説明

什器の形成方法

【課題】非常に軽く、移動、運搬や作業がし易く、ダイレクト印刷が可能で、展示会等のイベントや店舗什器として最適な什器の形成方法を提供する。
【解決手段】紙製又はプラスチック製の段ボール又は板材で什器1Aを形成する方法であって、支持板5に、矩形板状の脚板6を、噛合用スリット7と噛合用スリット8とを介して噛み合わせることにより骨枠2を形成し、複数の側壁18a,18bを折り目Mを介して連設し、その両端部に側壁接合用フラップ9,9を折り目Mを介し連設した平板状周壁材3、及び天板4を形成し、平板状周壁材3を各折り目Mで折曲して、骨枠2の外周面側を被包すると共に、側壁接合用フラップ9,9を重合して、骨枠2の支持板5に噛合用スリット13,18を介して噛み合わせることにより筒状にした周壁材3を骨枠2に固定し、筒状周壁材3の上端部に天板4を取り付ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、展示台(ディスプレイ台)、店舗用什器、イベント用具、インテリア家具等に使用されるテーブル形什器に関するもので、特に、紙製又はプラスチック製の段ボール又は板材によって、テーブル形及び柱形の什器を形成する方法に関する。ここで、テーブル形什器とは、平面視が三角形、四角形、五角形以上の多角形である天板付きの什器で、ディスプレイ等用のテーブル、各種台、椅子等に使用され、また柱形什器とは、平面視が三角形、四角形、五角形以上の多角形、真円の円形、楕円形、長円形等である、天板無しの什器で、各種ディスプレイ用具、イベント用具、インテリア家具等して使用される。
【背景技術】
【0002】
従来より、ディスプレイ台やインテリア家具等として使用されているテーブル什器は、そのほとんとが木製やスチール製のものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
木製やスチール製のテーブル形什器は重量が重いため、移動、運搬や設置作業に困難を来たす。また木製やスチール製の什器では、装飾のために什器に直接印刷を施すことができず、専らペイントや塗装に頼っていることから、装飾の範囲が狭められ、ディスプレイの自由度が低くなり、イメージを自由に引き出すということができなかった。
【0004】
本発明は、上記の事情に鑑み、木製やスチール製のテーブル形什器に比べ非常に軽く、移動、運搬や作業がし易く、ダイレクト印刷が可能で、ディスプレイの自由度を高めて、各種イメージを自由に引き出すことができ、展示会等のイベントや店舗什器として最適な什器の形成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための手段を、後述する実施形態の参照符号を付して説明すると、請求項1に係る発明の方法は、紙製又はプラスチック製の段ボール又は板材によってテーブル形の什器1A,1Bを形成する方法であって、
平面視角形又は多角形に形成した1枚又は複数枚の支持板5に、複数枚の矩形板状の脚板6を、支持板5の周端面に周方向所要間隔おきに設けた噛合用スリット7と各脚板6のの内側端縁に設けた噛合用スリット8とを介して脚板6の外側端面と支持板5の周端面とが面一となるように噛み合わせることによって骨枠2を形成し、
複数の側壁18aを夫々折り目Mを介して連設すると共にその両端部に側壁接合用フラップ9,9を折り目Mを介して連設した1枚の又は複数枚に分割した平板状周壁材3又は3a、及び天板4を形成し、
前記平板状周壁材3又は3aを各折り目Mのところで内側へ折曲して、骨枠2の外周面側を被包すると共に、対向する側壁接合用フラップ9,9を重合してその重合フラップ9,9を骨枠2の支持板5に互いの噛合用スリット13,19を介して直交するように噛み合わせることにより筒状にした周壁材3又は3aを骨枠2に固定し、この筒状周壁材3又は3aの上端部に前記天板4を取り付けてなることを特徴とする。
【0006】
請求項2は、請求項1に記載の什器の形成方法において、前記天板4を、多層段ボールによって前記筒状周壁材3の外径よりも大きい外径に形成し、この天板4の下面には、段ボールの下部層を貫くようにコ字形に切り込んでそのコ字形の開口辺に設けた折り目32から引き起こされる引き起し片15を周方向所要間隔おきに設けると共に、各引き起し片15の先端部側に折り目33を介して天板固定用の差込片15aを設け、周方向に隣り合う引き起し片15,15の間には、前記周壁材3の上端に突設した係止突片10,11が係入する係止溝16,17を設け、しかして天板4の取り付けるにあたり、周壁材3側の各係止突片10,11を天板4の係止溝16,17に係入し、各引き起し片15の差込片15aを直角に折曲して、これを周壁材3の上端部に設けた差込片係入用スリット12に係入してなることを特徴とする
【0007】
請求項3は、請求項1に記載の什器の形成方法において、平板状周壁材3aの上端側に上端縁材20a、20bと周壁取付用フラップ21a,21bを夫々折り目Mを介して連設し、そのフラップ21a,21bには骨枠2の脚板6a,6bと対応する部位に噛合用スリット23,24を設け、天板4を形成する平板状天板材30の天板本体26周縁に折り目Mを介して天板取付用フラップ27を突設し、このフラップ27には、骨枠2の脚板6a,6bと対応する部位に噛合用スリット28を、周壁材3aの重合フラップ9,9と対応する部位に重合フラップ噛合用スリット29を夫々設け、各脚板6a,6bには上端面の外端部に噛合用スリット37a,37bを設け、しかして平板状周壁材3aを筒状にする際に、周壁材3aの上端縁材20a、20bと周壁取付用フラップ21a,21bとを夫々内側へ直角に折曲し、天板材30の天板取付用フラップ27を下向きに直角に折曲して、周壁取付用フラップ21a,21b及び天板取付用フラップ27とを突き合わせた状態で、各脚板6a,6bの上端部に対し互いの噛合用スリット23,24、37a,37bを介して噛み合わせると共に、天板取付用フラップ27の重合フラップ噛合用スリット29を周壁材3aの重合フラップ9,9に噛み合わせてなることを特徴とする。
【0008】
請求項4に係る発明の方法は、紙製又はプラスチック製の段ボール又は板材によって柱形の什器1Cを形成する方法であって、
平面視角形又は多角形に形成した1枚又は複数枚の支持板5に、複数枚の矩形板状の脚板6を、支持板5の周端面に周方向所要間隔おきに設けた噛合用スリット7と各脚板6の内側端縁に設けた噛合用スリット8とを介して脚板6の外側端面と支持板5の周端面とが面一となるように噛み合わせることによって骨枠2を形成し、
複数の側壁18aを夫々折り目Mを介して周方向に連設すると共にその両端部に側壁接合用フラップ9,9を折り目Mを介して連設した1枚の又は複数枚に分割した平板状周壁材3又は3aを形成し、
前記平板状周壁材3又は3aを各折り目Mのところで内側へ折曲して、骨枠2の外周面側を被包すると共に、対向する側壁接合用フラップ9,9を重合してその重合フラップ9,9を骨枠2の支持板5に互いの噛合用スリット13,13を介して直交するように噛み合わせることにより筒状にした周壁材3又は3aを骨枠2に固定することを特徴としている。
【0009】
請求項5に係る発明の方法は、紙製又はプラスチック製の段ボール又は板材によって柱形の什器1Cを形成する方法であって、
平面視円形に形成した1枚又は複数枚の支持板5に、複数枚の矩形板状の脚板6を、支持板5の周端面に周方向所要間隔おきに設けた噛合用スリット7と各脚板6の内側端縁に設けた噛合用スリット8とを介して脚板6の外側端面と支持板5の周端面とが面一となるように噛み合わせることによって骨枠2を形成し、
周方向に一定ピッチで所定深さの切込みNを入れた周壁18の両端部に端部接合用フラップ9を折り目Mを介して連設した1枚の又は複数枚に分割した平板状周壁材3を形成し、
前記平板状周壁材3を各切込みNを介して内側へ湾曲させながら、骨枠2の外周面側を被包すると共に、対向する端部接合用フラップ9,9を夫々折り目Mを介して外側へ折り曲げ、重合してその重合フラップ9,9を骨枠2の支持板5に互いの噛合用スリット13,13を介して直交するように噛み合わせることにより円筒状にした周壁材3を骨枠2に固定することを特徴とする。
【0010】
請求項6は、請求項1〜5の何れかに記載の什器の形成方法において、対向する側壁接合用フラップ9,9が重合した重合フラップ9,9には、ストッパー片34をこれに設けた噛合用スリット35を介して直交するように噛み合わせてなることを特徴とする。
【0011】
請求項7は、請求項1〜6の何れかに記載の什器の形成方法において、前記噛合用スリット8,13,28,29,35の入口を略V字状に拡開することを特徴とする。
【0012】
請求項8は、請求項1〜7の何れかに記載の什器の形成方法において、前記平板状周壁材3,3aの各折り目Mには断面略V字状の溝36を形成するか又は型押しをすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
上記解決手段による発明の効果を、後述する実施形態の参照符号を付して説明すると、請求項1に係る発明は、紙製又はプラスチック製の段ボール又は板材で什器1A,1Bを形成する方法であって、角形又は多角形に形成した1枚又は複数枚の支持板5に、複数枚の矩形板状の脚板6を、支持板5周方向に間隔をおいて設けた噛合用スリット7と各脚板6にその内側端縁から切欠した噛合用スリット8とを介して脚板6の外側端面と支持板5の周端面とが面一となるように噛み合わせることにより骨枠2を形成する一方、複数の側壁18aを折り目Mを介して連設すると共にその両端部に側壁接合用フラップ9,9を折り目Mを介し連設した1枚又は分割した複数枚の平板状周壁材3又は3a、及び天板4を形成し、平板状周壁材3又は3aを各折り目Mで折曲して、骨枠2の外周面側を被包すると共に、側壁接合用フラップ9,9を重合して、この重合フラップ9,9を、骨枠2の支持板5に噛合用スリット13,19を介して噛み合わせることにより筒状にした周壁材3又は3aを骨枠2に固定し、この筒状周壁材3又は3aの上端部に天板4を取り付けるようにするから、非常に軽く、紙製でありながら骨枠2により十分な強度を有して、運搬や作業のし易い紙製テーブル形什器を簡単容易に形成できる。特に、この方法では、紙製又はプラスチック製の段ボール又は板材によって周壁材3及び天板4を形成するから、平板状の周壁材3及び天板4を折り曲げる前にこれらに直接印刷を施すことが可能となり、従ってこの什器1A,1Bを例えばディスプレイ台として使用する場合に、その平板材の表面に所望の印刷を施すことによって、イメージを自由に引き出すことが可能で、展示会等のイベントや店舗什器として最適となる。また、支持板5と脚板6とからなる骨枠2は、噛合用スリット7,8を介して脚板6の外側端面と支持板5の周端面が面一となるように噛み合わせて形成されるから、周壁材3又は3aを骨枠2の外周面に的確に支持させることができ、それにより平面視が三角形、四角形、五角形以上の多角形の正確な形状を立体全体にわたり保持でき、しかもぐらつくことのない安定した構造とすることができる。
【0014】
請求項2に係る発明の方法によれば、天板4を、多層段ボールによって筒状周壁材3の外径より大きい外径に形成し、天板4の下面には、段ボールの下部層4cを貫くようにコ字形に切り込んでそのコ字形の開口辺に設けた折り目32から引き起こされる引き起し片15を設けると共に、各引き起し片15の先端部側に折り目33を介して天板固定用の差込片15aを設け、周方向に隣り合う引き起し片15,15の間には、周壁材3の上端に突設した係止突片10,11が係入する係止溝16,17を設け、天板4の取り付けるにあたって、周壁材3側の各係止突片10,11を天板4の係止溝16,17に係入し、各引き起し片15の差込片15aを直角に折曲して、これを周壁材3の上端部に設けた差込片係入用スリット12に係入することによって、天板4を筒状周壁材3の上端部に確実に取り付けでき、天板4が筒状周壁材3から離脱するのを防止でき、展示会等のイベントに最適な商談用テーブルとして有効に使用できる
【0015】
請求項3に係る発明の方法のように、平板状周壁材3aを筒状にする際に周壁材3aの上端縁材20a、20bと周壁取付用フラップ21a,21bとを内側へ直角に折曲し、天板材30の天板取付用フラップ27を下向きに直角に折曲して、周壁取付用フラップ21a,21b及び天板取付用フラップ27とを突き合わせた状態で、各脚板6a,6bの上端部に対し互いの噛合用スリット23,24、37a,37bを介して噛み合わせると共に、天板取付用フラップ27の重合フラップ噛合用スリット29を周壁材3aの重合フラップ9,9に噛み合わせるようにすれば、天板4が筒状周壁材3の上端部内に納まった構造の紙製テーブル形什器を形成できるから、展示会等のイベントに好適な立体構造の各種ディスプレイ台等として使用することができる。
【0016】
請求項4に係る発明は、紙製又はプラスチック製の段ボール又は板材で柱形の什器1Cを形成する方法であって、平面視角形又は多角形に形成した1枚又は複数枚の支持板5に複数枚の脚板6を、支持板5の周端面に設けた噛合用スリット7と各脚板6の内側端縁に設けた噛合用スリット8とを介して脚板6の外側端面と支持板5の周端面とが面一となるように噛み合わせて骨枠2を形成し、複数の側壁18aを夫々折り目Mを介して周方向に連設すると共にその両端部に側壁接合用フラップ9,9を折り目Mを介して連設した1枚の又は複数枚に分割した平板状周壁材3又は3aを形成し、平板状周壁材3又は3aを各折り目Mで内側へ折曲して骨枠2の外周面側を被包し、対向する側壁接合用フラップ9,9を重合してその重合フラップ9,9を骨枠2の支持板5に互いの噛合用スリット13,13を介して直交するように噛み合わせることにより筒状にした周壁材3又は3aを骨枠2に固定するから、平面視が三角形、四角形、五角形以上の多角形等の正確な形状を什器全体にわたり保持でき、ぐらつくことのない安定した構造の柱形什器を形成できる。
【0017】
請求項5に係る発明は、紙製又はプラスチック製の段ボール又は板材で特に円筒状の柱形什器1Cを形成する方法であって、平面視円形に形成した1枚又は複数枚の支持板5に複数枚の脚板6を、支持板5の周端面に設けた噛合用スリット7と各脚板6の内側端縁に設けた噛合用スリット8とを介して脚板6の外側端面と支持板5の周端面とが面一となるように噛み合わせることにより骨枠2を形成し、周方向に一定ピッチで切込みNを入れた周壁18の両端部に端部接合用フラップ9を折り目Mを介して連設した1枚の又は複数枚に分割した平板状周壁材3を形成し、平板状周壁材3を各切込みNを介して湾曲させながら骨枠2の外周面側を被包し、端部接合用フラップ9,9を外側へ折り曲げ重合し、互いの噛合用スリット13,13を介して直交するように噛み合わせて円筒状の周壁材3を骨枠2に固定する、平面視が真円、楕円形、長円形等の正確な形状を什器全体にわたり保持でき、きわめて安定した構造の円筒状柱形什器を形成できる。
【0018】
請求項6に係る発明の方法のように、側壁接合用フラップ9,9が重合した重合フラップ9,9には、ストッパー片34をこれに設けた噛合用スリット35を介して直交するように噛み合わせることにより、重合したフラップ9,9を確実に挟着固定することができる。
【0019】
請求項7に係る発明の方法のように、噛合用スリット8,13,19,28,29,35の入口を略V字状に拡開することにより、例えば側壁接合用フラップ9の噛合用スリット8を骨枠2の支持板5の噛合用スリット19に噛み合わせるような時に、噛合用スリット8の入口拡開部8oがガイドとなって、噛合操作が容易となり、特に互いのスリットを目で確認できないような時に有効である。
【0020】
請求項8に係る発明の方法のように、平板状周壁材3,3aの各折り目Mに断面略V字状の溝36を形成するか又は型押しすることにより、平板状周壁材3,3aの折り曲げを容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】(a) は本発明方法によって形成した什器を示す斜視図、(b) は(a) に示す什器の筒状周壁材から天板を取り外した状態の斜視図である。
【図2】什器の筒状周壁材から天板を上方に取り外した状態の断面図である
【図3】(a) は骨枠の支持板を示す平面図、(b) は骨枠の脚板を示す正面図、(c) は骨枠の全体を示す斜視図である。
【図4】平板状周壁材を示す平面図である。
【図5】天板を取り外した什器を上方から見た斜視図である。
【図6】(a) は什器の天板の平面図、(b) は天板の底面図、(c) は(b) の矢印A−A線断面図である。
【図7】(a) は図2の矢印B−B線断面図、(b) は周壁材上端部の係止突片が天板の係止溝に係入した状態の拡大断面図、(c) は天板固定用の差込片を周壁材上端部の差込片係入用スリットに係入した状態の拡大断面図である。
【図8】(a) は本発明の他の方法により形成した什器の実施形態を示す斜視図、(b) は骨枠を内挿した筒状周壁材を上方から見た斜視図、(c) は天板を示す斜視図である。
【図9】図8に示す什器の縦断面図である。
【図10】図9の矢印C−C線断面図である。
【図11】(a) は骨枠の支持板を示す平面図、(b) は骨枠の脚板を示す平面図、(c) は骨枠の他の脚板を示す平面図、(d) は骨枠を示す斜視図である。
【図12】2枚に分割された平板状周壁材の平面図である。
【図13】(a) は天板の平面図、(b) は天板の下側に配置する補強板の平面図、(c) は補強板の側面図である。
【図14】本発明の他の方法により形成した什器の実施形態を示し、(a) はその什器を上方から見た斜視図、(b) は同什器の縦断面図である。
【図15】(a) は同什器の骨枠の支持板を示す平面図、(b) は骨枠の脚板を示す正面図、(c) は骨枠の全体を示す斜視図である。
【図16】(a) は同什器の周壁材を示す平面図、(b) は(a) のD−D線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に本発明の好適な一実施形態を図面に基づいて説明すると、図1に示す什器1Aは、本発明方法によってテーブル形のもので、図3の(c) に示すような段ボールからなる組立式骨枠2の外周面側を、図4に示される平面状に展開された段ボールからなる平板状周壁材3によって筒状に被包し、この筒状周壁材3の上端部に天板4を取り付けることによって形成される。
【0023】
このテーブル形什器1Aの形成方法について詳細に説明すれば、先ず、図3に示すように平面視が略八角形の2枚の支持板5を上下に間隔をおいて配置し、これら2枚の支持板5に、矩形板状の例えば4枚の脚板6を、各支持板5の外周縁から半径方向に延びるように支持板5の周方向に間隔をおいて切欠した3つの噛合用スリット7と各脚板6にその内側端縁から切欠した上下2つの噛合用スリット8とを介して脚板6の外側端面と支持板5の周端面とが面一となるように噛み合わせることにより、図3の(c) に示すような立体構造の骨枠2を形成する。この骨枠2の支持板5及び脚板6は、例えば多層強化段ボールにより形成したものである。各脚板6のスリット8は、その入口が略V字状に拡開されており、その拡開部を8oで示す。これは、各脚板6のスリット8を支持板5のスリット7に噛合させる際に、脚板側スリット8の入口拡開部8oがガイドとなって、脚板6の噛合操作が容易となる。上記のように支持板5と脚板6からなる骨枠2は、噛合用スリット7,8を介して脚板6の外側端面と支持板5の周端面が面一となるように噛み合わせて形成されるから、周壁材3を骨枠2の外周面に的確に支持させることができ、それによって平面視が八角形の正確な形状を全高にわたって保持でき、しかもぐらつくことのない安定した構造とすることができる。
【0024】
尚、図3の(a) に示すように、各八角形状支持板5の外周縁に上記噛合用スリット7と同じ間隔(周方向90度の間隔)で切欠されているスリット19は、後述する周壁材3の両端部の重合フラップ9,9を噛み合わせるための噛合用スリットである。このスリット19の入口も略V字状に拡開され、その拡開部を19oで示す。
【0025】
平板状周壁材3は、図4に示すように、1枚の段ボールからなるもので、例えば八角筒状を形成するために7つの側壁18a・・・が夫々折り目Mを介して横方向に連設され、両端の側壁18a,18aには側壁18aの1/2幅の側壁18b,18bが折り目Mを介して連設され、両1/2幅の側壁18b,18bの両端に側壁接合用フラップ9,9が連設されている。7つの側壁18a・・・のうち1つずつ間隔をおいて3つの側壁18aの夫々上端部に係止突片10が突設され、両端の1/2幅の側壁18b,18bには夫々上端部に、前記係止突片10より幅の狭い係止突片11が突設され、また係止突片10,11の突設されていない側壁18aの上端部に差込片係入用スリット12が設けてある。両端の側壁接合用フラップ9,9には夫々上下2箇所に噛合用スリット13が設けられ、各噛合用スリット13はその外側端縁から横方向にフラップ9の幅の1/2長さに形成されており、また各フラップ9の上下両端部には噛合用スリット14が縦方向に切欠形成されている。
【0026】
この平板状周壁材3は、骨枠2を形成する段ボールよりも薄い、例えば支持板5や脚板6の2/3程度の厚さを有する強化段ボールを裁断して形成されたものである。この周壁材3の各折り目Mには図7の(d) に示すように断面略V字状の溝36が形成されているから、折り目Mを折曲する際に、この溝36を内側にして折り曲げることにより、その折り曲げを迅速容易に行うことができる。各折り目Mに断面略V字状の溝36を形成する代りに、折り目Mに型押しを行ってもよく、この型押しによりV字状溝36と同様に折り曲げが容易となる。また、この周壁材3の側壁接合用フラップ9に設けてある噛合用スリット13,14の入口は、夫々略V字状に拡開されており、その拡開部を13o,14oで示す。そして、この平板状周壁材3の外面には、使用目的に応じて必要とする所望の各種印刷を施すことができる。
【0027】
天板4は、図1、図2、図6及び図7に示すように、骨枠の2支持板5や脚板6より更に厚い多層強化段ボールによって、筒状に形成される周壁材3の外径よりも大きい外径を有する略八角形に形成されたものである。図1の(b) 、図6の(b) ,(c) 及び図7の(b) ,(c) から分かるように、この天板4の下面には、厚手の中間層4aとこれを挟む上部層4b及び下部層4cとの三層からなる段ボールの下部層4cを貫くようにコ字形の切り込みを入れて(コ字形の切込線を図6の(b) に31で示す)、そのコ字形の開口辺に設けた折り目32から引き起こされる引き起し片15を周方向に所要間隔おきに例えば4つ設けると共に、各引き起し片15の先端部側に折り目33を介して天板固定用の差込片15aを設け、そして周方向に隣り合う引き起し片15,15の間には、前記周壁材3の上端に突設した係止突片10,11が係入する係止溝16,17を、段ボールの下部層4cと中間層4aを貫いて上部層4bを残すように形成している。
【0028】
上記のように構成される骨枠2と平板状周壁材3と天板4とによって紙製テーブル形什器1Aを組み立てるには、図3の(a) ,(b) に示す支持板5と脚板6とによって同図(c) に示すような立体構造の骨枠2を形成した後、平板状周壁材3の各側壁18aを各折り目Mのところで内側へ折曲して骨枠2の外周面側を被包しながら、対向する側壁接合用フラップ9,9を重ね合わせて、その重合フラップ9,9を、骨枠2の支持板5に対し、フラップ9側の噛合用スリット13と、支持板5に設けられた噛合用スリット19とを介して互いに直交するように噛み合わせ(図5及び図7の(a) 参照)、それにより筒状となした周壁材3を骨枠2に取り付け固定し、図2及び図5に示すような状態とする。
【0029】
その後、図2及び図5に示すように、重合して支持板5に噛み合わせた重合フラップ9,9の上端部と下端部とに夫々、ストッパー片34を、これに設けた噛合用スリット35とフラップ9側の噛合用スリット14とを介して直交するように噛み合わせ、それにより重合したフラップ9,9を確実に挟着固定でき、骨枠2の支持板5から離脱するのを阻止して骨枠2に固定させることができる。
【0030】
こうして骨枠2を被包した状態の筒状周壁材3の上端部に天板4を取り付けるわけであるが、この天板4の取り付けにあたり、先ず、天板4の下面側に設けた各引き起し片15を、図1の(b) に示すようにコ字形切込線31から引き起しながら折り目33のところで折り曲げ、さらに先端部の天板固定用差込片15aを内側へ折り曲げておく。しかして、この天板4を、図2に示すように筒状周壁材3の上方に配した状態で、周壁材3の側壁18a上端から突出している係止突片10,11を、図7の(b) に示すように天板4下面の係止溝16,17に係入した後、各引き起し片15の差込片15aを直角に折曲して、この差込片15aを、図7の(c) に示すように周壁材3の上端部にある差込片係入用スリット12に係入することによって、天板4を筒状周壁材3の上端部に取り付け、図1の(a) に示すような完成状態とする。
【0031】
尚、図1の(a) ,(b) 、図4及び図5において、36は周壁材3の上端部に長孔に開口形成された手掛けで、筒状となる周壁材3の直径方向に対向するように一対設けられていて、このテーブル形什器1Aを持ち運びする時にこの一対の把手36,36に手を掛けるようになっている。
【0032】
以上、図1〜図7により説明した紙製テーブル形什器1Aの形成方法では、天板4を多層段ボールによって筒状周壁材3の外径より大きい外径に形成し、天板4の下面には、段ボールの下部層4cを貫くようにコ字形に切り込んでそのコ字形の開口辺に設けた折り目32から引き起こされる引き起し片15を設けると共に、各引き起し片15の先端部側に折り目33を介して天板固定用の差込片15aを設け、周方向に隣り合う引き起し片15,15の間には、周壁材3の上端に突設した係止突片10,11が係入する係止溝16,17を設け、天板4の取り付けるにあたって、周壁材3側の各係止突片10,11を天板4の係止溝16,17に係入し、各引き起し片15の差込片15aを直角に折曲して、これを周壁材3の上端部に設けた差込片係入用スリット12に係入することによって、天板4を筒状周壁材3の上端部に確実に取り付けでき、天板4が筒状周壁材3から離脱するのを防止でき、展示会等のイベントに最適な商談用テーブルとして有効に使用できる。
【0033】
図8の(a) は本発明の他の方法によって形成した紙製テーブル形什器1Bを示し、(b) は骨枠2を内挿した筒状周壁材3を上方から見た斜視図、(c) は天板4を裏返しの状態で示す斜視図である。この紙製テーブル形什器1Bは、図11に示すような段ボールからなる組立式骨枠2の外周面側を、図12に示されるように平面状に展開された段ボールからなる平板状周壁材3によって筒状に被包し、この筒状周壁材3の上端部に天板4を取り付けることによって形成される。
【0034】
この紙製テーブル形什器1Bの形成方法を詳しく説明すると、先ず、図11の(a) に示すように平面視四角形に形成した1枚の支持板5に、同図の(b) に示すような平面視長四角に形成した四枚の脚板6a、及び同図の(c) に示すような四角形に形成した2枚の脚板6bを、支持板5の外周縁から直角方向に延びるように支持板5の周方向所要間隔おきに切欠形成した長短二種類の噛合用スリット7a,7bと各脚板6a,6bにその内側端縁から切欠した上下2つの噛合用スリット8a,8bとを介して脚板6a,6bの外側端面と支持板5の周端面とが面一となるように噛み合わせることによって、図11の(d) に示すような立体構造の骨枠2を形成する。各脚板6のスリット8a,8bは、その入口が略V字状に拡開されており、その拡開部を8oで示す。この骨枠2の支持板5及び脚板6a,6bは、例えば多層強化段ボールで形成したものである。
【0035】
また図11の(b) ,(c) に示すように、骨枠2の各脚板6a,6bには、上端面の外端部に噛合用スリット37a,37bが形成され、このスリット37a,37bと隣接する脚板6a,6bの外端部38a,38bは、脚板6a,6bの上端面よりも一段突出した突出部を形成している。また、図11の(a) に示すように、四角形状支持板5の外周縁において隣り合うスリット7a,7a間に形成されている噛合用スリット19は、後述する周壁材3の両端部の重合フラップ9,9を噛み合わせるためのスリットであり、このスリット19の入口も略V字状に拡開されており、その拡開部を19oで示す。
【0036】
平板状周壁材3は、図12に示すように、周方向に2分割された段ボール製の平板状周壁材3a,3aからなるもので、各平板状周壁材3aには1つの側壁18aの左右両端に、側壁18aの1/2幅の側壁18bが折り目Mを介して連設され、この1/2幅の側壁18b,18bの両端には側壁接合用フラップ9,9が折り目Mを介して連設され、また側壁18aの上端側には上端縁材20a及び側壁取付用フラップ21aが夫々折り目Mを介して連設され、各1/2幅の側壁18bの上端側にも上端縁材20b及び側壁取付用フラップ21bが夫々折り目Mを介して連設され、そして各側壁接合用フラップ9の側端縁には、骨枠2の支持板5に設けられた噛合用スリット19と対応する部位に噛合用スリット13が設けられ、側壁取付用フラップ21a,21bの夫々上端縁には、骨枠2の脚板6a,6bと対応する部位に、夫々噛合用スリット23,24が設けられている。また、各側壁接合用フラップ9の上端縁には、ストッパー片噛合用のスリット25が設けられている。この周壁材3aも、骨枠2を形成する段ボールよりも薄い強化段ボールを裁断して形成される。また周壁材3の各折り目Mには図7の(d) に示すような断面略V字状の溝36が形成されている。
【0037】
また、このテーブル形什器1Bの天板4は、前記周壁材3aと同じ段ボールで形成された平板状天板材30からなるもので、図13の(a) に示すように、四角形をなす天板本体26の四周縁に折り目Mを介して天板取付用フラップ27を突設した段ボールからなるもので、これらフラップ27には、骨枠2の脚板6a,6bと対応する部位に噛合用スリット28を、また周壁材3の重合フラップ9,9と対応する部位に噛合用スリット29を設けている。図13の(b) は天板本体26の下側に配置する補強板39を示す平面図、(c) は補強板39の側面図である。各フラップ28,29は、その入口が略V字状に拡開されている。
【0038】
上記のように構成される周壁材3及び天板4を骨枠2に組み付けるには、先ず、周壁材3を形成する2つの分割周壁材3a,3aを、図10に示すように夫々折り目Mのところで折り曲げつつ骨枠2の外周面に添わせて骨枠2を囲むような四角筒状に形成しながら、両周壁材3a,3aの対向する側壁接合用フラップ9,9どうしを重合した状態で、その重合フラップ9,9の噛合用スリット13,13を、骨枠2の支持板5に設けてある噛合用スリット19に噛み合わせて、図10に示すような形態とする。そして、各周壁材3aの上端縁材20a、20b及び周壁取付用フラップ21a,21bを夫々内側へ直角に折り曲げる一方、平板状天板材30の天板取付用フラップ27を下向きに直角に折曲して、図9に示すように、周壁材3側の周壁取付用フラップ21a,21bと天板材30側の天板取付用フラップ27とを突き合わせた状態で、フラップ21a,21bの噛合用スリット23,24とフラップ27の噛合用スリット28とを、各脚板6a,6bの上端面外端部にある噛合用スリット37a,37bに噛み合わせると共に、天板取付用フラップ27の重合フラップ噛合用スリット29を周壁材3a側の重合フラップ9,9に噛み合わせ、これにより周壁材3及び天板4を骨枠2に組み付けて、テーブル形什器1Bを形成することができる。
【0039】
尚、天板4を周壁材3aと骨枠2に取り付ける際に、図9に示すように、天板4の下面と骨枠2の上面との間に段ボールその他の厚紙からなる補強板39(図13の(b) ,(c) 参照)を介在させる。
【0040】
また、図9に示すように、両周壁材3a,3aの対向する側壁接合用フラップ9,9を重合した状態でこの重合ラップ9,9の上端部側に、ストッパー片34を、これに設けた噛合用スリット35とフラップ9側の噛合用スリット25とを介して直交するように噛み合わせて、重合フラップ9,9を挟着固定することにより、両周壁材3a,3aを角筒状態に強固に連結できると共に、周壁材3を骨枠2に強固に取り付けることができる。
【0041】
図8〜図13によって説明した実施形態の方法では、平板状周壁材3aを筒状にする際に周壁材3aの上端縁材20a、20bと周壁取付用フラップ21a,21bとを内側へ直角に折曲し、天板材30の天板取付用フラップ27を下向きに直角に折曲して、周壁取付用フラップ21a,21b及び天板取付用フラップ27とを突き合わせた状態で、各脚板6a,6bの上端部に対し互いの噛合用スリット23,24、37a,37bを介して噛み合わせると共に、天板取付用フラップ27の重合フラップ噛合用スリット29を周壁材3aの重合フラップ9,9に噛み合わせることにより、天板4が筒状周壁材3の上端部内に納まった構造のテーブル形什器を形成できるから、展示会等のイベントに好適な立体構造の各種ディスプレイ台等として有効に使用することができる。
【0042】
図14は、本発明によって形成した柱形の什器1Cを示すもので、図15の(c) に示すような段ボールからなる組立式骨枠2の外周面側を、図16に示すように平面状に展開した段ボールからなる平面状周壁材3で円筒状に被包することによって形成される。
【0043】
即ち、この柱形什器1Cを形成する方法は、図15の(a) に示すように平面視円形に形成した2枚の支持板5に、3枚の矩形板状の脚板6を、支持板5の周端面に周方向所要間隔おきに設けた噛合用スリット7と各脚板6の内側端縁に設けた噛合用スリット8とを介して脚板6の外側端面と支持板5の周端面とが面一となるように噛み合わせることによって骨枠2を形成する一方、図16の(a) ,(b) に示すように、内面側全域に周方向に一定ピッチで所定深さの切込みNを入れた周壁18の両端部に、端部接合用フラップ9,9を折り目Mを介して連設した1枚の(複数枚に分割してもよい)平板状周壁材3を形成し、しかして前記平板状周壁材3を各切込みNを介して内側へ湾曲させながら、骨枠2の外周面側を被包すると共に、対向する端部接合用フラップ9,9を夫々折り目Mを介して外側へ折り曲げ、重合して、その重合フラップ9,9を骨枠2の支持板5に互いの噛合用スリット13,13を介して直交するように噛み合わせることにより円筒状にした周壁材3を骨枠2に固定するようにしたものである。
【0044】
この場合、平板状周壁材3を形成する周壁18には、例えば図16の(b) に示すように内層部a、中間層部b、外層部cの三層からなる段ボールを使用し、そしてこの周壁18の内面側に切込みNをその内層部aから中間層部bにわたるように一定ピッチで設ける。骨枠2の構造及びその組立方法については、図2及び図3によって説明した什器1Aの場合と同様であり、また周壁18の両端部の端部接合用フラップ9,9の接合についても什器1Aの場合と同様であるので、説明を省略する。
【0045】
図14〜図16には、円筒状の柱形什器1Cについて説明したが、本発明に係る柱形什器の形成方法は、円筒状柱形以外の柱形什器に適用されるもので、図1〜図7によって説明した什器1Aの形成方法において、天板4の除いた骨枠2と周壁材3とからなる八角柱状組立構造の形成方法に適用される他、平面視が三角形、四角形、五角形以上の多角形、真円の円形、楕円形、長円形の柱形什器の形成方法に適用可能である。また、円筒状柱形什器の場合は、図14〜図16では、平面視が真円の円形となっているが、円形が楕円形でもよい、長円でもよい。
【0046】
上述した紙製テーブル形什器1A,1B,1Cの形成方法の実施形態では、骨枠2、平板状周壁材3又は3a及び天板4の材料として、段ボールを示したが、段ボールに限らず、再生紙からなる硬質ミルダン(登録商標)や、硬質紙ボードを含む各種板紙等の板材を使用することができる。また段ボールは、紙製のものに限らず、プラスチック製の段ボールを使用することができる。
【符号の説明】
【0047】
1A,1B,1C テーブル形什器
2 骨枠
3 周壁材
3a 分割周壁材
4 天板
5 骨枠の支持板
6 骨枠の脚板
6a,6b 骨枠の脚板
7,8 噛合用スリット
9 側壁接合用フラップ
M 折り目
N 切込み
10,11 係止突片
12 差込片係入用スリット
13,19 噛合用スリット
15 引き起し片
16,17 係止溝
20a、20b 上端縁材
21a,21b 周壁取付用フラップ
23,24 噛合用スリット
37a,37b 噛合用スリット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙製又はプラスチック製の段ボール又は板材によってテーブル形の什器を形成する方法であって、
平面視角形又は多角形に形成した1枚又は複数枚の支持板に、複数枚の矩形板状の脚板を、支持板の周端面に周方向所要間隔おきに設けた噛合用スリットと各脚板の内側端縁に設けた噛合用スリットとを介して脚板の外側端面と支持板の周端面とが面一となるように噛み合わせることによって骨枠を形成し、
複数の側壁を夫々折り目を介して周方向に連設すると共にその両端部に側壁接合用フラップを折り目を介して連設した1枚の又は複数枚に分割した平板状周壁材、及び天板を形成し、
前記平板状周壁材を各折り目のところで内側へ折曲して、骨枠の外周面側を被包すると共に、対向する側壁接合用フラップを重合してその重合フラップを骨枠の支持板に互いの噛合用スリットを介して直交するように噛み合わせることにより筒状にした周壁材を骨枠に固定し、この筒状周壁材の上端部に前記天板を取り付ける什器の形成方法。
【請求項2】
前記天板を、多層段ボールによって前記筒状周壁材の外径よりも大きい外径に形成し、この天板の下面には、段ボールの下部層を貫くようにコ字形に切り込んでそのコ字形の開口辺に設けた折り目から引き起こされる引き起し片を周方向所要間隔おきに設けると共に、各引き起し片の先端部側に折り目を介して天板固定用の差込片を設け、周方向に隣り合う引き起し片の間には、前記周壁材の上端に突設した係止突片が係入する係止溝を設け、しかして天板の取り付けるにあたり、周壁材側の各係止突片を天板の係止溝に係入し、各引き起し片の差込片を直角に折曲して、これを周壁材の上端部に設けた差込片係入用スリットに係入する請求項1に記載の什器の形成方法。
【請求項3】
平板状周壁材の上端側に上端縁材と周壁取付用フラップを夫々折り目を介して連設し、そのフラップには骨枠の脚板と対応する部位に噛合用スリットを設け、天板を形成する平板状天板材の天板本体周縁に折り目を介して天板取付用フラップを突設し、このフラップには、骨枠の脚板と対応する部位に噛合用スリットを、周壁材の重合フラップと対応する部位に重合フラップ噛合用スリットを夫々設け、骨枠の脚板には上端面の外端部に噛合用スリットを設け、しかして平板状周壁材を筒状にする際に、周壁材の上端縁材と周壁取付用フラップとを夫々内側へ直角に折曲し、天板材の天板取付用フラップを下向きに直角に折曲して、周壁取付用フラップ及び天板取付用フラップとを突き合わせた状態で、各脚板の上端部に対し互いの噛合用スリットを介して噛み合わせると共に、天板取付用フラップの重合フラップ噛合用スリットを周壁材の重合フラップに噛み合わせる請求項1に記載の什器の形成方法。
【請求項4】
紙製又はプラスチック製の段ボール又は板材によって柱形の什器を形成する方法であって、
平面視角形又は多角形に形成した1枚又は複数枚の支持板に、複数枚の矩形板状の脚板を、支持板の周端面に周方向所要間隔おきに設けた噛合用スリットと各脚板の内側端縁に設けた噛合用スリットとを介して脚板の外側端面と支持板の周端面とが面一となるように噛み合わせることによって骨枠を形成し、
複数の側壁を夫々折り目を介して周方向に連設すると共にその両端部に側壁接合用フラップを折り目を介して連設した1枚の又は複数枚に分割した平板状周壁材を形成し、
前記平板状周壁材を各折り目のところで内側へ折曲して、骨枠の外周面側を被包すると共に、対向する側壁接合用フラップを重合してその重合フラップを骨枠の支持板に互いの噛合用スリットを介して直交するように噛み合わせることにより筒状にした周壁材を骨枠に固定する什器の形成方法。
【請求項5】
紙製又はプラスチック製の段ボール又は板材によって柱形の什器を形成する方法であって、
平面視円形に形成した1枚又は複数枚の支持板に、複数枚の矩形板状の脚板を、支持板の周端面に周方向所要間隔おきに設けた噛合用スリットと各脚板の内側端縁に設けた噛合用スリットとを介して脚板の外側端面と支持板の周端面とが面一となるように噛み合わせることによって骨枠を形成し、
周方向に一定ピッチで所定深さの切込みを入れた周壁の両端部に端部接合用フラップを折り目を介して連設した1枚の又は複数枚に分割した平板状周壁材を形成し、
前記平板状周壁材を各切込みを介して内側へ湾曲させながら、骨枠の外周面側を被包すると共に、対向する端部接合用フラップを夫々折り目を介して外側へ折り曲げ、重合してその重合フラップを骨枠の支持板に互いの噛合用スリットを介して直交するように噛み合わせることにより筒状にした周壁材を骨枠に固定する什器の形成方法。
【請求項6】
対向する側壁接合用フラップが重合した重合フラップには、ストッパー片をこれに設けた噛合用スリットを介して直交するように噛み合わせる請求項1〜5の何れかに記載の什器の形成方法。
【請求項7】
前記噛合用スリットの入口を略V字状に拡開する請求項1〜6の何れかに記載の什器の形成方法。
【請求項8】
前記平板状周壁材の各折り目には断面略V字状の溝を形成するか又は型押しをする請求項1〜7の何れかに記載の什器の形成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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