説明

二重機能付勢部材を含む遅延機構を備える自動注入装置

装置の針付きの注射器が後退する前に適正に薬剤を送達するための遅延機構を備える自動注入装置。一つの形態において、その遅延機構は、注射器のためのシャトルと、追随部分と、ロック部材と、シャトルに対する追随部分の回転を減衰するための追随部分と支持表面との間の減衰性化合物と、シャトルと追随部分との間で作用する二重機能付勢部材とを備える。ロック部材が注入の間、解放位置に移動するとき、最初に二重機能付勢部材は、ラッチ位置からラッチ解除位置までシャトルに対して回転するように追随部分を押すためのねじり力を与え、次に二重機能付勢部材は、注入後、装置の筐体内に注射器の針を後退させるようにシャトルを移動させるために追随部分に対して軸方向にシャトルを押すために軸方向の力を与える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬剤注入装置、特に自動注入装置に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの異なる疾患に罹患している患者は、しばしば自分自身に薬剤を注入しなければならない。これらの注入を容易にするために種々の装置が提案されてきた。1つの種類の装置は自動注入装置である。この種類の装置は、使用者によってトリガされたときに、発射される前は装置筐体内に配されていた注射器の針を使用者内へと自動的に挿入し、次いである用量の薬物をその挿入された針を通して自動的に注入する。1つの公知の種類の自動注入装置は、次いで、その用量が完了したときにその針を覆うためのシュラウド(shroud)を自動的に前進させる。前進するシュラウドを有する代わりに、一部の人にとってはより望ましい構成を有する別の種類の自動注入装置では、その用量が完了したときに、針をその筐体の中へと自動的に後退させる。針を後退させる特徴を備えた自動注入器を設計に伴う1つの困難は、その注射器の所望の内容物が全て注入されてしまうこと、および使用後に注射器の針が適正に装置筐体の中へと後退されることの両方を確実にすることである。
【0003】
特許文献1は、さらに詳細にかかる設計の困難さを説明し、さらには非常に粘性のある流体の減衰(damping)を含むある種の遅延機構を使用する解決策を提案する。恐らく機能的ではあるが、これらの解決策は、注入の間、力をその注射器に移すために使用される遅延機構など、それら自身の欠点がないわけではない。
【0004】
特許文献2は、望ましい機能を有する遅延機構を備える自動注入器を開示しているが、それは一部の人にとっては望ましくなり得るものより大きな直径のものである。さらに、部品の数、および互いに対してスライドする部品を有する遅延機構のカム作用(camming)の動きが、組み立ておよび作動を複雑にする。
【0005】
自動注入器にはしばしば、使用者がトリガするための準備をする前に、装置がトリガするのを妨げるロックの特徴が提供される。自動注入器をトリガする1つの公知の方法は、手動で作動可能なボタンにより、突起を外側に広げるか、または内側に圧迫して、そのような突起が解放可能なようにラッチ(latch)表面における1つ以上の開口部を通して突起の通過を可能にすることなどによって、バネ荷重により押し下げられている装置の要素の突起をラッチ解除する(unlatch)ことである。このプランジャーがラッチ解除することが非常にすぐに起こることを防止する種々の手段が過去に利用されてきたが、そのような手段は、装置の複雑性を増加させるか、または装置を望ましくない大きさに増加させることなどに起因するそれらの欠点がないわけではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】国際公開第2005/115516号パンフレット
【特許文献2】国際公開第2008/112472号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このように、先行技術のこれらおよび他の欠点の1つ以上を克服できる自動注入装置を提供することが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
その1つの形態において、本発明は、筐体、プランジャーを備えた針付きの注射器、およびその針付きの注射器を筐体内で第1の方向に動かして、注射器の針を筐体を越えて延在させ、プランジャーを前進させて注入のために注射器内容物を針を通じて押し出すための少なくとも1つの付勢要素を有する、自動注入装置のための遅延機構を提供する。その遅延機構は、注射器のためのシャトルであって、第1のラッチ要素を含む、シャトルと、第2のラッチ要素を含む追随部分(follower)であって、その第2のラッチ要素は、第1のラッチ要素と協働して、第1の方向とは反対の第2の方向における追随部分に対するシャトルの動きを制限するためのものである追随部分と、注入の間、注射器プランジャーとの係合によって筐体内でロック位置から解放位置まで移動可能であるロック部材であって、そのロック部材は、ロック位置にあるとき、シャトルに対する追随部分の回転を防止し、そのロック部材は、解放位置にあるとき、シャトルに対する追随部分の回転を許容するロック部材と、シャトルに対する追随部分の回転を減衰するための、追随部分と支持表面との間にある減衰性化合物と、シャトルと追随部分との間で作用する二重機能付勢部材であって、その付勢部材は、シャトルに対して回転するように追随部分を促すねじり力、およびシャトルを追随部分から離れるように促す軸方向の力の両方を提供し、これによって、注入の間、ロック部材が解放位置に動くとき、最初に二重機能付勢部材は、ラッチ位置からシャトルに対して回転するように追随部分を押し、そのときに第1および第2のラッチ要素はラッチ解除位置まで協働し、そのときに第2のラッチ要素は第1のラッチ要素から係合が外れ、次いで二重機能付勢部材は、追随部分に対して軸方向にシャトルを押し、注入後に筐体の中に注射器の針を後退させるためにシャトルを動かす、二重機能付勢部材と、を備える。
【0009】
本発明の1つの利点は、注射器の駆動バネから解放せず、または注射器の駆動バネを克服せずに針の適時の後退を可能にする自動注入のための遅延機構が提供され得ることであり、これにより、針挿入、次いで注入の間の注射器に付与される操作力に実質的に関係しない。
【0010】
本発明の別の利点は、自動注入装置が細い外形で提供され得ることである。
【0011】
本発明の別の利点は、確実な段階的な装置の作動をさらに有しながら、自動注入装置、およびその中の遅延機構などが、少ない数の部品を用いて提供され得ることである。
【0012】
添付の図面と併せて考慮される以下の本発明の実施形態の説明を参照することにより、本発明の上述および他の利点ならびに目的、ならびにそれらを達成するための様式は、より明らかになるであろうし、本発明自体がより良く理解されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、本発明の遅延機構を備えた自動注入装置の側面図である。
【図2】図2は、図1の自動注入装置の長手方向断面図である。
【図3a】他の装置の構成要素とは別々に示されている、図1の装置の筐体本体の斜視図である。
【図3b】他の装置の構成要素とは別々に示されている、図1の装置の筐体本体の長手方向断面図である。
【図4a】他の装置の構成要素とは別々に示されている、図1の装置の筐体ベースプレートの斜視図である。
【図4b】他の装置の構成要素とは別々に示されている、図1の装置の筐体ベースプレートの底面斜視図である。
【図4c】他の装置の構成要素とは別々に示されている、図1の装置の筐体ベースプレートの長手方向断面図である。
【図5a】他の装置の構成要素とは別々に示されている、図1の装置の筐体安全スリーブの斜視図である。
【図5b】他の装置の構成要素とは別々に示されている、図1の装置の筐体安全スリーブの底面斜視図である。
【図5c】他の装置の構成要素とは別々に示されている、図1の装置の筐体安全スリーブの上面図である。
【図5d】他の装置の構成要素とは別々に示されている、図1の装置の筐体安全スリーブの長手方向断面図である。
【図6a】他の装置の構成要素とは別々に示されている、ボタンの斜視図である。
【図6b】他の装置の構成要素とは別々に示されている、ボタンの側面図である。
【図6c】他の装置の構成要素とは別々に示されている、ボタンの第1の長手方向断面図である。
【図6d】他の装置の構成要素とは別々に示されている、ボタンの底面斜視図である。
【図6e】他の装置の構成要素とは別々に示されている、ボタンの第2の長手方向断面図である。
【図7a】他の装置の構成要素とは別々に示されている、プランジャー要素の斜視図である。
【図7b】他の装置の構成要素とは別々に示されている、プランジャー要素の斜視図である。
【図7c】他の装置の構成要素とは別々に示されている、プランジャー要素の側面図である。
【図7d】他の装置の構成要素とは別々に示されている、プランジャー要素の上面図である。
【図8a】他の装置の構成要素とは別々に示されている、注射器のキャリッジの斜視図である。
【図8b】他の装置の構成要素とは別々に示されている、注射器のキャリッジの側面斜視図である。
【図8c】他の装置の構成要素とは別々に示されている、注射器のキャリッジの上面図である。
【図8d】図8cのものと同様であるが、注射器のキャリッジが被覆される前の上面図である。
【図9a】他の装置の構成要素とは別々に示されている、上側シャトル部分の斜視図である。
【図9b】他の装置の構成要素とは別々に示されている、上側シャトル部分の第1の側面図である。
【図9c】他の装置の構成要素とは別々に示されている、上側シャトル部分の第2の側面図である。
【図9d】他の装置の構成要素とは別々に示されている、上側シャトル部分の長手方向断面図である。
【図9e】他の装置の構成要素とは別々に示されている、上側シャトル部分の底面斜視図である。
【図10a】他の装置の構成要素とは別々に示されている、下側シャトル部分の斜視図である。
【図10b】他の装置の構成要素とは別々に示されている、下側シャトル部分の第1の側面図である。
【図10c】他の装置の構成要素とは別々に示されている、下側シャトル部分の第2の側面図である。
【図10d】他の装置の構成要素とは別々に示されている、下側シャトル部分の長手方向断面図である。
【図10e】他の装置の構成要素とは別々に示されている、下側シャトル部分の底面図である。
【図11a】他の装置の構成要素とは別々に示されている、追随部分の第1の斜視図である。
【図11b】他の装置の構成要素とは別々に示されている、追随部分の第1の側面図である。
【図11c】他の装置の構成要素とは別々に示されている、追随部分の第2の斜視図である。
【図11d】他の装置の構成要素とは別々に示されている、追随部分の第2の側面図である。
【図11e】他の装置の構成要素とは別々に示されている、追随部分の第1の長手方向断面図である。
【図12a】他の装置の構成要素とは別々に示されている、圧力を加えられていない、すなわち負荷されていない状態における二重機能付勢部材の斜視図である。
【図12b】他の装置の構成要素とは別々に示されている、圧力を加えられていない、すなわち負荷されていない状態における二重機能付勢部材の側面図である。
【図12c】他の装置の構成要素とは別々に示されている、圧力を加えられていない、すなわち負荷されていない状態における二重機能付勢部材の上面図である。
【図13a】他の装置の構成要素とは別々に示されている、グリースカラーの斜視図である。
【図13b】他の装置の構成要素とは別々に示されている、グリースカラーの側面図である。
【図13c】他の装置の構成要素とは別々に示されている、グリースカラーの長手方向断面図である。
【図13d】他の装置の構成要素とは別々に示されている、グリースカラーの上面図である。
【図14】図14は、その作動の後の段階における図1の自動注入装置の長手方向の断面図である。
【図15】図15は、その作動の後の段階における図1の自動注入装置の長手方向の断面図である。
【図16】図16は、その作動の後の段階における図1の自動注入装置の長手方向の断面図である。
【図17】図17は、その作動の後の段階における図1の自動注入装置の長手方向の断面図である。
【図18】図18は、その作動の後の段階における図1の自動注入装置の長手方向の断面図である。
【図19】図19は、その作動の後の段階における図1の自動注入装置の長手方向の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
対応する参照番号はいくつかの図面にわたって対応する部分を示す。図面は本発明の一実施形態を示すが、その図面は必ずしも縮尺通りではなく、本発明をより良く図示、および説明するために一部の図面において特定の特徴が誇張されているか、または省略されている場合がある。
【0015】
ここで図1および2を参照すると、本発明の遅延機構を備えた自動注入装置の第1の実施形態の異なる図が示されている。
【0016】
全体が20と示される自動注入装置は、使用者によって作動されるときに、この装置の針付きの注射器が自動的に下向きに駆動され、その結果、注入針が装置筐体の下端を越えて突き出て、使用者に侵入するようにするトリガを有する。次いでこの装置は、注射器の薬物内容物をその針を通して自動的に注入し、その後で、注入針が筐体内に戻るようにこの注射器は自動的に後退される。この装置の遅延機構は、動作を段階分けするのに役立ち、針付きの注射器が後退されるのに先立ち、薬物内容物が適正に送達されるのを確実にする。
【0017】
装置20は、国際公開第2008/112472号パンフレット(この文献はその全体が本明細書に組み込まれる)に開示されている装置と、種々の態様において概念的に同様であることが、以下の説明から理解されるだろう。
【0018】
装置20は、中にこの装置の作業用構成要素が操作的に配されている外側筐体22を含む。筐体の頂部または遠位端において、かつその筐体から軸方向に突出して、使用者が操作するトリガの一部である安全に制御されたボタン25が提供されている。筐体の安全スリーブ26が、使用者によって回転可能に調整されるようにして、筐体胴体24に対して適正な角度配向で配されたとき、ボタン25はロック解除され、この装置の自動注入機能を開始するために、押し下げることができるようになる。本明細書で使用する場合、遠位および近位とは、装置が注入部位で使用するために配向されたときに、その注入部位に対する軸方向の位置を指し、これにより、例えば、筐体の近位端とは、そのような注入部位に最も近い筐体端部を指す。
【0019】
図3aおよび3bにさらに示されているように、筐体22の管状本体24は、近位端32と遠位端34との間に延在し、ABSプラスチックなどの透明プラスチック材料から形成される。本体の遠位端近くに、円周方向または環状のスナップリング36が、筐体胴体内面から内側方向に突出する。注射器のシャトルをガイドするための長手方向に延在するリブ38が、スナップリング36に近接して胴体内面から突出している。胴体24の長さの中央部分近くに、一対の角度的に(angularly)間隔をあけたレッジまたはリブ40が、グリースまたは減衰性カラー300を支持するために胴体内面に形成される。レッジ40の1つの上の筐体内面に形成される軸方向に延在するスプライン42は、筐体内にカラー300を回転可能に固定する機能をする。円周方向に間隔のあいた保持スナップまたはリブ44のセットは、レッジ40から角度的にオフセットしており、追随部分250を軸方向に配するように機能して、レッジ40の遠位に配される。
【0020】
示されている装置20の筐体22はまた、図4a、4bおよび4cにさらに示されているベースプレート50、ならびに図5a、5b、5cおよび5dにさらに示されている安全スリーブとして機能する上側胴体26を備える。ベースプレート50は筐体胴体24と同じ材料から作製され、超音波溶接などによる製造の間に固定して取り付けられる筐体胴体24の近位端32にて相補的な形状の開口部内に嵌合するように適合される略管状の底部51を備える。使用中、注射器の針が筐体から出ていき、次いで筐体内に戻る経路であるベースプレート部分51の中心開口部52は、部分51から遠位に延在する管部分54により囲まれている。管の遠位端で開始する管部分54の内面55は、それが近位に延びるにつれて内側に傾斜し、注射器を中心に置くのに役立つ円周肩部56を備える。3つの弓状スロット58のセットは、部分51を通して形成され、ベースプレート部分51の遠位面上のスナップ59がその弓状スロット58の側部にある。
【0021】
図2に示されているように、注射器のオーバーキャップ320は、ポリプロピレンSR549Mなどのプラスチックで作製され、ギザギザのある周囲部323を有する基部322を備える。一連のまたは3つの弓状カム325はスロット58と一致し(in registry with)、解放可能に相互接続するためのベースプレートスナップ59を係合する外側方向に向いている戻り止め326を備える。基部322から直立している管状カラー328は、針を滅菌して維持し、オーバーキャップが筐体22から取り外されるとき、針から取り外される、針を保護するアセンブリ330と係合するように適合される。
【0022】
筐体の上側胴体26は、不透明であるLustran ABS348などのプラスチック材料から作製されるスリーブである。手動により把持可能な本体部分62は、筐体本体24の上側部分内に嵌合する減少した直径部分64に移行する。スリーブ部分64の外側円筒周囲部における円周溝66は、装置の組み立ての間、回転運動を可能にするが、上側胴体26と本体24との間の軸方向の運動を防ぐための筐体のスナップリング36を受容する。対向するノッチ68はスリーブ部分64の近位端に形成される。ノッチ68の1つは、スリーブの回転をロックする範囲を制限するための筐体キー38の遠位端に適合する。スリーブ部分64を通る開口部70はシャトルを捕捉するためのロックレッジ71を形成する。胴体部分62の外側周囲部に形成された隆起したインジケーター73は、筐体本体24の周囲に付着されたラベル75に与えられる、図1において76で示されているロックおよびロック解除アイコンと共に視覚通知機能を与える。スリーブ26が、ノッチ68によって画定されるスリーブ停止部のキー38と隣接することを可能にする端部の角度位置に回転可能に配されるとき、インジケーター73はアイコン76と一致する。
【0023】
筐体上側胴体26の内部表面78は、装置のボタン25と係合するための3つのセットの等しく角度的に間隔をあけ、かつ内側に突出するスナップバンプ80を備える。表面78に形成されている、軸方向に延在するリブ82は、ボタンスロット内で嵌合する。
【0024】
ボタン25は、Lustran ABS 348などの、頑丈で、さらに好適には弾性のある材料から作製され、図6a、6b、6c、6dおよび6eにさらに示される。ボタン25は、その外側周囲から近位に延在するスカート90を有する端部ディスク88を備える。端部ディスク88は、使用者が、装置をトリガするためにボタンを選択的に押し下げることにより、力が直接付与され得る遠位面を有する。その近位端にてスカート90に形成されるノッチ92は軸方向に延在し、ボタン25および胴体26を回転可能に一緒に適合するように筐体胴体26のリブ82を受容するスロットを形成する。その半径方向内側の面に戻り止めバンプ95が提供される3つのセットの等しく角度的に間隔をあけた弾性フィンガー94の各々は、スカート90の基部に提供される。各々のフィンガー94は、またスカート90に提供される内側方向に角度を付けた停止部98を有する3つの等しく角度的に間隔をあけたフィンガー97の1つに隣接する。バンプ95を有するフィンガー94は、シャトル上のボタン25を回転可能に配するのに役立つようにシャトル上の特徴と共に協働し、停止部98を有するフィンガー97は、ボタン25をシャトルに取り付け、装置の作動を段階分けするのに役立つようにシャトル上の特徴と共に協働する。
【0025】
ディスク88の下側から、フィンガー94および97の近位先端より上の高さまで懸垂するのは、略管形状であるボタンの作動要素100である。その近位端におけるボタン要素100の内部表面は、カム作用表面102を形成するために面取りされる。要素100の近位端における一対の直径方向に対向したノッチ104は隙間スロットとして機能する。
【0026】
スカート90は、ボタンを押し下げた後、筐体の上側胴体26に対してボタン25を固定するために使用される複数の弾性スナップまたはラッチ106を画定する、スカート90を通る開口部を有して形成される。3つのそのような角度的に間隔をあけたラッチ106が示されている。各々のラッチ106に近接するスカート90の外側周囲に形成された戻り止め107はアセンブリの製造を容易にする。
【0027】
図2に示されているように、全体が110と示される、薬剤が充填された注射器が装置20内に取り付けられる。注射器110は、ガラスまたは他の好適な材料から作製されるようなバレル112を備えるように示され、注射針114が、注射器のバレルの薬剤内容物と流体連絡し、針を保護するアセンブリ330によって内側に覆われている、その近位端に取り付けられている。注射器のプランジャー機構は、全体が116と示される、プランジャー要素、およびバレル112内に薬剤を密閉するエラストマー密閉部材またはピストン118による2つの部品で形成される。示されているバレル112、針114、針を保護するアセンブリ330およびピストン118は従来の設計であるが、好適な機能性を提供しながら、異なって構成されてもよい。例えば、オーバーキャップによって柔軟なシールドの係合を提供するように、装置に好適に適合する、硬い針のシールドを有さない柔軟な針のシールドが可能であってもよい。
【0028】
プランジャー要素116は軽量に成形されるが、Dupont Engineering Polymers製のDelrin(登録商標)311DPなどの頑丈かつ十分な弾性材料である。図7a、7b、7cおよび7dにさらに示されているように、プランジャー要素116は、プランジャーが前進する間、密閉ピストン118に操作的に隣接するように機能する一端にディスク形状のフット121、および他端にディスク形状のフランジ123を有する近位領域120を備える。フランジ123から軸方向上側に延在するプランジャー要素の中央領域124は、注射器のキャリアレッジとして機能するフランジ123の上面126をさらに露出する軸方向に延在するくぼみまたは切り取り部125を備える。フランジ123より大きい直径を有するディスク形状のフランジ128は、プランジャー中央領域124の上端に形成される。注射中に、装置の遅延機構の追随部分をロック解除するためにロック部材を直接係合する懸垂バーまたは張出し部130が、フランジ128の外側半径方向周囲に形成される。ロック解除バー130は、プランジャーの中央領域124と間隔をあけた関係において軸方向に、かつフランジ128から近接して延びる。
【0029】
プランジャー要素116の遠位領域は、示された実施形態について装置のトリガ機構により解放されるまで、装置のシャトルをラッチして係合するように適合される、全体が134と示される、一対の弾性突起を備える。各々の突起134は直立した脚部136を備え、その脚部136は、その脚部136の間の軸方向に並んだ空間または間隙137を有するフランジ128のより中心の部分から遠位に突出している。その脚部136の遠位端において、各々の突起134は、ラッチ表面138と、ラッチ表面138、および傾斜表面141の外側範囲に外側先端139を有するラッチ特徴を備える。ラッチ表面138は、脚部136から略半径方向外側に延び、近位を向いている。ラッチ表面138は、脚部136から先端139までわずかに近接して傾斜するように、わずかな切り取り部を有して形成される。傾斜表面141は、遠位に、かつ先端139から内側に一定の角度で延在し、以下に記載されるように解放するための突起の内側のカム作用に使用される外側を向いている傾斜を形成する。その半径方向外側領域に近接し、その中央円周部分に沿った各々の傾斜表面141は、ボタン25に対して遠位に突出する、その傾斜表面141と共に一体して形成されるロック突起部143により中断される。ロック突起部143は、傾斜表面141と同じ範囲に上側に延在するので、ロック突起部143の上側先端は、傾斜表面141の上側先端と同じ高さで配される。ロック突起部143の上側先端は、傾斜表面141の上側先端の半径方向外側に配される。ロック突起部143の上側先端の半径方向外側を向いている表面146は、装置の組み立ての間、バネ149を通す挿入を容易にするために円形である。
【0030】
ロック突起部143および傾斜表面141は、それらがその間に半径方向の空間を画定しているという点で間隔をあけた関係にある。半径方向の空間が傾斜表面141とロック突起部143の内側面との間に形成されるV形状の開口部145は、ボタン要素100の近位端を受容するように成形され、サイズ合わせされる。
【0031】
各々の脚部136に形成される軸方向に延在する隆起部147は、図2に示されているように、駆動コイルバネ149を中心に置くのに役立つように提供される。フランジ128上のドッグ150により中心に置かれるように、バネ149の近位端は、フランジ128に配座し、かつフランジ128に対して作用し、バネ149の遠位端はシャトルに対して作用する。
【0032】
図8a、8b、8cおよび8dにさらに示されている、被覆した注射器のキャリアは、全体が155と示され、回転可能に一緒に固定するように注射器のバレル112の適合したフランジ111に嵌合する。注射器のキャリア155は、DCL4036 20%炭素充填ポリカーボネートなどの剛体材料から形成される基部を備え、その基部は、略C形状の部分157を備え、その部分157から上側に、半径方向内側に突き出るクリップ159を有する支持体158を突出している。突起部160は、クリップ159の先端に形成され、被覆プロセスを容易にするために使用される。基部157の脚を完全に覆う軟性のオーバーモールド162は、破損の可能性を減少させるためにキャリアにより保持されるガラス注射器のためのクションを提供する。好適なオーバーモールドは注射成形用熱可塑性エラストマーから作製される。装置20が完全に組み立てられる場合、注射器のバレル112は、オーバーモールド162とクリップ159の下側との間で軸方向に捕捉される注射器のフランジ111と中心開口部164内でぴったりと嵌合し、クリップ159の先端領域の下側は、直接的な支持係合のために、プランジャーフランジ123の上面126を向いている。表面126による注射器のキャリアクリップ159のこの支持係合は、キャリア155内に保持される注射器110が、装置の使用前に筐体22の外側に移動することを防止する。
【0033】
装置20の遅延機構は、全体が170と示されるシャトル、そのシャトル170と解放可能にラッチした追随部分250、およびそのシャトルとその追随部分との間で作動する二重機能付勢部材290を含む。示されている実施形態において、シャトル170は、さらに図9a、9b、9c、9dおよび9eならびに図10a、10b、10c、10dおよび10eにそれぞれ示されている、上側シャトル172および下側シャトル174から形成される。シャトル部品172および174は、シャトルとして一緒に機能するように、記載されているスナップ式の嵌合または他の好適な接続方法を用いることなどでアセンブリを製造する間、固定して接続される。複数部分の構造は、シャトルの成形および組み立て、ならびにシャトルの内部中空175内の装置部品の組み立てを容易にする。シャトル部品172のための1つの好適な材料は、透明であるEXL1992Tポリカーボネート合金などのプラスチックであり、シャトル部品174のための1つの好適な材料は、透明であるMakrolon 2458などのポリカーボネートである。
【0034】
上側シャトル172の底部分176は、下側シャトル174の胴体220の遠位端223に形成されるノッチ222内にぴったりと嵌合する、突出している位置合わせブロックまたはキー178を備える。適合するシャトル部品のアセンブリを製造する間、上側シャトル172の反対側に提供される、半径方向に突出し、部分的に周囲に延在するリップ180が、下側シャトル174に形成されるウィンドウ226により画定されるレッジ225の上でスナップ式にロックする。上側シャトル172の周囲から突出している一対のキー182、各々のリップ180の上の各々のキー182の1つは、シャトル胴体220の遠位端223に形成される小さなノッチ228内に嵌合する。ノッチ228内のキー182およびノッチ222内の位置合わせブロック178の嵌合は、接続したとき、一緒にシャトル部品を回転可能に固定する。
【0035】
ブロック178の上の上側シャトル172の底部分176は開口部184を備え、その開口部184からロック湾曲部186が一定の角度で外側に延在する。湾曲部186は、使用後に後退した位置にシャトルを固定するために筐体のロックレッジ71と協働する。開口部184の反対のシャトル172の側面に、上側シャトルの底部に延在する開口部またはスロット188が提供され、そのスロット188はプランジャー張出し部130を適合する。底部分176の内面に形成されるリブ189は、組み立ての間に注射器110の遠位の移動を制限するために注射器のフランジ111に隣接する停止部として機能する。
【0036】
上側シャトル172の上側部分は、突出しているキャップ部分192を有する管状の円筒形胴体190である。キャップ部分192を通る中心開口部194は、プランジャー突起134のラッチ部分が通過することを可能にする。キャップ部分192の上面から遠位に突出している一対のドッグ196は、開口部194の周囲で直径方向に対向し、使用の間、開口部194内へボタン25の作動要素100をガイドするのに役立つ。ドッグ196の間で突起と係合している表面195が、十分に固定するが、その間に解放可能な接続を提供するためにラッチ表面138の切り取り部に相補的である開口部194に隣接している上側に傾斜している表面を備える。中空175内のキャップ部分192の下側199から懸垂しているカラー198は、下側199に対して直接作用するバネ149の遠位端を中心に置く。カラー198内の2つの対向する切断部200により、突起134のロック突起部143の通過を可能にし、組み立ての間に内側に突起を偏向する傾斜表面を提示することによって組み立てを支援する。
【0037】
キャップ部分192の外側半径方向周囲は、シャトル円周周囲の交互の配置において3つの傾斜した部分202および3つのランド部分203を備える。各々のランド部分203の角度のある端部は、溝またはインデント205によって画定される。ランド部分203は、ボタン回転の間にそのランド部分203に沿ってスライドするボタンフィンガー94の戻り止め95を有するように設計される。インデント205は、シャトル170に対して2つの好ましい角度または回転位置のうちの1つにおいてボタンを維持することを支援するために戻り止め95と協働するが、スリーブ26の手動回転によりそのような位置の間にボタンが移動されるとき、戻り止めの接続は容易に克服することができる。インデント205と戻り止め95との間の相互作用はまた、ボタン回転が終点に到達したとき、触覚性および可聴表示を提供する。
【0038】
全体が204と示される、3つの停止リブは、3つのキャップの傾斜した部分202に近接するシャトル胴体190の周囲から突出している。各々の停止リブは、周囲に延在する部分206、部分206の一端で直立して軸方向に延在する部分208、および部分206の他端で角度のついた導入部211を有する、懸垂する軸方向に延在する部分210を備える。3つの軸方向に延在する停止リブ214は、3つのランド部分203に近接して提供される。
【0039】
アセンブリの製造中に、ボタン25は、部品を軸方向に一緒に移動させることによってシャトル170に取り付けられるので、停止部98を有するボタンフィンガー97は、キャップの傾斜した部分202上でスライドし、かつスナップ式に嵌合し、その点にて、ボタンの遠位部での除去が、キャップ部分192の傾斜した部分202の突出しているリップに隣接する停止部98により防がれる。ボタン25がこのように取り付けられたとき、リブ部分206は、隣接するボタン停止部98のための軸方向の停止部として機能し、したがって、ボタンがロック解除された状態でないとき、手動でボタンを押し下げることが妨げられる。ボタン25がロックされた状態から誤った方向に回転するのをさらに防ぎ、ボタン25がロック解除の間に余計に回転することを停止リブ214が防ぐように、リブ部分208は停止部98と共に作用する。リブ部分210および停止リブ214は、ボタンが押し下げられている間に、ボタンの下方への移動をガイドし、図9cに示されているより長いリブ部分210は、流体送達中にスリーブ26が手動で再ロックするのを防ぐために停止部98のための橋台として機能する。
【0040】
下側シャトル174は、実質的に環状の半径方向に配置されているフランジ221を介して、追随部分250内に嵌合する減少した直径の円筒形近位領域230が下方にある円筒形胴体220を有する略管状である。フランジ221は、直立しているリブ領域247により中断される。フランジ221は、注射後、注射器の針を引く抜くために注射器を上方に効果的に係合し、担持するための注射器のキャリア155を直接係合する支持体として機能する。遠位端223から遠位に延在するバー238は、注射後、ノッチ68内に嵌合することによって、筐体スリーブ26を回転可能にロックするために使用される。その近位端にて、シャトル174は、開口部を画定するために半径方向内側に延在する環状のリップ233を備え、その開口部を通して注射器のバレル112が延在する。リップ233の外側の近位領域230の端部周囲に提供される環状のくぼみは、以下に記載される、シャトルに対して作用する付勢部材290を据え付け、中心に置く肩部231を形成する。下側シャトル胴体220における軸方向に延在する溝232は、筐体22内のシャトルの全体の軸方向の移動に沿って筐体22にシャトル170を回転可能に固定するための筐体キー38を受容する。
【0041】
シャトルは、遅延機構の追随部分を解放可能に係合するための少なくとも1つのラッチ要素を備える。その近位端付近の近位領域230周囲に角度的に間隔をあけ、近位領域230から半径方向外側に突出しているタブ234および236のセットとして提供されるラッチ要素が示されている。タブ234および236は、追随部分を係合するためのラッチフックとして機能する異なるサイズのブロック形状突起部として示されている。
【0042】
半径方向外側に開口する軸方向に方向付けられたノッチ240は、タブ234を通してかつ肩部231内に形成される。ノッチ240は、付勢部材の上側突起部294を受容するようにサイズ合わせされ、構成される。図10eに示されているように、ノッチ240は、その内側の深さにおいて円周湾曲部を備え、その結果として、タブ234には、付勢部材の上側突起部を半径方向に保持するためのポケット235が提供される。
【0043】
下側シャトル胴体220の外側周囲上のその近位端において、角度の付いたロックラッチ表面242がそのシャトル胴体220内に形成される。ラッチ表面242は、上側に突出しているリブ領域247に形成される開口部244付近に、かつ開口部244に角度的に隣接して配される。開口部244は、下側シャトル胴体220の高さ全体に沿ってその内面に形成される軸方向に延在するチャネル246と並んで配される。開口部244を画定するリブ領域247の端部は、開口部内に張出し部130を導くのに役立つように傾斜している。チャネル246は、シャトルに対するプランジャー要素116の軸方向の移動を可能にしながら、プランジャーの張出し部130をゆるく回転可能にキーシャトル170およびプランジャー要素116に適合し、それにより、張出し部130の近位先端は、開口部244を通して以下に記載されているロック機構をロック解除するために突出できる。
【0044】
遅延機構追随部分250が図11a、11b、11c、11dにさらに示されている。追随部分250は、ロック部材の特徴を一体化して与えるために剛性でさらに十分な弾性材料から形成される。示されている追随部分250のための1つの好適な材料はDelrin(登録商標)311DPである。追随部分250は、シャトル近位領域230周囲に同心円状に嵌合する上側部分252を備える。2つの部分的に周囲に延在するレッジ254および256が追随部分252に形成され、シャトルのラッチタブ234および236を係合するラッチ要素として機能する。レッジ254は、追随部分252を通るウィンドウ258により形成され、追随部分252の内面に形成される軸方向に延在するチャネル260に対して1つの角度の付いた端部で開口する。レッジ256はウィンドウ261に対して部分的に開口し、1つの角度の付いた端部にて追随部分252内の開口部262に対して開口する。チャネル260および開口部262は、アセンブリを製造するために、および装置の使用中に追随部分に対してシャトルを解放するために、それらの中でタブ234および236の軸方向の動きを可能にする。開口部262は、付勢部材の半径方向の突起部296を密接に受容するように適合されるスロット形状部分266に対して264にてテーパー状になっている。
【0045】
追随部分252の基部の近くで、円周の大部分の周囲に延在するフランジ268が、追随部分252から半径方向外側に突出している。フランジ268は、装置を組み立てる間、筐体のスナップ44を通してスナップ式に留める。追随部分252の内面は、その上面に3つの等しい角度的に間隔をあけたリブ272が提供されている内側に突出している環270を備える。環270は開口部を画定し、その開口部を通して注射器のバレルが延在し、リブ272により中心に置かれる付勢部材のための台座が提供される。
【0046】
追随部分250のスリーブ形状の下側部分274は、追随部分252から懸垂し、直径が小さくなっている。部分274の近位端における4つのスロット276は、追随部分の4つの減衰性フィン278を画定する。
【0047】
シャトル170に対してその回転を制限する追随部分250のためのロック部材が、追随部分250と一体化して形成される。代替の実施形態において、別個の部品であるか、またはシャトルと共に形成される部品を含む、異なって構成されるロック部材が利用されてもよい。全体が280と示されるロック部材は、その端部で上方に延在するラッチ284と共に湾曲アーム282として形成される。湾曲アーム282は、追随部分の上側部分252から略円周方向に延在する。湾曲アーム282が追随部分252と同様の環状空間を占める場合、および追随部分が回転するようにロック解除するために、ラッチ284をシャトルに対して軸方向に移動させるように軸方向に湾曲するようにアーム282が設計されているので、アーム282と、ウィンドウ261の上の追随部分の領域との間の軸方向の空間286が、アームの湾曲に適合するように設けられる。このような空間が必要とされない場合、例えばラッチはその半径方向の移動によりロック解除された。
【0048】
付勢部材290の二重機能性により、使用中にねじり力および軸方向の力を与え、その力の両方が追随部分250とシャトル170との間に直接作用することが生じる。装置20に示されている構成のために、付勢部材290は、ねじりバネおよび圧縮バネの両方として機能し、アセンブリを製造する間、容易に扱われる単一の部品として作製できる。ねじり力および軸方向の力により、付勢部材290の予め加えられたねじりの負荷と予め加えられた軸方向の負荷の解放が生じる(ここで、予め加えられた負荷は装置20のアセンブリを製造中に加えられている)。
【0049】
付勢部材290は、螺旋状に巻かれたワイヤ292から形成される円筒形バネとして示されている。1つの好適なこのようなバネは、0.024インチのワイヤ直径を有する302ステンレス鋼から作製される。利用可能な空間内で好適なねじり力および軸方向の力を提供するようにバネ290が選択され、その選択は、必要とされる遅延、ならびに減衰性化合物および追随部分およびグリースカップの構成などの対応する部品の設計などの装置の操作に依存する。二重機能を実施するように構成される金属またはプラスチック湾曲部などの付勢部材の他の設計は、示されている単一の金属コイルバネと置き換えられてもよい。
【0050】
バネ290の内部開口部295は下側シャトルの近位領域230を自由に受容し、一方、バネ290の外径は、追随部分の上側部分252内で自由に嵌合する。シャトルの肩部231に隣接するワイヤ292の遠位端コイル293は、遠位に突出する突出端部または先端294で終端する。先端294は、図12cに示されているように円筒形コイルの断面領域内に配される。先端294は、シャトル170を係合するようにシャトルのポケット235内に嵌合するようにサイズ合わせされ、成形される。追随部分の環270に隣接するワイヤ292の近位端コイル297は、半径方向外側に突出している先端296で終端する。先端296は円筒形コイルの断面領域を越えて延在する。先端296は、追随部分250を係合するために開口部分266内で密接して嵌合するようにサイズ合わせされ、成形される。
【0051】
装置20のアセンブリを製造している間、先端294および296がそれぞれポケット235および間隔をあけた追随部分250と下側シャトル174の開口部266内に嵌合するようにバネ290が配され、追随部分およびシャトルの下側部分が、一緒に軸方向にもたらされ、レッジ254、256およびタブ234、236の相互作用により、ラッチするように回転され、次いでロック部材280およびシャトル表面242の相互作用によりロックされるように、バネ290は、追随部分250とシャトルの下側部分174との間で軸方向およびねじれの両方に予め負荷されている。
【0052】
全体が300と示される、グリースカップまたはカラーが図13a、13b、13cおよび13dに示されている。追随部分250が支持表面に対して回転するように、カップ300は減衰性流体のためのその支持表面を提供する。代替の実施形態において、筐体胴体と一体化して形成されるように、別の方法で支持表面が提供されてもよい。カップ300は、透明であるLG Chemical Ltd製のABS TR−558A1などのプラスチック材料から作製される。カップ300は、略円筒形の外側周囲部、および円形の中心開口部303(その開口部を通して注射器のバレルを嵌合する)を有する環状胴体302を備える。カップ300はレッジ40によって筐体22内で軸方向に支持される。リブ304は、外側周囲部上のキースロット305を画定する。2つのスロット305を示しているが、カップ300および筐体22を回転可能に固定する筐体のスプライン42上で嵌合するのに1つのみが必要とされ、組み立ての間、他のスロットは初期の方向をあまり重要ではなくし、同様に、通常、組み立ての間、キー38の上の通過を許容する。カップ胴体302は、環状の中空またはチャネル307を画定する略U形状の壁部分308を備える。中空307の頂部内で開口している拡大領域309は、ノズルにより良く適合するようにサイズ合わせされ、それによって、減衰性化合物が中空307内に挿入される。
【0053】
Nyeフッ化炭素ゲル880としてNye Lubricantsから入手可能なテフロンで厚化されたシリコーングリースなどの減衰性化合物または流体315が環状の中空307を満たす。化合物315が、追随部分のフィン278の半径方向内側および外側の両方に配されるように、ならびに隣接するフィン278の間に、およびフィンの下側と追随部分の壁の基部との間にフィルムとして配されるように、追随部分のフィン278が中空307内で嵌合し、その結果として、壁部分308のU形状内面に対して回転するように追随部分のフィン278の試行として減衰または遅延効果が生じ、作動中、粘性のある減衰流体がこの回転に抵抗性を提供する。異なる特性を有する他の化合物が、遅延機構により提供される、製造業者により選択される遅延を考慮して、ならびに化合物の配置および遅延機構の他の態様に対して当業者により作製され得る修飾、例えば、バネにより生成されるねじれ力ならびに追随部分およびグリースカラーのサイズおよび形状を考慮して当業者により選択されてもよい。
【0054】
装置20の構造は、その操作の説明を考慮してさらに理解されるだろう。図1および2に示されているように、装置が最初にロックされた状態で構成されていると、その装置はトリガすることができない。使用者がボタン25に押し下げる力を付与する場合、ボタンの停止部98がシャトルのリブ部分206に軸方向に隣接する。さらに、ボタンの作動要素100はV形状の開口部145内に延在するが、間隙スロット104はロック突起部143と回転可能に並んでいないために、突起部143は要素100の外側周囲に隣接し、シャトルから外されるのに十分な突起134の内側の移動が防がれる。
【0055】
次いで、使用者がオーバーキャップの戻り止め326とスナップ59との係合を外し、また針を保護するアセンブリ330を除去するためにオーバーキャップを筐体の近位から外して引くことにより、注射器のオーバーキャップ320は手動で除去される。このオーバーキャップの除去は、使用者が筐体に対してオーバーキャップをねじることによって容易にされ、そのねじれはプレート51に対するカム325のカム作用の効果に起因し、オーバーキャップを近位に移動させる。注射器のキャリアクリップ159とプランジャーのフランジ表面126との係合は、注射器110の近位の動きを制限する。オーバーキャップを除去した後、装置20は図14に示されているような構成になる。
【0056】
注射を可能にするために、トリガすることを防止するロックまたは安全装置がロック解除される必要がある。このロック解除は、装置20が注射部位に方向付けられる前または後に行われてもよい。位置合わせインジケーター73がアイコン76のロック解除アイコンと一致するまで、使用者は筐体本体24を把持し、かつ筐体本体24に対してロックスリーブ26を手動で回転でき、その点において、スリーブのノッチ68の端部は筐体のキー38に隣接する。このスリーブ26の回転は、そのスリーブ26とボタン24との間の適合された接続に起因してボタン25を回転させる。可視的なアイコンの他に、ロック解除されていない登録または状態もまた、ランド部分203の反対端にてインデント205内でスナップ式に留まっているボタンのフィンガーの戻り止め95により示され、その点におけるボタンの戻り止めが図14において最初に位置された状態であった。この点で、ボタンの停止部98は、シャトルのリブ部分206から角度的に離れて移動されており、間隙スロット104は、ここで、突起部143と回転可能に並べられ、装置20は図15に示されるように配され、注射のために準備される。
【0057】
この準備された状態において、装置は注射部位に配され、使用者がボタンを押し下げるまたは下方への力を付与したとき、作動要素100が突起の傾斜表面141を係合するので、ボタン25は、筐体のスリーブ26内で移動し始める。ボタン25がさらに移動すると、突起した脚部136は内側に曲がり、ボタンの要素100により傾斜面の内側のカム作用に起因して間隙137を減少させる。ロック突起部143は、この突起の内側への動きを防がないように間隙スロット104を通して嵌合する。突起134が、シャトルの表面195からラッチ表面138を外すように十分に内側に湾曲しているとき、その点において、プランジャーの突起は図16に示されているようにシャトルの開口部194を通して嵌合でき、駆動バネ149は、プランジャー要素116を下方に直接付勢して、それを駆動し、それによってピストン118を近位にし、その駆動された動きにより、シャトルおよび筐体22に対して注射器のバレル112が近位に移動し、使用者の皮膚に侵入するために針114の先端を筐体の近位端を越えて突出させ、次いで注射するためにその針を通して注射器の薬剤内容物を押し出す。図16において、ボタン25はそれを押し下げた端部にて示されており、その配置において、スリーブのリブ82はボタンのスロット92の端部に到達し、ボタンのラッチ106は、スリーブのスナップバンプ80の下でスナップ式に嵌合して、筐体に対してその押し下げられた状態においてボタンを保持し、装置の使用を視覚的に示すように、ボタンの端部ディスク88がスリーブ26の上端と同一平面になる。図16において、バネ149がプランジャー要素を下方に駆動するために大部分巻かれているのをほどかれる前であるが、プランジャー要素はシャトルからラッチ解除されて示されている。
【0058】
プランジャー要素116は、薬剤注入の間、近位に移動するので、図17に示されているように、張出し部130の近位先端が開口部244に侵入し、ロック部材280に隣接し、ロック解除するまで、プランジャー要素の張出し部130は、シャトルのスロット188および次いでチャネル246内でスライドする。特に、張出し部130は、ラッチ284の上面に隣接し、間隙286に近接して湾曲部282を湾曲することによって、ラッチ284を軸方向に移動させ、その軸方向の移動により、追随部分250が回転するようにロック解除するためにラッチ284をシャトルラッチ表面242からラッチ解除する。このロック解除は典型的に、プランジャー機構の近位端への移動の前に短時間で起こるように設計されるだろう。
【0059】
ロック部材280がこのようにロック解除または解放されるとき、付勢部材290の予め負荷されているねじりにより促されるので、追随部分250は、筐体24内および回転可能に固定されたシャトル170の周囲で回転する。追随部分のフィン278とカップの壁部分308との間の粘性のある減衰性化合物315は、この追随部分の回転を減衰またはそれに抵抗力を与え、その抵抗の結果、シャトルのラッチ解除前に時間の経過が起こり、この時間の残りの間、薬剤が針を通して注射器から適正に発射され得る。追随部分の開口部262およびチャネル260がそれぞれシャトルのタブ236および234と一致するまで、シャトル170の周囲の追随部分250の回転はバネ290によって駆動される。この構成において、装置20が図18に示されており、タブ234および236はレッジ254および256から離れているので、シャトル170および追随部分250はラッチ解除される。
【0060】
シャトル170および追随部分250がこのようにラッチ解除されたとき、シャトル170は、付勢部材290の予め負荷されている圧縮により促されるので、下側シャトル174の遠位端223が胴体26の近位端69に適合するまで、筐体24内で遠位に移動する。シャトル170が後退すると、針付きの注射器110は、筐体24内の保護された位置まで注射針114の近位先端を後退するようにシャトルにより遠位に移動される。シャトルは付勢部材290の軸方向の力によってこの後退された位置に保持され、レッジ71に対する開口部70内のシャトルロック湾曲部186のスナップ式の嵌合によってこの後退された位置でロックされる。使用者による筐体24に対してスリーブ26を回転させる試みは、ノッチ68内のバー238の存在によって妨げられる。この点において、装置は図19のように構成され、次いで使用者は廃棄できるか、またはそうでなければ通常の方法でこの装置を扱うことができる。
【0061】
装置20はそのアセンブリの製造を容易にするように設計される。例えば、下側シャトル174、バネ290、追随部分250、および減衰性化合物315を有する減衰性カラー300のサブアセンブリは、本体24およびベースプレート50の筐体サブアセンブリ内でスナップ式に嵌合し得る。別の組み立てプロセスは、注射器100を、上側シャトル172、駆動バネ149、プランジャー要素116、ボタン25およびスリーブ26のサブアセンブリと整列させて配置すること、注射器のキャリア155を注射器およびプランジャー要素とスナップ式に組み立てること、この完全なサブアセンブリを以前に組み立てられた下側シャトルアセンブリおよび筐体と組み立てること、筐体にラベルを適用すること、および次いでオーバーキャップ320を、以前に組み立てられた針を保護するアセンブリ330と係合した筐体のベースプレート50に固定することを含み得る。
【0062】
本発明は好ましい設計を有すると示され、記載されているが、本発明は本開示の精神および範囲内で修飾されてもよい。例えば、異なって構成される解放可能なロック部材が、付勢部材によって付与されるねじり力に関わらず、注射器および追随部分を回転可能に固定するのを維持するために使用されてもよい。さらに、シャトルおよび関連する遅延機構は、示されているトリガロック装置が、異なって構成された自動注射器の移動機構と共に同様に使用され得るように、代替のトリガロック装置などの異なる他の構成要素を備えた装置において使用されてもよい。なおさらに、シャトルおよび追随部分が依然として、ロック解除時の回転に対して減衰される流体を有するが、追随部分およびシャトルは、追随部分の回転後にラッチ解除せず、むしろ、代わりに追随部分が筐体からラッチ解除するとき、軸方向に一緒に移動し、二重機能付勢部材は、このような遅延機構において追随部分とシャトルとの間で直接作用せず、むしろ、追随部分と筐体との間で作用する、遅延機構などの遅延機構の異なって構成された構成要素と共に二重機能付勢部材が作動するように構成されてもよい。したがって、本出願はその一般的原理を用いる本発明の任意の変更、使用または適応を包含することが意図される。さらに、本出願は本発明に関する技術分野において公知または慣習の実務内で行われるような本開示からのこのような発展を包含することが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体、プランジャーを備えた針付きの注射器、および前記針付きの注射器を前記筐体内で第1の方向に動かして、前記注射器の針を前記筐体を越えて延在させ、前記プランジャーを前進させて注入のために注射器内容物を前記針を通じて押し出すための少なくとも1つの付勢要素を有する自動注入装置における、遅延機構であって、
前記注射器のためのシャトルであって、第1のラッチ要素を含む、シャトルと、
第2のラッチ要素を含む追随部分であって、前記第2のラッチ要素は、前記第1のラッチ要素と協働して、前記第1の方向とは反対の第2の方向における前記追随部分に対する前記シャトルの動きを制限するためのものである追随部分と、
注入の間、注射器プランジャーとの係合によって前記筐体内でロック位置から解放位置に移動可能であるロック部材であって、前記ロック部材は、前記ロック位置にあるとき、前記シャトルに対する前記追随部分の回転を防止し、前記ロック部材は、前記解放位置にあるとき、前記シャトルに対する前記追随部分の回転を許容するロック部材と、
前記シャトルに対する前記追随部分の回転を減衰するための、前記追随部分と支持表面との間にある減衰性化合物と、
前記シャトルと前記追随部分との間で作用する二重機能付勢部材であって、前記付勢部材は、前記シャトルに対して回転するように前記追随部分を促すねじり力、および前記シャトルを前記追随部分から離すように促す軸方向の力の両方を提供し、これによって、注入の間、前記ロック部材が前記解放位置に動くとき、最初に前記二重機能付勢部材はラッチ位置から前記シャトルに対して回転するように前記追随部分を押し、そのときに前記第1および第2のラッチ要素はラッチ解除位置まで協働し、そのときに前記第2のラッチ要素は前記第1のラッチ要素から係合が外れ、次に前記二重機能付勢部材は、前記追随部分に対して軸方向に前記シャトルを押し、注入後に前記筐体の中に前記注射器の針を後退させるために前記シャトルを動かす、二重機能付勢部材と、を備える、遅延機構。
【請求項2】
前記二重機能付勢部材が、前記追随部分および前記シャトルにそれぞれ直接係合する第1および第2の端部を有するコイル状のバネを含む、請求項1に記載の遅延機構。
【請求項3】
前記コイル状のバネの第1の端部が、前記追随部分の胴体を通る開口部により形成される相補的な形状のくぼみ内に嵌合する半径方向外側に延在する先端を含む、請求項2に記載の遅延機構。
【請求項4】
前記コイル状のバネの第2の端部が、前記シャトルに形成される相補的な形状のくぼみ内に嵌合する軸方向に延在する先端を含む、請求項2に記載の遅延機構。
【請求項5】
前記シャトルに形成される前記くぼみが、前記第1のラッチ要素を備える半径方向に突出するタブに形成される、請求項4に記載の遅延機構。
【請求項6】
前記支持表面が、前記装置の筐体に対して回転可能に固定されるカラーの表面を含む、請求項1に記載の遅延機構。
【請求項7】
前記ロック部材が、前記追随部分と一体的に形成され、注入の間、前記注射器のプランジャーの張出し部との係合によって、ロック位置から解放位置に前記シャトルに対して軸方向に移動可能である少なくとも1つの湾曲部を備える、請求項1に記載の遅延機構。
【請求項8】
前記シャトルが、前記針付きの注射器を前記第1の方向に動かして、前記プランジャーを前進させる付勢要素が作用する支持体を備え、これによって前記針を後退させるための前記シャトルの付勢が、前記プランジャーを前進させる前記付勢要素によって抵抗されない、請求項1に記載の遅延機構。
【請求項9】
本体を含む筐体と、
複数のラッチ突起を有するプランジャーを備えた針付きの注射器であって、前記プランジャーの突起は、前記筐体の本体内のラッチ要素における少なくとも1つの開口部を通して延在する、針付きの注射器と、
前記筐体の本体および前記プランジャーの突起に対して第1の角度位置と第2の角度位置との間で回転可能なボタンであって、前記突起は、前記ラッチ要素と解放可能に係合するラッチ表面を有し、前記突起は傾斜表面を備え、前記ボタンは、前記ラッチ要素との係合を外して前記突起のラッチ表面を移動させるように、前記突起をカム作用させるために、前記本体に対して前記ボタンを手動で押し下げている間、前記傾斜表面と係合し、それによって、前記突起が、前記ラッチ要素における前記少なくとも1つの開口部を通過できる、少なくとも1つの作動要素を備える、ボタンと、
前記突起が前記ラッチ要素との係合から解放されるとき、前記筐体内で前記針付きの注射器を移動させ、前記突起が前記ラッチ要素における前記少なくとも1つの開口部を通過している状態で、前記注射器の針を前記筐体を越えて延在させ、前記プランジャーを前進させて注入のために注射器内容物を前記針を通じて押し出すための少なくとも1つの付勢要素と、を備える、自動注入装置であって、
その改良が、
前記突起の傾斜表面と一体化して形成され、前記ボタンに対して前記傾斜表面から上方へ突出するロック突起部であって、前記ロック突起部の上方先端は、前記傾斜表面の上方先端と間隔をあけた関係であり、それらの間に、前記ボタンが前記第1の角度位置にあるとき、前記ボタンの少なくとも1つの作動要素を延在する、半径方向の間隙を画定し、これによって、前記ロック突起部によって前記ボタンの少なくとも1つの作動要素の橋台が、前記ラッチ要素との係合が外れた前記突起のラッチ表面の動きに抵抗する、ロック突起部と、
間隙スロットをさらに含む前記ボタンの少なくとも1つの作動要素であって、前記スロットは、前記ボタンが前記第2の角度位置にあるとき、前記半径方向の間隙内に延在し、これによって、前記ロック突起部が、前記ラッチ要素との係合が外れた前記突起のラッチ表面の動きに抵抗しないように前記間隙スロット内で嵌合する、少なくとも1つの作動要素と、を含む、自動注入装置。
【請求項10】
前記ロック突起部の前記上方先端が、前記傾斜表面の前記上方先端の半径方向外側に配され、前記ロック突起部の前記上方先端の半径方向外側を向いている表面は、装置の組み立ての間、前記少なくとも1つの付勢要素を通す挿入を容易にするように円形である、請求項9に記載の自動注入装置。
【請求項11】
各々の突起が、脚部の半径方向外側を向いている表面と一体化して形成され、かつ該脚部の半径方向外側を向いている表面上で軸方向に延在する、バネにより中心に置かれる隆起部を有する脚部を備える、請求項10に記載の自動注入装置。

【図1】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4a】
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【図4b】
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【図4c】
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【図5a】
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【図5b】
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【図5c】
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【図5d】
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【図6a】
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【図6b】
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【図6c】
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【図6d】
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【図6e】
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【図7a】
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【図7b】
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【図7c】
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【図7d】
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【図8a】
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【図8b】
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【図8c】
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【図8d】
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【図9a】
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【図9b】
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【図9c】
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【図9d】
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【図9e】
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【図10a】
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【図10b】
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【図10c】
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【図10d】
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【図10e】
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【図11a】
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【図11b】
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【図11c】
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【図11d】
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【図11e】
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【図12a】
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【図12b】
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【図12c】
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【図13a】
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【図13b】
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【図13c】
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【図13d】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公表番号】特表2013−521051(P2013−521051A)
【公表日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−556108(P2012−556108)
【出願日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際出願番号】PCT/US2011/025988
【国際公開番号】WO2011/109205
【国際公開日】平成23年9月9日(2011.9.9)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(594197872)イーライ リリー アンド カンパニー (301)
【Fターム(参考)】