説明

低摩擦プルテープ

保護スリーブ内に細長いアイテムを位置決めするのを容易にするためのプルテープを開示する。当該プルテープは、好ましくは、浮織部がテープの表面に形成され得る綾織りまたはサテン織りを用いて繊維部材から織られており、これにより、テープがスリーブを通して引張られたときにテープとスリーブとの間の摩擦を低減させ得る。好ましくは、テープは、縦糸方向に配置された付加的な単繊条の織り糸と平織りで織られ、縦糸方向に浮織部を形成するよう綾織りまたはサテン織りで織られる多繊条の縦糸および横糸から形成される。付加的な実施例は、全体が単繊条からなる縦糸部材と、さらに、全体が単繊条からなる縦糸部材および横糸部材とを有するテープを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
この発明は、導管に細長いアイテムを据付けるためのプルテープに関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
電話、ビデオまたはコンピュータ通信ネットワークに用いられる電力ケーブル、配線束または光ファイバケーブルなどの細長いアイテムは、多くの場合、保護導管内に据付けられている。当該保護導管は、地下に埋設されてもよく、支柱から布設されてもよく、または、他のユーティリティおよびサービスのラインとともに建造物内に位置決めされてもよい。このような導管は、たとえば突出たポリマー管であってもよく、湿気、摩耗、衝撃および他の環境による害から細長いアイテムを実質的に絶え間なく保護する。
【0003】
導管がいったん適所、たとえば地下または建造物の全体に配置されると、その中でケーブルを位置決めすることが難しくなる。というのも、細長いアイテムが構成要素に接続されているかまたは組継ぎがなされている隔離されたノード点からしか導管の内部にアクセスできないからである。ケーブルおよび他のアイテムは、ノード間における導管を通じて当該アイテムを引出すことによって据付けられる。当該導管は長い可能性があり、典型的には真っ直ぐな経路に追従せず、細長いアイテムの重量と、当該アイテムが辿らなければならない曲がりくねった経路とのせいで、当該アイテムを引張って導管を通らせるにはかなりの引張り力が必要となる。
【0004】
細長いアイテムの据付けに備えて、各導管内に複数の保護スリーブを予め位置決めすることがさらに有利である。各々の保護スリーブは、内部空間内において細長いアイテムを受入れるが、当該アイテムは、導管内において当該スリーブを通して引張られる。当該スリーブは、据付け中に導管を通して引張られるとき、細長いアイテムを磨耗から保護する。当該スリーブはまた、導管を通して引張られている他のアイテムによる磨耗から細長いアイテムを保護し、導管内部を効率的に使用できるようにして、細長いアイテムを互いから離して配置することを可能にする。
【0005】
保護スリーブは、柔軟性および靭性を確実にするようポリマー繊維部材から織られていてもよい。好ましくは、各スリーブの内部空間内にはプルテープが予め据付けられている。当該プルテープは、細長いアイテムを導管内に据付けるためにスリーブを通して当該アイテムを引張るのに用いられる。据付け動作の際、プルテープの一方の端部は細長いアイテムに取付けられ、もう一方の端部は手動で引張られるかまたは動力ウインチに取付けられる。当該動力ウインチは、細長いアイテムが取付けられているプルテープを、スリーブを通して、これにより、スリーブが位置決めされている導管を通して引張る。
【0006】
プルテープは、かなりの引張り応力に耐えなくてはならないが、当該プルテープが位置決めされている導管の形状に容易に適合し得るように依然として柔軟でなくてはならない。高い引張り強度と柔軟性とを与えるために、強度の高い織り糸からプルテープを織るかまたは編むことが有利であることが分かっている。しかしながら、織られたかまたは編まれたプルテープが、導管内において保護スリーブを通して引張られるときにかなりの摩擦を受けることが分かっている。プルテープとスリーブとの間の摩擦により、引張りに必要な力が大きくなり、こうして、プルテープが分断されたり、引張ることのできる最大長さが短くなったりする可能性が高くなる。さらに、導管における湾曲部の数が増えると、導管を通してプルテープを引張るのに必要とされる引張り力が幾何学的に大きくなることは
公知である。こうして、導管の湾曲部が多すぎる場合、当該導管を通してプルテープを引張ることができなくなる可能性がある。というのも、引張るのに必要な引張り力がテープの張力の限度を超えるおそれがあるからである。引張り力を低減させるためにプルテープとスリーブとの間の摩擦を軽減させ、これによりプルテープが破損する可能性を小さくし、アイテムを引張り得る最大距離と湾曲部の数とを増大させることが有利となるだろう。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0007】
発明の概要
この発明は、保護スリーブ内で用いられる細長いプルテープに関する。プルテープは、長手方向を有し、長手方向に延在する複数の多繊条の第1の織り糸を含む。複数の多繊条の第2の織り糸は、第1の織り糸と織り合されている。第2の織り糸は、第1の織り糸に対して実質的に垂直に配置される。複数の単繊条は、当該単繊条の部分が第2の織り糸のうちの2つ以上の隣接する織り糸にわたって延在し、これにより、長手方向に間隔をあけて位置決めされた複数の浮織部を規定するように、長手方向に第1および第2の織り糸と織り合されている。当該浮織部は、プルテープが保護スリーブを通して引かれると当該保護スリーブとかみ合い、プルテープとスリーブとの間の摩擦を低減させる。
【0008】
代替的な実施例においては、当該プルテープは、長手方向に延在する複数の単繊条を含む。複数の多繊条の織り糸は、単繊条と織り合されている。多繊条の織り糸は、単繊条に対して実質的に垂直に配置される。単繊条の一部は、多繊条の織り糸のうちの2つ以上の隣接する織り糸にわたって延在し、これにより、長手方向に間隔をあけて位置決めされる複数の浮織部を規定する。当該浮織部は、プルテープが保護スリーブを通して引かれると当該保護スリーブとかみ合うことが可能であり、プルテープとスリーブとの間の摩擦を低減させる。
【0009】
別の実施例においては、当該プルテープは、長手方向に延在する複数の第1の単繊条を含む。複数の第2の単繊条は第1の単繊条と織り合されており、当該第2の単繊条は、第1の単繊条に対して実質的に垂直に配置されている。好ましくは、第1の単繊条の一部が、第2の単繊条のうちの2つ以上の隣接する単繊条にわたって延在し、これにより、長手方向に間隔をあけて位置決めされる複数の浮織部を規定する。当該浮織部は、プルテープが保護スリーブを通して引かれると保護スリーブとかみ合い、プルテープとスリーブとの間の摩擦を低減させる。
【0010】
この発明はまた、細長いアイテムを受け入れるための内部空間を規定する細長い保護スリーブと、当該内部空間内に配置されたプルテープとの組合せを含む。当該テープは長手方向を有し、当該空間内において、そこを通して細長いアイテムを引張るのを容易にするよう摺動可能である。当該プルテープは、長手方向に延在する複数の第1の繊維部材と、上記第1の繊維部材と織り合された複数の第2の繊維部材とを含む。第2の繊維部材は、上記第1の繊維部材に対して実質的に垂直に配置される。複数の第3の繊維部材は、第3の繊維部材の部分が第2の織り糸のうちの2つ以上の隣接する織り糸にわたって延在し、これにより、長手方向に間隔をあけて位置決めされる複数の浮織部を規定するように、長手方向に第1および第2の繊維部材と織り合されている。当該浮織部は、プルテープが保護スリーブを通して引かれると当該保護スリーブとかみ合い、当該プルテープと当該スリーブとの間の摩擦を低減させる。
【0011】
好ましくは、当該スリーブは、織り交ぜられた繊維部材から形成される。
当該プルテープは、多繊条の織り糸を含む第1および第2の繊維部材と、単繊条を含む第3の繊維部材とを備えるさまざまな実施例の形を取る。別の実施例においては、第2の繊維部材は多繊条の織り糸を含み、第1および第3の繊維部材は単繊条を含む。さらに別
の実施例においては、繊維部材はすべて、単繊条を含み得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
実施例の詳細な説明
図1は、細長いアイテム12を保護するための導管10を示し、図示される当該細長いアイテムは、配線ハーネス、電力ケーブル、光ファイバケーブルまたは他の同様のアイテムを概略的に示す。複数の保護スリーブ14は導管10内に位置決めされる。スリーブ14は導管の全長にわたって延在し、内部空間16内において細長いアイテム12を受け入れる。当該スリーブは、細長いアイテムが導管10内での据付け中にスリーブを通して引張られる際に当該細長いアイテムを磨耗から保護し、さらに、導管内の空間を構成するのを容易にして、その効率的な利用を可能にする。プルテープ18は各スリーブ14内に位置決めされる。プルテープは、当該スリーブ内における細長いアイテム12の据付けを容易にする。据付けを行うために、プルテープの一方の端部は細長いアイテムに取付けられ、もう一方の端部は手動で引かれるかまたは動力ウインチに取付けられている。当該動力ウインチは、当該スリーブを通してプルテープと、これにより、スリーブ内においてプルテープと置換えられる細長いアイテムとを引張る。
【0013】
好ましくは、スリーブ14は、引張り強度、靭性、磨耗抵抗および柔軟性をもたらすようポリマー繊維から織られる。同様に、プルテープ18は、好ましくは、引張力に耐えるのに十分な引張り強度をもたらしながらも、引張っている間に導管の経路に容易に追従し得るように依然として柔軟であるように、ポリエステルおよびアラミドなどの高強度のポリマー繊維から織られる。
【0014】
図2は、この発明に従ったプルテープ18の一実施例を詳細に示す。プルテープ18は好ましくは織られており、プルテープに沿って実質的に長手方向に向けられた比較的強度の高い複数の多繊条の織り糸20を有する。この長手方向は、便宜上、この織りの縦糸方向22に対応している。プルテープ18はまた、縦糸方向に対して実質的に垂直に方向付けられた横糸方向26に延在する横糸部材24を有する。好ましくは、横糸部材24はまた、プルテープの柔軟性を保ちそのコストを制御するために多繊条の織り糸であるが、付加的な実施例に関して以下に説明されるように、単繊条などの他の繊維部材が横糸部材に用いられてもよい。
【0015】
プルテープ18はまた、縦糸方向22にプルテープに沿って長手方向に延在する複数の単繊条28を含む。単繊条28は、好ましくは、以下に詳細に説明されるように、2つ以上の横糸部材24の上を通る(かまたは浮いている)浮織部30を形成するように、綾織りまたはサテンパターンを用いて織り合されている。
【0016】
全体が平織りの多繊条の織り糸から形成されたプルテープと比べると、多繊条の織り糸20と、プルテープ18に沿って長手方向に向けられた浮織部30を有する単繊条28との組合せでは、スリーブを通してプルテープが引張られるときにプルテープとスリーブ14との間に生じる摩擦による抵抗がかなり低減することが分かった。図5に図示のとおり、この摩擦の低減は、浮織部30が縦糸方向22に向けられており、スリーブ14とかみ合うことによるものである。比較試験によると、縦糸方向にすべての単繊条を有するプルテープと、すべての多繊条の織り糸を有するプルテープとの間の抵抗力が61%低減することが明らかになった。試験では、また、全体が多繊条の織り糸で構成される1/2インチ幅のプルテープに沿って長手方向に延在する3つの単繊条が追加されると、摩擦による抵抗力が32%低減することが明らかになった。
【0017】
加えて、この発明に従ったプルテープによって実現される摩擦力の低減により、プルテープが引張られて中を通る導管における湾曲部の数と引張り力との間の関係の性質が変化
する。先に述べたように、先行技術の公知のプルテープについては、引張り力は、湾曲部の数および摩擦係数とともに幾何学的に増大した。しかしながら、この発明に従ったプルテープについては、摩擦係数指数が著しく減少し、これにより、プルテープが分断されるおそれなしに、導管をより長くし、通過すべきより多くの湾曲部を導管に備えることが可能となる。
【0018】
単繊条を100%利用することができるが、単繊条と多繊条の織り糸とを縦糸方向または長手方向に組合せることが有利である。というのも、多繊条の織り糸がプルテープに引張り強度と柔軟性とを与える一方で、単繊条が、引張り中に生じる摩擦による抵抗力を低減させるからである。単繊条と多繊条の織り糸との比は、実際の応用例においては、約1.2対1から約1対10であり得る。
【0019】
約1200デニールの多繊条のポリエステルの織り糸からなる約60個の縦糸部材と、各々が約0.015インチの直径を有するポリエステルの単繊条からなる約20個の縦糸部材とを有するこの発明に従ったプルテープの実施例が製造された。横糸部材は約1200デニールのポリエステル多繊条の織り糸であった。
【0020】
別の例においては、約1200デニールの多繊条のポリエステルの織り糸からなる約50個の縦糸部材と、0.010インチの直径を有するポリエステルの単繊条からなる約60個の縦糸部材とを有するプルテープが製造された。さらに別の例においては、約2600デニールの約29個の縦糸部材と、約0.015インチの直径を有する12個の単繊条とを有するプルテープが製造された。縦糸方向に単繊条だけを有し、横糸方向に多繊条の織り糸だけを有し、すべて綾織りパターンであるプルテープの例がまた、製造された。
【0021】
摩擦力の低減は、プルテープを作り出すのに用いられる織りの種類に部分的に依存している。多繊条の織り糸を平織りまたは変更が加えられた平織りで織り、単繊条を綾織りまたはサテン織りで織ることが有利であることが判明した。図2の図示のとおり、平織りにより、結果として、多繊条の織り糸20が平織りに特有の交互のパターンで横糸24の上と下とを通るのに対して、綾織りまたはサテン織りで織られた単繊条28は、横糸24の下を通る前に2つ以上の横糸24の上を通る浮織部30をもたらす。サテン織りでは、縦糸部材は、綾織りの場合よりも多くの横糸部材の上に浮かぶ傾向があり、結果として浮織部30がより長くなるが、両方の織りパターンでは、平織りの場合に見られるスティックスリップ作用が減少し、これにより、摩擦による抵抗がより少なくなる。
【0022】
図3はプルテープの実施例18aを示す。ここでは、単繊条20aが縦糸方向22に織り合され、多繊条24が横糸方向26に織り合されており、この織りは好ましくは平織りである。付加的な単繊条28が縦糸方向22に織り合されて浮織部30を形成する。この実施例においては、縦糸部材20aおよび28はすべて単繊条であり、横糸部材24はすべて多繊条の織り糸である。浮織部を規定する単繊条の部分は、長手方向に延在する単繊条の総数のうちの約30%〜約100%であり得る。
【0023】
図4においては、プルテープの実施例18bは全体が単繊条から形成される。縦糸単繊条20aは、平織りで横糸単繊条24aと織り合されている。この構成だけで引張り力を低減させることが予想できる。さらに低減させるために、縦糸方向に向けられた付加的な単繊条28が、縦糸方向に浮織部30を形成する綾織りまたはサテン織りで織られる。
【0024】
縦糸方向または長手方向に多繊条の織り糸および単繊条の両方を有し、綾織りまたはサテン織りで織られたこの発明に従ったプルテープは、全体が多繊条の織り糸から形成されたプルテープの場合よりも摩擦による抵抗を低減させつつ十分な強度と柔軟性とを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】導管内に位置決めされた保護スリーブ内に位置決めされるプルテープを示す斜視図である。
【図2】プルテープのさまざまな実施例を拡大して示す斜視図である。
【図3】プルテープのさまざまな実施例を拡大して示す斜視図である。
【図4】プルテープのさまざまな実施例を拡大して示す斜視図である。
【図5】保護スリーブとかみ合うプルテープの浮織部を示す長手方向の断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
保護スリーブ内で用いるための長手方向のプルテープであって、前記プルテープは長手方向を有し、
前記長手方向に延在する複数の多繊条の第1の織り糸と、
前記第1の織り糸と織り合された複数の多繊条の第2の織り糸とを含み、前記第2の織り糸は、前記第1の織り糸に対して実質的に垂直に配置され、前記プルテープはさらに、
複数の単繊条を含み、前記複数の単繊条は、前記単繊条の部分が、前記第2の織り糸のうちの2つ以上の隣接する織り糸にわたって延在し、これにより、前記長手方向に間隔をあけて位置決めされる複数の浮織部を規定するように、前記長手方向に前記第1および第2の織り糸と織り合され、前記浮織部は、前記プルテープが保護スリーブを通して引かれると前記保護スリーブとかみ合い、前記プルテープと前記スリーブとの間の摩擦を低減させる、プルテープ。
【請求項2】
単繊条と多繊条の第1の織り糸との比は、約1.2対1から約1対10である、請求項1に記載のプルテープ。
【請求項3】
前記織り糸および前記単繊条は綾織りで織られている、請求項1に記載のプルテープ。
【請求項4】
前記織り糸および前記単繊条はサテン織りで織られている、請求項1に記載のプルテープ。
【請求項5】
約1200のデニールを有する約60個の多繊条の第1の織り糸と、各々が約0.015インチの直径を有する約20個の単繊条とを含む、請求項1に記載のプルテープ。
【請求項6】
約1200のデニールを有する約50個の多繊条の第1の織り糸と、各々が約0.010インチの直径を有する約60個の単繊条とを含む、請求項1に記載のプルテープ。
【請求項7】
約2600のデニールを有する約29個の多繊条の第1の織り糸と、約0.015インチの直径を有する約12個の単繊条とを含む、請求項1に記載のプルテープ。
【請求項8】
保護スリーブ内で用いるための細長いプルテープであって、前記プルテープは長手方向を有し、
前記長手方向に延在する複数の単繊条と、
前記単繊条と織り合される複数の多繊条の織り糸とを含み、前記多繊条の織り糸は、前記単繊条に対して実質的に垂直に配置され、前記単繊条の一部は、前記多繊条の織り糸のうちの2つ以上の隣接する織り糸にわたって延在し、これにより、前記長手方向に間隔をあけて位置決めされる複数の浮織部を規定し、前記浮織部は、前記プルテープが保護スリーブを通して引かれると前記保護スリーブとかみ合うことが可能であり、前記プルテープと前記スリーブとの間の摩擦を低減させる、プルテープ。
【請求項9】
前記浮織部を規定する単繊条の前記部分は、前記長手方向に延在する前記単繊条の総数の約30%〜約100%である、請求項8に記載のプルテープ。
【請求項10】
前記織り糸および前記単繊条は綾織りで織られている、請求項8に記載のプルテープ。
【請求項11】
前記織り糸および前記単繊条はサテン織りで織られている、請求項8に記載のプルテープ。
【請求項12】
前記第1の指定された多繊条の織り糸および単繊条と織り合された複数の多繊条の第2
の織り糸をさらに含み、前記第2の織り糸は前記長手方向に延在する、請求項8に記載のプルテープ。
【請求項13】
保護スリーブ内で用いるための細長いプルテープであって、前記プルテープは長手方向を有し、
前記長手方向に延在する複数の第1の単繊条と、
前記第1の単繊条と織り合された複数の第2の単繊条とを含み、前記第2の単繊条は、前記第1の単繊条に対して実質的に垂直に配置されている、細長いプルテープ。
【請求項14】
前記第1の単繊条の一部は、前記第2の単繊条のうちの2つ以上の隣接する単繊条にわたって延在し、これにより、前記長手方向に間隔をあけて位置決めされる複数の浮織部を規定し、前記浮織部は、前記プルテープが保護スリーブを通して引かれると前記保護スリーブとかみ合い、前記プルテープと前記スリーブとの間の摩擦を低減させる、請求項13に記載の細長いプルテープ。
【請求項15】
前記浮織部を規定する単繊条の前記部分は、前記長手方向に延在する前記単繊条の総数の約30%〜約100%である、請求項14に記載のプルテープ。
【請求項16】
前記単繊条は綾織りで織られている、請求項14に記載のプルテープ。
【請求項17】
前記単繊条はサテン織りで織られている、請求項14に記載のプルテープ。
【請求項18】
細長いアイテムを受け入れるための内部空間を規定する細長い保護スリーブと、前記内部空間内に配置されたプルテープとの組合せであって、前記プルテープは長手方向を有し、前記空間内において前記細長いアイテムを引張るのを容易にするよう摺動可能であり、前記プルテープは、
前記長手方向に延在する複数の第1の繊維部材と、
前記第1の繊維部材と織り合された複数の第2の繊維部材とを含み、前記第2の繊維部材は、前記第1の繊維部材に対して実質的に垂直に配置され、前記プルテープはさらに、
複数の第3の繊維部材を含み、前記複数の第3の繊維部材は、前記第3の繊維部材の部分が前記第2の繊維部材のうちの2つ以上の隣接する繊維部材にわたって延在し、これにより、前記長手方向に空間をあけて位置決めされる複数の浮織部を規定するように、前記長手方向に前記第1および第2の繊維部材と織り合され、前記浮織部は、前記プルテープが前記保護スリーブを通して引かれると前記保護スリーブとかみ合い、前記プルテープと前記スリーブとの間の摩擦を低減させる、組合せ。
【請求項19】
前記スリーブは、織り交ぜられた繊維部材から形成される、請求項18に記載の組合せ。
【請求項20】
前記第1および第2の繊維部材は多繊条の織り糸を含み、前記第3の繊維部材は単繊条を含む、請求項18に記載の組合せ。
【請求項21】
前記単繊条の第3の繊維部材と前記多繊条の第1の織り糸との比は、約1.2対1から約1対10である、請求項20に記載の組合せ。
【請求項22】
前記第2の繊維部材は多繊条の織り糸を含み、前記第1および第3の繊維部材は単繊条を含む、請求項18に記載の組合せ。
【請求項23】
前記繊維部材は単繊条を含む、請求項18に記載の組合せ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公表番号】特表2007−534850(P2007−534850A)
【公表日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−554332(P2006−554332)
【出願日】平成17年2月22日(2005.2.22)
【国際出願番号】PCT/US2005/006099
【国際公開番号】WO2005/082045
【国際公開日】平成17年9月9日(2005.9.9)
【出願人】(503170721)フェデラル−モーグル パワートレイン インコーポレイテッド (32)
【氏名又は名称原語表記】Federal−Mogul Powertrain, Inc.
【住所又は居所原語表記】26555 Northwestern Highway, Southfield, Michigan 48034, U.S.A.
【Fターム(参考)】