説明

仮設橋の架設装置および架設方法

【課題】複数個の橋体モジュールが連結された連結体を、他方の岸に向けて片持ち支持の状態で伸ばしていった場合でも、架設装置の転倒を防止することができるとともに、橋体モジュールの連結体を支持する支持機構に過大な負荷がかかってしまうことを防止することができる仮設橋の架設装置を提供すること。
【解決手段】本体2と、前記本体2の上に少なくとも1段積み重ねて搭載された橋体モジュール5,6とを備え、これら橋体モジュール5,6を長手方向に連結しながら、連結された橋体モジュール5,6の連結体を長手方向に繰り出していく仮設橋の架設装置1であって、前記橋体モジュール5,6がそれぞれ、前記本体2と略同じ幅を有しているとともに、前記本体2の幅方向において、少なくとも2つに分割された構成となっていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、橋のない場所に仮設橋を仮設する架設装置および架設方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
橋のない場所に仮設橋を仮設する架設装置および架設方法としては、上下方向に2段に積まれた橋体モジュールを搭載した架設車を2台、仮設橋架設場所において、前後にタンデム配置し、4個の橋体モジュールの連結体を、岸と岸との間に架け渡すようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2005−213808号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記特許文献1に開示されている架設車では、4個の橋体モジュールが連結された連結体を、他方の岸(向こう岸)に向けて片持ち支持の状態で伸ばしていかなければならず、橋体モジュールの重量によっては、前方側(すなわち、他方の岸に近い側)に位置する架設車が転倒してしまうおそれがあった。
また同時に、橋体モジュールの重量が嵩むと連結体を支持する支持機構に過大な負荷(荷重)がかかってしまうといった問題点もあった。
さらに、橋体モジュールの大型化により、車両搭載時の姿勢が高くなるという問題点もあった。
【0004】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、複数個の橋体モジュールが連結された連結体を、他方の岸に向けて片持ち支持の状態で伸ばしていった場合でも、架設装置の転倒を防止することができるとともに、橋体モジュールの連結体を支持する支持機構に過大な負荷がかかってしまうことを防止することができる仮設橋の架設装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用した。
本発明による仮設橋の架設装置は、本体と、前記本体の上に少なくとも1段積み重ねて搭載された橋体モジュールとを備え、これら橋体モジュールを長手方向に連結しながら、連結された橋体モジュールの連結体を長手方向に繰り出していく仮設橋の架設装置であって、前記橋体モジュールがそれぞれ、前記本体と略同じ幅を有しているとともに、前記本体の幅方向において、少なくとも2つに分割された構成となっている。
このような仮設橋の架設装置によれば、長手方向の他側に送り出された橋体モジュールの連結体を、バランスウェイト(カウンターバランス)として利用することができるので、本体の転倒モーメントを大幅に軽減させることができて、橋体モジュールの連結体を片持ち支持する支持機構にかかる負荷(荷重)を大幅に低減させることができる。
【0006】
本発明による仮設橋の架設装置は、本体と、前記本体の上に少なくとも1段積み重ねて搭載された橋体モジュールとを備え、これら橋体モジュールを長手方向に連結しながら、連結された橋体モジュールの連結体を長手方向に繰り出していく仮設橋の架設装置であって、前記橋体モジュールがそれぞれ、断面二次モーメント増大機構と、床路板とを備えている。
このような仮設橋の架設装置によれば、断面二次モーメント増大機構により、各橋体モジュールの断面二次モーメントをそれぞれ大幅に増大させることができるので、床路板に必要とされる強度を低減させることができ、床路板の軽量化を図ることができるとともに、各橋体モジュールの軽量化、小型化、さらに車両搭載時の姿勢を低く保つことができる。
また、各橋体モジュールの軽量化により、本体の転倒モーメントを大幅に軽減させることができて、橋体モジュールの連結体を片持ち支持する支持機構にかかる負荷(荷重)を大幅に低減させることができる。
【0007】
本発明による仮設橋の架設装置は、本体と、前記本体の上に搭載された橋体モジュールとを備え、該橋体モジュールを長手方向に繰り出していく仮設橋の架設装置であって、前記橋体モジュールが、断面二次モーメント増大機構と、床路板とを備えている。
このような仮設橋の架設装置によれば、断面二次モーメント増大機構により、橋体モジュールの断面二次モーメントを大幅に増大させることができるので、床路板に必要とされる強度を低減させることができ、床路板の軽量化を図ることができるとともに、橋体モジュールの軽量化、小型化、さらに車両搭載時の姿勢を低く保つことができる。
また、橋体モジュールの軽量化により、本体の転倒モーメントを大幅に軽減させることができて、橋体モジュールの連結体を片持ち支持する支持機構にかかる負荷(荷重)を大幅に低減させることができる。
【0008】
本発明による仮設橋の架設装置は、本体と、前記本体の上に少なくとも1段積み重ねて搭載された橋体モジュールとを備え、これら橋体モジュールを長手方向に連結しながら、連結された橋体モジュールの連結体を長手方向に繰り出していく仮設橋の架設装置であって、前記橋体モジュールがそれぞれ、床路板と、これら床路板を案内するガイドビームモジュールとを備えているとともに、連結された床路板が、前記本体に取り付けられた牽引装置により前記ガイドビームモジュールに沿って移動していくように構成されている。
このような仮設橋の架設装置によれば、牽引装置により、床路板7の連結体をガイドビームモジュールの連結体に沿わせて移動させることができるので、床路板の連結体を確実に前方に送り出すことができ、架設作業の信頼性を向上させることができるとともに、床路板の連結体を送り出すための送り出し機構の簡素化を図ることができる。
【0009】
本発明による仮設橋の架設装置は、本体と、前記本体の上に少なくとも1段積み重ねて搭載された橋体モジュールとを備え、これら橋体モジュールを長手方向に連結しながら、連結された橋体モジュールの連結体を長手方向に繰り出していく仮設橋の架設装置であって、前記橋体モジュールがそれぞれ、自走式の橋脚機構と、床路板とを備えている。
このような仮設橋の架設装置によれば、自走式の橋脚機構により、各橋体モジュールに必要とされる曲げ強度を大幅に低減することができるので、床路板の軽量化を図ることができるとともに、各橋体モジュールの軽量化、小型化とともに搭載時の姿勢を低く保つことができる。
さらに、橋体モジュールの軽量化により、本体の転倒モーメントを大幅に軽減させることができて、橋体モジュールの連結体を片持ち支持する支持機構にかかる負荷(荷重)を大幅に低減させることができる。
【0010】
上記の仮設橋の架設装置において、前記本体が、自走能力を有しているとさらに好適である。
このような仮設橋の架設装置によれば、自由に移動することができるので、機動性を向上させることができ、活動の効率化を図ることができる。
【0011】
本発明による仮設橋の架設方法は、本体と、前記本体の上に少なくとも1段積み重ねて搭載され、かつ、前記本体の幅方向において、少なくとも2つに分割された橋体モジュールとを備え、これら橋体モジュールを長手方向に連結しながら、連結された橋体モジュールの連結体を長手方向に繰り出していく仮設橋の架設方法であって、前記本体の幅方向において同じ列に位置する橋体モジュールの連結体を長手方向の一側に送り出すとともに、別の同じ列に位置する橋体モジュールの連結体を長手方向の他側に送り出し、長手方向の一側に送り出した橋体モジュールの自由端側を着地させた後、長手方向の他側に送り出しておいた橋体モジュールの連結体を、長手方向の一側に送り出した橋体モジュールに沿わせながら長手方向の一側に送り出していき、橋体モジュールの連結体の支持端側を着地させる。
このような仮設橋の架設方法によれば、長手方向の他側に送り出された橋体モジュールの連結体を、バランスウェイト(カウンターバランス)として利用することができるので、本体の転倒モーメントを大幅に軽減させることができて、橋体モジュールの連結体を片持ち支持する支持機構にかかる負荷(荷重)を大幅に低減させることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、複数個の橋体モジュールが連結された連結体を、他方の岸に向けて片持ち支持の状態で伸ばしていった場合でも、架設装置の転倒を防止することができるとともに、橋体モジュールの連結体を支持する支持機構に過大な負荷がかかってしまうことを防止することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明による仮設橋の架設装置の第1実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1ないし図8に示すように、本実施形態に係る仮設橋の架設装置(以下、「架設車」という)1は、本体2と、橋体モジュール3とを主たる要素として構成されたものである。
【0014】
本体2は、その左右に無限軌道4をそれぞれ備えており、この無限軌道4を用いて自走することができるようになっている。
橋体モジュール3は、下段側橋体モジュール5と、上段側橋体モジュール6とを備えてなり、下段側橋体モジュール5は本体2の上に、上段側橋体モジュール6は下段側橋体モジュール5の上に搭載され得るように構成されている。下段側橋体モジュール5および上段側橋体モジュール6はそれぞれ、本体2と略同じ幅を有しているとともに、左右方向(幅方向)に三分割された構成となっている。
【0015】
下段側橋体モジュール5および上段側橋体モジュール6はそれぞれ、例えば、アルミ合金、鋼板等の金属材料や、樹脂を含む複合材料等により構成される平箱状の構造体であり、幅全体が道床となった全床路の形態を備えている。
【0016】
つぎに、本実施形態に係る架設車1を用いた仮設橋の架設方法につきその概要を説明する。
まず、架設車1の幅方向に3列、上下方向に2段に積まれた橋体モジュール3を搭載した架設車1を2台、仮設橋架設場所において、前後にタンデム配置する(図1)。架設車1の配置場所は河川または地隙の一方の岸101であり、ここから他方の岸102に向けて仮設橋を架ける。
なお、岸101,102間の間隔は、橋体モジュール5,6を4個連結した長手方向の長さよりも短いものとする。
【0017】
2台の架設車1が一直線上に並ぶように、2台の架設車1の位置を決めたら、それぞれの架設車1のアウトリガ(図示せず)を接地させる。
そして、両方の架設車1において、左側に位置する上段側橋体モジュール6同士、中央に位置する上段側橋体モジュール6同士、右側に位置する上段側橋体モジュール6同士、左側に位置する下段側橋体モジュール5同士、中央に位置する下段側橋体モジュール5同士、右側に位置する上段側橋体モジュール5同士をそれぞれ連結する(図1)。
【0018】
つづいて、各架設車1に設けられた図示しないリフト装置で、中央に位置する上段側橋体モジュール6を持ち上げて、中央に位置する上段側橋体モジュール6が中央に位置する下段側橋体モジュール5から離れたら、中央に位置する下段側橋体モジュール5を前方(すなわち、他方の岸102の方)に向けて送り出す。それと同時に、各架設車1に設けられた図示しないリフト装置で、左側に位置する上段側橋体モジュール6および右側に位置する上段側橋体モジュール6を持ち上げて、左側に位置する上段側橋体モジュール6および右側に位置する上段側橋体モジュール6が左側に位置する下段側橋体モジュール5および右側に位置する下段側橋体モジュール5からそれぞれ離れたら、左側に位置する上段側橋体モジュール6および右側に位置する上段側橋体モジュール6をそれぞれ後方(すなわち、他方の岸102と反対(逆)の方、言い換えれば、中央に位置する下段側橋体モジュール5が送り出された側と反対の方)に向けて一旦送り出す(図2)。
【0019】
そして、中央に位置する上段側橋体モジュール6を中央に位置する下段側橋体モジュール5の後方に下ろし、上段側橋体モジュール6の前方側と下段側橋体モジュール5の後方側とを連結する(図3)。それと同時に、左側に位置する上段側橋体モジュール6を左側に位置する下段側橋体モジュール5の後方に下ろし、右側に位置する上段側橋体モジュール6を右側に位置する下段側橋体モジュール5の後方に下ろして、上段側橋体モジュール6の前方側と下段側橋体モジュール5の後方側とをそれぞれ連結する(図3)。
【0020】
それから、中央に位置する4個の上段側橋体モジュール6および下段側橋体モジュール5の連結体を前方に向けて送り出し、連結体の先端が岸102の上に達したところで連結体の送りを止める(図4)。そして、前方の架設車1の図示しない架設用ブームを傾けて、連結体の先端を岸102に着地させる(図5)。
【0021】
この状態で、左側に位置する4個の上段側橋体モジュール6および下段側橋体モジュール5の連結体と、右側に位置する4個の上段側橋体モジュール6および下段側橋体モジュール5の連結体とを、中央に位置する4個の上段側橋体モジュール6および下段側橋体モジュール5の連結体をガイド(案内)として前方に向けて送り出す(図6)。
【0022】
左側に位置する4個の上段側橋体モジュール6および下段側橋体モジュール5の連結体の先端、および右側に位置する4個の上段側橋体モジュール6および下段側橋体モジュール5の連結体の先端が岸102に着地したら(図7)、前方の架設車1の図示しない架設用ブームを更に傾けて、中央に位置する上段側橋体モジュール6および下段側橋体モジュール5の連結体、左側に位置する上段側橋体モジュール6および下段側橋体モジュール5の連結体、および右側に位置する上段側橋体モジュール6および下段側橋体モジュール5の連結体(以下、「橋体モジュール3の連結体」という)の後端を岸101に着地させて仮設橋の架設を終了する(図8)。
【0023】
本実施形態による架設車1および本実施形態による架設車1を用いた仮設橋の架設方法によれば、左側に位置する上段側橋体モジュール6および右側に位置する上段側橋体モジュール6を、中央に位置する下段側橋体モジュール5が送り出されていく方向と反対の方向に送り出すことができるとともに、左側に位置する上段側橋体モジュール6および右側に位置する上段側橋体モジュール6を、バランスウェイト(カウンターバランス)として利用することができるので、本体2の転倒モーメントを大幅に軽減させることができて、橋体モジュール3の連結体を片持ち支持する支持機構にかかる負荷(荷重)を大幅に低減させることができる。
また、架設車1を2台用いることにより、橋体モジュール3の連結体の縦方向(長手方向)の長さを長くすることができるので、岸101,102間の間隔が大きい場合でも、岸101,102間に仮設橋を架設することができる。
【0024】
本発明による架設車の第2実施形態について、図9ないし図12を参照しながら説明する。
本実施形態に係る架設車11は、上段側橋体モジュール6および下段側橋体モジュール5の代わりに、上段側橋体モジュール12および下段側橋体モジュール13が設けられているという点で前述した第1実施形態のものと異なる。その他の構成要素については前述した実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
なお、上段側橋体モジュール12および下段側橋体モジュール13は、前述した上段側橋体モジュール6および下段側橋体モジュール5と異なり、左右方向(幅方向)に分割された構成とはなっていない。
【0025】
上段側橋体モジュール12および下段側橋体モジュール13はそれぞれ、断面二次モーメント増大機構14と、床路板18とを備えている。
断面二次モーメント増大機構14は、上段側橋体モジュール12または下段側橋体モジュール13の長手方向(架設車11の幅方向と直交する方向)に沿って延びる4枚の補強部材15と、これら4枚の補強部材15を展開状態にしたり収納状態にしたりするのに使用される駆動機構16(図11および図12参照)とを備えている。
【0026】
補強部材15および床路板18はそれぞれ、例えば、アルミ合金、鋼板等の金属材料や、樹脂を含む複合材料等により構成される平箱状の構造体である。また、4枚の補強部材15のうち、2枚は左側に、2枚は右側に配置されている。補強部材15と補強部材15とは、ヒンジ17を介して連結されているとともに、補強部材15の一方と床路板18の下面とは、ヒンジ19を介して連結されている。そして、補強部材15の他方は、ヒンジ20を介して駆動機構16のリニアガイド21(図11および図12参照)と連結されている。
【0027】
図11および図12に示すように、駆動機構16は、床路板18の下面中央部に配置された、ブレーキ機構22を備えたモータ23と、このモータ23から上段側橋体モジュール12または下段側橋体モジュール13の幅方向(長手方向と直交する方向)に沿って左右延びるリード(送り)ネジ24と、このリードネジ24が正逆回転することにより上段側橋体モジュール12または下段側橋体モジュール13の幅方向に沿って往復移動するリニアガイド21と、リードネジ24の両端部を軸受支持する軸受部25とを備えている。
なお、図11および図12中の符号26は、上段側橋体モジュール12および下段側橋体モジュール13の長手方向に沿って延びるとともに、これら上段側橋体モジュール12および下段側橋体モジュール13をガイド(案内)するガイドビームモジュールである。
【0028】
さて、このように構成された断面二次モーメント増大機構14を備えた、上段側橋体モジュール12および下段側橋体モジュール13の連結体は、図10および図12に示す状態(以下、「格納状態」という)で、ガイドビームモジュール26をガイド(案内)として前方に送り出されてくる。
そして、上段側橋体モジュール12および下段側橋体モジュール13の連結体(以下、「橋体モジュールの連結体」という)の前端(先端)を岸102に着地させ、後端を岸101に着地させて、橋体モジュールの連結体が岸101,102間に架け渡されたら、前方の架設車11側の動力源から油圧や電力等の動力を供給してモータ23を正回転(または逆回転)させる。モータ23が正回転(または逆回転)すると、それとともにリードネジ24が正回転(または逆回転)して、リニアガイド21が幅方向外側(ヒンジ19の側)にそれぞれ移動していき、補強部材15と補強部材15とを連結するヒンジ17が下方に移動していくとともに、ヒンジ17で連結された2枚の補強部材15は、図9および図11に示す状態(以下、「展開状態」という)、すなわち、2枚の補強部材15の断面視形状がV字状を呈する状態をとり、橋体モジュールの連結体の断面二次モーメントが大幅に増大されることとなる。
なお、ブレーキ機構22は、モータ23の作動中に、リードネジ24が自由に回転できる状態(解除状態)となり、モータ23の不作動中に、リードネジ24が自由に回転できない状態(拘束状態)となるように構成されている。
【0029】
本実施形態による架設車11によれば、各橋体モジュール12,13の高さ方向の寸法(厚み)が低く抑えられることとなるので、架設車11の高さ(車高)を低減させることができる。
また、断面二次モーメント増大機構14により、各橋体モジュール12,13の断面二次モーメントをそれぞれ大幅に増大させることができるので、床路板18に必要とされる強度を低減させることができ、床路板18の軽量化を図ることができるとともに、各橋体モジュール12,13の軽量化を図ることができる。
さらに、各橋体モジュール12,13の軽量化により、本体2の転倒モーメントを大幅に軽減させることができて、橋体モジュールの連結体を片持ち支持する支持機構にかかる負荷(荷重)を大幅に低減させることができる。
さらにまた、架設車11を2台用いることにより、橋体モジュールの連結体の縦方向(長手方向)の長さを長くすることができるので、岸101,102間の間隔が大きい場合でも、岸101,102間に仮設橋を架設することができる。
【0030】
本発明による架設車の第3実施形態について、図13ないし図21を参照しながら説明する。
図13ないし図15に示すように、本実施形態に係る架設車31は、本体32と、橋体モジュール33とを主たる要素として構成されたものである。
【0031】
本体32は、その左右に車輪34をそれぞれ備えており、この車輪34を用いて自走することができるようになっている。また、本体32の両側面には、床路板35を上昇させる(上方に持ち上げる)ためのリフト装置36がそれぞれ複数本ずつ設けられているとともに、本体32の一側端部には、W字展開部材37を展開させるための展開機構38が設けられている。さらに、橋体モジュール33を搭載する搭載面32aには、W字展開部材37を岸102の方へ送り出すための送り出しローラ39が複数本設けられている。
【0032】
橋体モジュール33は、床路板35と、展開するとその断面視形状がW字状を呈するW字展開部材(断面二次モーメント増大機構)37とを備えている。
W字展開部材37は、4枚の補強部材40を備えてなり、補強部材40と補強部材40とは、ヒンジ41を介して連結されている。また、格納状態(図13(b)参照)において上側に位置し、展開状態(図15(b)参照)において両外側に位置する補強部材40の一側端面(岸102と反対側の端面)には、展開機構38の展開用レバー42の先端部と係合する係合ピン43が設けられている。
なお、床路板35および補強部材40はそれぞれ、例えば、アルミ合金、鋼板等の金属材料や、樹脂を含む複合材料等により構成される平箱状の構造体である。
【0033】
展開機構38は、図示しない油圧シリンダと、展開用レバー42と、展開用ピン44とを備えている。
油圧シリンダは、本体32の一側端部(岸102と対向する側の端部)で、かつ、本体32の幅方向における略中央部に配置されている。油圧シリンダのロッド45の先端には、W字展開部材37の中央部(格納状態(図13(b)参照)において下側に位置し、展開状態(図15(b)参照)において内側に位置する補強部材40と補強部材40との間の部分)と当接するパッド46が取り付けられている。
展開用レバー42は、本体32の一側端面で、かつ、本体32の幅方向における両外側にそれぞれ一つずつ設けられた平板状の棒部材であり、その一端(外側端)は、回動軸47を介して本体32の一側端面に取り付けられている。
展開用ピン44は、本体32の一側端部で、かつ、本体32の幅方向における両外側にそれぞれ一つずつ設けられた平板状の棒部材であり、その一端面(内側端面)が、格納状態(図13(b)参照)において下側に位置する補強部材40の一端面(外側端面)と当接する位置にそれぞれ配置されている。また、これら展開用ピン44はそれぞれ、油圧シリンダのロッド45が上方に延びるのに合わせて本体32の幅方向内側に移動するように構成されている。
【0034】
つぎに、本実施形態に係る架設車31を用いた仮設橋の架設方法につきその概要を説明する。
まず、図13に示すように、架設車1を仮設橋架設場所に配置する。架設車31の配置場所は河川または地隙の一方の岸101であり、ここから他方の岸102に向けて仮設橋を架ける。
なお、岸101,102間の間隔は、橋体モジュール33の長手方向の長さよりも短いものとする。また、図16は、このときの橋体モジュール33の状態を別の角度から見た斜視図である。
【0035】
つづいて、架設車31に設けられたリフト装置36で、橋体モジュール33の床路板35を上昇させて、床路板35がW字展開部材37から離れたら、搭載面32aに設けられた送り出しローラ39で、W字展開部材37を前方(すなわち、他方の岸102の方)に向けて送り出し、W字展開部材37の先端が岸102に着地したら、送り出しローラ39を停止する(図14,図17)。
【0036】
つぎに、展開機構38の油圧シリンダと、展開用ピン44とを作動させ、W字展開部材37の中央部(格納状態(図13(b)参照)において下側に位置し、展開状態(図15(b)参照)において内側に位置する補強部材40と補強部材40との間の部分)が、パッド46により上方に押し上げられるとともに、W字展開部材37の中央部に位置する補強部材40の一端面(外側端面)が、展開用ピン44により本体32の幅方向内側に移動させるようにする。そして、W字展開部材37がハの字(逆V字)状になったところで展開機構38の展開用レバー42を作動させて、W字展開部材37の両外側に位置する補強部材40がヒンジ41まわりに展開されるようにする(図15,図18,図19)。
【0037】
そして、図示しない床路板送り装置により、床路板35を、W字状に展開されたW字展開部材37の上面に沿って前方に送り出し(図20)、床路板35の先端とW字展開部材37の先端とが揃ったら、橋体モジュール33の後端を岸101に着地させて仮設橋の架設を終了する。
【0038】
本実施形態による架設車31によれば、橋体モジュール33の高さ方向の寸法(厚み)が低く抑えられることとなるので、架設車31の高さ(車高)を低減させることができる。
また、W字展開部材37により、橋体モジュール33の断面二次モーメントを大幅に増大させることができるので、床路板35に必要とされる強度を低減させることができ、床路板35の軽量化を図ることができるとともに、橋体モジュール33の軽量化を図ることができる。
さらに、橋体モジュール33の軽量化により、本体32の転倒モーメントを大幅に軽減させることができて、橋体モジュールの連結体を片持ち支持する支持機構にかかる負荷(荷重)を大幅に低減させることができる。
【0039】
本発明による架設車の第4実施形態について、図22ないし図25を参照しながら説明する。
図22ないし図25に示すように、本実施形態に係る架設車51は、本体52と、橋体モジュール53とを主たる要素として構成されたものである。
【0040】
本体52は、その左右に無限軌道54をそれぞれ備えており、この無限軌道54を用いて自走することができるようになっている。また、本体52の一側端部(岸102と対向する側の端部)で、かつ、本体52の幅方向における略中央部にはウィンチ(牽引装置)52aおよびアウトリガ52bが設けられている。
橋体モジュール53は、下段側橋体モジュール55と、上段側橋体モジュール56とを備えてなり、下段側橋体モジュール55は本体52の上に、上段側橋体モジュール56は下段側橋体モジュール55の上に搭載され得るように構成されている。
【0041】
図25(b)に示すように、下段側橋体モジュール55および上段側橋体モジュール56はそれぞれ、断面視形状が略C字状を呈する床路板57と、断面視形状が略H字状を呈するガイドビームモジュール58とを備えているとともに、本体52と略同じ幅を有している。
床路板57は、例えば、アルミ合金、鋼板等の金属材料や、樹脂を含む複合材料等により構成される平板状の構造体であり、幅全体が道床となった全床路の形態を備えている。また、ガイドビームモジュール58は、例えば、アルミ合金、鋼板等の金属材料や、樹脂を含む複合材料等により構成される平箱状の構造体であり、その両側面には長手方向に沿ってガイド用溝58aが、その両端部にはプーリー58bがそれぞれ設けられている。そして、ガイド用溝58a内には床路板57の先端部がそれぞれ嵌り込むようになっていて、これにより、床路板57がガイドビームモジュール58に対して、あるいはガイドビームモジュール58が床路板57に対してスライド可能になっている。
【0042】
つぎに、本実施形態に係る架設車51を用いた仮設橋の架設方法につきその概要を説明する。
まず、架設車51を2台、仮設橋架設場所において、前後にタンデム配置する(図22)。架設車51の配置場所は河川または地隙の一方の岸101であり、ここから他方の岸102に向けて仮設橋を架ける。
なお、岸101,102間の間隔は、ガイドビームモジュール58を4個または橋体モジュール55,56を4個連結した長手方向の長さよりも短いものとする。
【0043】
2台の架設車51が一直線上に並ぶように、2台の架設車51の位置を決めたら、前方(すなわち、他方の岸102の方)の側に位置する架設車51のアウトリガ52bを接地させる。
そして、前方の架設車1において、当該架設車51に設けられた図示しないリフト装置で、上段側橋体モジュール56を持ち上げて、この上段側橋体モジュール56が下段側橋体モジュール55から離れたら、下段側橋体モジュール55を前方に向けて送り出す。
【0044】
つづいて、上段側橋体モジュール56を下段側橋体モジュール55の後方に下ろし、上段側橋体モジュール56の前方側と下段側橋体モジュール55の後方側とを連結、すなわち、床路板57同士およびガイドビームモジュール58同士を連結し、連結されたガイドビームモジュール58を前方に向けて若干送り出す(図23)。
【0045】
つぎに、後方の架設車51において、当該架設車51に設けられた図示しないリフト装置で、上段側橋体モジュール56を持ち上げて、この上段側橋体モジュール56が下段側橋体モジュール55から離れたら、下段側橋体モジュール55を前方に向けて送り出す。
【0046】
それから、上段側橋体モジュール56を下段側橋体モジュール55の後方に下ろし、上段側橋体モジュール56の前方側と下段側橋体モジュール55の後方側とを連結、すなわち、床路板57同士およびガイドビームモジュール58同士を連結する。
そして、後方の架設車51に搭載された下段側橋体モジュール55の前方側と、前方の架設車51に搭載された上段側橋体モジュール56の後方側とを連結、すなわち、床路板57同士およびガイドビームモジュール58同士を連結する(図24)。
【0047】
つづいて、ウィンチ52aに巻き取られているとともに、その一端が最も前方に位置する床路板57の一側端部(岸102と対向する側の端部)に連結されたワイヤWを緩めながら(徐々にのばしながら)、4個のガイドビームモジュール58の連結体を前方に向けて送り出し、連結体の先端が岸102の上に達したところで連結体の送りを止める(図25)。そして、前方の架設車51の図示しない架設用ブームを傾けて、連結体の先端を岸102に着地させる。
つぎに、ウィンチ52aを作動させてワイヤWを巻き取ることにより、4個の床路板57連結体を、ガイドビームモジュール58の両側面に設けられたガイド用溝58aに沿って前方に送り出し、床路板57の先端とガイドビームモジュール58の先端とが揃ったら、橋体モジュール53の後端を岸101に着地させて仮設橋の架設を終了する。
【0048】
本実施形態による架設車51によれば、橋体モジュール53の高さ方向の寸法(厚み)が低く抑えられることとなるので、架設車51の高さ(車高)を低減させることができる。
また、ウィンチ52aにより、床路板57の連結体をガイドビームモジュール58の連結体に沿わせて移動させることができるので、床路板57の連結体を確実に前方に送り出すことができ、架設作業の信頼性の向上化を図ることができるとともに、床路板57の連結体を送り出すための送り出し機構の簡素化を図ることができる。
なお、従来の送り出し機構は、ピニオン・ラック式であったため、その構成が複雑で、床路板57の連結体がガイドビームモジュール58の連結体の途中で引っ掛かって止まってしまうおそれがあった。
【0049】
本発明による架設車の第5実施形態について、図26ないし図28を参照しながら説明する。
本実施形態に係る架設車61は、上段側橋体モジュール6および下段側橋体モジュール5の代わりに、上段側橋体モジュール62および下段側橋体モジュール63が設けられているという点で前述した第1実施形態のものと異なる。その他の構成要素については前述した実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
なお、上段側橋体モジュール62および下段側橋体モジュール63は、前述した上段側橋体モジュール6および下段側橋体モジュール5と異なり、左右方向(幅方向)に分割された構成とはなっていない。
【0050】
上段側橋体モジュール62および下段側橋体モジュール63はそれぞれ、橋脚機構64と、床路板65とを備えている。
橋脚機構64は、上段側橋体モジュール62または下段側橋体モジュール63の長手方向(架設車61の幅方向と直交する方向)に沿って延びる1本のレール66と、このレール66に沿って移動する自走式橋脚67とを備えている。
なお、自走式橋脚67は、各橋体モジュール62,63に必須の構成要素ではなく、上段側橋体モジュール62または下段側橋体モジュール63の長手方向の長さに応じて(すなわち、必要に応じて)適宜設けられるものであり、本実施形態では2つ(本)設けられている。
【0051】
図26(a)に示すように、レール66は、床路板65の下面中央部に配置された、断面視逆T字状を呈する部材であり、その下端面には、レール66の長手方向に沿ってラック68が形成されている。
【0052】
自走式橋脚67は、移動機構69と、脚部70とを備えている。
移動機構69は、脚部70を吊り下げ支持するスライダ71と、このスライダ71をレール66に沿って移動させる駆動源72とを備えている。
図26(a)に示すように、スライダ71は、断面視C字状を呈する部材である。スライダ71とレール66の上端面との間には、ガイドローラ73が設けられており、スライダ71および脚部70の全重量が、ガイドローラ73を介してレール66の上端面に伝達されるようになっている。
駆動源72は、レール66の下端面に形成されたラック68と噛合するピニオンギヤ(あるいはスプロケット)74と、このピニオンギヤ74を正逆回転させるブレーキ機能付きのモータ75とを備えているとともに、スライダ71の本体中央部に配置されている。
【0053】
脚部70は、2本のアクチュエータ(電動式あるいは油圧式もしくは空気式のシリンダ)76と、これら2本のアクチュエータを同時に展開(回動)させる展開(回動)機構77とを備えている。
各アクチュエータ76の一端部(上端部)には、ギヤ(歯)部78が設けられているとともに、アクチュエータ76とアクチュエータ76とは、複数本の補強部材79で連結されている。また、これらアクチュエータ76を作動させることにより、図26(a)および図26(b)に実線矢印で示すように、各アクチュエータ76のロッド76aが伸縮するようになっている。
【0054】
展開機構77は、アクチュエータ76の一端部に設けられたギヤ部78と噛合するギヤ80と、このギヤ80を正逆回転させるブレーキ機能付きのモータ81とを備えているとともに、スライダ71の一側部に配置されている。
【0055】
床路板65は、例えば、アルミ合金、鋼板等の金属材料や、樹脂を含む複合材料等により構成される平板状の構造体であり、幅全体が道床となった全床路の形態を備えている。
【0056】
さて、このような構成を有する上段側橋体モジュール62および下段側橋体モジュール63は、図27および図28に示すような互いに連結された状態で、前方(すなわち、他方の岸102の方)に送り出されてくる。
そして、上段側橋体モジュール62および下段側橋体モジュール63の連結体(以下、「橋体モジュールの連結体」という)の前端(先端)を岸102に着地させ、後端を岸101に着地させて、橋体モジュールの連結体が岸101,102間に架け渡されたら、前方の架設車61側の動力源から油圧や電力等の動力を供給してモータ75を正回転(または逆回転)させる。モータ75が正回転(または逆回転)すると、それとともにピニオンギヤ74が正回転(または逆回転)して、橋脚機構64が岸102の方に向かって移動していく。橋脚機構64が所定(所望)の位置まで到達したらモータ75を停止する。
つづいて、前方の架設車61側の動力源から油圧や電力等の動力を供給してモータ81を正回転(または逆回転)させる。モータ81が正回転(または逆回転)すると、それとともにギヤ80が正回転(または逆回転)して、2本のアクチュエータ76が回動していく。2本のアクチュエータ76の先端(すなわち、ロッド76aの先端)が鉛直下方を向いたらモータ81を停止する。
つぎに、2本のアクチュエータ76を作動させて、ロッド76aを鉛直下方に伸ばしていき、ロッド76aの先端が地面と当接したらアクチュエータ76を停止する。
【0057】
本実施形態による架設車61によれば、各橋体モジュール62,63の高さ方向の寸法(厚み)が低く抑えられることとなるので、架設車61の高さ(車高)を低減させることができる。
また、橋脚機構64により、各橋体モジュール62,63の断面二次モーメントをそれぞれ大幅に増大させることができるので、床路板65に必要とされる強度を低減させることができ、床路板65の軽量化を図ることができるとともに、各橋体モジュール62,63の軽量化を図ることができる。
さらに、橋体モジュールの軽量化により、本体の転倒モーメントを大幅に軽減させることができて、橋体モジュールの連結体を片持ち支持する支持機構にかかる負荷(荷重)を大幅に低減させることができる。
さらにまた、架設車61を2台用いることにより、橋体モジュールの連結体の縦方向(長手方向)の長さを長くすることができるので、岸101,102間の間隔が大きい場合でも、岸101,102間に仮設橋を架設することができる。
【0058】
なお、本発明は上述した実施形態のものに限定されるものではなく、上述した実施形態を適宜必要に応じて組み合わせて実施することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明による架設車の第1実施形態を示す図であって、本実施形態に係る架設車を2台用いて行う仮設橋仮設作業を説明する第1の斜視図である。
【図2】本発明による架設車の第1実施形態を示す図であって、本実施形態に係る架設車を2台用いて行う仮設橋仮設作業を説明する第2の斜視図である。
【図3】本発明による架設車の第1実施形態を示す図であって、本実施形態に係る架設車を2台用いて行う仮設橋仮設作業を説明する第3の斜視図である。
【図4】本発明による架設車の第1実施形態を示す図であって、本実施形態に係る架設車を2台用いて行う仮設橋仮設作業を説明する第4の斜視図である。
【図5】本発明による架設車の第1実施形態を示す図であって、本実施形態に係る架設車を2台用いて行う仮設橋仮設作業を説明する第5の斜視図である。
【図6】本発明による架設車の第1実施形態を示す図であって、本実施形態に係る架設車を2台用いて行う仮設橋仮設作業を説明する第6の斜視図である。
【図7】本発明による架設車の第1実施形態を示す図であって、本実施形態に係る架設車を2台用いて行う仮設橋仮設作業を説明する第7の斜視図である。
【図8】本発明による架設車の第1実施形態を示す図であって、本実施形態に係る架設車を2台用いて行う仮設橋仮設作業を説明する第8の斜視図である。
【図9】本発明による架設車の第2実施形態を示す要部斜視図であって、断面二次モーメント増大機構を展張した状態を示す図である。
【図10】本発明による架設車の第2実施形態を示す要部斜視図であって、断面二次モーメント増大機構を格納した状態を示す図である。
【図11】本発明による架設車の第2実施形態を示す要部正面図であって、断面二次モーメント増大機構を展張した状態を示す図である。
【図12】本発明による架設車の第2実施形態を示す要部正面図であって、断面二次モーメント増大機構を格納した状態を示す図である。
【図13】本発明による架設車の第3実施形態を示す図であって、(a)は本実施形態に係る架設車を1台用いて行う仮設橋仮設作業を説明する第1の斜視図、(b)は正面図である。
【図14】本発明による架設車の第3実施形態を示す図であって、本実施形態に係る架設車を1台用いて行う仮設橋仮設作業を説明する第2の斜視図である。
【図15】本発明による架設車の第3実施形態を示す図であって、(a)は本実施形態に係る架設車を1台用いて行う仮設橋仮設作業を説明する第3の斜視図、(b)は正面図である。
【図16】本発明による架設車の第3実施形態を示す図であって、本実施形態に係る架設車を1台用いて行う仮設橋仮設作業を説明する第4の要部斜視図である。
【図17】本発明による架設車の第3実施形態を示す図であって、本実施形態に係る架設車を1台用いて行う仮設橋仮設作業を説明する第5の要部斜視図である。
【図18】本発明による架設車の第3実施形態を示す図であって、本実施形態に係る架設車を1台用いて行う仮設橋仮設作業を説明する第6の要部斜視図である。
【図19】本発明による架設車の第3実施形態を示す図であって、本実施形態に係る架設車を1台用いて行う仮設橋仮設作業を説明する第7の要部斜視図である。
【図20】本発明による架設車の第3実施形態を示す図であって、本実施形態に係る架設車を1台用いて行う仮設橋仮設作業を説明する第8の要部斜視図である。
【図21】本発明による架設車の第3実施形態を示す図であって、本実施形態に係る架設車を1台用いて行う仮設橋仮設作業を説明する第9の要部斜視図である。
【図22】本発明による架設車の第4実施形態を示す図であって、本実施形態に係る架設車を2台用いて行う仮設橋仮設作業を説明する第1の側面図である。
【図23】本発明による架設車の第4実施形態を示す図であって、本実施形態に係る架設車を2台用いて行う仮設橋仮設作業を説明する第2の側面図である。
【図24】本発明による架設車の第4実施形態を示す図であって、本実施形態に係る架設車を2台用いて行う仮設橋仮設作業を説明する第3の側面図である。
【図25】本発明による架設車の第4実施形態を示す図であって、(a)は本実施形態に係る架設車を2台用いて行う仮設橋仮設作業を説明する第4の側面図、(b)は斜視図である。
【図26】本発明による架設車の第5実施形態を示す図であって、(a)は要部正面図、(b)は(a)の矢印Aに沿って見た側面図である。
【図27】本発明による架設車の第5実施形態を示す図であって、(a)は本実施形態に係る架設車を2台用いて行う仮設橋仮設作業を説明する第1の斜視図、(b)は(a)を下方から見た斜視図である。
【図28】本発明による架設車の第5実施形態を示す図であって、(a)は本実施形態に係る架設車を2台用いて行う仮設橋仮設作業を説明する第2の斜視図、(b)は(a)を下方から見た斜視図である。
【符号の説明】
【0060】
1 架設車(架設装置)
2 本体
3 橋体モジュール
5 下段側橋体モジュール
6 上段側橋体モジュール
11 架設車(架設装置)
12 上段側橋体モジュール
13 下段側橋体モジュール
14 断面二次モーメント増大機構
18 床路板
31 架設車(架設装置)
32 本体
33 橋体モジュール
35 床路板
37 W字展開部材(断面二次モーメント増大機構)
51 架設車(架設装置)
52 本体
53 橋体モジュール
55 下段側橋体モジュール
56 上段側橋体モジュール
57 床路板
58 ガイドビームモジュール
52a ウィンチ(牽引装置)
61 架設車(架設装置)
62 上段側橋体モジュール
63 下段側橋体モジュール
64 橋脚機構
65 床路板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、前記本体の上に少なくとも1段積み重ねて搭載された橋体モジュールとを備え、これら橋体モジュールを長手方向に連結しながら、連結された橋体モジュールの連結体を長手方向に繰り出していく仮設橋の架設装置であって、
前記橋体モジュールがそれぞれ、前記本体と略同じ幅を有しているとともに、前記本体の幅方向において、少なくとも2つに分割された構成となっていることを特徴とする仮設橋の架設装置。
【請求項2】
本体と、前記本体の上に少なくとも1段積み重ねて搭載された橋体モジュールとを備え、これら橋体モジュールを長手方向に連結しながら、連結された橋体モジュールの連結体を長手方向に繰り出していく仮設橋の架設装置であって、
前記橋体モジュールがそれぞれ、断面二次モーメント増大機構と、床路板とを備えていることを特徴とする仮設橋の架設装置。
【請求項3】
本体と、前記本体の上に搭載された橋体モジュールとを備え、該橋体モジュールを長手方向に繰り出していく仮設橋の架設装置であって、
前記橋体モジュールが、断面二次モーメント増大機構と、床路板とを備えていることを特徴とする仮設橋の架設装置。
【請求項4】
本体と、前記本体の上に少なくとも1段積み重ねて搭載された橋体モジュールとを備え、これら橋体モジュールを長手方向に連結しながら、連結された橋体モジュールの連結体を長手方向に繰り出していく仮設橋の架設装置であって、
前記橋体モジュールがそれぞれ、床路板と、これら床路板を案内するガイドビームモジュールとを備えているとともに、連結された床路板が、前記本体に取り付けられた牽引装置により前記ガイドビームモジュールに沿って移動していくように構成されていることを特徴とする仮設橋の架設装置。
【請求項5】
本体と、前記本体の上に少なくとも1段積み重ねて搭載された橋体モジュールとを備え、これら橋体モジュールを長手方向に連結しながら、連結された橋体モジュールの連結体を長手方向に繰り出していく仮設橋の架設装置であって、
前記橋体モジュールがそれぞれ、自走式の橋脚機構と、床路板とを備えていることを特徴とする仮設橋の架設装置。
【請求項6】
前記本体が、自走能力を有することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の仮設橋の架設装置。
【請求項7】
本体と、前記本体の上に少なくとも1段積み重ねて搭載され、かつ、前記本体の幅方向において、少なくとも2つに分割された橋体モジュールとを備え、これら橋体モジュールを長手方向に連結しながら、連結された橋体モジュールの連結体を長手方向に繰り出していく仮設橋の架設方法であって、
前記本体の幅方向において同じ列に位置する橋体モジュールの連結体を長手方向の一側に送り出すとともに、別の同じ列に位置する橋体モジュールの連結体を長手方向の他側に送り出し、
長手方向の一側に送り出した橋体モジュールの自由端側を着地させた後、長手方向の他側に送り出しておいた橋体モジュールの連結体を、長手方向の一側に送り出した橋体モジュールに沿わせながら長手方向の一側に送り出していき、
橋体モジュールの連結体の支持端側を着地させるようにしたことを特徴とする仮設橋の架設方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公開番号】特開2007−303194(P2007−303194A)
【公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−133700(P2006−133700)
【出願日】平成18年5月12日(2006.5.12)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】