説明

位置決め装置

【課題】包装紙と包装紙が貼られる品物との位置合わせを迅速に行うことができ、位置合わせがされた状態を維持することができる位置決め装置を提供する。
【解決手段】品物62と品物62を包装する包装紙との位置決めをする位置決め装置1であって、テーブル2に設置された包装紙に対して包装紙の上に置かれた品物62を包装紙が巻き付けられる方向と直交する方向に位置決めするY軸方向位置決め機構4と、テーブル2に設置された包装紙に対して包装紙の上に置かれた品物62を包装紙が巻き付けられる方向に位置決めするX軸方向位置決め機構5と、包装紙の端部64を品物62の端面65に沿わせて立ち上げる包装紙立ち上げ機構6とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、位置決め装置に関し、より詳細には、包装紙と包装紙が貼られる品物との位置合わせを迅速に行うことができ、位置合わせがされた状態を維持することができる位置決め装置の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
お中元あるいはお歳暮などの品物に貼られるのし紙は、人の手によって貼られている。ここで、のし紙が品物に貼られる手順について説明する。まず、のし紙が作業テーブルの上に裏面を上向きにした状態で置かれる。次に、のし紙の上にのし紙が貼られる品物が裏返した状態で置かれる。品物は、たとえば缶ビールが収容された箱であり、あるいは粉末洗剤が充填された樹脂製の容器である。作業者は、のし紙の上に品物を裏返した状態で置き、品物を動かして品物とのし紙との位置合わせを行う。品物とのし紙との位置合わせがされた後に、のし紙が品物に巻きつけられ、のし紙の両端部が品物の裏面にセロハンテープなどで貼られ固定される。作業者は、このような手順でのし紙を品物に貼る。
【0003】
のし紙を品物に貼る場合について説明してきたが、品物に貼られるものはのし紙に限らない。品物に簡易な包装としてのし紙程度の大きさの包装紙が貼られる場合にも同様の手順で行われる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
包装紙の上に置かれる品物は、包装紙に対して位置および角度を調整しなければならないので、包装紙と品物との位置合わせを迅速に行うことが難しい。また、品物の端部から延出した包装紙を品物に巻き付け、あるいは、包装紙の端部を品物の裏面にセロハンテープなどで固定する場合に、包装紙がずれることがある。作業者は、包装紙がずれていることに気づかずに包装紙を貼ってしまうことがある。
【0005】
本発明の目的は、このような課題を解決するもので、包装紙と包装紙が貼られる品物との位置合わせを迅速に行うことができ、位置合わせがされた状態を維持することができる位置決め装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題を解決するために本発明は、品物と前記品物を包装する包装紙との位置決めをする位置決め装置であって、テーブルに設置された包装紙に対して包装紙の上に置かれた品物を包装紙が巻き付けられる方向と直交する方向に位置決めするY軸方向位置決め機構と、テーブルに設置された包装紙に対して包装紙の上に置かれた品物を包装紙が巻き付けられる方向に位置決めするX軸方向位置決め機構と、包装紙の端部を品物の端面に沿わせて立ち上げる包装紙立ち上げ機構とを備えるものである。
【発明の効果】
【0007】
請求項1記載の発明によれば、テーブルに設置された包装紙に対して包装紙の上に置かれた品物を包装紙が巻き付けられる方向と直交する方向に位置決めするY軸方向位置決め機構と、テーブルに設置された包装紙に対して包装紙の上に置かれた品物を包装紙が巻き付けられる方向に位置決めするX軸方向位置決め機構と、包装紙の端部を品物の端面に沿わせて立ち上げる包装紙立ち上げ機構とを備えるので、のし紙とのし紙が貼られる品物との位置合わせを迅速に行うことができ、位置合わせがされた状態を維持することができる位置決め装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の一実施形態における位置決め装置1の平面図である。
【図2】Y軸方向位置決め機構3をA方向から見た側面図である。
【図3】テーブル2の平面図である。
【図4】プレート28aをB断面で切断した断面図である。
【図5】ブラケット31a,31b,31c,31dの調整機構を示す概略図である。
【図6】のし紙立ち上げ機構をC方向から見た側面図である。
【図7】テーブル2にのし紙61と品物62とを設置した状態を示す平面図である。
【図8】品物62のY軸方向の位置決めがされた状態を示す平面図である。
【図9】品物62のX軸方向の位置決めがされた状態を示す平面図である。
【図10】ブラケット51aをD断面で切断した断面図である。
【図11】ブラケット51aが上昇した状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態について図1に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態における位置決め装置1の平面図である。位置決め装置1は、図示しない角パイプで形成されるフレームと、フレームの上部に設けられるテーブル2と、フレームの上面であってテーブル2の下部に設けられる位置決め機構3とを備える。位置決め機構3は、Y軸方向位置決め機構4と、X軸方向位置決め機構5と、のし紙立ち上げ機構6とを備える。以後水平面上において、品物が位置決めされる中心点を原点とし、包装紙が品物に巻き付けられる方向にX軸を採り、包装紙が品物に巻き付けられる方向と直交する方向にY軸を採る。
【0010】
まずY軸方向位置決め機構4について説明する。Y軸方向位置決め機構4は、タイミングベルト7と、タイミングベルト7を駆動する不図示のモータと、リニアガイド8と、リニアガイド8のブロック9に固定されタイミングベルト7に連結されるプレート10a,10bと、プレート10a,10bに取付けられたブラケット11a,11bとを備え、Y軸方向に設けられる。
【0011】
リニアガイド8は、Y軸と平行に設けられる。タイミングベルト7は、リニアガイド8と平行に、リニアガイド8に隣接して設けられる。プレート10aおよび10bは、リニアガイド8のブロック9にボルト止めされる。プレート10aと10bとは、X軸を中心として左右対称に配置され、プレート10a,10bの端部はタイミングベルト7の張り側とたるみ側とに各々ボルトで固定される。
【0012】
図2は、Y軸方向位置決め機構4をA方向から見た側面図である。プレート10aの下面にはエアシリンダ12が設置され、エアシリンダ12のロッド13には、ブラケット11aが取付けられる。ブラケット11aは、品物のY軸方向に望む端面を押圧する当接面15aを備える。当接面15aは幅広に形成されるがブラケット11aから当接面15aに立ち上がる連結部は、当接面15aがテーブル2の上面16に突出した状態で移動可能なように幅狭に形成される。なお、エアシリンダ12の両側にはロッド13の回り止めのためのガイド14が設けられる。タイミングベルト7は、不図示のモータによって駆動される。
【0013】
Y軸方向位置決め機構4は、品物のY軸方向の位置決めを行い、プレート10aとプレート10bとの可動範囲のうち図1に示すようにプレート10aとプレート10bとがX軸から最も離れた位置を原点とする。プレート10a,10bに設置されたエアシリンダ12が駆動されるとブラケット11a,11bの当接面15a,15bがテーブル2の上面16に突出する。タイミングベルト7が駆動されると、ブラケット11a,11bは、プレート10a,10bと共にX軸を中心として対称である状態を維持しながらX軸方向に移動する。ブラケット11a,11bの当接面15a,15bはX軸方向に移動し、品物のY軸方向に臨んだ端面を押圧し、品物をX軸上に位置決めする。
【0014】
図3は、テーブル2の平面図である。テーブル2には、当接面15a,15bがテーブル2の上面に突出した状態で移動するための逃がし孔18が形成される。なお、当接面15a,15bには各々光電センサ17が設けられており、各々の光電センサ17がONしたときにタイミングベルト7の駆動が停止され、品物のY軸方向の位置決めが完了する。
【0015】
X軸方向位置決め機構5について説明する。X軸方向位置決め機構5は、図1に示すようにタイミングベルト21a,21bと、タイミングベルト21a,21bの内側であってX軸と平行に設けられたリニアガイド22a,22b,22c,22dと、リニアガイド22a,22bに取付けられたプレート24aと、リニアガイド22c,22dに取付けられたプレート24bと、プレート24aに取付けられたリニアガイド26a,26bと、プレート24bに取付けられたリニアガイド26c,26dと、リニアガイド26a,26b,26c,26dに各々取付けられたプレート28a,28b,28c,28dとブラケット31a,31b,31c,31dとを備える。タイミングベルト21a,21bは、不図示のモータによって駆動される。
【0016】
リニアガイド22aとリニアガイド22bとは、X軸を中心して左右対称にX軸と平行に設けられ、プレート24aをX軸方向に移動させる。リニアガイド22cとリニアガイド22dとは、X軸を中心して左右対称にX軸と平行に設けられ、プレート24bをX軸方向に移動させる。プレート24a,24bは、長手方向をY軸方向に配置した状態で、Y軸を中心として左右対称に各々1つずつ設けられる。プレート24aは、リニアガイド22aおよび22bのブロック23aおよび23bに固定される。プレート24bは、リニアガイド22cおよび22dのブロック23cおよび23dに固定される。
【0017】
プレート24aおよび24bの長手方向端部25aおよび25cがタイミングベルト21aに取付けられ、プレート24aおよび24bの長手方向他端部25bおよび25dがタイミングベルト21bに取付けられる。端部25aおよび25cは、タイミングベルト21aの張り側とたるみ側に取付けられ、端部25bおよび25dは、タイミングベルト21bの張り側とたるみ側とにボルトで固定される。各プレート24a,24bの上面には、Y軸方向に移動可能なリニアガイド26a,26bおよび26c,26dが各々X軸を中心して左右両側に設けられる。リニアガイド26a,26b,26c,26dのブロック27a,27b,27c,27dには、各々プレート28a,28b,28c,28dが取付けられる。
【0018】
図4は、プレート28aをB断面で切断した断面図である。プレート28aの下面にはエアシリンダ29が設置され、エアシリンダ29のロッド30にブラケット31aが取付けられる。プレート28b,28cおよび28dの下面にも同様にエアシリンダ29が設置され、エアシリンダ29のロッド30にブラケット31b,31c,31dが取付けられる。
【0019】
図5は、ブラケット31a,31b,31c,31dの調整機構を示す概略図である。図1には示していないが、プレート24a,24bの上方にはプレート24a,24bに回転可能に支持された台形ねじ41がY軸方向に設置される。台形ねじ41は、X軸を中心として両側に右ねじ部42と左ねじ部43とを備えており、X軸を中心として左右対称となる位置にナット44a,44bが螺合される。台形ねじ41が図示しないモータのよって駆動されると、ナット44a,44bは、X軸を中心として左右対称である位置を維持しながらY軸方向に移動する。これによってナット44a,44bが固定されたプレート28a,28bにエアシリンダ29を介して取付けられるブラケット31a,31bは、品物に巻かれるのし紙の範囲を避けた位置に配置される。
【0020】
品物とのし紙の大きさに対応して、予めブラケット31a,31bの位置が定められているので、たとえば台形ねじ41で駆動されるプレート28a,28bにリミットスイッチを設けることによって容易にブラケット31a,31bを所望の位置に配置することができる。
【0021】
X軸方向位置決め機構5は、品物ののし紙に対するX軸方向の位置決めを行う。ブラケット31a,31bおよびブラケット31c,31dのX軸方向の可動範囲において、ブラケット31a,31bとブラケット31c,31dとが各々Y軸から最も離れた図1に示す位置を原点とする。プレート28a,28b,28c,28dに設置された各々のエアシリンダ29が駆動されるとブラケット31a,31b,31c,31dの当接面32a,32b,32c,32dがテーブル2の上面16に突出する。
【0022】
タイミングベルト21a,21bが駆動されると、ブラケット31a,31b,31c,31dは、プレート24a,24bと共にY軸について対称である状態を維持しながらX軸方向に移動する。テーブル2の上面16に突出した状態で移動する当接面32a,32b,32c,32dが品物のX軸方向に臨んだ各々の端面を押圧し、品物をY軸上に位置決めする。
【0023】
当接面32a,32b,32c,32dがテーブル2の上面16に突出した状態で移動するために、図3に示すようにテーブル2には逃がし孔34が形成される。なお、当接面32a,32b,32c,32dには各々光電センサ33が設けられており、各々の光電センサがONしたときにタイミングベルトの駆動が停止され、品物のX軸方向の位置決めが完了する。
【0024】
次に、のし紙立ち上げ機構6について説明する。図6は、のし紙立ち上げ機構5をC方向から見た側面図である。のし紙立ち上げ機構6は、ブラケット51aとエアシリンダ52とエアシリンダ52のロッドの回り止めのためのガイド53とを備える。エアシリンダ52は、プレート24a下面であって長手方向中央部であるX軸上に設けられ、ブラケット51aは、エアシリンダ52に取付けられる。ブラケット51a,51bのY軸方向両端部には、立ち上げ部54が形成され、立ち上げ部54の後方にはノズル55が設けられる。エアシリンダ52が駆動されて立ち上げ部54がテーブル2の上面16から突出し、突出した状態で原点復帰するために、テーブル2には逃がし孔56が形成される。のし紙立ち上げ機構6の動作については後に詳述する。
【0025】
ここで位置決め装置1の動作手順について説明する。図7は、テーブル2にのし紙61と品物62とを設置した状態を示す平面図である。作業者から見てテーブル2の上方には、のし紙61が収容された図示しないトレイが設けられる。のし紙61は、長方形状であり、品物62は直方体状の箱型である。
【0026】
作業者は、トレイからのし紙61を1枚取り出し、裏面を上向きにしてテーブル2に設置する。テーブル2には、のし紙61を位置決めするマーキングがされており、作業者はマーキングに合わせてのし紙61を設置することによって容易に所定の位置にのし紙を設置することができる。のし紙61の上には、表面を下向きにして品物62が置かれる。品物62を動かした場合に、のし紙61がテーブル2上で滑って位置がずれることを防止するために、テーブル2には図示しないゴム板がのし紙61に接するように貼られる。
【0027】
作業者は、当接面32a,32b,32c,32dが配置されている位置が、のし紙61が巻かれる範囲を避けており品物62の端面を押圧することができる位置であるか否かを確認する。当接面32a,32b,32c,32dの位置が適当でない場合には予め図5に示す台形ねじ41を駆動させて当接面32a,32b,32c,32dの位置を調整する。
【0028】
作業者によって品物62がのし紙61の上に置かれると、最初に品物62のY軸方向の位置決めがされる。図2に示すエアシリンダ12が駆動され、ブラケット11a,11bの当接面15a,15bがテーブル2の上面16に突出する。当接面15a,15bがテーブル2の上面16に突出した状態を維持しながらタイミングベルト6を駆動して、当接面15a,15bをX軸に向かってY軸と平行に移動させる。当接面15a,15bが品物の端面に接触すると、当接面15a,15bに取付けられた光電センサ17がONする。当接面15aと15bとの双方に設けられた光電センサ17がONするとタイミングベルト6の駆動が停止される。
【0029】
図7に示すように品物62がY軸方向またはX軸方向からずれた方向に向いており、斜めに傾いた状態でテーブルに置かれた場合には、幅広に形成された当接面15a,15bが、品物62のY軸方向に臨んだ各々の端面に当接して品物62の傾きを矯正する。当接面15a,15bは、品物62をX軸に向かって押圧するとともに、品物62の傾きを矯正するものである。
【0030】
タイミングベルト7の駆動が停止されるタイミングはタイマーによって制御され、当接面14a,14bが品物の端面に圧接する強さが調整される。
図8は、品物62のY軸方向の位置決めがされた状態を示す平面図である。次に、品物62のX軸方向の位置決めがされる。X軸方向の位置決めは、当接面15a,15bが品物の端面に圧接し、Y軸方向の位置決めがされた状態で行われる。エアシリンダ29が駆動されると当接面32a,32bおよび32c,32dがテーブル2の上面16に突出する。当接面32a,32bおよび32c,32dがテーブル2の上面に突出した状態を維持しながらタイミングベルト21a,21bを駆動して当接面32a,32bおよび32c,32dをY軸に向かってX軸と平行に移動させる。
【0031】
当接面32a,32bおよび32c,32dが品物の端面に接触すると、当接面32a,32bおよび32c,32dに取付けられた光電センサ33がONする。当接面32a,32bおよび32c,32dに取付けられた全ての光電センサ33がONするとタイミングベルト21a,21bの駆動が停止される。タイミングベルト21a,21bの駆動が停止されるタイミングはタイマーによって制御され、当接面32a,32bおよび32c,32dが品物62の端面に圧接する強さが調整される。
【0032】
図9は、品物62のX軸方向の位置決めがされた状態を示す平面図である。品物62のY軸方向の位置決めおよびX軸方向の位置決めがされた後には、のし紙61の端部64の立ち上げが行われる。図10は、ブラケット51aをD断面で切断した断面図である。のし紙61の端部64の立ち上げは、当接面15a,15bによって品物62のY軸方向の位置決めがされ、さらに当接面32a,32bおよび32c,32dによって品物のX軸方向の位置決めがされた状態で行われる。
【0033】
ブラケット31a,31bとブラケット51aとは共にプレート24aのX軸方向に沿ったほぼ同じ位置に取付けられており、ブラケット31c,31dとブラケット51bとは共にプレート24bのX軸方向に沿ったほぼ同じ位置に取付けられている。したがって、プレート24a,24bが移動して当接面32a,32bおよび当接面32c,32dが品物62に当接するとそれに連動してブラケット51a,51bが品物62の端面65の近傍に位置することになる。
【0034】
作業者は、ブラケット51a,51bに設けられたノズル55を駆動させて、品物のX軸方向端部から延出するのし紙61の端部64下面にエアを吹き付ける。エアを吹き付けられたのし紙61は、テーブル2の上面16から浮き上がる。図11は、ブラケット51aが上昇した状態を示す断面図である。エアシリンダ52が駆動されると、ブラケット51aの立ち上げ部54が品物62におけるX軸方向に臨む端面65に沿って上昇し、のし紙61の端部64は端面65に沿って立ち上がる。作業者は、立ち上がったのし紙61の端部64を品物62の上面に折り返し、セロハンテープで貼る。これによって、のし紙61を品物62に装着することができる。
【0035】
作業者は、タイミングベルト7およびタイミングベルト21a,21bを駆動させてプレート10a,10bおよびプレート24a,24bを原点復帰させるとともに、エアシリンダ12およびエアシリンダ29を駆動させ、Y軸方向位置決め機構4の当接面15a,15bおよびX軸方向位置決め機構5の当接面32a,32b,32c,32dを下降させた後に、のし紙61が装着された品物62をテーブル2から取り除く。
【0036】
Y軸方向位置決め機構4とX軸方向位置決め機構5とによって、のし紙61とのし紙61が貼られる品物62との位置合わせを行うことができ、Y軸方向位置決め機構4の当接面15a,15bが品物のY軸方向に臨む端面に圧接し、X軸方向位置決め機構5の当接面32a,32b,32c,32dが品物62のX軸方向に臨む端面に圧接した状態を維持しながら、のし紙立ち上げ機構6によってのし紙61の立ち上げが行われるので、作業者は、品物62の位置がずれることを気にせず迅速、正確にのし紙61を品物62に装着することができる。
【0037】
本実施例において、Y軸方向の位置決めをするブラケット11a,11bと、X軸方向の位置決めをするブラケット31a,31b,31c,31dとは、コストダウンを図るためにタイミングベルト7,21a,21bを用いて駆動したが、これに限定されるものではない。Y軸方向の位置決めをするブラケット11a,11bと、X軸方向の位置決めをするブラケット31a,31b,31c,31dとが、エアシリンダによって駆動されるものでもよい。
【0038】
また、本実施例においては、のし紙61を品物62に装着することについて説明してきたが、品物62に装着されるものは、のし紙61に限定されるものではない。たとえば、品物62にのし紙程度の大きさの簡易な包装紙を貼る場合にも適用することができる。
【0039】
また、本実施例において、のし紙立ち上げ機構6は、X軸方向位置決め機構5のプレート24aおよび24bに設置されており、品物62に装着されるのし紙61はX軸方向に巻かれることを前提としているが、たとえば品物62が長尺物である場合には品物62の長手方向をX軸方向に配置して、のし紙立ち上げ機構6をY軸方向位置決め機構4のプレート10a,10bに設置することによって、のし紙61をY軸方向に装着することもできる。
【0040】
さらに、位置決め装置1には、個数カウンターが設けられており、のし紙61が装着された品物62の個数が自動的に記録される。予定数量の包装が終了すると位置決め装置1を停止させることができ、作業者の負担が軽減される。
【0041】
このように、品物62と品物62を包装する包装紙との位置決めをする位置決め装置1であって、テーブル2に設置された包装紙に対して包装紙の上に置かれた品物62を包装紙が巻き付けられる方向と直交する方向に位置決めするY軸方向位置決め機構4と、テーブル2に設置された包装紙に対して包装紙の上に置かれた品物62を包装紙が巻き付けられる方向に位置決めするX軸方向位置決め機構5と、包装紙の端部64を品物62の端面65に沿わせて立ち上げる包装紙立ち上げ機構6とを備えるので、のし紙61とのし紙61が貼られる品物62との位置合わせを迅速に行うことができ、位置合わせがされた状態を維持することができる位置決め装置1を提供することができる。
【符号の説明】
【0042】
1 位置決め装置
2 テーブル
3 位置決め機構
4 Y軸方向位置決め機構
5 X軸方向位置決め機構
6 のし紙立ち上げ機構
7,21a,21b タイミングベルト
8,22a,22b,22c,22d,26a,26b,26c,26d リニアガイド
9,27a,27b,27c,27d ブロック
10a,10b,24a,24b,28a,28b,28c,28d プレート
11a,11b,31a,31b,31c,31d,51a,51b ブラケット
12,29,52 エアシリンダ
13,30 ロッド
14,53 ガイド
15a,15b,32a,32b,32c,32d 当接面
16 上面
17,33 光電センサ
18,34,56 逃がし孔
23a,23b ,23c,23d ブロック
25a,25b ,25c,25d,64 端部
41 台形ねじ
42 右ねじ部
43 左ねじ部
44a,44b ナット
54 立ち上げ部
55 ノズル
61 のし紙
62 品物
65 端面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
品物と前記品物を包装する包装紙との位置決めをする位置決め装置であって、
テーブルに設置された包装紙に対して包装紙の上に置かれた品物を包装紙が巻き付けられる方向と直交する方向に位置決めするY軸方向位置決め機構と、
テーブルに設置された包装紙に対して包装紙の上に置かれた品物を包装紙が巻き付けられる方向に位置決めするX軸方向位置決め機構と、
包装紙の端部を品物の端面に沿わせて立ち上げる包装紙立ち上げ機構とを備える位置決め装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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