説明

伸縮継手構造

【課題】主に、配管長の調整や変更を容易化し得るようにする。
【解決手段】管部材14を収容可能な受口部15の内周面にゴム製のシールリング21を取付ける。このシールリング21が、リング状のシール本体22と、シール本体22の内周面に、管部材14の外周面に対して弾接可能に設けられた弾接部23とを備える。このような伸縮継手構造に対し、弾接部23を、シール本体22の周方向18へ延びる複数本の突条31とする。そして、複数本の突条31の間に、滑剤を収容保持可能な滑剤貯留部32を設けるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、配管の途中に設けられる継手部材のうち、特に、配管の伸縮動を可能とした伸縮継手構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
給水や排水などを行うための配管などでは、管部材と管部材との間を接続するための継手部材が多数用いられている。
【0003】
このような継手部材には、例えば、管部材の熱伸縮の影響を緩和するために、管部材の差込量を可変とした差込ソケットなどの伸縮継手が存在している(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
そして、図8に示すように、従来の伸縮継手1は、管部材2を収容可能な受口部3の内周面にゴム製のシールリング4を取付けたものとされている。このシールリング4は、リング状のシール本体5と、このシール本体5の内周面に一体に設けられた弾接部6とを備えている。この弾接部6は、管部材2の外周面に対して弾接可能なものとされる。
【0005】
そして、この弾接部6が、受口部3の奥側へ進むに従って受口部3の中心へ近づく奥すぼまりに傾斜したテーパ状のリップ部7とされたものも存在している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−106487号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記伸縮継手1には、以下のような問題があった。
【0008】
即ち、シールリング4に備えられた弾接部6としてのテーパ状のリップ部7は、戻り止め形状となっているため、管部材2の移動に対する抵抗力が一方向(挿入方向)に対してのみ強いので、管部材2を一担差し込んでしまうと抜くのが難しく、施工後に配管長を調整したり、変更したりするのが困難となっていた。
【0009】
これに対し、管部材2の外周面やリップ部7に滑剤を塗布して管部材2を抜き易くすることも考えられるが、滑剤は空気に触れて酸化したり、風雨に曝されて溶けたりするので、一定時間が経過すると効果がなくなってしまうという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、請求項1に記載された発明は、管部材を収容可能な受口部の内周面にゴム製のシールリングを取付け、該シールリングが、リング状のシール本体と、該シール本体の内周面に、管部材の外周面に対して弾接可能に設けられた弾接部とを備えた伸縮継手構造において、前記弾接部を、シール本体の周方向へ延びる複数本の突条とすると共に、前記複数本の突条の間に、滑剤を収容保持可能な滑剤貯留部を設けたことを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載された発明は、上記において、前記複数本の突条が、それぞれ凸曲線状とされたことを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載された発明は、上記において、前記複数本の突条間に、滑剤貯留部を拡大可能な間隙部が形成されたことを特徴とする。
【0013】
請求項4に記載された発明は、上記において、前記受口部の最も手前側の突条が、奥側の突条よりも幅広、または、曲率の大きな凸曲線状となるように構成されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1の発明によれば、上記構成によって、以下のような作用効果を得ることができる。即ち、弾接部を、シール本体の周方向へ延びる複数本の突条としたことにより、管部材との間のシール性を確保・向上することや、管部材の熱伸縮に対する移動性を確保しつつ所要の抵抗力を発生させることが可能になると共に、管部材の移動に双方向性を持たせることができるようになるので、施工後に配管長を調整したり、変更したりするのが可能または容易となる。また、複数本の突条の間に形成される滑剤貯留部に滑剤を貯留させることにより、変更や修整のための管部材の移動を円滑に行うことが可能となる。しかも、複数本の突条の間に形成される滑剤貯留部は、高い密閉性が得られるので、滑剤が空気に触れて酸化したり、風雨に曝されて溶けたりすることが防止され、滑剤の効果を長く持続することができる。
【0015】
請求項2の発明によれば、上記構成によって、以下のような作用効果を得ることができる。即ち、複数本の突条が、それぞれ凸曲線状のものとされたことにより、管部材の外周面に対する当たりが柔らかい点当たり(または線当たり)となるので、管部材に対するシール性を確保しつつ管部材の移動性を良くすることができる。
【0016】
請求項3の発明によれば、上記構成によって、以下のような作用効果を得ることができる。即ち、複数本の突条間に滑剤貯留部を拡大可能な間隙部が形成されたことによって、より多くの滑剤を滑剤貯留部の内部に貯留しておくことが可能となる。これにより、滑剤による(潤滑)機能を高めると共に、滑剤の効果を長期間持続させることができる。
【0017】
請求項4の発明によれば、上記構成によって、以下のような作用効果を得ることができる。即ち、受口部の最も手前側の突条が、奥側の突条よりも幅広、または、曲率の大きな凸曲線状となるように構成されたことにより、受口部の最も手前側の突条の、管部材の外周面に対する接触面積を、奥側の突条の、管部材の外周面に対する接触面積よりも大きくすることができる。これにより、受口部の最も手前側の突条のみでシールリングに必要なシール性や管部材の移動時の抵抗力の全部または大部分を確保することが可能となる。よって、奥側の突条を、上記したシール性や移動時の抵抗力の確保よりも滑剤貯留部の形成に重点を置いたものとすることができる。即ち、受口部の最も手前側の突条と、奥側の突条とで役割分担を行わせることが可能となるため、シールリングの設計が容易となり、性能を向上させることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施の形態にかかる伸縮継手の全体側面図である。
【図2】図1の背面図(II−II方向矢視図)である。
【図3】本発明の実施例1にかかる伸縮継手の受口部(図1のA部)周辺の部分拡大断面図である。
【図4】本発明の実施例2にかかる伸縮継手の受口部(図1のA部)周辺の部分拡大断面図である。
【図5】本発明の実施例3にかかる伸縮継手の受口部(図1のA部)周辺の部分拡大断面図である。
【図6】本発明の実施例4にかかる伸縮継手の受口部(図1のA部)周辺の部分拡大断面図である。
【図7】本発明の実施例5にかかる伸縮継手の受口部(図1のA部)周辺の部分拡大断面図である。
【図8】従来例にかかる伸縮継手の受口部周辺の部分拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を具体化した実施例を、図面を用いて詳細に説明する。
【0020】
図1〜図7は、この実施の形態の伸縮継手および各実施例を示すものである。
【実施例】
【0021】
<構成>以下、構成について説明する。
【0022】
給水や排水などを行うための配管などでは、管部材と管部材との間を接続するための継手部材が多数用いられる。
【0023】
このような継手部材には、例えば、管部材の熱伸縮の影響を緩和するために、管部材の差込量を可変とした差込ソケットなどの伸縮継手が存在している。この差込ソケットは、例えば通常の継手部材に装着するなどして用いられる。
【0024】
即ち、図1、図2に示すように、この差込ソケット11(継手部材)は、短管状のソケット本体12を有すると共に、ソケット本体12の一端側に、図示しない通常の継手部材の受口部に対して差込固定可能な差口部13を有している。また、上記差込ソケット11は、ソケット本体12の他端側に、管部材14を収容可能な受口部15を有している。
【0025】
この場合、短管状のソケット本体12は、その外周に、周方向18へ延びる複数条の補強フランジ16a,16b,16cが、軸線方向17へ所要の間隔を有して一体に形成されている。しかも、差口部13に最も近い補強フランジ16aは、他の補強フランジ16b,16cよりも一回り大径のものとされると共に、差口部13側の面に、周方向18へ所要の間隔を有して複数の補強リブ16dが一体に形成されている。但し、ソケット本体12の構造は、これに限るものではない。
【0026】
差口部13は、通常の継手部材の受口部15の内周面とほぼ等しい径の外周面を有している。
【0027】
受口部15は、例えば、図3に示すように、内周面にゴム製のシールリング21を取付可能なものとされている。上記シールリング21は、リング状のシール本体22と、シール本体22の内周面に一体に設けられた弾接部23とを備えている。この弾接部23は、管部材14の外周面に対して弾接可能なものとされる。
【0028】
ここで、受口部15は、管部材14に対し、半径方向に所要のクリアランス24を有するものとされる。そして、このクリアランス24を埋めるべく、シールリング21が介在される。この際、受口部15には、シール収容凹部25が形成され、このシール収容凹部25にシール本体22の外周側部分が収容保持される。そして、シール本体22の内周側部分から管部材14の外周面へ向けて上記弾接部23が一体に突出される。上記したクリアランス24部分には、シール収容凹部25に収まりきれなかったシール本体22の内周側部分と弾接部23とが介在されることとなる。なお、シール本体22と弾接部23とは、中実のものとされている。
【0029】
なお、この場合、受口部15は、ソケット本体12の他端部12aと、この他端部12aに外嵌固定されたリング状部材26とで構成されると共に、上記したシール収容凹部25は、ソケット本体12の他端部12aとリング状部材26の他端側に形成された内フランジ26aとの間に形成されている。ソケット本体12の他端部12aとリング状部材26との間は、接着により固定される。但し、ソケット本体12の他端部12aとリング状部材26とは、一体のものとしても良い。
【0030】
そして、以上のような基本構成に対し、この実施例のものでは、以下のような構成を備えるようにしている。
【0031】
(構成1)
図3〜図5の実施例(実施例1〜実施例3)に示すように、上記弾接部23を、シール本体22の周方向18へ延びる複数本の突条31とする。そして、複数本の突条31の間に、滑剤を収容保持可能な滑剤貯留部32を設ける。
【0032】
ここで、上記突条31は、周方向18へ連続して延びるものとされる。この突条31は、軸線方向17に複数本連接される。この突条31は、シールリング21の幅寸法(軸線方向17の寸法)内に納まる範囲であれば、2本またはそれ以上何本設けても良い。但し、突条31の設置本数が余り多くなると、個々の突条31が細かくなり過ぎて、シールリング21としての本来の機能(シール性)や管部材14の移動時に発生させられる抵抗力が低下して、有効に機能し得なくなってしまうおそれがあるので、突条31は、最適な本数に設定するのが好ましい。この場合、突条31の設置本数は、3本(図3、実施例1)や、4本(図4、実施例2)や、5本(図5、実施例3)などとされている。これにより、滑剤貯留部32は、2箇所(図3、実施例1)、3箇所(図4、実施例2)、4箇所(図5、実施例3)形成されることになる。なお、上記突条31は、図3〜図5の実施例では、隙間を開けることなく隣接配置されている。
【0033】
(構成2)
そして、好ましくは、上記した複数本の突条31が、それぞれ凸曲線状とされるようにする。
【0034】
ここで、凸曲線状とは、なだらかに盛り上がる連続的な曲線のことである。この曲線は、単一の凸曲線によって構成される。凸曲線状は、例えば、半円形や円弧形であっても、長円や楕円を半分にした形状またはこれらを一部切り出した形状であっても、その他の曲線形状や擬似曲線形状(細かい多角形状)であっても良い。これにより、凸曲線状の突条31は、概略蒲鉾型などになる。
【0035】
なお、上記したような各種の凸曲線状の突条31は、弾接前は、管部材14の外周面に対して柔らかい点当たり(周方向18に対しては線当たりとなる)が可能なものとして設定されるが、弾接後は、管部材14の外周面に対し軸線方向17へ片寄らずに潰れることにより、当たり具合が点当たりから軸線方向17両側に対してほぼ均等な線当たり(周方向18に対しては面当たりとなる)に変化され、その分、移動の双方向性を保持しつつ、管部材14との間のシール性や、管部材14の移動時の抵抗力が向上・強化されるものとなる。
【0036】
なお、上記とは異なるが、凸曲線状の突条31は、構造的には、険しく切り立ったもの(例えば、2本以上の直線や凹曲線を組合わせた稜線を有するもの)、または、尖った頂点を有するものなどとすることも可能である。但し、このようにすると、鋭い点当たりになると共に、潰れた時にどちらか一方に片寄ってしまうおそれがあるので、双方向性を確保する上では、余り好ましくない。
【0037】
(構成3)
図6(実施例4)に示すように、上記した複数本の突条31間に、滑剤貯留部32を拡大可能な間隙部34(滑剤貯留部拡大用間隙部)を形成する。
【0038】
ここで、この間隙部34は、複数本の突条31間に、各突条31と平行に形成される。この間隙部34は、突条31と滑剤貯留部32との機能的・構造的なバランスを考慮して、突条31の幅寸法と同程度かまたはそれ以下の大きさなどとする。
【0039】
なお、間隙部34が複数形成される場合には、全て同じ大きさとすることができる。または、複数の間隙部34は、それぞれ不均一な大きさとすることもできる。間隙部34を均等にするか不均一にするかは、その目的や機能によって選択することができる。
【0040】
(構成4)
図7(実施例5)に示すように、上記受口部15の最も手前側(入口側)の突条31が、奥側の(残りの)突条31よりも幅広、または、曲率の大きな(緩やかな)凸曲線状となるように構成される(大型突条31a)。
【0041】
ここで、受口部15の最も手前側の突条31(大型突条31a)は、好ましくは、単体で、シールリング21に必要なシール性や管部材14の移動時の抵抗力の全部または大部分を発生し得るものとする。
【0042】
奥側の突条31については、受口部15の最も手前側の突条31よりも小さければ、それぞれ互いに同じ幅寸法や、同じ曲率の凸曲線状を有するものなどとしても良い。または、特に図示しないが、奥側の突条31は、入口側に近い程、隣接する突条31よりも幅広、または、曲率の大きな凸曲線状となるように、幅寸法や曲率に段階的な差を付ける(或いは勾配を持たせる)ようにしても良い。奥側の突条31の大きさなどについては、その目的や機能によって選択することができる。
【0043】
<作用>以下、この実施例の作用について説明する。
【0044】
継手部材を用いて管部材14と管部材14とを接続することにより、給水や排水などを行うための配管が構築される。
【0045】
この際、管部材14の熱伸縮の影響を緩和するために、必要に応じて、管部材14の差込量を可変とした差込ソケット11などの伸縮継手が使用される。
【0046】
この差込ソケット11は、管部材14を収容可能な受口部15の内周面に取付けられたゴム製のシールリング21が、管部材14の外周面に対して弾接することによって、管部材14に対するシール性と、管部材14の移動に対する抵抗力とを発生させる。これにより、管部材14の熱伸縮を吸収することが可能となる。
【0047】
なお、差込ソケット11の受口部15に管部材14を挿入する際には、管部材14の端部とシールリング21との少なくとも一方に滑剤を塗布しておくようにする。
【0048】
<効果>この実施例によれば、以下のような効果を得ることができる。
【0049】
(作用効果1)
図3〜図5(実施例1〜実施例3)に示すように、弾接部23を、シール本体22の周方向18へ延びる複数本の突条31としたことにより、管部材14との間のシール性を確保・向上することや、管部材14の熱伸縮に対する移動性を確保確保しつつ所要の抵抗力を発生させることが可能になると共に、管部材14の移動に双方向性を持たせることができるようになるので、施工後に配管長を調整したり、変更したりするのが可能または容易となる。
【0050】
また、複数本の突条31の間に形成される滑剤貯留部32に滑剤を貯留させることにより、変更や修整のための管部材14の移動を円滑に行うことが可能となる。しかも、複数本の突条31の間に形成される滑剤貯留部32は、高い密閉性が得られるので、滑剤が空気に触れて酸化したり、風雨に曝されて溶けたりすることが防止され、滑剤の効果を長く持続することができる。
【0051】
(作用効果2)
複数本の突条31が、それぞれ凸曲線状のものとされたことにより、管部材14の外周面に対する当たりが柔らかい点当たり(または線当たり)となるので、管部材14に対するシール性を確保しつつ管部材14の移動性を良くすることができる。
【0052】
そして、弾接後には、凸曲線状とされた突条31が、管部材14の外周面に対し軸線方向17へ片寄らずに潰れることにより、当たり具合が点当たりから軸線方向17両側に対してほぼ均等な線当たり(周方向18に対しては面当たりとなる)に変化され、その分、移動の双方向性を保持しつつ、管部材14との間のシール性や、管部材14の移動時の抵抗力が向上・強化される。
【0053】
(作用効果3)
図6(実施例4)に示すように、複数本の突条31間に滑剤貯留部32を拡大可能な間隙部34が形成されたことによって、より多くの滑剤を滑剤貯留部32の内部に貯留しておくことが可能となる。これにより、滑剤による(潤滑)機能を高めると共に、滑剤の効果を長期間持続させることができる。
【0054】
(作用効果4)
図7(実施例5)に示すように、受口部15の最も手前側の突条31が、奥側の突条31よりも幅広、または、曲率の大きな凸曲線状となるように構成されたことにより、受口部15の最も手前側の突条31の、管部材14の外周面に対する接触面積を、奥側の突条31の、管部材14の外周面に対する接触面積よりも大きくすることができる。これにより、受口部15の最も手前側の突条31のみでシールリング21に必要なシール性や管部材14の移動時の抵抗力の全部または大部分を確保することが可能となる。よって、奥側の突条31を、上記したシール性や移動時の抵抗力の確保よりも滑剤貯留部32の形成に重点を置いたものとすることができる。即ち、受口部15の最も手前側の突条31と、奥側の突条31とで役割分担を行わせることが可能となるため、シールリング21の設計が容易となり、性能を向上させることができるようになる。
【0055】
このように突条31の大きさなどを異ならせることは、複数本の突条31間に拡大滑剤貯留部32となる間隙部34を形成しない場合(即ち、図3〜図5(実施例1〜実施例3)のようにシール本体22に突条31をフルに設置できる場合)にも有効ではあるが、図6(実施例4)のように複数本の突条31間に上記間隙部34を形成することによって突条31の設置数が制限または減少される場合などに特に有効である。
【0056】
以上、この発明の実施例を図面により詳述してきたが、実施例はこの発明の例示にしか過ぎないものであるため、この発明は実施例の構成にのみ限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれることは勿論である。また、例えば、各実施例に複数の構成が含まれている場合には、特に記載がなくとも、これらの構成の可能な組合せが含まれることは勿論である。また、複数の実施例や変形例が示されている場合には、特に記載がなくとも、これらに跨がった構成の組合せのうちの可能なものが含まれることは勿論である。また、図面に描かれている構成については、特に記載がなくとも、含まれることは勿論である。更に、「等」の用語がある場合には、同等のものを含むという意味で用いられている。また、「ほぼ」「約」「程度」などの用語がある場合には、常識的に認められる範囲や精度のものを含むという意味で用いられている。
【符号の説明】
【0057】
14 管部材
15 受口部
18 周方向
21 シールリング
22 シール本体
23 弾接部
31 突条
32 滑剤貯留部
34 間隙部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
管部材を収容可能な受口部の内周面にゴム製のシールリングを取付け、
該シールリングが、リング状のシール本体と、該シール本体の内周面に、管部材の外周面に対して弾接可能に設けられた弾接部とを備えた伸縮継手構造において、
前記弾接部を、シール本体の周方向へ延びる複数本の突条とすると共に、
前記複数本の突条の間に、滑剤を収容保持可能な滑剤貯留部を設けたことを特徴とする伸縮継手構造。
【請求項2】
前記複数本の突条が、それぞれ凸曲線状とされたことを特徴とする請求項1記載の伸縮継手構造。
【請求項3】
前記複数本の突条間に、滑剤貯留部を拡大可能な間隙部が形成されたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の伸縮継手構造。
【請求項4】
前記受口部の最も手前側の突条が、奥側の突条よりも幅広、または、曲率の大きな凸曲線状となるように構成されたことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の伸縮継手構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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