説明

低ゴム架橋を有する耐衝撃性改質モノビニリデン芳香族ポリマー

ポリマーのゴム含量を増加させることなく、および/または平均ゴム粒径を変化させることなく、ゴム改質ポリマーが、<0.5の光学架橋指数(OCLI)および≧1.3の射出成形/圧縮成形(IM/CM)係数比を有するようにゴムを架橋する工程を含むプロセスによって、ゴム改質モノビニリデン芳香族ポリマー、例えば、HIPSの延性/剛性バランスが増加される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の参照)
なし
(連邦政府によって資金援助された研究または開発に関する言及)
なし
本発明はモノビニリデン芳香族ポリマーを含む組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
耐衝撃性改質ポリマー、例えば、ゴムと混合または共重合されたポリマーは、延性(衝撃抵抗性)と剛性(弾性率)の間のバランスを有する。延性を改善するための既知の方法は、改質ポリマーのゴム含量を増加させることである。しかし、バルクポリマー中のゴム含量が高くなるにつれて、そのポリマーはより堅くなくなる。あるレベルの剛性が必要とされる適用において、ゴム含量の増加は壁の厚さの増加を必要とし得る(荷重下であるレベルのたわみを維持するため)。次には、これは、物品を製造するためのより多くの材料を意味し、そして、次には、これは、物品を製造するためにより多くのコストを意味する。
【0003】
ゴム改質ポリマーの延性/剛性バランスを最適化する1つの代替方法は、ゴム粒子の平均サイズを減少させることである。しかし、これは、ある適用のため、例えば、大きなゴム粒子が必要とされる、高い耐環境応力亀裂性(ESCR)適用における用途のために意図されるゴム改質ポリマーのためには望ましくない。
【0004】
ポリマー中のゴムの量を増加させることなく、および/またはゴム粒子の平均粒径を減少させることなく、延性/剛性バランスが改善されているゴム改質ポリマー(図3を参照のこと)は、ゴム改質モノビニリデン芳香族ポリマーの製造業者にとっては興味深いものである。
【発明の概要】
【0005】
1つの実施形態において、本発明は、ゴム改質モノビニリデン芳香族ポリマーの延性/剛性バランスを改質するプロセスであって、このプロセスは、ゴム改質ポリマーが、0.5未満(<0.5)の光学架橋指数(OCLI)を有するようにゴムを架橋するステップを含む。1つの実施形態において、本発明のプロセスは、ゴム改質モノビニリデン芳香族ポリマー中のゴムの量を増加させない。1つの実施形態において、本発明のプロセスは、ゴム改質モノビニリデン芳香族ポリマー中のゴムの粒径を変化させない。
【0006】
1つの実施形態において、本発明は、改質ポリマーが<0.5のOCLIおよび1.3以上(≧1.3)の射出成形対圧縮成形(IM/CM)係数比を有するようにゴムが架橋されているゴム改質モノビニリデンポリマーである。
【0007】
1つの実施形態において、本発明は、改質ポリマーが<0.5のOCLIおよび≧1.3の係数比を有するようにゴムが架橋されているゴム改質モノビニリデンポリマーから製造される物品である。この物品は、任意の適切なプロセス、例えば、押し出し、射出成形、カレンダー加工、ロト成形、スラッシュ成形、ブロー成形、熱成形、および圧縮成形によって製造できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、報告された実施例の引張係数比を、それらの光学架橋指数(OCLI)に対してプロットしているグラフである。
【図2】図2は、報告された実施例のノッチ付きアイゾッド値を、それらのOCLIに対してプロットしているグラフである。
【図3】図3は、報告された実施例のノッチ付きアイゾッド値を、それらのIM引張係数に対してプロットしているグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
逆のことが言及されない限り、文脈から黙示的に、または当該分野において慣用的に、すべての部またはパーセントは重量に基づいており、すべての試験方法は本開示の出願日の時点での現行版である。米国特許実務の目的のために、とりわけ、合成技術、定義(本開示に具体的に提供されるいかなる定義とも矛盾しない程度まで)、および当該分野における一般的知識の開示に関して、いかなる引用される特許、特許出願、または刊行物の内容もそれらの全体が参照により組み込まれる(またはその等価物であるUS版が参照によりそのように組み込まれる)。
【0010】
本開示の中の数値範囲は近似値であり、従って、他に示されない限り、その範囲の外側の値を含むかもしれない。数値範囲には、1増分単位で、下端および上端を含む、下端からおよび上端からのすべての値を包含し、但し、任意の低い値と任意の高い値の間に少なくとも2単位の間隔が存在するという条件である。1つの例として、例えば、分子量、粘度、メルトインデックスなど組成や物理的特性または他の特性が100〜1000である場合、100、101、102などのすべての個別の値、および100〜144、155〜170、197〜200などの下位の範囲が明白に列挙されることが意図される。1より小さな値であるか、または1より大きな小数(例えば、1.1、1.5など)を含む範囲については、1単位が、必要に応じて、0.0001、0.001、0.01、または0.1であると見なされる。10よりも小さな単一の桁数(例えば、1〜5)を含有する範囲については、典型的には、1単位は0.1であると見なされる。これらは具体的に意図されるものの単なる例であり、列挙されている下限値と上限値の間の数値のすべての可能な組み合わせが、本開示において明確に言及されることが意図される。数値範囲は、とりわけ、ゴム改質ポリマーの成分量ならびにOCLI値およびIM/CM値について本開示の中で提供される。
【0011】
(モノビニリデン芳香族ポリマー)
モノビニリデン芳香族ホモポリマーおよびコポリマー(個別にかつ集合的に「ポリマー」または「コポリマー」と呼ばれる)は、USP 4,666,987、4,572,819、および4,585,825に開示されているものなどのモノビニリデン芳香族モノマーを重合することによって製造される。本発明の実施において使用されるポリマーおよびコポリマーを製造するために適切なモノビニリデン芳香族モノマーは、好ましくは、以下の化学式:
【化1】

のものであり、
ここで、R’は水素またはメチルであり、Arは、アルキル、ハロ、またはハロアルキル置換を伴うかまたは伴わない、1〜3個の芳香環を有する芳香族環構造であり、ここで、任意のアルキル基は1〜6個の炭素原子を含有し、ハロアルキルとはハロ置換されたアルキル基をいう。好ましくは、Arはフェニルまたはアルキルフェニル(ここでは、フェニル環のアルキル基は、1〜10個、好ましくは1〜8個、より好ましくは1〜4個の炭素原子を含有する)であり、フェニルが最も好ましい。使用することができる典型的なモノビニリデン芳香族モノマーには:スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンのすべての異性体、とりわけ、パラ−ビニルトルエン、エチルスチレンのすべての異性体、プロピルスチレン、ビニルビフェニル、ビニルナフタレン、ビニルアントラセンなど、およびこれらの混合物が挙げられ、スチレンが最も好ましい。
【0012】
モノビニリデン芳香族モノマーは、一つ以上の範囲の他の共重合可能モノマーと共重合できる。好ましいコモノマーには、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、およびフマロニトリルなどのニトリルモノマー;メチルメタクリレートまたはn−ブチルアクリレートなどの(メタ)アクリレートモノマー;無水マレイン酸および/またはN−フェニルマレイミドなどのN−アリールマレイミド、ならびに共役ジエンおよび非共役ジエンが挙げられる。代表的な共重合体には、スチレン−アクリロニトリル(SAN)共重合体が挙げられる。典型的には、共重合体は、共重合体の重量に基づいて、少なくとも約1重量%、好ましくは、少なくとも約2重量%、より好ましくは少なくとも約5重量%のコモノマーに由来する単位を含有する。典型的には、コモノマーに由来する単位の最大量は、共重合体の重量に基づいて、約40、好ましくは、約35、より好ましくは約30重量%である。
【0013】
本発明の実施において使用されるモノビニリデン芳香族ポリマーの重量平均分子量は広範に変動できる。中でも、機械的強度の理由のため、典型的には、Mwは少なくとも約100、好ましくは少なくとも約120、より好ましくは少なくとも約130、最も好ましくは少なくとも約140kg/モルである。加工しやすさの理由のために、中でも、典型的には、Mwは約400kg/モル以下、好ましくは約350kg/モル以下、より好ましくは約300kg/モル以下、最も好ましくは、約250kg/モル以下である。
【0014】
Mwと同様に、本発明の実施において使用されるモノビニリデン芳香族ポリマーの数平均分子量(Mn)もまた、広範に変動できる。再度、機械的強度の理由のため、中でも、典型的には、Mwは少なくとも約30、好ましくは少なくとも約40、より好ましくは少なくとも約50、最も好ましくは少なくとも約60kg/モルである。また、加工しやすさの理由のために、中でも、典型的には、Mwは約130kg/モル以下、好ましくは約120kg/モル以下、より好ましくは約110kg/モル以下、最も好ましくは、約100kg/モル以下である。
【0015】
MwおよびMnの値とともに、多分散性または分子量分布としてもまた知られるMw/Mnの比率は広範に変動できる。典型的には、この比率は少なくとも約2、好ましくは約2.3以上である。典型的には、この比率は、約4以下、好ましくは約3以下である。典型的には、MwおよびMnは、較正のためにポリスチレン標準を使用するゲル浸透クロマトグラフィーによって決定される。
【0016】
(ゴム)
ゴムは、ASTM D−756−52Tに従って決定されるような、約0℃を超えない、好ましくは約−20℃を超えないガラス転移温度(Tg)を有する任意のゴムポリマーであり得る。Tgは示差走査熱量測定(DSC)によって決定できる。
【0017】
本発明における使用のために適切なゴムは、約5〜約300cPsの範囲の溶液粘度(20℃においてスチレン中5重量パーセント)および約5〜約100のムーニー粘度(ML 1+4、100℃)を有するものである。適切なゴムには、ジエンゴム、ジエンブロックゴム、ブチルゴム、エチレン−プロピレン(EP)ゴム、エチレン−プロピレン−ジエンモノマー(EPDM)ゴム、エチレンコポリマーゴム、アクリレートゴム、ハロゲン含有ゴム、シリコーンゴム、およびこれらのゴムの2種以上の混合物が挙げられるがこれらに限定されない。他の共重合可能なモノマーとのゴム形成モノマーのインターポリマーもまた適切である。適切なジエンゴムには、共役1,3−ジエン、例えば、ブタジエン、イソプレン、ピペリレン、クロロプレン、またはこれらのジエンの2種以上の混合物が挙げられるがこれらに限定されない。適切なゴムには、共役1,3−ジエンのホモポリマーおよび1種以上の共重合可能なモノエチレン性不飽和モノマー、例えば、イソブチレンおよびイソプレンの共重合体との共役1,3−ジエンのインターポリマーもまた挙げられる。
【0018】
好ましいゴムは、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリピペリレン、ポリクロロプレンなどのジエンゴム、またはジエンゴムの混合物、すなわち、1種以上の共役1,3−ジエンの任意のゴムポリマーであり、1,3−ブタジエンがとりわけ好ましい。このようなゴムには、上記のように、スチレンが好ましい、モノビニリデン芳香族ポリマーなどの1種以上の共重合可能なモノマーとの1,3−ブタジエンのホモポリマーおよび共重合体が挙げられる。好ましい1,3−ブタジエンの共重合体は、少なくとも約30重量%、より好ましくは少なくとも約50重量%、さらにより好ましくは少なくとも約70重量%、なおより好ましくは少なくとも約90重量%の1,3−ブタジエンゴム、および好ましくは約70重量%まで、より好ましくは約50重量%まで、さらにより好ましくは約30重量%まで、なおより好ましくは約10重量%までのモノビニリデン芳香族モノマーのブロックまたはテーパーブロックゴムであり、すべての重量は1,3−ブタジエン共重合体の重量に基づく。
【0019】
典型的には、本発明のゴム改質ポリマーにおけるゴムは、ゴム改質ポリマーの重量に基づいて、約40重量%以下、好ましくは、約25重量%以下、より好ましくは、約20重量%以下、さらにより好ましくは約15重量%以下、最も好ましくは約10重量%以下の量で存在する。典型的には、HIPS製品はABS製品よりも少ないゴムを含有する。
【0020】
(ゴムの架橋)
ゴムが最大レベルよりも下で、すなわち、<0.5のOCLIまで架橋されている限り、最終製品中のゴムが架橋されている方法は本発明にとって決定的に重要なわけではない。1つの実施形態において、最小限の架橋は、プロセストレインの仕上げ部分、例えば、溶媒および未反応モノマーが生成物から除去される、トレインの揮発分除去(devolatization)または「デボ」部分において温度を制御することによって達成される。1つの実施形態において、最小限の架橋は、プロセストレインの仕上げ部分において生成物の滞留時間を制御することによって達成される。1つの実施形態において、最小限の架橋は、ゴムの構造(例えば、微小構造、分子量、および不飽和)を、それが架橋反応に対してより感受性でないようにするに制御することによって達成される。1つの実施形態において、最小限の架橋は、ゴム相への優先傾向を示す1種以上のオイルで生成物を希釈することによって達成される。1つの実施形態において、これらの方法の2種以上が互いと組み合わせて使用される。
【0021】
最小限の架橋のための実際の温度および/または滞留時間は、当然、少なくとも部分的にはハードウェア(設備)およびプロセスの原料に依存する。典型的には、最小限の架橋が目的ではない生成物を製造するために、デボ操作の温度と滞留時間の一方またはその両方が、それが操作するものから減少される。例えば、従来的なHIPS、すなわち、最小限の架橋を伴わず、ゴムがポリジエンゴムであるHIPSを製造するための商業的なプロセスにおいて、典型的には、1つのみの揮発分除去ユニットが利用され、これは、典型的には、245−260℃の範囲の温度で操作させる。典型的には、ユニット中のHIPS生成物の滞留時間は、10−40分間の範囲である。同じHIPSであるが<0.5のOCLIを有し、同じ設備を使用してHIPSを作製するために、デボユニット中のデボ温度と、生成物の滞留温度の一方または両方が減少され、例えば、デボ操作温度を235−245℃に減少させ、および/またはデボにおける生成物の滞留温度を2−10分間に減少させる。
【0022】
別の例として、従来的なABS、すなわち、最小限の架橋を有さないABSを作製するための商業的なプロセスにおいて、典型的には、2つのデボユニットが連続して操作される。典型的には、第1のユニットは、第2のデボユニットよりも低い温度で操作され、例えば、第1のユニットは180−200℃の範囲にあり、第2のユニットは245−260℃の範囲にある。典型的には、第1のデボユニット中のABS産物の滞留時間は10−40分間であり、第2のデボユニット中のABS産物の滞留時間は同じである。同じABS産物であるが<0.5のOCLIを有し、同じ設備を使用してABS産物を製造するために、デボユニットの一方または両方において温度および/またはABS産物の滞留時間を操作することが減少される。典型的には、最も厳しい条件、例えば、最高温度および/または最長滞留時間で操作するデボユニットは2つのユニットの中の第2のユニットであり、大部分の架橋が起こるのはこのユニットの中である。この第2のユニットは、例えば、235−245℃まで、および/または2−10分間まで、減少された温度および/または滞留時間で操作する。
【0023】
ゴムの構造を制御することによって、<0.5のOCLIまで架橋が最小化される実施形態において、ゴムの中の架橋部位の数および型が、管理、例えば、最小化される。標準ポリブタジエンゴムは多くの二重結合を含有し、そのすべてが架橋反応のための潜在的な部位である。ポリブタジエンは3つの型の二重結合:シス、トランス、および1,2−ビニルを含有する。最も反応性の配置は1,2−ビニルである。もしあったとしても1,2−ビニル含量がわずかであるポリブタジエンを選択することによって、すなわち、分子の微小構造を制御することによって、分子が架橋する能力または傾向が減少される。高シスゴムは1,2−ビニル基の量が非常に少ないので、このようなものとして、本発明のプロセスは(低シスポリブタジエンと比較した場合に)高シスブタジエンの使用に有利である。
【0024】
別の可能性は、例えば、部分的水素化によって、または共重合化後に飽和単位を与えるコモノマーの導入によって、ポリマー鎖の中の二重結合の数を減少させることである。典型的な例は、EPゴムおよびエチレン−プロピレン−ジエンモノマー(EPDM)ゴムを製造するために使用されるようなエチレン(E)およびプロピレン(P)である。
【0025】
ゴム構造の制御が選択肢ではないならば、不活性オイルを用いるゴムの希釈が架橋の反応速度を減少できる(ゴムが不活性オイルで希釈されない同様のプロセスと比較した場合に)。最も効率的なオイルは、マトリックスとは反対に、ゴム相に選択的に溶解するもの、例えば、ポリ−α−オレフィンオイルである。
【0026】
本発明の目的は生成物のゴム成分の最小限の架橋であるので、架橋開始剤、例えば、過酸化物、および架橋補助剤は利用されない。モノビニリデン芳香族モノマーの重合反応を開始するために、最初にプロセスに導入される開始剤、例えば、過酸化物は、典型的には、重合生成物が仕上げ期、例えば、揮発分除去ユニットに達する時点までに消費される。
【0027】
(架橋の程度)
本発明のゴム改質ポリマーは、限られた程度までのみ架橋される。架橋の程度の1つの尺度は、光学架橋指数(OCLI)である。本発明の目的のために、この指標は、Brinkmann Instruments Inc.から利用可能な450nm波長フィルターを装着したBrinkmann Model PC 800プローブ比色計を使用して決定される。この機器を使用するための手順は以下の通りである:第1のバイアル中で、ゴム改質ポリマーの0.4グラム(g)サンプルが40ミリリットル(mL)のジメチルホルムアミド(DMF)に溶解される。第1のバイアルから、5mLの得られたDMF溶液が、40mLのDMFを含有する第2のバイアルに加えられる。第1のバイアルから、5mLの得られたDMF溶液が、20mLのジクロロメタン(DCM)を含有する第3のバイアルに加えられる。プローブは純粋なDMF中でゼロ点調整される。第2のバイアル中のDMF溶液の吸収および第3のバイアル中のDCM溶液の吸収が測定される。光吸収比率が以下の方程式によって計算される:
OCLI=(DCM中のサンプルの吸収)/(DMF中のサンプルの吸収)。
本発明の架橋ゴム改質ポリマーは0.5以下(<0.5)、好ましくは、<0.45、より好ましくは<0.4のOCLIを有する。
【0028】
(引張係数比)
本発明の架橋ゴム改質ポリマーは、任意の充填剤の添加前に、1.3以上(≧1.3)、好ましくは≧1.32、より好ましくは≧1.35のIM/CM係数比を有する。
【0029】
IMは、1mm/分の試験速度を使用してASTM D−638(試験試料型1)に従って決定されるような射出成形サンプル(HIPS)についての引張係数であり、メガパスカル(MPa)で報告される。試験試料はToyo 2射出成形装置およびASTM Tバーモールドを使用して調製される。装置温度(リア、センターリア、センター、センター−フロント、フロント、およびノズル)は221℃(430°F)であり、スクリューサイズは32ミリメートル(mm)であり、1分間あたり60回転(rpm)で操作されて0.7MPaの背圧を形成する。スロットサイズは25立方メートル(cc)であり、減圧は0.5ccであり、そして回復時間は10.6秒である。型温度は(動的と静的の両方で)46℃(115°F)である。型は1秒あたり15ccの速度で(cc/s)103MPaの射出圧で満たされる。移動およびクッションの量は、それぞれ、8ccおよび4ccである。充填時間は1.2秒である。充填は12秒間の間、75.8MPaに保持される。冷却時間は25秒間であり、サイクル時間は44秒間である。試験試料は、試験前24時間、23℃および50%相対湿度に条件付けされる。試験は、Zwick Roell Groupから利用可能であるZwick Z010機械的検査機を使用して、23℃で実施される。
【0030】
CMはASTM D638に従って決定されるような圧縮成形サンプルのための引張係数である。試験試料は、10分間のプレヒート、2分間の硬化、および10分間の冷却を伴い、390℃で作製する。
【0031】
(充填剤および添加物)
本発明の組成物は、1種以上の充填剤および/または添加物をさらに含むことができる。これらの物質は、従来的な設備および技術を使用する既知の量で加えられる。代表的な充填剤には、タルク、炭酸カルシウム、有機クレイ、ガラス繊維、マーブルダスト、セメントダスト、長石、シリカまたはガラス、ヒュームドシリカ、ケイ酸塩、アルミナ、種々のリン酸化合物、臭化アンモニウム、三酸化アンチモン、三酸化アンチモン、酸化亜鉛、ホウ酸亜鉛、硫酸バリウム、シリコーン、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、酸化チタン、ガラス微粒子、チョーク、マイカ、クレイ、珪灰石、オクタモリブデン酸アンモニウム、膨張性化合物、拡張性グラファイト、およびこれらの物質の2種以上の混合物が挙げられる。充填剤は、シラン、脂肪酸などの種々の表面コーティングまたは処理を有するかまたは含有してもよい。さらに他の充填剤としては、ハロゲン化有機化合物などの難燃剤が挙げられる。
【0032】
ゴム改質ポリマーはまた、本発明の組成物の所望の荷重および/または物理的もしくは機械的特性を妨害しない程度まで、例えば、抗酸化剤(例えば、Ciba Specialty Chemicalsから利用可能であるIRGANOX(商標)1076などのヒンダードフェノール)、離型剤、プロセス補助剤(オイル、ステアリン酸などの有機酸、有機酸の金属塩など)、着色料または色素などの添加物を含むこともできる。
【0033】
製造物の物品
本発明のゴム改質ポリマーは、公知のゴム改質ポリマーと同じ様式で、冷蔵庫および他のライナー、ならびに食品および他のパッケージング適用において使用される。これらの製造物に加えて、本発明のゴム改質ポリマーは、ガスケット、衣服、履物、ホースおよびチューブ、消費者用電子機器および器具の部品などであるがこれらに限定されない物品の製造において使用できる。これらのゴム改質ポリマーは、種々の充填剤および添加物を伴って、または伴わずに、公知のゴム改質モノビニリデン芳香族ポリマーと同じ様式で、例えば、押し出し、成形、熱成形などで使用される。
【0034】
以下の実施例は、本発明の種々の実施形態を例証する。すべての部およびパーセンテージは、他に示されない限り、重量による。
【実施例】
【0035】
(特定の実施形態)
(材料、設備、およびプロトコール)
26の実施例が報告され、そのうち9例が本発明であり、そのうち17例が比較例である。すべての組成物は、ポリスチレン(90.5〜88.7重量%)、ゴム(6.5〜7.3重量%)、およびポリ−α−オレフィンオイル(ExxonMobilから利用可能であるSPECTRASYN 10、40、または100)を含む高衝撃ポリスチレン(HIPS)である。成分の量の小さな違い以外では、最終生成物は、主として、ゴム成分が架橋している程度が互いに異なっている。すべての実施例において使用されるゴムはポリブタジエンであった(ゴム番号1は429kg/モルのMwおよび220kg/モルのMnを有し、ゴム番号2は435kg/モルのMwおよび201kg/モルのMnを有する)。ゴム番号1は、実施例10ならびに比較例18および19以外は、すべての実施例および比較例において使用される。
【0036】
スチレン、エチルベンゼン、ゴム、オイル、開始剤、および連鎖移動剤は、連続して操作される3つのパイロットプラントリアクターの最初のものに供給される。供給量は14.7kg/hであり、生産量は11kg/hである。第1のリアクターは110−135℃の温度および0.69−1.38MPaの圧力で操作される。第1のリアクター中の反応物質の滞留時間は90分間である。第1のリアクターの内容物は第2のリアクターに移され、これは130−145℃および0.69−1.38MPaの圧力で操作される。第2のリアクター中の反応物質の滞留時間もまた90分間である。第2のリアクターの内容物は第3のリアクターに移され、これは140−170℃および0.69−1.38MPaの圧力で操作される。第3のリアクター中の滞留時間もまた90分間である。
【0037】
第3のリアクターの内容物は、揮発分除去(連続して操作される2つのパイロットプラントユニット)に移され、ここでは、溶媒および未反応のモノマーが除去される。これらのユニットは、それぞれ、6.2および0.03〜0.1MPaの圧力で操作され、そして滞留時間(生成物が両方のユニットを通過する時間)は約60分間である。最終生成物が回収され、サイズが測定され、そして保存される。
【0038】
(生成物の特徴付け)
各サンプルの生成物は、重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)、メルトフローレート(MFR)、平均ゴム粒径、OCLI、ビカット軟化温度、アイゾッドノッチ付き衝撃、平均射出成形引張係数(IM)、および平均圧縮成形引張係数(CM)について分析された。計算値である引張係数比率(IM/CM)もまた報告される。
【0039】
分子量(MwとMnの両方)は、狭い分子量のポリスチレン標準、溶媒としてのテトラヒドロフラン、および標準積分ソフトウェアを使用して、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって計算される。UV検出器(254nm)、ダイオードアレイ検出器(可変波長であるが典型的には254nm)、および屈折率(RI)検出器のいずれか1つが使用できる。分子量はモルあたりのキログラム(kg/モル)で報告される。
【0040】
メルトフローレート(MFR)はASTM D1238の手順を使用して測定される。HIPSの温度および荷重は10分間で200℃/5kgである。測定は、Zwick 4106−200可塑度計を使用して行われる。サンプルは試験前2時間80℃で乾燥される。
【0041】
平均(average or mean)ゴム粒径は、電気感知技術およびCoulter Multisizer IIもしくはIIe、または同様の装置を使用して測定される。設定は変更でき、1つの受容可能な設定はACCUCOMP(商標)ソフトウェア、バージョン2.01を使用する。ポリマーサンプルの3つの顆粒(30−70ミリグラム)が、15−20分間の間の超音波処理を使用して5mLのDMFに溶解される。10ミリリットルの電解質溶液(DMF中1% NH4SCN)が0.2mLのサンプル溶液と混合される。適切なCoulterチューブ(20または30ミクロン口径)が較正物質とあわせて使用される。装置の一致レベルの指標は5−10パーセントと読み取られるべきである。読み取りが10パーセントよりも上の場合、サンプルはさらなる電解質溶液で希釈される。サンプルが5パーセントよりも下の場合、より多くのDMF中のポリマー溶液が加えられる。容積測定的な平均粒径はミクロン(μm)で報告される。
【0042】
ビカット軟化温度はASTM D1525(10N、120℃/h)に従って測定され、摂氏温度(℃)で報告される。ノッチ付きアイゾッド衝撃はASTM D256に従って測定され、メートルあたりジュール(J/m)で報告される。OCLI、IM、およびCMは上記のように測定される。
【0043】
結果は表1および図1−3に要約されている。本発明の実施例および比較例の概説から容易に明白であるように、低架橋のゴムを有する本発明の実施例のみが(0.5未満のOCLIによって示される)、1.30より大きい引張係数比を有する。このことは、本発明のサンプルが比較例のサンプルよりも高い延性を有するのみならず、すべてのサンプルが同じゴム含量を共有しているにも関わらず、本発明のサンプルはまた、比較例のサンプルよりも、良好とは言えないまでも、比較し得る引張特性も有することを意味する。このデータは図1にグラフで図示されている。
【0044】
(結果の考察)
実施例および比較例は、プロセスの種々のパラメーター、特に、デボユニットの操作温度ならびにオイルの型および量に対する変化に伴うゴム架橋に対する効果を報告する。実施例1において、オイル(仕込みの3.4重量%)はSPECTRAS YN 40(S40)およびSPECTRASYN 10(S10)の50:50重量ブレンドであり、デボ操作温度は比較的低く、例えば、第1のユニットにおいて170℃、第2のユニットにおいて239℃であった。回収されたHIPSは0.36のOCLIおよび1.39のIM/CMを有する。比較例1は、デボユニットの操作温度がそれぞれ200℃および255℃であり、そしてHIPSのOCLIおよびIM/CMがそれぞれ0.55および1.19である以外は実施例1の反復であり、従って、仕上げ温度の増加がより多くの架橋を生じることを示した。
【0045】
比較例2は、オイルブレンドの量が2.8重量%に減少されていること以外は比較例1と同じである。HIPS生成物のOCLIおよびIC/CMはそれぞれ0.67および1.15であり、オイルの減少が高デボユニット温度に対する対抗作用を有さないことを示す。比較例3は、デボ温度がそれぞれ170℃および249℃に減少されている以外はC2の反復であり、0.50のOCLIおよび1.18のIM/CMを有するHIPS生成物を作り出す。この変化は明白に架橋の程度に影響を与えるが、係数比にはほとんど効果がない。
【0046】
実施例2は、デボ温度がそれぞれ170℃および239℃に減少されている以外はC3の反復であり、0.31のOCLIおよび1.49のIM/CMを有するHIPS生成物を作り出す。この変化は、非常に望ましい程度の最小限の架橋および係数比を有する生成物(実施例1と同様であるがオイルがより少ない)を作り出す。実施例3は、オイルの量が再度減少されており(今回は2.2重量%まで)、そして再度、HIPS生成物が非常に望ましい0.39のOCLIおよび1.36のIM/CMを有する以外は実施例2の反復である。ここでもまた、仕上げ温度は、最終生成物中のオイルの量よりも、最終生成物のOCLIおよびIM/CMにより大きな影響を有する。
【0047】
C4およびC5は、デボユニットの温度がC4において170℃および249℃に、C5において200℃および255℃まで上昇されている以外は、実施例3の反復である。両方のHIPS生成物のOCLIおよびIM/CMは、C4生成物については0.55および1.27、C5生成物については0.68および1.22に悪化し、再度、ゴム架橋に対する仕上げ温度の重要性を示す。C6は、オイルブレンドが30:70重量のS40:S10であり、オイルの量が2.8重量%まで増加されている以外はC5の反復である。高デボユニット温度は、再度、1.16のIM/CMを有するHIPS生成物を作り出す架橋の程度を左右する。C7は、デボユニット温度が170℃および249℃まで低下されている以外はC6の反復であり、これは、OCLIを0.54に、IM/CMを1.19に改善する。
【0048】
実施例4は、デボ温度が再度、今回は170℃および239℃まで低下されていること以外はC7の反復であり、これは、0.33のOCLIおよび1.35のIM/CMを有するHIPS生成物を作り出す。実施例5は、オイルがS10のみである以外は実施例4の反復である。HIPS生成物は0.27のOCLIおよび1.36のIM/CMを有する。C8およびC9は、デボユニットの温度が、C8においては170℃および249℃まで、C9においては200℃および255℃まで上昇されていること以外は実施例5の反復である。両方のHIPSのOCLIおよびIM/CMは、C8生成物については0.59および1.18に、C9生成物については0.71および1.29に悪化する。これらの結果は、実施例3ならびにC4およびC5について報告された結果と一貫している。
【0049】
C10は、オイルがS40/S10の10:90ブレンドである以外はC9の反復であり、HIPS生成物は0.56のOCLIおよび1.20のIM/CMを有し、オイルの組成物は、仕上げ温度が高い場合には、ゴムの架橋に対して、もしあるとしても、わずかな効果しかないことを示す。C11は、このことを、仕上げ温度が低い(第1にユニットについて170℃、第2のユニットについて249℃)以外はC10の反復として示し、より良好なOCLIおよびIM/CM、すなわち、それぞれ、0.59および1.22を有するHIPS生成物を作り出して補足する。
【0050】
実施例6および7は、両方のデボユニット温度が170℃および239℃であること以外はC11の反復であり、各々が、それぞれ0.37および0.42のOCLI、ならびに1.31および1.32のIM/CMを有する最小限の架橋ゴムを作り出す。実施例7のオイルは、S100およびS10の10:90重量ブレンドであった。C12およびC13は、デボユニットの温度が、C12においては170℃および249℃に、C13においては200℃および255℃に上昇されること以外は実施例7の反復である。両方のHIPS生成物のOCLIおよびIM/CMは、C12生成物について0.56および1.23に、C13生成物については0.63および1.19に悪化する。
【0051】
C14は、オイルがS40/S10の50:50重量ブレンドであり、5.4重量%ではなく4.9重量%ゴムが使用されている以外はC13の反復である。HIPS生成物は、0.65のOCLIおよび1.20のIM/CMを有した。C15は、仕上げ温度が低下されている(第1のデボユニットにおいては170℃、第2のデボユニットにおいては249℃)以外はC14の反復である。これは、OCLIおよびIM/CMの改善を、それぞれ、0.52および1.32まで生じた。
【0052】
実施例8は、デボ温度が再度、今回は、170℃および239℃まで低下される以外はC15の反復であり、これは、0.32のOCLIおよび1.33のIM/CMを有するHIPS生成物を作り出す。実施例9は、ゴム番号2がゴム番号1の代わりに置き換えられている以外は実施例8の反復である。HIPS生成物は0.38のOCLIおよび1.34のIM/CMを有する。C16およびC17は、デボユニットの温度が、C16では170℃および249℃に、C17では200℃および255℃に上昇されている以外は実施例9の反復である。両方のHIPS生成物のOCLIおよびIM/CMは、C16生成物については0.50および1.19に、C17生成物については0.51および1.14に悪化する。これらの結果は、実施例3およびC4およびC5、実施例5およびC8およびC9、ならびに実施例7およびC12およびC13について報告された結果と一貫している。
【0053】
(ノッチ付きアイゾッド値)
さらに、本発明のサンプルは、比較例のサンプルが示すよりもより大きなノッチ付きアイゾッド値を示す。このデータは図2および3においてグラフで図示されている。図2において、グラフの左上の象限にある直線の左上部分の上またはその付近の9個の点が本発明の実施例である。図3において、グラフの右上の象限にある直線の右上部分の上またはその付近の9個の点が本発明の実施例であり、これは、より高い剛性と組み合わせた、より高い延性の所望の効果を明確に図示している。
【0054】
【表1】

【0055】
【表2】

【0056】
【表3】

【0057】
【表4】

【0058】
本発明は、先の詳細な実施形態を通してある詳細を用いて説明されてきたが、この詳細は、第一には例示の目的のためである。以下の特許請求の範囲に記載されるような本発明の技術思想および範囲から逸脱することなく、多くのバリエーションおよび改変が当業者によって行なわれ得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
改質ポリマーが<0.5の光学架橋指数(OCLI)および≧1.3の射出成形/圧縮成形(IM/CM)係数比を有するようにゴムが架橋されている、ゴム改質モノビニリデンポリマー。
【請求項2】
ポリマーがHIPSである、請求項1に記載のポリマー。
【請求項3】
ポリマーがABSである、請求項1に記載のポリマー。
【請求項4】
OCLIが<0.45である、請求項2または3に記載のポリマー。
【請求項5】
OCLIが<0.4である、請求項2または3に記載のポリマー。
【請求項6】
IM/CM係数比が≧1.32である、請求項4に記載のポリマー。
【請求項7】
IM/CM係数比が≧1.35である、請求項5に記載のポリマー。
【請求項8】
先行する請求項のいずれかに記載のポリマーを含む物品。
【請求項9】
ゴム改質モノビニリデン芳香族ポリマーの延性/剛性バランスを改変するプロセスであって、前記プロセスは、ゴム改質ポリマーが、<0.5のOCLIおよび≧1.3のIM/CM係数比を有するようにゴムを架橋する工程を含む、プロセス。
【請求項10】
ゴム改質モノビニリデン芳香族ポリマーのゴムが、前記ゴム改質モノビニリデン芳香族ポリマーが作られるプロセスの仕上げ工程の間に架橋される、請求項9に記載のプロセス。
【請求項11】
仕上げ工程において、仕上げ工程温度またはゴム改質モノビニリデン芳香族ポリマーの滞留時間の少なくとも1つを制御することによってゴムが架橋される、請求項10に記載のプロセス。
【請求項12】
ゴムの構造を制御すること、またはポリマーのゴム相について選択性を示す1種以上のオイルでポリマーを希釈することのいずれかによってゴムが架橋される、請求項10に記載のプロセス。
【請求項13】
ゴム改質モノビニリデン芳香族ポリマーがHIPSである、請求項9−12のいずれか1項に記載のプロセス。
【請求項14】
仕上げ工程が、235℃から245℃の間の温度で操作される揮発分除去ユニットを通して、ゴム改質モノビニリデン芳香族ポリマーを通過させる工程を含む、請求項13に記載のプロセス。
【請求項15】
ゴム改質モノビニリデン芳香族ポリマーがポリ−α−オレフィンオイルを含む、請求項9に記載のプロセス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2013−507458(P2013−507458A)
【公表日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−532488(P2012−532488)
【出願日】平成22年10月6日(2010.10.6)
【国際出願番号】PCT/EP2010/006112
【国際公開番号】WO2011/042178
【国際公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【出願人】(510288530)スティロン ヨーロッパ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (18)
【Fターム(参考)】