説明

仕上げワニス

本発明は、a)トリス−(2−ヒドロキシエチル)−イソシアヌレート、2,6−ナフタレンジカルノン酸、乾燥脂肪酸および場合によってはアルキド樹脂化学から公知の他の成分から成るアルキド樹脂を含有する少なくとも1種の結合剤、b)炭化水素をベースとする少なくとも1種の溶剤または少なくとも1種の工業的溶剤またはこれらの混合物、およびc)少なくとも1種の乾燥剤または少なくとも1種の乾燥剤混合物および1種以上の皮張り防止剤、を含有する仕上げワニスに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自然乾燥ワニス、特に、高められた熱的負荷に暴露される電子部品中のフラットモジュール、ハイブリッドモジュール、SMDモジュールおよび組み立てられたプリント基板を被覆するのに適した自然乾燥ワニスに関する。さらに、このワニスは、電気コイルを含浸するか、あるいは、電気コイルの保護ワニスとして使用することができる。
【0002】
フラットモジュール、ハイブリッドモジュール、SMDモジュールおよびプリント基板上で使用される他の構成部品のための仕上げワニス(Ueberzugslack)は、ワニス塗りされた部分を湿分、化学製品、塵等から保護するものでなければならない。さらに、保護塗膜によって電子部品モジュールの耐候性およびトラッキング電流に対する安全性を増加させるものであるべきである。熱的負荷に対する安定性は、使用分野に適合させなければならない。通常のワニスは、温度指数(TI)130を有する。特に自動車工業においては、155を上廻るTIを有する仕上げワニスが好ましい。種々の支持体上での良好な付着は所定のものとして想定される。加工は、通常は、選択法、被覆法、選択的浸漬法、噴霧法またはインジェクション法でおこなう。このようなワニスを用いて、約10nmの乾燥フィルム厚が達成される。
【0003】
技術水準は、自然乾燥またはオーブン乾燥ワニスの使用である。この結合剤は、通常はアルキド−またはアクリル−樹脂、またはポリウレタン樹脂である。アルキド樹脂は表面保護剤として従来知られ、報告されているものである(W. Oburger, Die Isolierstoffe der Elektrotechnik, Springer 1957; W. Tillar Shugg, Handbook of Electrical and Electronic Insulating Materials, IEEE Press 1995)。
【0004】
アルキド樹脂はそれ自体またはさらに改質化樹脂(イミド、ウレタン)として、有機溶剤中で付加的な樹脂(メラミン−、フェノール樹脂、(ブロックト)イソシアネート)と一緒にまたはこれら付加的な樹脂なしで配合することができる。これらのワニスは低い粘度を有し、かつ結合剤の他に触媒および添加剤を含有する。アルキド樹脂は、特に温度安定性として知られるものではないが、適切な結合剤添加により自然乾燥し、よってコスト削減的加工が可能であるといった利点を有する。
【0005】
分枝のポリエステル樹脂または改質化ポリエステル樹脂中にトリス−(2−ヒドロキシエチル)−イソシアヌレートを添加する場合には、相対的に高い温度効率を有する生成物が得られる(K-W. Lienert, Poly (ester-imide)s for industrial use, S. 48, in Progress in polyimide chemistry, Vol 141, 1999)。
【0006】
さらに、EP0813580に記載されているように、2,6−ナフタレンジカルボン酸構造の使用は、ポリエステルおよび改質化ポリエステル中の通常のテレフタレート構造の使用と同様に、熱的性質の改善を導く。
【0007】
したがって本発明の課題は、フラットモジュール、ハイブリッドモジュール、SMDモジュール等の被覆に使用可能な、自然乾燥される、低粘度の仕上げワニスを提供することであり、この場合、これは、通常の装置で加工され、かつIEC 60216によるTIが少なくとも155を示すものである。
【0008】
本発明の課題は、以下の仕上げワニスにより解決され、この場合、この仕上げワニスは、
a)トリス−(2−ヒドロキシエチル)−イソシアヌレート、2,6−ナフタレンジカルボン酸、乾燥脂肪酸および場合によってはアルキド樹脂化学から公知の他の成分から成るアルキド樹脂を含有する、少なくとも1種の結合剤、
b)少なくとも1種の炭化水素含有溶剤を含有する少なくとも1種の溶剤または少なくとも1種の工業的溶剤混合物、および
c)少なくとも1種の乾燥剤または少なくとも1種の乾燥剤混合物および1種以上の皮張り防止剤、を含有する。
【0009】
本発明によれば、アルキド樹脂は、溶剤中で乾燥剤および他の助剤と一緒に溶解する。これによって、結合剤濃度と溶剤組成に依存して種々の粘度を有するワニスが得られる。通常は、電子部品のフラットモジュール、ハイブリッドモジュールおよびSMDモジュールを被覆するためのワニスは、使用、加工技術および望ましい層厚に応じて100mPas〜400mPasの粘度を有する。
【0010】
本発明によれば、成分a)は、少なくとも1種の結合剤を含有し、この場合、これらはトリス−(2−ヒドロキシエチル)−イソシアヌレート、2,6−ナフタレンジカルボン酸、乾燥脂肪酸およびアルキド化学から公知の成分から他の成分の反応によって製造される。好ましくは、成分a)は、この結合剤から構成される。
【0011】
好ましくは、結合剤は、
トリス−(2−ヒドロキシエチル)−イソシアヌレート33.0〜50.0%、好ましくは37.0〜45.0%、特に好ましくは38.0〜43.0%、
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステル14.0〜20.0%、好ましくは15.0〜19.0%、特に好ましくは16.0〜18.0%、
タル油脂肪酸34.0〜47.0%、好ましくは38.0〜44.0%、特に好ましくは40.0〜42.0%、を含有する。
【0012】
これらの樹脂は、本発明によれば改質化剤、たとえば2,6−および2,4−トルイレンジイソシアネートの混合物1.0〜15.0%を含有する。
【0013】
アルキド樹脂の製造は一般には公知であり、かつ化学文献の種々の研究において知ることができる。これに関して、成分を、場合によりエステル化触媒と一緒に、通常190〜240℃の温度で加熱する。反応は、通常は不活性ガス下で実施する。形成された水を取り除くために、共沸混合物、共留剤および/または真空を使用することができる。凝縮過程のモニタリングは、通常は、酸価数および/または凝縮粘度を測定することによって実施する。
【0014】
アルキド樹脂の構成成分はポリオール、ポリカルボン酸および脂肪酸である。ポリオールとして、さらに本発明によればトリス−(2−ヒドロキシエチル)−イソシアヌレート、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン等を使用することができる。好ましくは、本発明によれば、トリス−(2−ヒドロキシエチル)−イソシアヌレートを使用する。
【0015】
ポリカルボン酸として、さらに本発明によれば2,6−ナフタレンジカルボン酸の他に、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等を使用することができる。通常は、相当するジメチルエステルまたは酸無水物を使用し、結合剤の合成を促進する。好ましくは2,6−ナフタレンジカルボン酸または2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステルを使用する。
【0016】
自然乾燥系のための脂肪酸として、乾燥脂肪酸または脂肪酸混合物、たとえばリノール酸、リノレン酸、オレイン酸、タル油脂肪酸等を使用する。ポリオールおよび脂肪酸の代わりに、本発明による結合剤を製造する際に乾燥油、たとえばアマニ油、精製大豆油等をボイルすることも可能である。
【0017】
本発明によれば、前記成分から成るアルキド樹脂を改質化することができる。
【0018】
アルキド樹脂を改質化するために、樹脂のヒドロキシル基および/または酸基と反応する種々の成分を使用することができる。ヒドロキシル基と反応するモノ−またはポリイソシアネートは、芳香族、脂肪族または脂環式であってもよく、たとえばフェニルイソシアネート、ナフチルイソシアネート、2,6−および2,4−トルイレンジイソシアネートまたはこれらの混合物、4,4’−ジイソシアナトジフェニルメタン、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等であってもよい。ヒドロキシル基と反応する他の成分は、たとえばレゾールまたはメラミン樹脂である。このような化合物の多くは、工業的に使用可能である。
【0019】
アルキド樹脂の酸基は、エポキシ樹脂と簡単に反応させることができる。適したエポキシド樹脂は、たとえばビスフェノール−Aジグリシジルエーテルおよびビスフェノール−Fジグリシジルエーテル、リモネンオキシド、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートならびに一官能性オキシラン、たとえばフェニルグリシドエーテル、長鎖アルコールまたはポリアルキレングリコールのグリシジルエーテルである。
【0020】
アルキド樹脂の他の改質化は、天然の乾燥油、天然の樹脂、マレイン酸無水物等と一緒にボイルすることから成る。これらの可能性の列挙は例に過ぎず、本発明によるワニス結合剤をなんら制限するものではない。
【0021】
本発明による結合剤は、好ましくは、
トリス−(2−ヒドロキシエチル)−イソシアヌレート33.0〜50.0%、好ましくは37.0〜45.0%、特に好ましくは38.0〜43.0%、
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステル14.0〜20.0%、好ましくは15.0〜19.0%、特に好ましくは16.0〜18.0%、
タル油脂肪酸34.0〜47.0%、好ましくは38.0〜44.0%、特に好ましくは40.0〜42.0%から製造することができる。
【0022】
これらの樹脂は、本発明によれば1.0〜15.0%の改質化剤、たとえば2,6−および2,4−トルイレンジイソアネートの混合物を用いて改質化することができる。
【0023】
適した溶剤または溶剤混合物(成分b)として、脂肪族および/または芳香族炭化水素混合物が挙げられ、この場合、ワニス化学中で知られているのは、たとえばShellsol D 25 および D45、Solvesso 100およびSolvesso 150、トルエン、キシレンおよびこれらを含有する蒸留画分である。これらの溶剤は、通常のものであって、これに限定することはないが、エステル、ケトン、ラクトンならびに他の典型的なワニス溶剤との混合物の形で使用する。以下の詳細は、種々の使用可能な化合物を示すものである:ここでエステルとしては挙げられるのは、エチル、イソプロピルおよびブチルアセテートであり;ケトン、たとえばエチルメチルケトン、イソプロピルメチルケトン、イソアミルメチルケトンおよびイソホロンが同様に使用可能である。γ−ブチルラクトンは、ラクトンの群の典型的なものである。他の典型的なワニス溶剤は、ヒドロキシエーテル、たとえばメトキシプロパノールおよび−ブタノール、エーテルエステル、たとえばメトキシプロピルアセテート−2、環式エステル、たとえばプロピレンカーボネートおよびグリセリンカーボネートである。これに関してワニス溶剤に関する技術文献を引用することができる。
【0024】
成分c)は金属塩、たとえば鉛−、コバルト−、ジルコニウムオクトエート、マンガン、バナジウム、カルシウムナフテネートまたはこれら乾燥剤の組み合わせ物を含有し、この場合、これらは、大気酸素によるアルキド樹脂の架橋を触媒するものである。
【0025】
成分c)中に含まれる皮張り防止剤、たとえばエチルメチルケトキシン、トコフェロール、Ascinin(R)Antiskin VP242(Borchers, Deutschland から入手可能)は、容器中で、本発明による塗料を貯蔵する間に、塗料表面上に皮膜が形成するのを防止する。
【0026】
通常、さらにはワニスの使用に依存して、アルキド樹脂ワニスは場合によっては助触媒、腐食防止剤、消泡剤、流れ調整剤および湿潤剤を含有していてもよい。これに関しては、関連のワニスハンドブックを引用することができる。
【0027】
本発明による仕上げワニスの製造のために、好ましくは、存在する結合剤を成分b)中に溶解し、場合によっては改質化し、場合によっては加熱し、引き続いて成分c)を添加する。
【0028】
本発明による仕上げワニスは、好ましくは、電気ケーブル、電気コイルの被覆のために、電子部品のフラットモジュール、ハイブリッドモジュール、SMDモジュール、プリント基板中の被覆として、および、電気コイルの含浸のために使用することができる。
【0029】
以下に、本発明を実施例により詳細に記載する。
【0030】
試験はDINおよびIEC−規格により実施する。
【0031】
実施例
例1
トリス−(2−ヒドロキシエチル)−イソシアヌレート(THEIC)1044g、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステル(NDC)460g、タル油脂肪酸1085gおよび通常のエステル化触媒からアルキド樹脂を製造し、この場合、この樹脂は、5mgKOH/gを下廻る酸価を有する。この樹脂を、メトキシプロピルアセテート−2 700gおよびワニス用ベンジン1700g中で溶解する。この溶液を、2,6−および2,4−トリレンジイソシアネートの工業的混合物208gと混合し、かつ、NCO基のIRバンドがもはや検出されなくなるまで加熱した。鉛オクトエート10gおよびコバルトオクトエート10gおよびさらにエチルメチルケトキシン44gを添加した。メトキシプロピルアセテート−2約354gおよびワニス用ベンジン約852gを用いて、ISO6による流動時間38秒に調整した。
【0032】
プリント基板をワニス中に浸漬し、その後に1時間に亘って90℃で硬化させた。形成されたフィルムは滑らかであり、かつ不粘着性であった。クロスカット試験ではGt0B(DIN 53151)であった。DIN EN 60464−2による絶縁破壊抵抗は、11016Ωcm−1であった。TIは、IEC60216によるガラス繊維上の質量損失により、166であった。
【0033】
ワニスを用いて、IEC61033による孔あけされたロッドを浸漬し(方法A)、かつ硬化後(1時間に亘って110℃)に焼き付け抵抗を測定した。23℃で47Nであった。
【0034】
例2
THEIC 552g、NDC 210g、タル油脂肪酸 498gおよび2,6−および2,4−トリレンジイソシアネートの工業的混合物から、たとえば例1に記載したように樹脂を製造し、かつ同様に、示された溶剤、乾燥剤および皮張り防止剤を配合した。ワニスは、容易にワニス塗りおよび硬化可能であった。
【0035】
TIは、IEC60216によるガラス繊維上の質量損失によるTIは、157であった。
【0036】
比較例3
樹脂を、2,6−および2,4−トルイレンジイソシアネートの混合物を用いて改質化しないのを除き、例1と同様におこなった。ワニス塗りおよび硬化の後に、粘着性のフィルムが得られた。これにより他の試験は不要となった。
【0037】
比較例4
THIC 1044g、イソフタル酸 314g、タル油脂肪酸 1085gおよび2,6−および2,4−トルイレンジイソシアネートの工業的混合物208gを、例1に記載のように樹脂を製造するために使用し、かつ同様に、前記溶剤および乾燥剤および皮張り防止剤を用いて配合した。このワニスは容易にワニス塗りおよび硬化可能であった。
【0038】
IEC60216によるガラス繊維上の質量損失によるTIは、140にすぎなかった。
【0039】
比較例5
トリメチロールプロパン536g、NDC460g、タル油脂肪酸1085gおよび2,6−および2,4−トルイレンジイソシアネートの工業的混合物 208gから、例1で記載されたような方法で樹脂を製造し、かつ同様に前記溶剤、乾燥剤および皮張り防止剤を用いて配合した。このワニスは容易にワニス塗りおよび硬化可能であった。IEC 60216によるガラス繊維上の質量損失によるTIは、139にすぎなかった。
【0040】
比較例6
トリメチロールプロパン 536g、イソフタル酸 314g、タル油脂肪酸 1085gおよび2,6−および2,4−トルイレンジイソシアネートの工業的混合物 208gから、例1に記載されたように樹脂を製造し、かつ同様に記載された溶剤、乾燥剤および皮張り防止剤を配合した。このワニスは容易にワニス塗りおよび硬化可能であった。IEC60216によるガラス繊維上の質量損失によるTIは、132にすぎなかった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)トリス−(2−ヒドロキシエチル)−イソシアヌレート、2,6−ナフタレンジカルボン酸、乾燥脂肪酸および場合によってはアルキド樹脂化学から公知の他の成分から成るアルキド樹脂を含有する、少なくとも1種の結合剤、
b)少なくとも1種の炭化水素含有溶剤混合物を含む、少なくとも1種の溶剤または少なくとも1種の工業的溶剤または溶剤混合物、および
c)少なくとも1種の乾燥剤または少なくとも1種の乾燥剤混合物および1種または複数種の皮張り防止剤、を含有する、仕上げワニス。
【請求項2】
成分a)が付加的にエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパンまたはこれらの混合物を含有する、請求項1に記載の仕上げワニス。
【請求項3】
成分a)が付加的にフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸またはこれら化合物の混合物を含有する、請求項1または2に記載の仕上げワニス。
【請求項4】
ジカルボン酸の少なくとも一部が、ジメチルエステルの形で存在する、請求項1から3までのいずれか1項に記載の仕上げワニス。
【請求項5】
成分a)が脂肪酸として、リノール酸、リノレン酸、オレイン酸、タル油脂肪酸またはこれら化合物の混合物を含有する、請求項1から4までのいずれか1項に記載の仕上げワニス。
【請求項6】
成分a)として改質化アルキド樹脂を含む、請求項1から5までのいずれか1項に記載の仕上げワニス。
【請求項7】
成分a)が、
1.トリス−(2−ヒドロキシエチル)−イソシアヌレート 33.0〜50.0質量%、
2.2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステル 14.0〜20.0質量%、
3.タル油脂肪酸 34.0〜47.0質量%、
4.改質化剤 1.0〜15.0質量%、を含有し、その際、質量%は、それぞれ合わせて100.0質量%になる、請求項1から6までのいずれか1項に記載の仕上げワニス。
【請求項8】
成分a)による結合剤が、トリス−(2−ヒドロキシエチル)−イソシアヌレート 37.0〜45.0質量%、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステル 15.0〜19.0質量%、タル油脂肪酸 34.0〜47.0質量%を含有し、その際、質量%は、それぞれ合わせて100.0質量%になる、請求項1から7までのいずれか1項に記載の仕上げワニス。
【請求項9】
成分a)中に含まれる結合剤が、
トリス−(2−ヒドロキシエチル)−イソシアヌレート 38.0〜43.0質量%、
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステル 16.0〜18.0質量%、
タル油脂肪酸 40.0〜42.0質量%
を含有し、その際、質量%は、それぞれ合わせて100.0質量%になる、請求項1から8までのいずれか1項に記載の仕上げワニス。
【請求項10】
成分b)が脂肪族または芳香族炭化水素混合物またはこれらの混合物を含有する、請求項1から9までのいずれか1項に記載の仕上げワニス。
【請求項11】
成分c)がエステル、ケトン、ラクトンまたは他の典型的なワニス用溶剤から成る群からの他の溶剤を含有する、請求項1から10までのいずれか1項に記載の仕上げワニス。
【請求項12】
成分c)が鉛−、コバルト−、ジルコニウムオクトエート、マンガン−、バナジウム、カルシウムナフテナートまたは1種またはそれ以上のこれら乾燥剤の組み合わせ物を含有する、請求項1から11までのいずれか1項に記載の仕上げワニス。
【請求項13】
成分c)が皮張り防止剤としてエチルメチルケトキシン、トコフェロール、Ascinn (R) Antiskin VP242またはこれら物質の混合物を含有する、請求項1から12までのいずれか1項に記載の仕上げワニス。
【請求項14】
成分c)が付加的に助触媒、腐食防止剤、消泡剤、流れ調整剤および湿潤剤を含有する、請求項1から13までのいずれか1項に記載の仕上げワニス。
【請求項15】
成分a)中に含まれる結合剤を成分b)中に溶解し、場合によっては改質化し、場合によっては加熱し、かつ引き続いて成分c)を添加することを特徴とする、請求項1から14までのいずれか1項に記載の仕上げワニスの製造方法。
【請求項16】
成分b)の添加後に改質化剤を添加する、請求項16に記載の方法。
【請求項17】
トルイレンジイソシアネートを改質化するために使用する、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
2,6−および2,4−トルイレンジイソシアネート混合物1.0〜15.0質量%を使用する、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
電気ケーブルおよび電気コイルを被覆するためおよび電子部品のフラットモジュール、ハイブリッドモジュール、SMDモジュール、プリント基板上の被覆として、電気コイルを含浸するための、請求項1から14までのいずれか1項に記載の仕上げワニスの使用。

【公表番号】特表2007−522294(P2007−522294A)
【公表日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−551840(P2006−551840)
【出願日】平成17年1月24日(2005.1.24)
【国際出願番号】PCT/EP2005/050383
【国際公開番号】WO2005/075586
【国際公開日】平成17年8月18日(2005.8.18)
【出願人】(503402633)アルタナ エレクトリカル インシュレイション ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (7)
【Fターム(参考)】