説明

休暇モードを備えたプリンタ

【課題】電子形態の一覧に対応するユーザ要約をユーザ(10)へ送信する。
【解決手段】本発明は、ドキュメントを受信、及び/又は生成するため、及び、ユーザ(10)にこのドキュメントを送信するためのサーバ(12)を有したドキュメント配送システムに関する。システムは、サーバ(12)がユーザ(10)にドキュメントを送信する第1動作モード、及びサーバ(12)がユーザ(10)にドキュメントを送信しない第2動作モードを有する。システム(12)は、ユーザ(10)に送信されていない全ての未決のドキュメントに関するデータを記憶し、第2動作モードから第1動作モードへとモードが変換されたときにはシステム(12)は、1つ以上の未決のドキュメントの電子形態の一覧を検索、又は生成する。その後、システムは、電子形態の一覧に対応するユーザ要約をユーザ(10)へ送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザへのデータ及びドキュメントの半自動的提供に関する。より詳細には、「休暇」モードに切替え可能なプリンタに関する。
【背景技術】
【0002】
(共に係続中の出願)
本発明に関する様々な方法、システム及び機器は、本発明と同時に本発明の出願人或いは譲受人によって出願された次の同時係続中の出願に開示されている。
【0003】
国際特許出願第PCT/AU00/01442号、第PCT/AU00/01444号、第PCT/AU00/01446号、第PCT/AU00/01445号、第PCT/AU00/01450号、第PCT/AU00/01453号、第PCT/AU00/01448号、第PCT/AU00/01447号、第PCT/AU00/01459号、第PCT/AU00/01451号、第PCT/AU00/01454号、第PCT/AU00/01452号、第PCT/AU00/01443号、第PCT/AU00/01455号、第PCT/AU00/01456号、第PCT/AU00/01457号、第PCT/AU00/001458号、及び、第PCT/AU00/01449号。
【0004】
これらの同時係続中の出願の開示事項は、相互参照によって本明細書に組込まれる。
本発明に関する様々な方法、システム及び機器は、本発明の出願人或いは譲受人によって2000年10月20日に出願された次の同時係続中の出願に開示されている。
【0005】
国際特許出願第PCT/AU00/01273号、第PCT/AU00/01279号、第PCT/AU00/01288号、第PCT/AU00/01282号、第PCT/AU00/01276号、第PCT/AU00/01280号、第PCT/AU00/01274号、第PCT/AU00/01289号、第PCT/AU00/01275号、第PCT/AUOO/01277号、第PCT/AU00/01286号、第PCT/AU00/01281号、第PCT/AU00/01278号、第PCT/AU00/01287号、第PCT/AU00/01285号、第PCT/AU00/01284号、及び第PCT/AU00/01283号。
【0006】
これらの同時係続中の出願の開示事項は、相互参照によって本明細書に組込まれる。
本発明に関する様々な方法、システム及び機器は、本発明の出願人或いは譲受人によって2000年9月15日に出願された次の同時係続中の出願に開示されている。
【0007】
国際特許出願第PCT/AU00/01108号、第PCT/AU00/01110号、及び、第PCT/AU00/01111号。
これらの同時係続中の出願の開示事項は、相互参照によって本明細書に組込まれる。
【0008】
本発明に関する様々な方法、システム及び機器は、本発明の出願人或いは譲受人によって2000年6月30日に出願された次の同時係続中の出願に開示されている。
国際特許出願第PCT/AU00/00762号、第PCT/AU00/00763号、第PCT/AU00/00761号、第PCT/AU00/00760号、第PCT/AU00/00759号、第PCT/AU00/00758号、第PCT/AU00/00764号、第PCT/AU00/00765号、第PCT/AU00/00766号、第PCT/AU00/00767号、第PCT/AU00/00768号、第PCT/AU00/00773号、第PCT/AU00/00774号、第PCT/AU00/00
775号、第PCT/AU00/00776号、第PCT/AU00/00777号、第PCT/AU00/00770号、第PCT/AU00/00769号、第PCT/AU00/00771号、第PCT/AU00/00772号、第PCT/AU00/00754号、第PCT/AU00/00755号、第PCT/AU00/00756、及び、第PCT/AU00/00757号。
【0009】
これらの同時係続中の出願の開示事項は、相互参照によって本明細書に組込まれる。
本発明に関する様々な方法、システム及び機器は、本発明の出願人或いは譲受人によって2000年5月24日に出願された次の同時係続中の出願に開示されている。
【0010】
国際特許出願第PCT/AU00/00518号、第PCT/AU00/00519号、第PCT/AU00/00520号、第PCT/AU00/00521号、第PCT/AU00/00522号、第PCTIAU00/00523号、第PCT/AU00/00524号、第PCT/AU00/00525号、第PCT/AU00/00526号、第PCT/AU00/00527号、第PCT/AU00/00528号、第PCT/AU00/00529号、第PCT/AU00/00530号、第PCT/AU00/00531号、第PCT/AU00/00532号、第PCT/AU00/00533号、第PCT/AU00/00534号、第PCT/AU00/00535号、第PCT/AU00/00536号、第PCT/AU00/00537号、第PCT/AU00/00538号、第PCT/AU00/00539号、第PCT/AU00/00540号、第PCT/AU00/00541号、第PCT/AU00/00542号、第PCT/AU00/00543号、第PCT/AU00/00544号、第PCT/AU00/00545号、第PCT/AU00/00547号、第PCT/AU00/00546号、第PCT/AU00/00554号、第PCT/AU00/00556号、第PCT/AU00/00557号、第PCT/AU00/00558号、第PCT/AU00/00559号、第PCT/AU00/00560号、第PCT/AU00/00561号、第PCT/AU00/00562号、第PCT/AU00/00563号、第PCT/AU00/00564号、第PCT/AU00/00565号、第PCT/AU00/00566号、第PCT/AU00/00567号、第PCT/AU00/00568号、第PCT/AU00/00569号、第PCT/AU00/00570号、第PCT/AU00/00571号、第PCT/AU00/00572号、第PCT/AU00/00573号、第PCT/AU00/00574号、第PCT/AU00/00575号、第PCT/AU00/00576号、第PCT/AU00/00577号、第PCT/AU00/00578号、第PCT/AU00/00579号、第PCT/AU00/00581号、第PCT/AU00/00580号、第PCT/AU00/00582号、第PCT/AU00/00587号、第PCT/AU00/00588号、第PCT/AU00/00589号、第PCT/AU00/00583号、第PCT/AU00/00593号、第PCT/AU00/00590号、第PCT/AU00/00591号、第PCT/AU00/00592号、第PCT/AU00/00594号、第PCT/AU00/00595号、第PCT/AU00/00596号、第PCT/AU00/00597号、第PCT/AU00/00598号、第PCT/AU00/00516号、第PCT/AU00/00517号、及び、PCT/AU00/00511号。
【0011】
これらの同時係続中の出願の開示事項は、相互参照によって本明細書に組込まれる。
(本発明の背景技術)
レーザープリンタなど現在供給されているプリンタは一般に、2つの有効なモード、即ちオン及びオフを有する。オンの状態においてプリンタは一般的に、送信されたあらゆるプリントジョブを受信し、印刷する。オフの状態でプリンタは、あらゆるプリントジョブも受信せず、印刷も行わない。我々は同時係続中の出願であり、その内容を本明細書に援用する国際特許出願第PCT/AU00/00561号(文書番号NPP003)におい
てプリンタがネットワークに常時接続されているシステムを提案した。プリンタのユーザは新聞などの出版物を予約し、ネットワークはユーザの予約が達成されるとプリンタにプリントジョブを送信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開平11−203068
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は最も広範な態様において、ドキュメントを受信し及び/又は生成するためのシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0014】
(発明の開示)
本発明は1つの広範な態様において、少なくとも部分的に印刷データに基づいてドキュメントを印刷するためのプリンタと、プリントジョブを受信及び/又は生成し、かつ前記プリントジョブに対応するプリンタに印刷データを送信するためのサーバとを有した印刷システムであって、前記システムは、サーバがプリンタに印刷データを送信し、プリンタがドキュメントを印刷する第1動作モードと、プリンタがドキュメントを印刷せず、印刷されていない未決のプリントジョブに関するデータを前記システムが記憶する第2動作モードとを有し、モードが第2モードから第1モードに変換されるときには、システムは未決のプリントジョブの電子的形態の一覧を検索、又は生成し、前記電子的形態の一覧に対応する印刷済み一覧をプリンタに印刷させる印刷システムを提供する。
【0015】
システムは好適には、ユーザが各ドキュメントを削除し或いは印刷することを可能にさせる選択機構を有する。好適な形態においてプリンタはネットページ・プリンタであり、一覧の各ページはネットページ・ペンを使用して紙と直接的相互作用を可能にすべくタグと共に印刷される。紙は、予めタグを備えて印刷されてもよく、或いは、プリンタがドキュメント一覧情報を備えたタグを印刷してもよい。
【0016】
ネットページ・タグが印刷済み一覧上に設けられる場合、ユーザは、ページ上の適切な領域の選択によって各ドキュメントの印刷、あるいは削除を選択すべく、ネットページ・ペンや同様のセンサを使用し得る。一覧は「全てプリント」及び「全て削除」のオプションを各ページ、或いは、一覧の第1ページ又は最終ページのみに有していてもよい。
【0017】
ページがネットページを利用可能でない場合に、ドキュメントは好適にはユーザが代替のユーザ・インターフェースによって同様の選択を行うことを可能にすべく別個のコード又はコード名によって識別される。インターフェースはプリンタのコントロールパネルであってもよい。
【0018】
各ドキュメントが印刷された後、好適には電子的形態の一覧から削除される。
ユーザがドキュメントを削除も、印刷もしない場合には、それは電子的形態の一覧に残る。システムは、一週間など所定の期間後に電子的形態の一覧を削除してもよい。この期間はシステム管理者によって、あるいはユーザによって設定されてもよく、或いは、両方が期間をセットすることが可能である。ユーザは、管理者設定期間より短い期間を設定する。管理者設定期間は、ユーザのグループ、或いは階層について全体的に、及び/又は個人ベースで設定され得る。
【0019】
好適な形態においてドキュメントの一覧は、プリンタが特定の「休暇」モードであった
場合のみに印刷される。システムは、プリンタがオフラインであるか或いは一定の期間を超えてオフであった場合に、一覧を印刷するように設定され得る。システムは、所定の時間を経過していないドキュメントを自動的に印刷してもよく、或いは印刷されていない全てのドキュメントについて一覧を印刷してもよい。これはユーザによって各プリンタについて設定されてもよく、或いはシステム管理者が、複数の階層のユーザ又はプリンタについて、及び/又は個々の単位で設定してもよい。
【0020】
システムは、ユーザが印刷を阻害する可能性を有することなく、重要文書が確実に印刷されるようにユーザの「休暇」設定を無効にし得る。プリンタをオフにすることができない場合にはこのような動作は常時起こすことが可能であり、或いは、プリンタ・モードが「通常」モードに戻される場合には可能である。プリンタをオフにすることができる場合、システムはプリンタが再びオンにされたときに直ちにこれらのドキュメントを印刷してもよい。
【0021】
本発明は、ユーザが印刷された出版物にではなく電子出版物を予約する電子購読サービスなど印刷不要の購読サービスに対しても用途を有する。従って、本発明は最も広範な態様において、ドキュメントを受信し及び/又は生成するための、及び、ユーザへ前記ドキュメントを送信するためのサーバを有したドキュメント配送システムであって、前記システムは、サーバがユーザにドキュメントを送信する第1動作モードと、サーバがユーザにドキュメントを送信せず、システムがユーザに送信されていないあらゆる未決のドキュメントに関するデータを記憶する第2動作モードとを有し、モードが第2モードから第1モードに変換されるときには、システムは1つ以上の未決のドキュメントの電子的形態の一覧を生成し、前記電子的形態の一覧に対応するユーザ用一覧を前記ユーザに送信するシステムを提供する。
【0022】
ドキュメント配送システムは印刷システムと類似した方式の動作を行い、印刷システムに関して記載された特徴は、ドキュメント配送システムに等しく適合する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明を利用するシステムの概要を示す概念図。
【図2】印刷されたサマリーページを示す平面図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の好適な実施形態は、上記に引用された同一出願人の同時係続中の特許出願PCT/AU00/00561に開示されたネットページ・システムに実施される。そのシステムでは、プリンタはネットワークに接続され、ユーザは新聞や雑誌などの出版物を予約する。出版物は、エンドユーザによってではなくネットワーク・サーバが印刷プロセスを開始することによりプリンタ上に「自動的に」印刷される。以下の記載は、ネットページ・システムにおいて使用されるような本発明の実施形態であり、ネットページ・システムについての完全な説明については、以前の特許出願を参照されたい。ネットページ・システムの単純化された説明は以下のようである。
【0025】
図面を参照する。ネットワーク14を介してサーバ12に接続されたネットページ・プリンタが示されている。サーバは、プリンタ10に送信される印刷データ16を周期的に生成する。プリントジョブを受信すると直ちに、プリンタは少なくとも部分的に印刷データ16に基づいたドキュメント18を印刷する。プリンタは、LAN、WAN、インターネット、ラジオ又は自動車電話システムなどの任意の適切な方法及びプロトコルによってサーバと双方向通信の状態にある。プリンタは、プリンタのいくつかの操作を制御可能とするコントロールパネル20を有する。プリンタは、少なくとも1つの「通常」動作モード及び「休暇」動作モードを有する。プリンタはさらに「オフ」モードを有していてもよ
い。これらのモードはコントロールパネルによって選択可能である。「オフ」モードは、別個の電源スイッチ24によって、或いはコントロールパネル20によって選択され得る。「休暇」モード及び「オフ」モードは同一のモードであってもよく、或いは「オフ」モードは「休暇」モードを伴うのであってもよい。
【0026】
「通常」モードにおいてプリンタ10は、サーバから印刷データ16を受信し、プリントジョブの受信後可能な限り早急に、或いはユーザ又はサーバによって設定されたようにプリントジョブを印刷する。プリンタは、例えば夜に受信したプリントジョブを印刷することを遅らせるように設定され得る。
【0027】
「オフ」モードではプリンタはサーバ12によってそれに送信された印刷データを受信せず、そのため何も印刷しない。
「休暇」モードは、プリンタのユーザが休暇中である場合など、有意の期間にある場所から不在となる場合に使用されるためのものである。上記に記載されたように、ユーザは出版物を予約しており、遠方にいる間にはそれらの出版物が印刷されることを望まない可能性がある。例えば、一般的には2週間前の古い新聞を読まないため、ユーザが遠方にいる間に、新聞を印刷することは不経済である。
【0028】
ユーザがある場所を去る前に、ユーザはコントロールパネル20を使用して、プリンタを「休暇」モードへ切り替える。代替の手段では、プリンタは、これが利用可能な選択肢である場合には「オフ」に切り替えられる。
【0029】
「休暇」モードに配置されたときにプリンタ10は、プリンタが「休暇」モードであることを示す「休暇」信号22をサーバに送信する。プリンタは、「休暇」モードに切り替えられた際に1回「休暇」信号を送信してもよく、或いは信号を周期的に送信してもよい。信号が1回送信される場合には、好適にはサーバは信号の受信を確認する。プリンタが受け取り通知を受信しない場合に好適には、サーバが受け取り通知を行うまで、所定の間隔で「休暇」信号を再送する。「休暇」信号は好適には、プリンタが「休暇」モードに設定された日時に関するデータを含む。これは、プリンタがいつ「休暇」モードに入ったかを、サーバに決定可能とするためである。「休暇」モードに入ったときと、サーバがそのような通知を受けたときとの間に遅延がある可能性があるからである。サーバは印刷されていないドキュメントを追跡するため、このことは不可欠ではない。プリンタは、さらに印刷に関する機能を全てオフに切替え、随意に任意の出所からプリントジョブを受信しなくてもよい。好適な使用の形態においてプリンタにはサーバによる印刷データのみが供給されるため、プリントジョブの他の出所を提供することが必要ではない。一旦サーバからの受け取り確認が受信されると、プリンタは自身を完全にオフに切り替えてもよい。サーバは、プリンタが「休暇」モードであることを記憶し、プリンタに一切のプリントジョブを送信しない。代替手段として、サーバは、プリンタが「通常」モードであったならば印刷されていたであろうドキュメントを識別するドキュメント識別情報を記憶する。この情報はドキュメント自体あるいはドキュメントに関する言及であってもよい。
【0030】
ユーザが休暇から戻ったときにユーザは、プリンタ・モードを「休暇」から「通常」に変更する。これは、コントロールパネルを使用して、単にプリンタをオンに戻すことによって、或いはモードを変更することによってされ得る。好適にはプリンタがオンに戻されたときには自動的に「通常」モードになる。プリンタが「通常」モードに入った場合、電源を入れた場合、あるいは「休暇」モードからの切替えの場合のいずれであっても、プリンタはプリント・サーバに「通常モード」信号を送信する。ここでもサーバは好適には信号の受信を確認し、好適にはプリンタは受け取り通知を受けるまで周期的に信号を送信する。プリンタは「通常」モードに入った場合は常に、好適には「通常モード」信号を送信する。
【0031】
サーバが「通常モード」信号を受信した場合サーバは、プリンタがオンに切り替えられた直後であるか、「休暇」モードから「通常」モードへ状態を変更したかを決定する。プリンタがオンに切り替えられた直後であるとサーバが決定した場合、サーバは、プリンタがオフだった間に印刷されるべきであったプリントジョブに関する印刷データを送信する。しかし、「休暇」モードから「通常」モードにプリンタ状態が変化したものとサーバが決定する場合、サーバはプリンタが「休暇」モードであった間印刷されていたであろう全ての「未決の」ドキュメントに関する情報を抽出する。その後、サーバは、様々なドキュメントの一覧を編集し、一覧表30(図2を参照)を印刷すべくこのデータをプリンタへ転送する。例えば、ユーザが日刊紙及び多数のマガジンを予約購読してもよく、そのため、ユーザはマガジンを印刷したいが新聞を印刷することを希望しない可能性があり、一覧はどのドキュメントを印刷するかを選択することをユーザに可能とさせる。
【0032】
一覧表はプリンタによって印刷され、ユーザは次に一覧を熟読する。一覧上の各ドキュメントについては、ドキュメント34を印刷するか、ドキュメント36を「削除」オプションが設けられている。ここで、「削除」とは、ドキュメントを印刷せず、電子的形態の一覧中の一覧の入力を削除することを意味し、新聞などのドキュメントは多数のユーザのために印刷され得るため、実際のドキュメント・データ自体を削除するのではない。ユーザは一覧の各ドキュメントについてこれら2つのオプションのうち1つを選択し、或いは選択しなくてもよい。「印刷」が選択されたドキュメントについては、サーバがプリントジョブを編集し、即時の印刷のためにプリンタに適切な印刷データを送信する。一旦ドキュメントが成功裡に印刷されたならば、サーバは「未決」ドキュメントのリストにおいてそのドキュメントへの言及を削除する。「削除された」ドキュメントについては、サーバはそのドキュメントを印刷せずに、未決のドキュメントのリストにおいてドキュメントを削除する。ユーザが選択を行わなければ、ドキュメントに関する一覧中のデータは変更されない。
【0033】
好適な実施形態においては、プリンタは、同一出願人の同時係続中の国際特許出願第PCT/AU00/00561号に記載されているようにネットページを印刷するネットページ・プリンタである。ネットページは、ネットページの相互作用の特徴を提供すべくネットページ・ペンによって検知可能な視認不能のタグと共に印刷される。オプションの選択はネットページ・ペンを使用するものであってもよい。代替手段において一覧は、一覧上の各ドキュメント32のID 38を含むものでもよい。各ドキュメントに対するオプションはプリンタのコントロールパネルあるいは別のユーザ・インターフェースを使用して、システムに入力されてもよい。これは、プリンタがネットページを利用可能でないか、ネットページ・ペンが利用可能でない場合の選択肢である。
【0034】
一覧表は好適には、全てを印刷するオプション40及び全てを削除するオプション42を有する。2つのオプション34,36のうちの1つが選択されると直ちに、各ドキュメントの印刷あるいは削除が生じ得る。代替の手段においては、ページ上の送信ボタンをクリックすることにより、あらゆる選択も単純に作動され得る。全て印刷、及び全て削除のオプション40,42は、一覧の各ページ上に、第1ページのみに、或いは最終ページのみに印刷され得る。
【0035】
プリンタが、「休暇」モードから「通常」モードへ変換された後、サーバは、所定期間だけ未決のドキュメントのリストを維持してもよく、その期間の終了時に一覧上のあらゆるドキュメントが削除される。これは例えば一週間、或いは永年であってもよい。一週間、或いは一か月などのあらゆる期間がシステム管理者によって選択され得る。そうすることが望ましい場合には、ドキュメントは削除されなくてもよい。期間は、システム上の全ユーザについて同一であってもよく、或いは、各階層のユーザについて、又は個々のユー
ザについて設定可能であってもよい。各ユーザは、システム管理者によって設定されたものよりも短い期間を設定する選択肢を有し得るが、典型的にはより長くなることはない。
【0036】
代替の実施形態において、プリンタが「休暇」モードにある場合にはオンラインに維持され、サーバより送信されたプリントジョブを全て受信する。プリンタはメモリにプリントジョブ情報を記憶するが、何も印刷しない。「休暇」から「通常」モードに変換されると直ちにプリンタは、ユーザに選択させるために、記憶されたプリントジョブの一覧を印刷する。選択されたプリントジョブは印刷され、その情報はメモリから削除される。削除されたジョブはプリンタのメモリから削除され、印刷も削除もされないジョブは選択された期間だけプリンタのメモリに保持される。プリンタがプリントジョブを受信し、記憶する場合には、不揮発性メモリが文書の記憶装置として好適であることが認識される。代替手段としてプリンタは、プリントジョブを記憶するためにそのRAMメモリを使用してもよい。
【0037】
好適な実施形態では、システムはプリンタが「通常」モード、電源オフ、オフライン、又は「休暇」モードにある状態の間で変化し、プリンタが「休暇」モードであった場合には、未決のドキュメントの一覧のみを印刷する。「休暇」モードの状態からのみならず、プリンタがオフ又はオフラインから「通常」モードへ変化したときにシステムが一覧を生成し得ることは認識される。一覧は自動的に、或いは、プリンタが所定の期間を超えてオフ又はオフラインであった場合にのみ生成されてもよい。例えば、プリンタは紙又はインク切れになった場合にオフラインになり得る。数分の内に供給が補充された場合、ユーザは通常、あらゆる未決のプリントジョブが自動的に印刷されることを望む。しかし、プリンタが数日間オフラインであった場合には、ユーザはそれらのプリントジョブのうちのいずれかが印刷される前に未決のプリントジョブの一覧を見る方を好む可能性がある。ここでもこの期間は、管理者によって全体的なベース、或いは個々のユーザ又はユーザの階層ベースで設定され得る。ユーザは、異なる期間を設定することを許容され得る。
【0038】
いくつかの状況では、サービス提供者からの請求書など、エンドユーザの要求に関係なく、印刷される必要があるプリントジョブがあり得る。従って、プリンタが「通常」モードにセットされると直ちに、ドキュメントが自動的に印刷されるべく、「強制印刷」フラグを明示する選択肢がプリントジョブの発生者に対してある。代替手段としてプリントジョブは、プリンタが「休暇」モードにある間に、「強制印刷」フラグによって「休暇」モード・ステータスを一時的に無効にして、印刷されてもよい。
【0039】
好適な実施形態では、プリンタがその「休暇」及び「通常」モードの信号を送信するサーバは、プリントジョブが発生する1つ以上のサーバとは異なってもよい。ネットページ・システムにおいてはプリンタの特定モード情報は典型的に、他のサーバから質問され得る形態において1つ以上の登録サーバによって記録されるためである。更に、プリントジョブが発生する1つ以上のサーバは、未決のプリントジョブ又は未決のプリントジョブの一覧が、最終的に出現する1つ以上のサーバとは異なっていてもよい。ネットページ・システムにおいては、目標とするプリンタが受容可能でない場合さえもページ・サーバがプリントジョブの執拗な記憶を提供するためである。
【0040】
本発明は、好適な実施形態及びいくつかの特定の代替実施形態に関連して記載された。しかし、上記に特に記載されたものと異なる多数のさらなる実施形態が本発明の精神及び範囲内にあることは当業者によって認識されるものである。従って、本発明は、適切な場合に相互参照によって組み込まれた文書を含む、本明細書に記載の特定の実施形態に限定されるものではないことが理解される。本発明の範囲は付属の請求項のみによって限定されている。
【符号の説明】
【0041】
10…プリンタ、12…サーバ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ・インターフェースを有し、少なくとも部分的に印刷データに基づいてドキュメントを印刷するためのプリンタと、
プリントジョブを受信及び/又は生成し、かつ前記プリントジョブに対応する印刷データをプリンタに送信するためのサーバとを有した印刷システムであって、
前記システムは、サーバがプリンタに印刷データを送信しプリンタがドキュメントを印刷する第1動作モードと、プリンタがドキュメントを印刷せず前記サーバが印刷されていない未決のプリントジョブに関するデータを記憶する第2動作モードとを有し、動作モードが第2動作モードから第1動作モードに変換されるときには、サーバは前記未決のプリントジョブの一覧からなる一覧をプリンタに印刷させ、
前記ユーザ・インターフェースは、前記未決のプリントジョブの一覧からの入力の削除によって前記一覧から前記入力を削除し、又は、前記入力を印刷することによって前記一覧から対応する入力を印刷するように入力の選択を受け付ける構成を有する、印刷システム。
【請求項2】
未決のプリントジョブのいずれかを印刷した後で、対応するプリントジョブの入力は前記未決のプリントジョブの一覧から削除される請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
それぞれの未決のプリントジョブはシステムが第2の動作モードから第1の動作モードに変換した後、所定期間の間は、当該プリントジョブがあらかじめ選択されない限りにおいて保存され、前記所定期間が終了したときに、残っているすべての未決のプリントジョブが削除される、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
第2動作モードではサーバがプリントジョブに関するデータを記憶し、システムが第2動作モードから第1動作モードへ変換すると直ちに、サーバが前記未決のプリントジョブの一覧を生成し、前記未決のプリントジョブの一覧に対応するプリントジョブをプリンタへ転送する請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
第2動作モードではサーバがプリンタに印刷データを送信し、プリンタが前記印刷データを受信して記憶し、前記システムが第2動作モードから第1動作モードに変換すると直ちに、プリンタは前記未決のプリントジョブの一覧を生成する請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
第1動作モードから第2動作モードへ、あるいはその逆にシステムの動作モードの変換は、前記プリンタのユーザ・インターフェースを用いて行われる、請求項1に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−138539(P2011−138539A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−42940(P2011−42940)
【出願日】平成23年2月28日(2011.2.28)
【分割の表示】特願2009−111168(P2009−111168)の分割
【原出願日】平成12年11月27日(2000.11.27)
【出願人】(500142213)シルバーブルック リサーチ プロプライエタリイ、リミテッド (27)
【氏名又は名称原語表記】SILVERBROOK RESEARCH PTY.LIMITED
【Fターム(参考)】