説明

二剤混合容器

【課題】 本発明は機構が簡単で、混合方法が直感的に理解できる二剤混合のための機構の創出を技術的課題とし、誤操作がなく操作性に優れた二剤混合容器を提供することを目的とする。
【解決手段】 上端部に第1口筒部を形成する有底筒状の第1容体と、上端部に第2口筒部を形成し下端部を底面に底開口部を形成した底部とした第2容体を有し、第1容体の第1口筒部を密閉する第1栓体と、第2容体の第2口筒部を密閉するキャップ体と、底開口部を密閉する第2栓体を有し、第1容体の上端部と第2容体の下端部をヒンジ部を介して連結し、ヒンジ部により、第1容体と第2容体の配設位置を、使用前の上下逆転した並列状の配設位置から、使用時における、第1栓体と第2栓体による密閉を開放した状態で第1口筒部と第2容体の底部を連通状に密嵌合した直列状の配設位置に移行可能に構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、混合して化粧料等を得る二剤を、それぞれ分離した状態で一体的に収容し、使用時に混合して化粧料等とする二剤混合容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
分離して一体的に収容した二剤を、使用時に混合する二剤混合容器として、上下に連結して密に組付けられた上下の容体に第1剤と第2剤とを別々に収容し、相互間を中蓋で遮断して構成され、使用時に中蓋を一方の容体内に離脱させて、両容体を連通状態として二剤の混合を達成するようにしたものが特許文献1として知られている。
【特許文献1】特開平9−118375号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記した従来技術のタイプの容器では、中蓋を脱離するために複雑な脱離機構を配設する必要があり、また両容体を相対的回動させる等その使用方法が複雑で、使用方法を間違える恐れがある、と云う問題があった。
【0004】
そこで、本発明は機構が簡単で、その混合方法が直感的に理解できる二剤混合のための機構の創出を技術的課題とし、もって誤操作がなく操作性に優れた二剤混合容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための、二剤混合容器に係る本発明の基本的な構成は、
上端部に第1口筒部を形成し第1剤を収容する有底筒状の第1容体と、上端部に第2口筒部を形成し、下端部を底面に底開口部を形成した底部とした第2剤を収容する第2容体を有すること、
第1容体の第1口筒部を密閉する第1栓体と、第2容体の第2口筒部を密閉するキャップ体と、底開口部を密閉する第2栓体を有すること、
第1容体の上端部と第2容体の下端部をヒンジ部を介して連結すること、
このヒンジ部により、第1容体と第2容体の配設位置を、使用前の上下逆転した並列状の配設位置から、使用時における、第1栓体と第2栓体による密閉を開放した状態で第1口筒部と第2容体の底部を連通状に密嵌合した直列状の配設位置に移行可能に構成すること、
と云うものである。
【0006】
本発明による上記構成の二剤混合容器では、第1容体の上端部と第2容体の下端部をヒンジ部を介して連結し、使用前には第1容体と第2容体を上下逆転した並列状にして保管し、そして使用時にはヒンジ部を利用して第1容体の上に直列状に第2容体を位置させて、第1容体の第1口筒部と第2容体の底部を連通状に密嵌合し二剤を混合する。
ここで、第1容体の上端部と第2容体の下端部をヒンジ部を介して連結しているので、使用前には第1容体の上端部に位置する第1口筒部と第2容体の下端部に位置する底部が肩を並べるように、すなわち上記したように上下逆転した並列状に配設される。
ここで、本発明の構成を記載するにあたって、第1容体と第2容体の上下方向の記載、あるいは起立、垂下等の部位の付設方向の記載については、第1容体と第2容体それぞれの口筒部を上、そして底部を下としてその上下方向を決めて記載するようにしている。
【0007】
そしてこのように、第1容体の上端部と第2容体の下端部をヒンジ部を介して連結する構成とすることにより、使用者は、使用時に第1容体と第2容体を直列、連通状に結合する際に、その上下位置や、前後左右の方向性を意識することなく簡単に、かつ確実に操作することができる。
また第1容体と第2容体を使用前から直列状に組付き固定したタイプの二剤混合容器に比較して混合方法が直感的に理解できるものであり、安心して操作することができる。
また、第1容体と第2容体はヒンジ部を介していつも揃った状態で保管されるので、一方を何処かに無くしてしまった等の問題も解消することができる。
【0008】
そして、使用時には第1栓体と第2栓体による密閉を開放した状態で第1口筒部と第2容体の底部を連通状に密嵌合し、すなわち第1容体と第2容体を直列、連通状に結合し、二剤を混合し、必要に応じて十分に混合するために容器全体を振盪させて、最後に第2容体の第2口筒部のキャップ体を外して混合剤を注出する。
【0009】
本発明の他の構成は、上記基本的な構成に加えて
第1容体の第1口筒部に第1押込片を起立配設し、第1口筒部と第2容体の底部の密嵌合操作に伴う第1押込片による第2栓体への押込み作用により、第2栓体による密閉状態の開放が可能とする構成と、
第2容体の底部に第2押込片を垂下配設し、第1口筒部と第2容体の底部の密嵌合操作に伴う前記第2押込片による第1栓体への押込み作用により第1栓体による密閉状態の開放が可能とする構成のうち、
少なくとも一方の構成を有するようにすると云うものである。
【0010】
第1口筒部と第2容体の底部を密嵌合する際に、第1栓体と第2栓体による密閉を開放するためには様々な態様の機構を採用することができるが、嵌合操作中に収容されている剤が外部に漏れたり飛散しないように、また使用者が特に意識することなく嵌合操作に伴なってスムーズにかつ確実にできるような機構とする必要がある。
【0011】
その中で上記構成は、第1栓体あるいは第2栓体による密閉状態の開放機構に係る具体例に係るものであり、第1容体の第1口筒部と第2容体の底部の嵌合操作に伴なう、第1口筒部と底部との上下方向の相対的な変位を利用して栓体の密閉状態を開放するものである。
【0012】
第2栓体による密閉状態の開放は、第1容体の第1口筒部に第1押込片を起立配設することにより、嵌合操作に伴ってこの第1押込片により第2栓体に押込力を作用させて達成することができ、
一方、第1栓体による密閉状態の開放は、第2容体の底部に第2押込片を起立配設することにより、嵌合操作に伴ってこの第2押込片により第1栓体に押込力を作用させて達成することができる。
【0013】
ここで、操作性や剤の漏れや飛散の心配を考慮すると、第1栓体と第2栓体の双方を上記のような構成として嵌合操作に伴って双方の栓体による密閉状態を開放するのが好ましいが、使用前に第3の剤を添加する等、使用目的によっては第1栓体と第2栓体の一方だけを上記のような構成とすることが好ましい場合もあり、この点も考慮して上記構成では「少なくとも一方の構成を有するようにする」と云うように記載している。
【0014】
本発明のさらに他の構成は、上記の構成に加えて、
第1栓体と第2栓体のうち、一方の栓体を密嵌合操作前に取り外し可能とし、他方の栓体による密閉状態を密嵌合操作に伴い開放する構成としたものである。
【0015】
たとえば二剤を混合する前に第1容体の第3の剤を添加する等、使用目的によっては、たとえば第1栓体を蓋状あるいはキャップ状にして、嵌合操作前にこの第1栓体を手で取り外し、その後嵌合操作に伴って第2栓体の密閉状態を開放すると云うような使用方法も有るが、上記構成はこのような点を考慮したものである。
【0016】
本発明のさらに他の構成は、基本的な構成に加えて、
第1口筒部に外嵌固定する第1組付リングと第2容体の底部に外嵌固定する第2組付リングを有し、この第1組付リングと第2組付リングをヒンジ部で連結する嵌合体により、第1容体の上端部と第2容体の下端部を連結する構成とする、というものである。
【0017】
上記構成は、第1容体の上端部と第2容体の下端部をヒンジ部で連結するための具体的な構成の一例であり、このようにヒンジ部を別部材で構成することにより、第1容体と第2容体の形状に係る設計の自由度を大きくすることができ、また使用時の密嵌合操作をより容易にすることができる。
また、後述するようにこの嵌合体を利用して押込片を第1口筒部、あるいは第2容体の底部に容易に配設することが可能となる。
【0018】
本発明のさらに他の構成は、上記の構成に加えて、
嵌合体を、第1組付リングの上端に内鍔状の頂壁を介して第1口筒部に密嵌入するシール筒片を垂下設し、シール筒片内に、このシール筒片の下端から中心軸方向に延設される複数の連結片を介して棒状の第1押込片を起立設する構成としたものである。
【0019】
上記構成は、第1押込片の配設方法に係るものであり、嵌合体を利用して容易に棒状の第1押込片を、シール筒片を介して第1口筒部内に配設することができる。
同様に、第1組付リングを利用して第2押込片を第2容体の底部内に配設することが可能である。
【0020】
本発明のさらに他の構成は、第2容体の底部の下端部を段差状に縮径した縮径底筒片とし、この縮径底筒片が第1口筒部に密嵌入する構成とするものである。
【0021】
上記構成は、第1口筒部と2容体の底部の密嵌合様式に係るものであり、縮径底筒片を第1口筒部に密嵌入する構成とすることにより、第1口筒部と2容体の底部をしっかりと組付け固定することができる。
【0022】
本発明のさらに他の構成は、上記構成に加えて縮径底筒片の下端外周位置から第2押込片を垂下設する構成とすると云うものである。
【0023】
上記構成は、第2押込片の配設方法に係るものであり、縮径底筒片を利用して容易に第2押込片を底部に配設することができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明は、上記した構成となっているので、以下に示す効果を奏する。
基本的な構成を有するものにあっては、第1容体の上端部と第2容体の下端部をヒンジ部を介して連結する構成とすることにより、使用者は第1容体と第2容体の上下位置や前後左右の方向性を意識することなく、この第1容体と第2容体を直列、連通状に結合することにより、簡単、かつ確実に二剤混合操作をすることができる。
【0025】
二剤の混合方法が直感的に理解できるものであり、安心して操作することができる。また、第1容体と第2容体はヒンジ部を介していつも揃った状態で保管されるので、一方を何処かに無くしてしまった等の問題も解消することができる。
【0026】
押込片を起立配設するものにあっては、嵌合操作時にこの押込片で第1栓体あるいは第2栓体に押込力を作用させることができ、嵌合操作に伴なって使用者が特に意識することなく第1栓体あるいは第2栓体による密閉状態を開放することができる。
【0027】
第1栓体と第2栓体のうち、一方の栓体を密嵌合操作前に取り外し可能とするものにあっては、たとえば二剤を混合する前に第1容体あるいは第2容体に第3の剤を添加する等の用途に使用することができる。
【0028】
第1組付リングと第2組付リングをヒンジ部で連結した嵌合体を用いるものにあっては、第1容体と第2容体の形状に係る設計の自由度を大きくすることができ、また使用時の嵌合操作をより容易にすることができる。
【0029】
また、嵌合体の第1組付リングあるいは第1組付リングを利用して、第1押込片あるいは第2押込片を容易に、第1口筒部内に起立配設、あるいは第2容体の底部に垂下配設することができる。
【0030】
第2容体の底部の下端部を段差状に縮径した縮径底筒片とするものにあっては、使用時に第1口筒部と第2容体の底部をしっかりと組付け固定することができる。
また、縮径底筒片を利用して容易に第2押込片を底部に配設することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明の実施形態を実施例に沿って図面を参照しながら説明する。
図1と図2は本発明の二剤混合容器の第1実施例を説明するためのものであり、図1は使用前の半縦断正面図、図2は二剤混合状態時の半縦断正面図である。この容器の主たる構成部材は、有底円筒状の第1容体1と、同じく有底円筒状の第2容体11と、これら第1容体1と第2容体11を連結する部材である嵌合体21の3つの主部材から構成されている。
【0032】
第1容体1は第1口筒部2と円筒状の胴部3と底部4を有し第1剤Aを収納する。
第2容体11は第2口筒部12と円筒状の胴部13と底部14を有し第2剤Bを収納するが、底部14の上端部は後述する嵌合体21の第2組付リング23が外嵌するため胴部13に比較して若干段差状に縮径している。
また、この底部14の下端部をさらに段差状に縮径した縮径底筒片15としており、この縮径底筒片15の底面に底開口部16が形成されている。
また、縮径底筒片15の下端から等中心角度の位置4本の第2押込片17が起立設している。
【0033】
嵌合体21は、第1口筒部2に外嵌固定する第1組付リング22と第2容体11の底部14に外嵌固定する第2組付リング23をヒンジ部24で一体連設した構造である。
また、第1組付リング22の上端に内鍔状の頂壁を介し第1口筒部2に密嵌入するシール筒片25を垂下設し、さらにこのシール筒片25の下端部から複数、中心軸に向かって延設される連結片27を介して、第1口筒部2内に棒状の第1押込片26を起立一体連設している。
【0034】
そして、第1容体1の第1口筒部2に第1組付リング22を外嵌固定し、第2容体11の底部14に第2組付リング23を外嵌固定することにより、第1容体1と第2容体11がヒンジ部24を軸として、回動可能に連設される。
【0035】
使用前の保管状態では図1に示すように、第1容体1に第1剤Aを充填後、第1組付リング22に延設したシール筒片25の下端部に第1栓体31を下方から密嵌入して第1口筒部2を密閉する。
また、第2容体11に第2剤Bを充填後、縮径底筒片15の底開口部16に第2栓体32を密嵌入してこの底開口部16を密閉し、第2口筒部12はキャップ体33を螺合組付けして密閉する。
そして上記のように3箇所密閉した状態で、第1容体1の第1口筒部2と第2容体11の底部14が肩を並べるように、第1容体1と第2容体11を上下逆転した並列状にし、箱詰め等の包装をして保管する。
【0036】
次に、この製品を使用する時には図1中の白抜き矢印で示されるように第2容体11をヒンジ部24を軸として回動させて、図2に示されるように第1口筒部2に密嵌入するシール筒片25に第2容体11の底部14の縮径底筒片15を密嵌入し、第1口筒部2と底部14を密嵌合した直列状の配設位置とする。
【0037】
この際、上記密嵌合操作に伴なって、第1栓体31は第2押込片17により押し下げられてシール筒片25から脱落し、第2栓体32は第1押込片26により押し上げられて底開口部16から脱落し、第1口筒部2と底部14が連通状態となり第1剤Aと第2剤Bが混合して混合剤Cとなる。
ここで、本実施例の容器では密嵌合操作に伴なって第1栓体31と第2栓体32を共に脱密嵌合する構成であり、収納剤の液漏れや、飛散の恐れがないので容器全体の姿勢に留意することなくこの密嵌合操作を安心して実施することができる。
【0038】
そして、必要に応じて容器全体を振盪等して第1剤Aと第2剤Bを十分混合し、最後にキャップ体33を第2口筒部から外して混合剤Cを外部に注出する。
【0039】
次に、図3と図4は本発明の二剤混合容器の第2実施例を説明するためのものであり、図3は使用前の半縦断正面図、図4は二剤混合状態時の半縦断正面図である。
この容器は、図1、2に示す第1実施例の容器と類似的なものであるが、使用時、第1口筒部2と第2容体11の底部14を密嵌合する前に第1栓体31を第1口筒部2から取り外し、その後密嵌合操作に伴なって第2栓体32を第1押込片26により押し上げて底開口部16から脱落させて、第1口筒部2と底部14を連通状態として第1剤Aと第2剤Bを混合して混合剤Cとするように構成している。
【0040】
このため、第1栓体31はシール筒片25の上端に上方から密嵌入し、指先で取り外しができる蓋体としている。また、このような構成に伴なって第1実施例の容器で第1栓体31の押込みのために付設した第2押込片17は付設されていない。
【0041】
この第2実施例のような構成の容器では、予め第1栓体を開放状態とするので、密嵌合操作の際には、第1剤の液漏れや飛散を防ぐために第1栓体を取外した後、第1容体1を起立姿勢に維持した状態で、第2容体11を回動させて密嵌合操作を実施する必要があるが、
たとえば第1栓体を手で取り外し、第1剤内に第3三剤を添加し、その後密嵌合操作に伴って第2栓体の密閉状態を開放して、3つの剤を混合して使用する等の用途には適している。
【0042】
以上、本発明の実施形態を実施例に沿って説明したが、本発明の実施形態はこれら実施例に限定されるものではない。
たとえば、上記実施例では第2容体11のキャップ体33で密閉する例を示したが、このキャップ体に櫛体等の塗布体や、注出口を付設した構成とすることもできる。
また、押込片の形状や配設態様も、栓体による密閉状態を開放する機能や、成形性を考慮しながら、第1口筒部と第2容体の底部の嵌合操作に伴なう、第1口筒部と底部との上下方向の相対的な変位を利用してさまざま態様で構成することができる。
【産業上の利用可能性】
【0043】
以上説明したように本発明の二剤混合容器は、機構が簡単でその混合方法が直感的に理解でき、誤操作のない操作性に優れたものであり化粧料容器等の分野での幅広い展開が期待される。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の二剤混合容器の第1実施例の半縦断正面図である。
【図2】図1の容器の二剤混合状態時の半縦断正面図である。
【図3】本発明の二剤混合容器の第2実施例の半縦断正面図である。
【図4】図3の容器の二剤混合状態時の半縦断正面図である。
【符号の説明】
【0045】
1 ;第1容体
2 ;第1口筒部
3 ;胴部
4 ;底部
11;第2容体
12;第2口筒部
13;胴部
14;底部
15;縮径底筒片
16;底開口部
17;第2押込片
21;嵌合体
22;第1組付リング
23;第2組付リング
24;ヒンジ部
25;シール筒片
26;第1押込片
27;連結片
31;第1栓体
32;第2栓体
33;キャップ体
A ;第1剤
B ;第2剤
C ;混合剤

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上端部に第1口筒部(2)を形成し第1剤(A)を収容する有底筒状の第1容体(1)と、上端部に第2口筒部(12)を形成し、下端部を底面に底開口部(16)を形成した底部(14)とした第2剤(B)を収容する第2容体(11)を有し、前記第1容体(1)の第1口筒部(2)を密閉する第1栓体(31)と、前記第2容体(11)の第2口筒部(12)を密閉するキャップ体(33)と、底開口部(16)を密閉する第2栓体(32)を有し、前記第1容体(1)の上端部と第2容体(11)の下端部をヒンジ部を介して連結し、該ヒンジ部により、前記第1容体(1)と第2容体(11)の配設位置を、使用前の上下逆転した並列状の配設位置から、使用時における、第1栓体(31)と第2栓体(32)による密閉を開放した状態で第1口筒部(2)と第2容体(12)の底部(14)を連通状に密嵌合した直列状の配設位置に移行可能に構成した二剤混合容器。
【請求項2】
第1容体(1)の第1口筒部(2)に第1押込片(26)を起立配設し、第1口筒部(2)と第2容体(12)の底部(14)の密嵌合操作に伴う前記第1押込片(26)による第2栓体(32)への押込み作用により、該第2栓体(32)による密閉状態の開放が可能とする構成と、第2容体(11)の底部(14)に第2押込片(17)を垂下配設し、第1口筒部(2)と第2容体(11)の底部(14)の密嵌合操作に伴う前記第2押込片(17)による第1栓体(31)への押込み作用により該第1栓体(31)による密閉状態の開放が可能とする構成のうち、少なくとも一方の構成を有する請求項1記載の二剤混合容器。
【請求項3】
第1栓体(31)と第2栓体(32)のうち、一方の栓体を密嵌合操作前に取り外し可能とし、他方の栓体による密閉状態を密嵌合操作に伴い開放する構成とした請求項2記載の二剤混合容器。
【請求項4】
第1口筒部(2)に外嵌固定する第1組付リング(22)と第2容体(11)の底部(14)に外嵌固定する第2組付リング(23)を有し、該第1組付リング(22)と第2組付リング(23)をヒンジ部(24)で連結する嵌合体(21)により、第1容体(1)の上端部と第2容体(11)の下端部を連結する構成とした請求項1、2または3記載の二剤混合容器。
【請求項5】
嵌合体(21)を、第1組付リング(31)の上端に内鍔状の頂壁を介し第1口筒部(2)に密嵌入するシール筒片(25)を垂下設し、該シール筒片(25)内に、該シール筒片(25)の下端から中心軸方向に延設される複数の連結片(27)を介して棒状の第1押込片(26)を起立設する構成とした請求項4記載の二剤混合容器。
【請求項6】
第2容体(11)の底部(14)の下端部を段差状に縮径した縮径底筒片(15)とし、該縮径底筒片(15)が第1口筒部(2)に密嵌入する構成とした請求項1、2、3、4または5記載の二剤混合容器。
【請求項7】
縮径底筒片(15)の下端外周位置から第2押込片(17)を垂下設する構成とした請求項6記載の二剤混合容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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