説明

人体洗浄装置及び収納装置

【課題】人体洗浄装置の衛生性を向上させ、さらに、人体洗浄装置を連続して使用する。
【解決手段】人体洗浄装置は、洗浄水を導くホースと、前記ホースに接続されたノズル本体部と、前記ホースと前記ノズル本体部を介して供給された洗浄水を吐水する吐水口を有し前記ノズル本体部に着脱可能とされたノズル先端部と、を有するハンドノズルと、前記ノズル先端部を取り付けた状態で前記ノズル本体部に収納することができず、前記ノズル先端部を取り外した前記ノズル本体部を収納可能な収納部と、を備えたことを特徴とする。これにより、ノズル先端部をノズル本体部から取り外さないと、ノズルを収納部に収納できない。従って、汚染されたノズル先端部が連続して使用され続けることが防止される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人体洗浄装置及び収納装置に関する。
【背景技術】
【0002】
洋式腰掛便器に腰掛けた被洗浄者(例えば、被介護者)の「おしり」等を洗浄水で洗浄する場合には、温水洗浄便座装置の吐水ノズルを便器内に進出し、便座に座った被洗浄者の「おしり」などに向けて洗浄水を噴射する。そうすると、被洗浄者の局部を洗浄することができる。
しかし、このような人体洗浄装置では、洗浄中に吐水ノズル表面に汚水が付着する場合がある。そして、このまま吐水ノズルを放置すると、吐水ノズル表面に汚物が固着し、吐水ノズルが不衛生となったり、汚物を要因とする感染を引き起こしたりする。
【0003】
これに対し、吐水ノズルの先端部が着脱できる構造が開示されている。例えば、携帯式の人体洗浄装置では、その吐水ノズルの先端部を着脱可能な構造とした先行例がある(例えば、特許文献1、2参照)。また、通常の温水洗浄便座装置においても、その吐水ノズルの先端部を着脱可能な構造とした先行例がある(例えば、特許文献3参照)。さらに、吐水ノズルから吐水される洗浄水で、吐水ノズル自体を洗浄する構造も開示されている(例えば、特許文献4参照)。このような構造であれば、ノズル先端部を選択的に洗浄することが可能になる。
【0004】
しかしながら、携帯式の人体洗浄装置では、洗浄水を貯水するボトル内の洗浄水の量に限りがある、また、時間がたてば、洗浄水の温度は冷めてしまう。従って、携帯式の人体洗浄装置を連続して使用することは難しい。
一方、通常の温水洗浄便座装置では、洗浄水の補充を行うことなく連続的に温水が吐水されるものの、その汚れを忘れて、吐水ノズルが誤って使い続けられてしまうという問題がある。
そして、このような人体洗浄装置、温水洗浄便座装置では、使用の度に必ず吐水ノズルを洗浄するという構成になっていない。このため、介護施設などで求められる高い衛生性が保てない。
【0005】
また、近年、介護施設、病院では院内感染の問題が浮上している。そのため、人体洗浄装置に関しては、高レベルの衛生性が必要とされている。従って、吐水ノズルから吐水される洗浄水で吐水ノズルを洗浄する程度では、充分な衛生性が確保できない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開昭61−196926号公報
【特許文献2】特開2000−139760号公報
【特許文献3】特開2000−291104号公報
【特許文献4】特開平07−194497号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記の課題を解決することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様によれば、洗浄水を導くホースと、前記ホースに接続されたノズル本体部と、前記ホースと前記ノズル本体部を介して供給された洗浄水を吐水する吐水口を有し前記ノズル本体部に着脱可能とされたノズル先端部と、を有するハンドノズルと、前記ノズル先端部を取り付けた状態で前記ノズル本体部を収納することができず、前記ノズル先端部を取り外した前記ノズル本体部を収納可能な収納部と、を備えたことを特徴とする人体洗浄装置が提供される。
【0009】
また、本発明の一態様によれば、ハンドノズルからノズル先端部を取り除いたノズル本体部を収納することが可能な収納装置であって、前記収納装置は、前記ノズル本体部に前記ノズル先端部を取り付けたハンドノズルを収納することができないことを特徴とする収納装置が提供される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、連続して吐水可能な人体洗浄装置の衛生性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】人体洗浄装置の要部斜視模式図である。
【図2】人体洗浄装置の要部斜視模式図である。
【図3】人体洗浄装置の作用効果を説明する図である。
【図4】人体洗浄装置の作用効果を説明する図である。
【図5】人体洗浄装置の作用効果を説明する図である。
【図6】人体洗浄装置の作用効果を説明する図である。
【図7】ハンドノズルの要部斜視模式図である。
【図8】収納部の要部斜視模式図である。
【図9】人体洗浄装置の作用効果を説明する図である。
【図10】人体洗浄装置の作用効果を説明する図である。
【図11】収納部の要部斜視模式図である。
【図12】人体洗浄装置の作用効果を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本実施の形態では、以下の発明が提供される。
第1の発明は、洗浄水を導くホースと、前記ホースに接続されたノズル本体部と、前記ホースと前記ノズル本体部を介して供給された洗浄水を吐水する吐水口を有し前記ノズル本体部に着脱可能とされたノズル先端部と、を有するハンドノズルと、前記ノズル先端部を取り付けた状態で前記ノズル本体部を収納することができず、前記ノズル先端部を取り外した前記ノズル本体部を収納可能な収納部と、を備えたことを特徴とする人体洗浄装置である。
これにより、ハンドノズルを使用後に、ハンドノズルを収納部に収納しようとしても、ノズル先端部をノズル本体部から取り外さないと、ハンドノズルを収納部に収納できない。従って、汚染されたノズル先端部が連続して使用され続けることが防止される。
【0013】
第2の発明は、第1の発明において、前記収納部は、前記ノズル本体部を収納するための孔部を有し、前記孔部の深さが前記ノズル先端部の長さよりも浅く、前記孔部の幅が前記ノズル先端部の太さよりも広く形成されていることにより、前記収納部は、前記ノズル先端部を収納することができないことを特徴とする。
これにより、収納部の孔部がノズル先端部に比べ浅く広いため、ノズル先端部をノズル本体部に取り付けた状態では、安定してハンドノズルを収納部に収納することができない。
【0014】
また、第3の発明は、第2の発明において、前記孔部の底に、少なくとも1つの突起が設けられていることを特徴とする。
これにより、ノズル先端部が突起に接触するため、ノズル先端部を本体部に取り付けた状態では、安定してハンドノズルを収納部に収納することができない。
【0015】
また、第4の発明は、第3の発明において、前記収納部に前記ノズル本体部を収納した状態において、前記ノズル本体部内に設けられている開口部と前記突起とが嵌合することを特徴とする。
これにより、ノズル先端部が突起に当たってしまうため、ノズル先端部を本体部に取り付けた状態では、安定してノズルを収納部に収納することができない。但し、孔部の突起とノズル本体部内に設けられている開口部が嵌合するので、安定してノズル本体部を収納部に収納することができる。
【0016】
また、第5の発明は、第2または第3の発明において、前記収納部の前記孔部に前記ノズル本体部を収納した状態において、前記孔部の内壁と前記ノズル本体部の外面とが嵌合することを特徴とする。
これにより、収納部の孔部がノズル先端部に比べ浅く広いため、ノズル先端部をノズル本体部に取り付けた状態では、安定してハンドノズルを収納部に収納することができない。但し、孔部の内壁とノズル本体部の外面が嵌合するので、安定してノズル本体部を収納部に収納することができる。
【0017】
また、第6の発明は、第1または第2の発明において、前記収納部の前記孔部に前記ノズル本体部を収納した状態において、前記孔部の側面に設けられた凸部と前記ノズル本体部の外面に設けられた凹部とが嵌合することを特徴とする。
これにより、収納部の突起がノズル先端部に接触するため、ノズル先端部をノズル本体部に取り付けた状態では、安定してハンドノズルを収納部に収納することができない。但し、孔部の凸部とノズル本体部の凹部が嵌合するので、安定してノズル本体部を収納部に収納することができる。また、ノズル本体部を収納する際に、決められた位置で、孔部の凸部とノズル本体部の凹部が嵌合する。これにより、ノズル本体部の収納の向きを決めることができ、ノズル本体部の収納部からの取り出しが容易になり、次回使用時の使い勝手が向上する。
【0018】
また、第7の発明は、第2または第3の発明において、前記孔部の側面に、前記ノズル先端部の太さよりも広く、前記ノズル本体部の太さよりも狭い切り欠きが少なくとも1つ設けられていることを特徴とする。
これにより、収納部の切り欠きからノズル先端部が容易に外れてしまうため、ノズル先端部をノズル本体部に取り付けた状態では、安定してハンドノズルを収納部に収納することができない。
【0019】
また、第8の発明は、ハンドノズルからノズル先端部を取り除いたノズル本体部を収納することが可能な収納装置であって、前記収納装置は、前記ノズル本体部に前記ノズル先端部を取り付けたハンドノズルを収納することができないことを特徴とする収納装置である。
これにより、ハンドノズルを使用後に、ハンドノズルを収納装置に収納しようとしても、ノズル先端部をノズル本体部から取り外さないと、ハンドノズルを収納装置に収納できない。従って、汚染されたノズル先端部が連続して使用され続けることが防止される。
【0020】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態の具体例について説明する。なお、本実施の形態では、同一の部材には同一の符号を付し、一度説明した部材についての再度の説明については適宜省略する。
【実施例1】
【0021】
図1は、人体洗浄装置の要部斜視模式図である。図1では、人体洗浄装置100Aがトイレ装置10に組み込まれた状態が示されている。
人体洗浄装置100Aは、ケーシング部110と、ホース部120と、ハンドノズル130Aと、収納部(収納装置)140Aと、を有している。この人体洗浄装置100Aは、トイレ装置10の便器500上に設けられている。
【0022】
人体洗浄装置100Aにおいては、ケーシング部110内に、洗浄水の温度を調節する熱交換器(温度調節器)111を設けている。熱交換器111には、洗浄水を貯留するためのタンク(図示しない)と、貯留された洗浄水を加熱するためのヒータ(図示しない)等が設けられている。熱交換器111は、所謂「貯湯式」の熱交換器である。
【0023】
また、ケーシング部110内には、熱交換器111のほか、熱交換器によって加熱された洗浄水を各内部配管に分岐する分岐ユニット(図示しない)、各部位間を接続する内部配管(図示しない)、洗浄水の経路を切り替える切替弁(図示しない)、または、これらの制御をする制御部150等を備えている。
【0024】
また、人体洗浄装置100Aにおいては、ケーシング部110からホース部120を延在している。そして、熱交換器111によって加熱された洗浄水をホース部120にまで導水することができる。ホース部120は、例えば、樹脂製のパイプが螺旋状に巻かれた形状をしている。このような形態により、ホース部120全体を容易に伸縮したり、曲げたりすることができる。
【0025】
また、人体洗浄装置100Aにおいては、ホース部120の一端にハンドノズル130Aを取り付けている。そして、ホース部120に供給された洗浄水をハンドノズル130Aにまで導水することができる。
ハンドノズル130Aは、所謂、手持ち式の洗浄ノズルである。使用者は、ハンドノズル130Aを把持しながら、ハンドノズル130Aに設けられた操作レバー131を操作することにより、ハンドノズル130Aから洗浄水を吐水することができる。そして、ハンドノズル130Aの先端部分は、所謂、着脱式の構造をしており、その先端部分を取り外すことができる。
【0026】
また、人体洗浄装置100Aにおいては、便器500の側壁に、ハンドノズル130Aの一部分を収納することができる収納部140Aを設けている。例えば、ハンドノズル130Aが未使用状態の場合は、使用者は、ハンドノズル130Aの一部分を収納部140Aに収納することができる。
【0027】
この収納部140Aの中央には、孔部(収納孔)141Aが設けられ、この孔部141A内に、ハンドノズル130Aの先端部分が取り外されたハンドノズル130Aが挿入される。また、孔部141Aからは、便器500内に連通する排水口142が設けられている。このような排水口142を設けることにより、ハンドノズル130Aから吐水される洗浄水を排水口142を介して便器500内に排水することもできる。
【0028】
そして、このような人体洗浄装置100Aを組み込んだトイレ装置10は、例えば、床等の地面に設置され、洋式腰掛け型の便器500と、便蓋300と、便座400と、を有している。また、便蓋300及び便座400は、例えば、人体洗浄装置100Aに軸支され、便器500に対して開閉自在になる。この便器500内の洗い流し方式は、いわゆる「ロータンク式」でもよく、「水道直圧式」でもよい。
【0029】
なお、人体洗浄装置100Aは、便座400への被洗浄者の着座を検知する着座センサ170を備えている。また、着座センサ170の代わりに、トイレ室への被洗浄者または使用者の入室を検知する入室検知センサ180を設けてもよい。さらに、着座センサ170及び入室検知センサ180を同時に設けてもよい。そして、人体洗浄装置100A内には、上述した温度調節制御、内部配管のバルブ切替制御、センサからの信号検知等を行う制御部150が設けられている。
【0030】
また、本実施の形態では、熱交換器111の形態を貯湯式に限定しない。例えば、供給された洗浄水を瞬間的に温めて送出する、所謂「瞬間式」の熱交換器をも、本実施の形態に含めるとする。
そして、この人体洗浄装置100Aでは、使用者に対し、ハンドノズル130Aの先端部分の交換を誘発する機能を備えている(後述)。
【0031】
図2は、ハンドノズルの要部斜視模式図である。図2では、ハンドノズル130Aのほか、ハンドノズル130Aに連結したホース部120が示されている。
図2(a)に示すように、ハンドノズル130Aは、本体部132Aと、本体部132Aに接続されたノズル先端部133を有している。そして、使用者は、本体部132Aを把持しつつ、ハンドノズル130Aを操作することができる。また、ノズル先端部133の先端には、洗浄水を吐水するための吐水口134が設けられている。
【0032】
また、ハンドノズル130Aの内部には、吐水口134にまで連通する内部経路(開口部)135が設けられている(図2(b)参照)。そして、使用者がハンドノズル130Aの本体部132Aを把持しつつ、操作レバー131を矢印Aの方向に操作すると、操作レバー131と本体部132Aとの間に設けられた操作ボタン136が押圧される。これにより、内部経路135に設けられた開閉弁(図示しない)が開状態となる。その結果、吐水口134から洗浄水が吐水されて、被洗浄者の人体を洗浄することができる。
【0033】
また、ハンドノズル130Aのノズル先端部133は、本体部132Aから着脱可能である。例えば、図2(b)に示すように、ノズル先端部133を本体部132Aから取り外すことができる。
次に、人体洗浄装置100Aの作用効果について、収納部140A周辺の図を参照しながら説明する。
なお、以下に説明する“幅”とは、次のように定義される。例えば、上述したトイレ装置10を地面上に設置した場合、収納部140Aの孔部141Aの幅とは、地面に対し平行な方向に収納部140Aを切断した場合、その孔部141Aの切断面の内径をいう。また、孔部141Aの深さとは、地面に対し垂直な方向に対する深さをいう。また、実施例1以外で登場する収納部においても、それぞれの収納部の孔部の幅とは、地面に対し平行な方向に収納部を切断した場合の孔部の切断面の内径をいう。
また、ハンドノズル130Aの幅とは、ハンドノズル130Aの長手方向に垂直にハンドノズル130Aを切断した場合、その切断面の外径をいう。また、ハンドノズル130A、ノズル先端部133の長さとは、ハンドノズル130Aの長手方向における長さをいう。
【0034】
図3は、人体洗浄装置の作用効果を説明する図である。
まず、実施例1に係わる収納部140Aでは、孔部141Aの深さがハンドノズル130Aのノズル先端部133の長さに対し、浅くなっている。また、ハンドノズル130Aにおいては、ノズル先端部133よりも、本体部132Aのほうが太くなっている。そして、孔部141Aの幅は、ハンドノズル130Aの本体部132Aの幅より広くなっている。
【0035】
このため、ハンドノズル130A全体を収納部140Aに収納すると、ノズル先端部133が孔部141A内で容易に倒れてしまう(図3(a)参照)。従って、収納部140Aは、ハンドノズル130A全体を安定して収納(支持)できない。これは、孔部141Aの幅がノズル先端部133の幅より充分に広く、ハンドノズル130Aがある程度の自重を備えていることによる。また、ハンドノズル130A全体が地面に対し傾いてしまうので、ハンドノズル130Aに接続されたホース部120も伸びきってしまう。
【0036】
このように、ハンドノズル130A全体を収納部140Aに収納すると、ハンドノズル130Aの収納が不安定になる。そして、この状態を見た使用者は、ハンドノズル130Aの収納部140Aへの収納が不安定であるため、適正な収納方法ではないと認識する。
【0037】
一方、図3(b)には、ハンドノズル130Aから、ノズル先端部133を取り外した本体部132Aを収納部140A内に収納した状態が示されている。
図示するように、この状態では、本体部132Aの表面と孔部141Aの側面との間に、若干の遊び(クリアランス)があるものの、本体部132Aの幅が孔部141Aの幅に近接している。このため、本体部132Aは、収納部140Aの底面143及び側面144により収納される。また、ノズル先端部133を取り外した分、本体部132Aの自重は、ハンドノズル130A全体よりも軽くなる。このため、ノズル先端部133の重心が収納部140Aの支持面内から外れ難くなり、ノズル先端部133が傾斜せずに収納部140Aに収納される。従って、本体部132Aは、安定して収納部140A内に収納される。
【0038】
このような状況を認識した使用者は、ハンドノズル130Aを収納部140Aに収納する際、必然的にハンドノズル130Aからノズル先端部133を取り外して、本体部132Aのみを収納部140Aに収納する。換言すれば、人体洗浄装置100Aは、使用者に対し、ハンドノズル130Aからノズル先端部133を取り外す行為を誘発する機能を備えている。
【0039】
そして、取り外されたノズル先端部133については、例えば、次亜塩素酸ナトリウム溶液等の消毒液内に浸漬されて、その外面及び内面が殺菌される。なお、この殺菌中には、消毒液に超音波を印加してもよい。これにより、ノズル先端部133に付着している汚物については除去され、黴菌については滅菌される。
また、使用者は、次回の洗浄では、殺菌されたノズル先端部133を本体部132Aに取り付けて、被洗浄者に対する洗浄行為に及ぶ。
【0040】
このように、使用者は、被洗浄者を洗浄した後に、ハンドノズル130Aを収納部140Aに収納しようとすると、必然的にノズル先端部133を本体部132Aから取り外す行為に及ぶ。そして、使用者は、次回からの洗浄では、洗浄されたノズル先端部133を本体部132Aに取り付けて、被洗浄者を洗浄する。すなわち、人体洗浄装置100Aを用いれば、使用者は、ノズル先端部133の交換を忘れることがない。これにより、ハンドノズル130Aの衛生性が常時確保される。
また、人体洗浄装置100Aでは、ハンドノズル130Aと給水源とが連結しているので連続吐水が可能である。
【実施例2】
【0041】
次に、ハンドノズル130Aを収納する収納部の形態を変形した別の人体洗浄装置100Bについて説明する。
図4は、人体洗浄装置の作用効果を説明する図である。
まず、図4(a)に示すように、実施例2に係わる収納部140Bでは、孔部141Bの深さが上述した孔部141Aよりも深くなっている。但し、孔部141Bの底面143には、例えば、三角錐状の突起部143aが少なくとも1つ設けられている。このような突起部143aを設けることにより、所謂、底面143の底上げがなされている。従って、見かけ上の孔部141Bの深さが上述した孔部141Aと同程度となっている。そして、孔部141Bの幅は、ハンドノズル130Aの本体部132Aの幅より広くなっている。なお、ここで言う、収納部140B内の孔部141Bの幅とは、地面に対し平行な方向の幅をいう。
【0042】
このため、ハンドノズル130A全体を収納部140Bに収納すると、ハンドノズル130Aが孔部141B内で容易に倒れてしまう。特に、収納部140Bでは、突起部143aが障害となって、収納部140Aよりもハンドノズル130Aを収納し難くなる。また、ハンドノズル130Aに接続されたホース部120も伸びきってしまう。
【0043】
このように、収納部140Bは、ハンドノズル130A全体を安定して収納できない。そして、この状態を見た使用者は、収納部140Bへのハンドノズル130Aの収納が不安定であるため、適正な収納方法ではないと認識する。
【0044】
一方、図4(b)には、ハンドノズル130Aから、ノズル先端部133を取り外した本体部132Aを収納部140B内に収納した状態が示されている。
図示するように、この状態では、本体部132Aの表面と孔部141Bの側面との間に、若干の遊びがあるものの、本体部132Aの幅が孔部141Bの幅に近接している。このため、本体部132Aは、収納部140Bの突起部143a及び側面144によって収納される。また、ノズル先端部133を取り外した分、本体部132Aの自重は、ハンドノズル130A全体よりも軽くなる。このため、ノズル先端部133の重心が収納部140Bの支持面内から外れ難くなり、ノズル先端部133が傾斜せずに収納部140Bに収納される。従って、本体部132Aは、安定して収納部140B内に収納される。
【0045】
このような状況を認識した使用者は、ハンドノズル130Aを収納部140Bに収納する際、必然的にハンドノズル130Aからノズル先端部133を取り外して、本体部132Aのみを収納部140Bに収納する。換言すれば、人体洗浄装置100Bは、使用者に対し、ハンドノズル130Aからノズル先端部133を取り外す行為を誘発する機能を備えている。また、取り外されたノズル先端部133については、上述したように、次亜塩素酸ナトリウム溶液等の消毒液内に浸漬されて、その外面及び内面が殺菌される。
【0046】
そして、人体洗浄装置100Bにおいても、上述した機能から、人体洗浄装置100Aと同様の効果を奏する。さらに、本実施の形態では、ハンドノズル130Aの本体部132Aが本体部132Aがノズル先端部133に接触する面(これを、接続面132aと称する。)が曲面であっても、少なくとも2つの突起部143aを設ければ、その曲面の2点収納が可能になる(図4(b)参照)。従って、本体部132Aの接続面132aが曲面であっても、この本体部132Aを安定して収納することができる。
【実施例3】
【0047】
次に、ハンドノズル130Aを収納する収納部の形態を変形したさらに別の人体洗浄装置100Cについて説明する。
図5は、人体洗浄装置の作用効果を説明する図である。
まず、図5(a)に示すように、実施例3に係わる収納部140Cでは、孔部141Cの深さがハンドノズル130Aのノズル先端部133の長さに対し、浅くなっている。そして、孔部141Cの幅は、ハンドノズル130Aの本体部132Aの幅より広くなっている。ここで、収納部140C内の孔部141Cの幅とは、地面に対し平行な方向の幅をいう。なお、孔部141Cの内壁面は、本体部132Aの外面に対応した構造となっている。
【0048】
このため、ハンドノズル130A全体を収納部140Cに収納すると、ハンドノズル130Aが孔部141C内で容易に倒れてしまう。また、ハンドノズル130Aに接続されたホース部120も伸びきってしまう。
【0049】
このように、収納部140Cは、ハンドノズル130A全体を安定して収納できない。そして、この状態を見た使用者は、収納部140Cへのハンドノズル130Aの収納が不安定であるため、適正な収納方法ではないと認識する。
【0050】
一方、図5(b)には、ハンドノズル130Aから、ノズル先端部133を取り外した本体部132Aを収納部140C内に収納した状態が示されている。
上述したように、孔部141Cの内壁面は、本体部132Aの外面に対応した構造となっている。そして、本体部132Aを孔部141C内に嵌め込むと、本体部132Aの外面と、孔部141Cの内壁面とが適合する。従って、本体部132Aは、収納部140Cの底面143及び側面144によって安定して収納される。
【0051】
このような状況を認識した使用者は、ハンドノズル130Aを収納部140Cに収納する際、必然的にハンドノズル130Aからノズル先端部133を取り外して、本体部132Aのみを収納部140Cに収納する。換言すれば、人体洗浄装置100Cは、使用者に対し、ハンドノズル130Aからノズル先端部133を取り外す行為を誘発する機能を備えている。また、取り外されたノズル先端部133については、上述したように、次亜塩素酸ナトリウム溶液等の消毒液内に浸漬されて、その外面及び内面が殺菌される。
【0052】
そして、人体洗浄装置100Cにおいても、上述した機能から、人体洗浄装置100Aと同様の効果を奏する。さらに、本実施の形態においては、ハンドノズル130Aを収納部140Cに収納すると、本体部132Aの外面と、孔部141Cの内壁が嵌合する。従って、より安定して本体部132Aを収納することができる。
【実施例4】
【0053】
次に、ハンドノズル130Aを収納する収納部の形態を変形したさらに別の人体洗浄装置100Dについて説明する。
図6は、人体洗浄装置の作用効果を説明する図である。
まず、図6(a)に示すように、実施例4に係わる収納部140Dでは、孔部141Dの深さがハンドノズル130Aのノズル先端部133の長さに対し、浅くなっている。そして、孔部141Dの幅は、ハンドノズル130Aの本体部132Aの幅より広くなっている。ここで、収納部140D内の孔部141Dの幅とは、地面に対し平行な方向の幅をいう。なお、孔部141Dの底面143には、突起部143bが設けられている。突起部143bの外面は、ハンドノズル130Aの内部経路135の内壁面に対応している。
【0054】
このため、ハンドノズル130A全体を収納部140Dに収納すると、ハンドノズル130Aが孔部141D内で容易に倒れてしまう。特に、収納部140Dでは、突起部143bが障害となって、収納部140Aよりもハンドノズル130Aを収納し難くなる。また、ハンドノズル130Aに接続されたホース部120も伸びきってしまう。
【0055】
このように、収納部140Dは、ハンドノズル130A全体を安定して収納できない。そして、この状態を見た使用者は、収納部140Dへのハンドノズル130Aの収納が不安定であるため、適正な収納方法ではないと認識する。
【0056】
一方、図6(b)には、ハンドノズル130Aから、ノズル先端部133を取り外した本体部132Aを収納部140D内に収納した状態が示されている。
上述したように、孔部141Dの底面143には、突起部143bが設けられている。そして、本体部132Aを孔部141D内に収納すると、本体部132Aの内部経路135と、突起部143bとが適合する。従って、本体部132Aは、収納部140Dの底面143、突起部143b及び側面144によって安定して収納される。
【0057】
このような状況を認識した使用者は、ハンドノズル130Aを収納部140Dに収納する際、必然的にハンドノズル130Aからノズル先端部133を取り外して、本体部132Aのみを収納部140Dに収納する。換言すれば、人体洗浄装置100Dは、使用者に対し、ハンドノズル130Aからノズル先端部133を取り外す行為を誘発する機能を備えている。また、取り外されたノズル先端部133については、上述したように、次亜塩素酸ナトリウム溶液等の消毒液内に浸漬されて、その外面及び内面が殺菌される。
【0058】
そして、人体洗浄装置100Dにおいても、上述した機能から、人体洗浄装置100Aと同様の効果を奏する。さらに、本実施の形態では、ハンドノズル130Aを収納部140Dに収納すると、内部経路135と突起部143bとが嵌合する。従って、より安定して本体部132Aを収納することができる。
【実施例5】
【0059】
次に、ハンドノズルを収納する収納部の形態を変形したさらに別の人体洗浄装置100Eについて説明する。
まず、この実施の形態のハンドノズル130Bと収納部140Eについて説明する。
図7は、ハンドノズルの要部斜視模式図である。
ハンドノズル130Bは、上述したように、本体部132Bにノズル先端部133を取り付けたり(図7(a)参照)、本体部132Bからノズル先端部133を取り外すことができる(図7(b)参照)。
【0060】
但し、本体部132Bの操作レバー131の両側には、断面が円弧状の凹部137(凹状の窪み)が設けられている。ここで、凹部137の断面とは、ハンドノズル130Bの長手方向に垂直にハンドノズル130Bを切断した場合の断面をいう。なお、この凹部137は、ノズル先端部133には形成されていない。また、図7では、2つの凹部137を示したが、その数については、増減してよい。
【0061】
図8は、収納部の要部斜視模式図である。
収納部140Eには、孔部141Eと、排水口142とが設けられている。但し、この収納部140Eでは、孔部141Eの側面144に、断面が円弧状の凸部144aが2つ設けられている。ここで、凸部144aの断面とは、孔部141Eの底面143に対し平行な方向に収納部140Eを切断した場合の断面をいう。そして、この凸部144aの形状と位置は、ハンドノズル130Bのノズル本体部132Bに設けた凹部137の形状と位置に対応している。なお、凹部137の数については、上述した凸部144aの数に応じて適宜変更される。
【0062】
次に、人体洗浄装置100Eの作用効果について説明する。
図9は、人体洗浄装置の作用効果を説明する図である。
まず、図9(a)に示すように、実施例5に係わる収納部140Eでは、孔部141Eの深さがハンドノズル130Bのノズル先端部133の長さに対し、浅くなっている。そして、孔部141Eの幅は、ハンドノズル130Bのノズル本体部132Bの幅より広くなっている。ここで、収納部140E内の孔部141Eの幅とは、地面に対し平行な方向の幅をいう。なお、孔部141Eの側面144には、上述した凸部144aが設けられている。
【0063】
このため、ハンドノズル130B全体を収納部140Eに収納すると、ハンドノズル130Bが孔部141E内で容易に倒れてしまう。また、ハンドノズル130Bに接続されたホース部120も伸びきってしまう。
【0064】
このように、収納部140Eは、ハンドノズル130B全体を安定して収納できない。そして、この状態を見た使用者は、収納部140Eへのハンドノズル130Bの収納が不安定であるため、適正な収納方法ではないと認識する。
【0065】
一方、図9(b)には、ハンドノズル130Bから、ノズル先端部133を取り外したノズル本体部132Bを収納部140E内に収納した状態が示されている。
上述したように、孔部141Eの側面144には、凸部144aが設けられている。そして、ノズル本体部132Bを孔部141E内に収納すると、ノズル本体部132Bの凹部137と、凸部144aとが適合する。従って、ノズル本体部132Bは、収納部140Eの底面143、側面144及び凸部144aによって安定して収納される。
【0066】
このような状況を認識した使用者は、ハンドノズル130Bを収納部140Eに収納する際、必然的にハンドノズル130Bからノズル先端部133を取り外して、ノズル本体部132Bのみを収納部140Eに収納する。換言すれば、人体洗浄装置100Eは、使用者に対し、ハンドノズル130Bからノズル先端部133を取り外す行為を誘発する機能を備えている。また、取り外されたノズル先端部133については、上述したように、次亜塩素酸ナトリウム溶液等の消毒液内に浸漬されて、その外面及び内面が殺菌される。
【0067】
そして、人体洗浄装置100Eにおいても、上述した機能から、人体洗浄装置100Aと同様の効果を奏する。さらに、本実施の形態では、ハンドノズル130Bのノズル本体部132Bを収納部140Eに収納すると、凹部137と凸部144aとが嵌合する。従って、より安定してノズル本体部132Bを収納することができる。
【0068】
また、本実施の形態では、孔部141E内の凸部144aの配置位置を適宜調整することもできる。これにより、ハンドノズル130Bを収納部140Eに収納する際のハンドノズル130Bの回転方向を使用者の使い勝手に応じて適宜固定できる。
【0069】
例えば、操作レバー131の向きを、常時、トイレ装置10の手前側に向けたいと、使用者が望む場合もある。このような場合、凸部144aの配置位置を適宜調整することにより、その向きを常に手前に向けさせることができ、次回使用時の使い勝手が向上する。
【実施例6】
【0070】
次に、ハンドノズル130Bを収納する収納部の形態を変形したさらに別の人体洗浄装置100Fについて説明する。
図10は、人体洗浄装置の作用効果を説明する図である。
まず、図10(a)に示すように、収納部140Fは、上述した収納部140Eの底面143が貫通した構造となっている。そして、孔部141Fの深さは、ハンドノズル130Bのノズル先端部133の長さに対し、浅くなっている。また、孔部141Fの幅は、ハンドノズル130Bのノズル本体部132Bの幅より広くなっている。ここで、収納部140F内の孔部141Fの幅とは、地面に対し平行な方向の幅をいう。なお、孔部141Fの側面144には、上述した凸部144aが設けられている。また、ノズル先端部133には、上述したように、凸部144aに対応する切り欠きが設けられていない。
【0071】
このため、ハンドノズル130B全体を収納部140Fに収納しても、凸部144aがノズル先端部133に対し障害となって、ノズル先端部133の中途までしか、ハンドノズル130Bが収納部140F内に挿入されない。
【0072】
このように、収納部140Fは、ハンドノズル130B全体を安定して収納できない。そして、この状態を見た使用者は、収納部140Fへのハンドノズル130Bの収納が不安定であるため、適正な収納方法ではないと認識する。
【0073】
一方、図10(b)には、ハンドノズル130Bから、ノズル先端部133を取り外したノズル本体部132Bを収納部140F内に収納した状態が示されている。
上述したように、孔部141Fの側面144には、凸部144aが設けられている。そして、ノズル本体部132Bを孔部141F内に収納すると、ノズル本体部132Bの凹部137と、凸部144aとが適合する。従って、ノズル本体部132Bは、収納部140Fの側面144及び凸部144aによって安定して収納される。
【0074】
このような状況を認識した使用者は、ハンドノズル130Bを収納部140Fに収納する際、必然的にハンドノズル130Bからノズル先端部133を取り外して、ノズル本体部132Bのみを収納部140Fに収納する。換言すれば、人体洗浄装置100Fは、使用者に対し、ハンドノズル130Bからノズル先端部133を取り外す行為を誘発する機能を備えている。また、取り外されたノズル先端部133については、上述したように、次亜塩素酸ナトリウム溶液等の消毒液内に浸漬されて、その外面及び内面が殺菌される。
【0075】
そして、人体洗浄装置100Fにおいても、上述した機能から、人体洗浄装置100Aと同様の効果を奏する。さらに、本実施の形態では、ハンドノズル130Bのノズル本体部132Bを収納部140Fに収納すると、凹部137と凸部144aとが嵌合する。従って、より安定してノズル本体部132Bを収納することができる。
【0076】
また、本実施の形態では、孔部141F内の凸部144aの配置位置を適宜調整することもできる。これにより、収納部140Fは、上述した収納部140Eと同様の効果を奏する。
【実施例7】
【0077】
次に、ハンドノズルを収納する収納部の形態を変形したさらに別の人体洗浄装置100Gについて説明する。
まず、この実施の形態の収納部140Gについて説明する。
図11は、収納部の要部斜視模式図である。
収納部140Gには、孔部141Gと、排水口142とが設けられている。また、この収納部140Gでは、孔部141Gの側面144に、切り欠き144bが対向するように、2つ設けられている。この切り欠き144bの幅は、ハンドノズル130Aのノズル先端部133の幅よりも広く、ノズル本体部132Aの幅より狭くなっている。すなわち、切り欠き144bの幅は、ノズル先端部133の太さよりも広く、ノズル本体部132Aの太さよりも狭い。なお、切り欠き144bの数については、必要に応じて適宜変更される。
【0078】
図12は、人体洗浄装置の作用効果を説明する図である。
まず、図12(a)に示すように、収納部140Gは、上述した切り欠き144bが設けられている。また、孔部141Gの深さは、ハンドノズル130Aのノズル先端部133の長さに対し、浅くなっている。また、孔部141Gの幅は、ハンドノズル130Aのノズル本体部132Aの幅より広くなっている。ここで、収納部140G内の孔部141Gの幅とは、地面に対し平行な方向の幅をいう。
【0079】
このため、ハンドノズル130A全体を収納部140Gに収納すると、ノズル先端部133の幅よりも広い幅の切り欠き144bがあるために、ノズル先端部133が切り欠き144bを介して収納部140Gから外れ易くなる。すなわち、ハンドノズル130Aは、収納部140Gから地面に落下し易い。
【0080】
このように、収納部140Gは、ハンドノズル130A全体を安定して収納できない。そして、この状態を見た使用者は、収納部140Gへのハンドノズル130Aの収納が不安定であるため、適正な収納方法ではないと認識する。
【0081】
一方、図12(b)には、ハンドノズル130Aから、ノズル先端部133を取り外したノズル本体部132Aを収納部140G内に収納した状態が示されている。
上述したように、切り欠き144bの幅は、ハンドノズル130Aのノズル本体部132Aの幅より狭くなっている。従って、ノズル本体部132Aは、切り欠き144bを介して収納部140Gから外れることがない。従って、ノズル本体部132Aは、収納部140Gの側面144及び底面143によって安定して収納される。
【0082】
このような状況を認識した使用者は、ハンドノズル130Aを収納部140Gに収納する際、必然的にハンドノズル130Aからノズル先端部133を取り外して、ノズル本体部132Aのみを収納部140Gに収納する。換言すれば、人体洗浄装置100Gは、使用者に対し、ハンドノズル130Aからノズル先端部133を取り外す行為を誘発する機能を備えている。また、取り外されたノズル先端部133については、上述したように、次亜塩素酸ナトリウム溶液等の消毒液内に浸漬されて、その外面及び内面が殺菌される。そして、人体洗浄装置100Gにおいても、上述した機能から、人体洗浄装置100Aと同様の効果を奏する。
【0083】
なお、殺菌後の清潔なノズル先端部133については、ノズル本体部132A、132Bへの取り付けを使用者に促すために、トイレ装置10付近に列挙してもよい。具体的には、清潔なノズル先端部133を並べることができる収納ケース、収納ボックス等を人体洗浄装置100A〜100Gの近傍に設置してもよい。
また、ノズル先端部133の殺菌に代えて、使い捨て用のノズル先端部を交換部品として用いてもよい。
【0084】
また、収納部140A〜140Gの近傍には、使用者に対し、ハンドノズル130A、130Bのノズル本体部132A、132Bのみを収納することを促すためのラベルを表示していもよい。たとえは、このラベルには、ノズル本体部132A、132Bのみの絵図が描かれている。このようなラベルを使用者が見ると、使用者は、ハンドノズル130A、130Bのノズル本体部132A、132Bのみを収納部140A〜140Gに収納するという行為に促される。
【0085】
また、人体洗浄装置100A〜100Gには、ハンドノズル130A、130Bを用いて、洗浄行為が終了する毎に(あるいは定期的に)、ノズル先端部133の交換を使用者に促すブザー警告、点滅警告等をする警告部を設けてもよい。
【0086】
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、各部材の形状、寸法、材質、配置などの設置形態などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせたり、複合したりすることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【符号の説明】
【0087】
10 トイレ装置
100A、100B、100C、100D、100E、100F、100G 人体洗浄装置
110 ケーシング部
111 熱交換器
120 ホース部
130A、130B ハンドノズル
131 操作レバー
132A、132B ノズル本体部
132a 接続面
133 ノズル先端部
134 吐水口
135 内部経路
136 操作ボタン
137 凹部
140A、140B、140C、140D、140E、140F、140G 収納部
141A、141B、141C、141D、141E、141F、141G 孔部
142 排水口
143 底面
143a、143b 突起部
144 側面
144a 凸部
144b 切り欠き
150 制御部
170 着座センサ
180 入室検知センサ
300 便蓋
400 便座
500 便器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄水を導くホースと、
前記ホースに接続されたノズル本体部と、前記ホースと前記ノズル本体部を介して供給された洗浄水を吐水する吐水口を有し前記ノズル本体部に着脱可能とされたノズル先端部と、を有するハンドノズルと、
前記ノズル先端部を取り付けた状態で前記ノズル本体部を収納することができず、前記ノズル先端部を取り外した前記ノズル本体部を収納可能な収納部と、
を備えたことを特徴とする人体洗浄装置。
【請求項2】
前記収納部は、前記ノズル本体部を収納するための孔部を有し、
前記孔部の深さが前記ノズル先端部の長さよりも浅く、前記孔部の幅が前記ノズル先端部の太さよりも広く形成されていることにより、前記収納部は、前記ノズル先端部を収納することができないことを特徴とする請求項1に記載の人体洗浄装置。
【請求項3】
前記孔部の底に、少なくとも1つの突起が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の人体洗浄装置。
【請求項4】
前記収納部に前記ノズル本体部を収納した状態において、前記ノズル本体部内に設けられている開口部と前記突起とが嵌合することを特徴とする請求項3に記載の人体洗浄装置。
【請求項5】
前記収納部の前記孔部に前記ノズル本体部を収納した状態において、前記孔部の内壁と前記ノズル本体部の外面とが嵌合することを特徴とする請求項2または3に記載の人体洗浄装置。
【請求項6】
前記収納部の前記孔部に前記ノズル本体部を収納した状態において、前記孔部の側面に設けられた凸部と前記ノズル本体部の外面に設けられた凹部とが嵌合することを特徴とする請求項1または2に記載の人体洗浄装置。
【請求項7】
前記孔部の側面に、前記ノズル先端部の太さよりも広く、前記ノズル本体部の太さよりも狭い切り欠きが少なくとも1つ設けられていることを特徴とする請求項2または3に記載の人体洗浄装置。
【請求項8】
ハンドノズルからノズル先端部を取り除いたノズル本体部を収納することが可能な収納装置であって、
前記収納装置は、前記ノズル本体部に前記ノズル先端部を取り付けたハンドノズルを収納することができないことを特徴とする収納装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−255365(P2010−255365A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−109176(P2009−109176)
【出願日】平成21年4月28日(2009.4.28)
【出願人】(000010087)TOTO株式会社 (3,889)
【Fターム(参考)】