変換(Pa,Pb,Pc,…)から生じるヤーン張力を低減するための第1送り手段(2a,2b,2c,…)を通過する。本明細書の残りの部分では、この部材は、「第1送り手段」の名前で指定される。たとえば、張力緩和を生成するために、この部材は、ヤーンの滑りを可能にし、ヤーンの移動に対して超過速度で回転する。
【0058】
重要なことには、第1送りおよび進行手段(2a,2b,2c,…)のそれぞれは、その効率を調整する手段を備える。この手段は、たとえば、送り出しユニットのグリッドの巻取り弧またはキャプスタンの周りに巻かれる巻き数を調整するためにある。この調整は、手動で、または、アクチュエータによって達成することができる。第1送り手段(2a,2b,2c,…)の効率を個々に調整するこの手段はまた、たとえば、速度バリエータ(15a,15b,15c,…)などのシステムによって個々に制御される個々のモータ(8a,8b,8c,…)によって制御されることによって、送り出し部材の速度を調整するためにあってもよい。
【0059】
そのため、各送りおよび進行手段(2a,2b,2c,…)は、組み上げ張力に対して、他のヤーンとは異なる場合がある各ヤーンの特定の張力を調整するように設定される。送りおよび進行手段(2a,2b,2c,…)の出口において、ヤーンは、組み上げ地点(A)において得られる張力に相当する張力を有する。
【0060】
ヤーン(2a,2b,2c,…)は、ガイド部材(7a,7b,7c,…)によって組み上げ地点(A)に送られる。部材(7a,7b,7c,…)および地点(A)は、第1送りおよび進行手段(2a,2b,2c,…)と、接合されたヤーンの移動速度を制御するのに適したスプーリング手段(3)との間に設置される。平行に接合されたヤーン(1a,1b,1c)は、次に、中間ボビン(4)を形成するスプーリング手段のうちの1つによって引っ張られる。
【0061】
最初の処理(Pa,Pb,Pc,…)を受けた単一ヤーン(1a,1b,1c,…)のボビン(4)は、次に、2回目の処理(S)を受けるために、第2機械内に乗せられる。組み上げられたヤーンは、スピンドル(17)で撚り合わされ、送り部(18)を通過し、次に、最終ボビン(20)を形成するスプーリング手段(19)によってスプーリングされる。
【0062】
有利には、実施形態(図6およびその次参照)に関係なく、第1変換手段のそれぞれの個々のモータ(11a,11b,11c,…)は、バリエータ(16a,16b,16c,…)に従属し、それぞれの個々の送りモータ(8a,8b,8c,8d,…)および進行モータ(2a,2b,2c,…)は、バリエータ(15a,15b,15c,…)に従属する。これらのバリエータ(15a,15b,15c,…,16a,16b,16c,…)は、たとえば、オペレータによってアクセス可能な設定値またはローカルコントロールの形態の速度調整手段に連結する。
【0063】
あるいは、バリエータ(15a,15b,15c,…,16a,16b,16c,…)は、各バリエータに設定値を送り出すコンピュータ(14)によって制御され、前記設定値は、たとえば、オペレータによってプログラム可能である。
【0064】
図7に示す本発明に対する改良は、第1送りおよび進行手段(2a,2b,2c,…)の下流で、かつ、ヤーン組み上げ地点(A)の上流に、たとえば、センサの形態の、各ヤーンの張力を測定する手段を設置するためにある。各ヤーンの張力の指示は、コンピュータ(14)に送出され、コンピュータ(14)は、第1送りおよび進行手段(2a,2b,2c,…)のモータ(8a,8b,8c,…)を制御するバリエータ(15a,15b,15c,…)に設定値を送信する。
【0065】
たとえば、中央プロセッサの形態のコンピュータ(14)は、組み上げ地点(A)において、方法によって要求されるヤーン張力への完全な適合を保証するように第1送り手段(2a,2b,2c,…)の速度を調整して、所定期間にわたる、設定におけるドリフトを相殺する。
【0066】
組み上げ法によって要求される張力は、各ヤーンの間で等しい張力であってもよく、または、ヤーンごとに異なる張力であってもよい。
【0067】
本発明によれば、したがって、異なる特徴を有するヤーン(1a,1b,1c,…)の組み上げを調製することが可能であり、各ヤーンは、システムによって制御された所定の張力下で組み上げ地点(A)に導かれる。この結果は、異なる弾性を有するヤーンを組み上げることにとって特に有利である。
【0068】
各ヤーンの張力を測定する手段は、組み上げ地点(A)の直前でヤーンの移動速度を測定するのに適した手段と置き換えられてもよい、かつ/または、適した手段で補われてもよい。
【0069】
図8および図9に示す本発明の方法は、タイヤまたは複合材を補強するハイブリッドヤーンを生産するために特に設計される。この方法は、少なくとも一方が他方と異なる少なくとも2つのステープルヤーン(1a,1b,1c,…)を使用するためにある。ステープルヤーンの少なくとも1本は、所定負荷下において低い伸び能力を有し、少なくとも1本の基本ヤーンは、高い弾性能力および/または高い伸び能力を有する。ステープルヤーンは、異なる合糸に個別に撚り合わされ、次に、同じか、または、異なる張力下で組み上げられ、一緒に撚り合わされる。
【0070】
本発明による生産プロセスは、以下の工程からなる。
−基本ヤーンの全てまたは一部は、好ましくは、撚糸機に隣接するスピンドル(11a,11b,11c,…)上で、2本合糸法または直接撚り合わせ法(Pa,Pb,Pc,…)によって、同時にかつ平行に撚り合わされる。
−各ヤーンは、組み上げ張力に対してその張力を調整するために、その効率が他の部材と独立に調整可能である第1送り出し部材(2a,2b,2c,…)に送出される。
−ヤーンは、ガイド装置(7a,7b,7c,…)によって組み上げ地点(A)に誘導され、組み上げ地点(A)にて、ヤーンは、実質的に平行な配置で接合される。
−こうして組み上げられたヤーンは、中間ボビン(4)を形成するためにスプーリングされ、ヤーンは、滑り無しで駆動される。
−こうして形成された、組み上げられたヤーンの中間ボビン(4)は、2本合糸スピンドル(17)上に設置され、組み上げられたヤーンは、従来の2本合糸法(S)によって撚り合わされ、組み上げられたヤーンは、自分自身の上に巻きつけることによって、一緒に接合される。
【0071】
本発明によれば、ヤーン(1a,1b,1c,…)の一部は、変換されなくてもよく、または、撚り合わされなくてもよく、対応する変換手段の非巻取り手段および偽装手段だけが使用される。
【0072】
図12に示す本発明の実施形態によれば、補助ヤーン(21)が組み上げに導入される。
【0073】
それぞれの場合によれば、補助ヤーンは、
・事前変換なしで、組み上げ地点Aにおいて組み上げられ、その張力は、任意選択で、テンショナまたは任意の同様な補助送り出し部材によって調整され、
・スピンドル(17)の出口において、第1工程で組み上げられたヤーンを接合させるために、中空軸を介して2本合糸スピンドル(17)上に導入され、それによって、補助ヤーンは、撚り合わされないが、2本合糸モード(スピンドルの一巻き当たり2つパイル)で一緒に撚り合わされる、組み上げられたヤーンの周りに巻きつけることによって接合される。
【0074】
補助ヤーン(21)は、たとえば、非帯電性ヤーンまたはガス吸収性ヤーンなどの補助機能を有するヤーンであってよい。補助ヤーンは、それ自体、複数のヤーンの組み上げによって形成されてもよく、かつ/または、事前処理を受けていてもよい。
【0075】
図10および図11に示す本発明の方法は、タイヤまたは複合材を補強するための複合ハイブリッドヤーンを生産することを特に意図する。本発明の方法のこの第2の実施形態は、方法が、少なくとも2本のステープルヤーン(Fa,Fb,Fc,…)を使用することを特徴とし、そのステープルヤーンの中で、基本ヤーンの少なくとも1本は、好ましくは高いじん性と組み合わされ、低い伸び能力を有し、そのステープルヤーンの中で、少なくとも1本の他の基本ヤーンは、大きな弾性および/または大きな伸び能力を有し、ステープルヤーンは、異なるレベルに別々に撚り合わされ、次に、同じか、または、異なる張力下で組み上げられ、別のヤーンと共に巻きつけることによって一緒に接合される。
【0076】
方法は、先に述べた方法と同じ工程を含み、唯一の差は、中間ボビン(4)が、撚り合わせ、または、カバーリング(17)のために中空スピンドル(10)上に設置され、組み上げられたヤーンは、撚り合わせ法またはカバーリング法によって、組み上げられたヤーンを別のヤーン(4´)と連結することによって接合されることである。
【0077】
この第2の実施形態によれば、最終工程において第1ヤーン(4)と連結する他のヤーン(4´)は、ヤーン(1´a,1´b、1´c)の組成か、受けた処理(P´a,P´b,P´c)のいずれかにおいて、最初に組み上げられたヤーン(4)と異なり、2本のヤーン(4)と(4´)は、「直接撚り合わせ」として知られるプロセスによって接合される。
【0078】
この第2の実施形態によれば、前記組み上げられたヤーン(4)は、コアを構成し、最終工程において連結したヤーン(4´)は、カバーリング法によってコアヤーンを囲むバインディングヤーンである。
【0079】
連結したヤーン(4´)は、たとえば、非帯電性ヤーンまたはガス吸収性ヤーンなどの補助機能を有するヤーンであってよい。補助ヤーンは、それ自体、複数のヤーンの組み上げによって形成されてもよく、かつ/または、事前処理を受けていてもよい。
【0080】
本発明によれば、最初の変換(Pa,Pb,Pc,…)において、ステープルヤーン(1a,1b,1c,…)を撚り合わす各スピンドル(11a,11b,11c,…)の速度は、最も低い伸び能力を有するヤーン(複数可)が、弾性の高いヤーン(複数可)に比べて、メートル当たりより多くの回数の撚り合わせを受けるように設定される。
【0081】
本発明によれば、最初の変換(Pa,Pb,Pc,…)において、低い伸び能力のヤーン(複数可)を使用するスピンドル(11a,11b,11c,…)は、
−弾性の高いヤーン(複数可)を撚り合わすスピンドルの方向と同じ方向か、または、
−弾性の高いヤーン(複数可)を撚り合わすスピンドルの方向と逆方向に回転する。たとえば、低い伸び能力のヤーン(複数可)は、「Z」で撚り合わされ、弾性の高いヤーン(複数可)は、「S」で撚り合わされる。
【0082】
本発明によれば、2回目の変換(S)において、組み上げられたヤーンの最終合糸は、最も低い伸び能力を有するヤーン(複数可)の合糸と逆方向に起こる。
【0083】
本発明によれば、2回目の変換(S)において、最終合糸中のメートル当たりの合糸の数は、最も低い伸び能力を有するヤーン(複数可)の最初の変換中の所与のメートル当たりの合糸の数以下である。
【0084】
本発明の方法の第1の例は、以下で与えられ、Zにおいて、メートル当たり180巻きで撚り合わされるBCF1240dtexポリプロピレンの2本の基本ヤーン、および、Sにおいて、130巻き/メートルで撚り合わされるCF600dtexポリプロピレンヤーンからなる、ベルト生産用のヤーンの生産に適用される。3本のヤーンは、接合され、Zにおいて、160巻き/メートルで一緒に撚り合わされる。
【0085】
2本のBCFポリプロピレンヤーン(1a,1b)は、Zにおいて、5500回転/分で回転するように設定されたスピンドル(11a,11b)において撚り合わされ、ポリプロピレンCFヤーン(1c)は、Sにおいて、3970回転/分で回転するように設定されたスピンドル(11c)において撚り合わされる。
【0086】
スピンドルシステム(3)は、滑りの無い状態で、組み上げられたヤーンを61.1メートル/分のスプーリング速度でスピンドル(4)上に巻きつける。
【0087】
ボビン(4)は、滑りの無い状態で、43.7メートル/分の送り速度で、3500回転/分で回転する2本合糸スピンドル(17)上に乗せられる。
【0088】
本発明の方法の第2の例は、以下で与えられ、Zにおいて、510巻き/メートルで撚り合わされるアラミド1100dtexの2本の基本ヤーン、および、Zにおいて、350巻き/メートルで撚り合わされるナイロン940dtexヤーンからなる、タイヤを強化するためのヤーンの生産に適用される。3本のヤーンは、接合され、Sにおいて、350巻き/メートルで一緒に撚り合わされる。
【0089】
2本のアラミドヤーン(1a,1b)は、Zにおいて、7000回転/分で回転するように設定されたスピンドル(11a,11b)上で撚り合わされ、ナイロンヤーン(1c)は、Zにおいて、4800回転/分で回転するように設定されたスピンドル(11c)上で撚り合わされる。
【0090】
スピンドルシステム(3)は、滑りの無い状態で、組み上げられたヤーンを27.45メートル/分のスプーリング速度でボビン(4)上に巻きつける。
【0091】
ボビン(4)は、滑りの無い状態で、30メートル/分の送り速度で、5250回転/分で回転する2本合糸スピンドル(17)上に乗せられる。
【0092】
先の例は、本発明の方法の実施態様を示すために与えられ、非制限的である。
【0093】
本明細書から、利点は、明らかに現れ、以下の項目が、特に強調され、思い出される。
−ヤーンを組み上げ地点に向かって誘導する手段は、スピンドルから所定距離のところ、したがって、オペレータによりアクセス可能なゾーンに設置される。
−ガイド部材(キャスタ、ガイド)は、第1送り部の後に位置するため、低い張力を受ける。
−事前送り出し部材は、1本のヤーンの張力に耐えなければならないだけである。
−ヤーンは、長い経路をたどり、低い張力下のいくつかの角部を有し、それによって、ヤーンの品質(引っ張り張力、ストランドの破断のリスクなど)の低下が防止される。
−それぞれのヤーンが、異なるタイプか、または、異なる糸番手であり、他のヤーンとは異なる最初の処理(撚り合わせ方向またはパイルのパラメータ数において)を受ける、ヤーン組み上げを調製することが可能である。
−この最初の変換後に、ヤーンは、他のヤーンとは異なる所定の張力または速度下で、組み上げ地点に導かれることができる。
−第1工程から第2工程への移行は、長さおよび張力の所望の均衡を得るために、事前組み上げされ、かつ、事前調整されたヤーンを収容する単一中間ボビンによって実現される。
−2回目の変換は、2本合糸法または直接撚り合わせ法によって実行されることができ、最適生産性をもたらす(procure)。
−無制限の数のヤーンの接合によって、非常にさまざまな組み上げ構成を考えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】従来技術による、ヤーン組み上げ部材を装備する変換機の概略的な図である。
【図2】本発明によるヤーン管理および組み上げ装置を装備する、図1に示す機械によっており、送りおよびスプーリング手段とスレッドガイドが、それぞれ、集合モータによって駆動される実施形態の機械を示す図である。
【図3】送りおよびスプーリング手段とスレッドガイドが、それぞれ、個々のモータによって駆動される、図2と同様の図である。
【図4】スレッドガイドが、個々のモータによって駆動されるが、送りおよびスプーリング手段ならびに第1送りおよび進行手段は、同じモータによって同期して駆動される、図3に相当する図である。
【図5】図3に示す実施形態に適用された、コンピュータおよびヤーン張力センサの適用および使用を示す図であり、観察結果によれば、この適用は、図2、3、および4に示す実施形態に明らかに関連する場合がある。
【図6】本発明の方法による、3端部撚り合わせの例としてここで示す、ハイブリッドヤーンを生産する方法の概略的な図であり、本方法において、基本ヤーンの従来の合糸および組み上げは、独立した2本合糸位置によって実行され、組み上げられたヤーンの最終合糸は、2本合糸法によって実行される。
【図7】組み上げ張力制御手段の概略的な図である。
【図8】図6により詳細に示す、本発明の2工程法を示す非常に概略的な図である。
【図9】第2工程が、組み上げられた3本のヤーンの2本合糸によって実行される、完全な2工程法の非常に概略的な図であり、これらの組み上げられたヤーンのそれぞれは、直接撚り合わせ法によって組み上げられた対からなる。
【図10】第2工程が、組み上げられた2本のヤーンの直接撚り合わせによって実行される、完全な2工程法の非常に概略的な図であり、これらの組み上げられたヤーンのそれぞれは、2本合糸撚り合わせによって撚り合わされた3本のヤーンからなる。
【図11】第2工程が、組み上げられた2本のヤーンの直接撚り合わせによって実行される、完全な2工程法の非常に概略的な図であり、これらの組み上げられた2本のヤーンのそれぞれは、直接撚り合わせによって組み上げられた2本のヤーンからなる。
【図12】補助ヤーンが、最終2本合糸の合糸工程において付加される本発明の方法の代替法の概略的な図である。
【符号の説明】
【0095】
1a,1b,1c ステープルヤーン
2a,2b,2c,2d 第1送りおよび進行手段
3a,3b,3c,3d 送りおよびスプーリング手段
6a,6b,6c,6d スレッドガイド
7a,7b,7c ガイド手段
7a,7b,7c,7d 組み上げ手段
8a,8b,8c,8d、10a,10b,10c,10d、12a,12b,12c,12d モータ
9a,9b,9c プーリまたはベルト
11a,11b,11c 変換手段
13a,13b,13c センサ
15a,15b,15d、16a,16b,16c 速度バリエータ
A 組み上げ地点
Pa,Pb,Pc 事前変換
S 2回目の2本合糸処理、撚り合わせ処理、またはカバーリング処理
3 装置
4 ボビン
5、6 集合モータ
14 コンピュータ
17 スピンドル
【技術分野】
【0001】
本発明は、紡織用ヤーン処理機に関する。
【0002】
特に、本発明は、特に、並列に配列された複数の作動位置を備えるような機械に関する。機械のそれぞれは、ヤーンを、1つまたは複数の工程で変換し、その後、巻き戻しまたはスプーリングが続くのに適した種々の手段を有する。
【背景技術】
【0003】
例として、一方で、ヤーンを進行させる手段と、他方で、ヤーンを処理する手段とを組み合わせるヤーン処理機について言及することができる。ヤーン進行手段は、プレスローラと協働するシリンダ、キャプスタン、スレッドガイドなどからなってもよい。ヤーン処理手段は、回転に基づいてもよく、たとえば、ヤーンの自分自身に対する合糸または互いに対するヤーンの巻取りをヤーンに対して与える。
【0004】
本変換の原理は、一方で、回転に基づき、スピンドルの回転速度とヤーンの移動速度との比によって左右される、ヤーンの自分自身に対する合糸または互いの周りでのヤーンの巻きつけを与え、他方で、ヤーンの張力の制御に基づいていることが知られている。「シングル合糸」と呼ぶ方法を、ここで、思い出すことができ、スピンドルの一巻きについてヤーン自体に対する1本合糸をヤーンに対して与え、一方、「2本合糸」法は、スピンドルの一巻きについてヤーン自体に対する2本合糸をヤーンに与える。
【0005】
多くの場合、変換法はまた、数本のヤーンを並列に処理し、これらのヤーンを、その後の変換またはスプーリングのために組み上げることを必要とする。そのため、これは、数本の変換されたヤーンを、他の変換手段に一緒に送出する前に、かつ/または、一緒に巻き戻す前に、数本の変換されたヤーンを隣接した位置で組み上げることを意味する。
【0006】
本発明によれば、この組み上げを制御することができることが重要であることが明らかになった。
【0007】
先に規定したような、知られている処理機において、処理機は、ヤーンを進行させるように設計された、いくつかの部材を備えてもよく、部材のうちのあるものは、滑り無しの駆動手段を備え、他のものは、任意選択で、滑りを可能にする手段を装備する。これらの部材の相対速度は、ヤーンの張力を制御し、伸張を生成し、応力除去または張力緩和を得るのに役立つ。滑りの無い状態での部材のドライブ速度のみが、ヤーンの移動速度、その結果、合糸の均一性を保証するのに役立つ。
【0008】
複数のヤーンの組み上げ中に、このことが意味することは、組み上げられたヤーンが完全に制御された長さ(たとえば、同じ長さ)であるためには、
−少なくとも1つの共通滑り無しヤーン進行部材または完全に同期化された部材を有すること、
−ヤーンごとに、完全に制御された張力(たとえば、同じ張力)を持って、ヤーンがこの部材に達することが必要であるということである。
【0009】
ヤーン撚糸機において、ヤーン張力を低減するように設計されたドライブ装置を、たとえば、事前送り出しユニットまたは事前送りユニットの名前で一般に知られている、キャプスタンまたはグリッド型送り出しユニットの形態で設けることが、当業者にとって完全にわかっている。本明細書の残りの部分において、この部材は、「第1送り手段」と呼ばれる。一般に、この部材は、ヤーンの滑りを可能にし、ヤーンの移動に対して超過速度で回転する。
【0010】
ヤーンは、その後、一般に、滑りが無く、ヤーン移動速度の制御を確実にする、第2の「送り」部材に送られる。非常に頻繁に、この第2送り部は、巻き戻しシステム自体によって提供される。
【0011】
これは、上流プロセスにおけるヤーンから得られる引っ張り力が、第1送り手段によって本質的に吸収されることを確実にする。
【0012】
従来技術による、複数本のヤーンの組み上げ品を生産するのに適した部材を有するヤーン処理機を、例示的で、かつ、非制限的な例として示す図1を参照することができる。
【0013】
この図は、第1送りおよびヤーン進行手段(2a,2b,2c,2d)が、整列し、ドライブ部材(4)によって、共通軸によって回転することを示す。同じことが、整列し、ドライブ部材(5)によって、共通軸によって回転する送りおよびスプーリング手段(3a,3b,3c,3d)に当てはまる。
【0014】
これらの機構は、複数の位置間の完全な同期を得るのに役立つ。しかし、この構成は、絶対値では小さいが、相対値では大きい、第1送り手段の出口における張力変動をもたらす。これらの張力変動は、複数の位置間の上流での張力分散から生じ、張力変動には、送りシステム自体の構成部品の摩擦係数、幾何形状公差の変動が付加される。たとえば、10〜12Nの上流張力の場合、出口状況は、位置ごとに0.3N〜0.6N変動する場合がある。
【0015】
ヤーンが独立にスプーリングされるときには、こうした変動は、スプーリング品質に全く影響を及ぼさないが、等距離要件を満たすことを要求されるヤーンの組み上げについては、全く影響を及ぼさないとは言えない。
【0016】
実際に、組み上げ中に、第1送り手段の出口における、こうした相対張力変動は、組み上げが、このロケーションで行われる場合、組み上げられたヤーンの長さを制御する要件に適合しない。
【0017】
この問題を解決しようと試みるために、従来技術によれば、このロケーションでは、たとえ絶対分散が広くても、相対分散はずっと狭いという理解によって、第1送り部材の上流で、組み上げが調製される。図1に示すように、結果として、作動位置から組み上げ地点(5)までのガイド手段(7a,7b,7c,7d)が、第1送り手段(2b)の前に配列され、これは、以下の欠点を持つ。
−種々の手段(7a,7b,7c,7d)、(5)が、上流ヤーン処理ユニットの非常に近くに設置される。
−ガイド部材は、高い張力を受け、信頼性に関して厳しい要件が生じる。
−組み上げ後のヤーン張力は、各ヤーンの張力の和に等しく、それによって、組み上げされたヤーンに関して送りおよびスプーリング手段は、総張力に耐えるような寸法でなければならない。
−ヤーンは、高張力下で、いくつかの角部を有する長い経路をたどり、それが、ガイド部材に対する内部摩擦によって、劣化を引き起こし、ヤーン品質に影響を及ぼす。
−異なる特徴(糸番手、ヤーンタイプ、合糸の数または方向など)を有する個々のヤーンを組み上げることは、特徴の差から張力の差が生じるために、困難である、実際には、不可能である。
【特許文献1】米国特許第6799618号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
簡単で、安全で、有効で、効率的な方法でこれらの欠点を除去し、ヤーン組み上げプロセスについての完全な制御を得ることについて起こる問題を解決することが、本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0019】
こうした問題を解決するために、ヤーン上流処理または変換ユニット、第1ヤーン送りおよび進行手段、およびスレッドガイドを介した送りおよび/またはスプーリング手段とを備える、ヤーンを処理する紡織機において前記ヤーンの組み上げを管理する装置が、設計され、開発された。
【0020】
本発明によれば、起こった問題を解決するために、装置は、個々のモータによってそれぞれ制御される第1送りおよび進行手段のうちの複数の手段と結合して取り付けられた、数本のヤーンの組み上げを生成するのに適した部材を備え、前記組み上げ部材は、前記第1送り手段と、接合されたヤーンの移動速度を制御するのに適した、送りおよび/またはスプーリング手段のうちの1つとの間に設置される。
【0021】
別個の、または、同期した、スレッドガイドの送りおよびスプーリング手段のドライブ手段に関係なく、第1送りおよび進行手段のそれぞれの各モータは、速度バリエータに従属する。
【0022】
この基礎の概念に基づいて、
−送りおよびスプーリング手段ならびにスレッドガイドは、それぞれ、集合モータによって駆動されるか、または、
−送りおよびスプーリング手段ならびにスレッドガイドは、それぞれ、個々のモータによって駆動される。
【0023】
別の実施形態によれば、スレッドガイドは、個々のモータによって駆動され、送りおよびスプーリング手段ならびに第1送りおよび進行手段は、同じモータによって同期して駆動される。この実施形態では、2つの手段の間の速度比は、プーリシステムによって決まる。
【0024】
本発明に対する改良は、第1ヤーン送りおよび進行手段と、組み上げ地点との間にセンサを設置することによって、各ヤーンの張力を測定し、これらの張力を、バリエータを制御するコンピュータに送信することにある。
【0025】
第1ヤーン送りおよび進行手段が、送りおよび/またはスプーリング部材と同期リンクを持たない場合、コンピュータは、測定されたヤーン張力を事前プログラムされた設定値に調整するように、第1送り手段の速度調整を指令する。
【0026】
スレッドガイドが、個々のモータによって駆動されるが、第1送りおよび進行手段ならびに送りおよびスプーリング手段が、同じモータによって同期して駆動される場合、コンピュータは、ヤーンがそこへ引っ張られる位置に対応するヤーンの張力を基準として取得し、張力を等しくするために、他の位置の第1送り部材の速度調整を指令する。
【0027】
本発明の基本的な特徴を考えると、特許請求される手段および機構は、ヤーンを生産するための有利な適用を有し、ヤーンは、複数の基本ヤーンからなる数本のステープルヤーンを合糸するか、撚り合わすか、または、カバーリングすることによる組み上げによって得られ、基本ヤーンの一部は、組み上げられ、新しい変換工程を受ける前に、事前変換操作を受け、基本ヤーンの少なくとも1本は、他の基本ヤーンと異なるか、または、他と異なる変換を受けることが明らかになった。
【0028】
新しい紡織用素材の開発によって、益々多様化したヤーンの組み上げ品による組み合わせから得られるヤーンを得るための新規な作製方法について、益々多くの検討が行われることが明らかである。これは、以下の非制限的な例、すなわち、
−特別な用途用で、かつ、じん性、引っ張り強度、弾性、および所定負荷下における伸びなどの、特定の機械的または物理的特性を有するコード、ストラップ、技術用繊維の生産用、
−特定の、美的特性、機械的特性、または物理的特性を有する織物、ベルト、カーペット、紡織用コーティングの生産用、
−タイヤ、コルゲートベルトなどを補強するためなど、エラストマーなどの複合材のための紡織用補強材の生産用の場合と同様に、特に、技術的な用途についてのヤーンの場合であり、前記ヤ−ンは、層内に個々に挿入されるか、または、たとえば、繊維の形態で使用されることを意図され、また、じん性、引っ張り強度、弾性、および所定負荷下における伸びなどの、特定の機械的または物理的特性を必要とする。
【0029】
本発明は、特に、1本または複数本の基本ヤーンに関する従来の変換操作が、シングル合糸するか、2本合糸するか、撚り合わすか、または、カバーリングするなどの方法であるような方法に関する。
【0030】
引っ張り強度、弾性、所定負荷下における伸び能力、疲れ強さなどのような、ヤーンの一定の技術的特徴は、それぞれが、個々の処理を受け、次に、完全に制御された方法で組み上げられた複数のヤーンを組み合わせることによって得られる。基本ヤーンは、同じか、または、異なってもよく、かつ/または、同じか、または、異なる変換を受けてもよい。実際の適用に応じて、等しい長さ、および/または、等しい張力の組み上げを得るための方法が設計されてもよい。他の場合には、組み上げ方法は、対照的に、異なる伸びまたは張力レベルを有するヤーンを組み上げるためにあってもよい。
【0031】
以下の説明では、異なる処理を受けたか、または、異なる張力下で送られた、異なるタイプのヤーンを合糸するか、または、撚り合わすことによる組み上げから得られるヤーンを示すのに、用語「ハイブリッドヤーン」が使用される。
【0032】
非制限的な例として、タイプおよび事前処理が異なる複数の基本ヤーンの組み上げから得られるハイブリッドヤーンに関する米国特許6799618に言及することができる。
【0033】
従来技術によれば、上述の特許において例として説明されるような、タイプおよび事前処理が異なる複数の基本ヤーンからなるハイブリッドヤーンは、通常、2つの工程で生成される。各基本ヤーンは、第1工程において、たとえば、2本合糸機上で、別々に変換され、ボビン上で個々に受け取られる。中間ボビンは、次に、組み上げ相と、組み上げられたヤーンを撚り合わすことによる方法などの、最終処理とを組み合わせる機械に給糸するクリール上に乗せられる。この最終処理は、通常、シングル合糸撚り合わせ法によって実行される。
【0034】
このシーケンスモードは、以下の欠点を有する。
−このモードは、少なくとも2つのタイプの機械(たとえば、第1工程用の2本合糸機、第2工程用の組み上げおよびシングル合糸機)についての必要性を課す。
−このモードは、中間ボビンのいくつかのバッチの管理、格納、およびハンドリングを必要とする。
−第2組み上げ工程は、通常、シングル合糸で実行され、重量が制限された回転ボビンを使用し、そのため、頻繁な洗浄を必要とする、たとえば、リングフレーム上で、低速度で生産する方法である。この第2工程は、生産性が比較的低い。
【0035】
したがって、適用の著しい単純さ、および、よりよい生産性を提供しながら、異なる個々のヤーンを組み合わせ、組み上げプロセスを制御する可能性を高める手段を提案することが重要であることが明らかになった。
【0036】
本発明が提案して解決する問題は、複数のステープルヤーンを合糸するか、撚り合わすか、または、カバーリングすることによる組み上げから得られるハイブリッドヤーンを生産する手段を得ることであり、これらのステープルヤーンは、同じか、または、異なり、それ自体、同じか、または、異なる合糸法または撚り合わせ法によって処理される。本発明の1つの目的は、組み上げ地点においてヤーンの速度および/または張力(前記速度および/または張力は、同じか、または、異なる)を完全に制御することである。
【0037】
これは、ある方法をもたらし、その方法によれば、
−ステープルヤーンの少なくとも1本は、他のステープルヤーンと異なり、かつ/または、他のステープルヤーンと異なる最初の変換を受け、
−事前変換は、制御手段を装備し、並列の、個々に調整可能な独立した変換手段からなる同じ機械において、並列に実行され、
−各ヤーンの張力の調整、特に、最初の変換から生じる張力から組み上げ地点における張力までの張力緩和は、組み上げ地点における張力が個々に調整されるように、個々に調整することができる調整手段および制御システムを装備する送り装置上で実行され、
−ヤーンは、ガイド手段によって、前記組み上げ地点に送られ、組み上げ地点にて、ヤーンは、接合され、平行にまとめられ、
−ボビンは、積極送り手段、すなわち、ヤーンに関して滑りが無い状態で動作し、かつ、接合されたヤーンの移動速度を制御することができる手段を構成するか、または、それに連結する、装置自体においてこうして組み上げられたヤーンを受け取り、
−こうして形成されたヤーンのボビンは、2回目の、2本合糸処理か、撚り合わせ処理か、または、カバーリング処理に従う撚糸機のスピンドル上に設置され、撚糸機において、ヤーンは、組み上げられたヤーンを自分自身の上に合糸するか、組み上げられたヤーンを別のヤーンの周りに巻きつけるか、別のヤーンを組み上げられたヤーンの周りに巻きつけることによって一緒に接合される。
【0038】
生産されるハイブリッドヤーンのタイプに応じて、受け取り用リボンの処理は、異なる手段によってもたらされる。
【0039】
これらの工程のシーケンスは、任意選択で、並列に実行されるか、または、上述の操作のシーケンスを変えることなく、上述の操作の間に挿入されてもよい、他の補助操作を付加することによって補われる。
【0040】
一実施形態によれば、ステープルヤーンの少なくとも1本は、好ましくは、高いじん性と組み合わされ、所定負荷下で低い伸び能力を有し、ステープルヤーンの中で、少なくとも1本の他の基本ヤーンは、所定負荷下で大きな弾性および/または大きな伸び能力を有し、ステープルヤーンは、異なる合糸に対して別々に撚り合わされ、次に、同じか、または、異なる張力下で組み上げられ、一緒に撚り合わされる。
【0041】
本発明は、本発明に添付された図面の図を参照して以下でより詳細に述べられる。
【0042】
本明細書の残りの部分をよりよく理解するために、同じ数字が、本発明の種々の実施形態について使用される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0043】
当業者にとって完全にわかっているように、変換機は、複数の作動位置を備える。各位置は、たとえば、2本合糸または撚り合わせスピンドル(11a,11b,11c,11d,…)、ヤーン(1a,1b,1c,1d,…)の第1送りおよび進行手段(2a,2b,2c,2d,…)、およびスレッドガイド(6a,6b,6c,6d,…)による送りおよび/またはスプーリング手段(3a,3b,3c,3d,…)からなる上流ヤーン処理ユニットを備える。
【0044】
本発明によれば、装置は、複数のヤーンの組み上げ(A)を調製するのに適した部材(7a,7b,7c,7d)を備え、これらの部材は、第1送りおよび進行手段(2a,2b,2c,…)のうちの複数と共に取り付けられる。
【0045】
重要なことには、本発明によれば、第1送りおよび進行手段(2a,2b,2c,2d…)のそれぞれが個々のモータ(8a,8b,8c,8d…)によって制御される。組み上げ部材(7a,7b,7c,7d,…)は、第1送りおよび進行手段(2a,2b,2c,…)と、接合されたヤーンの移動速度を制御するのに適した送りおよびスプーリング手段のうちの1つ(3b)との間に設置される。組み上げ部材(7a,7b,7c,7d,…)は、したがって、第1送りおよび進行手段(2a,2b,2c,…)の下流で、かつ、送りおよびスプーリング手段(3a,3b,3c,…)の上流に設置される。
【0046】
送りおよび/またはスプーリング手段(3a,3c)およびその対応するスレッドガイド(6a,6c)は、例として述べた組み上げの特定の場合には、それぞれのヤーンが、送り手段(3b)およびその対応するスレッドガイド(6b)に向けてコースを変えるため使用されない。
【0047】
有利には、実施形態(図2、図3、図4)に関係なく、第1送りおよび進行手段(2a,2b,2c,2d,…)のそれぞれの個々のモータ(8a,8b,8c,8d,…)は、バリエータ(15a,15b,15c,…)に従属する。
【0048】
図2に示す実施形態では、送りおよびスプーリング手段(3a,3b,3c,3d,…)は、共通ドライブ部材(5)によって駆動される。スレッドガイド(6a,6b,6c,6d,…)は、共通ドライブ部材(6)によって駆動される。
【0049】
図3に示す実施形態では、送りおよびスプーリング手段(3a,3b,3c,3d,…)は、それぞれ、個々の共通ドライブ部材(10a,10b,10c,10d,…)によって駆動される。同じことが、それぞれ、個々のモータ(12a,12b,12c,12d,…)によって駆動されるスレッドガイド(6a,6b,6c,6d,…)に当てはまる。
【0050】
図4に示す実施形態では、送りおよびスプーリング手段(3a,3b,3c,3d,…)ならびに第1送りおよび進行手段(2a,2b,2c,2d,…)は、同じモータ(8a,8b,8c,8d,…)によって同期して駆動される。手段(2a,3a)、(2b,3b)、(2c,3b)、(2d,3d)の間の速度比は、たとえば、プーリ(9)の比によって固定される。
【0051】
第1送り手段を制御するバリエータ(15a,15b,15c,…)は、たとえば、オペレータによってアクセス可能なローカルコントロールの形態の速度調整手段に連結する。
【0052】
あるいは、バリエータ(15a,15b,15c,…)は、各バリエータに設定値を送り出すコンピュータ(14)によって制御され、前記設定値は、たとえば、オペレータによってプログラムされる。
【0053】
図示するように、装置は、複数のステープルヤーン(1a,1b,1c,…)を合糸するか、撚り合わすか、またはカバーリングすることによる組み上げによって得られるハイブリッドヤーンの生産について、特に有利な適用を有する。
【0054】
変換プロセスが、次の3つの主要な操作を含むことが、当業者にとって完全にわかっているように、思い出されてもよい。
−合糸操作、撚り合わせ操作、カバーリング操作による、基本ヤーン(Fa,Fb,Fc,…)の全てまたは一部の第1変換(Pa,Pb,Pc,…)。この操作は、撚り合わせスピンドル上で実行される。
−組み上げ。ヤーンは、地点(A)において互いに平行に接合される。
−合糸操作、撚り合わせ操作、またはカバーリング操作である、組み上げられたヤーンの2回目の変換(S)。この操作は、撚り合わせスピンドル上で実行される。
【0055】
これらの操作は、任意選択で、巻き戻し操作、サーモフィックス操作、伸張操作などのような、これらの3つの操作のうちの1つの操作または他の操作の中間の、または、それに関連する、他の工程によって上流で先行されるか、または、補われてもよく、このとき、上述の3つの操作が、述べたシーケンスモードに従って2つの工程にまとめられる限り、このことは、本出願の範囲に影響を及ぼさない。
【0056】
本発明の1つの重要な態様によれば、手段(11a,11b,11c,…)は、ステープルヤーン(1a,1b,1c,…)の最初の変換(Pa,Pb,Pc,…)を実行するのに役立ち、好ましくは、隣接して設置され、それぞれが、速度バリエータ(16a,16b,16c,…)などのシステムによって個々に制御される個々のドライブ手段を備える。したがって、各手段(11a,11b,11c,…)は、他のヤーンと異なる場合がある各ヤーン特定の変換(Pa,Pb,Pc,…)、たとえば、異なる値または方向の合糸を実行するように設定される。任意選択で、ヤーン(1a,1b,1c,…)の一部は、変換されなくてもよく、または、その変換は、0回巻きであってもよく、ヤーンは、もはや合糸を受け取らず、対応する変換手段の非巻取り手段および/または偽装手段が使用される。変換手段(11a,11b,11c,…)の出口において、各ヤーンは、その糸番手および変換(たとえば、速度、ドラム径、糸番手など)に依存する張力を有する。
【0057】
各ヤーン(1a,1b,1c,…)は、たとえば、「事前送り出しユニット」または「事前送り」ユニットとして一般に知られている、キャプスタンまたはグリッド型送り出しユニットの形態の、ヤーン張力を調整するための、特に、ヤーンの変換(Pa,Pb,Pc,…)から生じるヤーン張力を低減するための第1送り手段(2a,2b,2c,…)を通過する。本明細書の残りの部分では、この部材は、「第1送り手段」の名前で指定される。たとえば、張力緩和を生成するために、この部材は、ヤーンの滑りを可能にし、ヤーンの移動に対して超過速度で回転する。
【0058】
重要なことには、第1送りおよび進行手段(2a,2b,2c,…)のそれぞれは、その効率を調整する手段を備える。この手段は、たとえば、送り出しユニットのグリッドの巻取り弧またはキャプスタンの周りに巻かれる巻き数を調整するためにある。この調整は、手動で、または、アクチュエータによって達成することができる。第1送り手段(2a,2b,2c,…)の効率を個々に調整するこの手段はまた、たとえば、速度バリエータ(15a,15b,15c,…)などのシステムによって個々に制御される個々のモータ(8a,8b,8c,…)によって制御されることによって、送り出し部材の速度を調整するためにあってもよい。
【0059】
そのため、各送りおよび進行手段(2a,2b,2c,…)は、組み上げ張力に対して、他のヤーンとは異なる場合がある各ヤーンの特定の張力を調整するように設定される。送りおよび進行手段(2a,2b,2c,…)の出口において、ヤーンは、組み上げ地点(A)において得られる張力に相当する張力を有する。
【0060】
ヤーン(2a,2b,2c,…)は、ガイド部材(7a,7b,7c,…)によって組み上げ地点(A)に送られる。部材(7a,7b,7c,…)および地点(A)は、第1送りおよび進行手段(2a,2b,2c,…)と、接合されたヤーンの移動速度を制御するのに適したスプーリング手段(3)との間に設置される。平行に接合されたヤーン(1a,1b,1c)は、次に、中間ボビン(4)を形成するスプーリング手段のうちの1つによって引っ張られる。
【0061】
最初の処理(Pa,Pb,Pc,…)を受けた単一ヤーン(1a,1b,1c,…)のボビン(4)は、次に、2回目の処理(S)を受けるために、第2機械内に乗せられる。組み上げられたヤーンは、スピンドル(17)で撚り合わされ、送り部(18)を通過し、次に、最終ボビン(20)を形成するスプーリング手段(19)によってスプーリングされる。
【0062】
有利には、実施形態(図6およびその次参照)に関係なく、第1変換手段のそれぞれの個々のモータ(11a,11b,11c,…)は、バリエータ(16a,16b,16c,…)に従属し、それぞれの個々の送りモータ(8a,8b,8c,8d,…)および進行モータ(2a,2b,2c,…)は、バリエータ(15a,15b,15c,…)に従属する。これらのバリエータ(15a,15b,15c,…,16a,16b,16c,…)は、たとえば、オペレータによってアクセス可能な設定値またはローカルコントロールの形態の速度調整手段に連結する。
【0063】
あるいは、バリエータ(15a,15b,15c,…,16a,16b,16c,…)は、各バリエータに設定値を送り出すコンピュータ(14)によって制御され、前記設定値は、たとえば、オペレータによってプログラム可能である。
【0064】
図7に示す本発明に対する改良は、第1送りおよび進行手段(2a,2b,2c,…)の下流で、かつ、ヤーン組み上げ地点(A)の上流に、たとえば、センサの形態の、各ヤーンの張力を測定する手段を設置するためにある。各ヤーンの張力の指示は、コンピュータ(14)に送出され、コンピュータ(14)は、第1送りおよび進行手段(2a,2b,2c,…)のモータ(8a,8b,8c,…)を制御するバリエータ(15a,15b,15c,…)に設定値を送信する。
【0065】
たとえば、中央プロセッサの形態のコンピュータ(14)は、組み上げ地点(A)において、方法によって要求されるヤーン張力への完全な適合を保証するように第1送り手段(2a,2b,2c,…)の速度を調整して、所定期間にわたる、設定におけるドリフトを相殺する。
【0066】
組み上げ法によって要求される張力は、各ヤーンの間で等しい張力であってもよく、または、ヤーンごとに異なる張力であってもよい。
【0067】
本発明によれば、したがって、異なる特徴を有するヤーン(1a,1b,1c,…)の組み上げを調製することが可能であり、各ヤーンは、システムによって制御された所定の張力下で組み上げ地点(A)に導かれる。この結果は、異なる弾性を有するヤーンを組み上げることにとって特に有利である。
【0068】
各ヤーンの張力を測定する手段は、組み上げ地点(A)の直前でヤーンの移動速度を測定するのに適した手段と置き換えられてもよい、かつ/または、適した手段で補われてもよい。
【0069】
図8および図9に示す本発明の方法は、タイヤまたは複合材を補強するハイブリッドヤーンを生産するために特に設計される。この方法は、少なくとも一方が他方と異なる少なくとも2つのステープルヤーン(1a,1b,1c,…)を使用するためにある。ステープルヤーンの少なくとも1本は、所定負荷下において低い伸び能力を有し、少なくとも1本の基本ヤーンは、高い弾性能力および/または高い伸び能力を有する。ステープルヤーンは、異なる合糸に個別に撚り合わされ、次に、同じか、または、異なる張力下で組み上げられ、一緒に撚り合わされる。
【0070】
本発明による生産プロセスは、以下の工程からなる。
−基本ヤーンの全てまたは一部は、好ましくは、撚糸機に隣接するスピンドル(11a,11b,11c,…)上で、2本合糸法または直接撚り合わせ法(Pa,Pb,Pc,…)によって、同時にかつ平行に撚り合わされる。
−各ヤーンは、組み上げ張力に対してその張力を調整するために、その効率が他の部材と独立に調整可能である第1送り出し部材(2a,2b,2c,…)に送出される。
−ヤーンは、ガイド装置(7a,7b,7c,…)によって組み上げ地点(A)に誘導され、組み上げ地点(A)にて、ヤーンは、実質的に平行な配置で接合される。
−こうして組み上げられたヤーンは、中間ボビン(4)を形成するためにスプーリングされ、ヤーンは、滑り無しで駆動される。
−こうして形成された、組み上げられたヤーンの中間ボビン(4)は、2本合糸スピンドル(17)上に設置され、組み上げられたヤーンは、従来の2本合糸法(S)によって撚り合わされ、組み上げられたヤーンは、自分自身の上に巻きつけることによって、一緒に接合される。
【0071】
本発明によれば、ヤーン(1a,1b,1c,…)の一部は、変換されなくてもよく、または、撚り合わされなくてもよく、対応する変換手段の非巻取り手段および偽装手段だけが使用される。
【0072】
図12に示す本発明の実施形態によれば、補助ヤーン(21)が組み上げに導入される。
【0073】
それぞれの場合によれば、補助ヤーンは、
・事前変換なしで、組み上げ地点Aにおいて組み上げられ、その張力は、任意選択で、テンショナまたは任意の同様な補助送り出し部材によって調整され、
・スピンドル(17)の出口において、第1工程で組み上げられたヤーンを接合させるために、中空軸を介して2本合糸スピンドル(17)上に導入され、それによって、補助ヤーンは、撚り合わされないが、2本合糸モード(スピンドルの一巻き当たり2つパイル)で一緒に撚り合わされる、組み上げられたヤーンの周りに巻きつけることによって接合される。
【0074】
補助ヤーン(21)は、たとえば、非帯電性ヤーンまたはガス吸収性ヤーンなどの補助機能を有するヤーンであってよい。補助ヤーンは、それ自体、複数のヤーンの組み上げによって形成されてもよく、かつ/または、事前処理を受けていてもよい。
【0075】
図10および図11に示す本発明の方法は、タイヤまたは複合材を補強するための複合ハイブリッドヤーンを生産することを特に意図する。本発明の方法のこの第2の実施形態は、方法が、少なくとも2本のステープルヤーン(Fa,Fb,Fc,…)を使用することを特徴とし、そのステープルヤーンの中で、基本ヤーンの少なくとも1本は、好ましくは高いじん性と組み合わされ、低い伸び能力を有し、そのステープルヤーンの中で、少なくとも1本の他の基本ヤーンは、大きな弾性および/または大きな伸び能力を有し、ステープルヤーンは、異なるレベルに別々に撚り合わされ、次に、同じか、または、異なる張力下で組み上げられ、別のヤーンと共に巻きつけることによって一緒に接合される。
【0076】
方法は、先に述べた方法と同じ工程を含み、唯一の差は、中間ボビン(4)が、撚り合わせ、または、カバーリング(17)のために中空スピンドル(10)上に設置され、組み上げられたヤーンは、撚り合わせ法またはカバーリング法によって、組み上げられたヤーンを別のヤーン(4´)と連結することによって接合されることである。
【0077】
この第2の実施形態によれば、最終工程において第1ヤーン(4)と連結する他のヤーン(4´)は、ヤーン(1´a,1´b、1´c)の組成か、受けた処理(P´a,P´b,P´c)のいずれかにおいて、最初に組み上げられたヤーン(4)と異なり、2本のヤーン(4)と(4´)は、「直接撚り合わせ」として知られるプロセスによって接合される。
【0078】
この第2の実施形態によれば、前記組み上げられたヤーン(4)は、コアを構成し、最終工程において連結したヤーン(4´)は、カバーリング法によってコアヤーンを囲むバインディングヤーンである。
【0079】
連結したヤーン(4´)は、たとえば、非帯電性ヤーンまたはガス吸収性ヤーンなどの補助機能を有するヤーンであってよい。補助ヤーンは、それ自体、複数のヤーンの組み上げによって形成されてもよく、かつ/または、事前処理を受けていてもよい。
【0080】
本発明によれば、最初の変換(Pa,Pb,Pc,…)において、ステープルヤーン(1a,1b,1c,…)を撚り合わす各スピンドル(11a,11b,11c,…)の速度は、最も低い伸び能力を有するヤーン(複数可)が、弾性の高いヤーン(複数可)に比べて、メートル当たりより多くの回数の撚り合わせを受けるように設定される。
【0081】
本発明によれば、最初の変換(Pa,Pb,Pc,…)において、低い伸び能力のヤーン(複数可)を使用するスピンドル(11a,11b,11c,…)は、
−弾性の高いヤーン(複数可)を撚り合わすスピンドルの方向と同じ方向か、または、
−弾性の高いヤーン(複数可)を撚り合わすスピンドルの方向と逆方向に回転する。たとえば、低い伸び能力のヤーン(複数可)は、「Z」で撚り合わされ、弾性の高いヤーン(複数可)は、「S」で撚り合わされる。
【0082】
本発明によれば、2回目の変換(S)において、組み上げられたヤーンの最終合糸は、最も低い伸び能力を有するヤーン(複数可)の合糸と逆方向に起こる。
【0083】
本発明によれば、2回目の変換(S)において、最終合糸中のメートル当たりの合糸の数は、最も低い伸び能力を有するヤーン(複数可)の最初の変換中の所与のメートル当たりの合糸の数以下である。
【0084】
本発明の方法の第1の例は、以下で与えられ、Zにおいて、メートル当たり180巻きで撚り合わされるBCF1240dtexポリプロピレンの2本の基本ヤーン、および、Sにおいて、130巻き/メートルで撚り合わされるCF600dtexポリプロピレンヤーンからなる、ベルト生産用のヤーンの生産に適用される。3本のヤーンは、接合され、Zにおいて、160巻き/メートルで一緒に撚り合わされる。
【0085】
2本のBCFポリプロピレンヤーン(1a,1b)は、Zにおいて、5500回転/分で回転するように設定されたスピンドル(11a,11b)において撚り合わされ、ポリプロピレンCFヤーン(1c)は、Sにおいて、3970回転/分で回転するように設定されたスピンドル(11c)において撚り合わされる。
【0086】
スピンドルシステム(3)は、滑りの無い状態で、組み上げられたヤーンを61.1メートル/分のスプーリング速度でスピンドル(4)上に巻きつける。
【0087】
ボビン(4)は、滑りの無い状態で、43.7メートル/分の送り速度で、3500回転/分で回転する2本合糸スピンドル(17)上に乗せられる。
【0088】
本発明の方法の第2の例は、以下で与えられ、Zにおいて、510巻き/メートルで撚り合わされるアラミド1100dtexの2本の基本ヤーン、および、Zにおいて、350巻き/メートルで撚り合わされるナイロン940dtexヤーンからなる、タイヤを強化するためのヤーンの生産に適用される。3本のヤーンは、接合され、Sにおいて、350巻き/メートルで一緒に撚り合わされる。
【0089】
2本のアラミドヤーン(1a,1b)は、Zにおいて、7000回転/分で回転するように設定されたスピンドル(11a,11b)上で撚り合わされ、ナイロンヤーン(1c)は、Zにおいて、4800回転/分で回転するように設定されたスピンドル(11c)上で撚り合わされる。
【0090】
スピンドルシステム(3)は、滑りの無い状態で、組み上げられたヤーンを27.45メートル/分のスプーリング速度でボビン(4)上に巻きつける。
【0091】
ボビン(4)は、滑りの無い状態で、30メートル/分の送り速度で、5250回転/分で回転する2本合糸スピンドル(17)上に乗せられる。
【0092】
先の例は、本発明の方法の実施態様を示すために与えられ、非制限的である。
【0093】
本明細書から、利点は、明らかに現れ、以下の項目が、特に強調され、思い出される。
−ヤーンを組み上げ地点に向かって誘導する手段は、スピンドルから所定距離のところ、したがって、オペレータによりアクセス可能なゾーンに設置される。
−ガイド部材(キャスタ、ガイド)は、第1送り部の後に位置するため、低い張力を受ける。
−事前送り出し部材は、1本のヤーンの張力に耐えなければならないだけである。
−ヤーンは、長い経路をたどり、低い張力下のいくつかの角部を有し、それによって、ヤーンの品質(引っ張り張力、ストランドの破断のリスクなど)の低下が防止される。
−それぞれのヤーンが、異なるタイプか、または、異なる糸番手であり、他のヤーンとは異なる最初の処理(撚り合わせ方向またはパイルのパラメータ数において)を受ける、ヤーン組み上げを調製することが可能である。
−この最初の変換後に、ヤーンは、他のヤーンとは異なる所定の張力または速度下で、組み上げ地点に導かれることができる。
−第1工程から第2工程への移行は、長さおよび張力の所望の均衡を得るために、事前組み上げされ、かつ、事前調整されたヤーンを収容する単一中間ボビンによって実現される。
−2回目の変換は、2本合糸法または直接撚り合わせ法によって実行されることができ、最適生産性をもたらす(procure)。
−無制限の数のヤーンの接合によって、非常にさまざまな組み上げ構成を考えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】従来技術による、ヤーン組み上げ部材を装備する変換機の概略的な図である。
【図2】本発明によるヤーン管理および組み上げ装置を装備する、図1に示す機械によっており、送りおよびスプーリング手段とスレッドガイドが、それぞれ、集合モータによって駆動される実施形態の機械を示す図である。
【図3】送りおよびスプーリング手段とスレッドガイドが、それぞれ、個々のモータによって駆動される、図2と同様の図である。
【図4】スレッドガイドが、個々のモータによって駆動されるが、送りおよびスプーリング手段ならびに第1送りおよび進行手段は、同じモータによって同期して駆動される、図3に相当する図である。
【図5】図3に示す実施形態に適用された、コンピュータおよびヤーン張力センサの適用および使用を示す図であり、観察結果によれば、この適用は、図2、3、および4に示す実施形態に明らかに関連する場合がある。
【図6】本発明の方法による、3端部撚り合わせの例としてここで示す、ハイブリッドヤーンを生産する方法の概略的な図であり、本方法において、基本ヤーンの従来の合糸および組み上げは、独立した2本合糸位置によって実行され、組み上げられたヤーンの最終合糸は、2本合糸法によって実行される。
【図7】組み上げ張力制御手段の概略的な図である。
【図8】図6により詳細に示す、本発明の2工程法を示す非常に概略的な図である。
【図9】第2工程が、組み上げられた3本のヤーンの2本合糸によって実行される、完全な2工程法の非常に概略的な図であり、これらの組み上げられたヤーンのそれぞれは、直接撚り合わせ法によって組み上げられた対からなる。
【図10】第2工程が、組み上げられた2本のヤーンの直接撚り合わせによって実行される、完全な2工程法の非常に概略的な図であり、これらの組み上げられたヤーンのそれぞれは、2本合糸撚り合わせによって撚り合わされた3本のヤーンからなる。
【図11】第2工程が、組み上げられた2本のヤーンの直接撚り合わせによって実行される、完全な2工程法の非常に概略的な図であり、これらの組み上げられた2本のヤーンのそれぞれは、直接撚り合わせによって組み上げられた2本のヤーンからなる。
【図12】補助ヤーンが、最終2本合糸の合糸工程において付加される本発明の方法の代替法の概略的な図である。
【符号の説明】
【0095】
1a,1b,1c ステープルヤーン
2a,2b,2c,2d 第1送りおよび進行手段
3a,3b,3c,3d 送りおよびスプーリング手段
6a,6b,6c,6d スレッドガイド
7a,7b,7c ガイド手段
7a,7b,7c,7d 組み上げ手段
8a,8b,8c,8d、10a,10b,10c,10d、12a,12b,12c,12d モータ
9a,9b,9c プーリまたはベルト
11a,11b,11c 変換手段
13a,13b,13c センサ
15a,15b,15d、16a,16b,16c 速度バリエータ
A 組み上げ地点
Pa,Pb,Pc 事前変換
S 2回目の2本合糸処理、撚り合わせ処理、またはカバーリング処理
3 装置
4 ボビン
5、6 集合モータ
14 コンピュータ
17 スピンドル
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヤーンを生産する方法であって、
前記ヤーンは、事前変換(Pa,Pb,Pc)を受けた、複数のステープルヤーン(1a,1b,1c)を合糸する(ply)か、撚り合わすか、またはカバーリングすることによる組み上げによって得られ、方法によって、
−前記ステープルヤーン(1a,1b,1c)の少なくとも1本は、他のステープルヤーンと異なり、かつ/または、他のステープルヤーンと異なって、最初の変換(Pa,Pb,Pc)を受け、
−前記事前変換(Pa,Pb,Pc)は、制御手段(16a,16b,16c)を装備し、並列の、個々に調整可能な独立した変換手段(11a,11b,11c)からなる同じ機械において、並列に実行され、
−各ヤーン(1a,1b,1c)の張力の調整、特に、前記最初の変換から生じる張力から組み上げ地点(A)における張力までの張力緩和は、送り装置(2a,2b,2c)上で実行され、
−前記ヤーン(1a,1b,1c)は、ガイド手段(7a,7b,7c)によって、前記組み上げ地点(A)に送られ、前記組み上げ地点(A)にて、前記ヤーン(1a,1b,1c)は、接合され、平行にまとめられ、
−ボビン(4)は、積極送り手段、すなわち、前記ヤーンに関して滑りが無い状態で動作し、かつ、前記接合されたヤーンの移動速度を制御することができる手段を構成するか、または、それに連結する、装置(3)自体においてこうして組み上げられた前記ヤーンを受け取り、
−こうして形成されたヤーンの前記ボビン(4)は、2回目の、2本合糸処理か、撚り合わせ処理か、または、カバーリング処理(S)を受ける撚糸機のスピンドル(17)上に設置され、前記撚糸機において、前記ヤーン(1a,1b,1c)は、前記組み上げられたヤーンを自分自身の上に合糸するか、前記組み上げられたヤーンを別のヤーンの周りに巻きつけるか、別のヤーンを前記組み上げられたヤーンの周りに巻きつけることによって一緒に接合される方法。
【請求項2】
ヤーンを生産する方法であって、前記ヤーンは、事前変換(Pa,Pb,Pc)を受けた、複数のステープルヤーン(1a,1b,1c)を合糸するか、撚り合わすか、またはカバーリングすることによる組み上げによって得られ、方法によって、
−前記ステープルヤーン(1a,1b,1c)の少なくとも1本は、好ましくは、高いじん性と組み合わされ、所定負荷下で低い伸び能力を有し、前記ステープルヤーン(1a,1b,1c)の中で、少なくとも1本の他の基本ヤーンは、所定負荷下で大きな弾性および/または大きな伸び能力を有し、前記ステープルヤーンは、異なる合糸に対して別々に撚り合わせられ、次に、同じか、または、異なる張力下で組み上げられ、一緒に撚り合わされ、
−前記ステープルヤーン(1a,1b,1c)の最初の変換(Pa,Pb,Pc)は、制御手段(16a,16b,16c)を装備し、並列の、個々に調整可能な独立した変換手段(11a,11b,11c)からなる同じ機械において、並列に実行され、
−各ヤーン(1a,1b,1c)の張力の調整、特に、前記最初の変換から生じる張力から組み上げ地点(A)における張力までの張力緩和は、送り装置(2a,2b,2c)上で実行され、
−前記ヤーン(1a,1b,1c)は、ガイド手段(7a,7b,7c)によって、前記組み上げ地点(A)に送られ、前記組み上げ地点(A)にて、前記ヤーン(1a,1b,1c)は、接合され、平行にまとめられ、
−ボビン(4)は、積極送り手段、すなわち、前記ヤーンに関して滑りが無い状態で動作し、かつ、前記接合されたヤーンの移動速度を制御することができる手段を構成するか、または、それに連結する、装置(3)自体においてこうして組み上げられた前記ヤーンを受け取り、
−こうして形成されたヤーンの前記ボビン(4)は、2本合糸撚糸機のスピンドル(17)上に設置され、前記組み上げられたヤーンは、自分自身の上に合糸する方法(S)によって一緒に接合される方法。
【請求項3】
ハイブリッドヤーンを生産する方法であって、前記ハイブリッドヤーンは、事前変換(Pa,Pb,Pc)を受けた、複数のステープルヤーン(1a,1b,1c)を合糸するか、撚り合わすか、またはカバーリングすることによる組み上げによって得られ、方法によって、
−前記ステープルヤーン(1a,1b,1c)の少なくとも1本は、好ましくは、高いじん性と組み合わされ、所定負荷下で低い伸び能力を有し、前記ステープルヤーン(1a,1b,1c)の中で、少なくとも1本の他の基本ヤーンは、所定負荷下で大きな弾性および/または大きな伸び能力を有し、前記ステープルヤーンは、異なる合糸に対して別々に撚り合わされ、次に、同じか、または、異なる張力下で組み上げられ、一緒に撚り合わされ、
−前記ステープルヤーン(1a,1b,1c)の全てまたは一部についての最初の変換(Pa,Pb,Pc)は、制御手段(16a,16b,16c)を装備し、並列の、個々に調整可能な独立した変換手段(11a,11b,11c)からなる同じ機械において、並列に実行され、
−各ヤーン(1a,1b,1c)の張力の調整、特に、前記最初の変換から生じる張力から組み上げ地点(A)における張力までの張力緩和は、送り装置(2a,2b,2c)上で実行され、前記送り装置(2a,2b,2c)は、前記組み上げ地点(A)における張力が個々に調整されるように、個々に調整することができる調整手段と制御システムを装備し、
−前記ヤーン(1a,1b,1c)は、ガイド手段(7a,7b,7c)によって、前記組み上げ地点(A)に送られ、前記組み上げ地点(A)にて、前記ヤーン(1a,1b,1c)は、接合され、平行にまとめられ、
−ボビン(4)は、積極送り手段、すなわち、前記ヤーンに関して滑りが無い状態で動作し、かつ、前記接合されたヤーンの移動速度を制御することができる手段を構成するか、または、それに連結する、装置(3)自体においてこうして組み上げられた前記ヤーンを受け取り、
−こうして形成されたヤーンの前記ボビン(4)は、中空撚り合わせスピンドルまたは中空カバーリングスピンドル(17)上に設置され、スピンドル(17)において、前記組み上げられたヤーンは、直接撚り合わせ方法または直接カバーリング方法(S)による、前記組み上げられたヤーンを別のヤーンと結合することによって接合される方法。
【請求項4】
前記第1送り装置(2a,2b,2c)は、前記組み上げ地点(A)における張力が個々に調整されるように、個々に調整することができる調整手段であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記第1送り装置(2a,2b,2c)の前記調整手段は、個々の制御手段(15a,15b,15c)に連結したアクチュエータまたはドライブユニット(8a,8b,8c)を備えることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記ステープルヤーンの前記最初の変換(Pa,Pb,Pc)は、2本合糸操作または直接撚糸操作であることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記最初の変換(Pa,Pb,Pc)は、前記ステープルヤーンのある部分についての2本合糸操作および別の部分についての直接撚糸操作であることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記ヤーンの一部は、変換を受けないこと、または、前記ヤーンの一部についての前記変換(Pa,Pb,Pc)は、合糸(ply)を生成せず、前記対応する変換手段は、「0」回巻きに設定され、前記ヤーンは、非巻取り手段または偽装手段を使用することを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
ヤーンを生産するために組み上げを調製する装置であって、前記ヤーンは、前記ヤーンの上流の処理または変換ユニット(11a,11b,11c,11d)と、第1ヤーン送りおよび進行手段(2a,2b,2c,2d)と、スレッドガイド(6a,6b,6c,6d)による送りおよびスプーリング手段(3a,3b,3c,3d)とを備える、前記ヤーンを変換するための紡織機において、複数のステープルヤーンを組み上げることによって得られ、
装置は、個々のモータ(8a,8b,8c)によってそれぞれ制御される前記第1送りおよび進行手段のうちのいくつか(2a,2b,2c)と結合して取り付けられた、数本のヤーンの組み上げ(A)を生成するのに適した部材(7a,7b,7c,7d)を備え、前記組み上げ手段(7a,7b,7c,7d)は、前記第1送り手段(2a,2b,2c)と、前記接合されたヤーンの移動速度を制御することができる、たとえば、前記送りおよびスプーリング手段のうちの1つ(3b)との間に設置され、前記第1送りおよび進行手段(2a,2b,2c,2d)のそれぞれの個々のモータ(8a,8b,8c,8d)は、バリエータ(15a,15b,15c)に従属することを特徴とする装置。
【請求項10】
前記ヤーンの上流の処理または変換ユニット(11a,11b,11c,11d)と、第1ヤーン送りおよび進行手段(2a,2b,2c,2d)と、スレッドガイド(6a,6b,6c,6d)による送りおよびスプーリング手段(3a,3b,3c,3d)とを備える、前記ヤーンを変換するための紡織機において、請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の方法を実施する装置であって、
装置は、個々のモータ(8a,8b,8c)によってそれぞれ制御される前記第1送りおよび進行手段のうちのいくつか(2a,2b,2c)と結合して取り付けられた、数本のヤーンの組み上げ(A)を生成するのに適した部材(7a,7b,7c,7d)を備え、前記組み上げ手段(7a,7b,7c,7d)は、前記第1送り手段(2a,2b,2c)と、前記接合されたヤーンの移動速度を制御することができる、たとえば、前記送りおよびスプーリング手段のうちの1つ(3b)との間に設置され、前記第1送りおよび進行手段(2a,2b,2c,2d)のそれぞれの個々のモータ(8a,8b,8c,8d)は、バリエータ(15a,15b,15c)に従属することを特徴とする装置。
【請求項11】
2本合糸スピンドル、撚り合わせスピンドル、カバーリングスピンドルなどの、前記ヤーンの前記最初の変換(Pa,Pb,Pc)のための各手段(11a,11b,11c)は、前記隣接位置と無関係に、回転速度設定値および/または方向設定値を受け取る速度バリエータ(16a,16b,16c)に従属する、個々のドライブユニットを装備することを特徴とする請求項9または請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記変換手段の一部(11a,11b,11c)は、ゼロ速度設定値を受け取り、前記ヤーンは、その非巻取り手段および/または偽装ユニットを使用することができることを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項13】
グリッド型送り出しユニットまたはキャプスタンなどの、それぞれの第1送りおよび進行手段(2a,2b,2c)は、前記第1送りおよび進行手段(2a,2b,2c)の速度および/または前記ドライブ表面上でのヤーン巻取り弧を調整することによって、前記第1送りおよび進行手段(2a,2b,2c)の効率を変える個々の装置に従属し、それによって、前記速度調整は、前記隣接位置と無関係に、速度設定値を受け取る速度バリエータ(15a,15b,15c)に従属する個々のドライブユニット(8a,8b,8c)によって得られることを特徴とする請求項8または請求項9に記載の装置。
【請求項14】
前記独立の個々の変換手段(11a,11b,11c)を制御するそれぞれの速度バリエータ(15a,15b,15c)および/または前記第1の独立の送り手段(2a,2b,2c)を制御するそれぞれの速度バリエータ(15a,15b,15c)は、制御システムまたはコンピュータ(14)から個々の速度設定値を受け取ることを特徴とする請求項8から請求項13までのいずれか1項に記載の装置。
【請求項15】
各ヤーン(1a,1b,1c)の張力を示す量は、たとえば、前記第1送り手段(2a,2b,2c)と前記組み上げ地点(A)との間で、センサ(13a,13b,13c)によって測定され、前記変換手段および/または前記送り手段を制御するコンピュータ(14)に送信され、前記コンピュータ(14)は、プログラムされた設定値に対して各ヤーンの張力を調整するために、前記第1送り手段(2a,2b,2c)の速度に対する調整を指令することを特徴とする請求項8または請求項9に記載の装置。
【請求項16】
スプーリングの張力設定値は、前記コンピュータ(14)にプログラムされ、前記コンピュータ(14)は、前記張力設定値に従うように、前記第1送り手段(2a,2b,2c)の速度調整を指令し、前記設定値は、各位置について同じであるか、または、各位置において異なることを特徴とする請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記送りおよびスプーリング手段(3a,3b,3c,3d)ならびに前記スレッドガイド(6a,6b,6c,6d)は、それぞれ、集合モータ(5)−(6)によって駆動されることを特徴とする請求項9から請求項16までのいずれか1項に記載の装置。
【請求項18】
前記送りおよびスプーリング手段(7a,7b,7c,7d)ならびに前記スレッドガイド(6a,6b,6c,6d)は、それぞれ、個々のモータ(10a,10b,10c,10d)−(12a,12b,12c,12d)によって駆動されることを特徴とする請求項9から請求項16までのいずれか1項に記載の装置。
【請求項19】
前記スレッドガイド(6a,6b,6c,6d)は、個々のモータによって駆動され、前記送りおよびスプーリング手段(3a,3b,3c,3d)ならびに前記第1送りおよび進行手段(2a,2b,2c,2d)は、同じモータ(8a,8b,8c,8d)によって同期して駆動されること、および、前記2つの手段の間の速度比は、プーリまたはベルトのシステム(9a,9b,9c)によって決まることを特徴とする請求項9から請求項15までのいずれか1項に記載の装置。
【請求項20】
前記組み上げ地点(A)の後で前記ヤーンが送られる先の位置(2b)の調整は、前記送り速度を調整するために決定され、他の位置は、前記ヤーン(1b)の送られる先の位置の、基準として使用される張力に対して、前記第1送り手段(2a,2b)の出力張力を調整するために設定されることを特徴とする請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記コンピュータ(14)は、前記ヤーンがそこへ引っ張られる位置(3b)に対応するヤーンの張力を基準として使用し、他の位置の前記第1送り部材の速度調整を指令し、それによって、前記ヤーンがそこへ引っ張られる位置以外の位置の、各ヤーン(1a,1b,1c)の張力は、基準として使用される張力に等しくなるか、または、基準として使用される張力に関するプログラム可能な差または比例分を提示するように調整されることを特徴とする請求項20に記載の装置。
【請求項1】
ヤーンを生産する方法であって、
前記ヤーンは、事前変換(Pa,Pb,Pc)を受けた、複数のステープルヤーン(1a,1b,1c)を合糸する(ply)か、撚り合わすか、またはカバーリングすることによる組み上げによって得られ、方法によって、
−前記ステープルヤーン(1a,1b,1c)の少なくとも1本は、他のステープルヤーンと異なり、かつ/または、他のステープルヤーンと異なって、最初の変換(Pa,Pb,Pc)を受け、
−前記事前変換(Pa,Pb,Pc)は、制御手段(16a,16b,16c)を装備し、並列の、個々に調整可能な独立した変換手段(11a,11b,11c)からなる同じ機械において、並列に実行され、
−各ヤーン(1a,1b,1c)の張力の調整、特に、前記最初の変換から生じる張力から組み上げ地点(A)における張力までの張力緩和は、送り装置(2a,2b,2c)上で実行され、
−前記ヤーン(1a,1b,1c)は、ガイド手段(7a,7b,7c)によって、前記組み上げ地点(A)に送られ、前記組み上げ地点(A)にて、前記ヤーン(1a,1b,1c)は、接合され、平行にまとめられ、
−ボビン(4)は、積極送り手段、すなわち、前記ヤーンに関して滑りが無い状態で動作し、かつ、前記接合されたヤーンの移動速度を制御することができる手段を構成するか、または、それに連結する、装置(3)自体においてこうして組み上げられた前記ヤーンを受け取り、
−こうして形成されたヤーンの前記ボビン(4)は、2回目の、2本合糸処理か、撚り合わせ処理か、または、カバーリング処理(S)を受ける撚糸機のスピンドル(17)上に設置され、前記撚糸機において、前記ヤーン(1a,1b,1c)は、前記組み上げられたヤーンを自分自身の上に合糸するか、前記組み上げられたヤーンを別のヤーンの周りに巻きつけるか、別のヤーンを前記組み上げられたヤーンの周りに巻きつけることによって一緒に接合される方法。
【請求項2】
ヤーンを生産する方法であって、前記ヤーンは、事前変換(Pa,Pb,Pc)を受けた、複数のステープルヤーン(1a,1b,1c)を合糸するか、撚り合わすか、またはカバーリングすることによる組み上げによって得られ、方法によって、
−前記ステープルヤーン(1a,1b,1c)の少なくとも1本は、好ましくは、高いじん性と組み合わされ、所定負荷下で低い伸び能力を有し、前記ステープルヤーン(1a,1b,1c)の中で、少なくとも1本の他の基本ヤーンは、所定負荷下で大きな弾性および/または大きな伸び能力を有し、前記ステープルヤーンは、異なる合糸に対して別々に撚り合わせられ、次に、同じか、または、異なる張力下で組み上げられ、一緒に撚り合わされ、
−前記ステープルヤーン(1a,1b,1c)の最初の変換(Pa,Pb,Pc)は、制御手段(16a,16b,16c)を装備し、並列の、個々に調整可能な独立した変換手段(11a,11b,11c)からなる同じ機械において、並列に実行され、
−各ヤーン(1a,1b,1c)の張力の調整、特に、前記最初の変換から生じる張力から組み上げ地点(A)における張力までの張力緩和は、送り装置(2a,2b,2c)上で実行され、
−前記ヤーン(1a,1b,1c)は、ガイド手段(7a,7b,7c)によって、前記組み上げ地点(A)に送られ、前記組み上げ地点(A)にて、前記ヤーン(1a,1b,1c)は、接合され、平行にまとめられ、
−ボビン(4)は、積極送り手段、すなわち、前記ヤーンに関して滑りが無い状態で動作し、かつ、前記接合されたヤーンの移動速度を制御することができる手段を構成するか、または、それに連結する、装置(3)自体においてこうして組み上げられた前記ヤーンを受け取り、
−こうして形成されたヤーンの前記ボビン(4)は、2本合糸撚糸機のスピンドル(17)上に設置され、前記組み上げられたヤーンは、自分自身の上に合糸する方法(S)によって一緒に接合される方法。
【請求項3】
ハイブリッドヤーンを生産する方法であって、前記ハイブリッドヤーンは、事前変換(Pa,Pb,Pc)を受けた、複数のステープルヤーン(1a,1b,1c)を合糸するか、撚り合わすか、またはカバーリングすることによる組み上げによって得られ、方法によって、
−前記ステープルヤーン(1a,1b,1c)の少なくとも1本は、好ましくは、高いじん性と組み合わされ、所定負荷下で低い伸び能力を有し、前記ステープルヤーン(1a,1b,1c)の中で、少なくとも1本の他の基本ヤーンは、所定負荷下で大きな弾性および/または大きな伸び能力を有し、前記ステープルヤーンは、異なる合糸に対して別々に撚り合わされ、次に、同じか、または、異なる張力下で組み上げられ、一緒に撚り合わされ、
−前記ステープルヤーン(1a,1b,1c)の全てまたは一部についての最初の変換(Pa,Pb,Pc)は、制御手段(16a,16b,16c)を装備し、並列の、個々に調整可能な独立した変換手段(11a,11b,11c)からなる同じ機械において、並列に実行され、
−各ヤーン(1a,1b,1c)の張力の調整、特に、前記最初の変換から生じる張力から組み上げ地点(A)における張力までの張力緩和は、送り装置(2a,2b,2c)上で実行され、前記送り装置(2a,2b,2c)は、前記組み上げ地点(A)における張力が個々に調整されるように、個々に調整することができる調整手段と制御システムを装備し、
−前記ヤーン(1a,1b,1c)は、ガイド手段(7a,7b,7c)によって、前記組み上げ地点(A)に送られ、前記組み上げ地点(A)にて、前記ヤーン(1a,1b,1c)は、接合され、平行にまとめられ、
−ボビン(4)は、積極送り手段、すなわち、前記ヤーンに関して滑りが無い状態で動作し、かつ、前記接合されたヤーンの移動速度を制御することができる手段を構成するか、または、それに連結する、装置(3)自体においてこうして組み上げられた前記ヤーンを受け取り、
−こうして形成されたヤーンの前記ボビン(4)は、中空撚り合わせスピンドルまたは中空カバーリングスピンドル(17)上に設置され、スピンドル(17)において、前記組み上げられたヤーンは、直接撚り合わせ方法または直接カバーリング方法(S)による、前記組み上げられたヤーンを別のヤーンと結合することによって接合される方法。
【請求項4】
前記第1送り装置(2a,2b,2c)は、前記組み上げ地点(A)における張力が個々に調整されるように、個々に調整することができる調整手段であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記第1送り装置(2a,2b,2c)の前記調整手段は、個々の制御手段(15a,15b,15c)に連結したアクチュエータまたはドライブユニット(8a,8b,8c)を備えることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記ステープルヤーンの前記最初の変換(Pa,Pb,Pc)は、2本合糸操作または直接撚糸操作であることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記最初の変換(Pa,Pb,Pc)は、前記ステープルヤーンのある部分についての2本合糸操作および別の部分についての直接撚糸操作であることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記ヤーンの一部は、変換を受けないこと、または、前記ヤーンの一部についての前記変換(Pa,Pb,Pc)は、合糸(ply)を生成せず、前記対応する変換手段は、「0」回巻きに設定され、前記ヤーンは、非巻取り手段または偽装手段を使用することを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
ヤーンを生産するために組み上げを調製する装置であって、前記ヤーンは、前記ヤーンの上流の処理または変換ユニット(11a,11b,11c,11d)と、第1ヤーン送りおよび進行手段(2a,2b,2c,2d)と、スレッドガイド(6a,6b,6c,6d)による送りおよびスプーリング手段(3a,3b,3c,3d)とを備える、前記ヤーンを変換するための紡織機において、複数のステープルヤーンを組み上げることによって得られ、
装置は、個々のモータ(8a,8b,8c)によってそれぞれ制御される前記第1送りおよび進行手段のうちのいくつか(2a,2b,2c)と結合して取り付けられた、数本のヤーンの組み上げ(A)を生成するのに適した部材(7a,7b,7c,7d)を備え、前記組み上げ手段(7a,7b,7c,7d)は、前記第1送り手段(2a,2b,2c)と、前記接合されたヤーンの移動速度を制御することができる、たとえば、前記送りおよびスプーリング手段のうちの1つ(3b)との間に設置され、前記第1送りおよび進行手段(2a,2b,2c,2d)のそれぞれの個々のモータ(8a,8b,8c,8d)は、バリエータ(15a,15b,15c)に従属することを特徴とする装置。
【請求項10】
前記ヤーンの上流の処理または変換ユニット(11a,11b,11c,11d)と、第1ヤーン送りおよび進行手段(2a,2b,2c,2d)と、スレッドガイド(6a,6b,6c,6d)による送りおよびスプーリング手段(3a,3b,3c,3d)とを備える、前記ヤーンを変換するための紡織機において、請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の方法を実施する装置であって、
装置は、個々のモータ(8a,8b,8c)によってそれぞれ制御される前記第1送りおよび進行手段のうちのいくつか(2a,2b,2c)と結合して取り付けられた、数本のヤーンの組み上げ(A)を生成するのに適した部材(7a,7b,7c,7d)を備え、前記組み上げ手段(7a,7b,7c,7d)は、前記第1送り手段(2a,2b,2c)と、前記接合されたヤーンの移動速度を制御することができる、たとえば、前記送りおよびスプーリング手段のうちの1つ(3b)との間に設置され、前記第1送りおよび進行手段(2a,2b,2c,2d)のそれぞれの個々のモータ(8a,8b,8c,8d)は、バリエータ(15a,15b,15c)に従属することを特徴とする装置。
【請求項11】
2本合糸スピンドル、撚り合わせスピンドル、カバーリングスピンドルなどの、前記ヤーンの前記最初の変換(Pa,Pb,Pc)のための各手段(11a,11b,11c)は、前記隣接位置と無関係に、回転速度設定値および/または方向設定値を受け取る速度バリエータ(16a,16b,16c)に従属する、個々のドライブユニットを装備することを特徴とする請求項9または請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記変換手段の一部(11a,11b,11c)は、ゼロ速度設定値を受け取り、前記ヤーンは、その非巻取り手段および/または偽装ユニットを使用することができることを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項13】
グリッド型送り出しユニットまたはキャプスタンなどの、それぞれの第1送りおよび進行手段(2a,2b,2c)は、前記第1送りおよび進行手段(2a,2b,2c)の速度および/または前記ドライブ表面上でのヤーン巻取り弧を調整することによって、前記第1送りおよび進行手段(2a,2b,2c)の効率を変える個々の装置に従属し、それによって、前記速度調整は、前記隣接位置と無関係に、速度設定値を受け取る速度バリエータ(15a,15b,15c)に従属する個々のドライブユニット(8a,8b,8c)によって得られることを特徴とする請求項8または請求項9に記載の装置。
【請求項14】
前記独立の個々の変換手段(11a,11b,11c)を制御するそれぞれの速度バリエータ(15a,15b,15c)および/または前記第1の独立の送り手段(2a,2b,2c)を制御するそれぞれの速度バリエータ(15a,15b,15c)は、制御システムまたはコンピュータ(14)から個々の速度設定値を受け取ることを特徴とする請求項8から請求項13までのいずれか1項に記載の装置。
【請求項15】
各ヤーン(1a,1b,1c)の張力を示す量は、たとえば、前記第1送り手段(2a,2b,2c)と前記組み上げ地点(A)との間で、センサ(13a,13b,13c)によって測定され、前記変換手段および/または前記送り手段を制御するコンピュータ(14)に送信され、前記コンピュータ(14)は、プログラムされた設定値に対して各ヤーンの張力を調整するために、前記第1送り手段(2a,2b,2c)の速度に対する調整を指令することを特徴とする請求項8または請求項9に記載の装置。
【請求項16】
スプーリングの張力設定値は、前記コンピュータ(14)にプログラムされ、前記コンピュータ(14)は、前記張力設定値に従うように、前記第1送り手段(2a,2b,2c)の速度調整を指令し、前記設定値は、各位置について同じであるか、または、各位置において異なることを特徴とする請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記送りおよびスプーリング手段(3a,3b,3c,3d)ならびに前記スレッドガイド(6a,6b,6c,6d)は、それぞれ、集合モータ(5)−(6)によって駆動されることを特徴とする請求項9から請求項16までのいずれか1項に記載の装置。
【請求項18】
前記送りおよびスプーリング手段(7a,7b,7c,7d)ならびに前記スレッドガイド(6a,6b,6c,6d)は、それぞれ、個々のモータ(10a,10b,10c,10d)−(12a,12b,12c,12d)によって駆動されることを特徴とする請求項9から請求項16までのいずれか1項に記載の装置。
【請求項19】
前記スレッドガイド(6a,6b,6c,6d)は、個々のモータによって駆動され、前記送りおよびスプーリング手段(3a,3b,3c,3d)ならびに前記第1送りおよび進行手段(2a,2b,2c,2d)は、同じモータ(8a,8b,8c,8d)によって同期して駆動されること、および、前記2つの手段の間の速度比は、プーリまたはベルトのシステム(9a,9b,9c)によって決まることを特徴とする請求項9から請求項15までのいずれか1項に記載の装置。
【請求項20】
前記組み上げ地点(A)の後で前記ヤーンが送られる先の位置(2b)の調整は、前記送り速度を調整するために決定され、他の位置は、前記ヤーン(1b)の送られる先の位置の、基準として使用される張力に対して、前記第1送り手段(2a,2b)の出力張力を調整するために設定されることを特徴とする請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記コンピュータ(14)は、前記ヤーンがそこへ引っ張られる位置(3b)に対応するヤーンの張力を基準として使用し、他の位置の前記第1送り部材の速度調整を指令し、それによって、前記ヤーンがそこへ引っ張られる位置以外の位置の、各ヤーン(1a,1b,1c)の張力は、基準として使用される張力に等しくなるか、または、基準として使用される張力に関するプログラム可能な差または比例分を提示するように調整されることを特徴とする請求項20に記載の装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公表番号】特表2007−533869(P2007−533869A)
【公表日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−508945(P2007−508945)
【出願日】平成17年3月18日(2005.3.18)
【国際出願番号】PCT/FR2005/050173
【国際公開番号】WO2005/105639
【国際公開日】平成17年11月10日(2005.11.10)
【出願人】(503448217)リエテ・テクスティル・マシネリー・フランス (2)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年3月18日(2005.3.18)
【国際出願番号】PCT/FR2005/050173
【国際公開番号】WO2005/105639
【国際公開日】平成17年11月10日(2005.11.10)
【出願人】(503448217)リエテ・テクスティル・マシネリー・フランス (2)
【Fターム(参考)】
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