説明

仕分け搬送用トレー

【課題】トレー本体を大型化することなく搬送物品を投入ラインから搬送ラインのトレー本体上に向けて確実かつ簡便に投入し、投入タイミングの制御負担が少なく簡素なトレー形態の仕分け搬送用トレーを提供すること。
【解決手段】落下防止用立ち上がり部111がトレー本体110の前後方向のセンターラインCを左右に跨ぐ少なくとも後方部位に設けられているとともに、落下防止用立ち上がり部111の一部分を切り欠いてトレー本体110の搭載面と面一状態で搬送物品Wの受け入れ間口を拡幅した斜め投入用切り欠き部112がトレー本体110の物品投入側に設けられ、投入ラインIRから搬送ラインTRへ向けて斜め投入された搬送物品Wを搬送する仕分け搬送用トレー100。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、投入ラインから搬送ラインへ投入された搬送物品を搭載して搬送する仕分け搬送用トレーに関するものであって、特に、搬送ラインの側方域に斜交配置した投入ラインから搬送ラインへ向けて斜め投入された搬送物品を搭載して搬送する仕分け搬送用トレーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、投入ラインから搬送ラインへ投入された搬送物品を搭載して搬送する仕分け搬送用トレーとして、搬送物品、搬入搬出方式、搬送レイアウトに応じた種々なトレー形態を備えた仕分け搬送用トレーが知られている。
【0003】
このような従来の仕分け搬送用トレーとして、例えば、図9に示すように、搬送ラインTR上で搬送物品Wを搭載して搬送するトレー本体510とこのトレー本体510を支持して搬送ラインTRに沿って相互に連結するトレー支持体520とを備えるとともに、トレー本体510上に搭載された搬送物品Wの落下を阻止するための落下防止用立ち上がり部511、511をトレー本体510の前後方向のセンターラインCを左右に跨ぐ前方部位と後方部位に設けて、搬送ラインTRの側方域に直交配置もしくは斜交配置したベルトコンベヤなどからなる投入ラインIRから搬送ラインTRへ向けて投入された搬送物品Wをトレー本体510に搭載して搬送する仕分け搬送用トレー500が採用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−326712号公報(特許請求の範囲、図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述したような従来の仕分け搬送用トレー500では、図9乃至図10に示すように、落下防止用立ち上がり部511、511をトレー本体510の前後方向のセンターラインCを左右に跨ぐ前方部位と後方部位に設けられているため、搬送物品Wの寸法や投入姿勢が不規則であると、前方部位と後方部位の落下防止用立ち上がり部511、511が投入経路を遮断して投入ミスを生じたり、トレー本体510上に向けて投入する搬送物品Wの投入速度を増速すると、搬送物品Wがトレー本体510上をオーバーランして転落による搬送物品Wの欠損あるいは汚れを生じたりするという取り扱い上の厄介な問題があった。
【0006】
また、トレー本体510の前方部位と後方部位に設けた落下防止用立ち上がり部511、511の相互間隔を大きくすると、トレー本体510が大型化し、他方、トレー本体510の前方部位と後方部位に設けた落下防止用立ち上がり部511、511を取り除くと、上向き搬送状態や下向き搬状態の搬送物品Wがトレー本体510上から転落するなどして三次元搬送を実現できないという取り扱い上の厄介な問題があった。
【0007】
さらに、図10に示すように、投入ラインIRから搬送ラインTRのトレー本体510上に向けて投入する搬送物品Wの投入タイミングにズレが生じた場合、落下防止用立ち上がり部511、511が搬送ラインTRに向けて投入されてくる搬送物品Wの障害物となり、投入ラインIRと搬送ラインTRとの間の速度制御を含めた精度の高い投入タイミングの制御が要求されるという運転制御上の厄介な問題があった。
【0008】
そこで、本発明は、従来の問題を解決するものであって、すなわち、本発明の目的は、
トレー本体を大型化することなく搬送物品を投入ラインから搬送ラインのトレー本体上に向けて確実かつ簡便に投入するとともに、投入タイミングの制御負担が少なく簡素なトレー形態の仕分け搬送用トレーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に係る本発明は、搬送ライン上で搬送物品を搭載して搬送するトレー本体と該トレー本体を支持して搬送ラインに沿って相互に連結するトレー支持体とを備えて、搬送ラインの側方域に斜交配置した投入ラインから搬送ラインへ向けて斜め投入された搬送物品を搭載して搬送する仕分け搬送用トレーにおいて、前記トレー本体に搭載された搬送物品の落下を阻止する落下防止用立ち上がり部が、前記トレー本体の前後方向のセンターラインを左右に跨ぐ少なくとも後方部位に設けられているとともに、前記落下防止用立ち上がり部の一部分を切り欠いてトレー本体の搭載面と面一状態で搬送物品の受け入れ間口を拡幅した斜め投入用切り欠き部が、前記トレー本体の物品投入側に設けられていることにより、前述したような課題を解決したものである。
【0010】
請求項2に係る本発明は、請求項1に係る発明の構成に加えて、前記斜め投入用切り欠き部が前記落下防止用立ち上がり部の一部分を離脱自在に切り欠いて形成されていることにより、前述したような課題を解決したものである。
【0011】
請求項3に係る本発明は、請求項1または請求項2に係る発明の構成に加えて、前記トレー本体の前後方向のセンターラインを跨ぐ前方部位および後方部位が緩やかな舳先状に形成されていることにより、前述したような課題をさらに解決したものである。
【発明の効果】
【0012】
そこで、本発明の仕分け搬送用トレーは、搬送ライン上で搬送物品を搭載して搬送するトレー本体と該トレー本体を支持して搬送ラインに沿って相互に連結するトレー支持体とを備えていることによって、搬送ラインの側方域に斜交配置した投入ラインから搬送ラインへ向けて斜め投入された搬送物品を搭載して搬送することができるばかりでなく、以下のような本発明に特有の効果を奏することができる。
【0013】
すなわち、請求項1に係る本発明の仕分け搬送用トレーによれば、トレー本体上に搭載された搬送物品の落下防止用立ち上がり部がトレー本体の前後方向のセンターラインを左右に跨ぐ少なくとも後方部位に設けられていることにより、搬送ラインが上向き搬送状態や下向き搬状態であっても搬送物品が落下防止用立ち上がり部に当接した状態で確実に搬送されるため、例えば、三次元搬送ラインであっても前傾姿勢もしくは後傾姿勢の搬送物品が搬送ラインの前後に落下することを阻止することができる。
【0014】
また、請求項1に係る本発明の仕分け搬送用トレーによれば、落下防止用立ち上がり部の一部分を切り欠いてトレー本体の搭載面と面一状態で搬送物品の受け入れ間口を拡幅した斜め投入用切り欠き部がトレー本体の物品投入側に設けられていることにより、トレー本体の物品投入側がトレー本体を大型化することなく搬送物品の受け入れ間口を拡幅した状態になっているため、搬送物品の寸法や投入姿勢が不規則であっても、搬送物品の投入経路が落下防止用立ち上がり部により遮断されず、投入ラインから搬送ラインのトレー本体上に搬送物品を確実かつ簡便に投入することができるとともに、簡素なトレー形態で投入ラインから搬送ラインへの投入タイミングの制御負担を大幅に軽減することができる。
【0015】
そして、請求項2に係る本発明の仕分け搬送用トレーによれば、請求項1に係る発明が奏する効果に加えて、斜め投入用切り欠き部が落下防止用立ち上がり部の一部分を離脱自在に切り欠いて形成されていることにより、落下防止用立ち上がり部を切り欠いた一部分を着脱自在に装着する補充アタッチメントとして造形可能になるため、このような補充アタッチメントを斜め投入用切り欠き部に着脱自在に装着すれば、投入ラインから搬送ラインへ向けた投入角度や搬送物品の大小寸法に応じてトレー本体における搬送物品の受け入れ間口を拡幅自在に選択することができる。
【0016】
さらに、請求項3に係る本発明の仕分け搬送用トレーによれば、請求項1または請求項2に係る発明が奏する効果に加えて、トレー本体の前後方向のセンターラインを跨ぐ前方部位および後方部位が緩やかな舳先状に形成されていることにより、左右に曲がった搬送ラインであっても前後に連結されたトレー本体同士のライン内周側における相互接触が回避されるため、トレー本体上に搭載した搬送物品を安定して搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1実施例である仕分け搬送用トレー100の使用態様図。
【図2】図1に示すトレー本体110の斜視図。
【図3】図2に示すトレー本体110の平面図。
【図4】図2に示すトレー本体110の正面図。
【図5】図2に示すトレー本体110の側面図。
【図6】本発明の第1実施例における仕分け搬送用トレー100の動作図。
【図7】本発明の第2実施例におけるトレー本体200の斜視図。
【図8】本発明の第3実施例におけるトレー本体300の斜視図。
【図9】従来の仕分け搬送用トレー500の使用態様図。
【図10】図9に示す仕分け搬送用トレー100の動作図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の仕分け搬送用トレーは、搬送ライン上で搬送物品を搭載して搬送するトレー本体とこのトレー本体を支持して搬送ラインに沿って相互に連結するトレー支持体とを備え、このトレー本体上に搭載された搬送物品の落下を阻止する落下防止用立ち上がり部がトレー本体の前後方向のセンターラインを左右に跨ぐ少なくとも後方部位に設けられているとともに、落下防止用立ち上がり部の一部分を切り欠いて搬送物品の受け入れ間口を拡幅した状態の斜め投入用切り欠き部がトレー本体の物品投入側に設けられ、トレー本体を大型化することなく搬送物品を投入ラインから搬送ラインのトレー本体上に向けて確実かつ簡便に投入し、投入タイミングの制御負担が少なく簡素なトレー形態のものであれば、その具体的な態様は如何なるものであっても構わない。
【0019】
たとえば、本発明の仕分け搬送用トレーは、水平な搬送域にレイアウトされた水平回り搬送ライン、上向き搬送状態や下向き搬状態を呈する搬送域にレイアウトされた三次元搬送ラインなどのいずれの搬送ラインに用いても何ら構わない。
【0020】
そして、本発明の仕分け搬送用トレーに用いるトレー本体の落下防止用立ち上がり部は、トレー本体の前後方向のセンターラインを跨ぐ前方部位乃至後方部位のいずれに設けても差し支えないが、例えば、水平な搬送エリアにレイアウトされた水平回り搬送ラインでは、トレー本体の前方部位乃至後方部位の少なくとも一方に設ければ足りる。
したがって、この場合の落下防止用立ち上がり部は、搬送物品の落下防止機能を発揮させる必要がないため、トレー本体の前方部位乃至後方部位のいずれに設けても良く、また、その搬送ラインにおけるトレー本体の搬送方向も、搬送ラインの前後いずれの方向であっても何ら構わない。
他方、三次元搬送ラインでは、搬送物品が上向き搬送状態や下向き搬状態を呈する場合が多いため、落下防止用立ち上がり部をトレー本体の前後方向の前方部位および後方部位の双方に設けるのが好ましく、その搬送ラインにおけるトレー本体の搬送方向も、搬送ラインの前後いずれの方向であっても何ら構わない。
【0021】
本発明の仕分け搬送用トレーに用いるトレー支持体の具体的形態については、トレー本体を支持した状態で搬送ラインに沿って相互に連結して搬送させるものであれば良く、例えば、トレー支持体の支持体前方部と支持体後方部が搬送ラインに並列敷設された一対のレールを挟む2つのローラユニット間に跨がって取り付けられるもの、あるいは、トレー本体を支持して装着するリンクフレームが関節ブロックを介して搬送方向に回動自在に相互に連結されて垂直曲がりと水平曲がりとでレイアウトされる三次元搬送ラインを左右一対のローラで走行するもののいずれであっても差し支えない。
【実施例】
【0022】
以下、本発明の第1実施例である仕分け搬送用トレー100を図1乃至図6に基づいて説明する。
ここで、図1は、本発明の第1実施例である仕分け搬送用トレー100の使用態様図であり、図2は、図1に示すトレー本体110の斜視図であり、図3は、図2に示すトレー本体110の平面図であり、図4は、図2に示すトレー本体110の正面図であり、図5は、図2に示すトレー本体110の側面図であり、図6は、仕分け搬送用トレー100の動作図である。
【0023】
まず、図1に示すように、本発明の第1実施例である仕分け搬送用トレー100は、物流センターなどの商品仕分け搬送作業エリアにおいて、搬送ラインTRの側方域に斜交配置したベルトコンベヤからなる投入ラインIRから搬送ラインTRへ向けて順次斜め投入された搬送物品Wをそれぞれ搭載して商品仕分け先コンベヤ(図示せず)などに向けて搬送するものであって、搬送ラインTR上で搬送物品Wをそれぞれ搭載して搬送するトレー本体110とこのトレー本体110を支持して搬送ラインTRに沿って相互に連結するトレー支持体120とを備えている。
【0024】
そして、上述したトレー本体110を支持するトレー支持体120は、その支持体前方部121と支持体後方部122が搬送ラインTRに並列敷設された一対のレールR、Rを挟む2つのローラユニット123、123の間に跨がって取り付けられ、トレー本体110を支持した状態で搬送ラインTRに沿って相互に連結して円滑に搬送させるように構成されている。
【0025】
また、本実施例の仕分け搬送用トレー100は、図2乃至図5に示すように、トレー本体110の前後方向のセンターラインCを跨ぐ前方部位および後方部位が緩やかな舳先状、すなわち、平面的に見て左右対称の山形状に形成されている。
これにより、左右のいずれの搬送方向に曲がった搬送ラインTRであっても、前後に連結されたトレー本体同士110、110のライン内周側における相互接触が、緩やかな舳先状に形成された前方部位と後方部位との間で屈曲を許容して回避されるため、トレー本体110に搭載した搬送物品Wを安定して搬送することが可能になっている。
【0026】
さらに、本実施例の仕分け搬送用トレー100には、トレー本体110に搭載された搬送物品Wの落下防止用立ち上がり部111がトレー本体110の前後方向のセンターラインCを左右に跨ぐ少なくとも後方部位に設けられている。
これにより、上向き搬送状態の搬送ラインTRであっても、搬送物品Wが落下防止用立ち上がり部111に押し当てられて後押しされた状態で確実に搬送されるため、例えば、三次元搬送ラインであっても後傾姿勢の搬送物品Wが搬送ラインTRの後方に落下することを阻止している。
【0027】
そこで、本実施例である仕分け搬送用トレー100が最も特徴とする落下防止用立ち上がり部111の具体的形態について、図2乃至図6に基づいて詳しく説明する。
すなわち、本実施例の仕分け搬送用トレー100における落下防止用立ち上がり部111には、図2乃至図4に示すように、斜め投入用切り欠き部112が落下防止用立ち上がり部111の一部分を切り欠いて搬送物品Wの受け入れ間口を拡幅した状態でトレー本体110の物品投入側に設けられている。
これにより、図6に示すように、トレー本体110を大型化することなく、トレー本体110の物品投入側が搬送物品Wの受け入れ間口を拡幅した状態に形成されているため、搬送物品Wの寸法や投入姿勢が多少の不規則であっても、搬送物品Wの投入経路が落下防止用立ち上がり部111により遮断されず、投入ラインIRから搬送ラインTRのトレー本体110上に搬送物品Wを確実かつ簡便に投入することが可能になっている。
【0028】
そして、本実施例における落下防止用立ち上がり部111は、図1乃至図2に示すように、トレー本体110の後方部位に設けられている。
したがって、トレー本体110の後方部位には、上述したような斜め投入用切り欠き部112の設置スペースを確保するため、この斜め投入用切り欠き部112の設置スペース分だけ、トレー本体110の前方部位より更に緩やかな舳先状、すなわち、平面的に見て左右対称の山形状に形成されている。
これにより、トレー本体110上に斜め投入用切り欠き部112が充分に確保されるため、投入ラインIRから搬送ラインTRのトレー本体110上に投入される搬送物品Wを確実に受け取ることが可能になっている。
【0029】
このようにして得られた本実施例である仕分け搬送用トレー100は、搬送ラインTR上のトレー本体110に搭載された搬送物品Wの落下を阻止する落下防止用立ち上がり部111がトレー本体110の前後方向のセンターラインCを左右に跨ぐ後方部位に設けられているとともに、落下防止用立ち上がり部111の一部分を切り欠いて搬送物品Wの受け入れ間口を拡幅した状態の斜め投入用切り欠き部112がトレー本体110の物品投入側に設けられているため、図6に示すように、トレー本体110を大型化することなく搬送物品Wを投入ラインIRから搬送ラインTRのトレー本体110に向けて確実かつ簡便に投入し、従来のような投入タイミングの制御負担を大幅に軽減して簡素なトレー形態を実現することができるなど、その効果は甚大である。
【0030】
つぎに、本発明の第2実施例である仕分け搬送用トレーのトレー本体210は、前述した第1実施例であるトレー本体110の斜め投入用切り欠き部112と同様な斜め投入用切り欠き部212が落下防止用立ち上がり部211の一部分を離脱自在に切り欠いて形成されている場合、図7に示すように、落下防止用立ち上がり部211を切り欠いた一部分を着脱自在に装着する補充アタッチメント213として造形可能になっている。
このため、このような補充アタッチメント213を斜め投入用切り欠き部212に係止機構214を介して着脱自在に装着すれば、投入ラインIRから搬送ラインTRへ向けた投入角度や搬送物品Wの大小寸法に応じてトレー本体210における搬送物品Wの受け入れ間口を拡幅自在に選択することが可能になっている。
【0031】
このようにして得られた本発明の第2実施例である仕分け搬送用トレーは、前述した第1実施例である仕分け搬送用トレー100と同様に、搬送ラインTR上のトレー本体210に搭載された搬送物品Wの落下を阻止する落下防止用立ち上がり部211がトレー本体210の前後方向のセンターラインCを左右に跨ぐ後方部位に設けられているとともに、落下防止用立ち上がり部211の一部分を切り欠いて搬送物品Wの受け入れ間口を拡幅した状態の斜め投入用切り欠き部212がトレー本体210の物品投入側に設けられているため、搬送物品Wを投入ラインIRから搬送ラインTRのトレー本体210に向けて確実かつ簡便に投入することができるばかりでなく、投入ラインIRから搬送ラインTRへ向けた投入角度や搬送物品Wの大小寸法に応じてトレー本体210における搬送物品Wの受け入れ間口を拡幅自在に選択することができるなど、その効果は甚大である。
【0032】
さらに、本発明の第3実施例である仕分け搬送用トレーのトレー本体310は、搬送ラインTRの両側から搬送物品Wを投入する場合に用いるものであって、前述した第1実施例であるトレー本体110の斜め投入用切り欠き部112と同様な斜め投入用切り欠き部312が、図8に示すように、トレー本体110の物品投入側となる左右両側にそれぞれ設けられている。
【0033】
このようにして得られた本発明の第3実施例である仕分け搬送用トレーは、前述した第1実施例である仕分け搬送用トレー100と同様に、搬送ラインTR上のトレー本体310に搭載された搬送物品Wの落下を阻止する落下防止用立ち上がり部311がトレー本体210の前後方向のセンターラインCを左右に跨ぐ後方部位に設けられているとともに、落下防止用立ち上がり部311の一部分を切り欠いて搬送物品Wの受け入れ間口を拡幅した状態の斜め投入用切り欠き部312がトレー本体310の物品投入側となる左右両側に設けられているため、搬送物品Wを搬送ラインTRの両側にそれぞれ配置した投入ラインIRから搬送ラインTRのトレー本体210に向けて確実かつ簡便に投入できるばかりでなく、投入効率の良い投入エリアのレイアウト設計が実現できるなど、その効果は甚大である。
【符号の説明】
【0034】
100 ・・・ 仕分け搬送用トレー
110 ・・・ トレー本体
111 ・・・ 落下防止用立ち上がり部
112 ・・・ 斜め投入用切り欠き部
120 ・・・ トレー支持体
121 ・・・ 支持体前方部
122 ・・・ 支持体後方部
123 ・・・ ローラユニット
210 ・・・ トレー本体
211 ・・・ 落下防止用立ち上がり部
212 ・・・ 斜め投入用切り欠き部
213 ・・・ 補充アタッチメント
214 ・・・ 係止機構
310 ・・・ トレー本体
311 ・・・ 落下防止用立ち上がり部
312 ・・・ 斜め投入用切り欠き部
500 ・・・ 仕分け搬送用トレー
510 ・・・ トレー本体
511 ・・・ 落下防止用立ち上がり部
520 ・・・ トレー支持体
W ・・・ 搬送物品
IR ・・・ 投入ライン
TR ・・・ 搬送ライン
R ・・・ レール
C ・・・ センターライン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送ライン上で搬送物品を搭載して搬送するトレー本体と該トレー本体を支持して搬送ラインに沿って相互に連結するトレー支持体とを備えて、搬送ラインの側方域に斜交配置した投入ラインから搬送ラインへ向けて斜め投入された搬送物品を搭載して搬送する仕分け搬送用トレーにおいて、
前記トレー本体に搭載された搬送物品の落下を阻止する落下防止用立ち上がり部が、前記トレー本体の前後方向のセンターラインを左右に跨ぐ少なくとも後方部位に設けられているとともに、
前記落下防止用立ち上がり部の一部分を切り欠いてトレー本体の搭載面と面一状態で搬送物品の受け入れ間口を拡幅した斜め投入用切り欠き部が、前記トレー本体の物品投入側に設けられていることを特徴とする仕分け搬送用トレー。
【請求項2】
前記斜め投入用切り欠き部が、前記落下防止用立ち上がり部の一部分を離脱自在に切り欠いて形成されていることを特徴とする請求項1記載の仕分け搬送用トレー。
【請求項3】
前記トレー本体の前後方向のセンターラインを跨ぐ前方部位および後方部位が、緩やかな舳先状に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の仕分け搬送用トレー。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate